JPH10329535A - 自動車用冷暖房装置 - Google Patents

自動車用冷暖房装置

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JPH10329535A
JPH10329535A JP13889497A JP13889497A JPH10329535A JP H10329535 A JPH10329535 A JP H10329535A JP 13889497 A JP13889497 A JP 13889497A JP 13889497 A JP13889497 A JP 13889497A JP H10329535 A JPH10329535 A JP H10329535A
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JP
Japan
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condenser
unit
refrigerant
heating
air conditioner
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JP13889497A
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Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略化されたシステム構成で除湿暖房を行い
うる簡易型の除湿ヒートポンプ式の自動車用冷暖房装置
を提供する。 【解決手段】 モータルーム内に開閉可能な外気導入口
21と外気排出口22が形成された室外エアコンユニッ
ト20を配置し、この室外エアコンユニット20内に電
動コンプレッサ7、コンデンサ15の一部15a、リキ
ッドタンク9、および膨脹弁10を配設し、室内エアコ
ンユニット30内にコンデンサ15の他の一部15bお
よびエバポレータ3を配設する。コンデンサ15の一部
15aの前面にはPTCヒータ17を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿機能を備えた
ヒートポンプシステムにより車室内の除湿暖房を行う、
特に電気自動車に好適な自動車用冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電気自動車は、走行駆動源が電
気モータであるため、高温のエンジン冷却水を利用する
エンジン搭載車に比べて暖房熱源が不足する。このた
め、従来の電気自動車用冷暖房装置においては、冷房の
みならず暖房にも冷媒を用いてサイクル運転を行い、窓
曇りを防止しながら車室内を暖房することができる除湿
可能なヒートポンプ式エアコン(以下「除湿ヒートポン
プ式エアコン」という)が開発されている(例えば、特
開平5−201243号参照)。
【0003】この種の電気自動車用冷暖房装置は、例え
ば、図3に示すように、ダクト1内に、空気を取り入れ
るブロア装置2と、エバポレータ3と、主に暖房運転時
に機能する室内側のサブコンデンサ4とが配設され、さ
らに、ダクト1の外には、主に冷房運転時に機能する室
外側のメインコンデンサ5が配設されている。
【0004】サブコンデンサ4とメインコンデンサ5と
は、冷凍サイクル中に設けられた四方弁6によって暖房
運転時と冷房運転時とで切り換えられ、暖房運転時にお
いては、冷媒がメインコンデンサ5をバイパスして流れ
るようにし、電動コンプレッサ7から吐出された冷媒
は、四方弁6→バイパス通路8→サブコンデンサ4→リ
キッドタンク9→膨脹弁10→エバポレータ3と流れ
て、コンプレッサ7に帰還する。この循環過程におい
て、コンプレッサ7から吐出され四方弁6でメインコン
デンサ5をバイパスしたガス冷媒は、サブコンデンサ4
で凝縮液化されて放熱を行うので、エバポレータ3で除
湿(および冷却)された空気はサブコンデンサ4で加熱
され、車室内が除湿暖房されることになる。
【0005】また、四方弁6の出口側(出口ポートの一
つ)とコンプレッサ7の吸入側との間には冷媒回収通路
11が設けられ、さらに、この冷媒回収通路11には電
磁弁12が取り付けられている。そして、暖房運転開始
時に外気温度が低いときには、四方弁6により冷媒回収
通路11とメインコンデンサ5とを連通させ、電磁弁1
2を開くことによって、主としてメインコンデンサ5に
滞留しているいわゆる寝込み冷媒をコンプレッサ7に戻
して、冷媒不足を補うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエアコンシステムでは、十分な除湿暖房効果を発
揮しうるものの、冷凍サイクルを含めたシステム全体の
構成が複雑であることなどから、下記の点が問題となり
うる。
【0007】第一に、従来の構成では、外気温度が低い
ときにメインコンデンサ5などに冷媒が溜りやすいので
(寝込み冷媒の存在)、暖房運転時においてサイクル内
を循環する冷媒量を確保するため、上記のように、寝込
み冷媒を回収するための手段(四方弁6、冷媒回収通路
11、電磁弁12など)を設けるとともにその制御を行
うことが必要となる。したがって、構成の複雑化を避け
てコストや重量などの低減を図るためには、寝込み冷媒
が存在しない構成であることが望ましい。
【0008】第二に、従来の構成では、暖房運転時と冷
房運転時とで冷媒の流れを切り換えたりまた寝込み冷媒
を回収するために、四方弁6、逆止弁13,14などの
弁類が追加されているが、こうした弁類の追加によっ
て、作動上の信頼性を確保するための対策が必要とな
り、さらに、作動音が発生したり、コストおよび重量が
増加するおそれがある。このような不具合をなくすため
には、四方弁や逆止弁を必要としない構成であることが
望ましい。
【0009】第三に、従来の構成では、電動コンプレッ
サ7はモータルーム(通常のエンジン搭載車におけるエ
ンジンルームに相当するもの)内に設置されており、コ
ンプレッサ7が外気と同じ温度にさらされるので、サイ
クルを早期に立ち上げるためには暖房運転時に断熱が必
要である。具体的には、コンプレッサ7に多量の断熱材
を巻くなどの対策を施している。コンプレッサ7に対す
るこうした個別的な断熱対策もまた、コストアップなど
につながることになる。
【0010】本発明は、従来の除湿ヒートポンプ式エア
コンにおける上記課題に着目してなされたものであり、
簡略化された構成で除湿暖房を行いうる簡易型の除湿ヒ
ートポンプ式の自動車用冷暖房装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、冷凍サイクル内を状態変化
しながら循環する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房
を行うヒートポンプ式の自動車用冷暖房装置において、
車室外に配置された第1ユニットにそれぞれ開閉自在の
外気導入口および外気排出口を開設し、前記第1ユニッ
ト内に電動コンプレッサ、コンデンサの一部、リキッド
タンク、および膨脹弁を配設し、車室内に配置された第
2ユニット内に前記コンデンサの他の一部およびエバポ
レータを配設してなることを特徴とする。
【0012】本発明の構成によると、この冷凍サイクル
は、冷凍サイクルの基本的な構成と同様に、電動コンプ
レッサ、コンデンサ、リキッドタンク、膨脹弁、および
エバポレータで構成されており、二つのコンデンサを設
ける必要がなくサイクルの切換えがないため四方弁や逆
止弁は用いられていない。また、冷媒の循環するサイク
ルが一つのみであるため、寝込み冷媒も存在しない。コ
ンデンサは、第1ユニット内に存在する部分(以下「本
体部」という)と、第2ユニット内に存在する部分(以
下「挿入部」という)とに分かれており、コンデンサ挿
入部によって車室内に吹き出される空気が加熱される。
【0013】この自動車用冷暖房装置の暖房運転時およ
び冷房運転時の作動は、以下のようになる。
【0014】まず、暖房運転時には、第1ユニットに設
けられた外気導入口と外気排出口をそれぞれ閉じて、外
気が第1ユニット内に入らないようにする。これによ
り、第1ユニット内の構成部品は外部から熱的に遮断さ
れ(断熱作用)、電動コンプレッサは外気の影響を受け
にくくなって、早期立上げが可能となり、また、コンデ
ンサ本体部に当たる風は外気よりも高い温度になって、
コンデンサ挿入部に流入する冷媒の温度の低下が極力防
止される(暖房性能低下防止)。この状態において、コ
ンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒は、コン
デンサに導かれ、その挿入部で取入れ空気に熱を放出し
て凝縮液化される。この液冷媒はリキッドタンクに至
り、さらに膨脹弁によって断熱膨脹されて低温低圧の霧
状冷媒となった後、エバポレータで熱交換により取入れ
空気を除湿(および冷却)し、コンプレッサに戻され
る。このようにして車室内の除湿暖房が行われる。
【0015】一方、冷房運転時には、第1ユニットに設
けられた外気導入口と外気排出口をそれぞれ開いて、外
気を第1ユニット内に導入し、コンデンサ本体部に風を
当てて最大凝縮性能を発揮させる。この状態において、
コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒は、コ
ンデンサに導かれ、その本体部で外気と熱交換されて凝
縮液化される。このとき、コンデンサに圧送されてきた
高温高圧のガス冷媒は挿入部にも流通するが、エアミッ
クスドアを閉じるなどしてその挿入部で取入れ空気との
熱交換は行われない。コンデンサから出た液冷媒はリキ
ッドタンクで抽出された後、エバポレータの入口に設け
られた膨脹弁によって断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷
媒となり、エバポレータに導かれる。この低温低圧の霧
状冷媒は、エバポレータにおいて熱交換により取入れ空
気を冷却しながら低温低圧のガス冷媒となり、コンプレ
ッサに戻される。このようにして車室内の冷房が行われ
る。
【0016】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記第1ユニット内に配設された前記
コンデンサの前記一部の空気流れ上流側に設けられ、前
記コンデンサを加熱する加熱手段を有することを特徴と
する。
【0017】本発明の構成によると、暖房運転開始時に
加熱手段をオンして、コンデンサを加熱する。これによ
り、前記断熱作用と相俟って、コンデンサ挿入部に流入
する冷媒の温度の低下がより一層防止され、立ち上がり
暖房性能つまり即暖性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って本発明の実施
の形態を説明する。
【0019】図1は本発明を電気自動車用冷暖房装置に
適用した実施の形態を示す概略構成図、図2はコンデン
サの形状を示す概略正面図である。なお、同図中、図3
と共通する部材には同一の符号を付してある。
【0020】本実施形態に係る電気自動車用冷暖房装置
は、冷房、暖房共に冷媒を用いたサイクル運転を行うこ
とによって車室内の冷房と除湿暖房を行う除湿ヒートポ
ンプ式エアコンである。
【0021】このエアコンの冷凍サイクルは、冷凍サイ
クルの基本的な構成と全く同じであって、電動コンプレ
ッサ7、コンデンサ15、リキッドタンク9、膨張弁1
0、およびエバポレータ3を配管で連結し、その中に冷
媒を封入して構成されている。したがって、サブコンデ
ンサおよびメインコンデンサといった二つのコンデンサ
を使用しかつ四方弁や逆止弁などの弁類を必要とする従
来の除湿ヒートポンプ式エアコンに比べてシステムの簡
略化が図られている。
【0022】車室外のモータルーム内には、第1ユニッ
トとしての室外エアコンユニット20が配置されてい
る。この室外エアコンユニット20内には、エバポレー
タ3を除く冷凍サイクルのほとんどすべての構成部品、
つまり電動コンプレッサ7、コンデンサ15の一部(コ
ンデンサ本体部15a)、リキッドタンク9、および膨
脹弁10が配設されている。また、室外エアコンユニッ
ト20内には、電動コンプレッサ7の回転数を制御する
ためのインバータ16も設置されている。コンデンサ本
体部15aの前面、つまり空気流れ上流側には、加熱手
段としてコンデンサ15を加熱するPTCヒータ17が
設けられ、また、コンデンサ本体部15aの背面、つま
り空気流れ下流側には、このコンデンサ15(の本体部
15a)に空気を供給するコンデンサファン18が設け
られている。
【0023】さらに、室外エアコンユニット20には、
外気を導入するための外気導入口21と、導入した外気
を排出するための外気排出口22とがそれぞれ開設され
ている。外気導入口21には吸気ダクト23が接続さ
れ、外気排出口22には排気ダクト24が接続されてい
る。外気導入口21は吸気ドア25によって開閉され、
外気排出口22は排気ドア26によって開閉される。な
お、各ドア25、26は回動式のみならずシャッタ式で
もよい。
【0024】吸気ダクト23および排気ダクト24は、
コンデンサ15(の本体部15a)に当たる風量をでき
るだけ多くしてコンデンサ15が最大凝縮性能を発揮し
うるよう、それぞれ、走行風を導入・排出しやすくし、
かつ、可能な限り大きな断面積を有することが好まし
い。
【0025】また、吸気ドア25および排気ドア26
は、それぞれ、車種によっても異なるが、複数のドアで
設定した方が、前記断面積を大きくし、かつ作動トルク
も低減することができる。
【0026】一方、車室内には、第2ユニットとしての
室内エアコンユニット30が配置されている。この室内
エアコンユニット30内には、冷凍サイクルを構成する
エバポレータ3と、コンデンサ15の他の一部(コンデ
ンサ挿入部15b)とが配設されている。
【0027】なお、より詳細には、室内エアコンユニッ
ト30は、一般的なカーエアコンと同様、上流側から順
に、インテークユニット31、クーリングユニット3
2、およびヒータユニット33からなっており、インテ
ークユニット31には外気取入口34と内気取入口35
を選択的に開閉するインテークドア36と内外気を吸入
し取り入れて圧送するブロアファン37とが配置され、
クーリングユニット32には前記エバポレータ3が配置
されている。また、ヒータユニット33にはエアミック
スドア38と前記コンデンサ挿入部15bとが配置され
ている。エアミックスドア38は、コンデンサ挿入部1
5bの前面に回動自在に設けられ、コンデンサ挿入部1
5bを通過した温風とこれを迂回した冷風との比率を調
節してコンデンサ挿入部15bの下流域で所望温度の空
気を作ったり、あるいはコンデンサ挿入部15bに空気
が流通しないようにしている。ヒータユニット33のコ
ンデンサ挿入部15b下流側には、エアミックス後の温
度調節された空気を車室内の所定の場所に向かって吹き
出すための図示しない各種吹出口(例えば、ベント吹出
口、フット吹出口、デフ吹出口など)が形成されてい
る。
【0028】このように、コンデンサ15は主に室外エ
アコンユニット20内に配置された状態でその一部(挿
入部15b)が室内エアコンユニット30内に挿入され
ているが、このため、コンデンサ15は、例えば、図2
に示すように、本体部15aの側方に挿入部15bが突
き出た形状をしている。もちろん、コンデンサ15の形
状はこれに限定されるわけではなく、例えば、通常のフ
ラットな四角形状のものの一部のみを室内エアコンユニ
ット30内に挿入するように構成することも可能であ
る。
【0029】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0030】例えば、エアコンスイッチがオンされる
と、システムが起動してコンプレッサ7がオンし、冷凍
サイクル内を冷媒が循環する。具体的には、サイクル内
の冷媒は、コンプレッサ7→コンデンサ15→リキッド
タンク9→膨脹弁10→エバポレータ3→コンプレッサ
7という回路を循環する。
【0031】その際、暖房運転時には、室外エアコンユ
ニット20に設けられた吸気ドア25と排気ドア26を
それぞれ全閉位置に設定して、外気が室外エアコンユニ
ット20内に入らないようにする。これにより、室外エ
アコンユニット20内の構成部品は外部から熱的に遮断
され(断熱作用)、電動コンプレッサ7は外気の影響を
受けにくくなるため、暖房運転開始時にコンプレッサ7
内に液冷媒が溜りにくくなり、早期立上げが可能とな
る。また、コンデンサ本体部15aに当たる風は外気よ
りも高い温度となり、コンデンサ挿入部15bに流入す
る冷媒の温度の低下が極力防止される(暖房性能低下防
止)。
【0032】さらに、暖房運転開始時には、PTCヒー
タ17をオンして積極的にコンデンサ15を暖めるよう
にする。これにより、前記断熱作用と相俟って、コンデ
ンサ挿入部15bに流入する冷媒の温度の低下がより一
層防止され、立ち上がり暖房性能つまり即暖性の向上が
図られる。なお、この場合には、PTCヒータ17をオ
ンすると同時にコンデンサファン18をオンして、PT
Cヒータ17で加熱された空気をコンデンサ本体部15
aに送るようにする。そして、PTCヒータ17をオン
しておく必要がなくなったとき、具体的には、コンプレ
ッサ7から吐出される冷媒の温度がPTCヒータ17か
らの温風の温度よりも高くなったとき、コンデンサファ
ン18をオフする。
【0033】この状態において、コンプレッサ7から吐
出された高温高圧のガス冷媒はコンデンサ15に導かれ
る。コンデンサ15では、その一部(挿入部15b)が
室内エアコンユニット30内に挿入され、かつエアミッ
クスドア38が開いているので、この挿入部15bで取
入れ空気との熱交換が行われてこれを加熱する。このと
き、コンプレッサ7からの高温高圧のガス冷媒は、十分
に凝縮液化されてリキッドタンク9に流れ込み、さらに
膨脹弁10に至る。この中温高圧の液冷媒は、膨脹弁1
0によって断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となった
後、エバポレータ3に導かれて取入れ空気との熱交換が
行われてこれを除湿(および冷却)し、コンプレッサ7
に戻される。このようにして、除湿を伴う暖房が実現さ
れ、窓ガラスの曇りを晴らす機能などが果たされること
となる。なお、温調制御は、エアミックスドア38の開
度を調整することによって行うことができる。
【0034】一方、冷房運転時には、室外エアコンユニ
ット20に設けられた吸気ドア25と排気ドア26をそ
れぞれ全開位置に設定して、外気を室外エアコンユニッ
ト20内に導入するとともに、コンデンサファン18を
オンして、コンデンサ本体部15aに風(外気)を当て
てコンデンサ15が最大凝縮性能を発揮するようにす
る。
【0035】この状態において、コンプレッサ7から吐
出された高温高圧のガス冷媒は、コンデンサ15に導か
れ、その本体部15aで外気と熱交換されて凝縮液化さ
れる。このとき、コンデンサ15に圧送されてきた高温
高圧のガス冷媒は挿入部15bにも流通することになる
が、エアミックスドア38が全閉されているので、その
挿入部15bで取入れ空気との熱交換は行われない。コ
ンデンサ15から出た中温高圧の液冷媒は、リキッドタ
ンク9で抽出された後、エバポレータ3の入口に設けら
れた膨脹弁10によって断熱膨脹されて低温低圧の霧状
冷媒となり、エバポレータ3に導かれる。この低温低圧
の霧状冷媒は、エバポレータ3において熱交換により取
入れ空気を冷却しながら低温低圧のガス冷媒となり、コ
ンプレッサに戻される。このようにして車室内の冷房が
行われる。
【0036】したがって、本実施形態によれば、一つの
コンデンサ15を使用すれば足り、従来のようにサブコ
ンデンサおよびメインコンデンサといった二つのコンデ
ンサを使用する必要がないため、サイクルの切換えがな
く、四方弁や逆止弁などの弁類は必要としない。これに
より、作動上の信頼性の向上が図られるとともに、弁類
の作動音の発生がなくなり、さらにコストや重量の低減
も図られる。
【0037】また、冷媒の循環するサイクルが一つのみ
であるため、寝込み冷媒が存在しなくなり、従来のよう
に寝込み冷媒を回収するための手段を設けたりその制御
を行うことが不要となり、この点でもシステムの簡略化
が図られ、コストや重量の低減が図られる。
【0038】また、モータルーム内に室外エアコンユニ
ット20を配置し、この室外エアコンユニット20内に
電動コンプレッサ7を設けて、断熱を行うようにしたの
で、従来のようにコンプレッサ7に多量の断熱材を巻く
などの特別の対策を講ずる必要がなく、コンプレッサ7
の断熱が簡単で済む。よって、この点についてのコスト
アップはない。
【0039】しかも、このように電動コンプレッサ7が
室外エアコンユニット20内にあって外気の影響を受け
にくくなっていることから、暖房運転時、コンプレッサ
7内に液冷媒が溜りにくく、早期立ち上げが可能とな
る。
【0040】さらに、暖房運転時において吐出圧力が上
昇しすぎた場合には、コンデンサファン18を回して吐
出圧力を下げることで、システムの信頼性を高めること
ができる。
【0041】なお、本発明は、上述した実施形態のみに
限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種
々改変することができるものである。例えば、上述した
実施形態では、電気自動車用の冷暖房装置について説明
したが、本発明は、これのみに限定されるものではな
く、エンジン搭載車など通常の自動車の冷暖房装置にも
適用することができることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、車室外に第1ユニットを設けてその中に冷
凍サイクルの大部分の構成部品を配設するとともに車室
内の第2ユニット内にコンデンサの一部とエバポレータ
を配設したので、簡略化されたシステム構成で車室内を
除湿暖房することができ、作動上の信頼性の向上ととも
にコストや重量の低減なども図られる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加え、コンデンサを加熱する加熱
手段を設けたので、暖房運転開始時に取入れ空気と熱交
換される冷媒温度の低下がより一層防止され、即暖性の
向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を電気自動車用冷暖房装置に適用した
実施の一形態を示す概略構成図である。
【図2】 本実施形態に係るコンデンサの形状を示す概
略正面図である。
【図3】 従来の電気自動車用冷暖房装置を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
3…エバポレータ 7…電動コンプレッサ 9…リキッドタンク 10…膨脹弁 15…コンデンサ 17…PTCヒータ(加熱手段) 20…室外エアコンユニット(第1ユニット) 21…外気導入口 22…外気排出口 30…室内エアコンユニット(第2ユニット)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクル内を状態変化しながら循環
    する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒート
    ポンプ式の自動車用冷暖房装置において、 車室外に配置された第1ユニット(20)にそれぞれ開閉自
    在の外気導入口(21)および外気排出口(22)を開設し、前
    記第1ユニット(20)内に電動コンプレッサ(7)、コンデ
    ンサ(15)の一部(15a)、リキッドタンク(9)、および膨脹
    弁(10)を配設し、車室内に配置された第2ユニット(30)
    内に前記コンデンサ(15)の他の一部(15b)およびエバポ
    レータ(3)を配設してなることを特徴とする自動車用冷
    暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ユニット(20)内に配設された前
    記コンデンサ(15)の前記一部(15a)の空気流れ上流側に
    設けられ、 前記コンデンサ(15)を加熱する加熱手段(1
    7)を有することを特徴とする請求項1記載の自動車用冷
    暖房装置。
JP13889497A 1997-05-28 1997-05-28 自動車用冷暖房装置 Withdrawn JPH10329535A (ja)

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