JP4046296B2 - 積層型電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、より一層の低ESL化を図るだけでなくESRを増加させて電源電圧の振動を抑制した積層型電子部品に係り、特にデカップリングコンデンサに好適なものである。
近年、デジタル電子機器に搭載されている中央処理装置(CPU)に供給用の電源においては低電圧化が進む一方で負荷電流は増大している。従って、負荷電流の急激な変化に対して電源電圧の変動を許容値内に抑えることが非常に困難になった為、図5に示すように、デカップリングコンデンサと呼ばれる積層セラミックコンデンサ100が電源102に接続されるようになった。そして、負荷電流の過渡的な変動時にこの積層セラミックコンデンサ100からCPU104に電流を供給して、電源電圧の変動を抑えるようにしている。
ここで、この従来のコンデンサの外観を図7に示すと共に内部構造を図8に示し、これらの図を基にして以下に従来の積層セラミックコンデンサ100を説明する。つまり、静電容量が得られるように2つの内部電極114、116がセラミック素地を介して重なり合う構造とされている。
そして、この内部電極114は積層体112が有する4つの側面の内の何れかの側面に引き出されており、また、内部電極114が引き出される側面と対向する側面に内部電極116が引き出されている。さらに、内部電極114に接続される端子電極118及び、内部電極116に接続される端子電極120が、図7に示す積層セラミックコンデンサ100の相互に対向する側面にそれぞれ設置されている。
特開平11−144996号公報 米国特許公報USP5880925号
しかし、今日のCPUの動作周波数の一層の高周波数化に伴って、負荷電流は高速でより大きなものとなっており、図5に示す積層セラミックコンデンサ100自身が有している等価直列抵抗(ESR)及び等価直列インダクタンス(ESL)が、電源電圧の変動に大きく影響するようになった。
つまり、従来の積層セラミックコンデンサ100ではESLが高いだけでなくESRが低いことから、図6に示す負荷電流iの変動に伴って、上記と同様に電源電圧Vの変動が大きくなり易かった。従って、静電容量を増加させつつESLを低減する為に、複数のコンデンサを並列した形で使用する傾向にあった。
具体的には、ESLを低減すべく多端子化した構造が採用され、この低ESL化された多端子型コンデンサ110の外観を図9に示す。そして、この図を基にして以下に従来の多端子型コンデンサ110を説明する。
図9に示す多端子型コンデンサ110の本体部分は、直方体形状の積層体112により構成され、この積層体112を形成するセラミック素地によって静電容量が得られるようになっている。
この多端子型コンデンサ110の第1の内部構造としては図10に示すものが考えられる。つまり、静電容量が得られるように4つの内部電極114と4つの内部電極116がセラミック素地を介して交互に重なり合う構造とされている。さらに、これらの内部電極114は、相互に位置をずらしつつ積層体112の側面にそれぞれ一つづつ引き出される引出部114Aを有し、また、内部電極116は、引出部114Aが引き出されたのと同じ側面にそれぞれ一つづつ引き出される引出部116Aを有している。つまり、内部電極114、116が4つづつ相互に位置を異ならせて設けられているので、引出部114A及び引出部116Aはそれぞれ計4つづつ存在することになる。
他方、この多端子型コンデンサ110の第2の内部構造としては図11に示すものが考えられる。つまり、静電容量が得られるように2つの内部電極114、116がセラミック素地を介して重なり合う構造とされている。さらに、この内部電極114は、積層体112が有する4つの側面の内の相互に対向する2つの側面にそれぞれ2つづつ引き出される引出部114Aを有し、また、内部電極116は、引出部114Aが引き出されたのと同じ2つの側面にそれぞれ2つづつ引き出される引出部116Aを有している。つまり、第1の内部構造と同様に、引出部114A及び引出部116Aはそれぞれ計4つづつ存在することになる。
そして、これらの内部構造による例では、引出部114A及び引出部116Aに接続される端子電極118が、極性を交互に逆とされつつ図9に示す多端子型コンデンサ110の2つの側面112Aにそれぞれ隣り合って、設置されている。
以上の結果として、隣り合う引出部114A、116Aの極性が異なるようになることから、端子電極118から流れ込む高周波電流によって発生する磁束が、これら隣り合う引出部114A、116A同士で互いに打ち消し合わされて、ESLが低減されるようになっている。尚、これらの多端子型積層コンデンサに関する技術を開示した公報として、特開平11−144996号公報及び米国特許公報USP5880925号等が知られている。
しかし、複数のコンデンサを並列した形の図9から図11に示す多端子型コンデンサ110であっても、引出部が複数存在するのに伴ってESRがさらに減少する結果、電源電圧の振動を十分に抑制できなかった。
本発明は上記事実を考慮し、より一層の低ESL化を図るだけでなくESRを増加させて電源電圧の振動を抑制し得る積層型電子部品を提供することを目的とする。
請求項1による積層型電子部品は、誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内に配置される少なくとも一対の内部電極と、
誘電体素体の側面に設けられて少なくとも一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極と、
を有した積層型電子部品であって、
これら内部電極にそれぞれ切込部が複数形成されるのに伴って、内部電極にこれら切込部をそれぞれ挟んで複数の流路部が形成され、
切込部を介して隣り合う流路部同士で相互に逆向きに電流が流れ得るように、隣り合う流路部同士が一部分で繋がる形とされ、
一側面内に端子電極を複数設けた側面を誘電体素体が相互に対向して二つ有すると共に、各内部電極が、誘電体素体のこれら二側面に向かってそれぞれ複数引き出される引出部を有し、
同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されることを特徴とする。
請求項1に係る積層型電子部品によれば、誘電体層を積層して形成された誘電体素体内に、誘電体層を介して隔てられつつ少なくとも一対の内部電極がそれぞれ配置されるだけでなく、一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極が誘電体素体の側面に設けられている。
また、これら少なくとも一対の内部電極にそれぞれ切込部が複数形成されるのに伴って、内部電極にこれら切込部をそれぞれ挟んで複数の流路部が形成されている。さらに、隣り合う流路部同士が一部分で繋がる形で、切込部を介して隣り合う流路部同士で相互に逆向きに電流が流れ得るようにされている。そして、上記少なくとも一対の内部電極が、例えば相互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とされている。
他方、一側面内に端子電極を複数設けた側面を誘電体素体が相互に対向して二つ有するだけでなく、誘電体素体のこれら二側面に向かってそれぞれ複数引き出される引出部を各内部電極が有していて、同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されている。
つまり、本請求項に係る積層型電子部品の各切込部を挟んだ内部電極の部分は、例えば一端同士が繋がった構造の一対の流路部により構成されている。この為、この積層型電子部品への通電の際に、各切込部を挟んで位置するこれらの流路部間で電流が相互に逆方向に流れるようになる。これに伴って、内部電極に流れる高周波電流により発生する磁束が互いに打ち消し合うように相殺され、積層型電子部品自体が持つ寄生インダクタンスを少なくすることで、等価直列インダクタンスが低減される。
さらに、一側面内に端子電極を複数設けた側面を誘電体素体が相互に対向して二つ有し、誘電体素体の同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、相互に異なる内部電極に各端子電極が前述の引出部を介して接続されているので、隣り合う端子電極の極性が相互に異なって交互に正負極に順次なる形で、電流が流される。この結果、二側面に向かってそれぞれ複数引き出される引出部でそれぞれ発生する磁束が相互に逆向きに引出部内に流れる電流によって互いに打ち消し合い、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層確実に生じるようになる。
この一方、本請求項では、複数の内部電極にそれぞれ切込部が形成されて内部電極内の電流の流れる路である複数の流路部が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本請求項に係る積層型電子部品は、デカップリングコンデンサとして好適なように、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになる。
請求項2に係る積層型電子部品によれば、請求項1の積層型電子部品と同様の構成の他に、内部電極が、誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内に配置される第1の内部電極から第4の内部電極までの4種類の内部電極からなり、第1の内部電極の引出部及び第2の内部電極の引出部が、相互に同一とされる二方向にそれぞれ引き出され、第3の内部電極の引出部及び第4の内部電極の引出部が、相互に同一とされる二方向であって、第1の内部電極の引出部及び第2の内部電極の引出部の引き出し方向と異なる方向に、それぞれ引き出されるという構成を有している。
従って、本請求項でも請求項1と同様に、等価直列インダクタンスが低減されると共に等価直列抵抗が増加するようになるだけでなく、本請求項では、例えば直方体である六面体形状とされる誘電体素体の4つの側面の全てに端子電極がそれぞれ複数づつ配置されて、省スペース化が図られることになる。
本発明によれば、より一層の低ESL化を図るだけでなく、ESRを増加させて電源電圧の振動を抑制した積層型電子部品を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る積層型電子部品の実施の形態を図面に基づき説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る積層型電子部品であるアレイ型の多端子型積層コンデンサ10を図1及び図2に示す。これらの図に示すように、セラミックグリーンシートを複数枚積層した積層体を焼成することで得られた直方体状の焼結体である誘電体素体12を主要部として、多端子型積層コンデンサ10が構成されている。
この誘電体素体12内の所定の高さ位置には、面状の第1の内部電極52が配置されており、誘電体素体12内において誘電体層とされるセラミック層12Aを隔てた第1の内部電極52の下方には、同じく面状の第2の内部電極54が配置されている。
この為、これら第1の内部電極52及び第2の内部電極54が誘電体素体12内においてセラミック層12Aで隔てられつつ相互に対向して配置されることになる。そして、これら第1の内部電極52及び第2の内部電極54の中心は、誘電体素体12の中心とほぼ同位置に配置されており、また、第1の内部電極52及び第2の内部電極54までの縦横寸法は、対応する誘電体素体12の辺の長さより小さくされている。
以上より、本実施の形態では、図2に示すように第1の内部電極52及び第2の内部電極54の2枚の内部電極を有しているが、この内の第1の内部電極52の手前側及び奥側からそれぞれ誘電体素体12の側面12Bに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第1の内部電極52に4つの引出部52Aが形成されている。
また、第2の内部電極54の手前側及び奥側からそれぞれ誘電体素体12の側面12Bに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第2の内部電極54に4つの引出部54Aが形成されている。但し、これら第2の内部電極54の引出部54Aは、第1の内部電極52の引出部52Aと等間隔に配置されているものの、引出し位置がずれていて、同一側面に向かって引き出される引出部同士は相互に重ならずに位置している。
そして、図1に示すように、誘電体素体12の手前側及び奥側の側面12Bには、第1の内部電極52の4つの引出部52Aにそれぞれ接続される4つの端子電極56及び、第2の内部電極54の4つの引出部54Aにそれぞれ接続される4つの端子電極58が、それぞれ配置されている。従って、これら端子電極56、58は、誘電体素体12の同一の側面12B内に複数設けられているものの、同一の側面12B内で隣り合う端子電極56、58同士が相互に異なる内部電極に接続されることになる。
以上より、本実施の形態では、多端子型積層コンデンサ10の手前側の側面12Bに端子電極56、58がそれぞれ配置され、奥側の側面12Bにも同様に端子電極56、58がそれぞれ配置されることで、直方体である六面体形状とされる誘電体素体12の4つの側面12B、12Cの内の2つの側面12Bに端子電極56、58がそれぞれ配置されることになる。
そして、各内部電極52、54がコンデンサの電極となるように、側面12Bに配置された端子電極56、58の内の一つおきの端子電極56が例えばCPUの電極に接続されると共に、一つおきの端子電極58が例えば接地側に接続されるようになっていて、これら隣り合う端子電極56、58同士が相互に逆の極性で使用される形となっている。
この一方、これら第1の内部電極52及び第2の内部電極54には、切込部39がそれぞれ形成されているが、本実施の形態では、一つの内部電極に切込部39が複数である3つづつそれぞれ手前側と奥側との間で延びるように設けられ、これに伴って流路部40が4つ形成されている。
次に、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の作用を説明する。
セラミック等の誘電体層を積層して形成された誘電体素体12内に、セラミック層12Aを介して隔てられつつ一対とされる2枚の内部電極52、54がそれぞれ配置されており、これら2枚の内部電極52、54が、相互に対向しつつ並列に配置されるコンデンサの電極とされる。
また、これら2枚の内部電極52、54がそれぞれ切込部39を複数である3つずつ有していて、これに伴い、各切込部39を挟んだ内部電極52、54内のそれぞれの部分が、複数である4つの流路部40を構成している。さらに、切込部39を介して隣り合う流路部40同士が、一部分とされる相互の端部間を繋げた形とされて、この切込部39を介して隣り合う流路部40同士で、相互に逆向きに電流が流れ得るようにされている。
他方、一側面12B内に端子電極56、58をそれぞれ複数ずつ設けた側面12Bを誘電体素体12が相互に対向して二つ有していて、これら端子電極56、58が、一対の内部電極52、54の何れかにそれぞれ接続されている。
すなわち、誘電体素体12のこれら二側面12Bに向かって各側面にそれぞれ複数である二つずつ引き出される引出部52A、54Aを各内部電極52、54が有していて、同一の側面12B内で隣り合う端子電極56と端子電極58の極性が相互に異なる形で、引出部52A、54Aを介して相互に異なる内部電極52、54に各端子電極56、58が接続されている。具体的には、各引出部52Aを介して第1の内部電極52に各端子電極56が接続されると共に、各引出部54Aを介して第2の内部電極54に各端子電極58が接続される構造とされた構造になっている。
以上より、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の各切込部39を挟んだ内部電極52、54の部分は、一端同士が繋がった構造の一対の流路部40により構成される形で、4つの流路部40が繋がっている。この為、この多端子型積層コンデンサ10への通電の際に、切込部39を挟んで位置するこれら各流路部40間で電流が相互に逆方向に流れるようになる。これに伴って、内部電極52、54に流れる高周波電流により発生する磁束が互いに打ち消し合わされるように相殺されて、多端子型積層コンデンサ10自体が持つ寄生インダクタンスが少なくなることで、等価直列インダクタンスが低減されることになる。
この一方、本実施の形態では、誘電体素体12の二つの側面12B内でそれぞれ隣り合う端子電極56、58の極性が相互に異なる形で、相互に異なる内部電極52、54に引出部52A、54Aを介して各端子電極56、58が接続されている。この為、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10への通電の際に、隣り合う端子電極56、58の極性が相互に異なって交互に正負極に順次なるように、電流が流される。
この結果、二側面12Bに向かってそれぞれ複数引き出される引出部52A、54Aでそれぞれ発生する磁束が相互に逆向きに引出部52A、54A内に流れる電流によって互いに打ち消し合い、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層確実に生じるようになる。
他方、本実施の形態では、内部電極52、54にそれぞれ切込部39が形成されて内部電極52、54内の電流の流れる路である複数の流路部40が細長く繋がることで、等価直列抵抗が増加する。
以上より、本実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10は、デカップリングコンデンサとして好適なように、より一層の低ESL化が図られるだけでなくESRが増加されて、電源電圧の振動を抑制できるようになった。
次に、本発明に係る積層型電子部品の第2の実施の形態を図3及び図4に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図4に示すように本実施の形態では、上から順に第1の内部電極62、第2の内部電極64、第3の内部電極66及び第4の内部電極68の4枚の内部電極を有しているが、この内の第1の内部電極62の左右からそれぞれ誘電体素体12の側面12Cに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第1の内部電極62に4つの引出部62Aが形成されている。また、第2の内部電極64の左右からそれぞれ誘電体素体12の側面12Cに向かって電極が2箇所づつ引き出されることで、第2の内部電極64に4つの引出部64Aが形成されている。
但し、これら第2の内部電極64の引出部64Aは、第1の内部電極62の引出部62Aと等間隔に配置されているが、引出し位置がずれていて、同一側面に向かって引き出される引出部62A、64A同士は第1の実施の形態と同様に相互に重ならずに位置している。
そして、図3に示すように、誘電体素体12の左右の側面12Cには、第1の内部電極62の引出部62Aに接続される端子電極72及び、第2の内部電極64の引出部64Aに接続される端子電極74が、それぞれ配置されている。従って、これら端子電極72、74は、誘電体素体12の同一の側面12C内に複数設けられているものの、同一の側面12C内で隣り合う端子電極72、74同士が相互に異なる内部電極62、64に接続されることになる。
この一方、これら第1の内部電極62及び第2の内部電極64にも切込部39が形成されているが、本実施の形態では、一つの内部電極に切込部39が複数である3つづつそれぞれ左右方向に延びるように設けられ、これに伴って流路部40が4つ形成されている。
さらに、第3の内部電極66及び第4の内部電極68は、第1の実施の形態の第1の内部電極52及び第2の内部電極54と同様の構造になっていて、図3に示すように第3の内部電極66が引出部66Aを介して端子電極76と接続されると共に、第4の内部電極68が引出部68Aを介して端子電極78と接続されている。従って、本実施の形態では、直方体である六面体形状とされる誘電体素体12の4つの側面12B、12Cの全てに端子電極72、74、76、78がそれぞれ4個づつ配置されて、省スペース化が図られることになる。
以上より、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に等価直列インダクタンスが低減される等の作用を奏する。さらに、一つの内部電極に切込部39が3つ設けられるのに伴って流路部40が4つ形成されることになると共に、誘電体素体12の同一の側面12B、12C内で隣り合う端子電極同士が相互に異なる内部電極に接続されている。この為、磁束を相殺する効果が高まり、等価直列インダクタンスを低減する効果が一層増大すると共に、等価直列抵抗が増加する効果が一層増大するようになる。
次に、実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10と他のコンデンサとの間での等価直列インダクタンス値を比較する試験を行った結果を下記に示す。
尚、ここで比較される他のコンデンサとして、低ESL化された多端子型積層コンデンサである図10に内部構造を示す第1の従来例のコンデンサ及び図11に内部構造を示す第2の従来例のコンデンサを試験した。これに対して、実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10として、第1の実施の形態のものを試験した。尚、試験に用いた各コンデンサは3216タイプで静電容量が1μFとされるものである。ここで3216タイプとは、縦が3.2mmで横が1.6mmの大きさのものを言う。
この試験の結果、第1の従来例の等価直列インダクタンスは112pHであり、第2の従来例の等価直列インダクタンスは105pHであった。これに対して、第1の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタンスは83pHであった。つまり、実施の形態の多端子型積層コンデンサ10の等価直列インダクタンスが従来例のコンデンサに比較して明らかに小さくなったことが確認された。
尚、上記実施の形態に係る多端子型積層コンデンサ10は、2枚或いは4枚の内部電極を有する構造とされているものの、内部電極の枚数はこれらの枚数に限定されず、さらに多くの枚数としても良い。また、切込部の数も上記実施の形態で説明したものに限定されず、例えば2個或いは4個以上の数としても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。 第1の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。 第2の実施の形態の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。 従来例の積層セラミックコンデンサを採用した回路図である。 従来例の積層セラミックコンデンサを採用した回路における負荷電流と電源電圧との関係を表すグラフを示した図である。 従来例の積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。 従来例の積層セラミックコンデンサの分解斜視図である。 従来例の多端子型積層コンデンサを示す斜視図である。 第1の従来例の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。 第2の従来例の多端子型積層コンデンサの分解斜視図である。
符号の説明
10 多端子型積層コンデンサ
12 誘電体素体
12A セラミック層
52、54、62、64、66、68 内部電極
56、58、72、74、76、78 端子電極
39 切込部
40 流路部

Claims (2)

  1. 誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
    誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内に配置される少なくとも一対の内部電極と、
    誘電体素体の側面に設けられて少なくとも一対の内部電極の何れかにそれぞれ接続される端子電極と、
    を有した積層型電子部品であって、
    これら内部電極にそれぞれ切込部が複数形成されるのに伴って、内部電極にこれら切込部をそれぞれ挟んで複数の流路部が形成され、
    切込部を介して隣り合う流路部同士で相互に逆向きに電流が流れ得るように、隣り合う流路部同士が一部分で繋がる形とされ、
    一側面内に端子電極を複数設けた側面を誘電体素体が相互に対向して二つ有すると共に、各内部電極が、誘電体素体のこれら二側面に向かってそれぞれ複数引き出される引出部を有し、
    同一の側面内で隣り合う端子電極の極性が相互に異なる形で、引出部を介して相互に異なる内部電極に各端子電極が接続されることを特徴とする積層型電子部品。
  2. 内部電極が、誘電体層で隔てられつつそれぞれ誘電体素体内に配置される第1の内部電極から第4の内部電極までの4種類の内部電極からなり、
    第1の内部電極の引出部及び第2の内部電極の引出部が、相互に同一とされる二方向にそれぞれ引き出され、
    第3の内部電極の引出部及び第4の内部電極の引出部が、相互に同一とされる二方向であって、第1の内部電極の引出部及び第2の内部電極の引出部の引き出し方向と異なる方向に、それぞれ引き出されることを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品。

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