JP4908068B2 - 空気砲 - Google Patents

空気砲 Download PDF

Info

Publication number
JP4908068B2
JP4908068B2 JP2006155561A JP2006155561A JP4908068B2 JP 4908068 B2 JP4908068 B2 JP 4908068B2 JP 2006155561 A JP2006155561 A JP 2006155561A JP 2006155561 A JP2006155561 A JP 2006155561A JP 4908068 B2 JP4908068 B2 JP 4908068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
air
opening
wire
air cannon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006155561A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007323547A (ja
Inventor
康幸 柳田
俊雅 有竹
啓一 北野
伸治 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Original Assignee
ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ATR Advanced Telecommunications Research Institute International filed Critical ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Priority to JP2006155561A priority Critical patent/JP4908068B2/ja
Publication of JP2007323547A publication Critical patent/JP2007323547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4908068B2 publication Critical patent/JP4908068B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Duct Arrangements (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Emergency Alarm Devices (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

この発明は空気砲に関し、特にたとえば、自動車などの運転者に空気のかたまりを当てて居眠りから覚醒させる用途などに利用できる、空気砲に関する。
発明者等は、特許文献1において、この種の、空気砲を用いて運転者の居眠りを防止する装置を既に提案した。
特開2005−202599号[G08G 1/16]
特許文献1の従来技術を用いることによって運転者を居眠りから確実に覚醒させる得ることは発明者等の実験で確認しているが、自動車の運転席(ハンドル、メーター周り、ダッシュボードもしくは天井などへの)には年々多くの運転補助機器が設置される傾向にあり、これらの場所に大きな体積を占める箱を置くことはできず、覚醒用の空気砲も当然コンパクト化を要求される。
特許文献1に用いる空気砲は、箱形空気砲であり、開口のある前面と対向する背面を押し込む形状である。このような押し込み形空気砲の場合、側面を変形させることも考えられるが、開口径を確保しなければならないので、開口径よりも薄くできず、コンパクト化に限界がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、空気砲を提供することである。
この発明の他の目的は、薄くコンパクトにできる、空気砲を提供することである。
請求項1の発明は、接合部で接合して一体物を形成する2つの板状体を備え、2つの板状体の一方は開口を有し、2つの板状体の他方の全部を弾性材料からなる膜で形成し、そして他方の板状体を膜の弾性に抗して一方の板状体から引き離すとき開口から一体物の中に空気を導入し、他方の板状体の膜の弾性によって元の位置に戻すとき開口から空気を放出する、空気砲である。
請求項2の発明は、接合部で接合して一体物を形成する2つの板状体を備え、2つの板状体の一方は開口を有し、一方の板状体の全部を弾性材料からなる膜で形成し、そして一方の板状体を膜の弾性に抗して他方の板状体から引き離すとき開口から一体物の中に空気を導入し、一方の板状体の膜の弾性によって元の位置に戻すとき開口から空気を放出する、空気砲である。
請求項1の発明では、2つの板状体(12,12A;14,14’:実施例で相当する部分を例示する参照符号。以下同様。)を接合部(16)で接合して一体物を形成する。2つの板状体の一方(12)は開口(18)を有し、他方の板状体は全部が弾性材料からなる膜で形成される。たとえば、ワイヤ(20,20A)でこの他方の板状体を、弾性膜の弾性に抗して、一方から引き離す。このとき、一体物の容積は拡大し、空気が開口(18)から導入される。ワイヤによる拘引を開放すると、他方の板状体は弾性膜の弾性によって元の位置に復帰する。このため、一体物の容積は急激に縮小し、先に導入されていた空気が開口から渦輪となって放出される。
請求項2の発明では、2つの板状体(12,12A;14,14’:実施例で相当する部分を例示する参照符号。以下同様。)を接合部(16)で接合して一体物を形成する。2つの板状体の一方(12)は開口(18)を有し、この一方の板状体は全部が弾性材料からなる膜で形成される。たとえば、ワイヤ(20,20A)でこの一方の板状体を、弾性膜の弾性に抗して、他方から引き離す。このとき、一体物の容積は拡大し、空気が開口(18)から導入される。ワイヤによる拘引を開放すると、一方の板状体は弾性膜の弾性によって元の位置に復帰する。このため、一体物の容積は急激に縮小し、先に導入されていた空気が開口から渦輪となって放出される。
請求項1または請求項2の発明によれば、非動作時の一体物の容積は殆どゼロ(0)であるため、空気砲を薄くコンパクトにできる。
請求項の発明は、他方の板状体または一方の板状体を一方の板状体または他方の板状体から引き離し、そして他方の板状体または一方の板状体を元の位置に戻すための引き離し/復帰手段をさらに備える、請求項1または2記載の空気砲である。
請求項の発明は、前記一体物の内部に匂い粒子を導入するための導入手段をさらに備える、請求項1ないしのいずれかに記載の空気砲である。
請求項の発明において、匂い粒子を覚醒香料の粒子にすれば、運転者当の覚醒装置として空気砲を利用することができる。
この発明によれば、薄くコンパクトな空気砲が得られる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1および図2を参照して、この発明の一実施例の空気砲10は、たとえばアクリル樹脂などの硬質樹脂や金属などからなる前板状体12と、周縁の接合部16においてたとえば接着剤などによってこの前板状体12と接合される後板状体14とを含む。接合部16で接合された前板状体12および後板状体14は協働して一体物を構成する。
なお、以下の実施例でも同様であるが、板状体12および14の周縁の接合部16では、一例として接着剤を用いるが、その他、圧着(2つの板状体を圧力で付着させる)、溶着(2つの板状体の少なくとも一方を溶かして付着させる)、縫合(縫い合わせて付着させる)などの任意の方法を採用することができる。
この実施例では2つの板状体12および14はともに平面矩形形状にされるが、そのサイズは、一例として、縦200mm×横200mm程度の正方形とした。しかしながら、これらのサイズや形状を必要な性能に応じて適宜設計・変更するとこができることは、当然である。
前板状体12の厚みは、たとえば3mmであり、その中央には、たとえば直径50mm程度の大きさの円形の開口18が形成される。この開口18は空気砲10の空気放出孔として機能するばかりでなく、後述のように、板状体12および14の一体物内に空気を導入する空気導入口としても機能する。前板状体12の厚み、開口18のサイズ(直径)などもまた、必要な性能に応じて適宜設計・変更することができる。
後板状体14は、たとえば、ゴムのような弾性材料からなる、たとえば1mm程度の厚みを有する膜状体である。つまり、後板状体14は、全体として弾性体膜であり、初期状態(または非動作状態)では、それ自身の弾性によって、その内面が前板状体12の内面に密着した状態にある。したがって、この実施例の空気砲10では、非作動時の体積(一体物の容積)は「ゼロ(0)」である。
なお、この実施例では後板状体14はそれ全部が膜状体で形成されるが、後に示す実施例のように、少なくとも一部が弾性材料からなる膜を含むものであればよい。
そして、後板状体14の外面または後面の中心(ほぼ中心を含む)には、ワイヤ(ひもまたは糸を含む:これらを包括して「ワイヤ」と称する。)20の一端が固着される。このワイヤ20は、後板状体14を、この板状体14を構成する弾性膜の弾性に抗して後方に(前板状体12から引き離す方向に)引っ張り、かつ元の状態に戻す引き離し/復帰手段の一部を構成する。
この実施例の空気砲10において、図3に示すように、ワイヤ20を矢印A方向に引っ張ることによって後板状体14を後方に引っ張り、前板状体12と引き離す。このとき、2つの板状体12および14で形成された一体物の中に、前板状体12の開口18から空気が導入される。その後、ワイヤ20を離すなどして、後板状体14の引っ張りを解除する。解除すると、図4に示すように、後板状体14は自身の弾性で元の状態(図2に示すように2つの板状体が互いに密接した状態)に戻ろうとする。したがって、一体物の容積は急激に小さくなり、先に導入されていた空気は、開口18から、渦輪22となって前方に放出または吐出される。これは正に空気砲である。
発明者等の実験によれば、上記した各部サイズの場合、ワイヤ20をたとえば30mm引いた後、開放したとき、空気砲10から押し出された空気の体積は314cmで、渦輪22の速度は1.5cm/秒で、渦輪22の飛距離は1.88mであった。ただし、このような性能は、たとえば後板状体14を形成するゴム膜の張力や、ワイヤ20の引っ張り量などを適宜設定することによって、もっと向上させることができる。たとえば、張力を大きくし、または引っ張り量を長く(大きく)すると、サイズを変えなくても、渦輪22をより遠くへより速く到達させることができる。
図1-図4の実施例では、ワイヤ20を引っ張ることによって板状体14を板状体12から引き離し、かつその後ワイヤ20を開放することによって引き離し状態を解除するための具体的な手段を説明していないが、図5-図7に示す実施例では、そのワイヤ20を含む引き離し/復帰手段24が付加される。
詳しく説明すると、図5に示すように、後板状体14の中心に一端が固着されたワイヤ20の他端は、曲げポスト26を介して、同じく引き離し/復帰手段24に含まれるプーリ28の周側面に固着される。このプーリ28は自由回転可能なプーリである。このプーリ28の自由回転軸には電磁クラッチ30が設けられ、この電磁クラッチ30は、モータ32のギア34と接離可能に設けられる。つまり、電磁クラッチ30がギア34と接触しているときは、プーリ28はモータ32によって矢印B方向に回転され、それに伴って、ワイヤ20が矢印A方向に拘引される。そして、電磁クラッチ28をギア34から離すと、プーリ28は開放され、自由回転状態となる。
図5の実施例において、電磁クラッチ28をギア34に接触させると、プーリ28が矢印B方向に回転され、それに応じてワイヤ20が矢印A方向に拘引されるため、後板状体14は図6に示すように、後板状体14の弾性膜の弾性に抗して前板状体12から引き離される。このとき、先に説明したように、前板状体12の開口18から一体物内に空気が導入される。
ワイヤ20を所定長さ引っ張った後、電磁クラッチ30でギア34とプーリ28との係合を外すと、プーリ28は自由回転状態となる。そのため、後板状体14の弾性膜の弾性が作用する。つまり、図7に示すように、後板状体14の弾性によってワイヤ20が矢印C方向に引っ張られ、そのワイヤ20が固着されているプーリ28が矢印D方向に回転する。つまり、後板状体14が急激に元の状態に復帰され、一体物の容積が急激に縮小される。したがって、一体物内に導入された空気が開口18から渦輪22として放出される。
なお、この実施例では、後板状体14の後方に十分なスペースがなく引き離し/復帰手段24を配置できない場合に、曲げポスト26を用いてワイヤ20を曲げて空気砲10の下方に引き離し/復帰手段24を配置するようにした。しかしながら、後方に十分なスペースがあれば、実施例の曲げポスト26を省略し、そのポスト26の位置にそのまま引き離し/復帰手段24を配置するようにすればよい。
図8および図9に示す実施例は変形の引き離し/復帰手段24Aを有する。ただし、この実施例では先の実施例のワイヤ20は用いず、後板状体14の後面の中心またはほぼ中心には、ラック36の一端が固着される。このラック36には下面に歯列36aが形成され、ラック36の近傍にはその歯列36aと噛み合う歯列38aを有するピニオン38が配置される。歯列36aおよび38aはともに限定的な長さを有するもので、その長さの範囲内でのみ互いに噛合する。
図8に示すように、図示しない駆動手段(たとえばモータ)によってピニオン38を矢印E方向に回転させると、歯列36aおよび38aが噛み合った状態であるため、ラック36が矢印F方向に変位または移動する。したがって、このラック36が固着された後板状体14の中心が図8に示すようにラック36によって拘引され、上の実施例と同様に、2つの板状体12および14の一体物の容積が拡大し、それに伴って、開口18から一体物内に空気が導入される。
ピニオン38をさらに矢印E方向に回転させると、制限長さを越えるため、歯列36aおよび38aの噛み合いが外れ、歯列36aはピニオン38の歯列のない部分を滑り、ラック36が自由移動状態となる。そのため、後板状体14の弾性が機能し、その弾性によって、後板状体14が元の状態に復帰する。このとき、ラック36は矢印G方向に引かれるが、歯列36aおよび38aの噛み合いが外れているので、この移動には何の抵抗もなく、後板状体14は急激に復元する。したがって、上の実施例と同様に、2つの板状体12および14の一体物の容積が急激に縮小し、それに伴って、先に導入されていた空気が開口18から渦輪22となって吐出される。
なお、引き離し/復帰手段24または24Aを例示したが、十分な力で十分なストローク(引っ張り量)が確保できるなら、ソレノイドでプランジャを変位させる機構を採用することも可能であろう。
また、このような空気砲10を運転者当の覚醒装置として用いる場合には、図10に示すように、たとえば前板状体12の前面に、覚醒のための刺激臭または芳香を与える香料(まとめて「覚醒香料」という。)を導入するためのヘッド40が設けられ、そのヘッド40にチューブ42を介して、覚醒香料源(図示せず)から覚醒香料がもたらされる。
なお、覚醒香料としては、芳香物質(香料)を用いるが、そのような香料としては、天然香料、合成香料、それらの調合香料がある。天然香料としては、たとえば、レモン、オレンジ、ベルガモットなどの柑橘系精油、ネロリ(オレンジの花)、ジャスミン、ローズなどの花精油、ペパーミントオイル、フェンネルオイル、アニスオイル、しょうのう油、バジル(めぼうき)、ブラックペッパー、カシア(シナモン)、クローブ(ちょうじ)、イラン・イランなどがある。また、合成香料としては、アリルイソチオシアナート、蟻酸エステル、酢酸エステル、サリチル酸メチル、ボルネオール、メントール、カンフアー、シネオール、メチルジャスモネートなどが考えられる。
なお、匂い粒子導入手段を構成するこのようなヘッド40としては、覚醒香料を噴霧する霧吹き型ヘッド、覚醒香料を熱などで蒸散させる蒸散型ヘッド、さらにはピエゾによって覚醒香料の液滴を射出する液滴型ヘッド、さらには別の方式に従ったヘッドが考えられる。そして、このようなヘッド40で空気砲10内に覚醒香料を導入する訳であるが、上述のように、実施例の空気砲10では、非作動状態では板状体12および14の一体物の容積は殆どゼロであるため、その状態で覚醒香料を導入することはできない。そのため、実施例では、後板状体14が拘引された状態かまたはそれに至る途中の段階で、ヘッド40から覚醒香料を空気砲10内に導入することになる。ただし、もっとも効率的な導入タイミングがいつか、については個々の条件に適合するように設計すればよい。
このようにしてヘッド40から導入された匂い粒子(覚醒香料)は、上述のように空気砲10から空気が渦輪22となって放出または吐出されるとき、その渦輪22に混入して前方へ発射される。したがって、その渦輪を運転者等の対象者の鼻先にもたらして破裂させれば、対象者をして覚醒させることが可能である。
このように空気砲10から覚醒香料のような匂い粒子を吐出する場合には、この実施例の空気砲による利点がある。すなわち、実施例の空気砲10では、射出により空気砲内の空気がすべて押し出されるので、香料(匂い粒子)が空気砲10内に残留することはない。これに対して、従来の押し込み型の空気砲においては全部の空気が放出されるというものではないので、香料が空気砲内に残留してしまう。そのため、従来の押し込み型空気砲を利用する場合に、匂い切り替えを行うため空気砲本体の前面に香り充填のための小筒部を設ける必要があったが、香料の残留のない実施例の空気砲10ではそのような香り充填のための小筒部などを省略できる。
上述の実施例では、後板状体14の全体を弾性膜で形成した。しかしながら、図11-図13の実施例で示すように、後板状体14の一部を弾性膜14aで形成し、その弾性膜14aと、それに取り付けた剛体部分として機能する板状体14bとで後板状体14を構成する。たとえば、角筒状の弾性膜14aの一方端が前板状体12の周縁に固着され、その弾性膜14aの他方端が板状体14bで封止される。そして、板状体14bの後面中心(またはほぼ中心)にワイヤ20を取り付ける。この板状体14bは前板状体12と同じ樹脂などの材料で形成され得る。
この実施例の場合、図12に示すように、ワイヤ20を矢印A方向に引っ張ることによって後板状体14を構成する板状体14bを後方に引っ張り、弾性膜14aの弾性に抗して前板状体12から引き離す。このとき、2つの板状体12および14(14b)で形成された空気砲の中に、前板状体12の開口18から空気が導入される。その後、ワイヤ20を離して、板状体14bの引っ張りを解除する。そうすると、図13に示すように、板状体14bは弾性膜14aの弾性で元の状態(図11に示すように2つの板状体12および14bが互いに密接した状態)に戻ろうとする。したがって、空気砲の容積は急激に小さくなり、先に導入されていた空気は、開口18から、渦輪22となって前方に放出または吐出される。
図1などに示す先の実施例では、後板状体14の変形は円錐状になるので、引き離し/復帰手段24または24Aによる変位量の割には導入空気量すなわち吐出(放出)空気量を余り大きくすることはできなかった。これに対して、図11-図13の実施例の場合には、後板状体14の殆ど全部がそれ自身は変形しない板状体(剛体部分)14bであるため、変形形状がほぼ箱形となるので、導入空気量すなわち吐出(放出)空気量を変形形状が円錐形のものに比べて3倍程度に大きくすることができる。したがって、より少ない引っ張り量でより多い量の空気を射出することができる。
図11-図13の実施例においては板状体14bを前板状体12とほぼ同じ大きさにしたので、吐出効率はいいが、空気を導入する場合のワイヤ20の引っ張り負荷が大きくなるので力の大きな引き離し/復帰手段24または24Aを用いる必要がある。これに対して、板状体14bの大きさを小さくすれば、吐出効率は悪くはなるものの引き離し/復帰手段24または24Aに必要な力を小さくできるので、板状体14bのサイズは必要な性能に応じて適宜設計すればよい。
さらに、上で説明した全ての実施例では、空気砲10の背面側に膜(壁)14のストロークの分だけ空間を確保しておく必要があるため、空気砲内部の非駆動時体積はゼロでも、背面側に組み込みのための空間を要する。そこで、図14-図16に示す実施例のように、開口のある前面板状体を動かす構造にすれば、その空気砲を用いる機器内部に空気砲のための組み込み体積を常時確保する必要がなくなるので、好都合である。
図14を参照して、この実施例の空気砲10では、前板状体12Aと後板状体14’とを接合部16で接合する。そして、前板状体12Aを先の実施例の後板状体14のようにゴムのような弾性材料で形成し、後板状体14’を先の実施例の前板状体12のように硬質樹脂で形成する。そして、開口18は前板状体12Aの中央(またはほぼ中央)に形成する。この実施例では、前板状体12Aを変形させるので、前板状体12Aの開口18の周囲にたとえば3点止めで、ワイヤ20Aを取り付ける。
この実施例では、図15に示すように、ワイヤ20Aを前方に向けてすなわち矢印A’方向に引っ張り、前板状体12Aを後板状体14’から引き離す。それによって、板状体12Aおよび14’の一体物の容積が大きくなり、その中に開口18を通して空気が吸入される。
そして、ワイヤ20Aを所定量引っ張った後、そのワイヤ20Aを離すなどして、前板状体12Aの引っ張りを解除する。そうすると、図16に示すように、前板状体12Aは自身の弾性で元の状態(図14に示すように2つの板状体12Aおよび14’が互いに密接した状態)に戻ろうとする。したがって、一体物の容積は急激に小さくなり、先に吸入されていた空気は、開口18から、渦輪22となって前方に放出または吐出される。
このように、図14-図16の実施例では、射出準備時に開口面(前板状体)が手前に膨らみ,射出時に開口面が後退する形となる。開口の面積に対して空気砲本体の背面と前面の板状体の面積を十分大きくとれれば、射出時の前板状体12Aの後退速度に対して押し出される空気の速度は十分に速くできるので、空気砲の性能として問題はない。ただし、この実施例で空気砲利用装置を構成する際には、開口のある前板状体12Aを十分軽くして、射出時に十分速く変位または動作する工夫が必要である。
さらに、図11-図13の実施例では前板状体12Aの全部を弾性材料からなる膜で形成するようにした。これだと、ワイヤ20Aを引き離し/復帰手段24または24Aで引っ張りまたは開放する場合に、開口18の周囲が段々劣化してくる可能性があるので、その開口18の周囲を補強するためには、図17に示すように、開口18の周囲を硬質樹脂などでドーナツ状の板状体(剛体部分)12bとして形成し、その他の前板状体12Aの部分を弾性膜として形成するようにしてもよい。
この発明に従った空気砲の一実施例を示す図解図である。 図1に示す実施例の空気砲の断面構造を示す図解図である。 図1に示す実施例の空気砲において内部に空気を導入するときの動作を示す図解図である。 図1に示す実施例において空気砲から空気を放出(吐出)するときの動作を示す図解図である。 図1の実施例などに用いられる引き離し/復帰手段の一例を示す図解図である。 図5に示す実施例において空気砲の内部に空気を導入するときの動作を示す図解図である。 図5に示す実施例において空気砲から空気を放出するときの動作を示す図解図である。 図1の実施例などに用いられる引き離し/復帰手段の他の例を示す図解図であり、空気砲の内部に空気を導入するときの動作を示す図解図である。 図8に示す実施例において空気砲から空気を放出するときの動作を示す図解図である。 図1の実施例などに用いられる覚醒香料を空気砲の内部に導入するための手段の一例を示す図解図である。 この発明に従った空気砲のさらに他の実施例を示す図解図である。 図11に示す実施例の空気砲において内部に空気を導入するときの動作を示す図解図である。 図11に示す実施例において空気砲から空気を放出(吐出)するときの動作を示す図解図である。 この発明に従った空気砲のさらにその他の実施例を示す図解図である。 図14に示す実施例の空気砲において内部に空気を導入するときの動作を示す図解図である。 図14に示す実施例において空気砲から空気を放出(吐出)するときの動作を示す図解図である。 図14に示す実施例の変形例を示す図解図である。
符号の説明
10 …空気砲
12,12A …前板状体
14,14’ …後板状体
14a …弾性膜
12b,14b …板状体(剛体部分)
16 …接合部
18 …開口
20,20A …ワイヤ
24,24A …引き離し/復帰手段
40 …ヘッド

Claims (4)

  1. 接合部で接合して一体物を形成する2つの板状体を備え、前記2つの板状体の一方は開口を有し、
    前記2つの板状体の他方の全部を弾性材料からなる膜で形成し、そして
    前記他方の板状体を前記膜の弾性に抗して前記一方の板状体から引き離すとき前記開口から前記一体物の中に空気を導入し、前記他方の板状体の前記膜の弾性によって元の位置に戻すとき前記開口から前記空気を放出する、空気砲。
  2. 接合部で接合して一体物を形成する2つの板状体を備え、前記2つの板状体の一方は開口を有し、
    前記一方の板状体の全部を弾性材料からなる膜で形成し、そして
    前記一方の板状体を前記膜の弾性に抗して他方の板状体から引き離すとき前記開口から前記一体物の中に空気を導入し、前記一方の板状体の前記膜の弾性によって元の位置に戻すとき前記開口から前記空気を放出する、空気砲。
  3. 前記他方の板状体または前記一方の板状体を前記一方の板状体または前記他方の板状体から引き離し、そして前記他方の板状体または前記一方の板状体を元の位置に戻すための引き離し/復帰手段をさらに備える、請求項1または2記載の空気砲。
  4. 前記一体物の内部に匂い粒子を導入するための導入手段をさらに備える、請求項1ないしのいずれかに記載の空気砲。
JP2006155561A 2006-06-05 2006-06-05 空気砲 Expired - Fee Related JP4908068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006155561A JP4908068B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 空気砲

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006155561A JP4908068B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 空気砲

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007323547A JP2007323547A (ja) 2007-12-13
JP4908068B2 true JP4908068B2 (ja) 2012-04-04

Family

ID=38856281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006155561A Expired - Fee Related JP4908068B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 空気砲

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4908068B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6810553B2 (ja) * 2016-08-12 2021-01-06 花王株式会社 渦輪発生装置
JP6441864B2 (ja) * 2016-09-14 2018-12-19 花王株式会社 香気伝達方法及び香気伝達装置
JP2019026694A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 花王株式会社 渦輪発生装置用香料組成物
JP7154536B2 (ja) * 2018-09-03 2022-10-18 学校法人立命館 空気砲装置
CN111412605B (zh) * 2020-03-31 2021-10-26 广东美的制冷设备有限公司 基于空调器的涡环生成方法、空调器、存储介质及装置
CN111412606B (zh) * 2020-03-31 2021-10-26 广东美的制冷设备有限公司 基于空调器的涡环生成方法、空调器、存储介质及装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58140491A (ja) * 1982-02-16 1983-08-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流れ発生装置
JP3931753B2 (ja) * 2002-07-18 2007-06-20 ダイキン工業株式会社 空気吹出ユニット
JP2004298607A (ja) * 2003-03-20 2004-10-28 Toshiba Plant Systems & Services Corp 空気砲発生装置
JP2005202599A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Advanced Telecommunication Research Institute International 居眠り防止装置
JP4569498B2 (ja) * 2006-03-06 2010-10-27 株式会社デンソー 車両用空気質成分供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007323547A (ja) 2007-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4908068B2 (ja) 空気砲
DE60304867T2 (de) Duftstoff
US7806746B2 (en) Novelty device having braided sleeve body and its associated method of operation
DE69002087T2 (de) Verfahren und elektrische, elektronische und mechanische Vorrichtung zum Verteilen, Dosieren oder Diffundieren, von flüssigen oder gasförmigen Aromen, Arzneien und anderen flüssigen oder viskösen Produkten.
JP4638496B2 (ja) 自動車用空気清浄システム
WO2006110571A3 (en) Push activation lancet device
USD574799S1 (en) Faceplate for a manually operable emergency and police vehicle, siren, public address and warning light controller
WO2012101647A2 (en) Single scent engine arranged to produce a variable scent output
JP2008073514A (ja) 携帯電子装置におけるマイクロ流体通路、及びリザーバ
MX2010013544A (es) Sistemas de accionamiento de aerosol y metodos para fabricar los mismos.
CA2661055A1 (en) Device for delivering medicament encompassing a pressure release mechanism
JP2004516075A (ja) 吐出デバイス
JP2005296540A5 (ja)
CN110719794B (zh) 流体或粉末产品分配装置
CN109152912B (zh) 一次性栓剂插入装置及方法
JP2007234060A (ja) 居眠り防止装置
JP2011026946A (ja) 道路標識柱
JP2010215015A (ja) 車両用座席
JP5924954B2 (ja) 車両用有効成分発生装置
JP6353348B2 (ja) 供給装置
JP2012177491A (ja) 圧縮空気クラッカー装置
JP2005202599A (ja) 居眠り防止装置
JP3572288B2 (ja) クラッカー
JP6283780B2 (ja) 製品の取付け具
KR102383469B1 (ko) 파킹레버 해제음 저감용 중공러버, 이를 포함하는 해제음이 저감된 파킹레버 조립체 및 그 작동방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111227

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4908068

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees