JP3929606B2 - 自動車用冷暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、除湿機能を備えたヒートポンプシステムにより車室内の除湿暖房を行う、特に電気自動車に好適な自動車用冷暖房装置の改良であって、特に、運転モードを暖房運転に切り替えたときに室外コンデンサに滞留している冷媒を低外気時でも回収できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒートポンプ式の電気自動車用冷暖房装置は、例えば、図3に示すような冷凍サイクル1を有し、室内ユニット17のダクト(図示せず)内にサブコンデンサと呼ばれる室内熱交換器(室内コンデンサ)4を設け、電動コンプレッサ2によって圧縮された高温高圧の冷媒を暖房熱源として利用するようにしたシステムである。つまり、冷房、暖房ともに冷媒を用いたサイクル運転を行って車室内を冷暖房するようにしたものである。室内ユニット17の外にはメインコンデンサと呼ばれる室外熱交換器(室外コンデンサ)3が設けられ、二つの電磁弁10,11により暖房運転時と冷房運転時とで機能させるコンデンサを切り替えることで、運転モードが切り替えられる。電動コンプレッサ2から吐出された冷媒は、冷房運転時にはメインコンデンサ3に導入され、暖房運転時にはバイパス管9によってメインコンデンサ3をバイパスして直接サブコンデンサ4に導入される。なお、以下では、冷房運転時に形成される冷凍サイクルを冷房サイクル、暖房運転時に形成される冷凍サイクルを暖房サイクルと呼ぶことにする。
【0003】
このようなヒートポンプ式自動車用冷暖房装置においては、暖房運転時にメインコンデンサ3をバイパスさせる暖房サイクルとなるため、メインコンデンサ3に冷媒が過剰に滞留すると、暖房サイクルを循環する冷媒量が不足するおそれがある。そこで、冷媒回収管12とこれを開閉する電磁弁13とを設けて、暖房運転起動時にメインコンデンサ3に滞留している冷媒(いわゆる寝込み冷媒)を暖房サイクル内に戻すようにした冷媒回収システムが現在開発されている(例えば、特開平9−109669号公報参照)。また、本出願人は、冷媒回収能力を高めるため、冷媒回収をメインコンデンサ3の出口から液冷媒の形で行うようにしたシステム(図3参照)を既に提案した(特願平9−291044号参照)。
【0004】
なお、図3中、5はリキッドタンク、6は膨脹弁、7はエバポレータ、8は冷媒配管、14〜16は逆止弁である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その後の実験により、図3に示す冷媒回収システムでは、メインコンデンサ3内の下部に溜まっている液冷媒を液状態で回収するため、入口側からガス状態で回収するよりも冷媒回収能力は大幅に改善されるものの、例外的に、低外気(−20℃以下)時においてメインコンデンサ3の飽和圧力が低くなり過ぎた場合には、低圧ライン(コンプレッサ吸入圧力)との差圧が少なくなるため、メインコンデンサ3に滞留している冷媒を十分に回収できなくなるおそれがあることがわかった。
【0006】
本発明は、上記した従来技術の問題点に着目してなされたものであり、低外気時でも冷媒回収を行うことができる冷凍サイクルと冷媒回収制御を備えた、除湿暖房可能なヒートポンプ式の自動車用冷暖房装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
(1)本発明に係る自動車用冷暖房装置は、冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒートポンプ式の自動車用冷暖房装置において、コンプレッサ、室外コンデンサ、リキッドタンク、膨脹弁、および室内エバポレータをこの順序で冷媒配管により連結し、前記コンプレッサから吐出された冷媒を前記室外コンデンサをバイパスさせて直接前記リキッドタンクに導くバイパス管を設け、前記室外コンデンサの入口側配管に第1電磁弁を設け、前記バイパス管に室内コンデンサおよび第2電磁弁を設け、前記コンプレッサから吐出された冷媒を、冷房運転時には前記第1電磁弁を開きかつ前記第2電磁弁を閉じて前記室外コンデンサ側に導き、暖房運転時には前記第1電磁弁を閉じかつ前記第2電磁弁を開いて前記バイパス管側に導くようにするとともに、前記室外コンデンサの出口と前記コンプレッサの入口とを直接連通させる冷媒回収管を設け、該冷媒回収管に第3電磁弁を設け、暖房運転が選択されたときに前記第1電磁弁、第2電磁弁、および第3電磁弁の開閉を制御して前記室外コンデンサに滞留している冷媒を暖房サイクル内に回収するようにしたことを特徴とする。
【0009】
(2)暖房運転が選択されたときに、前記第1電磁弁を閉状態、前記第2電磁弁を閉状態、前記第3電磁弁を開状態にそれぞれ設定して前記コンプレッサを起動し、当該コンプレッサ起動後の経過時間が第1所定時間以上となった時に前記第1電磁弁を開状態、前記第2電磁弁を閉状態にそれぞれ切り替え、当該電磁弁切替後の経過時間が第2所定時間以上となった時に前記第1電磁弁を閉状態、前記第2電磁弁を開状態にそれぞれ切り替え、当該電磁弁切替後の経過時間が第3所定時間以上となった時に前記第3電磁弁を閉状態に切り替えるようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を使って、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態に係る自動車用冷暖房装置の冷凍サイクルの構成図であって、電気自動車に搭載されるものを示している。なお、図3と共通する部材には同一の符号を付している。
【0012】
この電気自動車用冷暖房装置は、冷房、暖房ともに冷媒を用いたサイクル運転を行うことによって車室内の冷房と除湿暖房を行ういわゆる除湿ヒートポンプシステムであって、図3に示す従来の除湿ヒートポンプシステムを改良したものである。
【0013】
このシステムの冷凍サイクル21は、電動コンプレッサ2(以下単に「コンプレッサ」という)、車室外に配置された室外コンデンサとしてのメインコンデンサ3、リキッドタンク5、膨脹弁6、および車室内に配置されたエバポレータ7をこの順序で冷媒配管8により連結するとともに、コンプレッサ2の出口側とリキッドタンク5の入口側とをバイパス管9で接続し、このバイパス管9に車室内に配置された室内コンデンサとしてのサブコンデンサ4aを設け、その中に冷媒を封入して構成されている。つまり、図3に示す従来のシステムに対して、サブコンデンサの冷凍サイクル上の位置を変更して、サブコンデンサ4aをバイパス管9上に設けている。冷媒の流路を切り替えるため、メインコンデンサ3の入口側配管には第1電磁弁10が設けられ、バイパス管9のサブコンデンサ4a下流側には第2電磁弁11が設けられている。後で詳述するように、コンプレッサ2から吐出された冷媒は、冷房運転時には第1電磁弁10を開きかつ第2電磁弁11を閉じることでメインコンデンサ3側に導き、暖房運転時には第1電磁弁10を閉じかつ第2電磁弁11を開くことでバイパス管9側(つまり、サブコンデンサ4a側)に導くようにしている。すなわち、コンプレッサ2から吐出された冷媒がメインコンデンサ3またはサブコンデンサ4aのいずれか一方を選択的に通過するように構成されている。なお、第2電磁弁11の位置はバイパス管9上であればよく、サブコンデンサ4aへ入る冷媒について多少の圧力損失が許容されれば、サブコンデンサ4aの上流側であってもよい。
【0014】
また、バイパス管9を流れた冷媒がメインコンデンサ3の方へ逆流するのを完全に阻止するため、好ましくは、メインコンデンサ3の出口側配管には逆止弁14が設けられている。
【0015】
また、暖房運転起動時にメインコンデンサ3に滞留している冷媒を前述のように回収しやすい液状態で暖房サイクル内に回収するため、メインコンデンサ3の出口側とコンプレッサ2の入口側とを冷媒回収管12で接続し、この冷媒回収管12には第3電磁弁13を設けている。好ましくは、コンプレッサ2の入口側からメインコンデンサ3側への冷媒の逆流を防止するため、冷媒回収管12の第3電磁弁下流側には逆止弁16が設けられている。また、好ましくは、冷媒回収管12により回収された冷媒がエバポレータ7側へ逆流するのを防止するため、エバポレータ7の出口側配管にも逆止弁15が設けられている。
【0016】
一方、本システムにおける冷凍サイクル以外の構成は、従来のシステムと全く同様である。
【0017】
すなわち、この電気自動車用冷暖房装置は、車室内外の空気(内外気)を選択的に取り入れて空気調和した後車室内に所定の場所に向かって吹き出す室内ユニット17を有し、この室内ユニットのダクト(図示せず)内には、空気流れ方向上流側から順に、内気取入口および外気取入口を選択的に開閉するインテークドア(いずれも図示せず)と、このインテークドアにより選択された内外気をダクト内に導入し下流側に向かって圧送するブロア装置(図示せず)と、冷媒を蒸発させて空気を冷却させる前記エバポレータ7と、暖房運転時に機能しガス冷媒を凝縮液化させて空気を加熱する前記サブコンデンサ4aとが配置されている。サブコンデンサ4aの前面には、サブコンデンサ4aを通過する空気とこれを迂回する空気との割合を調節するためのエアミックスドア(図示せず)が回動自在に設けられ、また、サブコンデンサ4aの下流側には、温度調節された空気を車室内の所定の場所に向かって吹き出すための各種吹出口(例えば、ベント吹出口、フット吹出口、デフ吹出口などで、いずれも図示せず)が形成されている。また、室内ユニット17の外に配置されているメインコンデンサ3の背面には、このメインコンデンサ3に空気を供給するコンデンサファン(図示せず)が設けられている。メインコンデンサ3は、冷房運転時に機能し、空気との熱交換によりガス冷媒を冷却し凝縮液化させるものである。
【0018】
なお、リキッドタンク5や膨脹弁6の機能は周知のとおりである。すなわち、前者は、気液を分離して液冷媒を一度蓄え、液冷媒のみを膨脹弁11に送り出すものであり、通常、エアの分離や水分・異物の除去を行う機能も有している。また、後者は、液冷媒を減圧膨脹させて蒸発しやすい低温低圧の霧状冷媒にするとともに、エバポレータ出口温度を感知して冷媒流量を自動調節する(温度作動式の場合)機能を有している。
【0019】
次に、作用を説明する。
【0020】
本システムでは、二つの電磁弁10,11のみで冷暖房の切替えを行う。具体的な内容は、下記のとおりである。なお、冷房運転時、暖房運転時ともに第3電磁弁13は閉じておく。
【0021】
冷房運転時には、第1電磁弁10を開きかつ第2電磁弁11を閉じて、コンプレッサ2から吐出された冷媒をメインコンデンサ3側に導く。すなわち、コンプレッサ2から吐出された冷媒は、第1電磁弁10→メインコンデンサ3→逆止弁14→リキッドタンク5→膨脹弁6→エバポレータ7→逆止弁15と流れてコンプレッサ2に帰還する(冷房サイクル)。このとき、好ましくは、エアミックスドアは、サブコンデンサ4aを全閉する位置に設定され、エバポレータ7通過後の空気がサブコンデンサ4aを通過しないようにしている。
【0022】
このような循環過程において、コンプレッサ2から出た高温高圧のガス冷媒は、第1電磁弁10を通ってメインコンデンサ3に流入し、ここで外気と熱交換されて凝縮液化される。メインコンデンサ3から出た中温高圧の液冷媒は、逆止弁14を通過しリキッドタンク5で抽出された後、エバポレータ7の入口に設けられた膨脹弁6によって断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となり、エバポレータ7に入る。この低温低圧の霧状冷媒は、エバポレータ3にて熱交換により取入れ空気を冷却しながら低温低圧のガス冷媒となり、逆止弁15を通過してコンプレッサ2に戻される。このようにして車室内の冷房が行われる。
【0023】
一方、暖房運転時には、第1電磁弁10を閉じかつ第2電磁弁11を開いて、コンプレッサ2から吐出された冷媒をバイパス管9側つまりサブコンデンサ4a側に導く。すなわち、コンプレッサ2から吐出された冷媒は、サブコンデンサ4a→第2電磁弁11→リキッドタンク5→膨脹弁6→エバポレータ7→逆止弁15と流れてコンプレッサ2に帰還する(暖房サイクル)。このとき、エアミックスドアは、例えば、サブコンデンサ4aを全開する位置に設定され、エバポレータ7通過後の空気がすべてサブコンデンサ4aを通過するようにしている。
【0024】
このような循環過程において、コンプレッサ2から吐出された高温高圧のガス冷媒は、直ちにバイパス管9上のサブコンデンサ4aに入り、ここで取入れ空気に熱を放出して凝縮液化され、中温高圧の液冷媒となる。この液冷媒はバイパス管9を流下して第2電磁弁11を通って、リキッドタンク5に至り、さらに膨脹弁6によって断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となった後、エバポレータ7で熱交換により取入れ空気を冷却・除湿し、逆止弁15を経てコンプレッサ2に戻される。このように、エバポレータ7で冷却され除湿された取入れ空気をサブコンデンサ4aで加熱して車室内に吹き出すことによって、車室内が除湿暖房される。なお、温調制御は、エアミックスドアの開度を調整することによって行うことができる。
【0025】
また、本システムでは、三つの電磁弁10,11,13を適当に開閉制御して暖房運転起動時にメインコンデンサ3に滞留している冷媒の回収を実施する。図2は、そのような冷媒回収時の電磁弁開閉制御の一例を示すフローチャートである。
【0026】
手動または自動で暖房運転モードが選択されると(S1)、冷媒回収モードに入り、まず、第1段階として、電磁弁の初期状態として第1電磁弁10を閉じ、第2電磁弁11を閉じ、かつ、第3電磁弁13を開いて(S2)、コンプレッサ2を起動する(S3)。つまり、この第1段階では、コンプレッサ2の吐出側流路を閉鎖した状態で冷媒回収管12を開く。
【0027】
その後、コンプレッサ2を起動してからの経過時間をカウントし、第1の所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で(S4)、第2段階として、第1電磁弁10を開き、かつ、第2電磁弁11を閉じる(S5)。第3電磁弁13は開いたままである。つまり、この第2段階では、冷媒回収管13を開いたままの状態で冷房サイクルの回路を形成する。
【0028】
その後、S5の電磁弁切替え動作後の経過時間をカウントし、第2の所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で(S6)、第3段階として、第1電磁弁10を閉じ、かつ、第2電磁弁11を開く(S7)。第3電磁弁13は開いたままである。つまり、この第3段階では、冷媒回収管13を開いたままの状態で回路を暖房サイクルへ切り替える。
【0029】
その後、S7の電磁弁切替え動作後の経過時間をカウントし、第3の所定時間(例えば、90秒)に到達した時点で(S8)、第3電磁弁13を閉じて(S9)、つまり冷媒回収管13を閉じて、冷媒回収の動作を終了し、引き続いて前述の暖房運転に移行する。
【0030】
このような冷媒回収制御にあっては、冷媒回収時に、まず第1段階で、コンプレッサ2の吐出側流路を第1所定時間だけ閉鎖して(コンプレッサ起動後30秒間)、高圧ラインの圧力(コンプレッサ吐出圧力)を上昇させた後、次の第2段階で、第2所定時間(第1冷媒回収時間)だけ一時的に冷房サイクルを形成して(電磁弁切替後30秒間)、メインコンデンサ3に高圧となったコンプレッサ吐出圧力を導入してメインコンデンサ3内の圧力を上昇させ、メインコンデンサ3内の冷媒を低圧サイクル側に一気に回収させる(いわゆるホットガスバイパス)。このホットガスバイパス後、次の第3段階で、回路を本来の暖房サイクルに切り替えて、さらに第3所定時間(第2冷媒回収時間)だけ冷媒回収管12を開いて(サイクル切替後90秒間)、メインコンデンサ3内に滞留している冷媒を回収する。この第3段階では、第2段階におけるホットガスバイパスによるメインコンデンサ3内への高圧力の導入によって、低外気(−20℃以下)時でも、飽和圧力が高くなっており、低圧ラインとの差圧が発生するため、その差圧によってメインコンデンサ3内に溜まっている冷媒が低圧サイクル側へ移動し、暖房サイクル内に回収されることになる。よって、本システムの冷凍サイクルにおいて、ホットガスバイパスの利用により−20℃以下の低外気の下でも冷媒回収が可能となる。
【0031】
したがって、本実施の形態によれば、図3に示す従来のシステムと比較して、サブコンデンサ4aをバイパス管9に設けてコンプレッサ2の出口に近づけたので、コンプレッサ2の出口とサブコンデンサ4aの入口との間の配管経路が短くなる。よって、暖房運転時においてその配管経路の短縮分だけガス冷媒の温度降下が防止されるため、サブコンデンサ4aを流れる冷媒の温度がより高くなり、暖房性能の向上が図られる。
【0032】
また、冷媒回収時、電磁弁10,11の開閉を3段階に制御することで、ホットガスバイパスを利用してメインコンデンサ3内の冷媒を回収するようにしたので、−20℃以下の低外気時であっても冷媒回収に必要な圧力差が発生し、冷媒回収が可能となり、冷媒回収能力が向上する。
【0033】
なお、本発明は、上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々改変することができる。
【0034】
例えば、上記した実施の形態では、電気自動車用の冷暖房装置について説明したが、本発明は、これのみに限定されるものではなく、エンジン搭載車など通常の自動車の冷暖房装置にも適用することができることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、サブコンデンサをバイパス管に設けてコンプレッサの出口に近づけたので、コンプレッサから吐出されサブコンデンサに流入する冷媒の温度降下が少なく、暖房性能の向上が図られる。
【0036】
また、冷媒回収時、電磁弁の開閉を3段階に制御することで、まずコンプレッサ吐出圧力を上昇させた後、冷房サイクルを形成して冷媒を回収し、さらに暖房サイクルに切り替えて残余の冷媒を回収するようにしたので、ホットガスバイパスの利用により低外気(−20℃以下)時であっても冷媒回収が可能となり、冷媒回収能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る自動車用冷暖房装置の冷凍サイクルの構成図である。
【図2】 冷媒回収時における電磁弁の開閉制御の一例を示すフローチャートである。
【図3】 従来のヒートポンプ式自動車用冷暖房装置の冷凍サイクルの構成図である。
【符号の説明】
2…電動コンプレッサ、
3…メインコンデンサ(室外コンデンサ)、
4a…サブコンデンサ(室内コンデンサ)、
5…リキッドタンク、
6…膨脹弁、
7…エバポレータ(室内エバポレータ)、
8…冷媒配管、
9…バイパス管、
10…第1電磁弁、
11…第2電磁弁、
12…冷媒回収管、
13…第3電磁弁、
14,15,16…逆止弁、
17…室内ユニット。
Claims (2)
- 冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒートポンプ式の自動車用冷暖房装置において、
コンプレッサ(2)、室外コンデンサ(3)、リキッドタンク(5)、膨脹弁(6)、および室内エバポレータ(7)をこの順序で冷媒配管(8)により連結し、前記コンプレッサ(2)から吐出された冷媒を前記室外コンデンサ(3)をバイパスさせて直接前記リキッドタンク(5)に導くバイパス管(9)を設け、前記室外コンデンサ(3)の入口側配管に第1電磁弁(10)を設け、前記バイパス管(9)に室内コンデンサ(4a)および第2電磁弁(11)を設け、前記コンプレッサ(2)から吐出された冷媒を、冷房運転時には前記第1電磁弁(10)を開きかつ前記第2電磁弁(11)を閉じて前記室外コンデンサ(3)側に導き、暖房運転時には前記第1電磁弁(10)を閉じかつ前記第2電磁弁(11)を開いて前記バイパス管(9)側に導くようにするとともに、
前記室外コンデンサ(3)の出口と前記コンプレッサ(2)の入口とを直接連通させる冷媒回収管(12)を設け、該冷媒回収管(12)に第3電磁弁(13)を設け、暖房運転が選択されたときに前記第1電磁弁(10)、第2電磁弁(11)、および第3電磁弁(13)の開閉を制御して前記室外コンデンサ(3)に滞留している冷媒を暖房サイクル内に回収するようにしたことを特徴とする自動車用冷暖房装置。 - 暖房運転が選択されたときに、前記第1電磁弁(10)を閉状態、前記第2電磁弁(11)を閉状態、前記第3電磁弁(13)を開状態にそれぞれ設定して前記コンプレッサ(2)を起動し、当該コンプレッサ(2)起動後の経過時間が第1所定時間以上となった時に前記第1電磁弁(10)を開状態、前記第2電磁弁(11)を閉状態にそれぞれ切り替え、当該電磁弁(10,11)切替後の経過時間が第2所定時間以上となった時に前記第1電磁弁(10)を閉状態、前記第2電磁弁(11)を開状態にそれぞれ切り替え、当該電磁弁(10,11)切替後の経過時間が第3所定時間以上となった時に前記第3電磁弁(13)を閉状態に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動車用冷暖房装置。
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1998
- 1998-07-08 JP JP19294098A patent/JP3929606B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2011143796A (ja) * | 2010-01-13 | 2011-07-28 | Honda Motor Co Ltd | 車両用空調システム |
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