JPH11148700A - 低騒音型空調グリル - Google Patents

低騒音型空調グリル

Info

Publication number
JPH11148700A
JPH11148700A JP9318253A JP31825397A JPH11148700A JP H11148700 A JPH11148700 A JP H11148700A JP 9318253 A JP9318253 A JP 9318253A JP 31825397 A JP31825397 A JP 31825397A JP H11148700 A JPH11148700 A JP H11148700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
noise
plenum chamber
conditioning
room
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9318253A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Sakashita
哲也 坂下
Akimasa Kohama
晃正 小浜
Kazuyoshi Sawada
一由 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Space Development Agency of Japan, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical National Space Development Agency of Japan
Priority to JP9318253A priority Critical patent/JPH11148700A/ja
Publication of JPH11148700A publication Critical patent/JPH11148700A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Duct Arrangements (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】配管が短く、またスペース上の制約から消音器
を設置できない場合にも、空調エリアの騒音を低減でき
る低騒音型空調グリルの提供。 【解決手段】送風機から配管4に送り出された空気3を
室内に取り入れ、もしくは室外に設置された排風機に接
続された配管4で室内から空気3を排出するために設け
られる通気口に設置される空調グリル2において、空調
グリル2内に設けられ、内部が配管4の断面積から急増
大させた断面形状にされるとともに、配管4内から流れ
込む空気3の流れ、又は配管4内へ流れ出る空気3の流
れを偏向する遮音板7が設置されるプレナム室5と、プ
レナム室5に設置され、プレナム室5内を流れる空気3
で伝播される騒音15を低減する吸音材14とを設け
る。これにより、消音器の設置が困難な場合にも、室内
の騒音を小さくできるとともに、消音器との併置によ
り、より一層室内の騒音を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントや工場等
において、室外から空気を取り入れ、又は排出するため
に設けられる空気取入口、又は排気口等の通気口に設置
される空調グリルに係わり、特に、空気調和装置(以下
空調装置という)で調整された調和空気を、空調を行う
空調エリアに送り込むとき、調和空気によって空調エリ
アに伝播される空調装置の送風機で発生する騒音、もし
くは調和空気の空調グリルの通過時に発生する騒音を低
減するようにした低騒音型空調グリルに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プラントや工場等に設定された
空調エリアの空調を行うために、調和空気を取り入れる
場合、空調装置の送風機で発生する騒音が空調エリアに
伝播するのを低減するために、従来、送風機と、送風機
からの調和空気を送り込むために空調エリアに設けられ
た空調グリルとの間に敷設された配管の途中に消音器を
設け、伝播される騒音を消音して、空調エリアの騒音レ
ベルを低減するようにしている。
【0003】しかしながら、送風機から空調グリルまで
の距離が短い場合や、配管の途中に消音器を設置できる
だけのスペースが確保できない場合等のように、消音器
の設置上の制約があり、消音器を設置出来ず、空調エリ
アの騒音レベルを下げることが出来ないことが生じる場
合がある。
【0004】また、配管で空調グリルに導入された調和
空気を空調エリアに吹き出すとき、空調エリアに設けた
通気口の全横断面にわたって配設された空調グリルの通
気口から吹き出す調和空気の流れが不均一になり、騒音
が発生し、空調エリアの騒音レベルを上げる不具合が生
じることがある。
【0005】このようなことは、プラントや工場等にお
いて、空調エリアを含む作業室(以下単に室という)内
に、調和空気以外の外気を取り入れる場合や、室内の調
和空気を含む空気(以下単に、空気という)を外部に排
出するために、室外に排風機(以下、送風機と併せてい
う場合はファンという)を設け、排気口から室内の空気
を室外に排出する場合においても、同様に発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ファンから
空調グリルまでの距離が短く、またファンから空調グリ
ルまでの間に敷設された配管の途中に消音器を設置でき
るだけのスペースがなく、消音器が設置出来ない場合等
において、ファンで発生した騒音が消音できず、ファン
と配管で連結された室内の環境を悪化させている従来の
空調グリルの不具合を解消するため、室内に空気を送り
込む空気取入口、又は室内から空気を送り出す排気口に
設置される空調グリルで、ファンで発生する騒音が室内
に伝播するのを低減できるようにした低騒音型空調グリ
ルを提供することを課題とする。
【0007】また、本発明は、ファンで発生する騒音が
室内に伝播するのを低減する上述課題を解決するため、
空調グリル内に設ける部材で発生することのある空気抵
抗の増大を低減し、ファンを駆動する動力を軽減できる
ようにした低騒音型空調グリルを提供することを課題と
する。
【0008】さらに、本発明は、空調グリルから室内へ
取り入れられ、もしくは室外へ排出されるときに、空調
グリルの通気口を流れる空気の流れに生じる、流速分布
の不均一で生じる騒音の発生を低減できるようにした低
騒音型空調グリルを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明の低騒音型空調グリルは、次の手段とした。
【0010】(1)空調を行うため等に、送風機から配
管に送り出された空気を室外から室内に取り入れ、もし
くは室外に設置された排風機に接続された配管で、室内
から空気を排出するために設けられる通気口に設置され
る空調グリルで、空調グリル内を流れる空気の流れの方
向を、配管内を流れる空気の方向から変向する遮音板を
内部に設置するようにして、配管の横断面積より急激に
大きくなる断面積形状にされたプレナム室を設けるもの
とした。
【0011】なお、プレナム室に設置する遮音板は、配
管内を流れる空気の方向から略90°変向して、プレナ
ム室内を略上下に流れるようにするため、配管のプレナ
ム室への開口に対向して設置することが好ましい。ま
た、遮音板の設置により、プレナム室に形成される流路
は、配管の断面積より大きい断面積を有する流路面積に
されるとともに、その長さができるだけ長くなるように
することが好ましい。
【0012】(2)ファンで発生し、ファンと空調グリ
ルとの間に敷設された配管、およびプレナム室内を流れ
る空気等で室内に伝播される騒音を、吸音して低減する
吸音材をプレナム室に設置した。なお、吸音材は配管内
を流れる空気の流れの方向と対面させてプレナム室内に
設け、好ましくは、プレナム室内に配管出口から上下方
向の流路を形成する遮音板、および遮音板とともにプレ
ナム室に流路を形成するプレナム室の内壁にそれぞれ設
けるようにすることが好ましい。また、吸音材として
は、厚さ方向に比重を変えるようにした多孔質構造材、
発泡樹脂材、又はグラスウール等を使用することがで
き、さらには、遮音板にも吸音機能をもたせるようにす
ることもできる。
【0013】(a)本発明の低騒音型空調グリルは、上
述(1),(2)の手段により、送風機又は排風機で発
生し、配管を流れる空気によって空調グリルに伝播され
る騒音は、配管との接続部で断面積が急激に変化するプ
レナム室の形状により減音されるとともに、プレナム室
に設置された遮音板で遮音され、直接室内に伝播されな
くなり、室内の騒音を低減できる。
【0014】さらに、プレナム室に設置する遮音板を、
配管のプレナム室への開口に対向させて設け、配管内を
水平方向に流れる空気の方向から略90°変向させて、
配管の径方向、すなわちプレナム室内を上下に流れるよ
うにすれば、室外のファンで発生し、配管を流れる空気
中を室内方向へ伝播していた騒音は、配管のプレナム室
への開口部で、伝播方向が変えられ、プレナム室内を
上,下,左右の放射状に拡散し、音圧レベルが急減して
室内へ伝播される騒音を、さらに低減させることができ
る。また、遮音板で遮音され、減音されてプレナム室を
伝播する騒音、又はプレナム室を含む空調グリル内で発
生する反射騒音は、遮音板の設置によりプレナム室内に
形成される流路のプレナム室壁および遮音板に設けた吸
音材によって吸音されるので、室内へ伝播される騒音
は、さらに低減する。
【0015】また、遮音板が遮音機能を有するとともに
吸音機能を有する材料が形成するようにすれば、プレナ
ム室に設ける吸音材量を低減でき、プレナム室がコンパ
クトにできるとともに、プレナム室内に形成される流路
面積を大きくできる。さらに、プレナム室内に形成され
る流路を、配管の断面積より大きい断面積にし、また、
その長さをできるだけ長くなるようにすれば、遮音板の
設置により増大する空気の抵抗が低減し、ファン駆動の
動力を軽減できるとともに、空気によって伝播される騒
音は、騒音の発生源から遠ざかるに従って低下する性質
があるため、さらに、室内へ伝播される騒音を低減する
ことができる。
【0016】また、第2番目の本発明の低騒音型空調グ
リルは、上述(1)、(2)の手段に加え、次の手段と
した。
【0017】(3)プレナム室内を流れる空気を整流
し、空調グリル内を流れる空気の抵抗を低減する第1の
整流装置をプレナム室内に設けるものとした。なお、第
1の整流装置として、遮音板を設け配管内を流れる空気
の方向と異る方向の空気の流れ、望ましくは、配管内を
流れる空気の方向を90°変向し、配管出口を中心とし
た放射状に流した後、プレナム室内を上下に流れる空気
の流れに整流するラッパ型ガイドベーン、および遮音板
の端部を迂回して空調グリルのガイドベーンとの間を流
れる空気を遮音板の端部で整流するU字型ガイドを設け
るようにすることが好ましい。
【0018】(b)本発明の低騒音型空調グリルは、上
述(3)の手段により、上述(a)に加え、プレナム室
に整流装置を設けることで、上述した(1)の手段のプ
レナム室内に形成される流路面積を大きくすることと相
俟って、プレナム室及びプレナム室に遮音板を設けたこ
とによる、空調グリル内を流れる空気の流れの圧力損失
の増大をさらに抑えることができる。これにより、室内
に空気を送り込む送風機又は室内から空気を排出する排
風機を駆動するための動力が、空調グルリ内に遮音板お
よび吸音材を内部に設置するようにしたプレナム室を設
けるにも拘わらず抑制でき、ランニングコストを低減で
きる。
【0019】また、第3番目の本発明の低騒音型空調グ
リルは、上述(1),(2)の手段、または上述
(1),(2),(3)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0020】(4)空調グリルから室内に取り入れ、も
しくは室内から排出する空気が、空調グリルに設けた通
気口横断面の各位置で、略均等な流速の流れになり、略
一様な流速分布で空調グリルから吹き出され、又は空調
グリルへ吸い込まれるように整流し、空調グリルと室内
との間を流れる空気の流れで発生する騒音を低減する、
第2の整流装置を空調グリルに設けるものとした。
【0021】なお、空調グリルにプレナム室を設け、フ
ァンで発生する騒音の室内への伝播が少くなり、室内の
騒音レベルが低くなるにつれて、室内との間に空気の流
れを形成する空調グリルに設けた通気口で発生する風切
音による騒音が室内の騒音に占める比重が相対的に大き
くなる。
【0022】本発明では、空調グリルに設ける通気口に
第2の整流装置を設け、この通気口の各位置を流れる空
気の風速分布を均一化することで、通気口を通過する空
気の流れで発生する騒音を抑え、さらに室内の騒音レベ
ルを低減するようにしたものである。すなわち、通気口
を通過する空気の流れで発生する騒音、いわゆる、風切
音の音圧レベルは、空気の流れの絶対流速の6乗に比例
するが、本発明では、風切音の発生を抑制して騒音レベ
ルを低減するようにした。
【0023】(c)このため、本発明の低騒音型空調グ
リルは、上述(4)の手段により、上述(a)に加え、
又は上述(a),(b)に加え、第2の整流装置を空調
グリルの通気口に設け、通気口を通過する空気の風速分
布を均一化することによって、風速の大きくなる部分を
なくして、相対的に室内の騒音に占める比重が大きくな
る風切音の音圧レベルを低減することにより、ファンで
発生する騒音の伝播が少くなり、騒音レベルが低くなっ
た室内の騒音を、より効果的に低減することができるよ
うになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の低騒音型空調グリ
ルの実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は、
本発明の低騒音型空調グリルの実施の第1形態としての
空調装置からの調和空気を、空調エリアに取り入れるた
めに設ける低騒音型空調グリルを一部破断面で示す斜視
図で、図1(a)は正面側から見た図、図1(b)は背
面側から見た図である。
【0025】図に示すように、低騒音型空調グリル1を
構成する空調グリル2の内部には、図示省略された空調
装置で温度、湿度等が調整された調和空気3を移送する
ために、空調グリル2に接続される配管4の開口部の断
面積から急激に拡大するような形状にされたプレナム室
5が設けられている。また、配管4のプレナム室5への
開口部には、開口部から流入する調和空気3の流れを放
射状に流すようにした第1の整流装置としてのラッパ型
ガイドベーン6が設けられ、配管4の開口部からプレナ
ム室5内に流入する調和空気3を緩やかに減速するよう
にして、抵抗損失が増大しないようにしている。
【0026】プレナム室5内には、配管4の開口部に対
向して遮音板7が立設され、配管4からプレナム室5内
に減速されながら放射状に流入する調和空気3を、配管
4内の流れの方向から90°上下に変向した、配管4の
開口部を中心とする上向き、および下向き方向の流れに
するようにしている。
【0027】また、遮音板7とプレナム室5内壁で形成
された流路13を上方向および下方向に、それぞれ流れ
る調和空気3の流れが、180°変向する遮音板7の
上,下端には、180°変向する流れを整流するための
第1の整流装置としてのU字型ガイドベーン8が配設さ
れている。
【0028】空調グリル2背面に接続される配管4と反
対側で、遮音板7の上,下端を迂回した調和空気3が、
下方向および上方向にそれぞれ流れてくる空調グリル2
の正面には、通気口9が設けられている。この通気口9
には、後述する第2の整流装置としての平板型ガイドベ
ーン10、金網11と、空調エリアへ取り入れる調和空
気3の風向を設定するブレード12とが設けられてい
る。
【0029】また、プレナム室5に立設された遮音板7
の配管4の開口部と対面する側、および遮音板7ととも
にプレナム室5内に流路13を形成するプレナム室5の
内壁には、吸音材14がそれぞれ貼り付けられている。
【0030】なお、図において15は空調装置の送風機
で発生し、配管4を流れる調和空気3中を伝播し、空調
グリル2に流入する騒音を示す。また、図1(a)に示
す正面方向から見た斜視図においては、通気口9に設け
る平板型ガイドベーン10、金網11およびブレート1
2の配置を理解しやすくするために、空調グリル2正面
側から金網11およびブレード12を引き出した図を示
している。
【0031】上述した低騒音型空調グリル1によると、
配管4の開口部から調和空気3とともに空調グリル2内
に入射される騒音15は、空調グリル2の内部に設けら
れたプレナム室5の形状により、調和空気3が配管4の
開口部から上下、左右の放射状に拡散する流れになるこ
とにより著しく減音され、また、プレナム室5に立設さ
れた遮音板7により反射して、空調を行う空調エリア内
に直接伝播されない様になる。
【0032】また、配管4の出口側からプレナム室5に
流入した騒音15、遮音板7で反射した騒音、およびプ
レナム室5を含む空調グリル2内で反射する騒音15
は、遮音板7および流路13を形成するプレナム室5の
内壁に貼着された吸音材9により吸音される。
【0033】次に、図2は空調グリル2内の調和空気3
の流れの様子を示す図である。図に示すように、配管4
の開口部では、配管4の断面積から、空調グリル2内部
に設けたプレナム室5の断面積に流路が、急拡大するこ
とにより発生する調和空気3の圧力損失の増加は、ラッ
パ型ガイドベーン6により整流することで抑さえられて
いる。また、遮音板7の上,下端を迂回することによる
圧力損失の増加は、U字型ガイドベーン8により整流す
ることで抑さえられている。
【0034】さらに、通気口9の上流部に設けた平板型
ガイドベーン10では、下向き、および上向きに流れる
調和空気3の上流側になるほど低くした高さ分布を設け
るとともに、この平板型ガイドベーン10の下流側に金
網11を設けることにより、通気口9から空調エリアに
取り入れられる調和空気3の流速分布が、通気口9の全
面にわたって均一化するようにしている。
【0035】次に、空調エリアに取り入れられる調和空
気3の流速分布、いわゆる吹出し風速を均一にする、第
2の整流装置としての平板型ガイドベーン10、および
金網11の作用、効果を、通気口9の一部分を拡大して
示した図3により説明する。
【0036】図において、Si ,Sj は隣接する平板型
ガイドベーン10間のピッチ(単位:長さ)、hi ,h
j は吹出し風速vi ,vj (単位:長さ/時間が均一に
なるときの各平板型ガイドベーン10の高さ(単位:長
さ)、Δhj はj番目の平板型ガイドベーン10の変更
高さ(単位:長さ)、vは吹出し平均風速(単位:長さ
/時間)である。ここで、平板型ガイドベーン10の紙
面と直交する方向の長さをl(単位:長さ)とすると、
吹出し平均vは、数1で与えられる。
【0037】
【数1】
【0038】図3(a)は、平板型ガイドベーン10の
高さが非最適にされた場合、非均一の風速分布(vj
i )が生じていることを示す図である。一方、図3
(b)は、図3(a)のケースで非均一の風速分布が生
じている部分のピッチSi を形成する平板型ガイドベー
ン10の高さを、hj +Δhj からh j に変更して、風
速分布(vi =vj )が均一になるようにした平板型ガ
イドベーン10の高さが最適にされた場合を示す図であ
る。
【0039】すなわち、平板型ガイドベーン10の高
さ、hi ,hj を、このようにして変更することによ
り、通気口9から吹き出される調和空気3の風速分布
は、通気口9の全面にわたって均一化され、各ピッチS
i ,Sj から吹き出される調和空気3の各風速vi ,v
j は、数1で示した平均風速vに近づけ、数2で示すよ
うにすることができる。
【0040】
【数2】
【0041】一方、通気口9を通過する調和空気3の流
れで発生する気流音、いわゆる風切音の音圧レベルは、
吹き出し風速の6乗に比例した大きさになる。従って、
上述したように平板型ガイドベーン10の高さを調整し
て、各ピッチS i ,Sj における、各風速vi ,vj
略平均風速vに近づけ、その上、金網11で整流するよ
うにした、いわゆる第2の整流装置を設けたことによ
り、通気口9で発生する気流音を最小に抑えることがで
きるようになる。
【0042】このことは、上述した空調グリル2にプレ
ナム室5を設け、送風機で発生する騒音15の室内への
伝播が少くなり、空調エリアの騒音レベルが低くなるに
つれて、空調エリアの騒音に占める比重が相対的に大き
くなる通気口9を通過する調和空気3で発生する騒音、
いわゆる風切音を低減することになり、騒音レベルが低
くされた空調エリア内の騒音を、さらに効果的に低減し
て、快適な空調エリアとすることができるようになる。
【0043】また、この第2の整流装置は、通気口9か
ら空調エリアに吹き出す風速分布を均一化することによ
り、通気口9での圧力損失も抑え、プレナム室5内にお
ける調和空気の流れの圧力損失を抑えるラッパ型ガイド
ベーン6、U字型ガイドベーン8からなる第1の整流装
置の設置と相俟って、空調エリアに調和空気3を送り込
む送風機を駆動するための動力を低減でき、ランニング
コストを低減できるようになる。
【0044】なお、平板型ガイドベーン10の設定にあ
たっては、空調グリル2内の流動解析を実施し、おおよ
そのあたりをつけておき、最終的な設定にあたっては、
熱線風速計等の風速計16により、通気口9から吹き出
される調和空気の風速を計測して設定し、通気口9から
空調エリアに吹き出される調和空気3の通気口9全面に
おける風速分布が均一になるようにしている。
【0045】以上、本実施の形態の低騒音型空調グリル
は、送風機から空調グリル2までの距離が短かい場合
や、設置施工上の制約によって消音器の設置が困難であ
る場合においても、空調エリア内の騒音レベルを下げる
ことができるほかに、従来、配管4に設けるようにした
消音器を本実施の形態の低騒音型空調グリルを組合わせ
て用いることで、空調エリアの騒音レベルを、さらに下
げることができるものである。また、本発明の低騒音型
空調グリルは、上述の実施の形態に限定されるものでな
く、プラントや工場等において、室外から空気を取り入
れるために設けられる空気取入口、又は排出するために
設けられる排気口等の通気口に設置される空調グリルに
も適用できるものである。
【0046】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の低騒音
型空調グリルによれば、空調グリル内に設けられ、空調
グリル内を流れる空気の流れの方向を、空調グリルに接
続された配管内を流れる空気の方向から変向するように
した遮音板を内部に設置するとともに、配管の断面形状
より急増大する断面形状にされたプレナム室と、プレナ
ム室内を流れる空気で伝播されるファンの騒音を吸音し
て低減する吸音材とを設けるものとした。
【0047】これにより、ファンで発生し、配管を流れ
る空気によって空調グリルに伝播される騒音は、配管の
開口部で急増大するプレナム室の形状により減音される
とともに、プレナム室に設置された遮音板で遮音され、
直接空調エリア等に伝播されなくなり、騒音を低減でき
る。また、遮音板で遮音され、また減音されてプレナム
室等の空調グリル内を伝播する騒音等は、遮音板の設置
により形成される流路壁、および遮音板に設けた吸音材
によって吸音され、室内へ伝播される騒音は、さらに低
減する。
【0048】また、本発明の低騒音型空調グリルは、プ
レナム室内を流れる空気を整流し、空調グリル内を流れ
る空気の抵抗を低減する第1の整流装置をプレナム室内
に設けるものとした。これにより、騒音を低減するた
め、プレナム室及びプレナム室に遮音板を設けたことに
より生じる、空調グリル内を流れる空気の流れの圧力損
失の増大を抑えることができる。
【0049】また、本発明の低騒音型空調グリルは、通
気口の横断面全体で略均等な流速の流れになり、略一様
な流速分布で空調グリルから吹き出され、又は空調グリ
ルへ吸い込まれるように空気の流れを整流し、空調グリ
ルと室内との間を流れる空気の流れで発生する騒音を低
減する第2の整流装置を空調グリルに設けるものとし
た。通気口を通過する空気の流れで発生する騒音、いわ
ゆる風切音の音圧レベルは、空気の流れの絶対流速の6
乗に比例して発生するが、第2の整流装置の設置により
通気口を流れる空気の風速分布は均一化し、大きな流速
部分がなくなることで、通気口を通過する空気の流れで
発生する風切音を抑えることができる。
【0050】このことは、プレナム室の設置によりファ
ンで発生する騒音の伝播が少くなり、騒音レベルが低く
なって、相対的に空調エリア等に発生している騒音に占
める比重が大きくなる風切音による室内の騒音をより効
果的に低減することができることになる。また、第1の
整流装置の設置による空気の流れの圧力損失の増大の抑
制と相俟って、第2の整流装置の設置によって圧力損失
の増大を抑制でき、空調エリア等に空気を送り込む送風
機又は室内から空気を排出する排風機を駆動するための
動力が、空調グリル内に、遮音板および吸音材を内部に
設置するようにしたプレナム室を設けるにも拘わらず、
抑制でき、ランニングコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低騒音型空調グリルの実施の第1形態
としての、空調装置からの調和空気を空調エリアに取り
入れるために設ける低騒音型空調グリルを、一部破断面
で示す斜視図、図1(a)は正面側から見た図、図1
(b)は背面側から見た図,
【図2】空調グリル内の調和空気の流れの様子を示すた
めの空調グリル断面図,
【図3】空調エリアに取り入れる調和空気の流速分布を
均一にするため、通気口に設ける第2の整流装置の作
用、効果を説明する、通気口の一部分を拡大して示す断
面図である。
【符号の説明】
1 低騒音型空調グリル 2 空調グリル 3 調和空気 4 配管 5 プレナム室 6 第1の整流装置としてのラッパ型ガイドベーン 7 遮音板 8 第1の整流装置としてのU字型ガイドベーン 9 通気口 10 第2の整流装置としての平板型ガイドベーン 11 第2の整流装置としての金網 12 ブレード 13 流路 14 吸音材 15 騒音 16 風速計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 一由 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室外に設置された送風機から配管に送り
    出された空気を室内に取り入れ、もしくは室外に設置さ
    れた排風機に接続された配管で室内から空気を排出する
    ための通気口に設置される空調グリルにおいて、前記空
    調グリル内に設けられ、内部が前記配管から急増大する
    断面形状にされたプレナム室と、前記プレナム室に設置
    され、前記配置内を流れる空気の流れを偏向する遮音板
    と、前記プレナム室に設置され、前記空調グリル内を伝
    播する騒音を低減する吸音材とを設けたことを特徴とす
    る低騒音型空調グリル。
  2. 【請求項2】 前記プレナム室内を流れる空気を整流
    し、前記空調グリル内を流れる空気の抵抗を低減する第
    1の整流装置が、前記プレナム室内に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1の低騒音型空調グリル。
  3. 【請求項3】 前記空調グリルから取り入れ、もしくは
    排出する空気の前記通気口の横断面での流速分布を略一
    様になるように整流し、騒音の発生を低減する第2の整
    流装置が、前記空調グリルに設けられていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2の低騒音型空調グリル。
JP9318253A 1997-11-19 1997-11-19 低騒音型空調グリル Withdrawn JPH11148700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9318253A JPH11148700A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 低騒音型空調グリル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9318253A JPH11148700A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 低騒音型空調グリル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11148700A true JPH11148700A (ja) 1999-06-02

Family

ID=18097150

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9318253A Withdrawn JPH11148700A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 低騒音型空調グリル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11148700A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004053102A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Daikin Ind Ltd 空気吹出ユニット
JP2004278993A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Zojirushi Corp 除湿機
JP2016057010A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 株式会社ササクラ 空調設備用の吹き出し装置及び吸込み装置
KR20200139879A (ko) * 2019-06-04 2020-12-15 남양노비텍 주식회사 공기청정기 내장형 소음방지장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004053102A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Daikin Ind Ltd 空気吹出ユニット
JP2004278993A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Zojirushi Corp 除湿機
JP2016057010A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 株式会社ササクラ 空調設備用の吹き出し装置及び吸込み装置
KR20200139879A (ko) * 2019-06-04 2020-12-15 남양노비텍 주식회사 공기청정기 내장형 소음방지장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2948199B2 (ja) 案内羽根入り吸込エルボ
EP1139033B1 (en) Air conditioner
US8210308B2 (en) Sound attentuator
US20080311840A1 (en) Air handler panels
CN1912491B (zh) 通风设备
CN108954759A (zh) 风口装置及空调机组
JP4982165B2 (ja) 消音装置
JPH11148700A (ja) 低騒音型空調グリル
CN105185369A (zh) 通信用低噪声一体化机柜用消声系统
JP3291909B2 (ja) ダクト空調装置
JP3264553B2 (ja) 送風装置
CN215062804U (zh) 一种商业屋顶消音降噪装置
US7806229B2 (en) Fan powered silencing terminal unit
JP3078093B2 (ja) 排気フード
KR200382863Y1 (ko) 공조용 덕트 소음기
JP5521648B2 (ja) 消音ボックス付送風機
CN208935030U (zh) 减噪装置及具有该减噪装置的减噪风机舱室
JP2802986B2 (ja) 建物の吸気装置、排気装置、及び換気装置
CN205919458U (zh) 排风罩、风冷室外机组的安装结构
CN110822547A (zh) 具有降噪功能的变风量末端装置及空调系统
JP2505681Y2 (ja) 空調装置の消音機構
JP2000120578A (ja) 横流ファン及びそれを用いた流体送り装置
CN219890222U (zh) 一种机械通风冷却塔进风口的降噪装置
JPH0612442Y2 (ja) 空気調和機
CN217482930U (zh) 降噪通风装置及包括其的隔音房

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201