JP3923851B2 - 通信添削システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信添削指導を実施する通信教育業において、問題を受講者へ配布し、受講者による解答、添削者による添削を経て、最終的に結果を受講者に提示する通信添削システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、問題を受講者に配布し、受講者による解答、添削者による添削を経て、最終的に結果を受講生に提示する通信教育においては、郵送という手段が一般的である。
【0003】
すなわち、通信教育業者から受講者へ問題用紙や添削結果を送付する、あるいは、受講者が解答を記入した問題用紙を通信教育業者に提出する、などの通信教育業者と受講生間のやり取りは、郵送により行われる。
【0004】
また、通信教育業者から添削者への解答済み問題の送付や、添削者が添削が終了した問題用紙の通信教育業者に提出も、やはり郵送で行われる。
【0005】
しかしながら、従来においては、以下の問題がある。すなわち、受講者、添削者、通信教育業者の間において、主として郵送という手段を用いるため、問題の配布から最終的な結果を受講者に返却するまでに長い期間が必要であり、コスト高である。
【0006】
係る問題を解決するために、例えば、特開2001−305943号公報、特開2002−6730号公報などのように、コンピュータシステムを用いて通信により問題を配布し、画面上で解答および添削を行うな通信添削の支援システムが提案されている。
【0007】
しかしながら、コンピュータシステムを用いて通信により問題を配布し、画面上で解答および添削を行う方法においては、通信により問題配布から最終的な結果の返却までの時間を短縮し、郵送を使わずにコストを低下させることが可能であるが、実際の問題の解答を考えたり、添削する以外に、それらをデータとして入力する余分な手間が必要である。
【0008】
また、このような支援システムの場合、例えば、記号や文章を選択することにより、解答やコメントを入力し、係る入力の手間を減らす工夫をすることが多いが、論文、証明、解答を導くまでの過程自体を見る、などの記入量が多く、記入する内容自体に意味があるような設問や、親身な細かいコメントができないという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スピーディで効率的でありながら、従来と同様に、様々な形式の設問、解答、添削が可能であり、解答および添削を入力する負荷がない通信添削システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、ネットワークにより接続したサーバと端末装置を備え、問題に対する解答と添削を行う通信添削システムであって、予め受講者に送付した第1の問題用紙と、前記第1の問題用紙に対して記入した設問への解答を解答データに変換して送信する解答手段と、予め添削者に送付した第2の問題用紙と、前記解答データを前記第2の問題用紙に印字し添削者が第2の問題用紙に記述した添削内容を添削データとして送信する添削手段と、前記解答データおよび前記添削データを関連付けて記録し解答者または添削者との間において当該データの伝送を行うデータ制御手段と、前記解答データおよび前記添削データを合成した添削結果データを表示する添削結果表示手段とを設けたものである。
【0011】
本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る通信添削システムにおいて、前記第1の問題用紙および前記第2の問題用紙に、予め問題用紙の全面に印刷した微小な点と、前記データ制御手段との通信を制御する通信指示領域とを設けたものである。
【0012】
本発明の第3の態様は、上述の第1または第2の態様に係る通信添削システムにおいて、前記解答手段に、前記第1の問題用紙に解答を記入し記入した解答を解答データとして保持する第1のデジタルペンと、前記第1のデジタルペンが保持する解答データを前記データ制御手段に送信し、前記データ制御手段から以降の指示を受信する第1の通信手段とを設けたものである。
【0013】
本発明の第4の態様は、上述の第1から第3の態様に係る通信添削システムにおいて、前記添削手段に、前記第2の問題用紙に対して前記解答データを印字する解答印字手段と、前記第2の問題用紙を添削し添削した内容を添削データとして保持する第2のデジタルペンと、前記第2のデジタルペンが保持する添削データを前記データ制御手段に送信し前記データ制御手段から以降の指示を受信する第2の通信手段とを設けたものである。
【0014】
本発明の第5の態様は、上述の第1から第4の態様に係る通信添削システムにおいて、前記第1のデジタルペンおよび第2のデジタルペンに、当該問題用紙に目視可能な筆跡を残す筆記部と、当該デジタルペンによる筆記個所の当該問題用紙上の位置および筆記内容を読み取る読み取り部と、前記読み取った筆記位置および筆記内容をデータに変換するプロセッサと、前記データを前記通信指示領域により指示があるまでの間保持するメモリと、前記通信指示領域による指示および前記データ制御手段からの指示に基づいて前記メモリに保持しているデータを送出する無線通信手段とを設けたものである。
【0015】
本発明の第6の態様は、上述の第1から第5の態様に係る通信添削システムにおいて、前記データ制御手段に、前記第1の通信手段が送信した解答データおよび前記第2の通信手段が送信した添削データを受信する受信手段と、前記第1の通信手段から受信した解答データの所在を所定の添削者へ通知する解答通知手段と、前記第1の通信手段から受信した解答データおよび前記第2の通信手段から受信した添削データを関連付けて記録する第1のデータベースと、前記第1のデータベースに記録した前記解答データと前記添削データを合成して表示可能な添削結果データを生成する添削結果データ生成手段と、前記添削結果データの所在を当該受講者へ通知する添削結果通知手段とを設けたものである。
【0016】
本発明の第7の態様は、上述の第1から第6の態様に係る通信添削システムにおいて、前記添削結果表示手段が、インターネットを介して、前記添削結果データをWebブラウザの画面上に表示するように構成したものである。
【0017】
本発明の第8の態様は、上述の第1から第7の態様に係る通信添削システムにおいて、前記データ制御手段に、前記第1の問題用紙および第2の問題用紙に印刷した微小点を把握しており、前記第1の通信手段または第2の通信手段から受信した特定の配列パターンの位置を判断して、次の機能を提供するコンピュータシステムをデジタルペンに通知する認定手段を設けたものである。
【0018】
本発明の第9の態様は、上述の第1から第8の態様に係る通信添削システムにおいて、前記添削結果データ生成手段が、前記解答データと前記添削データを識別可能なように各々のデータを異なる色に設定して添削結果データを生成するように構成したものである。
【0019】
本発明の第10の態様は、上述の第1から第9の態様に係る通信添削システムにおいて、前記添削結果表示手段が、前記添削結果データを表示する際に、前記添削結果データ生成手段が前記解答データおよび前記添削済みデータに設定した異なる色を識別可能な形態で表示するように構成したものである。
【0020】
本発明の第11の態様は、コンピュータを、上述の第1から第10の態様に係る通信添削システムとして動作させるためのプログラムを提供するようにしたものである。
【0021】
本発明の第12の態様は、コンピュータを、上述の第1から第10の態様に係る通信添削システムとして動作させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供するようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の通信添削システム1の一実施例を示す構成図である。通信添削システム1は、第1の問題用紙2と、第2の問題用紙3と、解答手段4と、添削手段5と、データ制御手段6と、添削結果表示手段7とを備え、ネットワーク8を介して相互に通信可能になっている。
【0023】
図2は、第1の問題用紙2の紙面の一部の拡大図である。第1の問題用紙2と第2の問題用紙3は、基本的には同じ構造であるため、第1の問題用紙2についてのみ説明する。
【0024】
第1の問題用紙2は、炭素入りインキを用いて、一般の用紙に0.3mm程度の間隔で微小点9を予め印刷したものである。この微小点9は、微妙に格子を崩した形で配置されており、当該微小点9を印刷した全ての用紙において、2mm角程度の特定領域の微小点9の配列パターンは一意になっている。したがって、微小点9の配列パターンを認識することにより、用紙上の位置が認識可能なものである。
【0025】
また、第1の問題用紙2には、データの送信を指示可能な通信指示領域10が印刷されている。通信指示領域10は、微小点9の特定の配列パターンを用いることにより、「所定のデータ制御手段6に対してデータを送信する」という通信の指示機能を持たせたものである。
【0026】
解答手段4および添削手段5は、図3に示すような通常の筆記および筆記内容のデジタイズが可能なデジタルペン11を各々備えている。
【0027】
デジタルペン11は、筆記部12、読み取り部13、プロセッサ14、メモリ15、無線通信手段16から構成されている。
【0028】
筆記部12は、デジタルペン11の筆跡を、通常の筆記具と同様に目視確認可能にするためのインキ・カートリッジである。
【0029】
読み取り部13は、実際には、1秒間に100回程度、赤外線により微小点9を認識するデジタルカメラである。炭素入りインキで印刷した微小点9だけを認識し、その他の印刷(例えば、出題した問題文など)やデジタルペン11のインキなどは認識しないものである。
【0030】
プロセッサ14は、読み取り部13が映した微小点9の配列パターンを画像処理して、デジタルペン11の正確な現在位置をリアルタイムで計算する。更に、読み取り部13が撮影した各回の微小点9の配置パターン画像を比較し、デジタルペン11の向きや動きなどを、SVG(Scalable Vector Graphics)形式などのベクトルデータとして取得できる。予め特定の領域を設定しておくことにより、当該領域におけるデジタルペン11の軌跡から文字コードに変換することも可能である。
【0031】
メモリ15は、通信指示領域10を介してデータ送信の指示があるまでの間、プロセッサ14の処理により取得したデータを一時的に保持するものである。
【0032】
無線通信手段16は、例えば、ブルートゥース技術などの、パーソナルコンピュータ、周辺機器、デジタル家電などの間で、短距離の無線通信を行うものである。
【0033】
本発明の問題用紙およびデジタルペンは、例えば、Anoto社が提案するAnotoペーパーとAnotoペン(どちらもAnoto社の商標)により構成することができる。
【0034】
解答手段4は、上述のデジタルペン11と、第1の通信手段17とを備え、受講者が第1の問題用紙2に記入した解答を、データ制御手段6へ伝送するものである。
【0035】
添削手段5は、上述のデジタルペン11と、解答印字手段18と、第2の通信手段19とを備え、添削者が第2の問題用紙3に記述した添削内容をデータ制御手段6へ伝送するものである。
【0036】
第1の通信手段17および第2の通信手段19は、無線通信手段16と通信可能であり、且つネットワーク8と接続して、2つの異なる通信手順が相互に通信可能なように仲介する装置であり、実際にはブルートゥースなどの無線通信技術を搭載した携帯電話、PHS、パーソナルコンピュータ、アクセスポイントなどである。
【0037】
解答印字手段18は、実際にはプリンタなどを接続したパーソナルコンピュータなどであり、データ制御手段6から問題と解答データを受け取り、添削者の手元において問題と受講者の解答を第2の問題用紙3へ印字するものである。
【0038】
データ制御手段6は、実際にはコンピュータシステムであり、ハードウェアの観点からみると、情報を記録するコンピュータ用の記録装置(磁気ディスク、光ディスクなど)、コンピュータに指示を与える入力装置(キーボード、マウスなど)、演算を行うCPU、結果を表示するCRTなどの表示装置、結果を印字するプリンタ、解答手段4および添削手段5とネットワーク8を介して通信可能な通信インタフェースなどから構成されている。
【0039】
データ制御手段6は、データベース20を備え、機能、すなわちソフトウェアの観点からみると、認定手段21と、受信手段22と、解答通知手段23と、添削結果データ生成手段24と、添削結果通知手段25とを備えており、受講者と添削者の間のデータの伝送の制御を行うものである。
【0040】
データベース20は、受講者および添削者を一意に識別可能なID、氏名、住所、受講科目や担当科目、電子メールアドレスなどの個人情報26、受講者が送信した解答データ27、添削者が記述した添削データ28などを記録するものである。
【0041】
認定手段21は、通信添削システム1において使用される全ての第1の問題用紙2および第2の問題用紙3に印刷した微小点9を把握しているものであり、第1の通信手段17および第2の通信手段19から受信した特定の配列パターンの位置を判断して、実際に通信添削システム1の機能を提供するコンピュータシステムをデジタルペン11に通知するものである。
【0042】
受信手段22は、ネットワーク8を介して、受講者から解答データ27を、添削者から添削データ28を受信し、データベース20に記録するものである。
【0043】
解答通知手段23は、受講者から受信し記録した解答データ27のデータベース20上の所在を、例えばディレクトリとファイル名などを記述した電子メールにより、所定の添削者宛に通知するものである。
【0044】
添削結果データ生成手段24は、一つの問題用紙の上で解答と添削内容を同時に表示可能なように、受講者から受信し記録した解答データ27と、添削者から受信し記録した添削データ28の座標位置を合致させたSVG形式やPDF(Portable Document Format)形式などの添削結果データ29を生成するものである。この時、例えば、添削データ28の色を赤色にするなど、解答と添削内容を区別可能なように生成する。
【0045】
添削結果通知手段25は、生成した添削結果データ29の所在を、例えばURLなどを記述した電子メールにより、当該の受講者宛に通知するものである。
【0046】
添削結果表示手段7は、ネットワーク8を介して当該URLに接続することにより、画面上に添削結果データ29を解答と添削内容を区別可能な状態で同時に表示するものであり、実際には、WebブラウザおよびWebブラウザに組み込まれたプラグインと呼ばれるSVG形式やPDF形式などのデータを表示可能にする補助プログラムである。
【0047】
ネットワーク8は、実際にはインターネットであり、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルによるWeb、および電子メールを使用することができる。
【0048】
図4は、本発明の通信添削システム1の動作を示す模式図である。
まず、微小点9と通信指示領域10を備える第1の問題用紙2および第2の問題用紙3を用意する。
【0049】
受講者に対しては、第1の問題用紙2に問題文を印刷し、配布する。
【0050】
添削者に対しては、誰の解答に対する添削か明示するために添削者が受講者のIDなどを記入するID領域を設けた第2の問題用紙3を配布する。第2の問題用紙3は、後に解答印字手段18により問題文および解答データ27を印字するものとする。もちろん問題文を予め印刷しておくことも可能である。
【0051】
受講者は、予め郵送された第1の問題用紙2に対して、デジタルペン11を使用して受講者を識別する受講者IDや、氏名、解答を記入する。
【0052】
第1の問題用紙2に対して受講者が記入する際、読み取り部13は、デジタルペン11の軌跡に従い第1の印刷用紙2に予め印刷されている微小点9の配列パターンを、例えば1秒間に100回程度読み取る。
【0053】
プロセッサ14は、読み取り手段13が撮影した各回の配列パターンを比較することにより、デジタルペン11が第1の印刷用紙2に記入した位置の始点と終点、線分の方向と長さなどを算出し、受講者ID、氏名、解答全てをベクトル化したSVG形式の解答データ27をメモリ15へ記録する。
【0054】
受講生が自分で解答可能な全ての設問に解答を記入した後などに、デジタルペン11により、第1の問題用紙2の通信指示領域10をチェックすると、プロセッサ14は、通信指示領域10に印刷された微小点9の配列パターンにより、解答データ27を認定手段21へ送信する指示が出たことを理解する。
【0055】
プロセッサ14は、メモリ15から解答データ27を取り出し、無線通信手段16に、解答データ27の送信を依頼する。
【0056】
無線通信手段16は、自分と通信可能な周辺の機器を探し、第1の通信手段17を見つけて接続し、解答データ27を第1の通信手段17に向けて送出する。
【0057】
第1の通信手段17は、無線通信手段16から受信した解答データ27を仲介し、ネットワーク8を介して、認定手段21に対して送信する。
【0058】
認定手段21は、受信した解答データ27に含まれる解答の記入位置の座標から、当該解答データ27が、本発明の通信添削システム1の受講者に配布した第1の問題用紙2であることを認識し、受信手段22の所在を、例えばURLなどの形式で、データの送信とは逆の手順を経て、受講者のデジタルペン11に通知する。
【0059】
認定手段21により、本発明の通信添削システム1の受講者に配布した第1の問題用紙2であることが認識できない場合は、認定が不調であることを受講者のデジタルペン11に返送する。
【0060】
認定手段21の通知により受信手段22の所在を入手した受講者のデジタルペン11は、認定手段21へのデータ送信と同様な手順により、受信手段22に対して解答データ27を送信する。
【0061】
受信手段22は、解答手段4から解答データ27を受信し、例えば受講者IDをキー項目として、当該解答データ27をデータベース20へ記録する。
【0062】
解答通知手段23は、データベース20に記録された解答データ27のディレクトリやファイル名などの情報を、予め当該受講者の担当としてデータベース20に記録されている所定の添削者に、例えば電子メールを使用して通知する。
【0063】
添削者は、解答通知手段23により通知された解答データ27の所在にアクセスし、解答印字手段18により、問題文および当該の解答データ27を第2の問題用紙3へ印字する。
【0064】
添削者は、ID領域に受講者IDや添削者を識別する添削者ID、氏名などを記入した後、デジタルペン11を用いて添削を行う。
【0065】
第2の問題用紙3に対して添削者が添削する際、読み取り部13は、デジタルペン11の軌跡に従い第2の印刷用紙3に予め印刷されている微小点9の配列パターンを、例えば1秒間に100回程度読み取る。
【0066】
プロセッサ14は、読み取り手段13が撮影した各回の配列パターンを比較することにより、デジタルペン11が第2の印刷用紙3に記入した位置の始点と終点、線分の方向と長さなどを算出し、受講者IDおよび添削内容全てをベクトル化したSVG形式の添削データ28をメモリ15へ記録する。
【0067】
添削者が全ての添削を終了した後に、デジタルペン11により、第2の問題用紙3の通信指示領域10をチェックすると、プロセッサ14は、通信指示領域10に印刷された微小点9の配列パターンにより、添削データ28を認定手段21へ送信する指示が出たことを理解する。
【0068】
プロセッサ14は、メモリ15から添削データ28を取り出し、無線通信手段16に、添削データ28の送信を依頼する。
【0069】
無線通信手段16は、自分と通信可能な周辺の機器を探し、第2の通信手段19を見つけて接続し、添削データ28を第2の通信手段19に向けて送出する。
【0070】
第2の通信手段19は、無線通信手段16から受信した添削データ28を仲介し、ネットワーク8を介して、認定手段21に対して送信する。
【0071】
認定手段21は、受信した添削データ28に含まれる記入位置の座標から、当該添削データ28が、本発明の通信添削システム1の添削者に配布した第2の問題用紙3であることを認識し、受信手段22の所在を、例えばURLなどの形式で、データの送信とは逆の手順を経て添削者のデジタルペン11に通知する。
【0072】
認定手段21により、本発明の通信添削システム1の添削者に配布した第2の問題用紙3であることが認識できない場合は、認定が不調であることを添削者のデジタルペン11に返送する。
【0073】
認定手段21の通知により受信手段22の所在を入手した添削者のデジタルペン11は、認定手段21へのデータ送信と同様な手順により、受信手段22に対して添削データ28を送信する。
【0074】
受信手段22は、添削手段5から添削データ28を受信し、当該添削データ28をデータベース20へ記録する。この時、添削データ28に含まれている受講者IDを使用して、解答データ27と添削データ28を関係付けて記録する。
【0075】
添削結果データ生成手段24は、データベース20から受講者ID毎に解答データ27および添削データ28を取り出し、両データの座標位置を一致させ、更に、添削データ28の線分の色を赤色などに設定することにより、解答に対する添削が行われた添削結果データ29を生成する。
【0076】
添削結果通知手段25は、添削結果データ29の所在を示すURLなどを、当該の受講者に対して、例えば電子メールを使用して通知する。
【0077】
受講者は、添削結果表示手段7を用いて、添削結果通知手段25により通知された添削結果データ29の所在を示すURLなどに接続し、自分の解答と添削者の添削が合成された添削結果データ29を見ることができる。この時、解答と添削は異なる色などで設定されており、解答と添削が識別可能である。
【0078】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明による通信添削システムは、上述の実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能なことは当然のことである。
【0079】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る通信添削システムによれば、予め問題用紙を配布する時以外は、郵送を用いることなく、ネットワークを介して、所定の人がデータの所在を知り、アクセスすることができ、解答から結果を返却するまでの時間を短縮し、郵送のコストを削減することができる。
【0080】
また、微小点を印刷した問題用紙と、問題用紙の微小点を撮影することで記入した内容をデータにすることができるデジタルペンを用いることにより、受講者および添削者は、従来の通信添削と同様に記入するだけで、記入内容のデジタルデータを得ることが可能になり、解答や添削時の思考を妨げることなく、特別なデータ入力を行うことなく、本発明の通信添削システムを利用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】 本発明の問題用紙の拡大図である。
【図3】 本発明のデジタルペンの構造図である。
【図4】 本発明の通信添削システムの動作の模式図である。
【符号の説明】
1 通信添削システム
2 第1の問題用紙
3 第2の問題用紙
4 解答手段
5 添削手段
6 データ制御手段
7 添削結果表示手段
8 ネットワーク
9 微小点
10 通信指示領域
11 デジタルペン
12 筆記部
13 読み取り部
14 プロセッサ
15 メモリ
16 無線通信手段
17 第1の通信手段
18 解答印字手段
19 第2の通信手段
20 データベース
21 認定手段
22 受信手段
23 解答通知手段
24 添削結果データ生成手段
25 添削結果通知手段
26 個人情報
27 解答データ
28 添削データ
29 添削結果データ

Claims (7)

  1. ネットワークにより接続したサーバと端末装置を備え、問題に対する解答と添削を行う通信添削システムであって、
    微小な点を格子を崩した形で印刷することにより、前記微小な点の配置パターンが紙面上の位置により異なる第1の問題用紙、第2の問題用紙と、
    前記第1の問題用紙への筆記の際に、解答データを取得する第1のデジタルペンと、前記第1のデジタルペンが取得した解答データをデータ制御手段に送信する第1の通信手段と、
    前記データ制御手段を介して取得した解答データを前記第2の問題用紙に印字する解答印字手段と、前記第2の問題用紙への筆記の際に、添削データを取得する第2のデジタルペンと、前記第2のデジタルペンが取得した添削データを前記データ制御手段に送信する第2の通信手段と、
    前記データ制御手段により前記解答データおよび前記添削データを合成することにより得られた添削結果データを表示する添削結果表示手段と、を備えており、
    前記データ制御手段は、前記第1の通信手段が送信した解答データ、および前記第2の通信手段が送信した添削データを受信する受信手段と、前記第1の通信手段から受信した解答データの所在を所定の添削者へ通知する解答通知手段と、前記第1の通信手段から受信した解答データ、および前記第2の通信手段から受信した添削データを関連付けて記録するデータベースと、前記データベースに記録した前記解答データと前記添削データを、各々のデータを異なる色に設定して合成して表示可能な添削結果データを生成する添削結果データ生成手段を有するものであり、
    前記第1のデジタルペン、および第2のデジタルペンが、当該問題用紙に目視可能な筆跡を残す筆記部と、当該デジタルペンによる筆記個所の当該問題用紙に印刷された微小な点を認識する読み取り部と、前記読み取り部により読み取られた各回の微小な点の配列パターンを比較して解答データまたは添削データに変換するプロセッサと、前記解答データまたは添削データを保持するメモリと、前記メモリに保持している解答データまたは添削データを送出する無線通信手段を有するものであることを特徴とする通信添削システム。
  2. 請求項1記載の通信添削システムであって、
    前記解答データまたは添削データは、前記配列パターンを比較して得られたベクトルデータであることを特徴とする通信添削システム。
  3. 請求項1または2記載の通信添削システムであって、
    前記第1の問題用紙および前記第2の問題用紙が、さらに前記データ制御手段との通信を制御する通信指示領域を備え、
    前記第1のデジタルペン、および第2のデジタルペンが有するプロセッサが、前記通信指示領域の配列パターンを認識した場合に、前記無線通信手段が解答データまたは添削データを送出することを特徴とする通信添削システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の通信添削システムであって、
    前記添削結果表示手段が、インターネットを介して、前記添削結果データをWebブラウザの画面上に表示する、ことを特徴とする通信添削システム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の通信添削システムであって、前記添削結果表示手段が、前記添削結果データを表示する際に、前記添削結果データ生成手段が前記解答データおよび前記添削済みデータに設定した異なる色を識別可能な形態で表示する、
    ことを特徴とする通信添削システム。
  6. コンピュータを、請求項1から5記載の通信添削システムとして動作させるためのプログラム。
  7. コンピュータを、請求項1から5記載の通信添削システムとして動作させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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