JP3931753B2 - 空気吹出ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、空気を渦輪状態にして吹き出す気体搬送手段としての空気吹出ユニットの構造に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
例えば空気が供給される空気室を形成する箱形の本体ケーシングの壁面部の一部をゴム膜等の弾性膜により形成し、該弾性膜を瞬間的に所定の打撃手段又は所定の音圧付与手段等所定のアクチュエータによって内外両方向に変形させることができるように構成するとともに、同本体ケーシングの他の壁面部に円形又は円筒状の空気吹出口を設け、上記弾性膜の内外両方向への順を追った短時間内(瞬時)の変形により、上記空気室内の容積を大から小、小から大に変化させて、上記空気吹出口から空気を渦輪状にして吹き出すようにした気体搬送手段としての空気吹出ユニットが、すでに提案されている(例えば特開平7−332750号公報参照)。
【0004】
このような空気吹出ユニットによれば、温調空気や加湿空気等をスポット的に所定の目標位置に確実に搬送することが可能になる。
【0005】
したがって、空気調和機等の空気吹出ユニットとしても有効なものとなる。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記構成の場合、空気室容積可変手段としての上記空気吹出ユニットの弾性膜が打撃されるか、または音圧を受けて変形した時に、どうしても耳障りな振動音を発生する。従って、これが間欠的に繰り返されると、相当な騒音となり、空気調和機の空気吹出ユニット等室内装置として適用する時の障害となる。
【0007】
また、上記空気吹出口で形成される渦輪は、その旋回力が大きいほど有効であり、搬送距離ものびる。しかし、上記従来の空気吹出ユニットの空気吹出口の構造では、単に円筒構造になっているだけで、上記弾性膜の内方への変形と外方への変形に対応した渦輪形成作用について、必ずしも詳細な検討がなされておらず、実際に有効な渦輪が形成されるか否かが明らかでない。同構成の場合、一般に速度勾配が緩やかであり、強い旋回成分の渦輪をつくりにくい。
【0008】
本願発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、空気室を形成する本体ケーシング内の容積可変手段等発音源と空気吹出口との間に位置して、発音源からの音を効果的に遮断、吸音する所望の構造の遮音壁を設けることにより、容積可変手段等発音源からの音を空気吹出口から放出されにくくし、また容積可変手段の容積可変動作に対応して効果的に渦輪を形成できる有効な空気吹出口構造を実現することによって、空気調和装置等に適した低騒音、高性能の空気吹出ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は、上記の問題を解決するために、次のような各課題解決手段を備えて構成されている。
【0010】
(1) 第1の課題解決手段
該第1の課題解決手段は、内側に長く外側に短かい円筒状の空気吹出口13を備えた本体ケーシング10と、該本体ケーシング10内の空気室容積を瞬時に変化させる容積可変手段11,21と、上記本体ケーシング10内の上記容積可変手段11,21と上記空気吹出口13との間に位置して、上記空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14とを備え、上記本体ケーシング10内の空気室容積を上記容積可変手段11,21を用いて瞬時に変化させることにより、上記円筒状の空気吹出口13より空気を渦輪状態にして間欠的に吹き出すとともに、上記遮音壁14により、上記容積可変手段11,21の空気室容積可変時の作動音が上記空気吹出口13から放出されないようにしてなる空気吹出ユニットであって、上記遮音壁14は、所定の長さのスカート部14aを有したキャップ型構造をなし、その天板側を上記容積可変手段11,21側に対応させて設けられているとともに、他方スカート部14a側を上記空気吹出口13の内側に嵌合させて設けられていることを特徴としている。
【0011】
すなわち、この第1の課題解決手段の構成では、上記のように遮音壁14は、スカート部14aを有したキャップ型構造をなし、その天板側を容積可変手段11,21側に対応 させるとともに、他方他面側のスカート部14a側を長さを長くした空気吹出口13の内側に嵌合させて設けられている。
【0012】
したがって、このような構成では、容積可変手段11,21作動時に発生する作動音が、上記空気吹出口13の内側を嵌合状態で覆う吸音材よりなるスカート部14aを有したキャップ型構造の遮音壁14によって効果的に遮音、吸音され、空気吹出口13から直接放出されるようなことはなくなる。
【0013】
もちろん、空気吹出口13側への高速気流には、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該高速気流は、上記のように長さを長くした空気吹出口13の内側に嵌合された吸音材よりなる遮音壁14のスカート部14aの外周囲面および内周面上下に迂回して流れるので、その過程で、より効果的に吸音ダンピングされて十分に小さくなる。
【0014】
したがって、間欠的に連続して作動させた時にも、従来のものに比べて、遥かに騒音量を低減することができる。
【0015】
(2) 第2の課題解決手段
該第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段において、上記円筒状の空気吹出口13は、その外周囲に、当該空気吹出口13の空気吹出側外周囲から上記本体ケーシング10内空気室に連通する円筒形の空気還流通路12bを有して構成されていることを特徴としている。
【0016】
先ず、容積可変手段11,21は、最初の容積縮小方向への作動時に、上記本体ケーシング10内の空気室に導入されている空気の全体を相当の速度で瞬間的に押し出し、高速気流にして上記円筒状の空気吹出口13に送る。
【0017】
そして、同高速気流は、該円筒状の空気吹出口13部分において、中央部側では特に速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、その出口部分では、内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪が形成される。
【0018】
一方、この状態から、次に上記容積可変手段11,21は、以上とは逆の容積拡大方向に作動するので、それまで上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、瞬間的に空気室内方向に吸引され、上記渦輪Cの内周側では内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、上記発生した渦輪が上記空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪となる。
【0019】
そして、この場合、上記空気還流通路12bがないとすると、上記渦輪は、上記それまでの旋回力成分によって旋回するのみである。
【0020】
ところが、該構成では、上記空気吹出口13は、円筒状をなしているとともに、その外周囲に、当該空気吹出口13の空気吹出側外周囲から上記本体ケーシング10内空気室に連通する円形の空気還流通路12bを有して構成されているから、上記旋回流外周側の空気流が上記空気室方向への吸引作用で、より効率良く旋回するようになり、より旋回力の大きい安定した渦輪を形成することができるようになる。
【0021】
そのため、より確実に、より遠くまで空気を運ぶことが可能となる。
【0022】
(3) 第3の課題解決手段
該第3の課題解決手段は、上記第2の課題解決手段の構成において、空気還流通路12bは、本体ケーシング10側円形の開口部の開口縁部12aを、本体ケーシング10内空気室方向に縮小方向への曲率変化をもたせながら逆漏斗形状に突出せしめて形成されていることを特徴としている。
【0023】
このような構成によると、上記逆漏斗形状により、上記第2の課題解決手段の空気還流通路12bによる空気室内への空気還流作用が、より効率良く、よりスムーズに行われるようになって、外周側旋回流の吸引作用が増大し、より効果的に渦輪の旋回成分を増大させることができる。
【0024】
そのため、より確実に、より遠くまで空気を運ぶことが可能となる。
【0025】
(4) 第4の課題解決手段
該第4の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の各課題解決手段の構成において、上記キャップ構造の遮音壁14は、さらに中央部に円柱部14bを有し、同円柱部14bを、空気吹出口13内中央部に所定の間隔を保って嵌挿していることを特徴としている。
【0026】
このような構成では、同円柱部14bによって、上記空気吹出口13の空気吹出通路を外周側のみの幅の狭いスリーブ状の通路に変えることができ、空気吹出流自体をドーナツ状で流速の高いものとすることができるようになる。
【0027】
そのため、全体として空気流量が多く、より旋回成分の大きい、効果的な渦輪を無駄な吹出気流を生じさせることなく、有効に形成することができる。
【0028】
(5) 第5の課題解決手段
該第5の課題解決手段は、上記第1,第2,第3又は第4の各課題解決手段の構成において、上記キャップ構造の遮音壁14は、その形状に対応して空気流の流れの方向が変化する部分を、滑らかなアール面に形成していることを特徴としている。
【0029】
このような構成によると、渦輪形成のために空気吹出口13に供給される気流が、遮音壁14に沿って、より滑らかに流れるようになり、吸音作用および渦輪形成作用共に向上する。
【0030】
(6) 第6の課題解決手段
該第6の課題解決手段は、上記第1,第2,第3,第4又は第5の各課題解決手段の構成において、上記キャップ構造の遮音壁14のスカート部14aは、同スカート部14aと本体ケーシング10および空気吹出口13との距離が空気還流通路12b付近では小さく、それよりも空気流下流域では大きくなるような断面形状に形成されていることを特徴としている。
【0031】
このような構成によると、特に上記空気還流通路12b部分での還流気流の速度を、より効果的に増速させることができ、上記旋回成分増大作用を一層向上させることができる。
【0032】
(7) 第7の課題解決手段
該第7の課題解決手段は、当該空気吹出ユニットを、上記第1,第2,第3,第4,第5又は第6の各課題解決手段の構成において、空気調和機用室内機の空気吹出手段として空気調和装置に組み合わせて構成されていることを特徴としている。
【0033】
このような構成によると、冷暖房や除加湿、清浄、芳香付加等を行った所望の調和空気を、ユーザーの位置に、スポット的に確実に作用させることができるようになり、高性能の空気調和装置の提供が可能となる。
【0034】
特に、暖房時の上昇しやすい暖気を確実に床面付近まで搬送し得るようになり、暖房効果を高くすることができる点で、メリットが大きい。
【発明の効果】
【0035】
以上の結果、本願発明の空気吹出ユニットによれば、渦輪形成時の騒音が小さく、搬送距離の大きな、渦輪気流搬送型空気吹出ユニットを提供することができるようになる。
【0036】
したがって、空気調和装置等室内装置に適用するのに、適したものとなる。
【実施の形態】
【0037】
(実施の形態1)
先ず図1〜図3は、本願発明の実施の形態1に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0038】
図1は、同空気吹出ユニットを利用して天井埋込型空気調和装置を形成した場合の構成を、図2は同装置における空気吹出ユニット部分からの空気の吹出状態を、図3は同空気吹出ユニット部分の詳細な構造を、それぞれ示している。
【0039】
先ず図1中において、符号1は空気吹出ユニット、2は空気調和対象である部屋、3は同部屋2上部の天井部、3aは同天井部3上方の空気調和装置設置用の天井内空間、4は空気吸込口4dおよび空気吹出口4eを備えたケーシング4a内に熱交換器4bおよび送風機4cを設けて構成された空気調和機の室内機、5は同空気調和機の室外機、6は上記空気吹出ユニット1の空気導入口10aと上記室内機4の空気吹出口4eとをつなぐ送風パイプ、7は上記室内機4と室外機5の冷媒回路を相互につなぐ冷媒配管、8は空気調和空間である部屋2内の室内空間、Fは部屋2の床部である。
【0040】
上記空気吹出ユニット1は、例えば図3に詳細に示されるように、箱形で上面側開口部に振動板(容積可変手段に対応)11が設けられ、内部が空気室に形成された本体ケーシング10を中心とし、その側壁部の上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0041】
そして、同本体ケーシング10の空気室内部には、上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の所望の厚さの円板構造をなし、その上面側を振動板11に、下面側を空気吹出口13に対向させ、かつ上記振動板11と空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、振動板11からの振動音(作動音)が直接空気吹出口13から外部に放射されるのを防止するようになっている。
【0042】
振動板11は、従来同様の所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0043】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13に送る。
【0044】
この時、上記振動板11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は上記空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14によって遮音されるとともに吸音ダンピングされて、音圧、音量が低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記吸音材よりなる遮音壁14の上下外周囲面を迂回して、空気吹出口13側に流れるので、その過程で、効果的にダンピングされて小さくなる。
【0045】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記円筒状の空気吹出口13部分において、その中央部d側では特に速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0046】
一方、この状態で、今度は上記振動板11が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に変位して上記空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線の矢印eで示すように、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが同空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。
【0047】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0048】
しかも、この実施の形態の場合、上述のように上記空気吹出ユニット1内には、吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を覆って設けられており、加圧高速流b形成用の振動板11からの音を確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな加圧変位音(作動音)が、外部に放出されることを可及的に低減することができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態の空気吹出ユニットを、空気調和機用室内機の空気吹出手段として空気調和装置に組み合わせて構成すると、冷暖房や除加湿、清浄、芳香付加等を行った所望の調和空気を、床面のユーザーの位置に、スポット的に確実に作用させることができるようになり、高性能の空気調和装置の提供が可能となる。
【0050】
その場合、特に、暖房時の上昇しやすい暖気を確実に床面付近まで搬送し得るようになり、暖房効果を高くすることができる点で、メリットが大きい。
【0051】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0052】
(実施の形態2)
次に図4は、本願発明の実施の形態2に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0053】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図4に詳細に示されるように、内部に空気室を形成した、箱形で、かつ上壁部15側中央に空気導入口10aを設けた本体ケーシング10を中心とし、その左右側壁部上方の対向部に上述のものと同様の振動板(容積可変手段に対応)11,11が設けられている一方、底壁部12の中央部には、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0054】
そして、同本体ケーシング10の内部には、上記振動板11,11の下端よりも低い上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の所望の厚さの円板型構造をなし、その上面側を上記振動板11,11側に対応させるとともに下面側を上記空気吹出口13に対向させて、上記振動板11,11間と上記空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、上記振動板11,11からの振動音(作動音)が直接空気吹出口13から外部に放射されるのを防止するようになっている。
【0055】
振動板11,11は、それぞれ従来同様の所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(外方から内方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0056】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0057】
この時、上記振動板11,11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は上記空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14によって遮音されるとともに吸音ダンピングされて、音圧、音量が低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記吸音材よりなる遮音壁14の上下外周囲面を迂回して、空気吹出口13側に流れるので、その過程で、効果的にダンピングされて小さくなる。
【0058】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記円筒状の空気吹出口13部分において、その中央部d側では速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、図示のような内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0059】
一方、この状態で、今度は上記振動板11,11が、それぞれ図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に瞬間的に変位して上記空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線の矢印eで示すように、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが上記空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の渦輪を形成しない通常の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。
【0060】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので、例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0061】
しかも、この実施の形態の場合、上述のように上記空気吹出ユニット1内には、吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を覆って設けられており、加圧高速流形成用の振動板11,11からの音を確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな作動音を可及的に低減することができる。
【0062】
また、この実施の形態の場合、振動板11,11の振動方向が側面方向に対応しており、直接空気吹出口13方向には対向しないように構成されているので、その構成自体としても放射音が出にくい利点がある。
【0063】
なお、上記図4中では、上記振動板11,11を相互に同一水平軸上に対向するように設けているが、これは上下方向又は前後方向に相互に偏位させて設けることもでき、さらには非対向面間に設けることもできる。そして、それらの何れの場合にも全く同様の作用を得ることができる。
【0064】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0065】
(実施の形態3)
次に図5は、本願発明の実施の形態3に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0066】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図5に詳細に示されるように、内部に空気室を形成し、かつ箱形で、その上壁面側を昇降作動可能な加圧吸引プレート(容積可変手段に対応)21とした本体ケーシング10を中心とし、その側壁部上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0067】
そして、同本体ケーシング10の内部には、上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の所望の厚さの円板構造をなし、その上面側を上記加圧吸引プレート21に、下面側を上記空気吹出口13に各々対向させて、上記加圧吸引プレート21と空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、上記加圧吸引プレート21からの振動音(作動音)が直接空気吹出口13から外部に放射されるのを防止するようになっている。
【0068】
加圧吸引プレート21は、高速作動型の電磁ポンプ等所定のアクチュエータにより間欠的に加圧吸引駆動(下降および上昇駆動)されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線21aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線21aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0069】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態21aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を平面方向の全体に均一に縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、上述の場合と同様の加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0070】
この時、上記加圧吸引プレート21からは同時に加圧変位音(音圧の高い作動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は上記空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14によって遮音されるとともに吸音ダンピングされて、音圧、音量共に低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記吸音材よりなる遮音壁14の上下外周囲面を迂回して流れるので、その過程で、効果的にダンピングされて小さくなる。
【0071】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記円筒状の空気吹出口13部分において、その中央部d側では速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、図示のような内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0072】
一方、この状態で、今度は上記加圧吸引プレート21が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に瞬間的に変位して空気室容積を拡大させるので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線の矢印eで示すように、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが上記空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。
【0073】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0074】
しかも、この実施の形態の場合、上述のように容積可変手段が加圧吸引プレート21により形成されているので、振動板11に比べて作動音が生じにくい。しかも、上記空気吹出ユニット1内には、吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を覆って設けられており、加圧高速流形成用の加圧吸引プレート21からの音を確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな作動音を、より可及的に低減することができる。
【0075】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての加圧吸引プレート21が、図示実線の状態から、図示仮想線21aの状態、図示仮想線21aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0076】
(実施の形態4)
次に図6は、本願発明の実施の形態4に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0077】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図6に詳細に示されるように、内部に空気室を有する、箱形で、上壁面側が振動板(容積可変手段に対応)11により形成された本体ケーシング10を中心とし、その側壁部上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、同底壁部12を基準として内側に長く、外側に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0078】
そして、同本体ケーシング10の空気室内部には、上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の下方側に所定の長さのスカート部14aを備えた筒状キャップ型構造をなし、その天板側を振動板11に、スカート部14a側を若干嵌合させる形で空気吹出口13側に、それぞれ対応させ、上記振動板11と空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、それによって振動板11からの振動音(作動音)が空気吹出口13を通して外部に放射されるのを防止するようになっている。
【0079】
振動板11は、従来同様の所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0080】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0081】
この時、上記振動板11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は、その天板部およびスカート部14aによって上記空気吹出口13を覆うキャップ構造の吸音材よりなる遮音壁14によって確実に遮音されるとともに吸音ダンピングされて音圧、音量共に低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記キャップ構造の吸音材よりなる遮音壁14の天板部側からスカート部14aまでの上下内外各外周面を上下S字状に迂回して流れるので、その過程で確実に吸音ダンピングされて相当に小さくなる。
【0082】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記円筒状の空気吹出口13部分において、中央部d側では速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0083】
一方、この状態で、今度は上記振動板11が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に変位して空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線の矢印eで示すように、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが上記空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の渦輪を形成しない通常の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。
【0084】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば前述の図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0085】
しかも、この実施の形態の場合、上述のように、上記空気吹出ユニット1内には、スカート部14aを備えて全体としてキャップ構造をした吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を外方から若干嵌合するように覆って設けられており、加圧高速空気流b形成用の振動板11からの音を確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな作動音を可及的有効に低減することができるようになる。
【0086】
特に、この実施の形態の場合、該遮音壁14は、さらに、上記スカート部14aを有して円筒状をなし、上記円筒状の空気吹出口13の外周囲にスカート部14aが少し嵌合するように対応せしめられて上下方向にS字を描く送風用の迂回路を形成するようにしている。そして、同迂回路を形成するスカート部14aの内周面側下端部には、図示のように、加圧高速気流bが、水平方向下方から上方に回り込みやすいように滑らかなアール面Rが形成されている。
【0087】
したがって、同構造によって、上記遮音壁14による空気吹出口13の遮音効果が、より高くなり、迂回時の吸音作用も向上する。また加圧高速気流bの流れのスムーズさも維持されて、渦輪形成作用も向上する。
【0088】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0089】
(実施の形態5)
次に図7は、本願発明の実施の形態5に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0090】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図7に詳細に示されるように、内部に空気室を有する箱形で、上面側が振動板11(容積可変手段に対応)により形成された本体ケーシング10を中心とし、その側壁部上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、その開口縁部12aが、下方から上方に向けて次第に所定の曲率変化で縮小する逆漏斗形状のアール面を描いて内側に突出するように折り曲げられた空気吹出口嵌合用の円形の開口が設けられており、同開口に対して空気還流通路12bを残した状態で、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0091】
そして、同本体ケーシング10の内部には、上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材により形成された上記実施の形態4の同様のキャップ構造の遮音壁14が設けられている。すなわち、この遮音壁14は、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の下方側に所定の長さのスカート部14aを備えた筒状キャップ型構造をなし、その天板側を振動板11に、スカート部14a側を若干嵌合させる形で空気吹出口13側に、それぞれ対応させ、上記振動板11と空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、それによって振動板11からの振動音(作動音)が空気吹出口13を通して外部に放射されるのを防止するようになっている。
【0092】
振動板11は、従来同様の所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0093】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、辞し10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0094】
この時、上記振動板11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は、そのスカート部14aによって上記空気吹出口13を嵌合状態で覆うキャップ型構造の吸音材よりなる遮音壁14によって遮音されるとともに吸音ダンピングされて音量も低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記キャップ型構造の吸音材よりなる遮音壁14の天板部側からスカート部14aまでの上下内外各外周面を上下S字状に迂回して流れるので、その過程で効果的にダンピングされて小さくなる。
【0095】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記円筒状の空気吹出口13部分において、中央部d側では速く、外周側では相対的に遅い流速分布となって吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、図示のような内側から外側上方に旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0096】
一方、この状態で、今度は上記振動板11が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に変位して空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線eで示すように瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが上記空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の渦輪を形成しない通常の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。しかも、本実施の形態では、この時、上記空気吹出口13の外周側には、前述のように逆漏斗形状の空気還流通路12bが設けられているから、上記旋回流外周側の空気流が、同上方への吸引作用で、より効率良く旋回するように誘引されて旋回力を増す。
【0097】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば前述の図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0098】
しかも、この実施の形態の場合、上述のように、上記空気吹出ユニット1内には、スカート部14aを備えて全体としてキャップ型構造をした吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を外方から若干嵌合するように覆って設けられており、加圧高速流形成用の振動板11からの音を確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな作動音を可及的有効に低減することができる。
【0099】
また、この実施の形態の場合、該遮音壁14は、さらに、上記スカート部14aを有して円筒状をなし、上記円筒状の空気吹出口13の外周囲にスカート部14aが少し嵌合するように対応せしめられて上下方向にS字を描く送風用の迂回路を形成するようにしている。そして、同迂回路を形成するスカート部14aの内周面側下端部には、図示のように、加圧高速気流bが、水平方向下方から上方に回り込みやすいように滑らかなアール面Rが形成されている。
【0100】
したがって、同構造によって、上記遮音壁14による空気吹出口13の遮音効果が、より高くなり、迂回時の吸音作用も向上する。また加圧高速気流bの流れのスムーズさも維持されて、渦輪形成作用も向上する。
【0101】
また、上記空気吹出口13の外周側には、上述のように、逆漏斗形状の空気還流通路12bが設けられているから、上記旋回流外側の空気流が上方への吸引作用で、より効率良く旋回するようになり、より強く、より安定した渦輪Cを形成することができる。
【0102】
そのため、より確実に下方側床部Fまで温調空気を運ぶことが可能となる。
【0103】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0104】
(実施の形態6)
次に図8は、本願発明の実施の形態6に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0105】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図8に詳細に示されるように、内部に空気室を有する、箱形で、上壁面側が振動板(容積可変手段に対応)11により形成された本体ケーシング10を中心とし、その側壁部上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0106】
そして、同本体ケーシング10の空気室内部には、上下方向略中間部に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、上記実施の形態4,5のものと同様に、上記空気吹出口13の直径よりも大きい直径の円筒状のスカート部14aを有して、上記円筒状の空気吹出口13の外周囲に上下方向にS字を描く送風用の迂回路を形成するように対向して設けられている。そして、同スカート部14aの内周面側下端部には、加圧高速気流bが下方から上方に回り込みやすいように滑らかなアール面Rが形成されている。
【0107】
また、この実施の形態の場合、同遮音壁14の中央部下面には、上記空気吹出口13内に所定の間隔を保って嵌まり込む所定の直径、所定の長さの円柱部14bが設けられており、該円柱部14bが上記空気吹出口13内の空気吹出通路を、スリーブ状の通路間隔の狭いものとするようになっている。
【0108】
そして、その天板側を上記振動板11に対向させて、上記振動板11と空気吹出口13との間を、図示のように、その周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、上記振動板11からの振動音(作動音)が、空気吹出口13から外部に放射されるのを、確実かつ有効に防止するようになっている。
【0109】
振動板11は、従来同様の所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0110】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内空気室に導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0111】
この時、上記振動板11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は、上記実施の形態4,5の場合と同様に、スカート部14aを有して上記空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14によって確実に遮音されるとともに吸音ダンピングされて音圧、音量共に低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記実施の形態4,5と同様のスカート部14aに加えて円柱部14bを有した吸音材よりなる遮音壁14の上下内外各外周面を迂回してS字状に流れるので、その過程で、効果的にダンピングされて、有効に小さくなる。
【0112】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、中央部側に同円柱部14bが嵌挿されて通路幅の狭いスリーブ状の空気吹出口となった当該上記円筒状の空気吹出口13部分において、全体に速い流速分布のドーナツ状の流れとなってスムーズに吹き出され、空気吹出口13の出口部分では、図示のような内側から外側上方に効率良く旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が増して、内側から外側に十分に強く旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0113】
一方、この状態で、今度は上記振動板11が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に変位して上記空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、破線の矢印eで示すように、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが同空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の渦輪を形成しない通常の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。
【0114】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば前述の図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0115】
そして、この実施の形態の場合、上述のように、上記上記空気吹出ユニット1内には、上記のように、スカート部14a、円柱部14bを備えた吸音材よりなる遮音壁14が空気吹出口13を内外両方向から覆って設けられており、加圧高速気流b形成用の振動板11からの音を、上述のように確実に遮断、吸音するようになっているので、従来のような耳障りな作動音を、可及的有効に低減することができる。
【0116】
特に本実施の形態では、上記遮音壁14の中央部下面には、上記空気吹出口13内に所定の間隔を保って嵌挿された円柱部14bが設けられており、該円柱部14bが上記空気吹出口13内の空気吹出通路を外周側のみに位置するスリーブ状の通路間隔の狭いものとしている。
【0117】
したがって、その結果、上記空気吹出口13における外周側旋回流生成気流の流速が大幅にアップされ、旋回方向のベクトルが十分に大きくなって、より安定し、長持ちのする渦輪Cが形成されるようになる。そのため、より確実に下方側床部Fまで温調空気を運ぶことが可能となる。
【0118】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【0119】
(実施の形態7)
次に図9は、本願発明の実施の形態7に係る空気吹出ユニットの構成を示している。
【0120】
この実施の形態の空気吹出ユニット1は、例えば図9に詳細に示されるように、内部に空気室を有する、箱形で、上壁面側が振動板(容積可変手段に対応する)11により形成された本体ケーシング10を中心とし、その側壁部上方部の一部に空気導入口10aが設けられている一方、底壁部12の中央部には、上記実施の形態5の場合と同様に、その開口縁部12aが逆漏斗状に曲率を縮小させながら、アール面を描いて内側に折り曲げられた空気吹出口13嵌合用の円形の開口が設けられており、同開口に対して所定幅の空気還流通路12bを残した状態で、同底壁部12を基準として内側(上方側)に長く、外側(下方側)に短かい円筒状の空気吹出口13が設けられている。
【0121】
そして、同本体ケーシング10の空気室内部には、上下方向略中間部よりも下方に位置して、可聴帯域の音を効果的に吸音することができる吸音材(例えばグラスウールなど)により形成された、図示のような構造の遮音壁14が設けられている。この遮音壁14は、基本的には、上記実施の形態6のものと同様の形状をしており、円筒状のスカート部14aを有して、上記円筒状の空気吹出口13の外周囲に上下方向にS字を描く送風用の迂回路を形成するように嵌合対向して設けられている。しかし、同スカート部14aは、上記空気吹出口13に対して一層深く嵌合され、その上面側肩部から下部の外周および同下部の内周から内周面天井部および次に述べる円柱部14b外周に到る外周面および内周面の全体を加圧高速気流bが上方から下方、下方から上方、上方から下方にS字状に回り込みやすいように滑らかなアール面R1〜R2〜R3に形成されている。
【0122】
また、上記スカート部14aの下端部は、上記実施の形態4〜6の場合に比べて、より底壁12に近接し、かつ同下端部の上記アール面R2を形成している内周端は、上記空気還流通路12bおよび空気吹出口13の筒状壁部分に近接するように内径が小さく形成されている。
【0123】
また、同遮音壁14の中央部下面には、上記実施の形態6と同様に上記空気吹出口13内に所定の間隔を保って嵌まり込む円柱部14bが設けられており、該円柱部14bが上記空気吹出口13内の空気吹出通路をスリーブ状の通路間隔の狭いものとするようになっている。
【0124】
そして、図9に示すような状態で、上記振動板11と空気吹出口13との間を周囲に十分な送風空間を保った状態で仕切り、振動板11からの振動音(作動音)が、空気吹出口13から外部に放射されるのを有効に防止するようになっている。
【0125】
振動板11は、従来同様に所定のアクチュエータにより間欠的に加振駆動されて、例えば先ず図示実線の状態から図示仮想線11aに示す状態に(上方から下方に)、次に図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に復帰するように構成されている。
【0126】
そして、上記図示実線の状態から図示仮想線の状態11aに瞬間的に変位する時に、上記本体ケーシング10内の空気室容積を縮小し、それによって上記送風パイプ6を経て本体ケーシング10内に空気室導入されている温調空気aの全体を相当の速度で瞬間的に下方に押し下げ、加圧高速気流bにして上記円筒状の空気吹出口13部分に送る。
【0127】
この時、上記振動板11からは同時に加圧変位音(音圧の高い振動音)が下方に向けて生じるが、該加圧変位音は、上記のように空気吹出口13を覆う吸音材よりなる遮音壁14によって、有効に遮音されるとともに吸音ダンピングされて、音圧、音量が低下する。また、上記加圧高速気流bには、若干の内周壁面での反射干渉音を伴うが、該加圧高速気流bは、図示のように、上記吸音材よりなる遮音壁14の上下外周面をS字状に迂回して、空気吹出口13側に流れるので、その過程で効果的にダンピングされて小さくなる。
【0128】
そして、このようにして含有音が小さくなった加圧高速気流bは、上記遮音壁14の円柱部14bによって通路位置が外周側に寄せられ、かつスリーブ状に通路幅が狭くなった上記円筒状の空気吹出口13部分において、全体に流速の速い流れとなって吹き出され、同空気吹出口13の出口部分では、図示のような内側から外側上方に高速で旋回する流れを生じ、やがて、その旋回成分が更に増して、内側から外側に強く旋回する所定の直径の渦輪Cが形成される。
【0129】
一方、この状態で、今度は上記振動板11が図示仮想線11aの状態から、図示実線の状態に逆方向に変位して上記空気室内容積を拡大するので、上記空気吹出口13部分において下方に吹き出されようとしていた空気は、瞬間的に上方に引き上げられ、上記渦輪Cの内周側では本来の内側から外側への旋回方向のベクトルとの間で、剪断力を伴い、また、上記渦輪Cの外周側では、渦輪の旋回力を強めることとなり、上記発生した渦輪Cが同空気吹出口13部分での流れから断ち切られて完全に独立した渦輪Cとなって、以後の渦輪を形成しない通常の吹出空気と共に下方に吹き出されてゆくことになる。そして、この時、上記空気吹出口13の外周側には、上述のように上記実施の形態6と同様の空気還流通路12bが設けられているから、上記旋回流外周側の空気流が上方への吸引作用で、より効率良く旋回するように誘引されるので、形成される渦輪Cは、さらに強いものとなる。
【0130】
そして、この動作が所定の時間間隔で、間欠的に繰り返されることにより、上記部屋2内の温調空間8内には、例えば前述の図1、図2に示すように、上記室内機4によって所望の温度に温調された空気よりなる渦輪C1,C2,C3,C4,C5が順次所定の間隔で、緩やかに吹き降ろされて行くようになり、下方側では次第に渦輪Cが拡散されて冷気又は暖気の集中層となるので例えば床部F上のユーザーに対し、スポット的に確実で効率の良い空調を行うことができるようになる。
【0131】
ところで、この実施の形態の場合、特に上記遮音壁14は、その肩部およびスカート部外周面からスカート部下端外周部およびスカート部下端内周部、スカート部下端内周部からスカート部内周面および内周面天井部、内周面天井部から円柱部14bの外周面に亘る略全面がアール面R1〜R2〜R3となった円筒状のスカート部14aを有して上記円筒状の空気吹出口13の外周囲に上下方向に滑らかなS字を描く送風用の迂回路を形成している。したがって、遮音壁14の上方から下方、下方から内周面上方、内周面上方から空気吹出口下方まで気流が極めて回り込みやすくなり、また滑らかに空気吹出口13の出口方向に流れるようになる。
【0132】
したがって、上記遮音壁14による空気吹出口13の遮音効果が、より高くなるとともに、迂回時の吸音作用も向上する。しかも、同遮音壁14を設けたことによる圧損も小さくて済む。
【0133】
また、その際、さらに上記遮音壁14の中央部下面には、上記空気吹出口13内に直接嵌まり込む円柱部14bが設けられており、該円柱部14bが上記空気吹出口13内の空気吹出通路をスリーブ状の通路間隔の狭いものとしている。
【0134】
したがって、その結果、上記空気吹出口13における外周側旋回流生成気流の流速が大幅にアップされ、旋回方向のベクトルが大きくなる。
【0135】
また、それに加えて上記空気吹出口13の外周側には、前述のように空気還流通路12bが設けられており、同空気還流通路12b付近で同通路12bおよび空気吹出口13の筒状壁に上記遮音壁14のスカート部14aのアール面R2形状の下端部内周部分が近接するようになっているから、上記空気室内の空気還流通路12b付近の通路幅は狭くなり、加圧高速気流bの流速は増大して、空気還流通路12bを通して空気が上方に誘引されやすくなり、上記旋回流外側の空気流が上方への強い吸引作用で、より効率良く旋回するようになる。また、同遮音壁14の内側では、そのようにして導入された誘引気流と上記本来の加圧高速気流bとが2層状態の気流となって、上記天井面側アール面R3部分で再び下方にスムーズにユーターンせしめられて、上記スリーブ状の空気吹出口13から高速で吹き出される。この時吹き出される空気流は、上記2層状態の気流の関係から、内側(円柱部14b側)の気流の流速の方が外側のもの(誘引気流)より大きい。したがって、空気吹出部では、同内側の高速の気流が外側の低速の気流を巻き込み、上記空気還流通路12bによる誘引作用と相俟って、より安定し、より旋回力の強い長持ちのする渦輪Cが形成されるようになる。そのため、より確実に下方側床部Fまで温調空気を運ぶことが可能となる。
【0136】
なお、以上の場合、図示および説明は省略したが、上記本体ケーシング10の空気導入口10aには、もちろん所定の開閉制御弁が設けられ、上記容積可変手段としての振動板11が、図示実線の状態から、図示仮想線11aの状態、図示仮想線11aの状態から図示実線の状態に作動(変化)する間は、当該開閉弁を閉弁制御して対応する空気導入口10aを一時的に閉じるようになっていることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施の形態1に係る空気吹出ユニットを利用して天井埋込型空気調和装置を形成した場合の当該空気調和装置の構成を示す概略断面図である。
【図2】 同装置における空気吹出ユニット部分からの空気の吹出状態を示す斜視図である。
【図3】 同空気吹出ユニット部分の詳細な構造を示す断面図である。
【図4】 本願発明の実施の形態2に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【図5】 本願発明の実施の形態3に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【図6】 本願発明の実施の形態4に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【図7】 本願発明の実施の形態5に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【図8】 本願発明の実施の形態6に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【図9】 本願発明の実施の形態7に係る空気吹出ユニットの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1は空気吹出ユニット、2は部屋、3は天井部、4は室内機、5は室外機、6は送風パイプ、7は冷媒配管、8は温調空間、10は本体ケーシング、11は振動板、12aは開口縁部、12bは空気還流通路、13は空気吹出口、14は遮音壁、14aはスカート部、14bは円柱部、21は加圧吸引プレートである。

Claims (7)

  1. 内側に長く外側に短かい円筒状の空気吹出口(13)を備えた本体ケーシング(10)と、該本体ケーシング(10)内の空気室容積を瞬時に変化させる容積可変手段(11),(21)と、上記本体ケーシング(10)内の上記容積可変手段(11),(21)と上記空気吹出口(13)との間に位置して、上記空気吹出口(13)を覆う吸音材よりなる遮音壁(14)とを備え、上記本体ケーシング(10)内の空気室容積を上記容積可変手段(11),(21)を用いて瞬時に変化させることにより、上記円筒状の空気吹出口(13)より空気を渦輪状態にして間欠的に吹き出すとともに、上記遮音壁(14)により、上記容積可変手段(11),(21)の空気室容積可変時の作動音が上記空気吹出口(13)から放出されないようにしてなる空気吹出ユニットであって、上記遮音壁(14)は、所定の長さのスカート部(14a)を有したキャップ型構造をなし、その天板側を上記容積可変手段(11),(21)側に対応させて設けられているとともに、他方スカート部(14a)側を上記空気吹出口(13)の内側に嵌合させて設けられていることを特徴とする空気吹出ユニット。
  2. 上記円筒状の空気吹出口(13)は、その外周囲に、当該空気吹出口(13)の空気吹出側外周囲から上記本体ケーシング(10)内空気室に連通する円筒形の空気還流通路(12b)を有して構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気吹出ユニット。
  3. 空気還流通路(12b)は、本体ケーシング(10)側円状の開口部の開口縁部(12a)を、上記本体ケーシング(10)内の空気室方向に縮小方向への曲率変化をもたせながら逆漏斗形状に突出せしめて形成されていることを特徴とする請求項2記載の空気吹出ユニット。
  4. キャップ型構造の遮音壁(14)は、さらに中央部に円柱部(14b)を有し、同円柱部(14b)を、円筒状の空気吹出口(13)内中央部に所定の間隔を保って嵌挿していることを特徴とする請求項1,2又は3記載の空気吹出ユニット。
  5. キャップ型構造の遮音壁(14)は、その形状に対応して空気流の流れ方向が変化する部分、滑らかなアール面に形成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の空気吹出ユニット。
  6. キャップ型構造の遮音壁(14)のスカート部(14a)は、同スカート部(14a)と本体ケーシング(10)および空気吹出口(13)との距離が空気還流通路(12b)付近では小さく、それよりも空気流下流域では大きくなるような断面形状に形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の空気吹出ユニット。
  7. 空気調和機用室内機の空気吹出手段として空気調和装置に組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の空気吹出ユニット。
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