JP2015205623A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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誠 市川
文明 高之瀬
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文明 高之瀬
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Abstract

【課題】車両の右左折時に、応答性がよく、疲労感のない操舵フィーリングが得られる車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】車両の進行方向を指示する方向指示器54が右左折指示を出力した場合には、直ちにロック機構30をロック解除状態(ソレノイド37オン)とするとともに、ギヤ伝達比を最大(最大ギヤ比grrmax)にする構成とした。その結果、運転者が車両の右左折時に、ハンドルをほとんど切る必要がないため、疲労感がなく応答性の良い操舵フィーリングを維持することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
従来、車両状態に応じて、ステアリングホイールの舵角(操舵角)に対する転舵輪の伝達比(ギヤ比)を可変させるギヤ伝達比可変制御システムを備えたステアリング装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、ギヤ伝達比可変制御システムを備えたステアリング装置の省エネ性を向上させるために、車両状態が、少なくとも停止中、又は直進状態と判定された場合には、ロック機構をロック状態とすることが特許文献2に記載されている。
特開2002−240734号公報 特願2012−153597号公報
しかし、こうしたステアリング装置に搭載された伝達比可変制御システムでは、車速によってギヤ比が可変となるため、低車速の場合には、少しのハンドル操舵でタイヤを大きく切ることができるが、中車速以上になった場合には、タイヤを大きく切るためには、ハンドル操舵も大きくする必要がある。特に、車両の右左折時に、ハンドルを大きく回す必要があるため、疲労感が大きくなり、操舵フィーリングが悪化するおそれがある。
更に、例え車両が直進状態でも、急操舵が必要な場合などがあり、その時には、ロック機構をロック状態から早期に解除する必要がある。
本発明の目的は、車両の右左折時に、応答性がよく、疲労感のない操舵フィーリングが得られる車両用操舵装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ステアリング操作に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより、ステアリングと転舵輪との間のギヤ伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置は、前記入力軸と、前記出力軸とを相対回転不能にロック可能なロック機構を有し、前記伝達比可変装置を制御する制御手段と、を備えた車両用操舵装置において、車両の進行方向を指示する車両進行方向指示手段を更に備え、前記制御手段は、前記車両進行方向指示手段が右左折指示を出力した場合には、直ちに前記ロック機構をロック解除状態とするとともに、前記ギヤ伝達比を最大にすることを要旨とする。
即ち、車両の進行方向を指示する車両進行方向指示手段を備え、制御手段は、車両進行方向指示手段が右左折指示を出力した場合には、直ちにロック機構をロック解除状態とするとともに、ギヤ伝達比を最大にする構成とした。その結果、運転者が車両の右左折時に、ハンドルをほとんど切る必要がないため、疲労感がなく応答性の良い操舵フィーリングを維持することができる。
請求項2に記載の発明は、ギヤ伝達比を最大にした後、車両進行方向指示手段からの右左折指示の出力がなくなった場合には、ギヤ伝達比を最大から通常のギヤ伝達比に変更することを要旨とする。上記構成によれば、車両進行方向指示手段からの右左折指示の出力がなくなった場合には、過大なギヤ伝達比でなく通常のギヤ伝達比に変更する構成としたので、運転者に不安或いは違和感を与えることのない良好な操舵フィーリングを維持することができる。
本発明によれば、車両の右左折時に、応答性がよく、疲労感のない操舵フィーリングが得られる車両用操舵装置を提供することができる。
ステアリング装置の概略構成図。 ギヤ比可変アクチュエータの概略構成を示す断面図。 ロック機構の概略構成を示す模式図。 E−VGR装置の制御ブロック図。 EPS装置の制御ブロック図。 ギヤ比可変制御演算部の詳細制御ブロック図。 ギヤ比最大制御の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を、伝達比可変装置を備えたステアリング装置1(車両用操舵装置)に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のステアリング装置1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリングホイール(ステアリング)2が固定されたステアリングシャフト3は、インタミディエイトシャフト16、及びラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4により、ラック軸5の往復直線運動に変換される。そして、このラック軸5の往復直線運動により、転舵輪6の舵角、即ち、タイヤ角が可変することにより、車両の進行方向が変更されるようになっている。
また、本実施形態のステアリング装置1は、ステアリングホイール2の舵角(操舵角)に対する転舵輪6の舵角(タイヤ角)の比率、即ち、伝達比(ギヤ比)を可変させる、換言すれば、ステアリング操作に基づく入力軸の回転にモータ駆動に基づく回転を上乗せして出力軸に伝達する伝達比可変装置としてのギヤ比可変アクチュエータ7と、ギヤ比可変アクチュエータ7の作動を制御する制御手段としてのE−VGRECU8とを備えている。
図2に示すように、本実施形態のギヤ比可変アクチュエータ7は、駆動源としてのE−VGRモータ11と、差動機構としてのハーモニックドライブ(登録商標)12とを、備えており、第1シャフト9の回転を、第2シャフト10に伝達するとともに、E−VGRモータ11の回転を減速して、第2シャフト10に伝達する。そして、ステアリング操作に伴う第1シャフト9の回転に、E−VGRモータ駆動に基づく回転を上乗せして、第2シャフト10に伝達することにより、ラックアンドピニオン機構4に入力されるステアリングシャフト3の回転を増速(又は、減速)し、これにより操舵角に対する転舵輪6の伝達比を可変させる。
詳述すると、E−VGRモータ11を収容するハウジング13は、略有底筒状に形成されており、E−VGRモータ11は、E−VGRモータ軸11aと、ハウジング13とが同軸になるように、同ハウジング13内に固定されている。また、ハウジング13の上壁部13aには、同ハウジング13と同軸となる位置に筒状の嵌合部14が設けられており、同嵌合部14は、その軸方向外側(図中上方向)に向かって延設されている。そして、ハウジング13は、その嵌合部14と、第1シャフト9の一端とが嵌合されることにより、同第1シャフト9に固定され、これにより、第1シャフト9とともに、一体回転するようになっている。
一方、ハーモニックドライブ(登録商標)12は、同軸に並置されたステータギヤ21、及びドリブンギヤ22と、これらの各ギヤと噛み合うように同軸配置された筒状のフレキシブルギヤ23とを備えている。ステータギヤ21は、ハウジング13とが同軸になるように、同ハウジング13内に固定されており、ドリブンギヤ22は、連結部材25を介して、第2シャフト10と同軸に連結されている。
ステータギヤ21、及びドリブンギヤ22には、互いに異なる歯数が設定されており、フレキシブルギヤ23は、楕円状に撓められた状態で、これら各ギヤの内側に配置されることにより、その外歯が各ギヤの内歯とそれぞれ部分的に噛合されている。そして、ハウジング13とともにステータギヤ21が回転し、そのステータギヤ21の回転が、フレキシブルギヤ23を介してドリブンギヤ22に伝達されることにより、ステアリング操作に伴う第1シャフト9の回転が、第2シャフト10に伝達されるようになっている。
また、フレキシブルギヤ23の内側には、上記ステータギヤ21、及びドリブンギヤ22とともに、ハーモニックドライブ(登録商標)12を構成する波動発生器27が配置されている。波動発生器27は、E−VGRモータ軸11aに連結されており、E−VGRモータ軸11aの回転に伴い、フレキシブルギヤ23の内側を回転することにより、上記撓められたフレキシブルギヤ23の楕円形状、即ち、ステータギヤ21、及びドリブンギヤ22との噛合部を回転させる。そして、ステータギヤ21とドリブンギヤ22との間の歯数差に基づいて、ドリブンギヤ22が波動発生器27の回転と逆方向に回転することにより、E−VGRモータ軸11aの回転が減速されて、第2シャフト10に伝達されるようになっている。
尚、本実施形態のギヤ比可変アクチュエータ7では、ハウジング13の上壁部13aにスパイラルケーブル装置24が設けられている。そして、このスパイラルケーブル装置24により、所定の回転範囲(許容回転範囲)において、E−VGRモータ11と、E−VGRECU8、並びに後述するロック機構30のソレノイド37と、E−VGRECU8とが電気的に接続されるようになっている。
また、ギヤ比可変アクチュエータ7は、入力軸である第1シャフト9と、出力軸である第2シャフト10とを相対回転不能にロック可能なロック機構30を備えており、同ロック機構30は、ハウジング13側に設けられたロックアーム31と、E−VGRモータ軸11aの一端に固定され、E−VGRモータ軸11aとともに一体回転するロックホルダ32とを備えている。
図3に示すように、本実施形態では、ロックホルダ32は環状に形成され、E−VGRモータ軸11aと同軸に固定されている。そして、その周面には、ロックアーム31が係合される被係合部として、その厚み方向(軸方向)に延びる複数の係合溝が凹設されている。一方、図2、及び図3に示すように、ロックアーム31は、ロックホルダ32の外側において、回動可能にハウジング13内に軸支されている。
具体的には、ハウジング13には、E−VGRモータ軸11aの軸線方向に沿って延びる回動軸34が設けられており、ロックアーム31は、この回動軸34により、ロックホルダ32と対向する位置(ロックホルダ32の回転平面と略同一の平面上)において、回動可能に軸支されている。本実施形態では、ロックアーム31の一端(フック部31a)には、ロックホルダ32の周面に向かって突出する係合爪35が設けられている。そして、ロックアーム31は、その回動により、この係合爪35がロックホルダ32側の係合溝33と係合するようになっている。
本実施形態のロック機構30では、ロックアーム31は、コイルバネ36の弾性力により、そのフック部31aがロックホルダ32側に向かって回動するよう付勢されている。尚、本実施形態では、回動軸34に遊嵌された捻りコイルバネを用いるが、説明の便宜のため、図中では、その機能のみ概念的に図示するものとする。そして、ロックアーム31の他端、即ち回動軸34を挟んで上記係合爪35と対向する側の端部(カウンタバランサ部31b)には、ロック機構30の駆動源であるソレノイド37のプランジャ38が連結されている。
本実施形態では、プランジャ38の基端部が収容されるソレノイド本体39の底部には、コイルバネ40が配設されており、プランジャ38は、このコイルバネ40の弾性力により、その先端がソレノイド本体39から突出する方向に付勢される。そして、本実施形態のソレノイド37は、その励磁コイル41への通電がなされる、即ち、ON状態となることにより、コイルバネ40の弾性力に抗して、プランジャ38をソレノイド本体39の内部へと引き込むようになっている。
即ち、本実施形態のロック機構30では、非ロック時には、ソレノイド37をON状態とし、ロックアーム31のカウンタバランサ部31bに連結されたプランジャ38を引き込むことにより、そのフック部31aがロックホルダ32から離間する方向にロックアーム31を回動させる。また、ロック時には、ソレノイド37をOFF状態とすることにより、コイルバネ36の弾性力によって、そのフック部31aがロックホルダ32に近接する方向に、ロックアーム31を回動させる。
そして、この回動によって、フック部31a先端の係合爪35をロックホルダ32側の係合溝33と係合させることにより、ロックアーム31が設けられたハウジング13と、ロックホルダ32が設けられたE−VGRモータ軸11aとを相対回転不能に連結し、これにより、第1シャフト9と、第2シャフト10とを、相対回転不能にロックするようになっている。
また、図1に示すように、ステアリング装置1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するEPSアクチュエータ47と、EPSアクチュエータ47の作動を制御するEPSECU48とを備えている。本実施形態のEPSアクチュエータ47は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるEPSモータ49は、減速機構46を介してコラムシャフト15と駆動連結されている。そして、EPSモータ49の回転を減速機構46により減速して、コラムシャフト15に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
本実施形態では、上記ギヤ比可変アクチュエータ7を制御するE−VGRECU8、及びEPSアクチュエータ47を制御するEPSECU48は、車内ネットワーク50(CAN:Controller Area Network など)を介して接続されており、車内ネットワーク50には、車両状態量を検出するための複数のセンサが接続されている。
具体的には、車内ネットワーク50には、操舵角センサ51、トルクセンサ52、車速センサ53、及び車両の進行方向を指示する車両進行方向指示手段としての方向指示器54が接続されている。そして、上記各センサにより検出される複数の車両状態量、即ち、操舵角θs、操舵トルクτ、車速V、及び方向指示器信号Sindは、車内ネットワーク50を介して、E−VGRECU8、及びEPSECU48に入力される。
また、E−VGRECU8、及びEPSECU48は、車内ネットワーク50を介した相互通信により、制御信号の送受信を行う。そして、E−VGRECU8、及びEPSECU48は、車内ネットワーク50を介して入力された、上記各車両状態量、及び制御信号に基づいて、ギヤ比可変アクチュエータ7、並びにEPSアクチュエータ47の作動を制御する。
次に、本実施形態のステアリング装置の電気的構成、及び制御態様について説明する。
図4は、本実施形態のステアリング装置1の制御ブロック図である。同図に示すように、E−VGRECU8は、E−VGRモータ制御信号を出力するE−VGRマイコン61と、E−VGRモータ制御信号に基づいて、E−VGRモータ11に駆動電力を供給するE−VGR駆動回路62とを備えている。
尚、本実施形態では、ギヤ比可変アクチュエータ7の駆動源であるE−VGRモータ11は、ブラシレスモータであり、E−VGR駆動回路62は入力されるE−VGRモータ制御信号に基づいて、E−VGRモータ11に三相(U,V,W)の駆動電力を供給する。また、以下に示す各制御ブロックは、E−VGRマイコン61が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。
詳述すると、E−VGRマイコン61は、ギヤ比可変制御演算部63、及び微分ステア制御演算部64を備え、これら各制御演算部は、それぞれ入力される車両状態量に基づいて、ACT角θtaの制御目標成分を演算する。具体的には、ギヤ比可変制御演算部63には、操舵角θs、車速V、方向指示器信号Sind、及びロック制御信号SOLonが入力され、微分ステア制御演算部64には、車速V、及び操舵速度ωsが入力される。
そして、ギヤ比可変制御演算部63は、車速V、方向指示器信号Sind、及びロック制御信号SOLonに応じて、ギヤ比を可変させるための制御目標成分である、ギヤ比可変ACT指令角θgr*を演算し、微分ステア制御演算部64は、操舵速度ωsに応じて、車両の応答性を向上させるための制御目標成分である、微分ステア指令角θls*を演算する。
ギヤ比可変制御演算部63、及び微分ステア制御演算部64により演算された、ギヤ比可変ACT指令角θgr*、及び微分ステア指令角θls*は、加算器65へと入力される。そして、この加算器65において、これらギヤ比可変ACT指令角θgr*、及び微分ステア指令角θls*が重畳されることにより、ACT角θtaの制御目標であるACT指令角θta*が演算される。
加算器65にて演算されたACT指令角θta*は、E−VGRモータ11に設けられた:E−VGRモータ回転角センサ66の出力信号に基づき検出されるACT角θtaとともに、位置制御演算部67に入力される。位置制御演算部67は、入力されたACT指令角θta*、及びACT角θtaに基づくフィードバック演算により、E−VGRモータ電流指令値εを演算し、そのE−VGRモータ電流指令値εをE−VGRモータ制御信号出力部68に入力する。
そして、E−VGRモータ制御信号出力部68が、そのE−VGRモータ電流指令値εに基づくE−VGRモータ制御信号を生成し、E−VGR駆動回路62が入力された、E−VGRモータ制御信号に基づく駆動電力を、ギヤ比可変アクチュエータ7のE−VGRモータ11に供給することにより、同ギヤ比可変アクチュエータ7の作動が制御されるようになっている。
また、本実施形態では、E−VGRECU8は、ギヤ比可変制御用のE−VGR駆動回路62に加え、ロック制御用、即ち、ソレノイド37に駆動電力を供給するソレノイド駆動回路70を備えており、E−VGRマイコン61は、ソレノイド駆動回路70にロック制御信号SOLonを出力するロック制御部71を備えている。そして、ロック制御部71は、ロック機構30をロック状態(ロックON制御、ソレノイドOFF)とすべきか、及びそのロック状態を解除(ロックOFF制御、ソレノイドON)すべきか否かを判定し、その判定結果に応じて、ソレノイド駆動回路70に対して、ロック制御信号SOLonを出力する。
尚、本実施形態では、ロック制御信号SOLonは、ソレノイド37に対する駆動電力のduty比として出力される。そして、ロック制御部71は、このロック制御信号SOLonの出力を通じて、ソレノイド37に対する電力供給をON/OFFすることにより、ロック機構30の作動を制御する。
詳述すると、ロック制御部71には、IGON信号、車速V、エンジン回転中信号、操舵角θs、微分器74によりACT角θtaより得られるACT角速度ωta、操舵トルクτ、及び方向指示器信号Sindが入力される。更に、ロック制御部71には、ギヤ比可変アクチュエータ7の異常を示す、異常信号、及びEPSアクチュエータ47の停止を示すPS停止信号が入力される。
また、ロック制御部71は、車両状態が停止中であるか否かを判定する車両状態停止中判定部72と、車両状態が直進走行中であるか否かを判定する車両状態直進走行判定部73を有している。そして、ロック制御部71は、車両状態停止中判定部72から車両状態が停止中と判定された場合、又は車両状態直進走行判定部73から車両状態が直進走行と判定された場合、各異常信号が出力されている場合、又は車両進行方向指示手段である方向指示器54から方向指示器信号Sindが出力されていない場合には、ロックON制御(ソレノイドOFF)を実行する。
次に、本実施形態のEPS装置の制御ブロック図について、図5に基づいて説明する。
EPSECU48もまた、上記E−VGRECU8と同様に、EPSモータ制御信号を出力するEPSマイコン91と、EPSモータ制御信号に基づいてEPSモータ49に駆動電力を供給するEPS駆動回路92を備えている。
EPSマイコン91は、操舵系に付与するアシスト力の制御目標としてEPSモータ電流指令値Iq*を演算するアシスト力演算部93を備えており、同アシスト力演算部93には、上記トルクセンサ52、及び車速センサ53により検出された操舵トルクτ、及び車速Vが入力される。そして、アシスト力演算部93は、これら操舵トルクτ、及び車速Vに基づきパワーアシスト制御の制御目標となるEPSモータ電流指令値Iq*を演算する。
また、EPSマイコン91には、電流センサ94により検出されたEPSモータ49に通電される実電流値Ips、及びEPSモータ49に設けられたEPSモータ回転角センサ55の出力するEPSモータ回転角θmpsが入力される。そして、アシスト力演算部93において演算されたEPSモータ電流指令値Iq*は、これら実電流値Ips、及びEPSモータ回転角θmpsとともに、EPSモータ制御信号出力部96に入力される。そして、EPSモータ制御信号出力部96は、検出されたEPSモータ49の実電流値IpsをEPSモータ電流指令値Iq*に追従させるべく電流フィードバック制御を行うことによりEPSモータ制御信号を生成する。
尚、本実施形態では、EPSモータ49には、三相(U、V、W)の駆動電力により回転するブラシレスモータが採用されており、電流センサ94は、これらの各相電流値(Iu、Iv、Iw)を上記実電流値IpsとしてEPS用モータ制御信号出力部96に出力する。そして、EPSモータ制御信号出力部96は、検出された各相電流値(Iu、Iv、Iw)をd/q座標系のd、q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記電流フィードバック制御を行う。
即ち、アシスト力演算部93は、EPSモータ電流指令値Iq*をq軸電流指令値としてEPSモータ制御信号出力部96に出力し、EPSモータ制御信号出力部96は、このq軸電流指令値に上記d/q変換により算出されたq軸電流値を追従させるべくフィードバック制御演算を行うことにより、各相電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)を算出する。そして、EPSモータ制御信号出力部96は、この各相電圧指令値に基づき生成されたEPSモータ制御信号をEPS駆動回路92に出力し、そのEPSモータ制御信号に基づく駆動電力がEPSモータ49に供給されることにより、同EPSモータ49、即ちEPSアクチュエータ47の作動が制御されるようになっている。
(ギヤ比最大制御)
次に、本実施形態の車両用操舵装置におけるギヤ比最大制御の態様について説明する。
図6に示すように、本実施形態では、ギヤ比可変制御演算部63は、ギヤ比通常制御とギヤ比最大制御を判定するギヤ比判定部83と、ギヤ比通常制御時に使用するギヤ比可変マップ80、ギヤ比最大制御時に使用するギヤ比可変最大マップ82と、
ギヤ比判定部83からの出力信号であるギヤ比最大フラグFLGgrによってギヤ比を切り替えるギヤ比切り替え器81とを備えている。
詳述すると、ギヤ比判定部83に入力される方向指示器信号Sindがオフ、又は、ロック制御信号SOLonがオフの場合には、ギヤ比最大フラグFLGgrがリセットされる。ギヤ比最大フラグFLGgrがリセットされると、ギヤ比切り替え器81のギヤ比切り替え器接点81aと81cが接続され、ギヤ比通常制御が選択される。
そして、ギヤ比通常制御が選択された場合には、まず、ギヤ比可変マップ80に入力された車速Vによって、ギヤ比grrが出力される。次に、出力されたギヤ比grrは、同じく入力された操舵角θsと積算器84で積算される。そして、積算されたgrr*θs状態量に、更に操舵角θsが加算器85で加算され、ギヤ比通常制御のギヤ比可変ACT指令角θgr*が出力される。
一方、ギヤ比判定部83に入力される方向指示器信号Sindがオン、即ち、車両進行方向指示手段である方向指示器54が右左折指示を出力した場合、且つ、ロック制御信号SOLonがオンされ、ロック機構をロック解除状態とした場合には、車両が交差点等に進入し、左右折れ動作を開始すると判定し、ギヤ比最大フラグFLGgrがセットされる。ギヤ比最大フラグFLGgrがセットされると、ギヤ比切り替え器81のギヤ比切り替え器接点81bと81cが接続され、ギヤ伝達比が最大となり、ギヤ比最大制御が選択される。
そして、ギヤ比最大制御が選択された場合には、まず、ギヤ比可変最大マップ82から、最大ギヤ比grrmaxが出力される。次に、出力された最大ギヤ比grrmaxは、入力された操舵角θsと積算器86で積算される。そして、積算されたgrrmax*θs状態量に、更に操舵角θsが加算器87で加算され、ギヤ比最大制御のギヤ比可変ACT指令角θgr*が出力される。
次に、本実施形態におけるギヤ比最大制御の処理手順について説明する。
図7のフローチャートに示すように、E−VGRマイコン61は、車両進行方向指示手段である方向指示器54から出力される方向指示器信号Sindがオンか否かを判定する(ステップS101)。
そして、E−VGRマイコン61は、方向指示器信号Sindがオンであると判定した場合(ステップS101:YES)には、車両進行方向指示手段である方向指示器54が右左折指示を出力したと判断し、ステップS102に移行する。
続いて、E−VGRマイコン61は、ロック機構30がロックオフ(ロック制御信号SOLonがオン)か否かを判定する(ステップS102)。そして、E−VGRマイコン61は、ロック機構30がロックオフの場合(ステップS102:YES)には、車両進行方向指示手段である方向指示器54が右左折指示を出力した後、ロック制御信号SOLonがオンされ、ロック機構30をロック解除状態としたと判断し、ステップS104に移行する。
一方、E−VGRマイコン61は、ロック機構30がロックオンの場合(ステップS102:NO)には、直ちにロック機構30をロックオフし(ステップS103)、ステップS104に移行する。
続いて、E−VGRマイコン61は、ギヤ比最大フラグFLGgrをセットする(ステップS104)。そして、E−VGRマイコン61は、ギヤ比最大制御を実行して(ステップS105)、処理を終了する。
一方、E−VGRマイコン61は、方向指示器信号Sindがオンでないと判定した場合(ステップS101:NO)には、車両が左右折れ動作をする必要がない、又は、ギヤ伝達比を最大にした後、車両進行方向指示手段である方向指示器54からの右左折指示の出力がなくなった、即ち、車両が交差点等から出て、左右折れ動作をする必要がなくなったと判定し、ギヤ比最大フラグFLGgrをリセットする(ステップS106)。そして、E−VGRマイコン61は、ギヤ比通常制御を実行して(ステップS107)、処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
車両の進行方向を指示する方向指示器54が右左折指示を出力した場合には、直ちにロック機構30をロック解除状態(ソレノイド37オン)とするとともに、ギヤ伝達比を最大(最大ギヤ比grrmax)にする構成とした。その結果、運転者が車両の右左折時に、ハンドルをほとんど切る必要がないため、疲労感がなく応答性の良い操舵フィーリングを維持することができる。
ギヤ伝達比を最大にした後、車両の進行方向を指示する方向指示器54からの右左折指示の出力がなくなった場合には、過大なギヤ伝達比でなく通常のギヤ伝達比(ギヤ比grr)に変更する構成としたので、運転者に不安或いは違和感を与えることのない良好な操舵フィーリングを維持することができる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、伝達比可変装置を構成するギヤ比可変アクチュエータ7をインタミディエイトシャフト16に設置したが、これに限ったものではなく、操舵伝達系の途中の何れかに設けられるものであれば、その設置箇所を限定するものではない。
・本実施形態では、EPSアクチュエータ47をステアリングシャフト3に設置した(コラム型のアシストEPS)が、これに限ったものではなく、EPSアクチュエータ47をラック軸(ラック型のアシストEPS)、又はピニオン軸(ピニオン型のアシストEPS)に設けてもよい。
・本実施形態では、E−VGRモータ11、及びEPSモータ49として、三相(U、V、W)の駆動電力により回転するブラシレスモータを使用する記述としたが、これに限ったものではなく、DCモータ、誘導モータ、及びステッピングモータでも良い。
1:ステアリング装置(車両用操舵装置)、
2:ステアリングホイール(ステアリング)、
3:ステアリングシャフト、4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、
6:転舵輪、7:ギヤ比可変アクチュエータ(伝達比可変装置)、
8:E−VGRECU(制御手段)、9:第1シャフト、10:第2シャフト、
11:E−VGRモータ、11a:E−VGRモータ軸、
12:ハーモニックドライブ(登録商標)、13:ハウジング、
13a:上壁部、14:嵌合部、15:コラムシャフト、
16:インタミディエイトシャフト、21:ステータギヤ、22:ドリブンギヤ、
23:フレキシブルギヤ、24:スパイラルケーブル装置、25:連結部材、
27:波動発生器、30:ロック機構、31:ロックアーム、31a:フック部、
31b:カウンタバランサ部、32:ロックホルダ、33:係合溝、34:回動軸、35:係合爪、36、40:コイルバネ、37:ソレノイド、38:プランジャ、
39:ソレノイド本体、41:励磁コイル、46:減速機構、
47:EPSアクチュエータ、48:EPSECU、49:EPSモータ、
50:車内ネットワーク、51:操舵角センサ、
52:トルクセンサ、53:車速センサ、
54:方向指示器(車両進行方向指示手段)、55:EPSモータ回転角センサ、
61:E−VGRマイコン、62:E−VGR駆動回路、
63:ギヤ比可変制御演算部、64:微分ステア制御演算部、65:加算器、
66:E−VGRモータ回転角センサ、67:位置制御演算部、
68:E−VGRモータ制御信号出力部、70:ソレノイド駆動回路、
71:ロック制御部、72:車両状態停止判定部、
73:車両状態直進走行判定部、74:微分器、
80:ギヤ比可変マップ、81:ギヤ比切り替え器、
81a、81b、81c:ギヤ比切り替え器接点、
82:ギヤ比可変最大マップ、83:ギヤ比判定部、
84、86:積算器、85、87:加算器、
91:EPSマイコン、92:EPS駆動回路、
93:アシスト力演算部、94:電流センサ、96:EPSモータ制御信号出力部、
θs:操舵角、ωs:操舵速度、τ:操舵トルク、V:車速、θta*:ACT指令角、θta:ACT角、θgr*:ギヤ比可変ACT指令角、θls*:微分ステア指令角、ε:E−VGRモータ電流指令値、ωta:ACT角速度、
Iq*:EPSモータ電流指令値、Ips:実電流値、
θmps:EPSモータ回転角、grr:ギヤ比、grrmax:最大ギヤ比、
Sind:方向指示器信号、SOLon:ロック制御信号、
FLGgr:ギヤ比最大フラグ

Claims (2)

  1. ステアリング操作に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより、ステアリングと転舵輪との間のギヤ伝達比を可変させる伝達比可変装置と、
    前記伝達比可変装置は、前記入力軸と、前記出力軸とを相対回転不能にロック可能なロック機構を有し、
    前記伝達比可変装置を制御する制御手段と、を備えた車両用操舵装置において、
    車両の進行方向を指示する車両進行方向指示手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記車両進行方向指示手段が右左折指示を出力した場合には、直ちに前記ロック機構をロック解除状態とするとともに、前記ギヤ伝達比を最大にすること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記制御手段は、前記ギヤ伝達比を最大にした後、前記車両進行方向指示手段からの右左折指示の出力がなくなった場合には、前記ギヤ伝達比を最大から通常のギヤ伝達比に変更すること、を特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017109524A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 株式会社ショーワ クラッチ、及び操舵装置

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