JP4281595B2 - 角度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵装置においてアクチュエータによって回転トルクが制御される回転部材の角度を複数個のセンサによって検出する角度検出装置に関するものであり、特に、それら複数個のセンサが一斉に故障しない限り角度検出を保証する技術に関するものである。
車両の操舵装置においてアクチュエータによって回転トルクが制御される回転部材の角度を複数個のセンサによって検出する角度検出装置が既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、同じ回転部材の絶対角と相対角とを検出するために2個のレゾルバを用いる技術が開示されている。この特許文献1においては、軸倍角が1だけ異なる2個のレゾルバを用いることにより、絶対角が検出され、それら2個のレゾルバのうちのいずれかを用いることにより、相対角が検出される。
特開2003−279427号公報
一般に、複数個のセンサを用いて回転部材の絶対角および相対角を検出する角度検出装置においては、それらセンサが一斉に故障しない限り、絶対角も相対角も検出されることが保証されることが理想的である。
しかしながら、特許文献1に記載の角度検出装置においては、2個のレゾルバのいずれかでも故障すると、相対角は検出できるが、絶対角は検出できない。
このような事情を背景として、本発明は、車両の操舵装置においてアクチュエータによって回転トルクが制御される回転部材の角度を複数個のセンサによって検出する角度検出装置において、それら複数個のセンサが一斉に故障しない限り、絶対角も相対角も検出されることを保証することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 車両の操舵装置においてアクチュエータによって回転トルクが制御される回転部材の角度を検出する角度検出装置であって、
前記回転部材の相対角を検出する3個の相対角センサと、
それら3個の相対角センサのうちの少なくとも2個の相対角センサ間の位相差に基づき、前記回転部材の絶対角を算出するとともに、少なくとも1個の相対角センサの出力信号に基づき、前記相対角を算出する角度算出装置と
を含む角度検出装置。
この角度検出装置においては、3個の相対角センサが一斉に故障しない限り、正常である2個の相対角センサ間の位相差に基づき、回転部材の絶対角が算出され、さらに、正常である1個の相対角センサの出力信号に基づき、同じ回転部材の相対角が算出される。
したがって、この角度検出装置によれば、3個の相対角センサが一斉に故障しない限り、絶対角の検出も相対角の検出も保証される。
ところで、本発明者は、同じ回転部材について相対角センサを2個、冗長的に設けるとともに、絶対角センサを2個、冗長的に設けることを提案した。この提案を採用すれば、それら2個の相対角と2個の絶対角センサとが一斉に故障しない限り、相対角も絶対角も検出されることが保証される。しかし、この提案を採用する場合には、センサの数が4個となり、角度検出装置全体の部品点数の増加が招来される。
これに対し、本項に係る角度検出装置を採用する場合には、センサの数が3個で足り、当該角度検出装置全体の部品点数の削減が容易となる。
本項における「位相差」は、例えば、少なくとも2個の相対角センサの出力信号間の位相差として電気的に検出したり、それら少なくとも2個の相対角センサのロータ間の位相差として機械的に検出することが可能である。例えば、それら2個の相対角センサにおける2個のロータによって回転させられる第3のロータの回転角を「位相差」を反映する物理量として機械的に検出することが可能である。
本項における「回転部材」は、例えば、運転者によって回転操作されるステアリングホイール、そのステアリングホイールと共に回転させられるステアリング軸、操舵車輪と共に回転させられる部材(例えば、ラック・アンド・ピニオン機構におけるピニオン、そのピニオンと共に回転させられるピニオン軸等)等とすることが可能である。
本項における「相対角」は例えば、「絶対角」が例えば、回転部材が少なくとも360度である設定角度だけ回転する間に単調に変化する角度として定義される場合に、回転部材がその設定角度だけ回転する間に複数回周期的に変化する角度として定義することが可能である。また、「相対角」は、例えば、「絶対角」が例えば、回転部材の回転中、その回転部材のある瞬間における角度位置を規定するために唯一存在する角度として定義される場合に、回転部材の回転中、その回転部材のある瞬間における角度位置を、ある基準角度からの隔たりを表す角度として定義することも可能である。
(2) 前記3個の相対角センサが、それら3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が前記絶対角と共に単調に変化する(1)項に記載の角度検出装置。
この角度検出装置においては、3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が絶対角と共に単調に変化する。それら位相差と絶対角とが1対1に対応するのである。
したがって、この角度検出装置によれば、3個の相対角センサのうち1個のみが故障することを想定した場合に、その故障する1個の相対角センサの種類を問わず、絶対角の検出が保証される。
(3) 前記3個の相対角センサが、それら3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が前記回転部材の基準角度において0である(1)または(2)項に記載の角度検出装置。
この角度検出装置においては、3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が回転部材の基準角度において0である。
したがって、この角度検出装置によれば、3個の相対角センサのうち1個のみが故障することを想定した場合に、その故障する1個の相対角センサの種類を問わず、正常である2個の相対角センサ間の位相差が必ず、回転部材の、基準角度からの角度を反映することとなる。よって、位相差から絶対角を算出する規則を、故障する1個の相対角センサの種類に応じて変更せずに済む。
(4) 前記基準角度が、前記絶対角が0度であることを意味する(3)項に記載の角度検出装置。
(5) 前記3個の相対角センサが、3個のレゾルバである(1)ないし(4)項のいずれかに記載の角度検出装置。
(6) 前記3個のレゾルバが、角度分解数が互いに素であるものである(5)項に記載の角度検出装置。
この角度検出装置においては、前記(5)項における3個のレゾルバが、角度分解数が互いに素であるものとされている。ここに、「角度分解数」は、絶対角が検出されるべき回転部材が1回転する角度すなわち360度の間にレゾルバの出力が1周期変化する数として定義される。
この角度検出装置においては、絶対角が0度から、3個のレゾルバの分解能角度(例えば、360度を各レゾルバの角度分解数で割り算した値)の最小公倍数と等しい角度まで変化する領域(例えば、360度またはそれより大きい角度の領域)においては、それら3個のレゾルバから選択された任意の2個のレゾルバ間の位相差が絶対角に対して単調に変化する。すなわち、その領域内においては、位相差と絶対値とが1対1に対応するのである。
したがって、この角度検出装置によれば、いずれのレゾルバの分解能角度よりも大きい角度領域内において、2個のレゾルバ間の位相差から絶対角を正確に検出することが保証される。
(7) 前記アクチュエータが、複数の極数を有するモータであり、
前記3個のレゾルバが、角度分解数が前記モータの極数に整合する整合レゾルバを少なくとも1個含み、
前記角度算出装置が、その整合レゾルバの出力信号に基づいて前記相対角を算出するものである(5)または(6)項に記載の角度検出装置。
この角度検出装置によれば、整合レゾルバの出力信号と相対角とが互いに同期するため、整合レゾルバの出力信号から相対角を算出するための処理を単純化することが容易となる。ここに、「相対角」は、例えば、モータの電気角に換算できる角度であるため、その電気角と等価な角度である。
(8) 前記アクチュエータが、複数の極数を有するモータであり、
前記3個のレゾルバが、角度分解数が他のレゾルバとは異なるものを含み、
前記角度算出装置が、それら3個のレゾルバのうち角度分解数が最大であるものの出力信号に基づいて前記相対角を算出するものである(5)ないし(7)項のいずれかに記載の角度検出装置。
この角度検出装置によれば、3個のレゾルバのうち角度分解数が最大ではないものの出力信号に基づいて相対角を検出する場合より、その相対角の分解能を向上させることが容易となる。
(9) 前記操舵装置が、
前記車両の操舵車輪を転舵するために運転者によって回転操作されるステアリングホイールから運転者が受ける操舵反力を制御する操舵反力制御部と、
前記操舵車輪の転舵角を制御する転舵角制御部とを含み、
前記回転部材が、前記ステアリングホイールと共に回転させられ、
前記アクチュエータが、前記操舵反力を制御するために設けられている(1)ないし(8)項のいずれかに記載の角度検出装置。
この角度検出装置によれば、ステアリングホイールとアクチュエータとの双方に関連する回転部材の絶対角と相対角とを、3個の相対角センサが一斉に故障しない限り、正常に検出することが保証される。
(10) 前記操舵反力制御部が、前記算出された絶対角および相対角に基づき、前記アクチュエータを制御するものである(9)項に記載の角度検出装置。
この角度検出装置によれば、3個の相対角センサが一斉に故障しない限り、操舵反力を正常に制御することが保証される。
(11) 前記操舵装置が、前記操舵反力制御部と前記転舵角制御部とが常には、機械的に互いに絶縁される一方、電気的に互いに連携させられるステア・バイ・ワイヤ式である(9)または(10)項に記載の角度検出装置。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2には、本発明の第1実施形態に従う角度検出装置を含む車両用操舵装置が系統的に表されている。この操舵装置は、左右の前輪10,10(図1参照)と左右の後輪(図示しない)とを備えた車両において、転舵車輪(操舵車輪)である左右の前輪10,10をステア・バイ・ワイヤ方式によって電気的に転舵する。
図1に示すように、この車両は、左右の前輪10,10を転舵するために運転者によって回転操作されるステアリングホイール14(これが操作部材の一例である。)を備えている。一方、操舵装置は、図1に示す操作部20と、図2に示す転舵部22とを含むように構成されている。
操作部20は、図1に示すように、ステアリングホイール14に同軸に接続されたステアリング軸30(これが操作軸の一例である。)を有している。一方、転舵部22は、図2に示すように、車両において左右方向に延びてそれの長さ方向に移動させられるラックバー(これがステアリングバーの一例である。)32を有しており、このラックバー32によって左右の前輪10,10を転舵する。
この操舵装置においては、それが正常である限り、ステアリングホイール14と転舵部22とが機械的に互いに絶縁される。そのため、従来からのマニュアル方式の操舵装置と同等の操作フィーリングを再現すべく、操作部20が、ステアリングホイール14に操舵反力を擬似的に付与する。
具体的には、操作部20においては、図1に示すように、ステアリング軸モータ40がステアリング軸30に同軸に装着される。ステアリング軸モータ40は、図示しないが、ロータとステータとを含むように構成される。このステアリング軸モータ40の一例は、ブラシレス・モータであり、このモータは、ベクトル制御が必要なモータの一例である。このステアリング軸モータ40の構成は、下記の他のモータについても共通する。
これに対し、転舵部22においては、図2に示すように、ハウジング50内において、ラックバー32に形成されたラック52にピニオン54がかみ合わされている。すなわち、この操舵装置は、ラック・アンド・ピニオン方式を採用しているのである。ピニオン54から延びるピニオン軸56はラックバー32に対して交差している。
ラックバー32に直線運動を付与するために、転舵部22は、第1および第2のラック軸モータ58,59と、それらラック軸モータ58,59の回転運動をラックバー32の直線運動に変換する運動変換機構としてのボールねじ60とを備えている。
ボールねじ60は、めねじ62とおねじ64とが螺合されて構成されている。
めねじ62は、回転可能かつ軸方向移動不能に支持される。このめねじ62は、図示しない複数個のベアリングを介してハウジング50に支持されている。このめねじ62は、第1および第2のラック軸モータ58,59に共通のロータ(これが駆動軸の一例である。)として機能し、その結果、このめねじ62はそれら第1および第2のラック軸モータ58,59によって回転させられる。
これに対し、おねじ64は、回転不能かつ軸方向移動可能に支持される。このおねじ64は、めねじ62の回転に伴って直線変位させられ、これにより、ラックバー32をそれの長さ方向に変位させる。以下、めねじ62をロータ62ともいい、おねじ64をラック軸64ともいう。
転舵部22においては、さらに、図2に示すように、ピニオン軸56にピニオン軸モータ66の回転力が付与されるようになっている。本実施形態においては、ピニオン軸モータ66の回転力が、減速機能を有する伝達機構70を介してピニオン軸56に伝達されるようになっている。伝達機構70は、本実施形態においては、ピニオン軸56と共に回転するフェースギヤ72にピニオン74がかみ合わされた食い違い歯車対として構成されている。そのピニオン74は、ピニオン軸モータ66に同軸に連結されている。
さらに、この操舵装置は、転舵部22の電気系統が万一故障した場合には、運転者がステアリングホイール14を操作することによって左右の前輪10,10を機械的に転舵するために、バックアップ制御部80を備えている。
バックアップ制御部80は、図1に示すように、ステアリング軸30に係合したプーリ82と、図2に示すように、ピニオン軸56に係合したプーリ84とを備えている。本実施形態においては、いずれのプーリ82,84も、ステアリング軸30とピニオン軸56とのうち対応するものに同軸に固定されている。それら2個のプーリ82,84にはワイヤ86が巻き掛けられている。
ただし、ステアリング軸30とピニオン軸56との間、具体的には、ワイヤ86の途中に図示しないクラッチが設けられており、このクラッチにより、常には、それら2者が機械的に互いに絶縁されているが、この操舵装置の異常時には、それら2者が機械的に互いに連携させられる。
図1に示すように、操作部20においては、ステアリング軸モータ40に、それのロータ(図示しない)の回転角すなわちステアリング軸30の回転角を相対角およびステアリング軸モータ40の電気角として検出する第1ないし第3のレゾルバ90,92,94が設けられている。各レゾルバ90,92,94は、前記(1)項における「相対角センサ」の一例である。操作部20は、ステアリングホイール14の回転角である操舵角を絶対角として検出する絶対角センサは備えていない。
すなわち、本実施形態においては、ステアリング軸30が前記(1)項における「回転部材」の一例を構成しているのである。
図3に示すように、各レゾルバ90,92,94は、よく知られているように、ステータ100,102,104と、可動子としてのロータ110,112,114とを備え、かつ、各ロータ110,112,114が各ステータ100,102,104と同軸に、かつ、回転可能に設計されている。それらロータ110,112,114は、ステアリング軸30と同軸に取り付けられ、そのステアリング軸30と一体的に回転させられる。
各ステータ100,102,104は、各ロータ110,112,114を外周側から覆うように配置されている。各ステータ100,102,104には、図示しないが、複数の歯がそれと同軸な一円周に沿って並んで配置されている。各歯には、コイル120,122,124が巻き付けられている。各コイル120,122,124は、図示しないが、励磁コイルと、第1の検知コイルと、第2の検知コイルとを含むように構成されている。励磁コイルによって励磁相、第1の検知コイルによってsin相、第2の検知コイルによってcos相がそれぞれ形成されている。
図1に示すように、各レゾルバ90,92,94は、各R/Dコンバータ130,132,134に電気的に接続されている。各R/Dコンバータ130,132,134は、図示しない電源からの電気エネルギーを利用することにより、対応するレゾルバ90,92,94の励磁コイルに励磁信号を設定周波数で供給する。励磁コイルが励磁されてそれに磁気力が発生すると、それに伴い、第1および第2の検知コイルが起電する。
各レゾルバ90,92,94においては、図示しないが、各ロータ110,112,114のうち、それがステータ100,102,104の内周面に対面する外周面に凹凸が交互に形成されており、その結果、ステータ100,102,104の前述の各歯は、ロータ110,112,114が一方向に回転するにつれて、ロータ110,112,114との距離が周期的に変化する。各歯とロータ110,112,114との距離が短いほど、各歯においては、励磁コイルの磁気力によって各検知コイルに高い電圧が発生する。
このような現象に着目することにより、各レゾルバ90,92,94は、ロータ110,112,114の回転角θすなわちステアリング軸30の回転角を磁気的に検出する。各R/Dコンバータ130,132,134は、対応するレゾルバ90,92,94における第1および第2の検知コイルにそれぞれ起電した電圧Vsin,Vcosを検出してそれら2個の検出値を用いることによって回転角θを演算し、それを表すデジタル信号を出力する。
図2に示すように、転舵部22においては、第1および第2のラック軸モータ58,59にそれぞれ、それらに共通のロータ62の回転角すなわちめねじ62の回転角を相対角として検出する第1および第2の相対角センサ140,142が冗長的に設けられている。さらに、ピニオン軸モータ66には、それのロータ(図示しない)の回転角、すなわち、ピニオン74の回転角を相対角(すなわち、ステアリング軸モータ40の電気角)として検出する相対角センサ144が設けられている。
さらに、転舵部22においては、ピニオン軸56に関連し、それの回転角を絶対角として検出する絶対角センサ150が設けられている。この絶対角センサ150は、ピニオン軸56の絶対回転角を利用して最終的に車輪の転舵量を検出するために利用される。
図4に示すように、この操舵装置においては、前述の、第1ないし第3のレゾルバ90,92,94と、第1および第2の相対角センサ140,142と、相対角センサ144と、絶対角センサ150とがそれぞれ電子制御ユニット(以下、単に「ECU(Electronic Control Unit)」という。)160に接続されている。このECU160には、前述の、ステアリング軸モータ40と、第1および第2のラック軸モータ58,59と、ピニオン軸モータ66とが接続されている。
なお付言するに、図4に示す例においては、ECU160が1個のユニットとして説明されているが、互いに共通する機能を実現する複数個のユニットとして冗長的に構成することが可能である。このような冗長的な構成を採用すれば、ECU160が1個のユニットとして構成される場合より、信頼性を向上させることが容易となる。
このECU160は、コンピュータ162を主体として構成されている。コンピュータ162は、よく知られているように、CPU164とROM166とRAM168とがバス170によって相互に接続されて構成されている。
図4に示すように、ROM166には、角度検出プログラム、操舵反力制御プログラムおよび基本制御プログラムを始めとする各種プログラムが予め記憶されている。
角度検出プログラムは、後に詳述するが、第1ないし第3のレゾルバ90,92,94を選択的に用いることにより、ステアリング軸モータ40の電気角θeと、ステアリング軸30の絶対角θabsとを検出するためにCPU164によって実行されるプログラムである。電気角θeは、ステアリング軸モータ40の制御(例えば、ステアリング軸モータ40の制御量(目標値と実際値との偏差を反映する量)の設定)に使用され、これに対し、絶対角θabsは、車両制御(例えば、車両の平面運動の制御)における操舵反力の制御(例えば、操舵反力の目標値およびステアリング軸モータ40の目標値の設定)に使用される。
操舵反力制御プログラムは、後に詳述するが、角度検出プログラムの実行によって検出された電気角θeと絶対角θabsとを用いることにより、ステアリングホイール14から運転者に作用する操舵反力を制御するためにCPU164によって実行されるプログラムである。
基本制御プログラムは、ステア・バイ・ワイヤ方式で左右の前輪10,10を転舵するためにCPU164によって実行されるプログラムである。この基本制御プログラムは、基本的には、例えば、上述の絶対角θabsの検出値に基づいて前述の複数個のモータ40,58,59,66のうち該当するものを制御するためにCPU164によって実行される。
この基本制御プログラムにおいては、さらに、故障診断が行われ、その結果次第で、ステア・バイ・ワイヤ方式での転舵制御を中止してマニュアル方式での転舵を行うために、前記クラッチを切り換えるための指令が発令される。
図5には、この操舵装置のうちの操作部20の構成が系統的にブロック図で表されている。ECU160のうち操作部20に関連する部分は、角度演算部180と操舵反力制御部182とである。角度演算部182は、ECU160のコンピュータ162のうち、前述の角度検出プログラムを実行する部分であり、これに対し、操舵反力制御部182は、ECU160のコンピュータ162のうち、前述の操舵反力制御プログラムを実行する部分である。
図6には、上述の角度検出プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、この角度検出プログラムを具体的に説明するが、それに先立ち、概略的に説明する。
この角度検出プログラムの実行により、ステアリング軸30の絶対角θabsと、ステアリング軸モータ40の電気角θeとが検出される。
(1)絶対角の検出
各レゾルバ90,92,94は、角度分解数が複数であるように設計されている。ここに、「角度分解数」は、レゾルバ90,92,94が1回転する間に出力信号が周期的に変化する回数、すなわち、1回転当たりの出力信号の周期数を意味する。したがって、いずれのレゾルバ90,92,94の出力信号も、絶対角θabsが0度から360度まで変化する間に、繰返し周期的に変化する。
そのため、いずれか1個のレゾルバの出力信号しか参照することができない限り、絶対角θabsを、0度から360度まで変化する領域(そのレゾルバの出力信号が1周期を超えて変化する領域を含む。)の全体において正確に検出することができない。
これに対して、本実施形態においては、絶対角θabsが、3個のレゾルバ90,92,94から選択される2個のレゾルバ間の位相差に基づいて検出される。2個のレゾルバを用いて検出されるのである。本実施形態においては、その位相差は電気的に検出され、具体的には、それら2個のレゾルバの出力信号、すなわち、対応する2個のR/Dコンバータの出力信号(対応するレゾルバの回転角を反映する信号)間の位相差として検出される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、3個のレゾルバ90,92,94が一斉に故障しない限り、絶対角θabsが正常に検出される。
本実施形態においては、2個のレゾルバの組合せがいずれであっても、それら2個のレゾルバ間の位相差が絶対角θabsの増加につれて単調に変化するようにするため、3個のレゾルバ90,92,94が、それらレゾルバ90,92,94から選択される2個のレゾルバの組合せのすべてにつき、2個のレゾルバ間の位相差が、絶対角θabsと共に単調に変化するように設計されている。
具体的には、本実施形態においては、それら3個のレゾルバ90,92,94が、角度分解数が互いに素であるように設計されている。すなわち、それら3個のレゾルバ90,92,94の3個の角度分解数間に1以外の公約数が存在しないように設計されているのである。
図7には、それら3個のレゾルバ90,92,94の各出力信号(R/Dコンバータ130,132,134の各出力(デジタル値としてECU160に取り込まれる)であって各レゾルバ90,92,94の回転角を表すもの)が絶対角θabsの増加につれて周期的に変化する様子がグラフで例示的に表されている。この例においては、角度分解数が、レゾルバ90については5個(図7において「5X」で表す。)、レゾルバ92については6個(図7において「6X」で表す。)、レゾルバ94については7個(図7において「7X」で表す。)に選定されている。
さらに、図8(a)には、第1および第2のレゾルバ90,92間の位相差が絶対角θabsの一方向変化(増加または減少)につれて単調にかつ比例的に変化する様子がグラフで表されている。図8(b)には、第2および第3のレゾルバ92,94間の位相差が絶対角θabsの一方向変化(増加または減少)につれて単調にかつ比例的に変化する様子がグラフで表されている。図8(c)には、第3および第1のレゾルバ94,90間の位相差が絶対角θabsの一方向変化(増加または減少)につれて単調にかつ比例的に変化する様子がグラフで表されている。
したがって、本実施形態においては、位相差そのものとして絶対角θabsが算出されるようになっている。
さらに、本実施形態においては、絶対角θabsが0度であるときに、それら3個のレゾルバ90,92,94から選択される2個のレゾルバのいずれの組合せについても、位相差が0度であるようにも設計されている。したがって、本実施形態によれば、それら3個のレゾルバ90,92,94のうちのいずれが故障した場合であっても、故障しない2個のレゾルバ間の位相差がただちに、絶対角θabsを反映することとなる。
(2)相対角の検出
本実施形態においては、3個のレゾルバ90,92,94が、角度分解数がステアリング軸モータ40の極数に整合する整合レゾルバを1個含んでいる。ここに、「極数」は、ステアリング軸モータ40が1回転する間に磁石の極性(N極とS極の一組)が変化する回数を意味する。極数は、磁石の極性がNSと変化する組合せを1極としてカウントされる。例えば、磁石の極性がNSと変化する組合せが1回転当たり7個である場合には、極数が7個であるとされる。
具体的には、本実施形態においては、ステアリング軸モータ40の極数が7個とされ、レゾルバ94の角度分解数も7個とされている。したがって、そのレゾルバ94は、上述の整合レゾルバの一例である。
そして、本実施形態においては、そのレゾルバ94の出力信号により表される角度(正確には、R/Dコンバータ134の出力(デジタル値)により表される回転角)として、ステアリング軸モータ40の電気角θeが検出される。
本実施形態においては、3個のレゾルバ90,92,94のうち角度分解数が最大であるレゾルバ94が、電気角θeを検出するために用いられる。したがって、本実施形態によれば、電気角θeの検出分解能を向上させることが容易である。
以上、この角度検出プログラムの実行による角度検出を概略的に説明したが、次に、この角度検出プログラムを図6を参照しつつ具体的に説明する。
この角度検出プログラムはコンピュータ162によって繰返し実行される。各回の実行時には、まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする。)において、3個のレゾルバ90,92,94のうち正常である2個のレゾルバが選択レゾルバとして選択される。各レゾルバ90,92,94が正常であるか否かは、断線チェック、短絡チェック等によって判定することが可能である。
次に、S2において、それら2個の選択レゾルバの2個の出力信号(R/Dコンバータの出力信号)に基づき、それら出力信号間の位相差が検出される。続いて、S3において、その検出された位相差に基づき、絶対角θabsが算出される。例えば、その検出された位相差と前述の比例係数との積として絶対角θabsが算出される。その算出された絶対角θabsは、RAM168に保存される。
その後、S4において、レゾルバ94の出力信号(R/Dコンバータ134の出力信号)が取り込まれる。続いて、S5において、その取り込まれた出力信号により表される回転角として、ステアリング軸モータ40の電気角θeが算出される。その算出された電気角θeも、RAM168に保存される。
以上で、この角度検出プログラムの一回の実行が終了する。
図9には、前述の操舵反力制御プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。
この操舵反力制御プログラムもコンピュータ162によって繰返し実行される。各回の実行時には、まず、S51において、RAM168から絶対角θabsが読み込まれる。次に、S52において、その読み込まれた絶対角θabsに基づき、ステアリング軸モータ40の制御量が決定される。その制御量は、例えば、絶対角θabsに応じてステアリング軸モータ40の制御量すなわち操舵反力(操舵トルク)の目標値との間に予め定められた関係であってROM166に予め記憶されたものに従って決定される。
続いて、S53において、RAM168から電気角θeが読み込まれる。その後、S54において、その読み込まれた電気角θeに基づき、ステアリング軸モータ40が制御される。具体的には、ステアリング軸モータ40に印加すべき駆動電圧がベクトル制御方式によって制御される。
以上で、この操舵反力制御プログラムの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、ステアリング軸モータ40が前記(1)項における「アクチュエータ」の一例を構成し、角度演算部180が同項,(7)または(8)項における「角度算出装置」の一例を構成し、絶対角θabsが0度であることが前記(4)項における「基準角度」の一例なのである。
さらに、本実施形態においては、操舵反力制御部182が前記(9)ないし(11)項のいずれかにおける「操舵反力制御部」の一例を構成し、ECU160のうち前述の基本制御プログラムを実行する部分が前記(9)または(11)項における「転舵角制御部」の一例を構成しているのである。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態に対して角度検出プログラムの内容が異なるのみで、他の要素については共通するため、角度検出プログラムについてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1実施形態においては、電気角θeを検出するためにレゾルバ94が用いられ、このレゾルバ94は、ステアリング軸モータ40の極数Nと同じ数の角度分解数mを有している。これに対し、本実施形態においては、レゾルバ90または92、すなわち、ステアリング軸モータ40の極数Nとは異なる数の角度分解数mを有するレゾルバを用いて電気角θeが検出される。
図10には、本実施形態における角度検出プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。
この角度検出プログラムはコンピュータ162によって繰返し実行される。各回の実行時には、まず、S201において、レゾルバ90および92のうち正常であるもの(以下、「第1選択レゾルバ」という。)から出力信号が取り込まれる。次に、S202において、その取り込まれた出力信号に基づき、第1選択レゾルバの出力角θ1(相対回転角)が算出される。
続いて、S203において、3個のレゾルバ90,92,94のうち正常な2個のレゾルバ(以下、「第2選択レゾルバ」という。)からそれぞれ、出力信号が取り込まれる。その後、S204において、それら取り込まれた2個の出力信号間の位相差が検出される。
続いて、S205において、その検出された位相差に基づき、第1実施形態と同様にして、ステアリング軸30の絶対角θ2が算出される。その後、S206において、その算出された絶対角θ2と、第1選択レゾルバの角度分解数mとに基づき、その第1選択レゾルバの出力数(出力の周期数)x1が算出される。
この出力数x1は、例えば、
x1=int(θ2/(360/m))
なる式を用いて算出することが可能である。ここに「int」は、それに後続する括弧内の数値を整数化することを意味する演算子である。
続いて、S207において、その算出された出力数x1と、出力角θ1と、角度分解数mと、第1選択レゾルバの絶対回転角(出力の周期数を反映した回転角)の、ステアリング軸30の原点からの角度y(絶対角)が算出される。
この角度yは、例えば、
y=(x1*360+θ1)/m
なる式を用いて算出することが可能である。
その後、S208において、その算出された角度yに基づき、ステアリング軸モータ40の電気角zが算出される。
この電気角zは、例えば、ステアリング軸モータ40の極数をnとすると、
z=n*y−360*int(y/(360/n))
なる式を用いて算出することが可能である。
以上で、この角度検出プログラムの一回の実行が終了する。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1または第2実施形態と操作部のハードウエア構成が異なるのみで、他の要素については共通であるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の名称または符号を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1および第2実施形態においては、図1に示すように、ステアリング軸モータ40がステアリング軸30に直結されているため、各レゾルバ90,92,94によってステアリング軸30の絶対角およびステアリング軸モータ40の相対角が検出される。
これに対し、本実施形態においては、図11に示すように、ステアリング軸30が減速機200を介してステアリング軸モータ40に連結され、さらに、そのステアリング軸モータ40に3個のレゾルバ90,92,94が直結されている。したがって、本実施形態においては、それら3個のレゾルバ90,92,94により、ステアリング軸モータ40のロータの絶対角と相対角とが検出される。そのロータの絶対角が検出されれば、その絶対角に減速機200の減速比の影響を見込む(例えば、その絶対角に減速比を掛け算する)ことにより、ステアリング軸30の絶対角を算出することが可能である。
本実施形態においては、ステアリング軸モータ40が単独で前記(1)項における「アクチュエータ」の一例を構成すると考えることも、減速機200と共同して同項における「アクチュエータ」の一例を構成すると考えることも可能である。さらに、ステアリング軸モータ40のロータが前記(1)項における「回転部材」の一例を構成すると考えることも、ステアリング軸30が同項における「回転部材」の一例を構成すると考えることも可能である。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1または第2実施形態と操作部のハードウエア構成が異なるのみで、他の要素については共通であるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の名称または符号を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1および第2実施形態においては、図1に示すように、ステアリング軸モータ40がステアリング軸30に直結されているため、各レゾルバ90,92,94によってステアリング軸30の絶対角およびステアリング軸モータ40の相対角が検出される。
これに対し、本実施形態においては、図12に示すように、3個のレゾルバ90,92,94がステアリング軸30に直結され、さらに、そのステアリング軸30が減速機220を介してステアリング軸モータ40に連結されている。したがって、本実施形態においては、3個のレゾルバ90,92,94により、ステアリング軸30の絶対角と、減速機220の入力軸の相対角とが検出される。その入力軸の相対角が検出されれば、その相対角に減速機220の減速比の影響を見込む(例えば、その相対角に減速比を掛け算する)ことにより、ステアリング軸モータ40の相対角を算出することが可能である。
本実施形態においては、ステアリング軸モータ40が単独で前記(1)項における「アクチュエータ」の一例を構成すると考えることも、減速機220と共同して同項における「アクチュエータ」の一例を構成すると考えることも可能である。さらに、減速機220の入力軸が前記(1)項における「回転部材」の一例を構成すると考えることも、ステアリング軸30が同項における「回転部材」の一例を構成すると考えることも可能である。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の第1実施形態に従う角度検出装置を備えた車両用操舵装置のうちの操作部20を示す系統図である。 上記車両用操舵装置のうちの転舵部22を示す正面断面図である。 図1に示す操作部20の要部を拡大して示す正面図である。 上記車両用操舵装置の電気系統を系統的に表すブロック図である。 図4に示す電気系統のうち操舵反力の制御に関連する部分を取り出して系統的に表すブロック図である。 図4における角度検出プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 図1における3個のレゾルバ90,92,94であって角度分解数が互いに素であるものの出力の周期的変化を示すグラフである。 図1における3個のレゾルバ90,92,94から選択される2個のレゾルバ間の位相差が絶対角に対してリニアに変化する様子を示すグラフである。 図4における操舵反力制御プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に従う角度検出装置を備えた車両用操舵装置のECU160のコンピュータ162によって実行される角度検出プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に従う角度検出装置を備えた車両用操舵装置のうちの操作部20を示す系統図である。 本発明の第4実施形態に従う角度検出装置を備えた車両用操舵装置のうちの操作部20を示す系統図である。
符号の説明
14 ステアリングホイール
20 操作部
30 ステアリング軸
40 ステアリング軸モータ
90,92,94 レゾルバ
160 電子制御ユニットECU
162 コンピュータ
180 角度演算部
182 操舵反力制御部
200,220 減速機

Claims (11)

  1. 車両の操舵装置においてアクチュエータによって回転トルクが制御される回転部材の角度を検出する角度検出装置であって、
    前記回転部材の相対角を検出する3個の相対角センサと、
    それら3個の相対角センサのうちの少なくとも2個の相対角センサ間の位相差に基づき、前記回転部材の絶対角を算出するとともに、少なくとも1個の相対角センサの出力信号に基づき、前記相対角を算出する角度算出装置と
    を含む角度検出装置。
  2. 前記3個の相対角センサが、それら3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が前記絶対角と共に単調に変化する請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記3個の相対角センサが、それら3個の相対角センサから選択される2個の相対角センサの組合せのすべてにつき、それら2個の相対角センサ間の位相差が前記回転部材の基準角度において0である請求項1または2に記載の角度検出装置。
  4. 前記基準角度が、前記絶対角が0度であることを意味する請求項3に記載の角度検出装置。
  5. 前記3個の相対角センサが、3個のレゾルバである請求項1ないし4のいずれかに記載の角度検出装置。
  6. 前記3個のレゾルバが、角度分解数が互いに素であるものである請求項5に記載の角度検出装置。
  7. 前記アクチュエータが、複数の極数を有するモータであり、
    前記3個のレゾルバが、角度分解数が前記モータの極数に整合する整合レゾルバを少なくとも1個含み、
    前記角度算出装置が、その整合レゾルバの出力信号に基づいて前記相対角を算出するものである請求項5または6に記載の角度検出装置。
  8. 前記アクチュエータが、複数の極数を有するモータであり、
    前記3個のレゾルバが、角度分解数が他のレゾルバとは異なるものを含み、
    前記角度算出装置が、それら3個のレゾルバのうち角度分解数が最大であるものの出力信号に基づいて前記相対角を算出するものである請求項5ないし7のいずれかに記載の角度検出装置。
  9. 前記操舵装置が、
    前記車両の操舵車輪を転舵するために運転者によって回転操作されるステアリングホイールから運転者が受ける操舵反力を制御する操舵反力制御部と、
    前記操舵車輪の転舵角を制御する転舵角制御部と
    を含み、
    前記回転部材が、前記ステアリングホイールと共に回転させられ、
    前記アクチュエータが、前記操舵反力を制御するために設けられている請求項1ないし8のいずれかに記載の角度検出装置。
  10. 前記操舵反力制御部が、前記算出された絶対角および相対角に基づき、前記アクチュエータを制御するものである請求項9に記載の角度検出装置。
  11. 前記操舵装置が、前記操舵反力制御部と前記転舵角制御部とが常には、機械的に互いに絶縁される一方、電気的に互いに連携させられるステア・バイ・ワイヤ式である請求項9または10に記載の角度検出装置。

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