JP3923723B2 - 積層型電子部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、より一層の低ESL化を図るだけでなくESRを増加させて電源電圧の振動を抑制した積層型電子部品に係り、特にデカップリングコンデンサに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル電子機器に搭載されている中央処理装置(CPU)に供給用の電源においては低電圧化が進む一方で負荷電流は増大している。
従って、負荷電流の急激な変化に対して電源電圧の変動を許容値内に抑えることが非常に困難になった為、図25に示すように、デカップリングコンデンサと呼ばれる積層セラミックコンデンサ100が電源102に接続されるようになった。そして、負荷電流の過渡的な変動時にこの積層セラミックコンデンサ100からCPU104に電流を供給して、電源電圧の変動を抑えるようにしている。
【0003】
ここで、この従来のコンデンサの外観を図27に示すと共に内部構造を図28に示し、これらの図を基にして以下に従来の積層セラミックコンデンサ100を説明する。
つまり、静電容量が得られるように2つの内部電極114、116がセラミック素地を介して重なり合う構造とされている。そして、この内部電極114は積層体112が有する4つの側面の内の何れかの側面に引き出されており、また、内部電極114が引き出される側面と対向する側面に内部電極116が引き出されている。さらに、内部電極114に接続される端子電極118及び、内部電極116に接続される端子電極120が、図27に示す積層セラミックコンデンサ100の相互に対向する側面にそれぞれ設置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、今日のCPUの動作周波数の一層の高周波数化に伴って、負荷電流は高速でより大きなものとなっており、図25に示す積層セラミックコンデンサ100自身が有している等価直列抵抗(ESR)及び等価直列インタクタンス(ESL)が、電源電圧の変動に大きく影響するようになった。
【0005】
つまり、従来の積層セラミックコンデンサ100ではESLが高いだけでなくESRが低いことから、図26に示す負荷電流iの変動に伴って、上記と同様に電源電圧Vの変動が大きくなり易かった。従って、静電容量を増加させつつESLを低減する為に、複数のコンデンサを並列した形で使用する傾向にあった。
具体的には、ESLを低減すべく多端子化した構造が採用され、この低ESL化された多端子型コンデンサ110の外観を図29に示す。そして、この図を基にして以下に従来の多端子型コンデンサ110を説明する。
【0006】
図29に示す多端子型コンデンサ110の本体部分は、直方体形状の積層体112により構成され、この積層体112を形成するセラミック素地によって静電容量が得られるようになっている。
【0007】
この多端子型コンデンサ110の第1の内部構造としては図30に示すものが考えられる。つまり、静電容量が得られるように4つの内部電極114と4つの内部電極116がセラミック素地を介して交互に重なり合う構造とされている。さらに、これらの内部電極114は、相互に位置をずらしつつ積層体112の側面にそれぞれ一つづつ引き出される引出部114Aを有し、また、内部電極116は、引出部114Aが引き出されたのと同じ側面にそれぞれ一つづつ引き出される引出部116Aを有している。
つまり、内部電極114、116が4つづつ相互に位置を異ならせて設けられているので、引出部114A及び引出部116Aはそれぞれ計4つづつ存在することになる。
【0008】
他方、この多端子型コンデンサ110の第2の内部構造としては図31に示すものが考えられる。つまり、静電容量が得られるように2つの内部電極114、116がセラミック素地を介して重なり合う構造とされている。さらに、この内部電極114は、積層体112が有する4つの側面の内の相互に対向する2つの側面にそれぞれ2つづつ引き出される引出部114Aを有し、また、内部電極116は、引出部114Aが引き出されたのと同じ2つの側面にそれぞれ2つづつ引き出される引出部116Aを有している。
つまり、第1の内部構造と同様に、引出部114A及び引出部116Aはそれぞれ計4つづつ存在することになる。
【0009】
そして、これらの内部構造による例では、引出部114A及び引出部116Aに接続される端子電極118が、極性を交互に逆とされつつ図29に示す多端子型コンデンサ110の2つの側面112Aにそれぞれ隣り合って、設置されている。
【0010】
以上の結果として、隣り合う引出部114A、116Aの極性が異なるようになることから、端子電極118から流れ込む高周波電流によって発生する磁束が、これら隣り合う引出部114A、116A同士で互いに打ち消し合わされて、ESLが低減されるようになっている。
尚、これらの多端子型積層コンデンサに関する技術を開示した公報として、特開平11−144996号公報及び米国特許公報USP5880925号等が知られている。
【0011】
しかし、複数のコンデンサを並列した形の図29から図31に示す多端子型コンデンサ110であっても、引出部が複数存在するのに伴ってESRがさらに減少する結果、電源電圧の振動を十分に抑制できなかった。
本発明は上記事実を考慮し、より一層の低ESL化を図るだけでなくESRを増加させて電源電圧の振動を抑制し得る積層型電子部品を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1による積層型電子部品は、誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内の同一面内に各一つのみ配置される少なくとも一対の内部電極と、
誘電体素体の側面に設けられて少なくとも一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極と、
を有した積層型電子部品であって、
誘電体層の積層方向に沿ったこれら内部電極の相互に同一の位置にそれぞれ切込部の主要部分が形成されるのに伴って、相互に逆向きに電流が流れ得ると共に相互の端部同士が繋がっている少なくとも一対の流路部が、この切込部を挟んで内部電極に形成され、
内部電極に形成されて誘電体層を介して隣り合っている流路部同士間で相互に逆向きに電流が流れる形に、少なくとも一対の内部電極にこれら流路部がそれぞれ配置され、
一側面内に端子電極を少なくとも一対設けた側面を誘電体素体が少なくとも二つ有すると共に、各内部電極が、誘電体素体の側面に向かって引き出される引出部を一つのみ有し、
同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、この引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されることを特徴とする。
【0013】
請求項1に係る積層型電子部品によれば、誘電体層を積層して形成された誘電体素体内に誘電体層を介して隔てられつつ少なくとも一対の内部電極がそれぞれ配置されるだけでなく、一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極が誘電体素体の側面に設けられている。但し、誘電体素体内の同一面内には、一つのみしか内部電極は配置されない構成になっている。
また、誘電体層の積層方向に沿ったこれら複数の内部電極の相互に同一の位置に、それぞれ切込部の主要部分が有り、この切込部を挟んだ内部電極の部分が、相互の端部同士を繋げた形の少なくとも一対の流路部を構成している。さらに、内部電極に形成されて誘電体層を介して隣り合っている流路部同士間で相互に逆向きに電流が流れる形に、少なくとも一対の内部電極にこれら流路部がそれぞれ配置されている。そして、上記複数の内部電極が、例えば相互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とされている。
さらに、一側面内に端子電極を少なくとも一対設けた側面を誘電体素体が少なくとも二つ有するだけでなく、誘電体素体の側面に向かって引き出される引出部を一つのみ各内部電極が有していて、同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、この引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されている。
【0014】
つまり、本請求項に係る積層型電子部品の切込部を挟んだ内部電極の部分は、一端同士が繋がった構造の一対の流路部により構成されている。この為、この積層型電子部品への通電の際に、切込部を挟んで位置するこれらの流路部間で電流が相互に逆方向に流れるようになる。
これに伴って、内部電極に流れる高周波電流により発生する磁束が互いに打ち消し合うように相殺され、積層型電子部品自体が持つ寄生インダクタンスを少なくすることで、等価直列インダクタンスが低減される。
さらに、誘電体層を介して隣り合う上下の流路部同士間でも、誘電体層の積層方向に沿った内部電極の相互に同一の位置にそれぞれ切込部の主要部分が有るのに伴い、電流の流れる方向が相互に逆となるので、等価直列インダクタンスが一層低減されるようになる。
この一方、一側面内に端子電極を少なくとも一対設けた側面を誘電体素体が少なくとも二つ有し、誘電体素体の同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されているので、隣り合う端子電極の極性が相互に異なって交互に正負極に順次なる形で、電流が流される。
この結果、各引出部でそれぞれ発生する磁束が相互に逆向きに引出部内に流れる電流によって互いに打ち消し合い、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層確実に生じるようになる。
【0015】
この一方、本請求項では、複数の内部電極にそれぞれ切込部が形成されて内部電極内の電流の流れる路である複数の流路部が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本請求項に係る積層型電子部品は、デカップリングコンデンサとして好適なように、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0016】
請求項2に係る積層型電子部品によれば、請求項1の積層型電子部品と同様の構成の他に、一つの内部電極に切込部が複数設けられるという構成を有している。従って、一つの内部電極に切込部が複数設けられることで、流路部が3つ以上の複数形成されて、請求項1の等価直列インダクタンスを低減する効果及び等価直列抵抗を増加する効果が、一層増大するようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層型電子部品の実施の形態を図面に基づき説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る積層型電子部品であるアレイ型の多端子型積層コンデンサ10を図1から図3に示す。これらの図に示すように、セラミックグリーンシートを複数枚積層した積層体を焼成することで得られた直方体状の焼結体である誘電体素体12を主要部として、多端子型積層コンデンサ10が構成されている。
【0020】
この誘電体素体12内の所定の高さ位置には、面状の第1の内部電極14が配置されており、誘電体素体12内において誘電体層とされるセラミック層12Aを隔てた第1の内部電極14の下方には、同じく面状の第2の内部電極16が配置されている。同じく誘電体素体12内においてセラミック層12Aを隔てた第2の内部電極16の下方には、同じく面状の第3の内部電極18が配置され、以下同様にセラミック層12Aをそれぞれ隔てて、同様に面状にそれぞれ形成された第4の内部電極20、第5の内部電極22、第6の内部電極24、第7の内部電極26及び第8の内部電極28が順次配置されている。
【0021】
この為、これら第1の内部電極14から第8の内部電極28までが誘電体素体12内においてセラミック層12Aで隔てられつつ相互に対向して配置されることになる。そして、これら第1の内部電極14から第8の内部電極28までの中心は、誘電体素体12の中心とほぼ同位置に配置されており、また、第1の内部電極14から第8の内部電極28までの縦横寸法は、対応する誘電体素体12の辺の長さより小さくされている。
【0022】
さらに、図3に示すように、第1の内部電極14の左側の端部から手前側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第1の内部電極14に1つの引出部14Aが形成されている。また、第2の内部電極16の左側寄りの部分から手前側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第2の内部電極16に1つの引出部16Aが形成されている。
一方、第3の内部電極18の右側寄りの部分から手前側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第3の内部電極18に1つの引出部18Aが形成されている。また、第4の内部電極20の右側の端部から手前側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第4の内部電極20に1つの引出部20Aが形成されている。
【0023】
そして、第5の内部電極22の左側の端部から奥側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第5の内部電極22に1つの引出部22Aが形成されている。また、第6の内部電極24の左側寄りの部分から奥側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第6の内部電極24に1つの引出部24Aが形成されている。他方、第7の内部電極26の右側寄りの部分から奥側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第7の内部電極26に1つの引出部26Aが形成されている。また、第8の内部電極28の右側の端部から奥側方向に向かって電極が1箇所引き出されることで、第8の内部電極28に1つの引出部28Aが形成されている。
以上より、引出部14A〜28Aまでの計8ヵ所の引出部分が相互に重ならない位置で内部電極14〜28からそれぞれ引き出されている。
【0024】
さらに、これら引出部14A、16A、18Aの右側から奥側方向に延びる切り込みが内部電極14、16、18にそれぞれ形成されると共に、この切り込みと繋がって左右方向に延びる切り込みが内部電極14、16、18の中央部にそれぞれ形成されている。また、第4の内部電極20には、この第4の内部電極20の右端側中程から左右方向に延びる切り込みが形成されている。
他方、引出部22A、24A、26Aの右側から手前側方向に延びる切り込みが内部電極22、24、26にそれぞれ形成されると共に、この切り込みと繋がって左右方向に延びる切り込みが内部電極22、24、26の中央部にそれぞれ形成されている。また、第8の内部電極28には、この第8の内部電極28の右端側中程から左右方向に延びる切り込みが形成されている。
【0025】
以上の各内部電極14〜28に形成された切り込みが切込部39とされ、この切込部39を挟んだ内部電極の部分を一対の流路部40A、40Bが構成している。そして、一対の流路部40A、40Bの一端同士が繋がっているので、切込部39を挟んで位置するこれら一対の流路部40A、40B間で電流が相互に逆方向に流れるようになり、図3において流路部40Aでは右側に向かって電流が流れ、流路部40Bでは左側に向かって電流が流れるようになっている。
【0026】
これに伴って、例えば一つおきの内部電極14、18、22、26が+極になると同時に一つおきの内部電極16、20、24、28が−極になるときには、図3の矢印で示す電流の向きのように、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の内部電極間においても相互に逆向きに電流が流れる形に、これら一対の流路部40A、40Bはそれぞれ内部電極14〜20に配置されている。
【0027】
さらに、図1及び図2に示すように、内部電極14の引出部14Aに接続される第1の端子電極31、内部電極16の引出部16Aに接続される第2の端子電極32、内部電極18の引出部18Aに接続される第3の端子電極33及び、内部電極20の引出部20Aに接続される第4の端子電極34が、誘電体素体12の手前側の側面12Bにそれぞれ配置されている。
【0028】
つまり、第1の内部電極14の引出部14Aから第4の内部電極20の引出部20Aまでがこれら内部電極14〜20の図3の手前側で相互に重ならずに位置している。この為、これら引出部14A〜20Aを介して隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部電極14〜20に順次接続される形で、これら端子電極31〜34が誘電体素体12の手前側の側面12Bに配置されて、例えば隣り合う端子電極同士が相互に逆の極性で使用可能となる。
【0029】
また、図1及び図2に示すように、内部電極22の引出部22Aに接続される第5の端子電極35、内部電極24の引出部24Aに接続される第6の端子電極36、内部電極26の引出部26Aに接続される第7の端子電極37及び、内部電極28の引出部28Aに接続される第8の端子電極38が、誘電体素体12の奥側の側面12Bにそれぞれ配置されている。
【0030】
つまり、第5の内部電極22の引出部22Aから第8の内部電極28の引出部28Aまでがこれら内部電極22〜28の図3の奥側で相互に重ならずに位置している。この為、これら引出部22A〜28Aを介して隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部電極22〜28に順次接続される形で、これら端子電極35〜38が誘電体素体12の奥側の側面12Bに配置されて、例えば隣り合う端子電極同士が相互に逆の極性で使用可能となる。
【0031】
以上より、本実施の形態では、多端子型積層コンデンサ10の手前側の側面12Bに端子電極31〜34がそれぞれ配置され、奥側の側面12Bに端子電極35〜38がそれぞれ配置されることで、直方体である六面体形状とされる誘電体素体12の4つの側面12B、12Cの内の2つの側面12Bに端子電極31〜38がそれぞれ配置されることになる。
そして、各内部電極14〜28がコンデンサの電極となるように、側面12Bに配置された端子電極35〜38の内の一つおきの端子電極31、33、35、37が例えばCPUの電極に接続されると共に、一つおきの端子電極32、34、36、38が例えば接地側に接続されるようになっていて、これら隣り合う端子電極同士が相互に逆の極性で使用される形となっている。
【0032】
次に、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の製造について、図3に基づき説明する。
先ず、多端子型積層コンデンサ10の製造に際しては、コンデンサとして機能する誘電体材料よりなる複数枚のセラミックグリーンシート30A、30B、30C、30D、30E、30F、30G、30Hを用意する。
【0033】
この図3に示すように、それぞれ手前側方向に引き出される1箇所の引出部14A、16A、18A、20Aを有した内部電極14、16、18、20を形成するために、セラミックグリーンシート30A、30B、30C、30Dの上面に、それぞれこれらの内部電極14、16、18、20に応じて電極形成部が配置されている。
さらに、それぞれ奥側方向に引き出される1箇所の引出部22A、24A、26A、28Aを有した内部電極22、24、26、28を形成するために、セラミックグリーンシート30E、30F、30G、30Hの上面に、それぞれこれらの内部電極22、24、26、28に応じて電極形成部が配置されている。
【0034】
尚、セラミックグリーンシート30A〜30Hの上面に配置される電極形成部は、例えば導電ペーストが印刷又はスパッタされて設けられる。また、セラミックグリーンシート30A〜30Dとセラミックグリーンシート30E〜30Hとの間で、必要とされる特性に合わせてシート厚等を相違させても良い。
【0035】
そして、それぞれ平面形状を矩形としたセラミックグリーンシート30A〜30Hをこの図の順序で積層すると共に、第1の内部電極14の上面部分等をこれらセラミックグリーンシートと同一の材料で覆うようにする。この後、内部電極14の引出部14Aに接続される第1の端子電極31、内部電極16の引出部16Aに接続される第2の端子電極32、内部電極18の引出部18Aに接続される第3の端子電極33、内部電極20の引出部20Aに接続される第4の端子電極34、内部電極22の引出部22Aに接続される第5の端子電極35、内部電極24の引出部24Aに接続される第6の端子電極36、内部電極26の引出部26Aに接続される第7の端子電極37及び、内部電極28の引出部28Aに接続される第8の端子電極38をこれら積層されたセラミックグリーンシートの周囲に配置する。
【0036】
さらに、これらを一体焼成することにより、誘電体素体12の4つの側面12B、12Cの内の手前側の側面12Bに端子電極31〜34が配置されると共に奥側の側面12Bに端子電極35〜38が配置された多端子型積層コンデンサ10を得ることができる。
【0037】
次に、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の作用を説明する。
セラミック等の誘電体層を積層して形成された誘電体素体12内に、セラミック層12Aを介して隔てられつつ8枚の内部電極14〜28がそれぞれ配置されており、これら8枚の内部電極14〜28が、相互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とされる。また、これら8枚の内部電極14〜28がそれぞれ切込部39を有していて、この切込部39を挟んだ内部電極14〜28の部分が一対の流路部40A、40Bを構成している。
【0038】
さらに、これら8枚の内部電極14〜28は、誘電体素体12の相互に対向する2つの側面12Bに向かってそれぞれ引き出される引出部14A〜20A及び引出部22A〜28Aを有している。そして、この4つの引出部14A〜20Aを介して4枚の内部電極14〜20にそれぞれ個々に接続される計4個の端子電極31〜34が、誘電体素体12の同一の側面12B内に設けられている。
また、この4つの引出部22A〜28Aを介して4枚の内部電極22〜28にそれぞれ個々に接続される計4個の端子電極35〜38が、誘電体素体12の同一の側面12B内に設けられている。
【0039】
つまり、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の切込部39を挟んだ内部電極14〜28の部分は、一端同士が繋がった構造の一対の流路部40A、40Bにより構成されている。この為、この多端子型積層コンデンサ10への通電の際に、切込部39を挟んで位置するこれら一対の流路部40A、40B間で電流が相互に逆方向に流れるようになる。
これに伴って、内部電極14〜28に流れる高周波電流により発生する磁束が互いに打ち消し合わされるように相殺されて、多端子型積層コンデンサ10自体が持つ寄生インダクタンスが少なくなることで、等価直列インダクタンスが低減されることになる。
【0040】
一方、本実施の形態では、セラミック層12Aを介して隣り合う内部電極14〜28がコンデンサの電極となるので、これら内部電極14〜28間において、図3に示すように相互に逆向きに電流が流れる形に一対の流路部40A、40Bがそれぞれ配置されることになる。
これに伴って、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の内部電極にそれぞれ配置される流路部40A、40B同士間でも、電流の流れる方向が逆となるので、磁束が互い相殺されて等価直列インダクタンスが一層低減されるようになる。
【0041】
この一方、本実施の形態では、複数の内部電極14〜28にそれぞれ切込部39が形成されて内部電極14〜28内の電流の流れる路である一対の流路部40A、40Bが細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10は、デカップリングコンデンサとして好適なように、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになった。
【0042】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第2の実施の形態を図4及び図5に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
【0043】
図5に示すように本実施の形態では、第1の内部電極14から第8の内部電極28までの8枚の内部電極の他に、第1の内部電極14の上側に内部電極42を有すると共に、第4の内部電極20と第5の内部電極22との間に内部電極44を有していて、計10枚の内部電極を有する構造になっている。
そして、内部電極42には、手前側の端部から左側方向に引き出される引出部42Aが形成されていて、これに対応して図4に示す誘電体素体12の左側の側面12Cには、この引出部42Aに接続される端子電極45が配置されている。
【0044】
また、内部電極44には、奥側の端部から右側方向に引き出される引出部44Aが形成されていて、これに対応して図4に示す誘電体素体12の右側の側面12Cには、この引出部44Aに接続される端子電極46が配置されている。
この一方、これら内部電極42及び内部電極44にも、それぞれL字形に切り込む形の切込部39が形成されていて、この切込部39を挟んだ内部電極42、44の部分を一対の流路部40A、40Bが構成している。
【0045】
従って、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に等価直列インダクタンスが低減される作用を奏するが、内部電極の枚数が多い分だけ静電容量が大きくなると共に、左右の側面12Cを利用することで、更に多くの端子電極を配置できるようになって省スペース化が図られることになる。
【0046】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第3の実施の形態を図6及び図7に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図7に示すように本実施の形態では、第1の内部電極52及び第2の内部電極54の2枚の内部電極を有しているが、この内の第1の内部電極52の手前側及び奥側からそれぞれ誘電体素体12の側面12Bに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第1の内部電極52に4つの引出部52Aが形成されている。
【0047】
また、第2の内部電極54の手前側及び奥側からそれぞれ誘電体素体12の側面12Bに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第2の内部電極54に4つの引出部54Aが形成されている。但し、これら第2の内部電極54の引出部54Aは、第1の内部電極52の引出部52Aと等間隔に配置されているものの、引出し位置がずれていて、同一側面に向かって引き出される引出部同士は第1の実施の形態と同様に相互に重ならずに位置している。
【0048】
そして、図6に示すように、誘電体素体12の手前側及び奥側の側面12Bには、第1の内部電極52の4つの引出部52Aにそれぞれ接続される4つの端子電極56及び、第2の内部電極54の4つの引出部54Aにそれぞれ接続される4つの端子電極58が、それぞれ配置されている。
従って、これら端子電極56、58は、誘電体素体12の同一の側面12B内に複数設けられているものの、同一の側面12B内で隣り合う端子電極56、58同士が相互に異なる内部電極に接続されることになる。
【0049】
この一方、これら第1の内部電極52及び第2の内部電極54にも、切込部39が形成されているが、本実施の形態では、一つの内部電極に切込部39が複数である3つづつそれぞれ手前側と奥側との間で延びるように設けられ、これに伴って流路部40が4つ形成されている。
従って、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に等価直列インダクタンスが低減される作用を奏するが、本実施の形態では、一つの内部電極に切込部39が3つ設けられるのに伴って流路部40が4つ形成されることになるので、磁束を相殺する効果が高まり、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層増大するようになる。
【0050】
さらに、本実施の形態では、誘電体素体12の同一の側面12B内で隣り合う端子電極56、58同士が相互に異なる内部電極52、54に接続されているので、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10への通電の際に、隣り合う端子電極56、58の極性が相互に異なって交互に正負極に順次なる形で、電流が流される。
この結果、引出部52A、54Aで発生する磁束が相互に逆向きに引出部内に流れる電流によって互いに打ち消し合い、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層確実に生じるようになる。
【0051】
この一方、本実施の形態では、内部電極52、54にそれぞれ切込部39が形成されて内部電極52、54内の電流の流れる路である複数の流路部40が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10は、デカップリングコンデンサとして好適なように、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになった。
【0052】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第4の実施の形態を図8及び図9に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図9に示すように本実施の形態では、上から順に第1の内部電極62、第2の内部電極64、第3の内部電極66及び第4の内部電極68の4枚の内部電極を有しているが、この内の第1の内部電極62の左右からそれぞれ誘電体素体12の側面12Cに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第1の内部電極62に4つの引出部62Aが形成されている。また、第2の内部電極64の左右からそれぞれ誘電体素体12の側面12Cに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第2の内部電極64に4つの引出部64Aが形成されている。
【0053】
但し、これら第2の内部電極64の引出部64Aは、第1の内部電極62の引出部62Aと等間隔に配置されているが、引出し位置がずれていて、同一側面に向かって引き出される引出部62A、64A同士は第1の実施の形態と同様に相互に重ならずに位置している。
そして、図8に示すように、誘電体素体12の左右の側面12Cには、第1の内部電極62の引出部62Aに接続される端子電極72及び、第2の内部電極64の引出部64Aに接続される端子電極74が、それぞれ配置されている。
従って、これら端子電極72、74は、誘電体素体12の同一の側面12C内に複数設けられているものの、同一の側面12C内で隣り合う端子電極72、74同士が相互に異なる内部電極62、64に接続されることになる。
【0054】
この一方、これら第1の内部電極62及び第2の内部電極64にも切込部39が形成されているが、本実施の形態では、一つの内部電極に切込部39が複数である3つづつそれぞれ左右方向に延びるように設けられ、これに伴って流路部40が4つ形成されている。
さらに、第3の内部電極66及び第4の内部電極68は、第3の実施の形態の第1の内部電極52及び第2の内部電極54と同様の構造になっていて、図8に示すように第3の内部電極66が引出部66Aを介して端子電極76と接続されると共に、第4の内部電極68が引出部68Aを介して端子電極78と接続されている。
従って、本実施の形態では、直方体である六面体形状とされる誘電体素体12の4つの側面12B、12Cの全てに端子電極72、74、76、78がそれぞれ4個づつ配置されて、省スペース化が図られることになる。
【0055】
以上より、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に等価直列インダクタンスが低減される等の作用を奏する。さらに、本実施の形態も第3の実施の形態と同様に、一つの内部電極に切込部39が3つ設けられるのに伴って流路部40が4つ形成されることになると共に、誘電体素体12の同一の側面12B、12C内で隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部電極に接続されている。この為、磁束を相殺する効果が高まり、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層増大すると共に、等価直列抵抗が増加する効果が一層増大するようになる。
【0056】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第5の実施の形態を図10及び図11に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図11に示すように本実施の形態では、第1の内部電極82及び第2の内部電極84の2枚の内部電極を有しているが、この内の第1の内部電極82の奥側右端部から誘電体素体12の奥側の側面12Bに向かって電極が1箇所引き出されることで、第1の内部電極82に1つの引出部82Aが形成されている。
また、第2の内部電極84の手前側左端部から誘電体素体12の手前側の側面12Bに向かって電極が1箇所引き出されることで、第2の内部電極84に1つの引出部84Aが形成されている。
【0057】
そして、図10に示すように、誘電体素体12の奥側の側面12Bには、第1の内部電極82の引出部82Aに接続される1つの端子電極86が、配置されており、誘電体素体12の手前側の側面12Bには、第2の内部電極84の引出部84Aに接続される1つの端子電極88が、配置されている。つまり、これら端子電極86、88は、誘電体素体12の相互に対向する一対の側面12Bにそれぞれ設けられることになる。
【0058】
この一方、第1の内部電極82には、引出部82Aの右側から手前側方向に延びてから屈曲してU字形となる切り込みが形成され、この切り込みが切込部39Aとされている。さらに、この切込部39A内の部分には、第1の内部電極82の奥側から手前側に延びるような切り込みである切込部39Bが、配置されている。
従って、第1の内部電極82に2つの切込部39A、39Bが設けられ、これに伴って図11に示すように屈曲している端部同士で繋がる流路部40が5つ形成されている。
【0059】
他方、第2の内部電極84には、引出部84A寄りの第2の内部電極84の左端側から左右方向に延びると共に先端側を二股とした切り込みである切込部39Aが、設けられている。さらに、この切込部39Aの二股部分の間には、第2の内部電極84の奥側から手前側に延びるような切り込みである切込部39Bが、配置されている。
従って、第2の内部電極84にも2つの切込部39A、39Bが設けられ、これに伴って図11に示すように屈曲している端部同士で繋がる流路部40が5つ形成されている。
【0060】
以上より、各内部電極82、84に2つの切込部39A、39Bが形成され、これら切込部39A、39Bを挟んだ内部電極82、84の部分をそれぞれ5つの流路部40が構成している。そして、これらの流路部40の一端同士がそれぞれ繋がっているので、2つの切込部39A、39Bにより形成されたこれらの流路部40の内の隣合う流路部40間で電流が相互に逆方向に流れるのに伴って、図11において電流がジグザグに蛇行しつつ流れるようになっている。
従って、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に等価直列インダクタンスが低減される作用を奏するが、本実施の形態では、一つの内部電極に2つの切込部39A、39Bが設けられるのに伴って流路部40が5つ形成されることになるので、磁束を相殺する効果がさらに高まり、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層増大するようになる。
【0061】
また、これに伴って、例えば第1の内部電極82が+極になると同時に第2の内部電極84が−極になるときには、図11の矢印で示す電流の向きのように、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の流路部40同士間においても相互に逆向きに電流が流れる形に、これらの流路部40はそれぞれ内部電極82、84に配置されている。
つまり、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の内部電極82、84にそれぞれ配置される流路部40同士間でも、電流の流れる方向が逆となるので、これによっても磁束が互い相殺されて等価直列インダクタンスが一層低減されるようになる。
【0062】
この一方、本実施の形態では、内部電極82、84にそれぞれ切込部39A、39Bが形成されて内部電極82、84内の電流の流れる路である複数の流路部40が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本実施の形態に係る積層セラミックコンデンサである積層コンデンサ80は、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0063】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第6の実施の形態を図12に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図12に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の第2の内部電極84には、第5の実施の形態の第2の内部電極84と同一構造の切込部39A、39B及び流路部40が形成されている。
【0064】
但し、本実施の形態の引出部82Aは、第1の内部電極82の奥側右端部に配置され、この引出部82A寄りの第1の内部電極82の右端側から左右方向に延びると共に先端側を二股とした切り込みである切込部39Aが、設けられている。さらに、この切込部39Aの二股部分の間には、第1の内部電極82の手前側から奥側に延びるような切り込みである切込部39Bが、配置されている。
従って、第1の内部電極82にも2つの切込部39A、39Bが設けられ、これに伴って図12に示すように流路部40が5つ形成されている。
【0065】
以上より、本実施の形態においても、各内部電極82、84に2つの切込部39A、39Bが形成され、これらを挟んだ内部電極82、84の部分をそれぞれ5つの流路部40が構成し、これらの流路部40の内の隣合う流路部40間で電流が相互に逆方向に流れるのに伴って、図12において電流がジグザグに蛇行しつつ流れるようになっている。
【0066】
また、第5の実施の形態と同様に、図12の矢印で示す電流の向きのように、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の流路部40同士間においても相互に逆向きに電流が流れる形に、これら5つの流路部40はそれぞれ内部電極82、84に配置されている。
従って、本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、磁束を相殺する効果がさらに高まり、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層増大するようになる。
【0067】
この一方、本実施の形態でも、複数の内部電極82、84にそれぞれ切込部39A、39Bが形成されて内部電極82、84内の電流の流れる路である複数の流路部40が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0068】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第7の実施の形態を図13に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図13に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の第1の内部電極82には、第5の実施の形態の第1の内部電極82と同一構造の切込部39A、39B及び流路部40が形成されている。
【0069】
但し、本実施の形態の引出部84Aは、第2の内部電極84の手前側右端部に配置され、この引出部84Aの左側から奥側方向に延びると共に先端側を二股とした切り込みである切込部39Aが、設けられている。さらに、この切込部39Aの二股部分の間には、第2の内部電極84の奥側から手前側に延びるような切り込みである切込部39Bが、配置されている。
従って、第2の内部電極84にも2つの切込部39A、39Bが設けられ、これに伴って図13に示すように流路部40が5つ形成されている。
【0070】
この結果、本実施の形態においても、各内部電極82、84に2つの切込部39A、39Bが形成され、これらを挟んだ内部電極82、84の部分をそれぞれ5つの流路部40が構成して、図13において電流がジグザグに蛇行しつつ流れるようになっている。
【0071】
また、図13の矢印で示す電流の向きのように、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の流路部40同士間においても相互に逆向きに電流が流れる形に、これら5つの流路部40はそれぞれ内部電極82、84に配置されている。
以上より、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0072】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第8の実施の形態を図14に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図14に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の第1の内部電極82には、第7の実施の形態の第2の内部電極84と同一構造の切込部39A、39B及び流路部40が形成されている。
【0073】
一方、本実施の形態の第2の内部電極84にも、先端側を二股とした切り込みである切込部39Aが設けらると共に、この切込部39Aの二股部分の間に切込部39Bが配置されていて、図14に示すように流路部40が複数形成されている。
以上より、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0074】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第9の実施の形態を図15に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図15に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の各内部電極82、84は一つの切込部39を有するものの、この切込部39が連続して右側に屈曲して右回りに形成されている。この為、それぞれの内部電極82、84の複数の流路部40も右回りに細長く繋がるように連続している。
以上より、構造が若干異なるものの、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0075】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第10の実施の形態を図16に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図16に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の各内部電極82、84は左右から一つづつの切込部39A、39Bを有している。この為、それぞれの内部電極82、84の流路部40は手前側と奥側との間でジグザグに蛇行しつつ細長くなるように連続している。
以上より、構造が若干異なるものの、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0076】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第11の実施の形態を図17に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図17に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の各内部電極82、84は手前側及び奥側から三つの切込部39を有している。この為、それぞれの内部電極82、84の流路部40は左右方向にジグザグに蛇行しつつ細長くなるように連続している。
以上より、構造が若干異なるものの、本実施の形態に係る積層コンデンサ80も第5の実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0077】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第12の実施の形態を図18に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図18に示すように本実施の形態では、それぞれ一つの引出部91A、92A、93A、94Aが形成された4枚の内部電極91、92、93、94を有している。そして、最上部の内部電極91は第8の実施の形態の第2の内部電極84と逆のパターンとされ、上から二番目の内部電極92は第6の実施の形態の第1の内部電極82と逆のパターンとされている。また、上から三番目の内部電極93は第8の実施の形態の第1の内部電極82と同一のパターンとされ、最下部の内部電極94は第6の実施の形態の第2の内部電極84と同一のパターンとされている。
【0078】
この為、内部電極が4枚有ることから、図示しないものの端子電極は二つの側面に2つづつ配置されることになる。
以上より、内部電極が4枚有るものの、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10もこれらの実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0079】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第13の実施の形態を図19に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図19に示すように本実施の形態では、それぞれ一つの引出部91A、92A、93A、94Aが形成された4枚の内部電極91、92、93、94を有している。そして、最上部の内部電極91は第1の実施の形態の第4の内部電極20と同一のパターンとされ、上から二番目の内部電極92は第1の実施の形態の第8の内部電極28と逆のパターンとされている。また、上から三番目の内部電極93は第1の実施の形態の第5の内部電極22と逆のパターンとされ、最下部の内部電極94は第1の実施の形態の第1の内部電極14と同一のパターンとされている。
【0080】
この為、内部電極が4枚有ることから、図示しないものの端子電極は二つの側面に2つづつ配置されることになる。
以上より、内部電極が4枚有るものの、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10もこれらの実施の形態と同様に、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
【0081】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第14の実施の形態を図20に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図20に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。
そして、本実施の形態の第1の内部電極82の手前側の中央部に一つの引出部82Aが引き出され、第2の内部電極84の奥側の左右にそれぞれ一つづつの引出部84Aが引き出されている。
【0082】
また、手前側から奥側へ延びる二つの切込部39A、39Bを第1の内部電極82が有し、奥側から手前側へ延びる二つの切込部39A、39Bを第2の内部電極84が有している。この為、それぞれの内部電極82、84の複数の流路部40はジグザグに蛇行しつつ細長くなるように連続しており、第5の実施の形態と同様な作用を奏することになる。
【0083】
次に、本発明に係る積層型電子部品の第15の実施の形態を図21に基づき説明する。尚、第1の実施の形態及び第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図21に示すように本実施の形態も第5の実施の形態と同様に、端子電極86に接続される引出部82Aが形成された第1の内部電極82及び、端子電極88に接続される引出部84Aが形成された第2の内部電極84を有している。そして、本実施の形態の第2の内部電極84には、第14の実施の形態の第1の内部電極82と同一構造の切込部39A、39B及び流路部40が形成されている。
【0084】
一方、本実施の形態の第1の内部電極82にも、奥側から手前側へ延びる一つの切込部39A及び、手前側から奥側へ延びる一つの39Bを第1の内部電極82が有している。この為、それぞれの内部電極82、84の複数の流路部40はジグザグに蛇行しつつ細長くなるように連続しており、第5の実施の形態と同様な作用を奏することになる。
【0085】
次に、実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10と他のコンデンサとの間での等価直列インダクタンス値を比較する試験を行った結果を下記に示す。
尚、ここで比較される他のコンデンサとして、低ESL化された多端子型積層コンデンサである図30に内部構造を示す第1の従来例のコンデンサ及び図31に内部構造を示す第2の従来例のコンデンサを試験した。これに対して、実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10として、第1実施の形態及び第3実施の形態のものをそれぞれ試験した。尚、試験に用いた各コンデンサは3216タイプで静電容量が1μFとされるものである。ここで3216タイプとは、縦が3.2mmで横が1.6mmの大きさのものを言う。
【0086】
この試験の結果、第1の従来例の等価直列インダクタンスは112pHであり、第2の従来例の等価直列インダクタンスは105pHであった。これに対して、第1の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタンスは65pHであり、第3の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタンスは83pHであった。
つまり、実施の形態の多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタンスが従来例のコンデンサに比較して明らかに小さくなったことが確認された。
【0087】
一方、実施の形態に係る積層コンデンサ80と従来例のコンデンサとの間での等価直列抵抗値及び等価直列インダクタンス値を比較する試験を行った結果を下記に示す。
尚、ここで比較される従来例のコンデンサとして、図27及び図28に示す積層セラミックコンデンサ100を試験した。これに対して、実施の形態に係る積層セラミックコンデンサとして、第5の実施の形態のものを試験した。
この試験の結果、従来例の等価直列抵抗値は6.5mΩであり、等価直列インダクタンスは1420pHであった。これに対して、第5の実施の形態に係る積層コンデンサ80の等価直列抵抗値は56.2mΩであり、等価直列インダクタンスは405pHであった。
【0088】
つまり、第5の実施の形態に係る積層コンデンサ80によれば、従来例と比較してESRが増加しESLが低減されることが確認された。
尚、このESRの値は図22に示す自己共振周波数f0 における値であり、また、試験に用いた各コンデンサは3216タイプで、従来例の静電容量値は1.05μFとされ、第5の実施の形態の静電容量値は1.02μFとされた。
【0089】
さらに、図23に示す模擬回路にて本発明の第5の実施の形態に係る積層コンデンサ80の効果を確認した結果を図24に示す。つまり、電流iの変化に伴って、従来例を使用した場合に発生した図24(A)に示す電圧Vの振動が、第5の実施の形態のものでは図24(B)に示すように発生しておらず、実施の形態の積層コンデンサ80がデカップリングコンデンサに適していることが確認された。
【0090】
尚、上記実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10や積層コンデンサ80は、8枚、10枚、2枚或いは4枚の内部電極14〜28を有する構造とされているものの、内部電極の枚数はこれらの枚数に限定されず、さらに多くの枚数としても良い。また、切込部の数も上記実施の形態で説明したものに限定されず、例えば2個或いは4個以上の数としても良い。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、より一層の低ESL化を図るだけでなく、ESRを増加させて電源電圧の振動を抑制した積層型電子部品を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す断面図であって、図2の1−1矢視線断面に対応する図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の多端子型積層コンデンサの製造工程において用いられる複数枚のセラミックグリーンシート及び電極形状を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。
【図5】第2の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。
【図7】第3の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。
【図9】第4の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る積層コンデンサを示す斜視図である。
【図11】第5の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図12】第6の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図13】第7の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図14】第8の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図15】第9の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図16】第10の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図17】第11の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図18】第12の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図19】第13の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図20】第14の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図21】第15の実施の形態の積層コンデンサの分解斜視図である。
【図22】コンデンサのインピーダンス特性を表すグラフを示した図である。
【図23】模擬回路を示す回路図である。
【図24】電流波形及び電圧波形を示すチャート図であって、(A)は従来例のチャート図であり、(B)は本発明の第5の実施の形態の積層コンデンサのチャート図である。
【図25】従来例の積層セラミックコンデンサを採用した回路図である。
【図26】従来例の積層セラミックコンデンサを採用した回路における負荷電流と電源電圧との関係を表すグラフを示した図である。
【図27】従来例の積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。
【図28】従来例の積層セラミックコンデンサの分解斜視図である。
【図29】従来例の多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。
【図30】第1の従来例の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【図31】第2の従来例の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 多端子型積層コンデンサ
12 誘電体素体
12A セラミック層
14、16、18、20、22、24、26、28 内部電極
31、32、33、34、35、36、37、38 端子電極
39 切込部
40A、40B 流路部
80 積層コンデンサ
Claims (2)
- 誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内の同一面内に各一つのみ配置される少なくとも一対の内部電極と、
誘電体素体の側面に設けられて少なくとも一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極と、
を有した積層型電子部品であって、
誘電体層の積層方向に沿ったこれら内部電極の相互に同一の位置にそれぞれ切込部の主要部分が形成されるのに伴って、相互に逆向きに電流が流れ得ると共に相互の端部同士が繋がっている少なくとも一対の流路部が、この切込部を挟んで内部電極に形成され、
内部電極に形成されて誘電体層を介して隣り合っている流路部同士間で相互に逆向きに電流が流れる形に、少なくとも一対の内部電極にこれら流路部がそれぞれ配置され、
一側面内に端子電極を少なくとも一対設けた側面を誘電体素体が少なくとも二つ有すると共に、各内部電極が、誘電体素体の側面に向かって引き出される引出部を一つのみ有し、
同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、この引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されることを特徴とする積層型電子部品。 - 一つの内部電極に切込部が複数設けられたことを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品。
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