JPH09109669A - 電気自動車用冷暖房装置 - Google Patents

電気自動車用冷暖房装置

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JPH09109669A
JPH09109669A JP26879295A JP26879295A JPH09109669A JP H09109669 A JPH09109669 A JP H09109669A JP 26879295 A JP26879295 A JP 26879295A JP 26879295 A JP26879295 A JP 26879295A JP H09109669 A JPH09109669 A JP H09109669A
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condenser
compressor
vehicle
heating
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Yasuhito Ogawara
靖仁 大河原
Toshio Ohashi
利男 大橋
Saburo Sakamoto
三郎 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房運転時の暖房サイクル内の冷媒量を適正
化し得る「電気自動車用冷暖房装置」を提供する。 【解決手段】コンプレッサ6、車室外コンデンサ5、車
室内コンデンサ4、膨張弁8、およびエバポレータ3が
冷媒配管11によりこの順序で連結され、コンプレッサ
から吐出された冷媒が車室外コンデンサを迂回して車室
内コンデンサに導かれるバイパス管10と、コンプレッ
サから吐出される冷媒の流路を切り替えるためにコンプ
レッサの下流の冷媒配管に設けられた四方弁90と、暖
房運転時には車室外コンデンサに滞留した冷媒をコンプ
レッサの吸入側に戻す冷媒回収管50と、冷媒回収管に
冷媒の流れ方向に対して正方向に設けられたパイロット
差圧作動式電磁弁60とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転モードを切り
替えたときの冷暖房サイクル内の冷媒量を適正に維持で
きる電気自動車用冷暖房装置に関し、特に、暖房運転時
に車室外コンデンサに滞留した冷媒を暖房サイクルへ戻
すことができる電気自動車用冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行駆動源が電気モータである電気自動
車は、高温のエンジン冷却水が利用できるエンジン自動
車に比べ、暖房熱源となる熱エネルギーが小さい。この
ため、電気自動車に用いることができる冷暖房装置とし
て、冷房および暖房ともに冷媒を用いたサイクル運転を
行い、窓曇りを防止しながら車室内を暖房するという除
湿暖房を可能にしたエアコンシステムが開発されている
(例えば、特開平5−201243号公報参照)。
【0003】この種の冷暖房装置は、図7に示すよう
に、ブロワ装置1により取り入れた空気を車室内に向か
って送るためのダクト2を有し、熱交換器として、ダク
ト2内に、上流側から順にエバポレータ3と、主に暖房
運転時に働く車室内コンデンサ4とが配設され、また、
ダクト2外に、主に冷房運転時に働く車室外コンデンサ
5が配設されている。
【0004】冷房サイクルは、コンプレッサ6、車室外
コンデンサ5、車室内コンデンサ4、リキッドタンク
7、膨張弁8およびエバポレータ3を配管で連結し、そ
の中に冷媒を封入して構成されている。また、暖房運転
時と冷房運転時とで機能させるコンデンサ4、5を切り
替えるために、車室外コンデンサ5の入口に冷媒の流れ
を切り替えるための三方弁9を設け、この三方弁9に車
室外コンデンサ5をバイパスするバイパス管10を接続
している。
【0005】なお、車室外コンデンサ5の背面には、こ
の車室外コンデンサ5に熱交換用の空気を供給するため
のコンデンサファン装置12が配設されている。また、
車室内に吹き出される空気の温度を調節するため、車室
内コンデンサ4の上流にはエアミックスドア13が回動
自在に取り付けられている。
【0006】冷房運転時においては、三方弁9が車室外
コンデンサ5側に冷媒を導き、コンプレッサ6、車室外
コンデンサ5、車室内コンデンサ4、リキッドタンク
7、膨張弁8、エバポレータ3の順番に冷媒を流す。こ
れにより、エバポレータ3においては、液状冷媒と取り
入れ空気との熱交換が行われ、液状冷媒が蒸発しながら
冷媒通路の周囲を通過する取り入れ空気が冷却され、車
室内が冷房される。また、車室外コンデンサ5において
は、エバポレータ3で奪った熱を外気との熱交換により
外部に放出して、ガス状冷媒を冷却し凝縮液化させる。
なおこのとき、車室内コンデンサ4は熱交換器として殆
ど機能しない。
【0007】これに対して暖房運転時においては、三方
弁9により冷媒を車室外コンデンサ5をバイパスさせ
る。つまり、車室外コンデンサ5を使用せず、バイパス
管10を介してコンプレッサ6、車室内コンデンサ4、
リキッドタンク7、膨張弁8、エバポレータ3の順番に
冷媒を流す。これにより、コンプレッサ6から吐出され
三方弁9で車室外コンデンサ5をバイパスしたガス状冷
媒は、車室内コンデンサ3で凝縮液化されて放熱を行
い、エバポレータ3で冷却された空気は加熱されて車室
内に吹き出され、もって車室内が暖房される。その際、
エバポレータ3は空気を冷却して除湿を行うので、結
局、除湿暖房が実現される。このとき、車室内に吹き出
される空気の温度は、車室内コンデンサ4の上流に配設
されたエアミックスドア13の開度を調節することによ
って行われる。
【0008】この冷房運転モードと暖房運転モードの切
り替えは設定温度によって制御される。たとえば、設定
温度が24℃以下であるときは冷房運転モード、設定温
度が26℃以上であるときは暖房運転モードにそれぞれ
設定され、それらの中間であるときはコンプレッサ6を
オフしてサイクル運転を停止させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような電気自動車
用冷暖房装置では、冷房運転モードと暖房運転モードと
では上述したように冷媒回路長が異なるため、それぞれ
の適正冷媒量も異なる。つまり、暖房運転モードの適正
冷媒量は、冷房運転モードのそれよりも少ない。したが
って、冷房運転モードおよび暖房運転モードのそれぞれ
において適正な冷媒量を管理することが、システムの能
力を発揮する上で肝要となる。
【0010】しかしながら、駐車中などコンプレッサ6
が停止しているときには、上記の冷房サイクルは機能し
ないので、サイクルバランス、車両条件、外気条件など
の影響を受けてサイクル内の冷媒が移動することがあ
る。
【0011】たとえば、冷媒は温度が低い方へ移動する
性質があるので、昼夜の温度差によりエンジンルーム内
の温度が低くなり過ぎて、車室内コンデンサ4から車室
外コンデンサ5へ冷媒が流出し当該車室外コンデンサ5
に過剰の冷媒が溜まることがある。このまま暖房運転を
行うと、車室外コンデンサ5をバイパスするサイクルで
あるために循環冷媒量が不足し、暖房性能が低下したり
潤滑性が低下したりするおそれがあった。冷房運転時に
おいてもバイパス管に冷媒が滞留するため同様の問題を
有してはいるが、車室外コンデンサ5は収容容積が大き
いため暖房運転を行う際に特に顕著であった。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、暖房運転時の暖房サイクル
内の冷媒量を適正化することができる電気自動車用冷暖
房装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気自動車用冷暖房装置は、コンプレッ
サ、車室外コンデンサ、車室内コンデンサ、膨張弁、お
よびエバポレータが冷媒配管によりこの順序で連結さ
れ、前記コンプレッサから吐出された冷媒が前記車室外
コンデンサを迂回して前記車室内コンデンサに導かれる
バイパス管と、前記コンプレッサから吐出される冷媒の
流路を切り替えるために前記コンプレッサの下流の冷媒
配管に設けられた冷媒流路切替弁とを有し、前記コンプ
レッサから吐出される冷媒が、冷房運転時には前記冷媒
流路切替手段により前記車室外コンデンサに導入され、
暖房運転時には前記冷媒流路切替手段によりバイパス管
を介して直接前記車室内コンデンサに導入される電気自
動車用冷暖房装置において、少なくとも暖房運転時には
前記車室外コンデンサに滞留した冷媒を前記コンプレッ
サの吸入側に戻す冷媒回収管と、前記冷媒回収管に冷媒
の流れ方向に対して正方向に設けられたパイロット差圧
作動式電磁弁と、を有することを特徴とする。
【0014】本発明の電気自動車用冷暖房装置におい
て、冷房運転時には、冷媒流路切替手段を操作すること
により、コンプレッサから吐出された冷媒を車室外コン
デンサに導入する。つまり、コンプレッサ→車室外コン
デンサ→車室内コンデンサ→膨張弁→エバポレータ→コ
ンプレッサなる冷房サイクルを形成する。これにより、
エバポレータにおいては、液状冷媒と取り入れ空気との
熱交換が行われ、液状冷媒が蒸発しながら冷媒通路の周
囲を通過する取り入れ空気が冷却され、車室内が冷房さ
れる。また、車室外コンデンサにおいては、エバポレー
タで奪った熱を外気との熱交換により外部に放出して、
ガス状冷媒を冷却し凝縮液化させる。なおこのとき、車
室内コンデンサは熱交換器として殆ど機能しない。
【0015】これに対して暖房運転時においては、冷媒
流路切替手段を操作することにより、コンプレッサから
吐出された冷媒を車室外コンデンサをバイパスさせ、直
接車室内コンデンサに導入する。つまり、車室外コンデ
ンサを使用せず、コンプレッサ→バイパス管→車室内コ
ンデンサ→膨張弁→エバポレータ→コンプレッサなる暖
房サイクルを形成する。これにより、コンプレッサから
吐出され冷媒流路切替手段で車室外コンデンサをバイパ
スしたガス状冷媒は、車室内コンデンサで凝縮液化され
て放熱を行い、エバポレータで冷却された空気は加熱さ
れて車室内に吹き出され、もって車室内が暖房される。
その際、エバポレータは空気を冷却して除湿を行うの
で、除湿暖房が実現される。
【0016】従来の電気自動車用冷暖房装置において
は、暖房運転時に車室外コンデンサをバイパスさせる暖
房サイクルとなるため、車室外コンデンサに冷媒が滞留
することにより暖房サイクルを循環する冷媒量が不足す
るおそれがあるが、本発明の電気自動車用冷暖房装置で
は、冷媒回収管により車室外コンデンサに滞留した冷媒
をコンプレッサの吸入側に戻すことにより暖房サイクル
内の冷媒量を適正に維持することができる。
【0017】また、車室外コンデンサからの冷媒回収を
終了すると冷媒回収管を遮断することが必要となるが、
本発明の電気自動車用冷暖房装置では、かかる機能を司
るパイロット差圧作動式電磁弁を冷媒回収管に設けてい
るので、コストアップを最小限に抑制することができ
る。パイロット差圧作動式電磁弁は一方向の冷媒にのみ
制御可能な弁であるが、本発明の電気自動車用冷暖房装
置では、冷媒回収管を流れる冷媒方向が常に一方向であ
り、しかもパイロット差圧作動式電磁弁が冷媒の流れ方
向に対して正方向に設けられているので、適正な制御を
行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】図1および図2は、本発明の実施の形態で
ある電気自動車用冷暖房装置を示す構成図であり、図1
は冷房運転時、図2は暖房運転時をそれぞれ示す。ま
た、図3は、本発明の実施の形態に係るパイロット差圧
作動式電磁弁を示す断面図、図4は、本発明の実施の形
態に係る四方弁を示す断面図である。
【0020】本実施の形態である電気自動車用冷暖房装
置は、図1および図2に示すように、ブロワ装置1によ
り取り入れた空気を車室内に向かって送るためのダクト
2を有し、熱交換器として、ダクト2内に、上流側から
順にエバポレータ3と、主に暖房運転時に働く車室内コ
ンデンサ4とが配設され、また、ダクト2外に、主に冷
房運転時に働く車室外コンデンサ5が配設されている。
ダクト2の一端には、外気またはは内気を選択的に取り
入れるためのインテークドア16が設けられ、またダク
ト2の他端には、フロントガラス内面に調和空気を吹き
出すデフ吹出口17、乗員の上半身に調和空気を吹き出
すベント吹出口18、乗員の足元に温風を吹き出すフッ
ト吹出口19が設けられ、それぞれの吹出口には当該吹
出口を開閉するデフドア17D、ベントドア18D、フ
ットドア19Dがそれぞれ設けられている。
【0021】この電気自動車用冷暖房装置は、図7に示
す従来の装置と同様、冷房、暖房共に冷媒を用いたサイ
クル運転を行うことによって車室内の冷房と除湿暖房を
行うものであって、従来と同様の冷凍サイクルを有して
いる。
【0022】すなわち、この装置の冷凍サイクルは、コ
ンプレッサ6、車室外コンデンサとしてのメインコンデ
ンサ5、車室内コンデンサとしてのサブコンデンサ4、
リキッドタンク7、膨張弁8、およびエバポレータ3が
冷媒配管11で連結され、その中に冷媒が封入されてい
る。また、暖房運転時と冷房運転時とで機能させるコン
デンサ4、5を切り替えるために、メインコンデンサ5
の入口には冷媒の流れを切り替えるための四方弁90
(たとえば、パイロット差圧作動式電磁弁)が冷媒流路
切替手段として設けられ、この四方弁90にはメインコ
ンデンサ5をバイパスするバイパス管10が接続され、
さらに、このバイパス管10は、メインコンデンサ5の
出口とサブコンデンサ4の入口とをつなぐ配管11に連
結されている。
【0023】コンプレッサ6から吐出された冷媒の流路
を切り替えるための四方弁90は、図4(A)(B)に
示すように、密閉されたシリンダ91と、当該シリンダ
91内を図中左右に摺動自在に設けられたピストン92
と、当該ピストンを左右に移動させる制御エアーを送る
ための制御弁93とを有し、シリンダ91には図中上側
に3つの冷媒出入口94,95,96、図中下側に1つ
の冷媒出入口97が形成されている。ピストン92に
は、隣接する2つの冷媒出入口のみを連通させる空間9
8が形成されており、この空間98で連通された2つの
冷媒出入口以外の冷媒出入口は、ピストン92内で連通
されるようになっている。つまり、図4(A)に示す冷
房運転時には、ピストン92が図中右行することにより
冷媒出入口95,96が連通する一方で、冷媒出入口9
4,97が連通する。また、図4(B)に示す暖房運転
時には、ピストン92が図中左行することにより冷媒出
入口94,95が連通する一方で、冷媒出入口96,9
7が連通する。
【0024】なお、メインコンデンサ5の背面には、こ
のコンデンサ5に空気を送るための送風手段としてのコ
ンデンサファン装置12が配設されている。
【0025】また、このサイクルには、図示しないが、
コンプレッサ6から吐出される冷媒の圧力や温度が上昇
したときにサイクルを保護すべくコンプレッサ6をオフ
するための高圧カットスイッチなどが設けられている。
また、場合によっては、構成を簡単にするために、リキ
ッドタンク7とアキュムレータの双方または一方を省略
してもよい。
【0026】本実施の形態である電気自動車用冷暖房装
置においては、メインコンデンサ5に滞留した冷媒をコ
ンプレッサ6の吸入側に戻すために、四方弁90とコン
プレッサ6の上流側との間に冷媒回収管50が設けら
れ、さらに、この冷媒回収管50にパイロット差圧作動
式電磁弁60が取り付けられている。パイロット差圧作
動式電磁弁60は、一方向に流れる冷媒のみを制御可能
な弁であるため、図1および図2に点線の矢印で示され
た回収冷媒の流れに対して、正方向に取り付けられてい
る。
【0027】このパイロット差圧作動式電磁弁60は、
図3(A)(B)に示すように、冷媒配管が接続される
メインポート61と、当該メインポート61を開閉する
ダイアフラム弁62と、ダイアフラム弁62の裏面とメ
インポート61の下流側とを繋ぐパイロットポート63
と、当該パイロットポート63を開閉するパイロット弁
64とを有する。図3(B)に示すように、電磁コイル
65を通電状態にすることによってプランジャ66をバ
ネ67aの力に抗して上げると、パイロット弁64がバ
ネ67bの力により閉となる。また、図3(A)に示す
ように、電磁コイル65を非通電状態とすることによ
り、プランジャ66がバネ67aの力により押し下げら
れ、パイロット弁64がバネ67bの力に抗して開とな
る。
【0028】ダイアフラム弁62には通孔68が開設さ
れているので、冷媒回収時には、図3(A)に示すよう
に、電磁コイル65を非通電状態とすることによりプラ
ンジャ66を下げ、パイロット弁64を開く。これによ
り、メインポート61から通孔68を介してダイアフラ
ム弁62を通過した冷媒はパイロットポート63を通っ
てメインポート61の下流側に至るので、ダイアフラム
弁62の背面側の圧力が低下する。その結果、ダイアフ
ラム弁62の前面および背面に圧力差が生じるため、当
該ダイアフラム弁62は開状態を維持する。
【0029】これに対して、冷媒の回収を終了すると、
冷媒回収管50を遮断する必要があるため、電磁コイル
65を通電状態とする。これにより、図3(B)に示す
ようにプランジャ66が上がり、パイロット弁64が閉
となるため、ダイアフラム弁62の背面の圧力が上昇
し、当該ダイアフラム弁62を押し下げる。その結果、
ダイアフラム弁62は閉状態を維持することとなる。
【0030】なお、当該パイロット差圧作動式電磁弁6
0は、図5および図6に示すように、メインコンデンサ
5の入口側に取り付けることも可能である。しかしなが
ら、冷暖房サイクルを図5および図6に示すように構成
すると、図5に示す冷房運転時に当該パイロット差圧作
動式電磁弁60を流れる冷媒の方向と、図6に示す冷媒
回収時(および暖房時)に当該パイロット差圧作動式電
磁弁60を流れる冷媒の方向とが互いに逆となり、上述
した当該電磁弁60の作動方式を考慮すると、冷媒回収
時の電磁弁60の作動が不安定となり、十分に冷媒を回
収することができないという問題がある。なお、電磁弁
を直動式の両流れ制御型にすればメインコンデンサ5の
入口側に取り付けても十分に冷媒を回収することはでき
るが、電磁弁自体のコストが上昇し、しかも消費電力が
増大するため、電気自動車に搭載するには現実的でな
い。
【0031】以上が、四方弁90およびパイロット差圧
作動式電磁弁60の構成および作用であるが、これらは
何れも制御装置80によって制御される。
【0032】すなわち、冷房運転時には、四方弁90を
図4(A)に示す状態に切り替え、図1に示すようにコ
ンプレッサ6から吐出された冷媒をメインコンデンサ5
側に導き、コンプレッサ6→メインコンデンサ5→サブ
コンデンサ4→リキッドタンク7→膨張弁8→エバポレ
ータ3→コンプレッサ6へと循環させる冷房サイクルを
形成する。この過程において、エバポレータ3は熱交換
により液状冷媒を蒸発させて冷媒通路の周囲を通過する
取り入れ空気を冷却し、これにより車室内が冷房され
る。また、メインコンデンサ5はエバポレータ3で奪っ
た熱を空気との熱交換により外部に放出してガス状冷媒
を冷却し凝縮液化させる。このとき、サブコンデンサ4
はほとんど熱交換器として機能しない。
【0033】一方、暖房運転時には、四方弁90を図4
(B)に示す状態に切り替え、図2に示すようにコンプ
レッサ6から吐出された冷媒をバイパス管10を介して
直接サブコンデンサ4に導き、コンプレッサ6→サブコ
ンデンサ4→リキッドタンク7→膨張弁8→エバポレー
タ3→コンプレッサ6へと循環させる暖房サイクルを形
成する。この過程において、コンプレッサ6から吐出さ
れ四方弁90でメインコンデンサ5をバイパスしたガス
状冷媒は、サブコンデンサ4で凝縮液化されて放熱を行
う。これにより、エバポレータ3で冷却された空気は加
熱されて車室内に吹き出され、もって車室内が暖房され
る。その際、エバポレータ3は空気を冷却して除湿を行
うので、結局、除湿暖房が実現される。このとき、車室
内に吹き出される空気の温度は、サブコンデンサ4の上
流に配設されたエアミックスドア13の開度を調節する
ことによって行われる。
【0034】なお、上記した冷房運転モードと暖房運転
モードの切り替えは設定温度によって制御することがで
きる。たとえば、設定温度が24℃以下であるときは冷
房運転モード、設定温度が26℃以上であるときは暖房
運転モードにそれぞれ設定され、それらの中間であると
きはコンプレッサ6をオフしてサイクル運転を停止させ
る。
【0035】コンプレッサ6は、図示しないが、電気自
動車の駆動源とは別である電気モータによって駆動され
る。つまり、電気モータをバッテリー(図示せず)で駆
動することにより、電気自動車のコンプレッサ6の駆動
が行われる。
【0036】また、昼夜の温度差などが原因でメインコ
ンデンサ5に冷媒が多量に滞留した場合、そのまま暖房
運転を行うと暖房サイクルを流れる冷媒量が不足し、所
望の暖房性能が発揮できなかったり、潤滑性が低下した
りする。そのため、本実施の形態では、かかる暖房運転
を行う前にメインコンデンサ5に滞留した冷媒を暖房サ
イクル内へ回収する。
【0037】すなわち、パイロット差圧作動式電磁弁6
0において、電磁コイル65を非通電状態とすることに
よりプランジャ66を下げ、パイロット弁64を開く。
これにより、メインポート61から通孔68を介してダ
イアフラム弁62を通過した冷媒はパイロットポート6
3を通ってメインポート61の下流側に至るので、ダイ
アフラム弁62の背面側の圧力が低下する。その結果、
ダイアフラム弁62の前面および背面に圧力差が生じる
ため、当該ダイアフラム弁62は開状態を維持する。し
たがって、メインコンデンサ5に滞留した冷媒は、冷媒
回収管50を介してコンプレッサ6の吸入側に導かれ、
暖房サイクル内に取り込まれることとなる。
【0038】このような冷媒回収時間は適宜選択可能で
あるが、例えば、暖房運転を開始してから約90秒程度
であり、時間経過後は電磁コイル65を通電状態にして
パイロット弁64を閉じて暖房運転を継続する。このよ
うに冷媒回収が終ればサイクルバランス安定化のために
電磁弁60を閉じるが、パイロット差圧作動式電磁弁6
0を冷媒の流れ方向に対して正流れ方向に設けてあるの
で、閉弁動作を円滑に行わせることができる。
【0039】このように、本実施の形態では、冷暖房を
切り替える際に、メインコンデンサ5に滞留した冷媒を
回収することができるので、循環冷媒量の不足による暖
房性能の低下や潤滑性の低下を防止することができる。
また、冷暖房時ともに、サイクル内を流れる冷媒量に差
が出ることが少なくなり、冷媒封入量の管理を容易に行
うことができる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、冷媒
回収管により車室外コンデンサに滞留した冷媒をコンプ
レッサの吸入側に戻すことにより暖房サイクル内の冷媒
量を適正に維持することができる。このとき、車室外コ
ンデンサからの冷媒回収を終了すると冷媒回収管を遮断
することが必要となるが、本発明の電気自動車用冷暖房
装置では、かかる機能を司るパイロット差圧作動式電磁
弁を冷媒回収管に設けているので、コストアップを最小
限に抑制することができる。また、パイロット差圧作動
式電磁弁は一方向の冷媒にのみ制御可能な弁であるが、
本発明の電気自動車用冷暖房装置では、冷媒回収管を流
れる冷媒方向が常に一方向であり、しかもパイロット差
圧作動式電磁弁が冷媒の流れ方向に対して正方向に設け
られているので、適正な制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である電気自動車用冷暖
房装置を示す構成図(冷房運転時)である。
【図2】 本発明の実施の形態である電気自動車用冷暖
房装置を示す構成図(暖房運転時)である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るパイロット差圧作
動式電磁弁を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る四方弁を示す断面
図である。
【図5】 本発明の対比例である電気自動車用冷暖房装
置を示す構成図(冷房運転時)である。
【図6】 本発明の対比例である電気自動車用冷暖房装
置を示す構成図(暖房運転時)である。
【図7】 従来の電気自動車用冷暖房装置を示す構成図
である。
【符号の説明】
3…エバポレータ 4…サブコンデンサ(車室内コンデンサ) 5…メインコンデンサ(車室外コンデンサ) 6…コンプレッサ 8…膨張弁 11…冷媒配管 10…バイパス管 50…冷媒回収管 60…パイロット差圧作動式電磁弁 90…四方弁(冷媒流路切替弁)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサ(6) 、車室外コンデンサ
    (5) 、車室内コンデンサ(4) 、膨張弁(8) およびエバポ
    レータ(3) が冷媒配管(11)によりこの順序で連結され、
    前記コンプレッサ(6) から吐出された冷媒が前記車室外
    コンデンサ(5)を迂回して前記車室内コンデンサ(4) に
    導かれるバイパス管(10)と、前記コンプレッサ(6) から
    吐出される冷媒の流路を切り替えるために前記コンプレ
    ッサ(6)の下流の冷媒配管に設けられた冷媒流路切替弁
    (90)とを有し、前記コンプレッサ(6) から吐出される冷
    媒が、冷房運転時には前記冷媒流路切替手段(90)により
    前記車室外コンデンサ(5) に導入され、暖房運転時には
    前記冷媒流路切替手段(90)により前記バイパス管(10)を
    介して直接前記車室内コンデンサ(4) に導入される電気
    自動車用冷暖房装置において、 少なくとも暖房運転時には前記車室外コンデンサ(5) に
    滞留した冷媒を前記コンプレッサ(6) の吸入側に戻す冷
    媒回収管(50)と、 前記冷媒回収管(50)に冷媒の流れ方向に対して正方向に
    設けられたパイロット差圧作動式電磁弁(60)と、を有す
    ることを特徴とする電気自動車用冷暖房装置。
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