JP4020013B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、舵取り機構に操舵のための駆動力を与える第1電動モータおよび第2電動モータを備えた車両用操舵装置に関する。このような車両用操舵装置は、ステアリングホイールなどの操作部材の操作に基づいて、この操作部材に対して機械的な結合を持たない舵取り機構を駆動して舵取り車輪を転舵させる構成(いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システム)を有していてもよく、操作部材と舵取り機構とが機械的に連結され、舵取り機構に対して操作部材による操舵力を補助するための操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置としての構成を有していてもよい。
【0002】
【従来の技術】
ステアリングホイールと舵取り車輪を転舵するための舵取り機構との機械的な結合をなくし、ステアリングホイールの操作方向および操作量を検出するとともに、その検出結果に基づいて、舵取り機構に電動モータからの駆動力を与えるようにした車両用操舵装置(いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システム)が提案されている。
【0003】
このような構成を採用することにより、車両の走行状況などに応じて、ステアリングホイールの回転量と舵取り車輪の転舵量との比(ギヤ比)を自由に変更することができ、車両の運動性能の向上を図ることができる。また、上記のような構成には、衝突時におけるステアリングホイールの突き上げを防止できるという利点や、ステアリングホイールの配設位置の自由度が増すという利点もある。
このような、ステア・バイ・ワイヤ・システムにおいて、舵取り車輪に結合された転舵軸に駆動力を与えるための第1および第2の電動モータを備え、個々の電動モータの小型化を図ったり、一方の電動モータに故障が生じたときでも他方の電動モータの駆動力によって舵取り機構の駆動を可能としたりすることが提案されている(たとえば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−218000号公報
【特許文献2】
特許第2698914号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常時において第1および第2の電動モータを駆動し、両方の電動モータからの駆動力を転舵軸に与えて操舵を達成する構成の場合、一方の電動モータが故障して停止状態に至ると、他方の正常な電動モータのみで転舵軸が駆動されることになり、この正常な電動モータに対する負荷が大きくなる。この場合、停止状態となった電動モータは負荷となるので、操舵性能を低下させるおそれがある。したがって、いずれかの電動モータの駆動に支障を来すような故障が生じた場合には、このことを確実に検出する必要がある。
【0006】
そこで、この発明の目的は、第1電動モータおよび第2電動モータのいずれかの駆動に支障を来す故障を確実に検出することができる車両用操舵装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、舵取り機構(10)に操舵のための駆動力を与える第1電動モータ(51M)と、上記舵取り機構に操舵のための駆動力を与える第2電動モータ(51S)と、電源(100)からの電流が第1給電線(101)を通って供給され、上記第1電動モータに第1モータ給電線(91)を介して駆動電流を供給する第1駆動制御手段(U1)と、上記電源からの電流が第2給電線(102)を通って供給され、上記第2電動モータに第2モータ給電線(92)を介して駆動電流を供給する第2駆動制御手段(U2)と、上記第1給電線に流れる電流および上記第1モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出し、検出信号を上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段に共通に入力する第1電流検出手段(C1,C11)と、上記第2給電線に流れる電流および上記第2モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出し、検出信号を上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段に共通に入力する第2電流検出手段(C2,C12)と、を備え、上記第1および第2駆動制御手段は、上記第1および第2電動モータにほぼ等しい駆動電流を供給するように動作するものであり、上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段の各々が、上記第1電流検出手段から入力される検出信号に対応する駆動電流と、上記第2電流検出手段から入力される検出信号に対応する駆動電流との偏差を求める駆動電流偏差演算手段(U1,U2,S2)と、この駆動電流偏差演算手段によって演算される駆動電流の偏差が所定のしきい値以上であるときに、異常が発生していると判定する異常判定手段(U1,U2,S3)とを含むことを特徴とする車両用操舵装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0008】
上記の構成によれば、第1電動モータと第2電動モータとの駆動電流の偏差が所定のしきい値を超えると、異常発生の判定がされるので、第1および第2電動モータのいずれかの駆動に支障を来す故障を確実に検出できる。
上記第1および第2駆動制御手段は、上記第1および第2電動モータにほぼ等しい駆動電流を供給するように動作するものである。すなわち、第1および第2電動モータの両方が駆動されて、これらの電動モータから舵取り機構に操舵のための駆動力が与えられるようになっている。
【0010】
上記駆動電流偏差演算手段は、第1給電線を通って第1駆動制御手段に供給される電流と、上記第2給電線を通って第2駆動制御手段に供給される電流との偏差を求めるものであってもよい。また、上記駆動電流偏差演算手段は、上記第1モータ給電線を通って第1電動モータに供給される電流と、上記第2モータ給電線を通って第2電動モータに供給される電流との偏差を求めるものであってもよい。
【0011】
第1給電線、第2給電線、第1モータ給電線および第2モータ給電線を通る電流の大きさは、これらの給電線にそれぞれ電流検出手段(C1,C2,C11,C12)を配置することによって検出することができる。また、第1モータ給電線を通る電流は、第1給電線に流れる電流を検出する電流検出手段の検出結果に基づいて算出することができ、逆に、第1給電線に流れる電流は、第1モータ給電線を流れる電流を検出する電流検出手段の検出結果に基づいて算出することができる。同様に、第2モータ給電線に流れる電流は、第2給電線に流れる電流を検出する電流検出手段の検出結果に基づいて算出することができ、第2給電線に流れる電流は、第2モータ給電線に流れる電流を検出する電流検出手段の検出結果に基づいて算出することができる。
【0012】
そこで、この発明では、第1給電線に流れる電流および第1モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出する第1電流検出手段(C1,C11)と、第2給電線に流れる電流および第2モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出する第2電流検出手段(C2,C12)を設けることによって、第1電動モータの駆動電流と第2電動モータの駆動電流との偏差を演算することができるようになっている
【0013】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の基本的な構成を説明するための概念図である。この車両用操舵装置は、一対の舵取り車輪(通常は前輪)W,Wに舵取り動作を行わせるための舵取り機構10と、この舵取り機構10に対して機械的な結合のない状態で設けられたステアリングホイール30とを備えている。
【0014】
この車両用操舵装置は、舵取り機構10を駆動するための操舵駆動系が、二重系とされている。第1の操舵駆動系は、第1電動モータ51Mと、この第1電動モータ51Mの回転角を検出するための第1回転角センサ52Mとを含む。一方、第2の操舵駆動系は、第2電動モータ51Sと、この第2電動モータ51Sの回転角を検出するための第2回転角センサ52Sとを含む。第1電動モータ51Mおよび第2電動モータ51Sは、たとえば、いずれも三相ブラシレスモータで構成されている。
【0015】
舵取り機構10は、車体の左右方向に延びて配置された転舵軸11と、この転舵軸11の両端部にタイロッド12,12を介して結合され、舵取り車輪W,Wを支持するナックルアーム13,13とを有している。転舵軸11は、ハウジング14に支承されて軸方向に摺動可能にされており、その途中部に、第1電動モータ51Mおよび第2電動モータ51Sが同軸的に組み込まれている。
この構成により、第1電動モータ51Mおよび第2電動モータ51Sが駆動されると、第1電動モータ51Mおよび第2電動モータ51Sの回転が、ボールねじなどからなる運動変換機構によって転舵軸11の摺動に変換され、この転舵軸11の摺動により舵取り車輪W,Wの転舵が達成される。
【0016】
ステアリングホイール30には、このステアリングホイール30に対して路面反力に相当する反力を付与するための反力アクチュエータ40が結合されている。
反力アクチュエータ40は、ステアリングホイール30に結合されたシャフト23を回転軸とする電動モータ(たとえば、三相ブラシレスモータ)で構成されており、そのケーシングが車体の適所に固定されている。反力アクチュエータ40には、ステアリングホイール30から入力される操舵トルクを検出するためのトルクセンサ41と、ステアリングホイール30の操作角を検出するための操作角センサ42とが付設されている。
第1電動モータ51Mは、第1電子制御ユニット(ECU)U1に接続されており、第2電動モータ51Sは、第2電子制御ユニットU2に接続されている。したがって、第1電動モータ51Mは、第1電子制御ユニットU1によって駆動制御され、第2電動モータ51Sは、第2電子制御ユニットU2によって駆動制御される。より具体的には、第1電動モータ51Mおよび第2電動モータ51Sは、それぞれ第1および第2電子制御ユニットU1,U2に内蔵された駆動回路から、第1モータ給電線91および第2モータ給電線92を介して駆動電流の供給を受ける。
【0017】
反力アクチュエータ40は、反力用電子制御ユニットU3によって駆動制御されるようになっていて、反力用電子制御ユニットU3に内蔵された駆動回路から駆動電流が、第3モータ給電線93を介して供給されるようになっている。
車載バッテリ100からの電力は、第1給電線101、第2給電線102および第3給電線103を介して、それぞれ、第1電子制御ユニットU1、第2電子制御ユニットU2および反力用電子制御ユニットU3に供給されるようになっている。
【0018】
第1給電線101および第2給電線102には、これらに流れる電流をそれぞれ検出するための電流センサC1,C2がそれぞれ設けられている。電流センサC1の検出信号は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2に共通に入力されている。同様に、電流センサC2の検出信号は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2に共通に入力されている。
トルクセンサ41および操作角センサ42の検出信号は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2ならびに反力用電子制御ユニットU3に共通に入力されるようになっている。さらに、第1回転角センサ52Mの検出信号は第1電子制御ユニットU1に入力され、第2回転角センサ52Sの検出信号は、第2電子制御ユニットU2に入力されるようになっている。また、転舵軸11に関連して、この転舵軸11の軸方向位置を検出するための転舵位置センサ15が設けられており、この転舵位置センサ15の検出信号は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2に共通に入力されるようになっている。さらに、車速を検出するための車速センサ70の検出信号が、第1および第2電子制御ユニットU1,U2に共通に入力されるようになっている。この車速センサ70は、たとえば、車輪の回転速度を検出する車輪速センサによって構成することができる。
【0019】
第1電子制御ユニットU1は、トルクセンサ41、操作角センサ42および転舵位置センサ15の出力に基づいて、運転者によるステアリングホイール30の操作に応じた駆動電流を出力する。このとき、第1電子制御ユニットU1は、第1回転角センサ52Mの出力信号に基づき、第1電動モータ51Mの回転角に応じた適切な駆動電流を出力する。
第2電子制御ユニットU2も同様に、トルクセンサ41、操作角センサ42および転舵位置センサ15の出力に基づいて、運転者によるステアリングホイール30の操作に応じた駆動電流を出力する。このとき、第2電子制御ユニットU2は、第2回転角センサ52Sの出力信号に基づき、第2電動モータ51Sの回転角に応じた適切な駆動電流を出力する。
【0020】
このようにして、第1および第2電子制御ユニットU1,U2は、第1および第2電動モータ51M,51Sをほぼ等しく駆動し、これらの2つの電動モータ51M,51Sが発生する駆動力が転舵軸11に伝達される。
このとき、反力用電子制御ユニットU3は、トルクセンサ41によって検出される操作トルクおよび操作角センサ42によって検出される操作角に基づいて反力アクチュエータ40を制御して、ステアリングホイール30に操舵反力を付与する。これにより、運転者は、ステアリングホイールと舵取り機構とが機械的に連結された従来からの車両用操舵装置の場合と同様な路面反力を感じながら、良好なフィーリングで操舵を行うことができる。
【0021】
図2は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2においてそれぞれ実行される故障検出処理を説明するためのフローチャートである。第1および第2電子制御ユニットU1,U2は、それぞれ、電流センサC1,C2の検出信号を読み込み(ステップS1)、これらの電流センサC1,C2によって検出された電流値の偏差を求める(ステップS2)。第1および第2電子制御ユニットU1,U2によって読み込まれる電流は、第1および第2電子制御ユニットU1,U2から第1および第2モータ給電線91,92を介して第1および第2電動モータ51M,51Sにそれぞれ供給される駆動電流に対応しているので、電流センサC1,C2によって検出された電流値の偏差は、結局、第1および第2電動モータ51M,51Sの駆動電流の偏差に対応する。
【0022】
次に、第1および第2電子制御ユニットU1,U2は、上記求められた電流値の偏差を所定のしきい値と比較する(ステップS3)。電流値の偏差が当該しきい値を超えていれば、第1、第2電子制御ユニットU1,U2は、第1および第2電動モータ51M,51Sのいずれか一方の動作に支障を来す故障が生じているものとして、異常が発生していると判定して、フェールフラグを立てる(ステップS4)。
【0023】
第1および第2電子制御ユニットU1,U2のいずれか一方に異常が生じた場合でも、正常な方の電子制御ユニットによって図2に示された処理が実行されるから、故障の発生を確実に検出することができる。
電流センサC1,C2の検出信号を用いる代わりに、図1に示すように、第1および第2モータ給電線91,92に流れる電流を検出する電流センサC11,C12を設けてそれらの検出信号を第1および第2電子制御ユニットU1,U2に共通に入力するようにしてもよい。すなわち、これらの電流センサC11,C12によって第1および第2電動モータ51M,51Sの駆動電流を検出し、この検出された駆動電流の偏差を第1および第2電子制御ユニットU1,U2において求めるようにしてもよい。そして、求められた駆動電流の偏差が所定のしきい値を超えたときに、異常が発生しているものと判定して、フェールフラグを立てればよい。
【0024】
また、上述のように、第1給電線101に流れる電流と第1モータ給電線91に流れる電流とには対応関係があり、同様に、第2給電線102に流れる電流と第2モータ給電線92に流れる電流とには対応関係があるから、電流センサC1,C12の組み合わせを用いたり、電流センサC11,C2の組み合わせを用いたりしてもよい。すなわち、たとえば、電流センサC1の検出信号に基づいて第1電動モータ51Mの駆動電流を求め、この駆動電流と電流センサC12によって検出される第2電動モータ51Sの駆動電流との偏差を求めればよい。この偏差が所定のしきい値を超えている場合に、異常が発生しているものと判定してフェールフラグを立てればよい。
【0025】
第1モータ給電線91および第2モータ給電線92に過電流検出用の電流センサがそれぞれ設けられている場合には、この電流センサを上記の電流センサC11,C12として用いてもよい。
また、第1および第2電動モータ51M,51Sが三相ブラシレスモータの場合には、U相、V相およびW相のうち、U相およびV相の2相に関して、第1および第2電動モータ51M,51Sに流れ込む電流をそれぞれ検出し、各相の駆動電流の偏差を求め、いずれか一相に関する偏差が所定のしきい値を超えていること、または2相に関する偏差がいずれも所定のしきい値を超えていることを条件として、異常が発生しているものと判定し、フェールフラグを立てるようにしてもよい。
【0026】
図3は、転舵軸11上に同軸的に設けた第1および第2電動モータ51M,51Sによって転舵軸11に駆動力を付与するための具体的な構成を説明するための図解的な断面図である。
第1および第2電動モータ51M,51Sは、たとえばブラシレスモータのような電動モータからなっていて、転舵軸11の軸方向に対向して隣接し、かつそれぞれ転舵軸11を同軸的に取り囲んで配置されている。
【0027】
第1および第2電動モータ51M,51Sは、それぞれ、ハウジング14の内周に固定された円筒状のステータ72,73と、ハウジング14に対応する軸受け86,87;88,89を介して回転自在に支持され、対応するステータ72,73内に挿通されたロータ76,77とを備えている。ステータ72,73の一部には、複数の励磁相のコイル(図示せず)が巻回されており、ロータ76,77の外周には、ステータ72,73に対向するように、円筒状の駆動用磁石が設けられている。駆動用磁石は、円周方向にN極とS極とを交互に形成するように磁化されている。
【0028】
また、第1および第2電動モータ51M,51Sに付設された回転角センサ52M,52Sは、それぞれレゾルバからなっていて、ロータ76,77の回転位置(回転角)をそれぞれ検出する。回転角センサ52M,52Sは、ハウジング14に固定されたステータ部83と、対応するロータ76,77に固定され、ロータ76,77と一体回転するロータ部84とを備えている。ステータ部83には、ロータ部84の回転位置に応じて所定の電圧が誘起されるので、この電圧を測定することによって、ロータ部84の回転位置、すなわちロータ76,77の回転位置(位相)を検出できる。
【0029】
各回転角センサ52M,52Sから出力されるロータ76,77の回転位置(位相)に基づいて、第1、第2電子制御ユニットU1,U2は、第1、第2電動モータ51M,51Sのステータ72,73の回転方向に分割されたコイル(図示せず)の励磁相に順次電流を供給する。これにより、第1、第2電動モータ51M,51Sが回転力を発生する。
第1および第2電動モータ51M,51Sの間には、回転運動を直線運動に変換するための運動変換機構としてのボールねじ機構80が配置されている。ボールねじ機構80は、転舵軸11の周囲を取り囲む回転筒としてのボールナット81を備えている。ボールナット81は、転舵軸11の途中部に形成されたボールねじ溝11aにボール85を介して螺合している。
【0030】
第1および第2電動モータ51M,51Sのロータ76,77の相対向する端部にボールナット81の両端部がそれぞれ圧入固定されており、ロータ76,77の両端部は、軸受け86,87,88,89を介してハウジング14に回転自在に支持されている。
このような構成により、ロータ76,77が回転駆動されると、この回転運動が、ボールねじ機構80によって、転舵軸11の直線運動に変換され、この転舵軸11の両端に結合されている舵取り車輪W,Wが転舵されることになる。
【0031】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、ステアリングホイール30と舵取り機構10との間に機械的な結合のないステア・バイ・ワイヤ・システムを例にとったが、この発明は、転舵軸11上にラックを設け、このラックと噛合するピニオンにステアリングシャフトを結合することによって、ステアリングホイール30と舵取り機構10とを機械的に結合し、ステアリングホイール30に加えられる操舵力を補助するための操舵補助力を第1、第2電動モータ51M,51Sによって転舵軸11に付与する構成の電動パワーステアリング装置に対しても適用可能である。
【0032】
また、第1および第2電動モータは、転舵軸11上に設けられる必要はなく、たとえば、転舵軸11上にラックを設け、一方の電動モータによって、ラックに噛合するピニオンを駆動する構成としてもよい。また、上述のような構成の電動パワーステアリング装置の場合に、一方の電動モータの駆動力をステアリングシャフトに付与する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、操作部材としてステアリングホイール30が用いられる例について説明したが、この他にも、レバーなどの他の操作部材が用いられてもよい。
【0033】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明するための概念図である。
【図2】第1および第2電子制御ユニットによる故障検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】第1および第2電動モータによって転舵軸に駆動力を付与するための具体的な構成例を説明するための図解的な断面図である。
【符号の説明】
10 舵取り機構
11 転舵軸
14 ハウジング
15 転舵位置センサ
30 ステアリングホイール
40 反力アクチュエータ
41 トルクセンサ
42 操作角センサ
51M 第1電動モータ
51S 第2電動モータ
52M 第1回転角センサ
52S 第2回転角センサ
70 車速センサ
80 ボールねじ機構
81 ボールナット
83 ステータ部
84 ロータ部
85 ボール
86〜89 軸受け
91 第1モータ給電線
92 第2モータ給電線
100 車載バッテリ
101 第1給電線
102 第2給電線
C1 電流センサ
C2 電流センサ
C11 電流センサ
C12 電流センサ
U1 第1電子制御ユニット
U2 第2電子制御ユニット
U3 反力用電子制御ユニット
W 舵取り車輪

Claims (1)

  1. 舵取り機構に操舵のための駆動力を与える第1電動モータと、
    上記舵取り機構に操舵のための駆動力を与える第2電動モータと、
    電源からの電流が第1給電線を通って供給され、上記第1電動モータに第1モータ給電線を介して駆動電流を供給する第1駆動制御手段と、
    上記電源からの電流が第2給電線を通って供給され、上記第2電動モータに第2モータ給電線を介して駆動電流を供給する第2駆動制御手段と、
    上記第1給電線に流れる電流および上記第1モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出し、検出信号を上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段に共通に入力する第1電流検出手段と、
    上記第2給電線に流れる電流および上記第2モータ給電線に流れる電流のうちの少なくともいずれか一方を検出し、検出信号を上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段に共通に入力する第2電流検出手段と、を備え、
    上記第1および第2駆動制御手段は、上記第1および第2電動モータにほぼ等しい駆動電流を供給するように動作するものであり、
    上記第1駆動制御手段および上記第2駆動制御手段の各々が、
    上記第1電流検出手段から入力される検出信号に対応する駆動電流と、上記第2電流検出手段から入力される検出信号に対応する駆動電流との偏差を求める駆動電流偏差演算手段と、
    この駆動電流偏差演算手段によって演算される駆動電流の偏差が所定のしきい値以上であるときに、異常が発生していると判定する異常判定手段とを含むことを特徴とする車両用操舵装置。
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