JP2931431B2 - 換気装置 - Google Patents

換気装置

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JP2931431B2
JP2931431B2 JP3076381A JP7638191A JP2931431B2 JP 2931431 B2 JP2931431 B2 JP 2931431B2 JP 3076381 A JP3076381 A JP 3076381A JP 7638191 A JP7638191 A JP 7638191A JP 2931431 B2 JP2931431 B2 JP 2931431B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は換気装置に関するもの
で、特に、換気経路の中間に設置されて経路内の空気を
一方から他方に移送する換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の換気装置として、図8に
示すものを挙げることができる。図8はこの従来の換気
装置を示す断面図である。図において、1は図示しない
室内と連通する吸込側ダクト、2は図示しない室外と連
通する吐出側ダクト、3は前記吸込側及び吐出側ダクト
1,2の間に介装されたケーシングである。7は隔壁6
にてケーシング3内に形成され、前記吐出側ダクト2と
連通するファン室、8は前記ファン室7と隣接するよう
に略L字状をなし、その一端側が前記吸込側ダクト1と
連通し、他端側が吸込口9を介して前記ファン室7と連
通する風路である。また、10はファン室7内に設置さ
れてモータ11にて回転駆動されるシロッコファン、1
01は前記風路8内において隔壁6の吸込口9に対し傾
斜して配置された導風板である。
【0003】そして、このように構成された換気装置の
稼働時においては、シロッコファン10により室内空気
が吸込側ダクト1からケーシング3の風路8内に吸い込
まれ、導風板101に案内されながら隔壁6の吸込口9
を経てファン室7内に導入され、その後、吐出側ダクト
2を経て室外に排出される。このように室内空気が導風
板101にて円滑に案内されるため、換気装置の換気効
率が高められるようになっている。
【0004】一方、従来の別の換気装置として、図9に
示すものを挙げることができる。図9はこの従来の別の
換気装置を示す断面図である。図において、111は換
気装置のケーシング、112,113はケーシング11
1内を区画する一対の隔壁であり、これらの隔壁11
2,113によりケーシング111内にはファン室11
4と風路115とが形成されている。116は一方の隔
壁112に設けられて、ファン室114内でシロッコフ
ァン117を回転駆動するモータ、118は他方の隔壁
113にシロッコファン117と対応するように設けら
れて、ファン室114と風路115とを連通させる吸込
口である。また、119は前記モータ116と相対向す
るようにケーシング111の内壁に設けられた吸音材、
120は前記吸込口118と相対向するようにケーシン
グ111の内壁に設けられた吸音材である。
【0005】このように構成された換気装置の稼働時に
おいては、シロッコファン117により室内空気が図示
しない吸込側ダクトからケーシング111の風路115
内に吸い込まれ、隔壁113の吸込口118を経てファ
ン室114内に導入され、その後、図示しない吐出側ダ
クトを経て室外に排出される。そして、この稼働時に
は、モータ116の騒音が一方の吸音材119で吸音さ
れ、シロッコアァン117の騒音が他方の吸音材120
で吸音されるようになっている。なお、前者の換気装置
としては、実開昭61−119048号公報に掲載のも
のがあり、後者の換気装置としては、実開平2−460
99号公報に掲載のものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の前者の換気装置
は、上記のように導風板101により室内空気を案内し
て換気効率を高めるように構成されているが、騒音の低
減については何等配慮されていない。また、逆に、後者
の換気装置は、吸音材119,120にて騒音を低減す
るように構成されているが、換気効率向上のための対策
はなされていない。しかしながら、これらの換気効率の
向上と低騒音化とは、従来から強く要望されてきた課題
であり、いずれか一方の課題のみを解決した前記2つの
換気装置は充分な機能を有しているとは言い難かった。
【0007】また、後者の換気装置は、吸音材119,
120としてグラスウールやロックウールを用いている
が、これらの材料が剛性を全く備えていないことから、
図9に示すように、吸音材119,120をケーシング
111の凹部111a内に保持して所定の形状に保つ必
要があった。したがって、ケーシング111の構造が複
雑になりコストアップしてしまう可能性があった。
【0008】他の先行技術として、実開昭61−153
840号公報、特開平1−236911号公報、実開昭
61−172932号公報等に掲載の技術がある。実開
昭61−153840号公報には、吸込側換気経路のケ
ーシングの内面に硬質グラスウールを素材とした吸音材
を張着し、かつ、それによる空気層を形成する技術が開
示されている。しかし、風路とファンが一直線上にあ
り、前記ファン室から吸込口方向の騒音防止の効率が良
くない。また、特開平1−236911号公報には、気
流遮蔽部材によって風向を変更し、変更された気流の一
部を誘導して風向をほぼ反転させ、圧力損失及び騒音を
少なくする技術を開示している。しかし、この技術は風
路を複数繰返し折曲しており、当然、その風路長が長く
なり、圧力損失の減少と騒音の低減を両立することがで
きない。そして、実開昭61−172932号公報に
は、送風機を収容した本体ケーシングの一側部に吸込み
ダクトを連結する吸込口と、他側部に吐出ダクトを連結
する吐出口と、前記本体ケーシングと送風機のケーシン
グのインレットの付近との間に配設した空気の流れをイ
ンレット方向に向けて案内する整流板とを具備するもの
である。しかし、空気の流れをインレット方向に向けて
案内する整流板を有しており、空気流を整流することに
より騒音を若干低減させることができるものの、金属製
の整流板を使用したものであり、低騒音化することがで
きない。
【0009】そこで、本発明は換気効率の向上と低騒音
化とを共に達成することができるとともに、ケーシング
の構造を簡略化して製造コストを低減することができる
換気装置の提供を課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る換
気装置は、水平方向に配置された吸込側及び吹出側換気
経路間に介装されたケーシング室内に設けられ、遠心フ
ァンの羽根を収納して当該送風空気をその収納隔壁の底
部面に設けられた吸込口から吸い込んで前記吹出側換気
経路へ導くファン室と、このファン室と隣接して前記ケ
ーシング内に設けられ、前記吸込側換気経路と前記ファ
ン室の吸込口とを連通する風路と、この風路内の前記吸
込口に対して対向配置され、前記吸込側換気経路からの
空気を前記吸込口に案内すると共に、凝結水を透過する
多孔質合成樹脂材の第1の導風板と、この第1の導風板
の背面に設けられ、前記空気の流れ音を吸音する第1の
空気層室と、この第1の空気層室の底部面を形成するよ
うに設けられ、前記空気のドレン水を排出するドレン孔
を有するドレン皿と、を備えたものである。
【0011】また、請求項2の発明に係る換気装置は、
前記風路の吸込側換気経路の入口に対向して前記ファン
室の吸込口側隔壁と前記風路の入口側との間に設けら
れ、前記吸込側換気経路からの空気を前記吸込口に案内
する多孔質合成樹脂材の第2の導風板と、この第2の導
風板の背面に設けられ、前記空気の流れ音を吸音する第
2の空気層室と、を具備したものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明においては、吸込側換気経路か
らの空気を前記吸込口に案内すると共に、凝結水を透過
する多孔質合成樹脂材の第1の導風板の背面に空気の流
れ音を吸音する第1の空気層室を設け、この第1の空気
層室の底部面を形成するように、ドレン水を排出するド
レン孔を有するドレン皿を設けたので、風路内の空気の
流れ音を吸音しながら、風路内で生じた空気の凝結水を
第1の導風板を介してドレン皿のドレン孔から排出する
ようになる。
【0013】また、請求項2の発明においては、前記風
路の吸込側換気経路の入口に対向して前記ファン室の吸
込口側隔壁と前記風路の入口側との間に、前記吸込側換
気経路からの空気を前記吸込口に案内する多孔質合成樹
脂材の第2の導風板を設け、この第2の導風板の背面に
前記空気の流れ音を吸音する第2の空気層室を設けたの
で、第1の空気層室で風路内の空気の流れ音を吸音する
と共に、第2の空気層でも風路内の入口側空気の流れ音
を吸音するよるようになる。
【0014】
【実施例】〈第一実施例〉 図1は本発明の第一実施例の換気装置を示す断面図、図
2は本発明の第一実施例の換気装置におけるカバーの斜
視図である。図において、1は図示しない室内と連通す
る吸込側換気経路としての吸込側ダクト、2は吸込側ダ
クト1に対し同一線上で相対向し、図示しない室外と連
通する吐出側換気経路としての吐出側ダクト、3は下方
に開口する箱状をなして前記吸込側及び吐出側ダクト
1,2の間に介装されたケーシングであり、そのケーシ
ング3の入口3aは吸込側ダクト1に接続され、出口3
bは吐出側ダクト2に接続されている。
【0015】4は上方に開口した浅い箱状をなし、前記
ケーシング3の開口部に下方よりビス5で着脱可能に取
り付けられたカバー、6はケーシング3内をファン室7
と風路8とに区画する隔壁であり、ファン室7は前記吐
出側ダクト2と連通している。また、前記風路8は略L
字状をなしてファン室7と隣接し、その一端側は前記吸
込側ダクト1に対し直交方向に連通し、他端側は前記フ
ァン室7に対し隔壁6に形成された吸込口9を介して直
交方向に連通している。換言すれば、吸込側ダクト1、
風路8、ファン室よりなる経路は、吸込側ダクト1と風
路8の一端側との間で直角に折曲して形成され、同様
に、風路8の他端側とファン室との間でも直角に折曲し
て形成されている。また、10はモータ11によりファ
ン室7内で回転駆動され、前記吸込口9を経て前記風路
8内の空気をファン室7内に導入するシロッコファンで
ある。
【0016】12は前記カバー4の上部にビス13で取
り付けられ、隔壁6の吸込口9に対して対向配置された
第1の導風板であり、この第1の導風板12は吸込側の
平面部12aと吐出側の傾斜部12bとから構成され、
平面部12aと傾斜部12bとの境界は前記シロッコフ
ァン10の回転軸線上に位置し、傾斜部12bの端は前
記隔壁6における吸込口9の吐出側に当接している。そ
して、この第1の導風板12は、カバー4と共にケーシ
ング3から取り外すことができるようになっている。
【0017】また、14は前記カバー4内において第1
の導風板12の背面に形成された第1の空気層である。
15は緩やかに湾曲した板状をなし、前記風路8内で吸
込側ダクト1に対して対向配置された第2の導風板であ
り、その一端はケーシング3内の上面に当接し、他端は
隔壁6の側面下部に当接している。また、16は第2の
導風板15の背面に設けられた第2の空気層である。
【0018】図3は本発明の第一実施例の換気装置にお
ける第1の導風板の部分拡大図である。図に示すよう
に、第1の導風板12は、ABS樹脂からなる球状のペ
レットPを多数集合させて構成され、多数の空隙Sを含
んだ多孔質構造をなしている。以下、その製造方法の概
略を説明すると、使用するペレットPには予め気泡が混
入されており、まず、第1の導風板12に対応するキャ
ビティが形成された金型内にペレットPを充填し、金型
と共にペレットPを加熱する。ペレットPの表面は溶融
するとともに、内部の気泡が膨脹して隣接するペレット
Pが互いに圧接し、その結果、各ペレットPが空隙Sを
形成した状態で相互に溶着し、その後、冷却すると第1
の導風板12が完成する。なお、前記第2の導風板15
も第1の導風板12と全く同様の手順で製造され、AB
S樹脂製の多孔質構造をなしている。
【0019】次に、上記のように構成された本実施例の
換気装置の動作を説明する。換気装置の稼働時において
は、室内空気がシロッコファン10にて吸込側ダクト1
からケーシング3の風路8内に水平に吸い込まれ、この
風路8内で第2の導風板15に案内されながら下方に移
動方向を変更される。その後、室内空気は第1の導風板
12の平面部12a上を水平に移動して傾斜部12bに
案内されながら上方に移動方向を変更され、隔壁6の吸
込口9を経てファン室7内に導入されて吐出側ダクト2
を経て室外に排出される。
【0020】このように、室内空気は風路8内でその移
動方向を一旦下方に変更され、その後に、移動方向を上
方に変更されて吸込口9を経てファン室7に導入される
が、下方に変更される際には第2の導風板15にて案内
され、同様に、上方に変更される際には第1の導風板1
2にて案内されるため、風路8内での室内空気の移動が
円滑に行なわれる。
【0021】また、前記第1及び第2の導風板12,1
5は多孔質構造で吸音作用を奏する上に、その吸音作用
が導風板12,15の背面側に設けられた空気層14,
16にて高められるため、前記シロッコファン10等に
より風路8内に生じた騒音が吸音される。特に、第1の
導風板12の平面部12aは隔壁6の吸込口9を介して
シロッコファン10と相対向しているため、吸音を効果
的に行なうことが可能となる。なお、吸音可能な騒音の
周波数は空気層14,16の厚みに応じて変化するた
め、最も吸音効果の大きな周波数となるように空気層1
4,16の厚みが調整されている。
【0022】更に、前記第1及び第2の導風板12,1
5はABS樹脂で成形されて剛性を有しているため、ケ
ーシング3の風路8内に配設してビス13等で固定する
だけでよい。したがって、ケーシング3には導風板1
2,15を所定の形状に保持するための特別な構造が一
切必要ない。
【0023】このように、上記実施例は、吸込側及び吐
出側換気経路1,2間に介装されたケーシング3内に設
けられ、前記吐出側換気経路2と連通するファン室7
と、前記ケーシング3内に設けられ、一端側が前記吸込
側換気経路1に対し直交方向に連通し、他端側が前記フ
ァン室7に対し吸込口9を介して直交方向に連通する略
L字状の風路8と、前記ファン室7内に設置され、前記
風路8内の室内空気を前記吸込口9を経てファン室7内
に導入するシロッコファン10と、ABS樹脂からなる
多孔質構造をなし、前記風路8内で前記吸込口9に対し
て対向配置されて風路8内の室内空気を吸込口9に案内
する第1の導風板12と、前記第1の導風板12の背面
に設けられた第1の空気層14と、ABS樹脂からなる
多孔質構造をなし、前記風路8内で前記吸込側ダクト1
に対して対向配置されて吸込側ダクト1の室内空気を風
路8内に案内する第2の導風板15と、前記第2の導風
板15の背面に設けられた第2の空気層16とを具備し
ている。
【0024】したがって、第1及び第2の導風板12,
15に案内されて風路8内での室内空気の移動が円滑に
行なわれ、換気装置の換気効率を大幅に向上させること
ができる。また、風路8内に生じた騒音を多孔質構造の
第1及び第2の導風板12,15により吸音して、換気
装置の低騒音化を達成することができる。更に、第1及
び第2の導風板12,15をABS樹脂で成形して剛性
を付与したため、従来のケーシングのように導風板を所
定の形状に保持するための特別な構造を一切必要とせ
ず、ケーシング3の構造を簡略化して製造コストを低減
することができる。
【0025】〈第二実施例〉 図4は本発明の第二実施例の換気装置におけるカバーの
斜視図である。なお、この実施例の換気装置の全体的な
構成は、第一実施例で説明した換気装置と同一である。
特に、この実施例では、相違点を重点的に説明する。
【0026】21はカバー4の上部にビス22で取り付
けられた第1の導風板であり、この第1の導風板21は
吸込側の平面部21aと吐出側の傾斜部21bとから構
成され、傾斜部21bにはフランジ部21cが半円状に
立設されている。第一実施例と同様に、この第1の導風
板21はABS樹脂製の多数のペレットを相互に溶着し
た多孔質構造をなし、図示はしないが、隔壁の吸込口に
対して対向配置されている。
【0027】そして、このように構成された換気装置の
稼働時においては、第一実施例と同様に、風路内におい
て第1の導風板21により室内空気を案内して換気効率
を向上させることができるとともに、風路内での騒音を
吸音して低騒音化を達成することができる。なお、本実
施例の第1の導風板21は、第一実施例の第1の導風板
12に比較して複雑な形状をなしているが、前記したよ
うにABS樹脂製のペレットを溶着して一体成形される
ことから、第一実施例と同一の工程数で製造することが
できる。
【0028】〈第三実施例〉 図5は本発明の第三実施例の換気装置におけるケーシン
グの部分破断斜視図、図6は本発明の第三実施例の換気
装置における第2の導風板の斜視図である。なお、この
実施例の換気装置の全体的な構成は、第一実施例で説明
した換気装置と同一である。特に、この実施例では、相
違点を重点的に説明する。
【0029】31はケーシング3の風路8内に設けられ
たブラケット、32は風路8内で図示しない吸込側ダク
トに対して対向配置され、両側に形成されたフランジ部
32aを前記ブラケット31にビス33で固定された第
2の導風板である。この第2の導風板32は吸込側ダク
ト側と下方側のみを開放した立体的な形状に形成され、
第一実施例と同様に、ABS樹脂製の多数のペレットを
相互に溶着した多孔質構造をなしている。
【0030】そして、このように構成された換気装置の
稼働時においては、第一実施例と同様に、第2の導風板
32にて風路8内での室内空気の案内と騒音の吸音とが
行なわれるが、この第2の導風板32が、第一実施例の
導風板15のような単なる板状ではなく、立体的な形状
をなしていることから、室内空気をより円滑に案内して
換気効率を向上させることができるとともに、吸音作用
をより高めて低騒音化を達成することができる。
【0031】〈第四実施例〉 図7は本発明の第四実施例の換気装置を示す断面図であ
る。なお、この実施例の換気装置の全体的な構成は、第
一実施例で説明した換気装置と同一である。特に、この
実施例では、相違点を重点的に説明する。41は上方に
開口した浅い箱状をなし、ケーシング3の開口部に下方
よりビス42で着脱可能に取り付けられたドレン皿であ
り、このドレン皿41の底面41aは吐出側に向けて下
方に傾斜している。また、43は前記ドレン皿41の底
面41aの下流側に設けられて外部と連通するドレン孔
である。このドレン皿41は、第一実施例のカバー4と
同様に、第1の導風板12の背面に第1の空気層14を
形成している。
【0032】そして、このように構成された換気装置の
稼働時においては、第一実施例と同様に、第1の導風板
12により風路8内で室内空気が案内されて、その移動
が円滑に行なわれるとともに、第1の導風板12により
風路8内での騒音が吸音される。また、第一実施例と同
様に、第1の導風板12がABS樹脂で成形されて剛性
を有していることから、ケーシング3の風路8内にビス
13等で固定するだけでよい。更に、この換気装置を浴
室等に設置した場合には、浴室内で生じた水蒸気が風路
8内を通過することになり、風路8内で凝結水が生じる
が、その凝結水は多孔質構造の第1の導風板12を透過
してドレン皿41に受けられ、ドレン孔43から図示し
ないドレンホースを経て確実に外部に排出される。
【0033】このように、上記実施例は、吸込側及び吐
出側換気経路1,2間に介装されたケーシング3内に設
けられ、前記吐出側換気経路2と連通するファン室7
と、前記ケーシング3内に設けられ、一端側が前記吸込
側換気経路1と連通し、他端側が前記ファン室7に対し
吸込口9を介して直交方向に連通する略L字状の風路8
と、前記ファン室7内に設置され、前記風路8内の室内
空気を前記吸込口9を経てファン室7内に導入するシロ
ッコファン10と、ABS樹脂からなる多孔質構造をな
し、前記風路8内で前記吸込口9に対して対向配置され
て風路8内の室内空気を吸込口9に案内する第1の導風
板12と、上方に開口して底面41aが傾斜した箱状を
なし、前記第1の導風板12の背面を閉塞して内部に第
1の空気層14を形成し、前記底面41aの下流側にド
レン孔43が設けられたドレン皿41とを具備してい
る。
【0034】したがって、第1の導風板12に案内され
て風路8内での室内空気の移動が円滑に行なわれ、換気
装置の換気効率を大幅に向上させることができる。ま
た、風路8内に生じた騒音を多孔質構造の第1の導風板
12により吸音して、換気装置の低騒音化を達成するこ
とができる。更に、第1の導風板12が剛性を有してい
ることから、ケーシング3側に導風板12を所定の形状
に保持するための特別な構造を一切必要とせず、ケーシ
ング3の構造を簡略化して製造コストを低減することが
できる。
【0035】一方、この換気装置を浴室等に設置した場
合には、風路8内に生じた凝結水がドレン孔43から確
実に外部に排出されるため、凝結水によって換気装置内
が腐食したり、或いは凝結水が換気装置から漏れて滴下
する等の種々の不具合を未然に防止することができる。
【0036】ところで、上記実施例は吸込側及び吐出側
ダクト1,2間に設置されて、室内空気を室外に排出す
る換気装置として具体化したが、本発明を実施する場合
には、これに限定されるものではなく、換気経路の中間
に設置されて経路内の空気を一方から他方に移送できる
ものであればよい。したがって、例えば、室外空気を室
内に導入する換気装置として具体化してもよい。
【0037】そして、上記実施例の導風板は多数のペレ
ットPを相互に溶着して形成した第1及び第2の導風板
12,15,21,32として構成されているが、本発
明を実施する場合には、これに限定されるものではな
く、吸音作用を奏し風路8内において室内空気を案内可
能なものであればよい。したがって、例えば、発泡剤を
含有した合成樹脂材料にて射出成形された多孔質構造の
導風板として構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明においては、吸込側換気
経路からの空気を前記吸込口に案内すると共に、凝結水
を透過する多孔質合成樹脂材の第1の導風板の背面に空
気の流れ音を吸音する第1の空気層室を設け、この第1
の空気層室の底部面を形成するように、ドレン水を排出
するドレン孔を有するドレン皿を設けたので、風路内の
空気の流れ音を吸音しながら、風路内で生じた空気の凝
結水を第1の導風板を介してドレン皿のドレン孔から排
出するようになるため、凝結水による種々の不具合を未
然に防止する信頼性の高い換気装置が得られる。
【0039】また、請求項2の発明においては、前記風
路の吸込側換気経路の入口に対向して前記ファン室の吸
込口側隔壁と前記風路の入口側との間に、前記吸込側換
気経路からの空気を前記吸込口に案内する多孔質合成樹
脂材の第2の導風板を設け、この第2の導風板の背面に
前記空気の流れ音を吸音する第2の空気層室を設けたの
で、第1の空気層室で風路内の空気の流れ音を吸音する
と共に、第2の空気層でも風路内の入口側空気の流れ音
を吸音するよるようになるため、更に音の静かな経済的
な換気装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一実施例の換気装置を示す
断面図である。
【図2】 図2は本発明の第一実施例の換気装置におけ
るカバーの斜視図である。
【図3】 図3は本発明の第一実施例の換気装置におけ
る第1の導風板の部分拡大図である。
【図4】 図4は本発明の第二実施例の換気装置におけ
るカバーの斜視図である。
【図5】 図5は本発明の第三実施例の換気装置におけ
るケーシングの部分破断斜視図である。
【図6】 図6は本発明の第三実施例の換気装置におけ
る第2の導風板の斜視図である。
【図7】 図7は本発明の第四実施例の換気装置を示す
断面図である。
【図8】 図8は従来の換気装置を示す断面図である。
【図9】 図9は従来の別の換気装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 吸込側ダクト(吸込側換気経路) 2 吐出側ダクト(吐出側換気経路) 3 ケーシング 7 ファン室 8 風路 9 吸込口 10 シロッコファン 12,21 第1の導風板 14 第1の空気層 15,32 第2の導風板 16 第2の空気層 41 ドレン皿 41a 底面 43 ドレン孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−70932(JP,A) 特開 平2−289333(JP,A) 特開 平3−34373(JP,A) 実開 昭61−172932(JP,U) 実開 昭61−153840(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 7/06,7/10 G10K 11/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に配置された吸込側及び吹出側
    換気経路間に介装されたケーシング室内に設けられ、遠
    心ファンの羽根を収納して当該送風空気をその収納隔壁
    の底部面に設けられた吸込口から吸い込んで前記吹出側
    換気経路へ導くファン室と、このファン室と隣接して前
    記ケーシング内に設けられ、前記吸込側換気経路と前記
    ファン室の吸込口とを連通する風路と、この風路内の前
    記吸込口に対して対向配置され、前記吸込側換気経路か
    らの空気を前記吸込口に案内すると共に、凝結水を透過
    する多孔質合成樹脂材の第1の導風板と、この第1の導
    風板の背面に設けられ、前記空気の流れ音を吸音する第
    1の空気層室と、この第1の空気層室の底部面を形成す
    るように設けられ、前記空気のドレン水を排出するドレ
    ン孔を有するドレン皿と、を備えたことを特徴とする換
    気装置。
  2. 【請求項2】 前記風路の吸込側換気経路の入口に対向
    して前記ファン室の吸込口側隔壁と前記風路の入口側と
    の間に設けられ、前記吸込側換気経路からの空気を前記
    吸込口に案内する多孔質合成樹脂材の第2の導風板と、
    この第2の導風板の背面に設けられ、前記空気の流れ音
    を吸音する第2の空気層室と、を具備したことを特徴と
    する請求項1に記載の換気装置。
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