JP3926670B2 - 伝達比可変操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵ハンドルの操舵角と転舵系の転舵角との伝達比を変化させる伝達比可変操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図5に示すように、特開2000−211541号公報記載の伝達比可変操舵装置が知られている。この伝達比可変操舵装置は、ハウジング90と、このハウジング90と一体回転可能に設けられる入力軸91と、ハウジング90に回転可能に支承された出力軸92と、ハウジング90内に固定され、モータ軸93aを回転可能なモータ93と、ハウジング90内に設けられた波動歯車機構からなるギヤ機構94と、ハウジング90内に設けられたロック機構95と、ハウジング90外で入力軸91と同軸に設けられたスパイラルケーブル装置96とを備えている。
【0003】
入力軸91は図示しない等速ジョイントを介して図示しない操舵ハンドルに連結されており、操舵ハンドルの操舵角が入力軸91に伝達されるようになっている。また、出力軸92は図示しない等速ジョイントを介して図示しないピニオンに連結されており、ピニオンの回転が図示しないラックバーを平行移動するようになっている。こうして、出力軸92は転舵系に転舵角を伝達する。
【0004】
モータ93はハウジング90内に固定されるモータハウジング93bを有している。モータハウジング93b内にはステータ93cが固定されており、ステータ93c内にはステータ93cによって回転駆動されるロータ93dが設けられている。モータ軸93aは、ロータ93dに固定され、ロータ93dの両端で軸方向に突出されている。このモータ軸93aのスパイラルケーブル装置96側の一端は、ハウジング90にボール軸受90aを介して回転可能に支承されているとともに、ロック機構95によりハウジング90に固定可能になっている。他方、モータ軸93aの他端はギヤ機構94に接続されている。
【0005】
ギヤ機構94は、モータ軸93aの他端が嵌入されてモータ軸93aと一体回転可能なウェーブジェネレータ94aを有している。このウェーブジェネレータ94aは、軸直角断面が楕円形状のカム941aと、このカム941aの外周に設けられたボール軸受942aとからなる。ボール軸受942aの内輪はカム941aの外周に固定されており、ボール軸受942aの外輪はボールを介して弾性変形可能である。ウェーブジェネレータ94aの外周にはボール軸受942aの外輪と一体的に環状のフレクスプライン94bが設けられている。フレクスプライン94bの外周には外歯が形成されている。また、ハウジング90内のモータ93側には環状のステイサーキュラスプライン94cが形成されている。ステイサーキュラスプライン94cの内周にはフレクスプライン94bの外歯と同数の内歯が形成され、これによりステイサーキュラスプライン94cはフレクスプライン94bと噛合している。さらに、ハウジング90内の外側にはステイサーキュラスプライン94cと隣接して環状のドライブサーキュラスプライン94dが軸受メタル90bを介して回転可能に支承されている。ドライブサーキュラスプライン94dの内周にはフレクスプライン94bの外歯より少ない歯数の内歯が形成され、これによりドライブサーキュラスプライン94dもフレクスプライン94bと噛合している。ドライブサーキュラスプライン94dは可動フランジ94eに固定され、可動フランジ94eは出力軸92に固定されている。
【0006】
ロック機構95は、モータ軸93aのスパイラルケーブル装置96側の一端の外周に固定されたロックホルダ95aと、ハウジング90に対して軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支され、駆動装置により駆動されるロックバー95bとを有している。ロックホルダ95aの外周には複数のロック溝が凹設されており、ロックバー95bの一端にはロック溝に係合可能な係合爪部が形成されている。
【0007】
また、スパイラルケーブル装置96は、図示しない車体に保持される筒状の筐体96aと、この筐体96aの内側に筐体96aに対して相対回転可能に設けられ、ハウジング90外でハウジング90に固定された内筒96bとを有している。また、筐体96aと内筒96bとの間には複数のリード線を絶縁被覆してなるフレキシブルフラットケーブル96cが設けられており、このフレキシブルフラットケーブル96cは、一端が内筒96bに接続されて内筒96bの周囲に巻回され、他端が筐体96aに接続されている。フレキシブルフラットケーブル96cと接続されて内筒96bから延出するリード線はモータ93のステータ等に接続され、フレキシブルフラットケーブル96cと接続されて筐体96aから延出するリード線は車体の図示しないバッテリ及びECU(電子制御装置)にコネクタにより接続される。
【0008】
この伝達比可変操舵装置では、ロックバー95bの係合爪部がロックホルダ95aのロック溝と係合していない状態において、運転手が操舵ハンドルを操舵すると、入力軸91を介してハウジング90に操舵角が伝達される。この際、その操舵角に応じてモータ93がロータ93dを回転駆動する。ロータ93dの回転はモータ軸93aを介してギヤ機構94に伝達され、ここで減速されて出力軸92が回転駆動される。
【0009】
また、ロックバー95bの係合爪部がロックホルダ95aのロック溝と係合している状態では、運転手が操舵ハンドルを操舵すると、入力軸91を介してハウジング90に操舵角が伝達されるとともに、モータ軸93aにも操舵角が伝達される。モータ軸93aの回転はギヤ機構94に伝達され、出力軸92が回転駆動される。
【0010】
こうしてこの伝達比可変操舵装置では、非常時にロック機構95の駆動装置がロックバー95bを駆動することにより入力軸91とモータ軸93aとをロック可能な状態としつつ、操舵角と転舵角との伝達比が可変された状態で転舵系に転舵角が伝達される。また、ロック機構95は、運転手がイグニッションスイッチのオフ操作を行なう際にも、駆動装置がロックバー95bを駆動して入力軸91とモータ軸93aとをロックすることとし、これによりシステム停止時の操舵を確保しようとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の伝達比可変操舵装置では、ロック機構95におけるロックホルダ95aのロック溝とロックバー95bの係合爪部との係合についての詳細が明らかでなかった。
【0012】
この点、特開2001−48028号には、図6に示すように、伝達比可変操舵装置の他のロック機構85が開示されている。このロック機構85では、モータ軸83aと一体回転可能にロックホルダ86が設けられているとともに、ハウジング80に軸心と平行な枢軸80a回りで揺動可能にロックバー87が軸支されている。ロックホルダ86の外周には、複数の広角の第1ロック溝86aが凹設されているとともに、第1ロック溝86a内に複数の狭角の第2ロック溝86bがさらに深く凹設されている。ロックバー87の一端には第1、2ロック溝86a、86bに係合可能な係合爪部87aが形成されている。
【0013】
この公報記載のロック機構85を備えた伝達比可変操舵装置では、広角の第1ロック溝86aにロックバー87の係合爪部87aが係合し、これによってハウジング80とモータ軸83aとの相対回転を抑制しつつ、狭角の第2ロック溝86bにロックバー87の係合爪部87aが確実に係合するようにしている。このため、この伝達比可変操舵装置では、非常時及びイグニッションスイッチのオフ時において、ハウジング80つまり入力軸とモータ軸83aとのロックをより確実にすることができる。
【0014】
しかしながら、同公報記載のロック機構では、運転手がイグニッションスイッチのオフ操作を行なう際、既に入力軸とモータ軸とがロックされた状態になっていると考える運転手の期待感を損ねる場合があった。
【0015】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、イグニッションスイッチのオフ時における運転手の期待感を損ねない伝達比可変操舵装置を提供することを解決すべき課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題解決のために鋭意研究を行い、イグニッションスイッチが操舵ハンドルの右に位置している右ハンドル車において、イグニッションスイッチのオフ操作を運転手が右手で行う際、運転手が左手で操舵ハンドルを僅かに左回りに回転させる点に着目し、本発明を完成させるに至った。
【0017】
すなわち、本発明の伝達比可変操舵装置は、ハウジングと、該ハウジングと一体回転可能に設けられ、操舵ハンドルの操舵角を伝達する入力軸と、該ハウジング内に固定され、モータ軸を回転可能なモータと、該ハウジングに回転可能に支承され、転舵系に転舵角を伝達する出力軸と、該ハウジング内で該モータ軸と該出力軸との間に設けられ、該モータ軸の回転角を増減して該出力軸に出力するギヤ機構と、該ハウジング内で該入力軸と該モータ軸との間に設けられ、該入力軸と該モータ軸とをロックするロック機構とを備え、該操舵角と該転舵角との伝達比を可変する伝達比可変操舵装置において、前記ロック機構は、前記モータ軸と一体回転可能に設けられ、外周に複数のロック溝が凹設されたロックホルダと、前記ハウジングに軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支され、一端に該ロック溝に係合可能な係合爪部をもつロックバーとを有し、該ロック溝は、広角の第1ロック溝と、該第1ロック溝より深く凹設され、イグニッションスイッチの位置とは逆方向に前記操舵ハンドルが回転された時に該係合爪部が係合する狭角の第2ロック溝とからなることを特徴とする。
【0018】
本発明の伝達比可変操舵装置では、運転手がイグニッションスイッチのオフ操作を行う際、ハウジングに軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支されたロックバーがモータ軸と一体回転可能に設けられたロックホルダをロックする。この際、ロックホルダの外周に凹設された複数のロック溝のうち、第1ロック溝が広角であることから、第1ロック溝にロックバーの係合爪部が係合され易い。
【0019】
ここで、イグニッションスイッチが操舵ハンドルの右に位置している車において、運転手がそのオフ操作を右手で行う際、左手は操舵ハンドルを把持しているため、操舵ハンドルは僅かに左回りに回転する。このため、操舵ハンドルから見て、ロックホルダも僅かに左回りに回転する。また、イグニッションスイッチが操舵ハンドルの左に位置している車において、運転手がそのオフ操作を左手で行う際、右手は操舵ハンドルを把持しているため、操舵ハンドルは僅かに右回りに回転する。このため、操舵ハンドルから見て、ロックホルダも僅かに右回りに回転する。これらの際、この伝達比可変操舵装置では、ロックバーの係合爪部が狭角の第2ロック溝に係合する。
【0020】
こうして、係合爪部が第2ロック溝に係合することによって、ロックホルダがロックバーに確実にロックされるため、システム停止時の操舵を確実に確保できる。また、操舵ハンドルのガタを抑制することができるとともに、そのガタによる異音の発生を抑制することができる。
【0021】
したがって、本発明の伝達比可変操舵装置によれば、イグニッションスイッチのオフ時における運転手の期待感を損ねることがない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を比較形態とともに図面を参照しつつ説明する。
【0023】
(実施形態)
実施形態の伝達比可変操舵装置1は、図1に示すように、イグニッションスイッチが操舵ハンドル70の右に位置している右ハンドル車のステアリング装置に用いられる。このテアリング装置は、車両の操舵ハンドル70が入力軸としての上部ステアリングシャフト71の上端に図示しない等速ジョイントを介して接続されている。また、上部ステアリングシャフト71の下端と、出力軸としての下部ステアリングシャフト72の上端とが伝達比可変操舵装置1を介して接続されている。
【0024】
また、下部ステアリングシャフト72の下端には図示しない等速ジョイントを介して図示しないピニオンが設けられ、このピニオンがステアリングギヤボックス73内においてラック74に噛合されている。ラック74の両端にはそれぞれタイロッド75の一端が接続されるとともに、各タイロッド75の他端にはナックルアーム76を介して転舵輪77が接続されている。
【0025】
さらに、上部ステアリングシャフト71には操舵ハンドル70の操舵角を検出する舵角センサ78が設けられ、下部ステアリングシャフト72には転舵輪77の転舵角を検出する転舵角センサ79が設けられている。これら舵角センサ78及び転舵角センサ79により検出された操舵ハンドル70の操舵角及び転舵輪77の転舵角はECU80に入力されるようになっている。ECU80には、車両速度を検出する車速センサ81から出力される車両速度も入力されるようになっている。そして、ECU80は、伝達比可変操舵装置1に対して、この伝達比可変操舵装置1を制御するための制御信号を出力するようになっている。
【0026】
伝達比可変操舵装置1を図2に拡大して示す。この伝達比可変操舵装置1は、一体に結合されているハウジング6〜8内に、ロック機構3、モータ4及びギヤ機構としての波動歯車機構5が設けられ、ハウジング6外にはスパイラルケーブル装置2が設けられている。そして、上部ステアリングシャフト71の下端71aと、下部ステアリングシャフト72の上端72aとが伝達比可変操舵装置1に接続されている。
【0027】
ハウジング6の上部ステアリングシャフト71側には筒状の嵌合部6aが形成されている。この嵌合部6aに上部ステアリングシャフト71の下端71aが板バネ6bを介して嵌合されており、これによりハウジング6と上部ステアリングシャフト71とが一体として回転するようになっている。
【0028】
モータ4はハウジング7内に固定されるモータハウジング10を有している。モータハウジング10はモータハウジング本体10aとモータエンドプレート10bとからなる。モータハウジング本体10aは、中央に軸孔10cをもつカップ状をなし、ハウジング7に固定されている。このモータハウジング本体10aの上部ステアリングシャフト71側には、モータハウジング本体10aの開口部を塞ぐようにモータエンドプレート10bが固定されている。モータハウジング本体10aの内周面にはステータ12が固定され、ステータ12内にはステータ12によって回転駆動されるロータ14が設けられている。ロータ14にはモータ軸13が固定され、モータ軸13はロータ14の両端で軸方向に突出されている。また、モータ軸13の一端13aはモータエンドプレート10bとの間に設けたボール軸受15により支承されており、モータ軸13の他端13bはモータハウジング本体10aの軸孔10cとの間に設けたボール軸受16により支承されている。これにより、モータ軸13はモータハウジング本体10a、ハウジング6〜8に対して同軸で回転可能になっている。このモータ軸13のスパイラルケーブル装置2側の一端13aは、ロック機構3によりハウジング6〜8に固定可能になっている。他方、モータ軸13の他端13bは波動歯車機構5に接続されている。
【0029】
波動歯車機構5は、モータ軸13の他端13bが嵌入されてモータ軸13と一体回転可能なウェーブジェネレータ17を有している。このウェーブジェネレータ17は、軸直角断面が楕円形状のカム17aと、このカム17aの外周に設けられたボール軸受17bとからなる。軸受17bの内輪はカム17aの外周に固定されており、ボール軸受17bの外輪はボールを介して弾性変形可能である。ウェーブジェネレータ17の外周にはボール軸受17bの外輪と一体的に弾性変形可能な環状のフレクスプライン19が設けられている。このフレクスプライン19の外周には外歯19aが形成されている。また、ハウジング7内のモータ4側には環状のステイサーキュラスプライン20が形成されている。ステイサーキュラスプライン20の内周にはフレクスプライン19の外歯19aより多い歯数の内歯20aが形成され、これによりステイサーキュラスプライン20はフレクスプライン19と噛合している。さらに、ハウジング7内の下部ステアリングシャフト72側にはステイサーキュラスプライン20と隣接して環状のドライブサーキュラスプライン21が軸受メタル7aを介して回転可能に支承されている。ドライブサーキュラスプライン21の内周にはフレクスプライン19の外歯19aと同数の内歯21aが形成され、これによりドライブサーキュラスプライン21もフレクスプライン19と噛合している。モータハウジング本体10aと波動歯車機構5との間には保護プレート9が設けられている。そして、ドライブサーキュラスプライン21には下部ステアリングシャフト72の上端72aが固定されている。
【0030】
ロック機構3は、図2又は図3に示すように、モータ軸13のスパイラルケーブル装置2側の一端13aの外周に固定されたロックホルダ24と、ハウジング6に対して軸心と平行な枢軸25a回りで揺動可能に軸支され、図示しない駆動装置により駆動されるロックバー25とを有している。ロックホルダ24の外周には、4つの広角の第1ロック溝24aと、各第1ロック溝24a間で第1ロック溝24aより深く凹設された4つの狭角の第2ロック溝24bとからなる4組のロック溝が凹設されている。ロックバー25の一端には第1、2ロック溝24a、24bに係合可能な係合爪部25bが形成されている。第2ロック溝24bは、操舵ハンドル70(図1参照)から見て、操舵ハンドル70の左回転時に係合爪部25bが係合するようになっている。
【0031】
また、図2に示すスパイラルケーブル装置2は、図示しない車体に保持される筒状の筐体26と、この筐体26の内側に筐体26に対して相対回転可能に設けられ、ハウジング6外でハウジング6に固定された内筒27とを有している。また、筐体26と内筒27との間には複数のリード線を絶縁被覆してなるフレキシブルフラットケーブル28が設けられており、このフレキシブルフラットケーブル28は、一端が内筒27に接続されて内筒27の周囲に巻回され、他端が筐体26に接続されている。フレキシブルフラットケーブル28と接続されて内筒27から延出するリード線はモータ4のステータ12等に接続され、フレキシブルフラットケーブル28と接続されて筐体26から延出するリード線は車体の図示しないバッテリ及びECU80にコネクタにより接続される。
【0032】
以上のような実施形態の伝達比可変操舵装置1では、図3に示すように、運転手が図示しないイグニッションスイッチのオフ操作を行う際、ロックバー25がモータ軸13と一体回転するロックホルダ24をロックする。この際、ロックホルダ24の外周に凹設された第1ロック溝24aが広角であるため、第1ロック溝24aにロックバー25の係合爪部25bが係合され易い。
【0033】
ここで、運転手がそのオフ操作を右手で行う際、左手は図1に示す操舵ハンドル70を把持しているため、操舵ハンドル70は僅かに左回りに回転する。このため、操舵ハンドル70から見て、ロックホルダ24も僅かに左回りに回転する。この際、図3に示すように、この伝達比可変操舵装置1では、ロックバー25の係合爪部25bが狭角の第2ロック溝24bに係合する。
【0034】
こうして、係合爪部25bが第2ロック溝24bに係合することによって、ロックバー25が最も深くロックホルダ24に挿入される。この際、係合爪部25bの右側で第1、第2ロック溝24a、24bの共通する壁がロックバー25と確実に係合するため、ロックホルダ24がさらに左回りに回転することを確実に規制する。こうして、運転手がイグニッションスイッチのオフ操作を行う際のロックホルダ24の回転方向を考慮することで、確実にロックすることが可能なロック機構3を得ることができる。このため、システム停止時の操舵が確実に確保される。また、操舵ハンドル70のガタを抑制することができるとともに、そのガタによる異音の発生を抑制することができる。
【0035】
したがって、実施形態の伝達比可変操舵装置1によれば、イグニッションスイッチのオフ時における運転手の期待感を損ねることがない。
【0036】
(比較形態)
比較形態の伝達比可変操舵装置では、図4に示すように、ロックホルダ24の外周に4つの広角の第1ロック溝24cと4つの狭角の第2ロック溝24dとからなる4組のロック溝が凹設されている。第2ロック溝24dは、操舵ハンドル70(図1参照)から見て、操舵ハンドル70の右回転時に係合爪部25bが係合するようになっている。他の構成は実施形態と同様である。
【0037】
この比較形態の伝達比可変操舵装置においても、運転手が図示しないイグニッションスイッチのオフ操作を右手で行う際、操舵ハンドル70から見て、操舵ハンドル70が僅かに左回りに回転する。この際、係合爪部25bは、第2ロック溝24dに係合せず、広角の第1ロック溝24c上で摺動してしまう。こうであれば、ロックホルダ24がロックバー25に確実にロックされないため、システム停止時の操舵に懸念がある。また、操舵ハンドル70にガタを生じ、かつそのガタにより異音も発生する。この状態を回避しようとすれば、運転手は、イグニッションスイッチのオフ操作を右手で行いながら、操舵ハンドル70を右回りに回転させなければならない。
【0038】
このため、比較形態の伝達比可変操舵装置では、既に上部ステアリングシャフト71とモータ軸13とがロックされた状態になっていると考える運転手の期待感を損ねることとなる。
【0039】
なお、イグニッションスイッチが操舵ハンドルの左に位置している車においては、上記比較形態が実施形態となり、上記実施形態が比較形態となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の伝達比可変操舵装置に係るステアリング装置の構成図である。
【図2】実施形態の伝達比可変操舵装置の縦断面図である。
【図3】実施形態の伝達比可変操舵装置のIII−III矢視断面図である。
【図4】比較形態の伝達比可変操舵装置のIV−IV矢視断面図である。
【図5】従来の伝達比可変操舵装置の縦断面図である。
【図6】従来の伝達比可変操舵装置のVI−VI矢視断面図である。
【符号の説明】
6、7、8…ハウジング
70…操舵ハンドル
71…入力軸(上部ステアリングシャフト)
13…モータ軸
4…モータ
72…出力軸(下部ステアリングシャフト)
5…ギヤ機構(波動歯車機構)
3…ロック機構
1…伝達比可変操舵装置
24a、24b…ロック溝(24a…第1ロック溝、24b…第2ロック溝)
24…ロックホルダ
25a…枢軸
25b…係合爪部
25…ロックバー

Claims (1)

  1. ハウジングと、該ハウジングと一体回転可能に設けられ、操舵ハンドルの操舵角を伝達する入力軸と、該ハウジング内に固定され、モータ軸を回転可能なモータと、該ハウジングに回転可能に支承され、転舵系に転舵角を伝達する出力軸と、該ハウジング内で該モータ軸と該出力軸との間に設けられ、該モータ軸の回転角を増減して該出力軸に出力するギヤ機構と、該ハウジング内で該入力軸と該モータ軸との間に設けられ、該入力軸と該モータ軸とをロックするロック機構とを備え、該操舵角と該転舵角との伝達比を可変する伝達比可変操舵装置において、前記ロック機構は、前記モータ軸と一体回転可能に設けられ、外周に複数のロック溝が凹設されたロックホルダと、前記ハウジングに軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支され、一端に該ロック溝に係合可能な係合爪部をもつロックバーとを有し、該ロック溝は、広角の第1ロック溝と、該第1ロック溝より深く凹設され、イグニッションスイッチの位置とは逆方向に前記操舵ハンドルが回転された時に該係合爪部が係合する狭角の第2ロック溝とからなることを特徴とする伝達比可変操舵装置。
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