JP3935446B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路に用いられる半導体装置、特に集積回路に形成され、内部電圧の昇圧等に用いられる定電圧素子を構成する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、集積回路の内部に設けられる昇圧装置において、昇圧した電圧を所定の電圧値に保持するためにクランプダイオードと呼ばれる定電圧素子が用いられている。この定電圧素子は、別名ツェナーダイオードとも呼ばれ、半導体基板に形成した不純物拡散層と半導体基板とから形成されるPN接合部における逆方向降伏現象を利用して所定の定電圧を得ている。
【0003】
(第1の従来例)
以下、第1の従来例に係る定電圧素子について図7を参照しながら説明する。図7に示すように、第1の従来例に係る定電圧素子は、P型の半導体基板101における素子分離酸化膜102に囲まれてなる活性領域100の上部の一部にN型の不純物イオンが拡散されてなるN型不純物拡散層103と、その残部にP型の不純物イオンが拡散されてなるP型不純物拡散層104とを有している。ここでは、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104とによって活性領域100のほぼ中央部分にPN接合部が形成される。
【0004】
半導体基板101の上には、層間絶縁膜105が形成され、該層間絶縁膜105には、各不純物拡散層103、104とそれぞれ電気的に接続されるタングステンからなるプラグ106が形成され、さらに層間絶縁膜105の上には、それぞれプラグ106と接続されるようにアルミニウムからなる配線107が形成されている。
【0005】
第1の従来例に係る定電圧素子は、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104とにより形成されるPN接合部における逆方向の降伏電圧値によって素子の定電圧値が決定される。従って、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104との間に、逆方向電圧が定電圧値を超えて印加された場合には、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104との間にツェナー効果又はアバランシェ効果による逆方向電流が流れる。この現象により、大電圧が印加された場合であっても、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104との間の電圧値はほぼ一定に保たれる。
【0006】
(第2の従来例)
次に、第2の従来例に係る定電圧素子について図8を参照しながら説明する。図8に示す定電圧素子は、P型の半導体基板101と、その活性領域100の上部に形成されたN型不純物拡散層103との間にPN接合部が形成される構成を持つ。
【0007】
第2の従来例に係る定電圧素子は、N型不純物拡散層103と半導体基板101との間に形成されるPN接合部の逆方向降伏電圧の値によって素子の定電圧値が決定される。従って、アルミニウム配線107とP型半導体基板101との間に、逆方向で且つ定電圧値を超える電圧が印加された場合に、半導体基板101とN型不純物拡散層103との間にツェナー効果又はアバランシェ効果による逆方向の電流が流れ、大電圧が印加された場合であっても、アルミニウム配線107と半導体基板101との間の電圧はほぼ一定となる。
【0008】
【特許文献1】
特開平08−181334号公報
【特許文献2】
特開平11−026600号公報
【特許文献3】
特開平11−307787号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第1の従来例及び第2の従来例に係る定電圧素子はいずれも以下に示すような問題を有している。
【0010】
まず、第1の従来例に係る定電極素子は、半導体基板101における活性領域100に、導電型が互いに異なる不純物拡散層103、104をいずれも基板主面の面方向に並べて形成しているため、定電圧素子の集積回路内における占有面積が大きくなるという問題がある。また、定電圧値は、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104との界面であるPN接合部に印加される逆方向降伏電圧の値によって決定されるため、所望の定電圧値を得るには、N型不純物拡散層103又はP型不純物拡散層104の少なくとも一方の不純物濃度を調整する必要がある。
【0011】
これに対し、第2の従来例に係る定電圧素子は、不純物拡散層をN型のみとしているため、集積回路における占有面積を小さくすることは可能である。しかしながら、前述したように、素子の定電圧値は、N型不純物拡散層103とP型の半導体基板101との界面であるPN接合部に印加される逆方向降伏電圧の値によって決定されるため、第1の従来例の場合と同様に、所望の定電圧値を得るには、半導体基板101又はN型不純物拡散層103の少なくとも一方の不純物濃度を調整する必要がある。
【0012】
ところが、一般に集積回路は、N型不純物拡散層103、P型不純物拡散層104又は半導体基板101をウエルとして他の半導体素子と共有する場合が多く、従って、各不純物拡散層103、104や半導体基板101の不純物濃度を独立して調整できる自由度は低い。その結果、定電圧素子に設定する定電圧値を任意に決定することは極めて困難である。
【0013】
また、第1及び第2の各従来例に係る定電圧素子は逆方向耐圧が経時的に変動するという問題をも有している。
【0014】
図9(a)は第1の従来例及び第2の従来例に係る各定電圧素子における定電流ストレス印加による印加時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示し、図9(b)は定電流ストレス印加後の高温放置による放置時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示している。ここで、図9(a)における測定条件は、印加電流を200μAとし評価温度を125℃としている。また、図9(b)における測定条件は、2mAの電流を3.5時間印加した後150℃の温度で放置する設定としている。また、○印を付したグラフは第1の従来例を表わし、△印を付したグラフは第2の従来例を表わしている。図9(a)及び図9(b)に示すように、第1の従来例においては、定電圧値が1〜1.2V程度も変動し、第2の従来例においても、0.7〜0.9V程度変動することが分かる。
【0015】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ、その目的は、占有面積を小さくしながら所望の定電圧を容易に得ることができ、且つ逆方向耐圧の経時的な変動を防止できるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体装置を、PN接合を形成するP型不純物拡散層及びN型不純物拡散層の少なくとも一方の不純物濃度が素子分離膜との隣接部分(近傍部分)において他の部分よりも低くなる構成とする。
【0017】
これにより、PN接合部における逆方向降伏位置を素子分離膜との隣接領域から離すことができ、以下に示す知見により、逆方向耐圧の経時的な変動を防止することができる。
【0018】
本願発明者は、クランプダイオード等の半導体装置に所望の定電圧すなわち所望の設計電圧を得ることが困難であり、図9(a)及び図9(b)に示したような経時的変動が大きいという原因を種々検討した結果、以下のような結論及び知見を得ている。
【0019】
まず、第1の従来例に係る定電圧素子の場合を説明する。
【0020】
図7に示す第1の従来例に係る定電圧素子の場合は、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104とに対して印加される逆方向電圧による降伏現象によって、N型不純物拡散層103とP型不純物拡散層104とからなるPN接合部(符号A)に電子正孔対が生じる。発生した電子正孔対のうち、おもに正孔はP型不純物拡散層104におけるPN接合部の近傍部分からその上の層間絶縁膜105に注入される。一方、電子正孔対のうちの電子は、N型不純物拡散層103におけるPN接合部の近傍部分からその上の層間絶縁膜105に注入される。これにより、逆方向耐圧が上昇して、図9(a)のグラフに示したように、定電流ストレスの印加による逆方向耐圧が変動する。
【0021】
ところで、図9(a)に示すように、PN接合部の上端で接合降伏現象が発生しているにもかかわらず、見かけ上は、逆方向耐圧が変化しない場合がある。これは、電子及び正孔が共に早期に層間絶縁膜105に注入され、電界が中和されることにより、逆方向耐圧が変化しないためである。
【0022】
しかしながら、この場合であっても、定電流ストレス印加後に高温(150℃)で放置すると、熱により放出されやすい電子が正孔よりも先に層間絶縁膜105から他の部位に急速に放出されるため、図9(b)に示すように、逆方向耐圧が上昇する。
【0023】
次に、図8に示す第2の従来例に係る定電圧素子の場合を説明する。
【0024】
図1(a)〜図1(c)はP型半導体基板101とN型不純物拡散層103とからなるPN接合部分と素子分離酸化膜102との境界部分を拡大して表わしている。
【0025】
図1(a)に示すように、逆方向降伏電圧値を超える電圧を印加すると、N型不純物拡散層103とP型の半導体基板101とによって形成されるPN接合部に、逆方向降伏現象によって電子正孔対が生じる。半導体基板101の不純物濃度は、N型不純物拡散層103の不純物濃度よりも低いため、空乏層は、N型不純物拡散層103側よりも半導体基板101側においてその幅が広くなる。また、PN接合面のうち素子分離酸化膜102と接する部分の耐圧が最も低いため、この部分で接合降伏が発生する。その結果、降伏現象によって発生した電子正孔対のうち、おもに正孔は半導体基板101におけるPN接合部の端部の近傍部分から該端部と隣接する素子分離酸化膜102に注入される。逆に、電子正孔対のうちの電子は、N型不純物拡散層103におけるPN接合部の端部の近傍部分から該端部と隣接する素子分離酸化膜102に注入される。その結果、図1(b)に示すように、注入された電子及び正孔は空乏層を広げる方向に働き、特に不純物濃度がN型不純物拡散層103よりも低いP型の半導体基板101側の空乏層がより大きく広がることにより、素子分離酸化膜102近傍における空乏層内の電界が緩和される。従って、P型の半導体基板101とN型不純物拡散層103との間の電圧をPN接合部における逆方向降伏電圧にまで至らせるために必要なN型不純物拡散層103又はアルミニウム配線107と半導体基板101との間の逆方向耐圧が上昇することになる。
【0026】
以上が、図9(a)のグラフに示した定電流ストレスの印加による逆方向耐圧の変動要因である。
【0027】
さらに、図1(c)に示すように、定電流ストレスを印加した後高温で放置した場合には、電子は熱によって素子分離酸化膜102から放出されやすいため、PN接合部における素子分離酸化膜102の近傍において空乏層がさらに広がってしまう。前述したように、これが図9(b)のグラフに示した定電流ストレス印加後の高温放置による逆方向耐圧の変動要因である。ここで、図1(a)〜(c)の素子分離酸化膜102中に記した半円又は半長円は、電子又は正孔の密度と位置の関係をそれぞれ模式的に表わしたグラフである。
【0028】
このように、従来の定電圧素子を組み込む半導体集積回路は、いずれの構成を採る場合でも、逆方向耐圧が所定の定電圧値と比べて変動するため、定電圧素子としての機能を果たすことができない。
【0029】
本願発明者は、これらの要因から、定電圧素子を、PN接合部を形成する不純物拡散層を半導体基板の基板面に対して垂直な第1の不純物拡散層及び第2の不純物拡散層からなる2層構造とすることにより、定電圧素子の集積回路における専有面積を小さくしながら所望の定電圧を容易に得ることができるという知見を得ている。さらに、本願発明者は、第2の従来例に係る定電圧素子の構成において、PN接合部で生じる逆方向降伏現象が素子分離酸化膜との近傍で生じることを突き止めたことにより、第1の不純物拡散層及び第2の不純物拡散層の少なくとも一方の不純物濃度を、素子分離膜との隣接部分においてその残りの部分よりも低くなるように設定すれば、経時変化を抑制できるという知見をも得ている。
【0030】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、素子分離膜により区画されてなる半導体領域と、半導体領域に形成され、該半導体領域と逆の導電型を有する第1の不純物拡散層と、半導体領域に第1の不純物拡散層の上側又は下側に接すると共に端部が素子分離膜と接するように形成され、半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層とを備え、第2の不純物拡散層における素子分離膜との隣接部分の不純物濃度はその残りの部分よりも低く設定されている。
【0031】
本発明の半導体装置によると、半導体領域に第1の不純物拡散層と第2の不純物拡散層とによってPN接合部が形成されるため、第1の不純物拡散層又は第2の不純物拡散層、とりわけ半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層の不純物濃度を任意に調整することができるので、所望の定電圧値の設定が容易となる。また、第2の不純物拡散層における素子分離膜との隣接部分の不純物濃度はその残りの部分よりも低く設定されているため、PN接合部における逆方向の接合降伏位置を素子分離膜から離すことができるので、接合降伏によって発生する電子及び正孔の素子分離膜への注入を抑制することができ、その結果、逆方向耐圧の経時的な変動を防止することができる。
【0032】
本発明の半導体装置において、第2の不純物拡散層は、第1の不純物拡散層の下側を覆うように形成されていることが好ましい。
【0033】
本発明の半導体装置において、第1の不純物拡散層における側部は素子分離膜の側面と間隔をおいて形成されていることが好ましい。
【0034】
このようにすると、第1の不純物拡散層は素子分離膜から離れる結果、PN接合部における逆方向の接合降伏位置を素子分離膜との隣接領域から完全に離すことができるため、接合降伏によって発生した電子及び正孔の素子分離膜への注入を大幅に抑制できる。
【0035】
この場合に、第2の不純物拡散層は、第1の不純物拡散層の側部をも覆っていることが好ましい。
【0036】
さらにこの場合に、第1の不純物拡散層は半導体領域の上部に設けられており、第2の不純物拡散層は半導体領域の表面に達し、且つ、その表面近傍部分の不純物濃度は、素子分離膜との隣接部分を除く他の部分よりも低く設定されていることが好ましい。
【0037】
また、本発明の半導体装置において、半導体領域は半導体からなる基板であり、第1の不純物拡散層は基板の上部に形成され、第1の不純物拡散層の上には、第1の不純物拡散層と電気的に接続されるプラグが設けられていることが好ましい。
【0038】
また、本発明の半導体装置において、第2の不純物拡散層は、少なくとも3方向からの回転注入(角度注入)による不純物注入により形成されていることが好ましい。
【0039】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体領域に素子分離膜を選択的に形成する工程(a)と、半導体領域における素子分離膜に囲まれた領域に、半導体領域と逆の導電型を有する第1の不純物拡散層を形成する工程(b)と、半導体領域に、素子分離膜及び第1の不純物拡散層と接するように半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層を形成する工程(c)とを備え、工程(c)において、不純物イオンを半導体領域の表面の法線に対して斜めに且つ互いに異なる少なくとも3方向から注入することより、第2の不純物拡散層における素子分離膜との隣接部分の不純物濃度をその残りの部分よりも低くなるように形成する。
【0040】
本発明の半導体装置の製造方法によると、半導体領域に形成された第1の不純物拡散層と、その上側又は下側に接すると共に端部が素子分離膜と接するように形成され、半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層とを備え、第2の不純物拡散層における素子分離膜との隣接部分の不純物濃度がその残りの部分よりも低く設定された本発明に係る半導体装置を確実に得ることができる。
【0041】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)と工程(b)との間に、半導体領域における素子分離膜に囲まれてなる活性領域の上に、該活性領域の周縁部をマスクするマスクパターンを形成する工程(d)をさらに備え、工程(b)において、マスクパターンをマスクとして不純物イオンを注入することにより第1の不純物拡散層を形成することが好ましい。
【0042】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(c)において、第2の不純物拡散層を、活性領域における第1の不純物拡散層と素子分離膜との間にも形成することが好ましい。
【0043】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(b)において、第1の不純物拡散層は活性領域の上部に形成され、工程(c)において、第2の不純物拡散層を、活性領域の表面に達し且つその表面近傍部分の不純物濃度が素子分離膜との隣接部分を除く他の部分よりも低くなるように注入することが好ましい。
【0044】
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(c)において、半導体領域の法線に対する角度は20°以上であることが好ましい。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
図2(a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置であって、定電圧素子の断面構成を示している。
【0047】
図2(a)に示すように、第1の実施形態に係る定電圧素子は、例えばP型のシリコン(Si)からなる半導体基板11の上部に選択的に形成されたシャロートレンチ分離(STI)からなる素子分離絶縁膜12と、半導体基板11における素子分離絶縁膜12により区画された活性領域10の上部にN型の不純物が高濃度に拡散されてなるN型不純物拡散層13と、該N型不純物拡散層13の下側にP型の不純物が拡散されてなるP型不純物拡散層14とから構成されている。N型不純物拡散層13及びP型不純物拡散層14は半導体基板11の基板面に対して深さ方向(垂直な方向)に2層に設けられており、このN型不純物拡散層13及びP型不純物拡散層14との互いのPN接合によってダイオード構造が形成されている。
【0048】
第1の実施形態の特徴として、図2(b)に示すように、P型不純物拡散層14における不純物濃度プロファイルは、素子分離絶縁膜12との隣接部分においてその残りの部分(中央部分)よりも低くなるように設定されている。
【0049】
半導体基板11の活性領域10の上には、素子分離絶縁膜12を含む全面に層間絶縁膜15が形成されており、該層間絶縁膜15には、N型不純物拡散層13と電気的に接続されるタングステン(W)からなるプラグ16が形成され、さらに、層間絶縁膜15の上には、プラグ16と電気的に接続されたアルミニウム(Al)からなる配線17が形成されている。
【0050】
以下、前記のように構成された定電圧素子の製造方法について図3(a)〜図3(d)を参照しながら説明する。
【0051】
まず、図3(a)に示すように、P型の半導体基板11の上部に素子分離絶縁膜12を選択的に形成して、形成した素子分離絶縁膜12により区画される活性領域10を形成する。その後、素子分離絶縁膜12をマスクとして半導体基板11の全面に、加速エネルギーが30keV〜40keVで、ドーズ量がオーダーで1012cm−2〜1013cm−2のP型の不純物であるボロン(B )イオンをイオン注入する。このとき、半導体基板11の基板面の法線に対して20°〜45°の角度をもたせ、且つ半導体基板11に対して少なくとも3方向、ここでは90度ずつ方向をずらせた4方向からのイオン注入を行なう。これにより、ボロンイオンの不純物濃度がオーダーで1018cm−3となる逆方向耐圧調整領域であるP型不純物拡散層14が形成される。
【0052】
次に、図3(b)に示すように、半導体基板11の全面に素子分離絶縁膜12をマスクとして、加速エネルギーが40keV〜50keVで、ドーズ量がオーダーで1015cm-2のN型の不純物であるヒ素(As+ )イオンをイオン注入する。これにより、不純物濃度がオーダーで1020cm-3のN型不純物拡散層13が形成される。
【0053】
次に、図3(c)に示すように、アニール等の熱処理を行なって、注入された各不純物イオンを活性化し、続いて、化学的気相堆積(CVD)法等により、半導体基板11の上に全面にわたって例えば酸化シリコン(SiO2 )からなる層間絶縁膜15を堆積する。
【0054】
次に、図3(d)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、層間絶縁膜15におけるN型不純物拡散層13の上側部分に、該N型不純物拡散層13を露出するコンタクトホールを形成し、続いて、スパッタ法又はCVD法により、形成したコンタクトホールにタングステンを充填してプラグ16を形成する。その後、スパッタ法により、層間絶縁膜15の上にアルミニウム膜を堆積し、堆積したアルミニウム膜に対してプラグ16と接するようにパターニングを行なう。これにより、層間絶縁膜15の上に、N型不純物拡散層13とプラグ16を介して電気的に接続されるアルミニウムからなる配線17が形成される。
【0055】
ここで、定電圧素子としてのデバイス特性を決定する定電圧は、N型不純物拡散層13と半導体基板11との間の電圧が、N型不純物拡散層13とP型不純物拡散層14とのPN接合部からなるダイオード構造に対する逆方向の降伏電圧に達するまで、N型不純物拡散層13に配線17を介して正の電圧を印加し続けることにより得られる。
【0056】
第1の実施形態は、第2の従来例のようにN型不純物拡散層13と半導体基板11との間でPN接合を形成する構成ではなく、N型不純物拡散層13とP型不純物拡散層14との間でPN接合を形成する構成を採る。このため、P型不純物拡散層14を形成するためのボロンイオンのイオン注入工程においてボロンイオンのドーズ量を調整することにより、P型不純物拡散層18の不純物濃度を容易に調整することができる。
【0057】
これにより、N型不純物拡散層13とP型不純物拡散層14とのPN接合部からなるダイオード構造に対する逆方向の降伏電圧を容易に調整することができるようになり、このことは、定電圧素子としての定電圧値を決定する場合に、所望の定電圧値を容易に得ることができることを意味する。
【0058】
前述したように、半導体集積回路は、半導体基板11又はN型不純物拡散層13を他の素子と共有するように作製される場合が多いため、P型であってもN型であっても不純物濃度を個別に調整できる自由度は低い。従って、不純物濃度を容易に調整できるP型不純物拡散層14を設けたことは、ダイオード構造における逆方向耐圧の変動を抑制し且つ防止する上で極めて有効である。
【0059】
また、P型不純物拡散層14を半導体基板11に形成する際に、P型の不純物イオンを、半導体基板11に対してそれぞれ互いに異なる4方向から且つ基板面の法線に対して20°〜45°の角度でイオン注入を行なうため、形成されたP型不純物拡散層14のうち、素子分離絶縁膜12の近傍部分の不純物濃度が残りの部分よりも低くなる。
【0060】
これにより、N型不純物拡散層13とP型不純物拡散層14とのPN接合からなるダイオード構造における逆方向の接合降伏位置を素子分離絶縁膜12から離すことができる。このため、接合降伏によって発生した電子及び正孔の素子分離絶縁膜12への注入を大幅に抑制できるので、単位時間当たりに素子分離絶縁膜12に注入される電子及び正孔の量が減少する。その結果、PN接合部の端部における素子分離絶縁膜12との隣接領域において、N型不純物拡散層13からP型不純物拡散層14に向かう経時的な電界緩和の速度が減少するため、逆方向耐圧の変動がさらに抑制される。
【0061】
図4(a)は第1の実施形態に係る定電圧素子における定電流ストレス印加による印加時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示し、図4(b)は定電流ストレス印加後の高温放置による放置時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示している。図4(a)における測定条件は、印加電流を200μAとし評価温度を125℃としている。また、図4(b)における測定条件は、2mAの電流を3.5時間印加した後150℃の温度で放置する設定としている。
【0062】
図4(a)から分かるように、第1の実施形態に係る定電圧素子は、電流ストレス印加時間が1000時間を経過した場合であっても、逆方向耐圧の経時的な変動を0.1V以下にまで抑制することができる。
【0063】
また、図4(b)から分かるように、本実施形態においては、ストレス電流印加後の高温放置時間が500時間経過した場合であっても、逆方向耐圧の変動を0.2V程度にまで抑制することができる。
【0064】
以上説明したように、第1の実施形態に係る半導体装置(定電圧素子)は、ダイオード構造を形成するN型不純物拡散層13とP型不純物拡散層14とを基板面に垂直な方向に独立して形成しているため、定電圧素子として占有面積が小さくなり、且つ逆方向耐圧の調整が容易となる。
【0065】
その上、P型不純物拡散層14を形成するイオン注入工程において、互いに異なる少なくとも3方向からの角度注入を行なって、P型不純物拡散層14における素子分離絶縁膜12との隣接部分の不純物濃度を残りの部分よりも低くすることにより、接合降伏位置を素子分離絶縁膜12から離すことができる。このため、接合降伏によって発生した電子及び正孔の素子分離絶縁膜12への注入を大幅に抑制できるので、逆方向耐圧の経時的な変動を抑制することができる。
【0066】
なお、第1の実施形態においては、N型不純物拡散層13と接続されるプラグ16は1つしか設けてはいないが、これに限られず、N型不純物拡散層13に複数のプラグを形成してもよい。
【0067】
また、P型不純物拡散層14は、それを囲む素子分離絶縁膜12と接するように形成されているが、これに限られず、素子分離絶縁膜12の側面から離れて形成しても同様の効果を得ることができる。
【0068】
さらには、P型の半導体基板11、N型不純物拡散層13及びP型不純物拡散層14は、その導電型がそれぞれ逆であっても同様の効果を得られることはいうまでもない。
【0069】
また、ここでは、P型不純物拡散層14を形成するイオン注入をN型不純物拡散層13を形成するイオン注入よりも先に行なったが、これらの注入順序を逆にして行なってもよい。
【0070】
また、定電圧素子のダイオード構造、すなわち活性領域10を半導体基板11に直接に形成したが、これに限られず、半導体基板10の上に形成された他の半導体領域に活性領域10を設けても良い。
【0071】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図5は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置であって、定電圧素子の断面構成を示している。図5において、図2(a)に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0073】
第2の実施形態においては、半導体基板11における活性領域10の上部に形成されるN型不純物拡散層13Aが、素子分離絶縁膜12の側面から0.5μm〜2.0μm程度離れて形成されており、いわゆるオフセット領域Cを設けた構成を採る。
【0074】
以下、前記のように構成された定電圧素子の製造方法について図6(a)〜図6(d)を参照しながら説明する。
【0075】
まず、図6(a)に示すように、第1の実施形態と同様に、P型の半導体基板11の上部に素子分離絶縁膜12を選択的に形成して、形成された素子分離絶縁膜12により活性領域10を形成する。その後、素子分離絶縁膜12をマスクとして半導体基板11の全面に、加速エネルギーが30keV〜40keVで、ドーズ量がオーダーで1012cm-2〜1013cm-2のボロン(B+ )イオンをイオン注入する。このとき、半導体基板11の基板面の法線に対して20°〜45°の角度をもたせ、且つ半導体基板11に対して少なくとも3方向、ここでは90度ずつ方向変えた4方向からのイオン注入を行なう。これにより、ボロンイオンの不純物濃度がオーダーで1018cm-3となる逆方向耐圧調整領域であるP型不純物拡散層14が形成される。
【0076】
次に、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィ法により、半導体基板10における活性領域10の上に、該活性領域10の周縁部を約0.5μm〜2.0μmの幅でマスクしたレジストパターン21を形成する。続いて、形成したレジストパターン21をマスクとして活性領域10に、加速エネルギーが40keV〜50keVで、ドーズ量がオーダーで1015cm-2のヒ素(As+ )イオンをイオン注入する。これにより、不純物濃度がオーダーで1020cm-3であり、且つ素子分離絶縁膜12の側面との間にオフセット領域Cを持つN型不純物拡散層13Aが形成される。このとき、N型不純物拡散層13Aが活性領域10の上部に島状に形成されるため、P型不純物拡散層14はN型不純物拡散層13Aの周囲において活性領域10の表面領域にまで及び、且つその表面近傍部分のP型の不純物濃度は、素子分離絶縁膜12との隣接部分を除く他の部分よりも低くなっている。
【0077】
次に、図6(c)に示すように、アニール等の熱処理を行なって、注入された各不純物イオンを活性化し、続いて、CVD法等により、半導体基板11の上に全面にわたって例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜15を堆積する。
【0078】
次に、図6(d)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、層間絶縁膜15におけるN型不純物拡散層13Aの上側部分に、該N型不純物拡散層13Aを露出するコンタクトホールを形成し、続いて、スパッタ法又はCVD法により、形成したコンタクトホールにタングステンを充填してプラグ16を形成する。その後、層間絶縁膜15の上にアルミニウム膜を堆積し、堆積したアルミニウム膜をプラグ16と接するようにパターニングして、層間絶縁膜15の上に配線17を形成する。
【0079】
ここで、定電圧素子としてのデバイス特性を決定する定電圧は、N型不純物拡散層13Aと半導体基板11との間の電圧が、N型不純物拡散層13AとP型不純物拡散層14とのPN接合部からなるダイオード構造に対する逆方向の降伏電圧に達するまで、N型不純物拡散層13Aに配線17を介して正の電圧を印加し続けることにより得られる。
【0080】
第2の実施形態に係る定電圧素子は、第1の実施形態と同様に、N型不純物拡散層13AとP型不純物拡散層14とのPN接合部からなるダイオード構造に対する逆方向の降伏電圧を容易に調整することができるようになる。このため、定電圧素子としての定電圧値を決定する場合に、所望の定電圧値を容易に得ることができる。
【0081】
また、N型不純物拡散層13Aは、オフセット領域Cを持つように、すなわち素子分離絶縁膜12から間隔をおいて形成されるため、N型不純物拡散層13AとP型不純物拡散層14とのPN接合部からなるダイオード構造における逆方向の接合降伏位置を素子分離絶縁膜12から完全に離すことができる。このため、接合降伏によって発生した電子又は正孔の素子分離絶縁膜12への注入をほぼ確実に防止することができる。従って、逆方向電圧が印加される際の素子分離絶縁膜12への電子及び正孔の流入が防止されるため、N型不純物拡散層13AとP型不純物拡散層14とにより形成されるPN接合部の経時的な電界の変動が大幅に抑制されるので、逆方向耐圧の変動をほぼ確実に防止できるようになる。
【0082】
その上、N型不純物拡散層13Aにオフセット領域Cを設けているため、N型不純物拡散層13AとP型不純物拡散層14とにより形成されるPN接合部が素子分離絶縁膜12と接することがない。その結果、素子分離絶縁膜12と半導体基板11との界面に存在する界面準位又は欠陥に起因する漏れ電流を抑制することができる。
【0083】
さらに、素子分離絶縁膜12とN型不純物拡散層13Aとの間にP型不純物拡散層14を介在させる構成を採るため、半導体基板11への空乏層の広がりが抑制されるので、該定電圧素子と隣接する他の素子(図示せず)とのパンチスルーを防止することができる。
【0084】
以上説明したように、第2の実施形態によると、逆方向耐圧の調整が容易であり、さらに接合降伏位置を素子分離絶縁膜12から離すことができるため、接合降伏によって発生した電子及び正孔の素子分離絶縁膜12への注入をほぼ確実に防止することができる。
【0085】
なお、第2の実施形態においても、N型不純物拡散層13Aと接続されるプラグ16は1つしか設けてはいないが、これに限られず、N型不純物拡散層13Aに複数のプラグを形成してもよい。
【0086】
また、P型不純物拡散層14は、それぞれを囲む素子分離絶縁膜12と接するように形成されているが、これに限られず、素子分離絶縁膜12の側面から離れて形成しても同様の効果を得ることができる。
【0087】
さらには、P型の半導体基板11、N型不純物拡散層13A及びP型不純物拡散層14は、その導電型がそれぞれ逆であっても同様の効果を得られることはいうまでもない。
【0088】
また、ここでは、P型不純物拡散層14を形成するイオン注入をN型不純物拡散層13Aを形成するイオン注入よりも先に行なったが、これらの注入順序を逆にして行なってもよい。
【0089】
また、定電圧素子のダイオード構造、すなわち活性領域10を半導体基板11に直接に形成したが、これに限られず、半導体基板10の上に形成された他の半導体領域に活性領域10を設けても良い。
【0090】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置によると、第1の不純物拡散層又は第2の不純物拡散層の不純物濃度を任意に調整することができるため、所望の定電圧値を得ることができる。また、第1の不純物拡散層及び第2の不純物拡散層からなるPN接合部における逆方向の接合降伏位置が素子分離膜から離れるため、接合降伏によって発生する電子及び正孔の素子分離膜への注入を抑制することができるので、逆方向耐圧の経時的な変動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は第2の従来例に係る半導体装置における課題の原因を説明するための、PN接合部及び素子分離絶縁膜を含む領域の断面構成とキャリア濃度とを模式的に示し、(a)は接合降伏直後の状態を示す図であり、(b)は定電流ストレス印加時の状態を示す図であり、(c)は定電流ストレス印加後の高温放置の状態を示す図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置におけるP型不純物拡散層の基板面に平行な方向の不純物濃度プロファイルを示すグラフである。
【図3】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置における信頼性試験の結果を示し、(a)は定電流ストレス印加による印加時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示すグラフであるり、(b)は定電流ストレス印加後の高温放置による放置時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図7】第1の従来例に係る定電圧素子を示す構成断面図である。
【図8】第2の従来例に係る定電圧素子を示す構成断面図である。
【図9】(a)及び(b)は第1の従来例及び第2の従来例に係る半導体装置における信頼性試験の結果を示し、(a)は定電流ストレス印加による印加時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示すグラフであるり、(b)は定電流ストレス印加後の高温放置による放置時間と逆方向耐圧の変動量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 活性領域
11 半導体基板
12 素子分離絶縁膜
13 N型不純物拡散層
13A N型不純物拡散層
14 P型不純物拡散層
15 層間絶縁膜
16 プラグ
17 配線
C オフセット領域

Claims (12)

  1. 素子分離膜により区画されてなる半導体領域と、
    前記半導体領域の上部表面に形成され、該半導体領域と逆の導電型を有する第1の不純物拡散層と、
    前記半導体領域に、前記第1の不純物拡散層の下側に接すると共に端部が前記素子分離膜と接するように形成され、前記半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層とを備え、
    前記第2の不純物拡散層における前記素子分離膜との隣接部分の不純物濃度は、その残りの部分よりも低く設定され
    前記第1の不純物拡散層と前記第2の不純物拡散層との接合部における逆方向の接合降伏位置が前記素子分離膜から離間していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2の不純物拡散層は、前記第1の不純物拡散層の下側を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の不純物拡散層における側部は、前記素子分離膜の側面と間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2の不純物拡散層は、前記第1の不純物拡散層の側部をも覆っていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 記第2の不純物拡散層は前記半導体領域の表面に達し、且つ、その表面近傍部分の不純物濃度は、前記素子分離膜との隣接部分を除く他の部分よりも低く設定されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体領域は半導体からなる基板であり、
    記第1の不純物拡散層の上には、前記第1の不純物拡散層と電気的に接続されるプラグが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記第2の不純物拡散層は、少なくとも3方向からの回転注入による不純物注入により形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 半導体領域に素子分離膜を選択的に形成する工程(a)と、
    前記半導体領域における前記素子分離膜に囲まれた領域の上部表面に、前記半導体領域と逆の導電型を有する第1の不純物拡散層を形成する工程(b)と、
    前記半導体領域に、前記素子分離膜及び第1の不純物拡散層と接するように、前記半導体領域と同一の導電型を有する第2の不純物拡散層を形成する工程(c)とを備え、
    前記工程(c)において、不純物イオンを前記半導体領域の表面の法線に対して斜めに且つ互いに異なる少なくとも3方向から注入することより、前記第2の不純物拡散層における前記素子分離膜との隣接部分の不純物濃度をその残りの部分よりも低くなるように形成して、前記第1の不純物拡散層と前記第2の不純物拡散層との接合部における逆方向の接合降伏位置を前記素子分離膜から離間させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程(a)と前記工程(b)との間に、
    前記半導体領域における前記素子分離膜に囲まれてなる活性領域の上に、該活性領域の周縁部をマスクするマスクパターンを形成する工程(d)をさらに備え、
    前記工程(b)において、前記マスクパターンをマスクとして不純物イオンを注入することにより、前記第1の不純物拡散層を形成することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記工程(c)において、前記第2の不純物拡散層を、前記活性領域における前記第1の不純物拡散層と前記素子分離膜との間にも形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 記工程(c)において、前記第2の不純物拡散層を、前記活性領域の表面に達し且つその表面近傍部分の不純物濃度が前記素子分離膜との隣接部分を除く他の部分よりも低くなるように注入することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記工程(c)において、
    前記半導体領域の法線に対する角度は20°以上であることを特徴とする請求項8〜11のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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