JP3933507B2 - 基板搬送装置および基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)を搬送する基板搬送装置、特に現像液、エッチング液、リンス液などの処理液によりウェット処理された基板をウェット搬送する基板搬送装置、ならびに該基板搬送装置を備えた基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の基板処理装置として、例えば図8に示す基板処理装置が提案されている。この基板処理装置では、インデクサ1と、インデクサ1の一方側に隣接して配置された処理モジュール2とが設けられている。インデクサ1は、複数枚の基板Wをそれぞれ収容できる複数のカセット11が載置されるカセット載置部12、およびY方向に沿って長いインデクサ搬送路13上を移動でき、カセット11との間で基板Wの搬入/搬出を行うためのインデクサロボット14を備えている。処理モジュール2は、Y方向に垂直なX方向に沿って長い主搬送路21上を移動して基板Wを搬送する主搬送ロボット(基板搬送ユニット)22と、主搬送路21の両側に配置されたユニット列23,24とを備えている。これらのユニット列23,24には、それぞれ、処理ユニット231〜233,241〜243がX方向に配列されている。
【0003】
上記のように構成された基板処理装置では、カセット11に収容されている基板Wは、インデクサロボット14により搬出された後、さらに主搬送ロボット22に受け渡される。そして、未処理の基板Wを受け取った主搬送ロボット22は処理ユニット231〜233,241〜243のうちいずれかの処理ユニットの前まで移動し、当該処理ユニットに基板Wを搬入する。また、処理後の基板Wについては、主搬送ロボット22により該処理ユニットから搬出され、次の処理ユニットまで搬送される。
【0004】
このような動作を繰り返して一連の処理が基板Wに施された後、主搬送ロボット22は、基板Wを保持したまま主搬送路21上を移動し、当該基板Wをインデクサロボット14に受け渡す。そして、インデクサロボット14は、受け渡された基板Wを元々収容されていたカセット11に収容する。このような構成によれば、主搬送ロボット22は、処理ユニット231〜233,241〜243に任意の順序でアクセスできるので、基板Wに施すべき処理の順序を任意に設定できる。
【0005】
ところで、半導体デバイスや液晶デバイスなどの電子部品の微細化が近年急速に進められているが、この微細化に伴って基板処理において新たな問題が生じることとなった。例えば、基板上に塗布されたレジストをパターニングして微細パターンを形成する場合、現像処理、リンス処理および乾燥処理をこの順序で行う。ここで、基板に塗布されたレジストを現像するアルカリ現像処理では、不要なレジストを除去するためにアルカリ性水溶液が使用され、リンス処理ではそのアルカリ性水溶液を除去するために(現像を停止するために)純水などのリンス液が使用され、乾燥処理では基板を回転させることにより基板上に残っているリンス液に遠心力を作用させて基板からリンス液を除去し、乾燥させる(スピン乾燥)。このうち乾燥において、乾燥の進展とともにリンス液と気体との界面が基板上に現れ、半導体デバイス等の微細パターンの間隙にこの界面が現れると、微細パターン同士がリンス液の表面張力により互いに引き寄せられて倒壊する問題があった。
【0006】
加えて、この微細パターンの倒壊には、リンス液を振り切る際の流体抵抗や、リンス液が微細パターンから排出される時に生じる印圧や、3000rpm超の高速回転による空気抵抗や遠心力も関与していると考えられている。
【0007】
そこで、この問題の解決のために、基板を圧力容器内で保持し、低粘性、高拡散性でかつ表面張力がない性質を持つ超臨界流体(以下、「SCF」という)を該圧力容器に導入して基板を超臨界乾燥する超臨界乾燥処理を上記乾燥処理として利用することが従来より提案されている。その従来技術として、例えば特開2000−223467号公報に記載された超臨界乾燥装置がある。この超臨界乾燥装置は、現像処理およびリンス処理が施された基板を反応室内で保持可能となっており、基板を保持した状態でポンプユニットを作動させて一定量の液化二酸化炭素をボンベから反応室に圧送するとともに、反応室内の二酸化炭素の圧力を圧力制御バブルで自動制御することにより、反応室内の二酸化炭素の圧力を7.38〜8MPaにし、反応室内の二酸化炭素を超臨界流体としている。その後、超臨界二酸化炭素を反応室から放出することにより反応室内を減圧して、基板を乾燥している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように超臨界乾燥装置は乾燥処理のみを行う装置であり、上記処理ユニット231〜233,241〜243の一部をこの超臨界乾燥装置で構成した場合には、残りのユニットの一部または全部を現像処理およびリンス処理を実行する現像装置で構成する必要がある。すなわち、現像処理から乾燥処理まで同一ユニットで行うのではなく、現像液やリンス液を使用して基板に対してウェット処理ユニットと、超臨界乾燥処理を行う乾燥ユニットとをそれぞれ異なるユニットで構成する必要がある。さらに、ウェット処理ユニットにおいて現像処理およびリンス処理を行った後、リンス液で濡らした状態の基板を超臨界乾燥ユニットまで搬送する必要がある。というのも、ウェット処理ユニットから超臨界乾燥ユニットに搬送している間に該基板が自然乾燥してしまうと、微細パターン同士がリンス液の表面張力により互いに引き寄せられて倒壊してしまい、超臨界乾燥を行う意味がなくなってしまうからである。
【0009】
しかしながら、このように基板を濡らした状態で基板をウェット処理ユニットから超臨界乾燥ユニットに搬送する場合、その基板搬送中に基板に液盛りされているリンス液が零れたり、垂れたり、飛散したりして基板の搬送経路に沿って設けられている装置を汚染してしまうという問題がある。特に、基板表面が疎水面となっている場合にはリンス液の零れなどが顕著なものとなる。
【0010】
なお、上記においてはウェット処理として現像処理およびリンス処理を実行する基板処理装置における問題を述べたが、かかる問題は上記基板処理装置に限った問題ではなく、処理液により所定のウェット処理された基板を、ウェット状態のまま別の処理ユニットにウェット搬送する必要がある基板処理装置全般に共通する問題であり、また基板表面のみならず基板裏面についてもウェット状態のまま搬送する基板処理装置においても共通する問題となっている。
【0011】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板を濡らしている処理液が零れたり、垂れたりするのを防止しながら、基板をウェット搬送することができる基板搬送装置、ならびに該基板搬送装置を備えた基板処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するため、所定の処理液で濡らされた基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板から離間して対面配置されて基板との間で乾燥防止用空間を形成する空間形成手段と、乾燥防止用空間に乾燥防止成分を供給する供給手段と、空間形成手段の下方の捕集位置に配置されて基板から零れる液体成分を捕集する捕集手段と、乾燥防止用空間が乾燥防止成分で満たされた状態で、かつ捕集位置に捕集手段が配置された状態で、基板保持手段、捕集手段および空間形成手段を一体的に移動させて基板を搬送する駆動手段とを備え、空間形成手段は、基板の表面から離間して対面配置されて基板表面側で乾燥防止用空間を形成する表面側空間形成板を備え、捕集手段は、捕集位置から退避可能に構成され、表面側空間形成板は、基板表面側で乾燥防止用空間を形成する空間形成位置から退避可能に構成され、駆動手段は、搬送すべき基板を搬送元から受け取る際には、表面側空間形成板および捕集手段をそれぞれ空間形成位置および捕集位置から退避させた状態で基板保持手段のみを移動させ、搬送した基板を搬送先に受け渡す際には、該搬送先の手前で捕集手段を捕集位置から退避させて基板保持手段および表面側空間形成板のみを一体的に移動させている。
【0013】
このように構成された発明では、基板と空間形成手段との間に形成される乾燥防止用空間が乾燥防止成分で満たされた状態で基板搬送が行われるため、基板搬送中の基板乾燥が確実に防止される。また、乾燥防止成分の充満範囲が乾燥防止用空間に規制されることから、基板のウェット搬送中に基板を濡らしている処理液が零れたり、垂れたりするのを防止することができる。また、乾燥防止成分の使用量を抑制することができる。また、空間形成手段の下方の捕集位置に捕集手段を配置するとともに、駆動手段によって基板保持手段および空間形成部材と捕集手段とを一体的に移動させて基板を搬送しているため、乾燥防止成分や処理液などの液体成分が零れた場合でも、これらの液体成分については、捕集手段により捕集回収することができ、その液体成分が装置外部に及ぶのを防止することができる。また、基板を搬送元から受け取る際に、表面側空間形成板および捕集手段をそれぞれ空間形成位置および捕集位置から退避させているため、表面側空間形成板および捕集手段が基板受け取りの邪魔になることがない。また、基板を搬送先に受け渡す際に、搬送先の手前で捕集手段を捕集位置から退避させているため、捕集手段が基板受け渡しの邪魔になることがない。
また、搬送元である第1処理ユニットで処理液によりウェット処理された基板を搬送先である第2処理ユニットに搬送する基板搬送装置であって、駆動手段は、第1処理ユニットから基板を受け取る際には、表面側空間形成板および捕集手段をそれぞれ空間形成位置および捕集位置から退避させた状態で基板保持手段のみを第1処理ユニットに進入させ、基板を第2処理ユニットに受け渡す際には、該第2処理ユニットの手前で捕集手段を捕集位置から退避させて基板保持手段および表面側空間形成板のみを第2処理ユニットに進入させるようにしてもよい。
【0014】
ここで、基板を略水平状態で保持した状態で基板搬送する場合には、例えば基板表面の乾燥を防止するためには、表面側空間形成板を基板の表面から離間して対面配置されて基板表面側で乾燥防止用空間を形成する表面側空間形成板を空間形成手段として設ければよい。また、基板表面に加えて基板裏面についても乾燥を防止するために基板の裏面から離間して対面配置されて基板裏面側で乾燥防止用空間を形成する裏面側空間形成板を空間形成手段として設ければよい。こうすることで基板両面の乾燥を防止しながら、基板をウェット搬送することが可能となる。
【0015】
また、乾燥防止用空間を乾燥防止成分で満たすために、乾燥防止用空間に液状または霧状の乾燥防止成分を供給するようにしてもよく、その乾燥防止成分としては、処理液と同一成分のものを用いるのが好適である。
【0016】
また、供給手段により基板搬送中に乾燥防止用空間に乾燥防止成分をさらに供給するようにしてもよく、こうすることで、基板搬送中において乾燥防止用空間を常に乾燥防止成分で完全に満たすことができ、乾燥防止をさらに確実に行うことができる。なお、乾燥防止用空間への乾燥防止成分の追加供給により基板から乾燥防止成分や処理液などの液体成分が零れる場合があるが、これらの液体成分については、捕集手段により捕集回収することができ、その液体成分が装置外部に及ぶのを防止することができる。
【0017】
また、空間形成手段の表面側空間形成板については、基板の表面を覆うように離間配置される蓋部材で構成してもよく、特に乾燥防止用空間に面する蓋部材の周縁部をその中央部よりも疎水性の大きな材料で構成すると、蓋部材の周縁部から乾燥防止用空間の外側に処理液や乾燥防止成分などの液体成分が零れるのをより確実に防止することができ、乾燥防止用空間に乾燥防止成分を安定して満たすことができ、好適である。
【0018】
さらに、この発明は、上記目的を達成するため、基板に対して所定の処理液を供給してウェット処理する第1処理ユニットと、第1処理ユニットにより処理された基板に対して所定の処理を施す第2処理ユニットと、第1処理ユニットでウェット処理された基板を第2処理ユニットにウェット搬送する基板搬送ユニットとを備え、基板搬送ユニットは、処理液で濡らされた基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板から離間して対面配置されて基板との間で乾燥防止用空間を形成する空間形成手段と、乾燥防止用空間に乾燥防止成分を供給する供給手段と、乾燥防止用空間が乾燥防止成分で満たされた状態で基板保持手段および空間形成手段を一体的に移動させて基板を搬送する駆動手段とを有し、第2処理ユニットは、基板を超臨界乾燥する超臨界乾燥ユニットであり、乾燥防止成分は、超臨界乾燥と親和性を有する成分である。
【0019】
このように構成された発明では、第1処理ユニットによりウェット処理されて処理液で濡れた状態の基板は乾燥防止成分に接触したまま第2処理ユニットに搬送されることとなり、その搬送中に基板が乾燥されるのを確実に防止することができる。また、基板搬送ユニットは処理液で濡らされた基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板から離間して対面配置されて基板との間で乾燥防止用空間を形成する空間形成手段と、乾燥防止用空間に乾燥防止成分を供給する供給手段と、乾燥防止用空間が乾燥防止成分で満たされた状態で基板保持手段および空間形成手段を一体的に移動させて基板を搬送する駆動手段とを有しているため、そのウェット搬送中に液体成分が零れたり、垂れるなどの不都合を確実に防止することができる。また、乾燥防止成分は、超臨界乾燥と親和性を有する成分であるため、第2処理ユニットにおいて、基板を好適に超臨界乾燥することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる基板搬送装置の一実施形態を示す図であり、また図2は図1の基板搬送装置の部分拡大図である。この基板搬送装置は、例えば図8で示した主搬送ロボット22として用いることができる装置であり、乾燥状態の基板Wを処理ユニット間で搬送、いわゆるドライ搬送することができるとともに、必要に応じて乾燥防止用空間を形成し、その乾燥防止用空間に乾燥防止成分としてリンス液を満たした状態でウェット搬送することができるように構成されている。以下、その基板搬送装置の構成および動作について図面を参照しつつ詳述する。
【0021】
この基板搬送装置は、図8の主搬送路21上を往復移動可能に構成された円筒状の装置本体30を備えている。この装置本体30に対して、円筒状の外形を有するコラム32が昇降および回動自在に取り付けられている。すなわち、コラム32は、装置本体30に備えられた昇降機構(図示せず)によって上下方向に昇降駆動させられる。また、コラム32は装置本体30内に備えられた回動機構によってコラム32の中心を貫く鉛直軸A0まわりに回動駆動される。
【0022】
このコラム32の上面には、基板搬送アーム34は取り付けられている。この基板搬送アーム34は、多関節アームであって、コラム32の上面に鉛直軸A0まわりの回動が自在であるように取り付けられたベースアーム341と、このベースアーム341の先端に鉛直軸A1まわりに回動自在であるように取り付けられた中間アーム342と、中間アーム342の先端に鉛直軸A2まわりに回動自在であるように取り付けられたハンド保持部343とを有している。そして、ハンド保持部343には基板保持用のハンド(基板保持手段)36の基端部が固定されている。
【0023】
このハンド36はクランク状のビームからなり、その先端部が基端部よりも一段低くなっている。そして、その先端部の上面に基板Wの裏面を真空吸着するための吸着孔361(図2)を有しており、図示を省略する負圧機構を作動させることで基板Wを略水平状態で吸着保持可能となっている。そして、ハンド36により吸着保持された基板Wを上下方向から挟み込むように上蓋部材38および受皿40がそれぞれ基板表面および裏面から離間して対向配置されている。
【0024】
上蓋部材38は、図2に示すように、基板Wと同程度の平面サイズを有する円板部381と、その周縁から下方に突起したフランジ部382とを備えており、基板表面上方から基板表面を覆って基板Wとの間で微小空間S1を形成する(この時点での上蓋部材38の位置を「空間形成位置」という)。また、フランジ部382の略中央部には供給口(図示省略)が形成されるとともに、その供給口にチューブ42を介してリンス液供給部が接続されている。このため、図1や図2に示すように上蓋部材38を基板表面から離間して対向配置させて微小空間S1を形成した状態で、リンス液供給部を作動させると、その微小空間S1に向けてリンス液が供給されて該空間S1を満たし、基板Wの表面の乾燥を防止可能となる。このように、この実施形態では上蓋部材38が本発明の「乾燥防止用空間」に相当する微小空間S1を形成しており、本発明の「空間形成手段」および「表面側空間形成板」として機能している。
【0025】
また、この上蓋部材38は水平軸A3まわりに約180゜回動自在に設けられた長尺アーム44によってハンド保持部343に連結されており、この長尺アーム44を蓋回動機構(図示省略)により矢印方向P1に回動駆動することで、上記したように空間形成位置に位置決めしたり、上蓋部材38を基板Wから退避させることができるように構成されている。また、装置本体30、コラム32および基板搬送アーム34によりなる駆動機構(本発明の「駆動手段」に相当)によってハンド36が移動するのと同時に、上蓋部材38もハンド36と一体的に移動する。
【0026】
一方、基板裏面側に配置された受皿40は、図2に示すように、基板Wおよび上蓋部材38に向けて開口しており、基板Wから零れたり、垂れたりするリンス液を捕集可能となっている(この時点での受皿40の位置を「捕集位置」という)。そして、捕集したリンス液については、受皿40の底面に設けられた排液口46に接続されたチューブ48を介してドレイン部に回収される。
【0027】
また、このように構成された受皿40は鉛直軸A2まわりに回動自在に設けられた長尺アーム50によってハンド保持部343に連結されており、この長尺アーム50を皿回動機構(図示省略)により矢印P2の方向に回動駆動することで、上記したように捕集位置に位置決めしたり、受皿40を基板Wから退避させることができるように構成されている。
【0028】
次に、上記のように構成された基板搬送装置の動作について、図3を参照しつつ説明する。ここでは、本発明の特徴を明確に説明するために、ウェット処理ユニットにおいて現像処理およびリンス処理を行った後、リンス液で濡らした状態の基板Wを超臨界乾燥ユニットまで搬送する動作について詳述する。
【0029】
基板搬送装置(図8中の主搬送ロボット22)は、現像処理およびリンス処理を完了したウェット処理ユニットの基板受渡位置まで移動した後、装置本体30、コラム32および基板搬送アーム34よりなる駆動機構を作動させてハンド36をウェット処理ユニット内部に進入して現像処理などの一連の処理を受けてリンス液で濡れた状態のままにあるウェット基板Wをハンド36に受け渡す(図3(a))。このとき、上蓋部材38および受皿40については、それぞれ空間形成位置および捕集位置から退避させておく。
【0030】
これに続いて、蓋回動機構によって長尺アーム44を退避位置から水平軸A3まわりに約180゜回動させて上蓋部材38を空間形成位置に位置決めする。これによって、上蓋部材38が基板Wの表面を覆って基板Wとの間で微小空間S1を形成する。そして、リンス液供給部からリンス液を供給して微小空間S1をリンス液で満たす(同図(b))。上蓋部材38が基板表面を覆うように近接配置されており、しかも、こうしてリンス液で充満された乾燥防止用空間は微小空間S1に規制されているため、リンス液の表面張力により微小空間S1からリンス液が零れるのが効果的に防止される。なお、この時リンス液の粘度が高ければ微小空間S1にリンス液を満たした後はリンス液の供給を止める事によりリンス液がこぼれるのを防止する事が可能となる。
【0031】
ここで、この状態のまま基板Wを超臨界乾燥ユニットまでウェット搬送してもよいのであるが、この実施形態では次のようにリンス液を微小空間S1にさらに追加供給しながらウェット搬送を行う。具体的には、駆動機構を作動させてハンド36をウェット処理ユニットから後退させて基板Wおよび上蓋部材38を該ユニット外に取り出した後、皿回動機構により長尺アーム50を回動駆動することで受皿40を捕集位置に位置決めさせる(同図(c))。
【0032】
そして、ウェット搬送しながら、リンス液供給部からリンス液をさらに供給する(同図(d))。ここで、追加供給によって基板Wからリンス液が零れるが、そのうち受皿40に落ちたリンス液については受皿40により捕集された後、チューブ48を介してドレイン部に回収される。また、零れたリンス液の一部はハンド36に落ちるが、このハンド36は既に説明したようにクランク部を有しており、先端部は受皿40の上方位置で基端部よりも一段低くなるように構成されているため、基端部にリンス液が伝わって流れるのを防止することができる。
【0033】
こうして、超臨界乾燥ユニットの手前まで移動してくると、リンス液の供給を停止した後、皿回動機構により長尺アーム50を回動駆動することで受皿40を捕集位置から退避させる。そして、駆動機構を作動させてハンド36および上蓋部材38を超臨界乾燥ユニット内部に進入して超臨界乾燥ユニットの基板保持部にセットするとともに、リンス液を再度供給しながら、蓋回動機構により上蓋部材38を基板Wから退避させる。それに続いて、駆動機構によってハンド36を後退駆動して超臨界乾燥ユニットから後退退避する。これによって、ウェット基板Wの搬送が完了する。
【0034】
以上のように、この実施形態によれば、上蓋部材38が基板Wとの間で微小空間S1を形成するとともに、その微小空間S1にリンス液を満たしながら基板Wをウェット搬送しているので、基板搬送中に基板Wが乾燥するのを防止することができる。また、微小空間S1では、リンス液がその表面張力により満たされるように構成しているので、リンス液が基板Wから零れたり、垂れるのを効果的に防止することができ、しかも乾燥防止成分として使用するリンス液の使用量も少なく、ランニングコスト面でも有利なものとなっている。
【0035】
また、上記したようにウェット処理ユニットから取り出した後、超臨界乾燥ユニットに搬送するまでの間、微小空間S1にリンス液を追加供給して微小空間S1を常にリンス液で完全に満たすことができ、乾燥防止をさらに確実に行うことができる。そして、このように追加供給することで基板Wから零れた液体成分(リンス液)については、微小空間S1の下方側に配置された受皿40で捕集するようにしているので、ウェット搬送中にリンス液が装置外部に及ぶのを防止することができる。
【0036】
図4は本発明にかかる基板搬送装置の他の実施形態を示す図であり、また図5は図4の基板搬送装置の部分拡大図である。この基板搬送装置も、先の実施形態と同様に、例えば図8で示した主搬送ロボット22として用いることができる装置であり、乾燥状態の基板Wを処理ユニット間で搬送、いわゆるドライ搬送することができるとともに、必要に応じて乾燥防止用空間を形成し、その乾燥防止用空間に乾燥防止成分としてリンス液を満たした状態でウェット搬送することができるように構成されている。以下、その基板搬送装置の構成および動作について先の実施形態との相違点を中心に詳述する。
【0037】
この実施形態にかかる基板搬送装置は先の実施形態(図1)と大きく相違している点は、大きく2つある。まず第1点目は、先の実施形態ではハンド36によって基板裏面を吸着保持することで基板を保持していたが、この実施形態では図4に示すように基板Wの側面を一対のハンド部材54,56により径方向から挟みこんで機械的に保持している点である。すなわち、この実施形態では、ハンド保持部343に対してハンド部材54が固着される一方、ハンド部材56がハンド部材54の上面側でハンド部材54に対して回動軸A4まわりに回動自在に取り付けられている。
【0038】
そして、図5に示すように、固定ハンド部材54には互いに離間して2つの電磁発生部58,60が内蔵される一方、可動ハンド部材56の基端部にマグネット52が内蔵されている。各電磁発生部58,60は鉄心部材62にコイル64を巻き付けたものであり、図示を省略する励磁制御部により電磁発生部58,60の一方を励磁することで可動ハンド部材56のマグネットとの相互作用により可動ハンド部材56を回動軸A4まわりに回動させてハンド部材54,56を開閉させる。なお、この実施形態では可動ハンド部材56の回動動作を滑らかにするために可動ハンド部材56の回転軸A4側の基端部のうち固定ハンド部材54の上面を摺動する面にトリフルオロエチレンなどの樹脂材料59によりコーティングしている。また、コイル64に流す電流量や極性バランスなどを制御することで可動ハンド部材56の回動速度、加速度、基板Wを固定する力などを適宜調整することができる。以上の構成によりシンプルでパーティクル発生の少ないハンドを構成できる。
【0039】
また、相違点の第2点目は、本実施形態では基板裏面に空間形成手段として機能する下蓋部材66を配置して微小空間S2を形成するとともに、その微小空間S2にリンス液を供給して微小空間S2をリンス液で満たして基板裏面の乾燥を防止するように構成している点である。ここでは、受皿40の内底面から上方に突設された複数の固定ボール68によって下蓋部材66を支持固定している。
【0040】
この下蓋部材66は、上蓋部材38と同様に、基板Wと同程度の平面サイズを有する円板部661と、その周縁から下方に突起したフランジ部662とを備えており、皿回動機構によってアーム50を回動軸A2まわりに回動させて受皿40を捕集位置に位置決めすることで下蓋部材66の開口を基板Wの裏面に向けた状態で下蓋部材66が基板裏面に近接配置される。このため、下蓋部材66が基板裏面下方から基板裏面を覆って基板Wとの間で微小空間S2を形成する。また、フランジ部662の略中央部には供給口(図示省略)が形成されるとともに、その供給口にチューブを介してリンス液供給部が接続されている。このため、図4に示すように上蓋部材38および下蓋部材66を基板Wを上下方向から挟み込むように、各面から離間して対向配置させて微小空間S1,S2をそれぞれ形成した状態で、リンス液供給部を作動させると、各微小空間S1,S2に向けてリンス液が供給されて両空間S1,S2を満たし、基板Wの両面の乾燥を防止可能となる。このように、この実施形態では上蓋部材38のみならず、下蓋部材66も本発明の「空間形成手段」および「裏面側空間形成板」として機能し、「乾燥防止用空間」たる微小空間S2を形成する。
【0041】
なお、その他の構成については、基本的に図1の実施形態と同一であるため、ここでは同一または相当する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
次に、上記のように構成された基板搬送装置の動作について図6を参照しつつ説明する。ここでも、本発明の特徴を明確に説明するために、ウェット処理ユニットにおいて基板Wの両面にウェット処理を行った後、両面を処理液としてリンス液で濡らした状態の基板を超臨界乾燥ユニットまで搬送する動作について詳述する。
【0043】
基板搬送装置(図8中の主搬送ロボット22)は、ウェット処理を完了したウェット処理ユニットの基板受渡位置まで移動した後、装置本体30、コラム32および基板搬送アーム34よりなる駆動機構を作動させてハンド部材56を開いた状態(図4の破線状態)で一対のハンド部材54,56をウェット処理ユニット内部に進入する。それに続いて、電磁発生部58,60の励磁を切替えてハンド部材56を閉じて基板Wを保持する(図6(a))。このとき、上蓋部材38および受皿40については、それぞれ空間形成位置および捕集位置から退避させておく。
【0044】
こうして、一対のハンド部材54,56により現像処理などの一連の処理を受けてリンス液で濡れた状態のままにあるウェット基板Wを受け渡すと、同図(b)に示すように、蓋回動機構によって長尺アーム44を退避位置から水平軸A3まわりに約180゜回動させて上蓋部材38を空間形成位置に位置決めする。これによって、上蓋部材38が基板Wの表面を覆って基板Wとの間で微小空間S1を形成する。また同時に、皿回動機構によってアーム50を回動軸A2まわりに回動させて受皿40を捕集位置に位置決めすることで下蓋部材66によって基板裏面を覆って基板Wとの間で微小空間S2を形成する。なお、同図(b)、(c)においては、説明の便宜から可動ハンド部材56の図示を省略するが、いずれの場合も基板Wは一対のハンド部材54,56により保持されている。
【0045】
これに続いて、リンス液供給部からリンス液を供給して微小空間S1,S2をリンス液で満たす(同図(c))。そして、この状態のまま基板Wを超臨界乾燥ユニットまでウェット搬送する。なお、このウェット搬送中においては、リンス液供給部からリンス液を追加供給してもよいし、またリンス液供給を停止しておいてもよい。
【0046】
そして、超臨界乾燥ユニットの手前まで移動してくると、駆動機構を作動させて一対のハンド部材54,56、上蓋部材38および下蓋部材66を超臨界乾燥ユニット内部に進入して基板保持部にセットするとともに、リンス液を再度供給しながら、蓋回動機構により上蓋部材38を、また皿回動機構により下蓋部材66をそれぞれ基板Wから退避させる。それに続いて、電磁発生部58,60の励磁を切替えてハンド部材56を開いて基板Wの保持を解除した後、駆動機構によって一対のハンド部材54,56を後退駆動して超臨界乾燥ユニットから後退退避する。これによって、ウェット基板Wの搬送が完了する。
【0047】
以上のように、この実施形態によれば、基板表面側のみならず、基板裏面側についても乾燥防止を図ることができる。すなわち、基板表面については先の実施形態と同様にして基板乾燥が防止されるとともに、下蓋部材66が本発明の「空間形成手段」として機能して基板Wとの間で微小空間S2を形成するとともに、その微小空間S2にリンス液を満たしながら基板Wをウェット搬送しているので、基板搬送中に基板裏面が乾燥するのを防止することができる。また、微小空間S2では、リンス液がその表面張力により満たされるように構成しているので、リンス液が基板Wから零れたり、垂れるのを効果的に防止することができ、しかも乾燥防止成分として使用するリンス液の使用量も少なく、ランニングコスト面でも有利なものとなっている。
【0048】
また、ウェット搬送中に必要に応じて微小空間S1,S2にリンス液を追加供給することで微小空間S1,S2を常にリンス液で満たすことができ、乾燥防止をさらに確実に行うことができる。そして、このように追加供給することで基板Wから零れた液体成分(リンス液)については、微小空間S1,S2の下方側に配置された受皿40で捕集するようにしているので、ウェット搬送中にリンス液が装置外部に及ぶのを防止することができる。
【0049】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、乾燥防止成分としてリンス液を乾燥防止用空間たる微小空間S1やS2に供給して充満させているが、リンス液の代わりにリンス液の蒸気を供給して該蒸気を乾燥防止用空間に充満させるようにしても同様の作用効果が得られる。またはベーパーを供給するようにしても良い。このように、乾燥防止成分としては液状や霧状のものを使用することができる。
【0050】
また、上蓋部材38および下蓋部材66については、例えば図7に示すように、乾燥防止用空間たる微小空間S1,S2に面する蓋部材の周縁部383,663と中央部384,664を構成する材料を適当に選択採用することで特有の作用効果が得られる。すなわち、周縁部383,663を構成する材料として比較的高い疎水性を有する材料、例えばトリフルオロエチレン樹脂を用いる一方、中央部384,664を構成する材料として比較的高い親水性を有する材料、例えばポリエーテル−エーテルケトン樹脂(PEEK)を用いることができ、このような材料構成、つまり乾燥防止用空間に面する蓋部材の周縁部をその中央部よりも疎水性の大きな材料で構成することで蓋部材の周縁部から乾燥防止用空間(微小空間S1,S2)の外側にリンス液が零れるのをより確実に防止することができ、乾燥防止用空間にリンス液を安定して満たすことができ、好適である。
【0051】
また、上記実施形態では、処理液(リンス液)で濡れた基板Wをウェット搬送するために乾燥防止成分として基板を濡らしている処理液と同一のものを使用しているが、乾燥防止成分の種類についてはこれに限定されるものではなく、必要に応じて基板を濡らしている処理液と異なる成分のものを使用してもよいことはいうまでもない。
【0052】
例えば、アルカリ現像液を用いて現像処理する場合にはリンス液として純水DIWが用いられることが多いので処理液として純水DIWが用いられる。
【0053】
一方、後の超臨界乾燥処理時に用いられる超臨界二酸化炭素との親和性を考慮して、例えば、有機溶剤をはじめとする不活性及び低蒸気圧の溶剤でフロロカーボン系の薬液を純水DIWと置換して処理液としても良い。
【0054】
また、有機現像液に対応してイソプロピルアルコール(IPA)をリンス液として用いる場合は、IPAを処理液として用いても良い。
【0055】
さらに、上記実施形態では、本発明の「第1処理ユニット」として現像処理ユニットを有する基板処理装置に本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、エッチング液や洗浄液などの処理液を用いてエッチング処理や洗浄処理などのウェット処理を行う第1処理ユニットと、その処理ユニットによって処理された基板に対して所定の処理を施す第2処理ユニットとを設けた基板処理装置全般に対して本発明を適用することができ、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、基板と空間形成手段との間に乾燥防止用空間を形成するとともに、その乾燥防止用空間を乾燥防止成分で満たした状態にまま基板搬送を行うように構成しているので、基板搬送中の基板乾燥を確実に防止することができるのはもちろんのこと、乾燥防止成分の充満範囲を乾燥防止用空間により規制していることから、基板のウェット搬送中に基板を濡らしている処理液が零れたり、垂れたりするのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板搬送装置の一実施形態を示す図である。
【図2】図1の基板搬送装置の部分拡大図である。
【図3】図1の基板搬送装置の動作を示す図である。
【図4】本発明にかかる基板搬送装置の他の実施形態を示す図である。
【図5】図4の基板搬送装置の部分拡大図である。
【図6】図4の基板搬送装置の動作を示す図である。
【図7】本発明にかかる基板搬送装置の別の実施形態を示す部分断面図である。
【図8】この発明の背景技術を示す基板処理装置を示す図である。
【符号の説明】
22…主搬送ロボット(基板搬送装置、基板搬送ユニット)
30…装置本体(駆動手段)
32…コラム(駆動手段)
34…基板搬送アーム(駆動手段)
36…ハンド(基板保持手段)
38…上蓋部材(表面側空間形成板)
40…受皿(捕集手段)
54,56…ハンド部材(基板保持手段)
66…下蓋部材(裏面側空間形成板)
383…(上蓋部材の)周縁部
384…(上蓋部材の)中央部
663…(下蓋部材の)周縁部
664…(下蓋部材の)中央部
S1,S2…微小空間(乾燥防止用空間)
W…基板

Claims (9)

  1. 所定の処理液で濡らされた基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板から離間して対面配置されて前記基板との間で乾燥防止用空間を形成する空間形成手段と、
    前記乾燥防止用空間に乾燥防止成分を供給する供給手段と、
    前記空間形成手段の下方の捕集位置に配置されて前記基板から零れる液体成分を捕集する捕集手段と、
    前記乾燥防止用空間が前記乾燥防止成分で満たされた状態で、かつ前記捕集位置に前記捕集手段が配置された状態で、前記基板保持手段、前記捕集手段および前記空間形成手段を一体的に移動させて前記基板を搬送する駆動手段と
    を備え
    前記空間形成手段は、前記基板の表面から離間して対面配置されて前記基板表面側で前記乾燥防止用空間を形成する表面側空間形成板を備え、
    前記捕集手段は、前記捕集位置から退避可能に構成され、
    前記表面側空間形成板は、前記基板表面側で前記乾燥防止用空間を形成する空間形成位置から退避可能に構成され、
    前記駆動手段は、搬送すべき前記基板を搬送元から受け取る際には、前記表面側空間形成板および前記捕集手段をそれぞれ前記空間形成位置および前記捕集位置から退避させた状態で前記基板保持手段のみを移動させ、搬送した前記基板を搬送先に受け渡す際には、該搬送先の手前で前記捕集手段を前記捕集位置から退避させて前記基板保持手段および前記表面側空間形成板のみを一体的に移動させる
    ことを特徴とする基板搬送装置。
  2. 前記搬送元である第1処理ユニットで前記処理液によりウェット処理された前記基板を前記搬送先である第2処理ユニットに搬送する請求項1記載の基板搬送装置であって、
    前記駆動手段は、前記第1処理ユニットから前記基板を受け取る際には、前記表面側空間形成板および前記捕集手段をそれぞれ前記空間形成位置および前記捕集位置から退避させた状態で前記基板保持手段のみを前記第1処理ユニットに進入させ、前記基板を前記第2処理ユニットに受け渡す際には、該第2処理ユニットの手前で前記捕集手段を前記捕集位置から退避させて前記基板保持手段および前記表面側空間形成板のみを前記第2処理ユニットに進入させる基板搬送装置。
  3. 前記基板保持手段は前記基板表面を上方に向けた状態で略水平状態で保持している請求項1または2記載の基板搬送装置。
  4. 前記空間形成手段は、前記基板の裏面から離間して対面配置されて前記基板裏面側で前記乾燥防止用空間を形成する裏面側空間形成板をさらに備える請求項1ないし3のいずれかに記載の基板搬送装置。
  5. 前記供給手段は、前記乾燥防止用空間に液状または霧状の乾燥防止成分を供給する請求項1ないしのいずれかに記載の基板搬送装置。
  6. 前記乾燥防止成分は前記処理液と同一成分である請求項1ないしのいずれかに記載の基板搬送装置。
  7. 記供給手段は基板搬送中に前記乾燥防止用空間に乾燥防止成分をさらに供給する請求項1ないしのいずれかに記載の基板搬送装置。
  8. 前記表面側空間形成板は、前記基板の表面を覆うように離間配置される蓋部材で構成さ
    前記乾燥防止用空間に面する前記蓋部材の周縁部と中央部とが互いに異なる材料で構成されており、前記周縁部を構成する材料の疎水性が前記中央部を構成する材料より大きい請求項1ないし7のいずれかに記載の基板搬送装置。
  9. 基板に対して所定の処理液を供給してウェット処理する第1処理ユニットと、
    前記第1処理ユニットにより処理された基板に対して所定の処理を施す第2処理ユニットと、
    記第1処理ユニットでウェット処理された前記基板を前記第2処理ユニットにウェット搬送する基板搬送ユニットと
    を備え
    前記基板搬送ユニットは、
    前記処理液で濡らされた基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板から離間して対面配置されて前記基板との間で乾燥防止用空間を形成する空間形成手段と、
    前記乾燥防止用空間に乾燥防止成分を供給する供給手段と、
    前記乾燥防止用空間が前記乾燥防止成分で満たされた状態で前記基板保持手段および前記空間形成手段を一体的に移動させて前記基板を搬送する駆動手段と
    を有し、
    前記第2処理ユニットは、前記基板を超臨界乾燥する超臨界乾燥ユニットであり、
    前記乾燥防止成分は、超臨界乾燥と親和性を有する成分である
    ことを特徴とする基板処理装置。
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