JP4997747B2 - 伝達比可変装置 - Google Patents

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本発明は、駆動源であるモータの回転を拘束することにより入力軸と出力軸との間の相対回転を規制可能なロック装置を備えた伝達比可変機構に関するものである。
従来、モータを駆動源として、ステアリング操作に基づく入力軸の回転にモータ駆動に基づく回転を上乗せして出力軸に伝達する伝達比可変装置がある。そして、多くの場合、このような伝達比可変装置には、入力軸と出力軸との間の相対回転を規制可能なロック装置が設けられている。
例えば、特許文献1に記載の伝達比可変装置は、入力軸とともに一体回転するハウジングと、該ハウジング内に回転可能に軸支されたモータ軸と、ハウジングに固定されモータ軸及び出力軸に連結されることにより入力軸の回転を出力軸に伝達するとともに、モータ軸の回転を減速して同出力軸に伝達する差動機構とを備えている。そして、この伝達比可変装置において、ロック装置は、前記ハウジング側に設けられたロックアームと、モータ軸に固定されるともに周面にロックアームが係合される係合溝が形成されたロックホルダとを備えて構成されている。即ち、ロックアームをロックホルダの係合溝に係合させることにより、モータ軸とハウジングとが相対回転不能に連結される。そして、これにより、同ハウジングに連結された入力軸と出力軸との相対回転を規制するようになっている。
しかしながら、ロック装置が作動する場合のほとんどは、イグニッションオフ(IGオフ)時、即ちロックホルダが非回転状態の場合であり、このような状態においては、必ずしもロックアームの係合部とロックホルダの係合溝とが対応する位置関係にあると限らない。そこで、従来、上記のようなロック装置を備えた伝達比可変装置には、ロック起動時、ロックアームの係合部をロックホルダの周面に当接させた後、モータを回転駆動することにより、係合溝の側壁に係合部を当接させてその係合を確認するものがある。
即ち、図14(a)(b)に示すように、モータ軸(図示略)とともにロックホルダ81が回転することで、ロックホルダ81の係合溝82は、ロックアーム83の係合部84に対応する位置に移動し、ロックアーム83の係合部84とロックホルダ81の係合溝82とが係合する。このとき、係合部84と係合溝82とが係合した後、即ち係合部84の一端が係合溝82の側壁85に当接した状態においてもなお、その回転駆動が継続された場合、モータ制御信号のDutyは次第に上昇することになる。そして、このDutyが所定の閾値を超えたことをもって、ロックアーム83の係合部84とロックホルダ81の係合溝82との係合、即ちロック状態を確認するのである。
特開2003−320943号公報
ところで、このような伝達比可変装置においては、通常、その駆動源であるモータには、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが用いられる。そして、多くの場合、その駆動電力の供給は、各相の通電方向をステップ的に切り替える矩形波通電により行われる。即ち、矩形波通電においては、正弦波通電のような高精度の角度検出が不要であるため、構成簡素且つ安価なホール素子等を回転角センサに用いて製造コストの低減を図ることが可能である。そして、正弦波通電よりも大きなモータトルクを得ることができることから、より小型のモータを用いて伝達比可変装置の小型・軽量化を図ることができる。
しかしながら、矩形波通電では、その通電相の切り替えがステップ状であるがゆえに、モータの始動、即ち動き出しが急峻なものとなりやすい。特に、上記のようなロックアームの係合部とロックホルダの係合との係合確認、即ちロック確認時においては、ロックホルダ周面とロックアームとの間の摩擦力に抗してモータが回転しようとし、モータトルクがその摩擦力を超えた時点において一気に回転することになる。このため、ロックアームの係合部とロックホルダの係合溝とが係合する際、同係合溝の側壁に係合部が強く衝突することとなり、その際に生ずる衝突音が運転者に違和感を与えるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、静粛性に優れた伝達比可変装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータと、該モータの回転軸、並びに入力軸及び出力軸に連結されることにより前記入力軸の回転を前記出力軸に伝達するとともに前記回転軸の回転を減速して該出力軸に伝達可能な差動機構と、前記入力軸と前記出力軸との相対回転を規制可能なロック装置と、前記ロック装置の作動を制御するとともに、前記モータの各相の通電方向をステップ的に切り替える矩形波通電による駆動電力の供給を通じて前記モータの作動を制御する制御手段とを備え、前記ロック装置は、前記モータの回転軸と一体に設けられるとともに周面に係合溝が形成されたロックホルダと、前記係合溝に係合されることにより前記ロックホルダの回転を拘束可能なロックアームとを備えてなり、前記制御手段は、ロック起動時には、前記ロックアームの係合部を前記ロックホルダの周面に当接させるべく該ロックアームの作動を制御するとともに、該周面への当接後、前記モータを回転駆動することにより、前記係合溝の側壁に前記係合部を当接させて前記係合を確認する伝達比可変装置であって、前記制御手段は、前記係合を確認すべく前記モータを回転駆動する際には、前記モータの各相への通電形態を前記矩形波通電から正弦波通電に切り替えて前記駆動電力の供給を行うこと、を要旨とする。
即ち、正弦波通電により駆動電力の供給を行うことで、モータは滑らかに回転する。従って、上記構成によれば、ロックアームの係合部と係合溝の側壁との当接を穏やかなものとして、その衝突音の発生を効果的に抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記周面への係合部の当接後、該当接位置が前記係合溝の側壁から所定角度範囲にない場合には、該当接位置が前記所定角度範囲内となるまで、前記矩形波通電により前記モータを回転駆動すること、を要旨とする。
上記構成によれば、ロックアームとロックホルダ周面との当接位置を速やかに係合溝近傍まで移動させて、ロック確認に要する時間の短縮化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記ロック起動時、前記周面に対する前記係合部の当接位置が前記係合溝の側壁から所定角度範囲内となるように前記ロックアームの作動を制御すること、を要旨とする。
上記構成によれば、モータ回転状態からのロック起動時であっても、その高い静粛性を確保しつつ、迅速にロック確認を終了させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記正弦波通電は、前記モータの回転角を随時検出することになく行われる擬似正弦波通電であること、を要旨とする。
即ち、矩形波通電によるモータ制御においては、本来、高精度の回転角検出を必要としない。従って、上記構成のように、回転角検出を行わない擬似正弦波通電とすることで、新たに高精度の回転角センサを設けることによるコスト増を抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、制御手段は、前記擬似正弦波通電を行う前に、通電相を固定した前記矩形波通電を行うこと、を要旨とする。
即ち、通電相を固定した矩形波通電、即ち相固定通電を行うことで、モータは、その機械角及び通電ポジションに応じた所定位置、即ちステータ側の磁界とロータ側の磁界とが釣り合う拘束位置において停止する。従って、上記構成によれば、この拘束位置を上記擬似正弦波通電の開始角として用いることで、確実にモータを同期させることができ、これにより回転角の検出なしでも確実にモータを回転駆動することができる。加えて、通電形態の切替に伴うモータ電流の急変を抑制することができる。
本発明によれば、静粛性に優れた伝達比可変装置を提供することができる。
以下、本発明をギヤ比可変システムを備えた車両用操舵装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両用操舵装置1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック5に連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック5の往復直線運動に変換される。そして、このラック5の往復直線運動により操舵輪6の舵角、即ちタイヤ角が可変することにより、車両の進行方向が変更されるようになっている。
また、本実施形態の車両用操舵装置1は、ステアリング2の舵角(操舵角)に対する操舵輪6の舵角(タイヤ角)の比率、即ち伝達比(ギヤ比)を可変させる伝達比可変装置としてのギヤ比可変アクチュエータ7と、該ギヤ比可変アクチュエータ7の作動を制御する制御手段としてのIFSECU8とを備えている。
図2に示すように、本実施形態のギヤ比可変アクチュエータ7は、駆動源としてのモータ11と、差動機構としての波動歯車機構12とを備えており、第1シャフト9の回転を第2シャフト10に伝達するとともにモータ11の回転を減速して第2シャフト10に伝達する。そして、ステアリング操作に伴う第1シャフト9の回転に、モータ駆動に基づく回転を上乗せして第2シャフト10に伝達することにより、ラックアンドピニオン機構4に入力されるステアリングシャフト3の回転を増速(又は減速)し、これにより操舵角に対する操舵輪6の伝達比を可変させる。
詳述すると、モータ11を収容するハウジング13は、略有底筒状に形成されており、モータ11は、その回転軸であるモータ軸11aとハウジング13とが同軸になるように同ハウジング13内に固定されている。また、ハウジング13の上壁部13aには、同ハウジング13と同軸となる位置に筒状の嵌合部14が設けられており、同嵌合部14は、その軸方向外側(図中上方向)に向かって延設されている。そして、ハウジング13は、その嵌合部14と第1シャフト9の一端とが嵌合されることにより同第1シャフト9に固定され、これにより、第1シャフト9とともに一体回転するようになっている。
一方、波動歯車機構12は、同軸に並置されたステータギヤ21及びドリブンギヤ22と、これらの各ギヤと噛み合うように同軸配置された筒状のフレキシブルギヤ23とを備えている。ステータギヤ21は、ハウジング13と同軸となるように同ハウジング13に固定されており、ドリブンギヤ22は、連結部材25を介して第2シャフト10と同軸に連結されている。ステータギヤ21及びドリブンギヤ22には、互いに異なる歯数が設定されており、フレキシブルギヤ23は、楕円状に撓められた状態でこれら各ギヤの内側に配置されることにより、その外歯が該各ギヤの内歯とそれぞれ部分的に噛合されている。そして、ハウジング13とともにステータギヤ21が回転し、そのステータギヤ21の回転がフレキシブルギヤ23を介してドリブンギヤ22に伝達されることにより、ステアリング操作に伴う第1シャフト9の回転が第2シャフト10に伝達されるようになっている。
また、フレキシブルギヤ23の内側には、上記ステータギヤ21及びドリブンギヤ22とともに波動歯車機構12を構成する波動発生器27が配置されている。波動発生器27は、モータ軸11aに連結されており、モータ軸11aの回転に伴いフレキシブルギヤ23の内側を回転することにより、上記撓められたフレキシブルギヤ23の楕円形状、即ちステータギヤ21及びドリブンギヤ22との噛合部を回転させる。そして、ステータギヤ21とドリブンギヤ22との間の歯数差に基づいて、ドリブンギヤ22が回転することにより、モータ軸11aの回転が減速されて第2シャフト10に伝達されるようになっている。尚、本実施形態のギヤ比可変アクチュエータ7では、ハウジング13の上壁部13aにスパイラルケーブル装置24が設けられている。そして、このスパイラルケーブル装置24により、所定の回転範囲(許容回転範囲)においてモータ11とIFSECU8、並びに後述するロック装置30のソレノイド44とIFSECU8とが電気的に接続されるようになっている。
また、ギヤ比可変アクチュエータ7は、入力軸である第1シャフト9と出力軸である第2シャフト10とを相対回転不能にロック可能なロック装置30を備えており、同ロック装置30は、ハウジング13側に設けられたロックアーム31と、モータ軸11aの一端に固定され該モータ軸11aとともに一体回転するロックホルダ32とを備えている。
図3に示すように、本実施形態では、ロックホルダ32は環状に形成され、モータ軸11aと同軸に固定されており、その周面には、厚み方向(軸方向)に延びる複数の係合溝33が凹設されている。具体的には、本実施形態では、ロックホルダ32の周面には、90°間隔で4つの浅溝34a〜34dが形成されており、これにより、各浅溝34a〜34d間には、見かけ上、各浅溝34a〜34dよりも径方向外側に突出する掛止突部35a〜35dが形成されている。そして、各係合溝33(33a〜33d)は、それぞれ、これら浅溝34(34a〜34d)の周方向の一端(同図中、時計回り方向の端部)において、その側壁36(36a〜36d)が、各掛止突部35(35a〜35d)の側面と一体となるように凹設されている。
一方、図2及び図3に示すように、ロックアーム31は、ロックホルダ32の外側において、回動可能にハウジング13内に軸支されている。具体的には、ハウジング13(詳しくはハウジング13に固定されたモータハウジング11の一端)には、モータ軸11aの軸線方向に沿って延びる回動軸41が設けられており、ロックアーム31は、この回動軸41により、ロックホルダ32と対向する位置(ロックホルダ32の回転平面と略同一の平面上)において回動可能に軸支されている。本実施形態では、ロックアーム31の一端(フック部31a)には、ロックホルダ32の周面に向かって突出する係合部42が設けられている。そして、ロックアーム31は、その回動により、この係合部42がロックホルダ32の周面に当接し、該周面に形成された係合溝33と係合するようになっている。
本実施形態のロック装置30では、ロックアーム31は、コイルバネ43の弾性力により、そのフック部31aがロックホルダ32側に向かって回動するよう付勢されている。尚、本実施形態では、回動軸41に遊嵌された捻りコイルバネを用いるが、説明の便宜のため、図中では、その機能のみを概念的に図示するものとする。そして、ロックアーム31の他端、即ち回動軸41を挟んで上記係合部42と対向する側の端部(カウンタバランサ部31b)には、ロック装置30の駆動源であるソレノイド44のプランジャ44aが連結されている。具体的には、ソレノイド44は、ロックホルダ32の外側において、そのプランジャ44aがモータ軸11aの軸線方向と略直交する方向に突出するように配置されており、同プランジャ44aの先端は、ロックアーム31のカウンタバランサ部31bと回動可能に連結されている。本実施形態では、プランジャ44aは、弾性力により、その先端がソレノイド本体44bから突出する方向に付勢されている。そして、本実施形態のソレノイド44は、その励磁コイル44cへの通電がなされる、即ちオン状態となることにより、その弾性力に抗してプランジャ44aをソレノイド本体44bの内部へと引き込むようになっている。
即ち、ロック時には、ソレノイド44をオフ状態とすることで、コイルバネ43の弾性力により、そのフック部31aがロックホルダ32に近接する方向にロックアーム31を回動させ、フック部31a先端の係合部42をロックホルダ32の周面に当接させる。そして、該係合部42を各係合溝33a〜33dの何れかと係合させることにより、同ロックホルダ32の回転を拘束、即ちロックアーム31が設けられたハウジング13とロックホルダ32が設けられたモータ軸11aとを連結し、これにより、第1シャフト9と第2シャフト10とを相対回転不能にロックするようになっている。
尚、ロック解除時には、ソレノイド44をオン状態とし、ロックアーム31のカウンタバランサ部31bに連結されたプランジャ44aを引き込むことにより、そのフック部31aがロックホルダ32から離間する方向にロックアーム31を回動させる。そして、フック部31a先端の係合部42をロックホルダ32側の係合溝33から脱離させることにより、そのロック状態を解除するようになっている。
また、図1に示すように、車両用操舵装置1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するEPSアクチュエータ47と、該EPSアクチュエータ47の作動を制御するEPSECU48とを備えている。本実施形態のEPSアクチュエータ47は、その駆動源であるモータ49がラック5と同軸に配置される所謂ラック型のEPSアクチュエータであり、モータ49の発生するアシストトルクは、ボールねじ機構(図示略)を介してラック5に伝達される。そして、EPSECU48は、このモータ49が発生するアシストトルクを制御することにより、操舵系に付与するアシスト力を制御する。
本実施形態では、上記のギヤ比可変アクチュエータ7を制御するIFSECU8、及びEPSアクチュエータ47を制御するEPSECU48は、車内ネットワーク(CAN:Controller Area Network)50を介して接続されており、該車内ネットワーク50には、車両状態量を検出するための複数のセンサが接続されている。具体的には、車内ネットワーク50には、操舵角センサ51、トルクセンサ52、及び車速センサ53が接続されている。そして、上記各センサにより検出される複数の車両状態量、即ち操舵角θs(操舵速度ωs)、操舵トルクτ、車速Vは、車内ネットワーク50を介してIFSECU8及びEPSECU48に入力される。尚、本実施形態では、操舵速度ωsは、操舵角θsを微分することにより求められる。また、IFSECU8及びEPSECU48は、車内ネットワーク50を介した相互通信により、制御信号の送受信を行う。そして、IFSECU8及びEPSECU48は、車内ネットワーク50を介して入力された上記各車両状態量及び制御信号に基づいて、ギヤ比可変アクチュエータ7並びにギヤ比可変アクチュエータの作動を制御する。
次に、本実施形態の車両用操舵装置の電気的構成及び制御態様について説明する。
図4は、本実施形態の車両用操舵装置1の制御ブロック図である。同図に示すように、IFSECU8は、モータ制御信号を出力するマイコン61と、モータ制御信号に基づいてモータ11に駆動電力を供給する駆動回路62とを備えている。尚、本実施形態では、ギヤ比可変アクチュエータ7の駆動源であるモータ11は、ブラシレスモータであり、駆動回路62は入力されるモータ制御信号に基づいてモータ11に三相(U,V,W)の駆動電力を供給する。また、以下に示す各制御ブロックは、マイコン61が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。
詳述すると、マイコン61は、ギヤ比可変制御演算部63及び微分ステア制御演算部64を備え、これら各制御演算部は、それぞれ入力される車両状態量に基づいてACT角θtaの制御目標成分を演算する。
具体的には、ギヤ比可変制御演算部63には、操舵角θs及び車速Vが入力され、微分ステア制御演算部64には、車速V及び操舵速度ωsが入力される。そして、ギヤ比可変制御演算部63は、車速Vに応じてギヤ比を可変させるための制御目標成分であるギヤ比可変ACT指令角θgr*を演算し、微分ステア制御演算部64は、操舵速度に応じて車両の応答性を向上させるための制御目標成分である微分ステア指令角θls*を演算する。
ギヤ比可変制御演算部63及び微分ステア制御演算部64により演算されたギヤ比可変ACT指令角θgr*及び微分ステア指令角θls*は、加算器65へと入力される。そして、この加算器65において、これらギヤ比可変ACT指令角θgr*及び微分ステア指令角θls*が重畳されることによりACT角θtaの制御目標であるACT指令角θta*が演算される。
加算器65にて演算されたACT指令角θta*は、モータ11に設けられた回転角センサ66の出力信号に基づき検出されるACT角θtaとともに、位置制御演算部67に入力される。位置制御演算部67は、入力されたACT指令角θta*及びACT角θtaに基づくフィードバック演算により電流指令εを演算し、その電流指令εをモータ制御信号出力部68に入力する。そして、モータ制御信号出力部68が、その電流指令εに基づくモータ制御信号を生成し、駆動回路62が入力されたモータ制御信号に基づく駆動電力をギヤ比可変アクチュエータ7のモータ11に供給することにより、同ギヤ比可変アクチュエータ7の作動が制御されるようになっている。
ここで、本実施形態のIFSECU8は、図5に示すように、U,V,W相のうちの二相を通電相として、電気角で60°毎にその通電相及び通電方向を切り替えることによりモータ11を回転駆動する。即ち、本実施形態では、IFSECU8は、矩形波通電による駆動電力の供給を通じてモータ11を回転駆動する。具体的には、図6に示すように、本実施形態のモータ11は、機械角(360°)の4倍の電気角(計1440°)を有しており、IFSECU8は、モータ11の回転位置に応じてその通電ポジション(図5中、Position「0」〜「5」)を順次切り替えることにより、同モータ11を回転駆動する。例えば、第1の係合溝33aの側壁36aが機械角「0°」に対応し且つ該位置にある場合、その通電ポジションを「0」〜「5」へと順次切り替えることにより、モータ11は、同図中、時計周り方向に回転する。そして、反対に「5」〜「0」へと順次切り替えることにより、モータ11は、反時計回りに回転する。
また、図4に示すように、本実施形態では、IFSECU8は、上記モータ駆動用の駆動回路62に加え、ロック制御用、即ちソレノイド44に駆動電力を供給する駆動回路70を備えている。そして、同駆動回路70は、マイコン61の出力するロック制御信号に基づいて、ソレノイド44への電力供給をオン/オフする。
詳述すると、マイコン61は、ロック制御部71を備えており、同ロック制御部71には、車内ネットワーク50を介して、IGオン/オフ信号、及びPS停止信号やギヤ比可変アクチュエータ7の異常を示す異常信号が入力される。そして、ロック制御部71は、IGオン/オフ信号が「オフ」となった場合、又は異常信号が入力された場合に、駆動回路70に出力する制御信号を、ロック状態とすべき値を有するものに変更する。
ここで、本実施形態では、駆動回路70は、スイッチング素子(パワーMOSFET)により構成され、ロック制御信号は、同スイッチング素子のDuty(オンDuty)として出力される。そして、ロック制御部71は、ロック作動時には、そのロック制御信号を「オフ(Duty=0)」とし、これによりソレノイド44をオフ、即ちロック装置30をロック状態とするようになっている。
また、本実施形態では、IFSECU8は、ロック起動時、即ちソレノイド44をオフとし、ロックアーム31の係合部42をロックホルダ32の周面に当接させた後、モータ11を回転駆動することにより、同係合部42を係合溝33の側壁36に当接させてその係合を確認するロック確認制御を実行する。
具体的には、本実施形態では、ロック制御部71の出力するロック制御信号は、モータ制御信号出力部68に入力されるようになっており、同モータ制御信号出力部68は、このロック制御信号が「オフ」となった場合に、モータ11を所定方向に回転駆動する(図14(a)(b)参照、同図中反時計回り方向)。これにより、同モータ11の回転によりロックアーム31の係合部42がロックホルダ32の係合溝33と係合し、その側壁36に当接することによって同モータ11の回転が規制される。そして、モータ制御信号出力部68は、その出力するモータ制御信号のDutyが所定の閾値を超えることをもって、係合部42と係合溝33との係合、即ちロック状態を確認するようになっている。
即ち、図7のフローチャートに示すように、IFSECU8(マイコン61)は、ロック起動(ステップ101)の後、モータ11を所定方向に回転駆動し(ステップ102)、この回転駆動に際して出力するモータ制御信号が所定の閾値以上となったか否かを判定する(ステップ103)。そして、モータ制御信号が所定の閾値よりも小さい場合(ステップ103:NO)には、モータ11の回転駆動を継続し(ステップ102)、モータ制御信号が所定の閾値以上となった場合(ステップ103:YES)には、ロック状態になったものと確認してモータ11の回転駆動を停止する(ステップ104)。
(ロック確認制御)
次に、本実施形態におけるロック確認制御の詳細について説明する。
上述のように、矩形波通電によるモータの回転駆動においては、その通電相の切り替えがステップ状であるがゆえに、モータの始動、即ち動き出しが急峻なものとなりやすい。このため、ロック確認時においては、そのモータトルクが、ロックホルダ32周面とロックアーム31との間の摩擦力を超えた時点において一気に回転することになり、これにより、係合溝33の側壁36と係合部42とが強く衝突し、その衝突音が運転者に違和感を与えるという問題がある。
この点を踏まえ、本実施形態では、IFSECU8(マイコン61)は、ロック確認時においてロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させるためのモータ11の回転駆動を正弦波通電により行う。そして、これにより係合部42と係合溝33の側壁36との当接を穏やかなものとして、その衝突音の発生を抑制するようになっている。
詳述すると、図8のフローチャートに示すように、ロック起動時、IFSECU8は、先ずモータ11の停止位置を検出し(ステップ201)、ロックアーム31(の係合部42)とロックホルダ32周面との当接位置が、係合溝33の側壁36から所定の角度範囲(切替角度範囲)内であるか否かを判定する(ステップ202)。そして、当接位置が切替範囲外である場合(ステップ202:NO)には、矩形波通電(図5参照)によりモータ11を所定方向に回転駆動する(ステップ203)。そして、再び上記ステップ201及びステップ202の処理を実行する。
次に、上記ステップ202において、ロックアーム31とロックホルダ32周面との当接位置が、係合溝33の側壁36から所定の切替角度範囲内であると判定した場合(ステップ202:YES)。IFSECU8(マイコン61)は、所定時間、その通電相を固定した通電を行う(ステップ204)。そして、正弦波通電によりモータ11を回転駆動し(ステップ205)、続いてロックアーム31の係合部42が係合溝33の側壁36に当接したと推定される位置(当接推定位置)まで移動したか否かを判定する(ステップ206)。そして、該当接推定位置に達していないと判定した場合(ステップ206:NO)には、再び上記ステップ205及びステップ206の処理を実行する。
そして、上記ステップ206において、ロックアーム31の係合部42が当接推定位置まで移動したと判定した場合(ステップ206:YES)には、モータ11への通電を矩形波通電に切り替えて係合部42と係合溝33との係合、即ちロック状態を確認するようになっている(ステップ207、図7参照ステップ102,103)。
次に、図9〜図13を参照して、本実施形態のロック確認制御の具体例を説明する。
例えば、図9に示すように、上記切替角度θcが機械角「30°」(電気角「120°」)に設定されており、且つロックアーム31の係合部42(の当接側側面42a)は、機械角「0°」の位置においてロックホルダ32の周面に当接するものとして、ロック起動時、モータ11が回転位置P1(機械角「65°」)で停止しているとする。
この場合、ロックアーム31の係合部42は、第1の浅溝34aに当接しており、その当接位置(機械角「0°」)は、同係合部42の係合対象である第1の係合溝33aの側壁36aから所定の切替角度θcの範囲内にはない。従って、IFSECU8は、先ず、図10に示すように、ロックアーム31の当接位置が切替角度θcの範囲内となるように、矩形波駆動によってモータ11を同図中反時計回りに回転駆動する。即ち、図11に示すように、IFSECU8は、通電ポジションを「4」から「1」まで順次切り替えることにより、モータ11の回転位置を「P1」から「P2(機械角「30°」〜「15°」、電気角「120°」〜「60°」の範囲内)」まで移動させる。
次に、モータ11の回転位置が「P2」となると、IFSECU8は、その通電相を所定時間、該回転位置P2に対応する通電ポジション「1」において固定する。そして、その通電形態を正弦波通電に切り替えて(図11参照)、モータ11を更に回転駆動することにより、図12に示すように、ロックアーム31の係合部42を第1の係合溝33aに係合させ、その側壁36に当接させる。
ここで、本実施形態では、このロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させるための回転駆動は、モータ11の回転角θmを随時検出することなく、推定することによりモータ制御信号を徐々に変化させる擬似正弦波通電により行われる。即ち、矩形波通電によるモータ制御においては、本来、高精度の回転角検出を必要としない。従って、こうした回転角検出を行わない擬似正弦波通電とすることで、回転角センサ66には、従来と同様のホール素子を用いた簡素なものを使用することが可能となる。そして、この擬似正弦波通電を行うに際して、上記のように、通電相を固定した通電(相固定通電)を行うことで、回転角θmの検出なしでも確実にモータ11を回転駆動することが可能となる。
即ち、相固定通電を行うことで、モータ11は、その機械角及び通電ポジションに応じた所定位置、即ちステータ側の磁界とロータ側の磁界とが釣り合う拘束位置Pbにおいて停止する。従って、この拘束位置Pbを上記擬似正弦波通電の開始角として用いることで、確実にモータ11を同期させることができるのである。
具体的には、図13のフローチャートに示すように、先ず、マイコン61のモータ制御信号出力部68は、相固定通電により推定される拘束位置Pbに基づく推定角θe、即ち擬似正弦波通電の開始角を設定する(ステップ301)。尚、図10に示す例では、拘束位置Pbは機械角「20°」と推定されるため、推定角(開始角)θeは、電気角「80°」に設定される。
次に、モータ制御信号出力部68は、上記ステップ301において演算された推定角θeに基づいて、該推定角θeに対応する各相の電圧指令値を演算する(ステップ302)。尚、本実施形態では、図示しないメモリ中に正弦波通電における各相の電圧指令値が、推定角θeと関連付けて記憶されており、IFSECU8は、メモリから読み出された推定角θeに対応する値を電圧指令値とする。そして、モータ制御信号出力部68は、上記ステップ302において演算された電圧指令値に基づいてモータ制御信号を生成し、駆動回路62へと出力する(ステップ303)。
次に、モータ制御信号出力部68は、推定角θeを所定角αだけ変化させる(推定角徐変、ステップ304)。尚、本実施形態では、ロック確認時においては、モータ11を図10中、反時計回りに回転駆動するため、このステップ303において推定角θeは所定角αだけ減じられる(θe=θe−α)。続いて、モータ制御信号出力部68は、ロックアーム31の係合部42が係合溝33の側壁36に当接すると推定される回転位置P0に対応する目標角(図11参照)、即ち図10に示す例では「0°」を超過したか否か(この場合、θe<0)を判定する(ステップ305)。そして、目標角を超過していない場合(ステップ305:NO)には、再び上記ステップ302〜ステップ305の処理を実行する。即ち、ステップ302〜ステップ305の処理が繰り返されることにより、モータ11には正弦波状に変化する電圧が印加される。つまり擬似正弦波通電がなされることになる。そして、ステップ305において、目標角を超過したと判定した場合(ステップ305:YES)には、この一連の擬似正弦波通電を終了する。
そして、本実施形態では、こうした正弦波通電による回転駆動によって、ロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させた後、再び矩形波通電による回転駆動を行い(図11参照)、モータ制御信号のDuty変化を検出することにより(図7参照)、その係合確認、即ちロック確認を行うようになっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)IFSECU8は、ロック起動時、即ちソレノイド44をオフとし、ロックアーム31の係合部42をロックホルダ32の周面に当接させた後、モータ11を回転駆動することにより、同係合部42を係合溝33の側壁36に当接させてその係合を確認するロック確認制御を実行する。そして、IFSECU8は、このロック確認時においてロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させるためのモータ11の回転駆動を正弦波通電により行う。
即ち、正弦波通電により駆動電力の供給を行うことで、モータ11は滑らかに回転する。従って、上記構成によれば、係合部42と係合溝33の側壁36との当接を穏やかなものとして、その衝突音の発生を効果的に抑制することができる。
(2)IFSECU8は、ロック起動時、先ずモータ11の停止位置を検出し(ステップ201)、ロックアーム31(の係合部42)とロックホルダ32周面との当接位置が、係合溝33の側壁36から所定の角度範囲(切替角度範囲)内であるか否かを判定する(ステップ202)。そして、当接位置が切替範囲外である場合(ステップ202:NO)には、該当接位置が切替範囲となるまで、矩形波通電によりモータ11を所定方向に回転駆動する(ステップ203)。
上記構成によれば、ロックアーム31とロックホルダ32周面との当接位置を速やかに係合溝33近傍まで移動させて、ロック確認に要する時間の短縮化を図ることができる。
(3)ロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させるための回転駆動は、モータ11の回転角θmを随時検出することなく、推定することによりモータ制御信号を徐々に変化させる擬似正弦波通電により行われる。
即ち、矩形波通電によるモータ制御においては、本来、高精度の回転角検出を必要としない。従って、上記構成のように、回転角検出を行わない擬似正弦波通電とすることで、新たに高精度の回転角センサを設けることによるコスト増を抑えることができる。
(4)IFSECU8は、擬似正弦波通電を行うに際して、通電相を固定した矩形波通電(相固定通電)を行う。
即ち、相固定通電を行うことで、モータ11は、その機械角及び通電ポジションに応じた所定位置、即ちステータ側の磁界とロータ側の磁界とが釣り合う拘束位置Pbにおいて停止する。従って、上記構成によれば、この拘束位置Pbを上記擬似正弦波通電の開始角として用いることで、確実にモータ11を同期させることができ、これにより回転角θmの検出なしでも確実にモータ11を回転駆動することができる。加えて、通電形態の切替に伴うモータ電流の急変を抑制することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、本発明をハウジング13が入力軸である第1シャフト9とともに一体回転する一体回転型の伝達比可変装置(ギヤ比可変アクチュエータ7)に具体化したが、ハウジングが車両の非回転部に固定されたハウジング固定型の伝達比可変装置に具体化してもよい。
・本実施形態では、ロックホルダ32周面には、複数の浅溝34が形成され、各係合溝33は、各浅溝34内に設けられることとした。しかし、これに限らず、このような浅溝がなく直接、周面に各係合溝が形成されたロックホルダを有するものに具体化してもよい。
・本実施形態では、ロックアーム31の係合部42を係合溝33の側壁36に当接させるための回転駆動は、モータ11の回転角θmを随時検出することなく、推定することによりモータ制御信号を徐々に変化させる擬似正弦波通電により行われることとした。しかし、これに限らず、レゾルバ等の高精度な角度検出を可能とする回転角センサを有する場合には、回転角θmをフィードバックする通常の方法で正弦波通電を行う構成としてもよい。
・本実施形態では、モータ停止状態におけるロック起動時のロック確認制御についてのみ記載した。しかし、これに限らず、例えば、ロック起動時における、ロックアーム31の作動を、モータ11の回転速度が、同ロックアーム31のロックホルダ32周面への当接によりその回転が停止する程度の回転速度以下である場合に行うこととする。そして、その際において、ロックアーム31(の係合部42)とロックホルダ32との当接位置が切替角度θcの範囲内となるように、ロックアーム31を作動させる構成としてもよい。このような構成とすれば、モータ回転状態からのロック起動時であっても、その高い静粛性を確保しつつ、迅速にロック確認を終了させることが可能になる。
車両用操舵装置の概略構成図。 ギヤ比可変アクチュエータの概略構成を示す断面図。 ロック機構の概略構成を示す模式図。 車両用操舵装置の制御ブロック図。 矩形波通電の態様を示す説明図。 矩形波通電によるモータの回転駆動の態様、並びにロックホルダの関係を示す説明図。 ロック確認制御の処理手順を示すフローチャート。 ロック確認制御の処理手順の詳細を示すフローチャート。 ロック確認制御の一例を示す説明図。 ロック確認制御の一例を示す説明図。 ロック確認制御における通電態様を示す説明図。 ロック確認制御の一例を示す説明図。 擬似正弦波通電の処理手順を示すフローチャート。 (a)(b)ロック確認制御の態様を示す説明図。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、7…ギヤ比可変アクチュエータ、8…IFSECU、9…第1シャフト、10…第2シャフト、11…モータ、11a…モータ軸、12…波動歯車機構、30…ロック装置、31,83…ロックアーム、32,81…ロックホルダ、33(33a〜33d),82…係合溝、34(34a〜34d)…浅溝、35(35a〜35d)…掛止突部、36(36a〜36d),85…側壁、42,84…係合部、44…ソレノイド、θc…切替角度、θm…回転角、θe…推定角、α…所定角、P0,P1,P2…回転位置、Pb…拘束位置。

Claims (5)

  1. モータと、該モータの回転軸、並びに入力軸及び出力軸に連結されることにより前記入力軸の回転を前記出力軸に伝達するとともに前記回転軸の回転を減速して該出力軸に伝達可能な差動機構と、前記入力軸と前記出力軸との相対回転を規制可能なロック装置と、前記ロック装置の作動を制御するとともに、前記モータの各相の通電方向をステップ的に切り替える矩形波通電による駆動電力の供給を通じて前記モータの作動を制御する制御手段とを備え、前記ロック装置は、前記モータの回転軸と一体に設けられるとともに周面に係合溝が形成されたロックホルダと、前記係合溝に係合されることにより前記ロックホルダの回転を拘束可能なロックアームとを備えてなり、前記制御手段は、ロック起動時には、前記ロックアームの係合部を前記ロックホルダの周面に当接させるべく該ロックアームの作動を制御するとともに、該周面への当接後、前記モータを回転駆動することにより、前記係合溝の側壁に前記係合部を当接させて前記係合を確認する伝達比可変装置であって、
    前記制御手段は、前記係合を確認すべく前記モータを回転駆動する際には、前記モータの各相への通電形態を前記矩形波通電から正弦波通電に切り替えて前記駆動電力の供給を行うこと、を特徴とする伝達比可変装置。
  2. 請求項1に記載の伝達比可変装置において、
    前記制御手段は、前記周面への係合部の当接後、該当接位置が前記係合溝の側壁から所定角度範囲にない場合には、該当接位置が前記所定角度範囲内となるまで、前記矩形波通電により前記モータを回転駆動すること、を特徴とする伝達比可変装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の伝達比可変装置において、
    前記制御手段は、前記ロック起動時、前記周面に対する前記係合部の当接位置が前記係合溝の側壁から所定角度範囲内となるように前記ロックアームの作動を制御すること、
    を特徴とする伝達比可変装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の伝達比可変装置において、
    前記正弦波通電は、前記モータの回転角を随時検出することになく行われる擬似正弦波通電であること、を特徴とする伝達比可変装置。
  5. 請求項4に記載の伝達比可変装置において、
    制御手段は、前記擬似正弦波通電を行う前に、通電相を固定した前記矩形波通電を行うこと、を特徴とする伝達比可変装置。
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