JPH08159509A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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Publication number
JPH08159509A
JPH08159509A JP6303873A JP30387394A JPH08159509A JP H08159509 A JPH08159509 A JP H08159509A JP 6303873 A JP6303873 A JP 6303873A JP 30387394 A JP30387394 A JP 30387394A JP H08159509 A JPH08159509 A JP H08159509A
Authority
JP
Japan
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sound absorbing
air
air conditioner
filter
suction grill
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Pending
Application number
JP6303873A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Isshiki
正男 一色
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6303873A priority Critical patent/JPH08159509A/ja
Publication of JPH08159509A publication Critical patent/JPH08159509A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ユニット本体の吸込みグリルもしくは吹出し口
から、熱交換器や送風機で生じる運転騒音が漏れ出るこ
とを規制して、より静粛な運転を可能とし、快適空調に
繋げられる空気調和機を提供する。 【構成】吸込み口4および吹出し口9を備えた筐体から
なるユニット本体1と、このユニット本体内に配置され
る熱交換器11および送風機12と、吸込み口に嵌め込
まれ、多数本の横桟8と縦桟7とを所定間隔を存して組
み合わせてなる吸込みグリル6とを具備し、上記横桟と
縦桟の少なくともいずれか一方の裏面側に、吸音部S
a,Sbを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の室内ユニ
ットに係り、特に、吸込みグリルおよび吹出し口からの
運転騒音漏れ防止構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、被空調室に取付けられる
室内ユニットと、建屋外部に据付けられる室外ユニット
とを、冷媒配管等を介して接続してなる。上記室内ユニ
ットのユニット本体は、被空調室の壁面に取付け固定さ
れるタイプが多用される。
【0003】そして室内ユニットは、前面パネルと後板
とを組合わせたユニット本体と、このユニット本体内部
に相対向して収容配置される熱交換器および送風機など
から構成される。
【0004】上記前面パネルには、熱交換器と対向する
ように、前面部および上面部に吸込み口が設けられ、こ
こに多数の横桟と縦桟とを所定間隔を存して組み合わせ
た吸込みグリルが嵌め込まれる。
【0005】この吸込みグリルと上記熱交換器との間に
は、フィルタが着脱自在に介挿されていて、被空調室空
気に含まれる塵埃を捕捉し、濾過する。所定期間使用し
た後は、フィルタを取外して、捕捉した塵埃を除去清掃
しなければならない。
【0006】さらに前面パネルには、その前面下部に、
後板端部とともに吹出し口が形成される。上記熱交換器
下部に配置されるドレンパンの一部が、送風機から吹出
される風を案内するノーズとなっており、このノーズと
吹出し口と間に吹出し送風路が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
すように、従来より用いられる吸込みグリルGは、その
横桟a…相互間から室内空気が何らの通風抵抗をも受け
ることなく、円滑にユニット本体内に吸込まれる。そし
て、グリルGと間隙を存して配置されるフィルタFを通
過し、塵埃のみ捕捉される。
【0008】一方、フィルタFを介してユニット本体内
部には、ここでは図示しない熱交換器および送風機が配
置される。空調作用にともなって、これら熱交換器およ
び送風機が運転騒音源となることは避けられない。
【0009】すなわち運転騒音は、熱交換器のフィンを
導通する熱交換空気の風切り音、熱交換パイプを導通す
る冷媒の流動音、送風機モータの運転音、ファン回転の
送風音などであり、これらの騒音は熱交換風とは逆に、
図中破線矢印に示すように、フィルタを介して吸込みグ
リルG側に導かれる。
【0010】そして、吸込みグリルGには、従来何らの
吸音構造も採用されていないところから、運転騒音は容
易にユニット本体外部である被空調室へ漏れ出てしま
い、静粛運転が損なわれる結果となっている。
【0011】同様に、吹出し側であるノーズや吹出し送
風路および吹出し口とその周辺部にも何らの吸音構造も
採用しておらず、ここからの運転騒音の漏れを阻止する
ことはできない。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、ユニット本体の吸込み
グリルもしくは吹出し口から、熱交換器や送風機で生じ
る運転騒音が漏れ出ることを規制して、より静粛な運転
を可能とし、快適空調に繋げられる空気調和機を提供し
ようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足すべく本
発明の空気調和機は、請求項1において、吸込み口およ
び吹出し口を備えた筐体からなるユニット本体と、この
ユニット本体内に配置される熱交換器および吸込み口か
ら被空調室空気をユニット本体内に吸込んで上記熱交換
器に導びき、熱交換したあと上記吹出し口から再び被空
調室内へ吹出し作用をなす送風機と、吸込み口に嵌め込
まれ、多数本の横桟と縦桟とを所定間隔を存して組み合
わせてなる吸込みグリルとを具備し、上記吸込みグリル
を構成する横桟と縦桟の少なくともいずれか一方の裏面
側に、吸音部を設けたことを特徴とする。
【0014】請求項2において、請求項1記載の上記吸
込みグリルと熱交換器との間に着脱自在にフィルタが介
在され、上記吸音部は、このフィルタの吸込みグリル対
向面と、上記横桟の裏面側に設けられることを特徴とす
る。
【0015】請求項3において、請求項2記載の上記フ
ィルタは、プリーツ状(蛇腹状)に形成されていて、そ
の傾斜面のいずれか一方を上記吸音部とし、他方はフィ
ルタ材から構成したことを特徴とする。
【0016】請求項4において、請求項3記載の上記吸
音部を備えたフィルタの傾斜面は、吸込みグリル横桟の
傾斜と交差する傾斜角に形成されることを特徴とする。
請求項5において、請求項3記載の上記吸音部を備えた
フィルタの傾斜面は、吸込みグリル横桟の傾斜と同一方
向の傾斜面に形成されることを特徴とする。
【0017】請求項6において、請求項2ないし請求項
5のいずれかに記載の上記フィルタの吸音部は、脱臭性
能を有する材質であることを特徴とする。請求項7にお
いて、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の上記
吸込みグリルの吸音部は、フェルト材からなることを特
徴とする。
【0018】請求項8において、請求項1ないし請求項
6のいずれかに記載の上記吸込みグリルの吸音部は、吸
音塗料(多孔質樹脂系の塗料)からなることを特徴とす
る。請求項9において、請求項1記載の上記送風機と吹
出し口との間にノーズおよび吹出し送風路が設けられ、
上記ノーズと吹出し送風路の一部もしくは全部の表面を
吸音部とし、かつこの吸音部の表面を比較的硬質なスキ
ン層で覆ったことを特徴とする。請求項10において、
請求項9記載の上記上記スキン層は、その孔径をランダ
ムにしたことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1ないし8では、吸込みグリルを構成す
る横桟と縦桟の少なくともいずれか一方の裏面側に吸音
部を設けた。したがって、吸込みグリルから漏れ出る運
転騒音を吸収して、漏音の低減を図れる。
【0020】請求項9および10では、ノーズと吹出し
送風路の一部または全部を吸音部材で形成するととも
に、その表面は比較的硬質のスキン層で覆った。したが
って、吹出し口から漏れ出る運転騒音を吸収して、漏音
の低減を図れる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1は、空気調和機の室内ユニットを分解し
て示し(一部を省略してある)、図2は、その室内ユニ
ットを断面して示す。ユニット本体1は、前面パネル2
と後板3との組立て筐体から構成される。
【0022】上記前面パネル2は、後板3に係合する係
合部を備えた両側部2aと、吸込み口4が設けられる前
面部2bと、上面吸込みグリル5が形成された上面部2
cから構成される。
【0023】このような前面パネル2の前面部2bに、
前面吸込みグリル(以下、吸込みグリルと呼ぶ)6が回
動自在に枢支される。この吸込みグリル6は、上端部に
設けられる図示しない蝶番を介して前面部2bに枢支さ
れており、下端部が自由端になる。
【0024】そして、上記吸込みグリル6は、幅方向に
広い間隔を存して設けられる複数本の縦桟7…と、上下
方向に狭い間隔を存して設けられる多数本の横桟8…と
を備えている。
【0025】一方、前面パネル2下端部と後板3下端部
とで、吹出し口9が形成される。上記ユニット本体内1
において、吸込みグリル6と上面吸込みグリル5とに近
接して対向する部位に、後述するフィルタ10が装着さ
れる。このフィルタ10は、上記吸込みグリル6を開く
ことでユニット本体1の吸込み口4前面に着脱自在であ
る。
【0026】さらにユニット本体1内には、熱交換器1
1と送風機12とが配置される。上記熱交換器11は、
多数枚のフィンを狭小の間隙を存して並設するとともに
これらフィンに熱交換パイプを貫通した、いわゆるフィ
ンドチューブタイプのものであり、ここでは多段に折り
曲げられた前側熱交換器11Aと、この前側熱交換器に
対して逆V字状を形成するよう折り曲げられた後側熱交
換器11Bとから構成される。
【0027】上記送風機12は、上記前側熱交換器11
Aと後側熱交換器11Bによって、あたかも傘状に覆わ
れる位置にあり、一側に駆動モータ12aと、この駆動
モータの回転軸に連結される横流ファン12bと、この
横流ファンの他端側軸部を軸支する軸受け具12cとか
ら構成される。
【0028】上記前側熱交換器11Aの下端部に沿っ
て、前ドレンパン13が斜め前方に傾斜した状態で配置
されている。そして、この前ドレンパン13の横流ファ
ン12bに対向する後部にノーズ14が形成され、前部
は前面パネル2側の吹出し口9の上端縁に沿うよう延出
される送風路形成部15となっている。
【0029】上記後板3は、上記前面パネル2の上面吸
込みグリル5に連設される上面部3aと、前面パネルの
両側部に連設される両側部3b、および上記後側熱交換
器11Bの下端部に沿う後ドレンパン16を一体に備え
るとともに送風機12の側部から上記吹出し口9に亘っ
て曲成される送風路形成部17を備えた背部3cとから
なる。
【0030】すなわち、後板3に設けられる送風路形成
部17と、前ドレンパン13に設けられる送風路形成部
15とで、送風機12からノーズ14を介して吹出し口
9に連通する吹出し送風路18が形成されることにな
る。
【0031】上記吹出し送風路18端部と吹出し口9と
に亘って、風向調整部19が設けられる。この風向調整
部19は、前ドレンパン13の下面に設けられた複数の
左右ルーバ20と、上下ルーバ21とからなる。
【0032】つぎに、上記吸込みグリル6およびフィル
タ10にについて詳述する。図3に拡大して示すよう
に、吸込みグリル6を構成する縦桟7のそれぞれ後部端
縁に沿って吸音部Saが設けられ、横桟8のそれぞれ上
面部に沿って吸音部Sbが設けられる。
【0033】縦桟7と横桟8からなる吸込みグリル6
は、成形が容易で軽量化を図れる合成樹脂材からなる一
方、吸音部Sa,Sbとしてフェルト材が用いられ、各
桟7,8の所定部位に貼着される。
【0034】一方、上記フィルタ10は、ここでは上下
方向に沿ってプリーツ状(蛇腹状)に形成され、図にお
いて右上がり傾斜面にのみフィルタ材に吸音部Scが重
ねて形成され、右下がり傾斜面10aはフィルタ材がそ
のまま露出する。
【0035】上記フィルタ吸音部Scは、フィルタ材に
膜状に貼着される脱臭剤とする。すなわち、本来の機能
である塵埃の捕捉効果をある程度保持し、かつ脱臭機能
と吸音機能を備えた素材として最適である。
【0036】そして、フィルタ10での吸音部Scを備
えた傾斜面が右上がり傾斜となっているのに対して、上
記吸込みグリル横桟8は右下がり傾斜であるところか
ら、フィルタ吸音部Scの傾斜延長線l1 は吸込みグリ
ル横桟8の傾斜延長線l2 と交差する。
【0037】換言すれば、フィルタ吸音部Scの傾斜面
は、吸込みグリル横桟8の傾斜延長線l2 と交差する。
そして、フィルタ吸音部Sc,Sc相互間のフィルタ材
からなる傾斜面10aと上記吸込みグリル横桟8の傾斜
面とで形成される傾斜角θは、ほぼ20°もしくはそれ
以内に設定することが、通風抵抗を増大させずに吸音機
能を有効に用いるために望ましい。
【0038】なお、図2にのみ示すように、上面吸込み
グリル5を構成する桟部にも、たとえばフェルト材から
なる吸音部Sdが設けられる。このようにして構成され
る室内ユニットであり、熱交換器11に対する冷凍サイ
クル運転をなすとともに送風機12を駆動することによ
り、被空調室内空気が各吸込みグリル5,6からユニッ
ト本体1内に吸込まれ、熱交換器11を通過して熱交換
をなす。
【0039】熱交換した後の熱交換空気は、送風機12
を介してノーズ14と吹出し送風路18に案内され、吹
出し口9から被空調室内へ吹出される。このとき、左右
ルーバ20と上下ルーバ21とで吹出し方向を任意に設
定できる。
【0040】なお、このような吸込みグリル6とフィル
タ10を備えたことにより、以下に述べるような利点が
ある。図3に実線矢印で示すように、被空調室空気は、
吸込みグリル6を構成する縦桟7と横桟8との間の空間
部を介してユニット本体1内に導かれる。すなわち、熱
交換空気の吸込みは、従来と同様、何らの支障もなく円
滑である。
【0041】そして、吸込みグリル6からフィルタ10
に導かれ、ここで被空調室空気に含まれる塵埃が捕捉さ
れる。吸音部Scを形成する脱臭剤は、被空調室空気を
脱臭する。塵埃が濾過され、脱臭された被空調室空気
は、先に説明したように導かれる。
【0042】一方、空調運転にともなって熱交換器11
や送風機12で生じる運転騒音は、図に破線矢印で示す
ように、フィルタ10に到達する。フィルタ材のみで形
成される傾斜面10aでは、運転騒音はほとんど減衰す
ることなく透過してしまうが、直接、吸音部Scに到達
した運転騒音は、効率よく吸音され、減衰する。
【0043】フィルタ10を透過および反射した運転騒
音、すなわち吸音部Sc,Sc相互間のフィルタ材のみ
で形成される傾斜面10aを透過および反射した運転騒
音は、その直後に吸込みグリル6に到達する。
【0044】上述したように、フィルタ10において吸
音部Scを備えた傾斜面が右上がり傾斜に対して、吸込
みグリル横桟8は右下がり傾斜であるところから、フィ
ルタ吸音部Scは吸込みグリル横桟8の傾斜と交差する
傾斜角に形成される。
【0045】したがって、フィルタ吸音部Scで吸音さ
れず、フィルタ材のみで形成される傾斜面10aを透過
した運転騒音は、必ず横桟8に衝止され反射する。ある
いは、場所によっては縦桟7の後縁に衝止され反射す
る。
【0046】これら縦桟7と横桟8には、吸音部Sa,
Sbが形成されることは前述の通りであるので、ここで
運転騒音は効率よく吸収され、減衰する。すなわち、吸
込みグリル6からユニット本体1外部に漏出する運転騒
音は大幅に低減して、静粛運転を得られる。
【0047】図4に示すような、上記フィルタ10Aで
あってもよい。なお、縦桟7と横桟8には、吸音部S
a,Sbが形成される吸込みグリル6であることは、先
に説明したものと同一である。
【0048】上記フィルタ10Aは、プリーツ状に形成
されていることは変わりがないが、ここで上記吸込みグ
リル横桟8の傾斜と交差する傾斜面10bはフィルタ材
からなっていて、吸音部Scは、横桟の傾斜と同一方向
の傾斜面に形成される。この吸音部Scは、脱臭剤をフ
ィルタ材に貼着して得ることも変わりがない。
【0049】このような構成では、吸込みグリル6を介
して導かれる被空調室空気をフィルタ10Aが濾過し、
かつ脱臭できる。そして、ここでは図示しない熱交換器
や送風機で生じる運転騒音は、フィルタ10Aに到達し
た状態で、吸音部Scで吸音され、かつフィルタ材から
なる傾斜面10bでは透過する。
【0050】しかるに、フィルタ吸音部Scが形成され
る傾斜面を、吸込みグリル横桟8の傾斜と同一方向の傾
斜面に形成したので、フィルタ材からなる傾斜面10b
を透過した運転騒音は横桟に衝止され、吸音される。あ
るいは吸込みグリル縦桟7に衝止されて同様に吸音され
る。
【0051】なお、上記フィルタ10,10Aにおい
て、吸音部Scを備えた傾斜面を全て同一方向に統一し
て形成するばかりでなく、特に運転騒音の大きい送風機
12がユニット本体1の上下方向ほぼ中間部に配置され
ているところから、同一のフィルタに、2種類の傾斜方
向の吸音部Scを形成すると、より効果的に運転騒音を
減衰させることができる。
【0052】すなわち、同一のフィルタに、上面吸込み
グリル5の前部側および吸込みグリル6の上部側に対向
して、吸込みグリル横桟8の傾斜と交差する方向に吸音
部Sc傾斜面を形成し、上面吸込みグリル5の後部側お
よび吸込みグリル6の下部側に対向して、吸込みグリル
横桟8の傾斜と同一方向に吸音部Sc傾斜面を形成す
る。
【0053】送風機6などから上面吸込みグリル5の前
部側および吸込みグリル6の上部側へ向う運転騒音の多
くは、送風機配置の関係上、吸込みグリル横桟8の傾斜
面と同一方向に進入する。しかるに、この部分に対向し
て形成されるフィルタの吸音部Sc傾斜面は、横桟8傾
斜面と交差する方向にあるので、運転騒音を効果的に遮
って吸収減衰させることになる。
【0054】また、送風機6などから上面吸込みグリル
5の後部側および吸込みグリル6の下部側へ向う運転騒
音の多くは、送風機配置の関係上、吸込みグリル横桟8
の傾斜面と交差する方向に進入する。しかるに、この部
分に対向して形成されるフィルタの吸音部Sc傾斜面
は、横桟8傾斜面と同一方向にあるので、運転騒音を効
果的に遮って吸収減衰させることになる。
【0055】結局、運転騒音は効率よく吸収され減衰し
て、ユニット本体1外部に漏出することがほとんどな
く、したがって静粛運転を得られる。図5に示すよう
な、フィルタ10Bであってもよい。ここでも、吸込み
グリル6における縦桟7と横桟8のそれぞれに、先に説
明したものと同様の吸音部Sa,Sbを設けることとす
る。
【0056】そして、上記フィルタ10Bはプリーツ状
に形成されていることは変わりがないが、先のような吸
音部を特に必要としない。すなわち、吸込みグリル6を
介して導かれる被空調室空気をフィルタ10Bが濾過す
るにあたって、先のような吸音部がない分だけ濾過効率
がよい。
【0057】その反面、熱交換器や送風機で生じる運転
騒音がフィルタ10Bでほとんど吸音されることなく透
過してしまう。しかるに、運転騒音は吸込みグリル横桟
8や縦桟7に衝止され反射する際に効率よく吸収されて
減衰し、ユニット本体1外部に漏出することがほとんど
なく、したがって静粛運転を得られる。
【0058】なお、吸込みグリル6に設けられる吸音部
Sa,Sb,Sdとして、フェルト材を適用して説明し
たが、これに限定されるものではなく、たとえば吸音塗
料である多孔質樹脂系塗料を塗布しても、同様の作用効
果が得られる。あるいは、不織布、植毛材、もしくはモ
ールド毛ばたち材を貼着してもよい。
【0059】図6ないし図8は、後述するように熱交換
空気の吹出し側において重点的に吸音効果を得るように
構成した空気調和機の室内ユニットの例である。したが
って、従来のものと全く同一の構成をなす吸込みグリル
GやフィルタFを示すが、先に説明したような吸込みグ
リル6やフィルタ10に換えても何らの支障もないばか
りか、その効果が倍増化することは勿論である。
【0060】その他、先に説明したのと同一の構成部品
については、同番号を付して新たな説明は省略する。は
じめに、図6から説明すると、前側熱交換器11Aの下
端部に配置される前ドレンパン13Aは、送風機12に
対向する部位にノーズ14Aを備え、かつこのノーズと
吹出し口9との間に吹出し送風路18Aを形成する送風
路形成部15Aを備えている。
【0061】そして、ここではノーズ14Aおよび送風
路形成部15Aを、吸音材から形成することによって、
吸音部Se,Sfとなす。吸音材としては、たとえば吸
音ウレタンフォーム材を用いることとする。
【0062】そして、特にノーズ14Aの表面は、スキ
ン層25で覆われる。このスキン層25は、比較的硬質
な薄膜状で、かつ多数の微細な孔が明いている。一方、
上記後板3の送風機12近傍部位から上記吹出し口9に
亘って曲成される送風路形成部17Aの一部が吸音部S
gとなっている。吸音材として、たとえば吸音ウレタン
フォーム材を用いることは変わりがない。
【0063】そして、この吸音部Sgの表面は、比較的
硬質な薄膜状で、かつ多数の微細な孔が明いているスキ
ン層26で覆われることも同様である。したがって、後
板送風路形成部17Aおよび前ドレンパン送風路形成部
15Aからなる吹出し送風路18Aと、上記ノーズ14
Aとの全てが吸音部Se,Sf,Sgを兼用し、その大
部分はスキン層25,26で覆われることになる。
【0064】このような構成であるから、送風機12か
ら吹出し送風路18Aに案内される熱交換空気は円滑に
導かれ、吹出し口9から吹出されることは、従来のもの
と全く同様である。
【0065】そして、空調運転にともなう運転騒音が熱
交換空気とともに導かれてきても、ノーズ14Aおよび
吹出し送風路18Aを吸音部Se,Sf,Sgから構成
したので、運転騒音は吸収減衰され、吸音効率は極めて
良い。吹出し口9から漏れ出る運転騒音は大幅に低減さ
れ、静粛運転が得られる。
【0066】特に、ノーズ14Aと横流ファン12bと
の間には、送風作用にともなって渦流が生じ易く、風速
が最大になる。この渦流部分を横流ファン12bを構成
するブレードが通過すると、圧力差が変動して脈動音の
発生するところとなり、あるいはノーズに衝突して反射
し、運転騒音を増大化させる。
【0067】しかるに、上記実施例においては、ノーズ
14Aを吸音部Seとするとともに、この表面をスキン
層25で覆ったので、ここで発生する運転騒音を直ちに
スキン層の表面の多数の微細な孔から取込み、吸音部で
減衰させる。運転騒音を効率よく吸収でき、大幅な減衰
効果が得られる。
【0068】図7に示すような、吹出し送風路18Bで
あってもよい。この場合、前ドレンパン送風路形成部1
5Aと後板送風路形成部17Aとが吸音フレタンフォー
ム材で形成されるSf,Sgであることは、変わりがな
い。
【0069】ただし、ここでは吸音部Sf,Sgの表面
を孔明けモールド板28,29で覆うこととする。上記
ノーズ14については、特に吸音部構成を採用していな
いが、この吹出し送風路18Bと同様の構成としてもよ
いことは勿論である。
【0070】したがって、吹出し送風路18Bは吸音部
Sf,Sgを兼用し、その全ては孔明けモールド板2
8,29で覆われることになる。この場合も、空調運転
にともなう運転騒音が熱交換空気とともに吹出し送風路
18Bに導かれてきても、孔明けモールド板28,29
がその運転騒音を取込み、かつ吸音部Sf,Sgにおい
て吸収減衰するので、吸音効率は極めて良い。吹出し口
9から運転騒音が漏れ出ことがほとんどなく、静粛運転
が得られる。
【0071】図8に示すような、吹出し送風路18Cで
あってもよい。この場合、孔明けモールド板28,29
が実質的に送風路を形成し、この内部を中空とする。そ
してこの中空部に仕切り板30…を所定間隔を存して設
け、多数の仕切られた空間室を形成する。
【0072】結局、この吹出し送風路18Cに沿って、
孔部と仕切り空間とからなる、いわゆるヘルムホルツ共
鳴器が多数配列される吸音部Sh,Siを備えている。
ここでも特にノーズ14については、吸音部構造として
いないが、吹出し送風路18Cと同様の構成としてもよ
いことは勿論である。
【0073】この場合も、空調運転にともなう運転騒音
が熱交換空気とともに吹出し送風路18Cを導かれてき
ても、ヘルムホルツ共鳴器からなる吸音部Sh,Siが
その運転騒音を取込み、かつ吸収減衰するので、吸音効
率は極めて良い。吹出し口9から運転騒音が漏れ出こと
がほとんどなく、静粛運転が得られる。
【0074】特に図示しないが、先に説明した図6の吸
音部Se,Sf,Sgと、図8に説明した吸音部Sh,
Siとの合併構造であってもよい。すなわち、吹出し送
風路を実質的に孔明けモールド板から形成し、中空部を
多数の仕切り板で仕切って、いわゆるヘルムホルツ共鳴
器を形成するとともに、この仕切り空間に吸音ウレタン
フォーム材を充填収容する。このような構成を採用すれ
ば、より吸音効率が向上することは、言う迄もない。
【0075】いずれの構成にしろ、図9(A)に示すよ
うに、上記スキン層25,26の孔部hの直径Dn,D
mはランダムであってよく、かつその位置もランダムで
あってよい。
【0076】同図(B)に示すように、上記スキン層2
5,26の孔部hの直径はランダムとするが、その位置
は縦横整然と整列するものであってもよい。上記条件
は、先に説明した孔明けモールド板28,29の孔形状
にも適用できる。したがって、この孔と連通する仕切り
空間も、孔に対応するように形成されることになる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、吸
込みグリルを構成する横桟と縦桟の少なくともいずれか
一方の裏面側に吸音部を設けから、吸込みグリルからユ
ニット本体外部である被空調室へ漏れ出る運転騒音を効
率よく吸収し、漏音の低減を図れ、快適空調が得られる
という効果を奏する。
【0078】また、ノーズと吹出し送風路の一部または
全部を吸音部材で形成するとともに、その表面は比較的
硬質のスキン層で覆ったから、吹出し口から被空調室へ
漏れ出る運転騒音を効率よく吸収し、漏音の低減を図
れ、快適空調が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例を示す、空気調和機の室
内ユニットの一部を省略し、分解した斜視図。
【図2】同実施例の、室内ユニットの縦断面図。
【図3】同実施例の、吸込みグリルとフィルタの一部を
拡大した縦断面図。
【図4】他の実施例の、吸込みグリルとフィルタの一部
を拡大した縦断面図。
【図5】さらに他の実施例の、吸込みグリルとフィルタ
の一部を拡大した縦断面図。
【図6】さらに他の実施例の、空気調和機の室内ユニッ
トの縦断面図。
【図7】さらに他の実施例の、吹出し口とその周辺部の
縦断面図。
【図8】さらに他の実施例の、吹出し口とその周辺部の
縦断面図。
【図9】(A),(B)は、互いに異なる孔明け形状を
説明する図。
【図10】従来例を示す、吸込みグリルとフィルタの一
部を拡大した縦断面図。
【符号の説明】
4…吸込み口、9…吹出し口、1…ユニット本体、11
…熱交換器、12…送風機、8…横桟、7…縦桟、6…
前面吸込みグリル、Sa〜Si…吸音部、10…フィル
タ、18A〜18C…吹出し送風路、25,26…スキ
ン層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸込み口および吹出し口を備えた筐体から
    なるユニット本体と、 このユニット本体内に配置される熱交換器および上記吸
    込み口から被空調室空気をユニット本体内に吸込んで上
    記熱交換器に導びき、熱交換したあと上記吹出し口から
    再び被空調室内へ吹出し作用をなす送風機と、 上記吸込み口に嵌め込まれ、多数本の横桟と縦桟とを所
    定間隔を存して組み合わせてなる吸込みグリルとを具備
    した空気調和機において、 上記吸込みグリルを構成する横桟と縦桟の少なくともい
    ずれか一方の裏面側に、吸音部を設けたことを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】上記吸込みグリルと上記熱交換器との間に
    着脱自在にフィルタが介在され、 上記吸音部は、このフィルタの上記吸込みグリル対向面
    と、上記横桟の裏面側に設けられることを特徴とする請
    求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】上記フィルタは、プリーツ状(蛇腹状)に
    形成されていて、その傾斜面のいずれか一方を上記吸音
    部とし、他方はフィルタ材から構成したことを特徴とす
    る請求項2記載の空気調和機。
  4. 【請求項4】上記吸音部を備えたフィルタの傾斜面は、
    上記吸込みグリル横桟の傾斜と交差する傾斜角に形成さ
    れることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】上記吸音部を備えたフィルタの傾斜面は、
    上記吸込みグリル横桟の傾斜と同一方向の傾斜面に形成
    されることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】上記フィルタの吸音部は、脱臭性能を有す
    る材質であることを特徴とする請求項2ないし請求項5
    のいずれかに記載の空気調和機。
  7. 【請求項7】上記吸込みグリルの吸音部は、フェルト材
    からなることを特徴とする請求項1ないし請求項6のい
    ずれかに記載の空気調和機。
  8. 【請求項8】上記吸込みグリルの吸音部は、吸音塗料
    (多孔質樹脂系の塗料)からなることを特徴とする請求
    項1ないし請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 【請求項9】上記送風機と吹出し口との間にノーズおよ
    び吹出し送風路が設けられ、 上記ノーズと吹出し送風路の一部もしくは全部の表面を
    吸音部とし、かつこの吸音部の表面を比較的硬質なスキ
    ン層で覆ったことを特徴とする請求項1記載の空気調和
    機。
  10. 【請求項10】上記上記スキン層は、その孔径をランダ
    ムにしたことを特徴とする請求項9記載の空気調和機。
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KR20030037025A (ko) * 2001-11-01 2003-05-12 위니아만도 주식회사 흡음재를 통한 에어컨의 소음저감 구조
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