JP3983901B2 - ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 - Google Patents

ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、除湿機能を備えたヒートポンプシステムにより車室内を除湿暖房することができるヒートポンプ式自動車用空気調和装置に係り、特に、制御により窓ガラスの曇りを防止することができる窓曇り防止制御機能を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車は、走行駆動源が電気モータであるため、高温のエンジン冷却水(温水)を利用するエンジン搭載車に比べて暖房熱源が不足する。また、エンジン搭載車であっても、効率の良い低発熱エンジンを搭載した場合には、放熱量の低下に伴うエンジン冷却水の温度低下(低水温化)によって慢性的に暖房不足を来すおそれがある。そのため、現在、電気自動車用および低発熱エンジン搭載車用の自動車用空気調和装置として、冷房のみならず暖房にも冷媒を用いてサイクル運転を行い、窓曇りを防止しながら車室内を暖房することができる除湿暖房可能なヒートポンプ式カーエアコン(以下「除湿ヒートポンプシステム」という)が開発されている(例えば、特開平5−201243号参照)。なお、低発熱エンジン搭載車用の場合には、通常、冷媒を熱源として利用する上記ヒートポンプシステムとエンジン冷却水を熱源として利用するヒータコアシステムとを併用した構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような除湿ヒートポンプシステムにおいては、暖房時に最大能力を出すために、通常、吸込口位置を内気循環、エアミックスドアをフルホット位置にそれぞれ設定した状態でシステムを作動させる。このとき、車室内空気の除湿はエバポレータにて行われる。
【0004】
ところが、内気循環にてシステムを作動させると、車室内の空気の温度上昇に伴ってエバポレータの吸気温度が上昇し、そのため、冷凍サイクル内の低圧圧力(エバポレータ出口圧力)が上昇して、本来の除湿機能が低下し、窓ガラスの表面温度が露点温度よりも低い場合、その温度差により湿り空気中の水蒸気の凝縮水が窓ガラスの表面上に発生し、窓曇りとなる。
【0005】
低圧圧力の上昇による除湿機能の低下は、次のように説明できる。
【0006】
低圧圧力が上昇すると飽和温度が上昇するため、エバポレータの表面温度が上昇する。例えば、図6の湿り空気線図上で、スタート時のエバポレータ表面温度をt3 、上昇後のエバポレータ表面温度をt2 とし、車室内空気(相対湿度50%)の温度をt1 、絶対湿度をx1 、また、スタート時およびエバポレータ表面温度上昇後のエバポレータ通過後の空気(相対湿度90%)の絶対湿度をそれぞれx3 、x2 とする。この場合、スタート時の除湿量は、風量×(x1 −x3 )という式で与えられ、エバポレータ表面温度上昇後の除湿量は、風量×(x1 −x2 )という式で与えられる。x2 >x3 であるから、除湿量はスタート時の方が多い、逆に言えば、エバポレータの表面温度が上昇すると除湿量が少なくなる。すなわち、低圧圧力が低いほどエバポレータが冷えて除湿量が増大する。
【0007】
なお、除湿ヒートポンプシステムにおける上記の除湿機能の低下は、車両が停止しているアイドリング時(例えば、エンジン回転数:800rpm)でも走行時でも生じる。すなわち、アイドリング状態でも、内気循環にてシステムを作動し続けると、車室内温度が上昇し、エバポレータ吸気温度も上昇するため、低圧圧力が上昇し、除湿機能が低下する。そして、アイドリング時でも車室内が暖まる以上、エンジン回転数が増加している走行時においても当然車室内は暖まり、結果として除湿機能が低下する。したがって、いずれにせよ、窓ガラス表面との温度差により窓曇りが発生するおそれがある。
【0008】
本発明は、従来の除湿ヒートポンプシステムにおける上記課題に着目してなされたものであり、簡単な制御により窓曇りを防止することができる窓曇り防止制御機能を備えたヒートポンプ式自動車用空気調和装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0010】
(1)本発明に係るヒートポンプ式自動車用空気調和装置は、冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒートポンプ式自動車用空気調和装置において、前記冷凍サイクルを構成するエバポレータの吸気温度を検出するエバポレータ吸気温度検出手段と、前記エバポレータ吸気温度に基づいて、前記エバポレータの出口の冷媒圧力が窓曇りおよびエバポレータ凍結を防止しうる所定の範囲内に収まるよう、車室内に取り入れる内外気の切替え制御を行う制御手段とを有し、前記制御手段は、暖房運転時において、車室内温度が所定値以上かどうかを判断し、前記所定値以上のときに、前記エバポレータ吸気温度に基づいて、内外気の切替え制御を行うことを特徴とする。
【0011】
(2)前記制御手段は、現在の冷凍サイクルが内気循環か外気導入かを判断し、内気循環の場合、前記エバポレータ吸気温度検出手段によって検出された前記エバポレータ吸気温度が予め設定されたエバポレータ吸気温度の上限値よりも高ければ、外気導入へ切り替え、外気循環の場合、前記エバポレータ吸気温度検出手段によって検出された前記エバポレータ吸気温度が予め設定されたエバポレータ吸気温度の下限値よりも低ければ、内気循環へ切り替える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を使って、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態に係るヒートポンプ式自動車用空気調和装置を示す概略構成図である。なお、ここでは、低発熱エンジン搭載車に好適な、冷媒を利用して冷房と除湿暖房を行う除湿ヒートポンプシステムとエンジン冷却水を利用して暖房を行うヒータコアシステムとを併用したものを例示している。
【0016】
このヒートポンプ式自動車用空気調和装置は、車室内外の空気(内外気)を選択的に取り入れて空気調和した後車室内の所定の場所に向かって吹き出す空調ユニット1を有し、この空調ユニット1は、取り入れた空気を車室内に向かって送るためのダクト2を有している。ダクト2内には、空気流れ方向上流側から順に、内気取入口3と外気取入口4を選択的に開閉するインテークドア5と、このインテークドア5により選択された内外気をダクト2内に導入し下流側に向かって圧送するブロアユニット6と、冷媒を蒸発させて空気を冷却するエバポレータ7と、主に暖房運転時に機能しガス冷媒を凝縮液化させて空気を加熱するサブコンデンサ8と、エンジン冷却水(温水)を利用して空気を加熱するヒータコア9とが配設されている。サブコンデンサ8とヒータコア9の両方またはどちらか一方の前面には、サブコンデンサ4/ヒータコア9を通過する空気とこれを迂回する空気との割合を調節するための図示しないエアミックスドアが回動自在に設けられている。また、ヒータコア9の下流側には、温度調節された空気を車室内の所定の場所に向かって吹き出すための図示しない各種吹出口(例えば、ベント吹出口、フット吹出口、デフ吹出口など)が形成されている。
【0017】
また、このヒートポンプ式自動車用空気調和装置は、冷房、暖房ともに冷媒を用いたサイクル運転を行うことによって車室内の冷房と除湿暖房を行う除湿ヒートポンプシステムを備え、従来と同様の冷凍サイクルを有している。
【0018】
すなわち、この除湿ヒートポンプシステムの冷凍サイクルは、図示しないエンジンにより図示しないベルトを介して回転駆動されるコンプレッサ10と、車室外(ダクト2外)に配置され主に冷房運転時に機能するメインコンデンサ11と、車室内(ダクト2内)に配置された前記サブコンデンサ8と、リキッドタンク12と、膨脹弁13と、車室内(ダクト2内)に配置された前記エバポレータ7とをこの順序で冷媒配管14により連結し、その中に冷媒を封入して構成されている。また、暖房運転時と冷房運転時とで機能させるコンデンサを切り替えるため、メインコンデンサ11の入口側には、冷媒の流れを切り替えるための四方弁15が設けられている。この四方弁12の出口側(出口ポートの一つ)とメインコンデンサ11の出口側との間には、メインコンデンサ11をバイパスする冷媒通路であるバイパス管16が接続されている。なお、リキッドタンク12と膨脹弁13の機能は周知のとおりであって、前者は、気液を分離して液冷媒を一度蓄え、液冷媒のみを膨脹弁に送り出すもので、通常、エアの分離や水分・異物の除去を行う機能も有しており、また、後者は、液冷媒を減圧膨脹させて蒸発しやすい低温低圧の霧状冷媒にするとともに、エバポレータ出口温度を感知して冷媒流量を自動調節する機能を有している。
【0019】
冷房運転時には、四方弁15をメインコンデンサ11側に制御して、コンプレッサ10から吐出された冷媒がメインコンデンサ11を流れるようにする。すなわち、コンプレッサ10から吐出された冷媒は、四方弁15→メインコンデンサ11→サブコンデンサ8→リキッドタンク12→膨脹弁13→エバポレータ7と流れて、コンプレッサ10に帰還する(冷房サイクル)。このとき、好ましくは、前記エアミックスドアは、エバポレータ通過後の空気がサブコンデンサ8やヒータコア9を通過しないような位置(フルクール位置)に設定されている。
【0020】
この循環過程において、コンプレッサ10から出た高温高圧のガス冷媒は、メインコンデンサ11に流入し、ここで図示しないコンデンサファンにより供給される外気と熱交換されて凝縮液化される。メインコンデンサ11から出た中温高圧の液冷媒は、サブコンデンサ8に入るが、前記エアミックスドアにより空気の通過、つまり空気との熱交換が阻止されているため、サブコンデンサ8ではほとんど放熱せず、そのままリキッドタンク12に導かれ、ここで抽出された後、次の膨脹弁13に導かれる。そして、この膨脹弁13によって、エバポレータ出口温度のフィードバックを受けながら断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となり、エバポレータ7に導かれる。この低温低圧の霧状冷媒は、エバポレータ7において熱交換により取入れ空気を冷却しながら低温低圧のガス冷媒となり、コンプレッサ10に戻される。このようにして車室内の冷房が行われる。
【0021】
他方、暖房運転時には、四方弁15をバイパス管16側に制御して、コンプレッサ10から吐出された冷媒がメインコンデンサ11をバイパスして流れるようにする。すなわち、コンプレッサ10から吐出された冷媒は、四方弁15→バイパス管16→サブコンデンサ8→リキッドタンク12→膨脹弁13→エバポレータ7と流れて、コンプレッサ10に帰還する(暖房サイクル)。このとき、好ましくは、前記エアミックスドアは、エバポレータ通過後の空気がすべてサブコンデンサ8やヒータコア9を通過するような位置(フルホット位置)に設定されている。
【0022】
この循環過程において、コンプレッサ10から出た高温高圧のガス冷媒は、サブコンデンサ8に入り、ここで取入れ空気に熱を放出して凝縮液化され、中温高圧の液冷媒となる。この中温高圧の液冷媒は、リキッドタンク12で抽出された後、膨脹弁13に導かれ、ここでエバポレータ出口温度のフィードバックを受けながら断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となり、エバポレータ7に導かれる。この低温低圧の霧状冷媒は、エバポレータ7において熱交換により取入れ空気を冷却・除湿しながら低温低圧のガス冷媒となり、コンプレッサ10に戻される。このように、コンプレッサ10から出てメインコンデンサ11をバイパスしたガス冷媒は、サブコンデンサ8で凝縮液化されて放熱を行うので、エバポレータ7で除湿(および冷却)された空気はサブコンデンサ8で加熱され、車室内が除湿暖房されることになる。つまり、除湿作用が働き、空気取入口を内気循環にして車室内を暖房することが可能となる。
【0023】
また、上記のようなヒートポンプシステムでは、暖房運転時にメインコンデンサ11をバイパスさせる暖房サイクルとなるため、メインコンデンサ11に冷媒が過剰に滞留すると、暖房サイクルを循環する冷媒量が不足するおそれがある。そこで、四方弁15の出口側(出口ポートの他の一つ)とコンプレッサ10の吸入側との間に冷媒回収通路17を設け、かつ、この冷媒回収通路17に電磁弁18を取り付けている。そして、暖房運転開始時に外気温度が低いような場合、四方弁15により冷媒回収通路17とメインコンデンサ11とを連通させ、かつ、電磁弁18を開くことによって、メインコンデンサ11に滞留しているいわゆる寝込み冷媒をコンプレッサ10に戻して、暖房サイクル内の冷媒不足を補うようにしている。
【0024】
なお、図1中、19,20,21は逆止弁、22は温水配管である。
【0025】
以上の構成を有する除湿ヒートポンプシステムにあっては、前述したように、除湿暖房が実現されるものの、内気循環で作動させると低圧圧力(エバポレータ出口圧力)が上昇して除湿機能が低下し、窓曇りが発生するおそれがある。そこで、本発明では、制御により窓曇りを防止する機能(窓曇り防止制御機能)を備えている。
【0026】
以下、この除湿ヒートポンプシステムにおける窓曇り防止制御機能について説明する。
【0027】
まず、原理を説明しておく。除湿機能の低下による窓曇りを防止するためには、低圧圧力の上昇を防ぐ必要がある。また、低圧圧力が低過ぎてもエバポレータ7の凍結が起きる。したがって、これらの状態を回避するためには、低圧圧力を一定の範囲内に制御する必要がある。本実施の形態では、図4に示すように、低圧圧力について上限値(例えば、2.0kg/cm2)と下限値(例えば、1.8kg/cm2)とで規定される範囲(これを「除湿エリア」と呼ぶ)をあらかじめ設定しておき、低圧圧力をこの除湿エリア内に収めるような制御を行う。なお、低圧圧力が上限値よりも高い領域は、除湿能力の低下により窓曇りが発生しうる範囲(これを「窓曇りエリア」と呼ぶ)であり、低圧圧力が下限値よりも低い領域は、エバポレータ7の凍結が起こりうる範囲(これを「凍結エリア」と呼ぶ)である。
【0028】
ここでは、除湿エリアを2.0(上限値)〜1.8(下限値)kg/cm2 の範囲に設定しているが、その理由は、前者の飽和温度は、0.75℃、後者の飽和温度は、−1.12℃であり、これらの温度の範囲内では、エバポレータ7の凍結が発生せず、かつ、外気温度が低い時でも窓曇りが発生しないためである。
【0029】
そして、本実施の形態では、低圧圧力を除湿エリア内に制御するために、エバポレータ7の上流側にエバポレータ吸気温度検出手段としての温度センサ25を設けて、エバポレータ7の吸気温度を検出し、この検出値に応じて、内外気の切替え制御(実施形態1)またはヒートポンプシステムの作動のオンオフ制御(実施形態2)を行うようにしている。
【0030】
すなわち、エバポレータ吸気温度とエバポレータ出口圧力(低圧圧力)との間には、コンプレッサ回転数(エンジン回転数)をパラメータとして、図5に示すような関係が存在するため、実験などにより、あらかじめ図5のようなマップを求めておけば、そのコンプレッサ回転数(エンジン回転数)における低圧圧力の除湿エリアに対応するエバポレータ吸気温度の範囲を求めることができ、エバポレータ吸気温度に基づいて低圧圧力を除湿エリア内に制御することが可能となる。
【0031】
また、低圧圧力が上がり過ぎたときに、吸込口を内気循環から外気導入に変更することで(実施形態1)、冷たい外気の導入によりエバポレータ吸気温度が低下して低圧圧力も下がり、または、ヒートポンプシステム(コンプレッサ10)の作動を停止させることで(実施形態2)、低圧圧力が下がってくる。逆に、低圧圧力が下がり過ぎたときには、吸込口を外気導入から内気循環に戻すことで(実施形態1)、暖かい内気の導入によりエバポレータ吸気温度が上昇して低圧圧力が再び上がり、または、ヒートポンプシステム(コンプレッサ10)を再び作動させることで(実施形態2)、低圧圧力が再び上がってくる。したがって、内外気の切替え制御(実施形態1)またはヒートポンプシステムの作動のオンオフ制御(実施形態2)を行うことによって、低圧圧力を除湿エリア内に制御することができる。
【0032】
さらに、本実施の形態では、上記の制御を車室内温度が所定値(例えば、25℃)以上になったときに行うようにしている。この所定値は、内外気の切替え制御(実施形態1)またはヒートポンプシステムの作動のオンオフ制御(実施形態2)を行ったとしても乗員のフィーリングを損なわないような値に設定されている。すなわち、実施形態1の場合には、吸込口を内気循環から外気導入にすることにより、低圧圧力が低下してコンプレッサ吐出圧力が低下し、暖房能力が低下するので、また、実施形態2の場合には、ヒートポンプシステムの作動を停止させることにより、ヒータコア9による温水暖房のみとなり、暖房能力が低下するので、いずれの場合においても、フィーリングを損なわないようにするためには、車室内温度がある程度上昇している必要があるためである。なお、後者については、さらに、ヒートポンプを停止させて温水暖房のみに切り替えても、温水の温度が上昇していれば、違和感はない。
【0033】
次に、制御系の構成を説明する。上記のように、エバポレータ7の上流側にエバポレータ吸気温度検出手段としての温度センサ25が設けられている。この温度センサ25は、制御手段として機能するオートアンプ26に接続されている。オートアンプ26には、図示しない内気センサからの車室内温度信号や図示しないエンジン制御装置からのエンジン回転数信号も入力される。また、オートアンプ26の出力側には、図示しないリンクを介してインテークドア5を開閉駆動するインテークドアアクチュエータ27やコンプレッサ10(のオンオフ回路)が接続されている。オートアンプ26は、内蔵しているマイコンによって、上記の各種入力信号(エバポレータ吸気温度、車室内温度、エンジン回転数)を演算処理して、インテークドアアクチュエータ27(実施形態1)またはコンプレッサ10(実施形態2)を自動制御して、窓曇り防止制御機能を実現するようにしている。
【0034】
なお、オートアンプ26は、通常の自動車用空気調和装置と同様、車室内の空調状態を総合的に制御する機能をも有している。すなわち、各センサ(内気センサ、外気センサ、日射センサなど)、エアミックスPBR、および各スイッチなどの信号を演算処理し、各アクチュエータ(モードドアアクチュエータ、インテークドアアクチュエータ27、エアミックスドアアクチュエータなど)およびファンコントロールアンプを作動させ、吹出口位置、吸込口位置、吹出風温度、および吹出風量などを自動制御する機能を有している。
【0035】
次に、フローチャートを参照して、オートアンプ26による窓曇り防止制御の具体的な処理手順を説明する。
【0036】
《実施形態1》
図2は、内外気の切替えによる窓曇り防止制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0037】
オートアンプ26は、暖房運転モードであることを確認すると(S1)、車室内温度の信号を入力して(S2)、その認識値(車室内温度)が設定値(例えば、25℃)以上かどうかを判断する(S3)。この判断の結果としてNOであれば、吸込口を内気循環から外気導入に変更すると暖房能力の低下によりフィーリングを損なうおそれがあるので、当該窓曇り防止制御は行わず、ステップS1に戻って待機するが、YESであれば、車室内温度が上昇しているため、吸込口を内気循環から外気導入に変更してもフィーリングを損なうおそれはなく、当該窓曇り防止制御を実行する。
【0038】
具体的には、まずエンジン回転数の信号を入力して(S4)、あらかじめ設定されているマップ(図5参照)に従って、そのエンジン回転数(コンプレッサ回転数)における低圧圧力の除湿エリア(図4参照)に対応するエバポレータ吸気温度の範囲を求める。つまり、そのエンジン回転数(コンプレッサ回転数)において、低圧圧力の除湿エリアの上限値(2.0kg/cm2)に対応するエバポレータ吸気温度の上限値と、低圧圧力の除湿エリアの下限値(1.8kg/cm2)に対応するエバポレータ吸気温度の下限値とを設定する(S5)。
【0039】
次いで、温度センサ25からのエバポレータ吸気温度の信号を入力し(S6)、現在の吸込口位置が内気循環か外気導入かを判断する(S7)。
【0040】
ステップS7の判断の結果として内気循環であれば、ステップS6で入力したエバポレータ吸気温度の値がステップS5で設定した上限値よりも大きいかどうかを判断する(S8)。この判断の結果としてYESであれば、低圧圧力が上昇し過ぎて窓曇りエリアに入っていることになるので、低圧圧力を下げるべく、吸込口位置を内気循環から外気導入に切り替えて(S9)、ステップS12に進む。これに対し、NOであれば、低圧圧力は除湿エリアの上限値を超えていないので、いまだ窓曇りのおそれはなく、暖房能力を優先すべく内気循環を維持して、ただちにステップS12に進む。
【0041】
一方、ステップS7の判断の結果として外気導入であれば、ステップS6で入力したエバポレータ吸気温度の値がステップS5で設定した下限値よりも小さいかどうかを判断する(S10)。この判断の結果としてYESであれば、低圧圧力が低下し過ぎて凍結エリアに入っていることになるので、低圧圧力を上げるべく、吸込口位置を外気導入から内気循環に戻して(S11)、ステップS12に進む。これに対し、NOであれば、低圧圧力は除湿エリアの下限値を超えていないので、いまだエバポレータ凍結のおそれはなく、外気導入を維持して、ただちにステップS12に進む。
【0042】
ステップS12では、終了かどうか、つまり、エアコンの作動の停止信号を入力しているかどうかを判断し、NOであれば、ステップS1に戻って、上記一連の処理を繰り返し実行し、YESであれば、当該窓曇り防止制御を終了する。
【0043】
以上の処理を行うことにより、低圧圧力は、図4に示すように、除湿エリアの範囲内に自動制御されることになる。なお、図4では、起動直後に低圧力が上昇して除湿エリアを超えて窓曇りエリアに入っているが、これは車室内温度が設定値(25℃)に達しておらず、当該窓曇り防止制御に入っていないためであって、図中のa点で、当該窓曇り防止制御に入っている。
【0044】
《実施形態2》
図3は、ヒートポンプシステムの作動のオンオフによる窓曇り防止制御の処理手順を示すフローチャートである。なお、同図中のステップS21〜S26は、図2中のステップS1〜S6と同じである。
【0045】
オートアンプ26は、暖房運転モードであることを確認すると(S21)、車室内温度の信号を入力して(S22)、その認識値(車室内温度)が設定値(例えば、25℃)以上かどうかを判断する(S23)。この判断の結果としてNOであれば、ヒートポンプシステムの作動を停止させると暖房能力の低下によりフィーリングを損なうおそれがあるので、当該窓曇り防止制御は行わず、ステップS21に戻って待機するが、YESであれば、車室内温度が上昇しているため、ヒートポンプシステムの作動を停止させてもフィーリングを損なうおそれはなく、当該窓曇り防止制御を実行する。
【0046】
具体的には、まずエンジン回転数の信号を入力して(S24)、あらかじめ設定されているマップ(図5参照)に従って、そのエンジン回転数(コンプレッサ回転数)における低圧圧力の除湿エリア(図4参照)に対応するエバポレータ吸気温度の範囲を求める。つまり、そのエンジン回転数(コンプレッサ回転数)において、低圧圧力の除湿エリアの上限値(2.0kg/cm2)に対応するエバポレータ吸気温度の上限値と、低圧圧力の除湿エリアの下限値(1.8kg/cm2)に対応するエバポレータ吸気温度の下限値とを設定する(S25)。
【0047】
次いで、温度センサ25からのエバポレータ吸気温度の信号を入力し(S26)、この入力値がステップS25で設定した上限値よりも大きいかどうかを判断する(S27)。この判断の結果としてYESであれば、低圧圧力が上昇し過ぎて窓曇りエリアに入っていることになるので、低圧圧力を下げるべく、コンプレッサ10をオフしてヒートポンプシステムの作動を停止させて(S28)、ステップS31に進む。これに対し、NOであれば、低圧圧力は除湿エリアの上限値を超えていないので、いまだ窓曇りのおそれはなく、暖房能力を優先すべくヒートポンプシステムの作動を維持して、ただちにステップS31に進む。
【0048】
一方、ステップS27の判断の結果としてNOであれば、ステップS26で入力したエバポレータ吸気温度の値がステップS25で設定した下限値よりも小さいかどうかを判断する(S29)。この判断の結果としてYESであれば、低圧圧力が低下し過ぎて凍結エリアに入っていることになるので、低圧圧力を上げるべく、コンプレッサ10をオンしてヒートポンプシステムを作動させ(S30)、ステップS31に進む。これに対し、NOであれば、低圧圧力は除湿エリアの下限値を超えていないので、いまだエバポレータ凍結のおそれはなく、ヒートポンプシステムの作動を停止させたまま、ただちにステップS31に進む。
【0049】
ステップS31では、終了かどうか、つまり、エアコンの作動の停止信号を入力しているかどうかを判断し、NOであれば、ステップS21に戻って、上記一連の処理を繰り返し実行し、YESであれば、当該窓曇り防止制御を終了する。なお、当該窓曇り防止制御において、ヒートポンプシステムの作動停止後は、フルホットのためヒータコア9による温水暖房として暖房源が得られる。
【0050】
以上の処理を行うことにより、低圧圧力は、図4に示すように、除湿エリアの範囲内に自動制御されることになる。なお、図4では、上記したように、a点で、当該窓曇り防止制御に入っている。
【0051】
したがって、上記実施の形態によれば、あらかじめ低圧圧力(エバポレータ出口圧力)が2.0〜1.8kg/cm2 の範囲を除湿エリアとして設定しておき、低圧圧力をその除湿エリアの範囲内に制御するために、エバポレータ吸気温度に応じてインテークドア5の切替え制御(実施形態1)またはコンプレッサ10のオンオフ制御(実施形態2)を行うようにしたので、簡単な制御により、エバポレータ7の凍結を防止しつつ窓ガラスの曇りを防止することができる。
【0052】
また、車室内温度が設定値(25℃)以上となったときに本件窓曇り防止制御を実行させるようにしたので、吸込口位置を内気循環から外気導入に切り替えても(実施形態1)またはヒートポンプシステムの作動を停止して温水暖房のみに切り替えても(実施形態2)、車室内温度が上昇しているため、暖房能力の一時的な低下に伴い乗員のフィーリングを損なうことはない。
【0053】
なお、上記実施の形態では、ヒートポンプシステムとヒータコアシステムとを併用した低発熱エンジン搭載車用のものを例にとって説明したが、本発明は、ヒートポンプシステムのみを備えた電気自動車用のものにも適用可能である。この場合には、温水暖房ができないため、インテークドアによる制御(実施形態1)のみが可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、エバポレータ出口圧力について窓曇りおよびエバポレータ凍結を防止しうる範囲をあらかじめ設定しておき、エバポレータ出口圧力をその設定範囲内に制御するために、エバポレータ吸気温度に基づいて、内外気の切替え制御または冷凍サイクルの作動のオンオフ制御を行うようにしたので、簡単な制御により、エバポレータの凍結を防止しつつ窓ガラスの曇りを防止することができる。
【0055】
また、暖房運転時において車室内温度が所定値以上となったときに当該制御を行うようにしたので、吸込口位置を内気循環から外気導入に切り替えてもまたは冷凍サイクルの作動を停止してエンジン冷却水による暖房のみに切り替えても、車室内温度が上昇しているため、暖房能力の一時的な低下に伴い乗員のフィーリングを損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係るヒートポンプ式自動車用空気調和装置を示す概略構成図である。
【図2】 内外気の切替えによる窓曇り防止制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】 ヒートポンプシステムの作動のオンオフによる窓曇り防止制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 窓曇り防止制御の説明に供する図である。
【図5】 エバポレータ吸気温度とエバポレータ出口圧力との関係を示す特性図である。
【図6】 低圧圧力の上昇による除湿機能の低下の説明に供する図である。
【符号の説明】
5…インテークドア、
7…エバポレータ、
8…サブコンデンサ、
9…ヒータコア、
10…コンプレッサ、
11…メインコンデンサ、
12…リキッドタンク、
13…膨脹弁、
15…四方弁、
25…温度センサ(エバポレータ吸気温度検出手段)、
26…オートアンプ(制御手段)。

Claims (2)

  1. 冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒートポンプ式自動車用空気調和装置において、
    前記冷凍サイクルを構成するエバポレータ(7)の吸気温度を検出するエバポレータ吸気温度検出手段(25)と、
    前記エバポレータ吸気温度に基づいて、前記エバポレータ(7)の出口の冷媒圧力が窓曇りおよびエバポレータ凍結を防止しうる所定の範囲内に収まるよう、車室内に取り入れる内外気の切替え制御を行う制御手段(26)と、
    を有し、
    前記制御手段 (26) は、暖房運転時において、車室内温度が所定値以上かどうかを判断し、前記所定値以上のときに、前記エバポレータ吸気温度に基づいて、内外気の切替え制御を行うことを特徴とするヒートポンプ式自動車用空気調和装置。
  2. 前記制御手段 (26) は、現在の冷凍サイクルが内気循環か外気導入かを判断し、
    内気循環の場合、前記エバポレータ吸気温度検出手段 (25) によって検出された前記エバポレータ吸気温度が予め設定されたエバポレータ吸気温度の上限値よりも高ければ、外気導入へ切り替え、
    外気循環の場合、前記エバポレータ吸気温度検出手段 (25) によって検出された前記エバポレータ吸気温度が予め設定されたエバポレータ吸気温度の下限値よりも低ければ、内気循環へ切り替えることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式自動車用空気調和装置。
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