JP2003168621A - 積層コンデンサ - Google Patents
積層コンデンサInfo
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Abstract
種類の内部電極が誘電体素体内においてセラミック層1
2Aで隔てられつつ相互に対向して配置される。内部電
極21から引き出される引出部21B及び内部電極24
から引き出される引出部24Bに、それぞれ端子電極が
接続される。内部電極21、23の突出部21A、23
Aが誘電体素体の奥側に突き出され、また、内部電極2
2、24の突出部22A、24Aが誘電体素体の手前側
に突き出される。突出部21A及び突出部23Aに第1
の連結用電極がそれぞれ接続され、突出部22A及び突
出部24Aに第2の連結用電極がそれぞれ接続される。
Description
タンス(ESL)を大幅に低減した積層コンデンサに係
り、特にデカップリングコンデンサとして用いられる積
層セラミックコンデンサに好適なものである。
(主演算処理装置)は、処理速度の向上や高集積化によ
って動作周波数が著しく高まると共に消費電流が著しく
増加する一方で、消費電力の低減化によって動作電圧が
著しく減少する傾向にある。従って、CPUに電力を供
給する為の電源では、負荷電流のより急激且つ大きな変
動が生じるようになり、それに伴う電圧変動を電源の許
容値内に抑えるのが非常に困難になっていた。
ングコンデンサと呼ばれる例えば2端子構造の積層セラ
ミックコンデンサ100を頻繁に電源102に接続する
ようになった。そして、高速で変動し得る負荷電流の過
渡的な変動時に、この積層セラミックコンデンサ100
からの素早い充放電によってCPU等の集積回路である
LSI104に電流を供給することで、電源電圧の変動
を抑えて、電源の安定化対策を図るようにしている。
ックコンデンサ100では、図13に示す二種類の内部
導体114、116をそれぞれ設置したセラミック層1
12Aが交互に積層されて、誘電体素体112が形成さ
れる構造となっていて、誘電体素体112の相互に対向
する二つの側面にそれぞれ引き出される形にこれら内部
導体114、116は形成されていた。但し、これら内
部導体114、116に流れる電流の方向は、矢印で示
すように相互に同じとなっていた。
の動作周波数の一層の高周波数化に伴って、負荷電流の
変動はより高速且つ大きなものとなった。従って、積層
セラミックコンデンサ100自身が有している寄生成分
の等価直列インダクタンス(ESL)が、充放電を阻害
する為、電源電圧の変動に大きく影響し、積層セラミッ
クコンデンサ100による効果が不十分となった。
100では、ESLが高いことから、図11に示す負荷
電流iの変動に伴う充放電時に、上記と同様に電源電圧
Vの変動が大きくなり易く、今後の更なる電源電圧の変
動の高速化には適応できなくなりつつあった。これは、
負荷電流の過渡時における電圧変動が下記の式1で近似
され、ESLの高低が電源電圧の変動の大きさと関係す
るからである。そして、この式1からESLの低減が電
源電圧を安定化することに繋がるとも言える。 dV=ESL・di/dt…式1 ここで、dVは過渡時の電圧変動(V)であり、iは電
流変動量(A)であり、tは変動時間(秒)である。本
発明は上記事実を考慮し、ESLを大幅に低減した積層
コンデンサを提供することを目的とする。
デンサは、面状に形成される二つの内部導体と、面状に
形成された二種類の同極性導体と、これら導体の相互間
に誘電体シートをそれぞれ挟みつつ、複数の誘電体シー
トを積層して形成される誘電体素体と、外部回路にそれ
ぞれ接続され得るように誘電体素体の外側に配置され且
つ、二つの内部導体の何れか一方にそれぞれ接続される
二つの端子電極と、積層方向に沿って隣り合った導体間
における電流の向きが相互に逆向きになる部分を生じさ
せつつ、二つの内部導体の内の一方と二種類の同極性導
体の内の一方との間を誘電体素体の外側にて接続させる
第1の連結用電極と、積層方向に沿って隣り合った導体
間における電流の向きが相互に逆向きになる部分を生じ
させつつ、二つの内部導体の内の他方と二種類の同極性
導体の内の他方との間を誘電体素体の外側にて接続させ
る第2の連結用電極と、を有することを特徴とする。
それぞれ面状に形成される二つの内部導体及び二種類の
同極性導体それぞれの相互間に、誘電体シートをそれぞ
れ挟みつつ、複数の誘電体シートを積層して誘電体素体
が形成される。また、外部回路にそれぞれ接続され得る
ように誘電体素体の外側に配置される二つの端子電極
が、二つの内部導体の何れか一方にそれぞれ接続されて
いる。
間における電流の向きが相互に逆向きになる部分を生じ
させつつ、二つの内部導体の内の一方と二種類の同極性
導体の内の一方との間を第1の連結用電極が誘電体素体
の外側にて接続させていると共に、二つの内部導体の内
の他方と二種類の同極性導体の内の他方との間を第2の
連結用電極が誘電体素体の外側にて接続させている。
用電極が、二つの内部導体と二種類の同極性導体との間
をそれぞれ接続する際に、積層方向に沿って相互に隣り
合ったこれら内部導体及び同極性導体の間で、電流が相
互に逆向きに流れる個所がそれぞれ存在するようにな
る。
を相殺する作用が生じ、これに伴って、積層コンデンサ
自体が持つ寄生インダクタンスを少なくでき、等価直列
インダクタンスを低減する効果が生じるようになる。以
上より、本請求項に係る積層コンデンサによれば、デカ
ップリングコンデンサとして好適なように大幅な低ES
L化が図られて、電源電圧の振動を抑制できるようにな
り、例えばCPUの電源用のコンデンサとして、より高
い効果が得られるようになる。
請求項1の積層コンデンサと同様の構成の他に、二つの
内部導体及び二種類の同極性導体にそれぞれ誘電体シー
トの端部に突き出される突出部が形成され、これら突出
部間を介して、第1の連結用電極及び第2の連結用電極
がこれら導体間を接続するという構成を有している。つ
まり、突出部の存在によって、これら二つの内部導体及
び二種類の同極性導体が、二つの連結用電極にそれぞれ
確実に接続できるようになり、これに伴って請求項1の
作用効果をより確実に生じさせることができる。
請求項1及び請求項2の積層コンデンサと同様の構成の
他に、一方の内部導体及び一方の同極性導体の積層方向
に沿って隣り合った位置それぞれに、これらに対して異
極となる他方の内部導体或いは他方の同極性導体が配置
され、他方の内部導体及び他方の同極性導体の積層方向
に沿って隣り合った位置それぞれに、これらに対して異
極となる一方の内部導体或いは一方の同極性導体が配置
されるという構成を有している。
導体の何れかと他方の内部導体及び他方の同極性導体の
何れかとが、積層方向に沿って例えば交互に配置される
ことで、積層コンデンサとしての機能を確実に生じさせ
つつ、請求項1の作用効果を生じさせることが可能とな
る。
請求項1から請求項3の積層コンデンサと同様の構成の
他に、二種類の同極性導体が、それぞれ誘電体素体内に
複数配置され、第1の連結用電極或いは第2の連結用電
極がこれらの間を接続するという構成を有している。従
って、二種類の内部導体をそれぞれ誘電体素体内に複数
配置し、第1の連結用電極或いは第2の連結用電極によ
りこれらの間を接続することで、本請求項に係る積層コ
ンデンサの静電容量が高まるだけでなく磁界を相殺する
作用がさらに大きくなり、インダクタンスがより大幅に
減少してESLが一層低減されるようになる。
サの第1の実施の形態を図面に基づき説明する。本実施
の形態に係る積層セラミックコンデンサである積層コン
デンサ10を図1から図3に示す。これらの図に示すよ
うに、誘電体シートであるセラミックグリーンシートを
複数枚積層した積層体を焼成することで得られた直方体
状の焼結体である誘電体素体12を主要部として、この
積層コンデンサ10が構成されている。
ラミックグリーンシートである誘電体シートが積層され
て形成されている。この誘電体素体12内の所定の高さ
位置には、面状の内部電極21が配置されており、誘電
体素体12内において誘電体シートとされるセラミック
層12Aを隔てた内部電極21の下方には、同じく面状
の内部電極22が配置されている。
ク層12Aを隔てた内部電極22の下方には、同じく面
状の内部電極23が配置されており、誘電体素体12内
においてセラミック層12Aを隔てた内部電極23の下
方には、同じく面状の内部電極24が配置されている。
以下同様にセラミック層12Aをそれぞれ隔てて、同様
にそれぞれ形成された内部電極21、内部電極22、内
部電極23及び内部電極24が繰り返して順次複数(図
3では2組のみ示す)配置されている。
24までの4種類の内部電極が誘電体素体12内におい
てセラミック層12Aで隔てられつつ相互に対向して配
置されることになる。そして、これら内部電極21から
内部電極24までの中心は、セラミック層12Aの中心
とほぼ同位置に配置されており、また、内部電極21か
ら内部電極24までの縦横寸法は、対応するセラミック
層12Aの辺の長さより小さくされている。
左側部分から、セラミック層12Aの左側の端部に向か
って導体が内部電極21の幅寸法と同じ幅寸法で引き出
されることで、内部電極21に1つの引出部21Bが形
成されている。これとは別に、この内部電極21の奥側
部分から、セラミック層12Aの奥側の端部に向かって
導体が1箇所突き出されることで、内部電極21に突出
部21Aが形成されている。
セラミック層12Aの手前側の端部に向かって導体が1
箇所突き出されることで、内部電極22に突出部22A
が形成されている。また、内部電極23の奥側部分か
ら、セラミック層12Aの積層方向に投影して突出部2
1Aと相互に重なる位置関係で、セラミック層12Aの
奥側の端部に向かって導体が1箇所突き出されること
で、内部電極23に突出部23Aが形成されている。
ミック層12Aの右側の端部に向かって、導体が内部電
極24の幅寸法と同じ幅寸法で引き出されることで、内
部電極24に1つの引出部24Bが形成されている。こ
れとは別に、この内部電極24の手前側部分から、セラ
ミック層12Aの積層方向に投影して突出部22Aと相
互に重なる位置関係で、セラミック層12Aの手前側の
端部に向かって導体が1箇所突き出されることで、内部
電極21に突出部24Aが形成されている。
ンサ10は、内部電極21、23の突出部21A、23
Aが誘電体素体12の奥側に突き出され、また、内部電
極22、24の突出部22A、24Aが誘電体素体12
の手前側に突き出された構造となっている。
電極21の引出部21Bに接続される端子電極31が、
誘電体素体12の左側の側面12Bに配置されており、
内部電極24の引出部24Bに接続される端子電極32
が、誘電体素体12の右側の側面12Bに配置されてい
る。
部電極23の突出部23Aにそれぞれ接続される第1の
連結用電極である連結用電極33が、誘電体素体12の
外側となる奥側の側面12Cに配置されている。また、
内部電極22の突出部22A及び内部電極24の突出部
24Aにそれぞれ接続される第2の連結用電極である連
結用電極34が、誘電体素体12の外側となる手前側の
側面12Cに配置されている。但し、これら連結用電極
33、34は内部電極21〜24間を誘電体素体12外
で接続させることのみを目的としている為、外部回路に
接続されることはない。
電体シートであるセラミック層12Aが間に挟まれる形
で、誘電体素体12内に内部電極21〜24が順次配置
されており、それぞれ引出部21B、24Bを有して端
子電極31、32に接続される内部電極21及び内部電
極24が二つの内部導体とされている。また、内部電極
21に連結用電極33を介して接続される内部電極23
及び、内部電極24に連結用電極34を介して接続され
る内部電極22が、二種類の同極性導体とされることに
なる結果、各内部電極21〜24がコンデンサの相互に
対向する電極となる。
ンデンサ10は、直方体である六面体形状とされる誘電
体素体12の四つの側面12B、12Cの内の二つの側
面12Bに、端子電極31、32がそれぞれ配置される
2端子構造の積層コンデンサになっている。そして、こ
れら端子電極31、32の内の端子電極31が例えばC
PUの電極側に接続されると共に、端子電極32が例え
ば接地側に接続されている。すなわち、これら端子電極
31、32が外部回路にそれぞれ接続されていることに
なる。
り相互に接続された一つおきの内部電極21、23が+
極になると同時に、連結用電極34により相互に接続さ
れた一つおきの内部電極22、24が−極になるときに
は、図1の矢印で示す電流の向きのように、セラミック
層12Aを介して隣り合う上下の内部電極間において、
相互に逆向きに電流が流れる部分を有する形に、これら
内部電極21〜24は配置されることになる。尚、これ
ら内部電極21〜24の材質としては、卑金属材料であ
るニッケル、ニッケル合金、銅或いは、銅合金が考えら
れるだけでなく、これらの金属を主成分とする材料が考
えられる。
10の作用を説明する。本実施の形態に係る積層コンデ
ンサ10によれば、それぞれ面状に形成される内部電極
21、22、23、24それぞれの相互間に、セラミッ
ク層12Aをそれぞれ挟みつつ、複数のセラミック層1
2Aを積層して誘電体素体12が形成されている。ま
た、外部回路にそれぞれ接続され得るように誘電体素体
12の外側に配置される二つの端子電極31、32が、
二つの内部電極21、24の何れか一方にそれぞれ接続
されている。
1、24及び、同極性導体である内部電極23、22に
は、それぞれセラミック層12Aの端部に突き出される
突出部21A、24A、23A、22Aが形成されてい
る。そして、図1に示すように、積層方向に沿って隣り
合った導体間における電流の向きが相互に逆向きになる
部分を生じさせつつ、内部電極21の突出部21Aと内
部電極23の突出部23Aとの間を連結用電極33が、
誘電体素体12の外側にて接続させていると共に、内部
電極24の突出部24Aと内部電極22の突出部22A
との間を連結用電極34が、誘電体素体12の外側にて
接続させている。
3が内部電極21と内部電極23との間を接続すると共
に、連結用電極34が内部電極24と内部電極22との
間を接続することになるが、この際に、これら内部電極
21〜24の内の積層方向に沿って隣り合った内部電極
間で、電流が相互に逆向きに流れる個所がそれぞれ存在
するようになる。
部電極21で左側から右側に電流が流れる際に、内部電
極21の下側に隣り合った内部電極22で左右から中央
に流れる電流が生じて、内部電極21、22の右側部分
で電流が相互に逆向きに流れることになる。また、内部
電極22の下側に隣り合った内部電極23では、中央か
ら左右に拡がる電流の流れが生じて、内部電極22、2
3間で電流が相互に逆向きに流れることになる。さら
に、内部電極23の下側に隣り合った内部電極24で
は、左側から右側に電流の流れが生じて、内部電極2
3、24の左側部分で電流が相互に逆向きに流れること
になる。
を相殺する作用が生じ、これに伴って、積層コンデンサ
10自体が持つ寄生インダクタンスを少なくでき、等価
直列インダクタンスを低減する効果が生じるようにな
る。以上より、本実施の形態に係る積層コンデンサ10
によれば、デカップリングコンデンサとして好適なよう
に大幅な低ESL化が図られて、電源電圧の振動を抑制
できるようになり、例えばCPUの電源用のコンデンサ
として、より高い効果が得られるようになる。
1、22、23、24に突出部21A、22A、23
A、24Aがそれぞれ形成され、これら突出部21A、
22A、23A、24Aを介して、二つの連結用電極3
3、34に接続されているので、これら内部電極21、
22、23、24が、二つの連結用電極33、34にそ
れぞれ確実に接続できるようになり、これに伴って作用
効果をより確実に生じさせることができる。
び内部電極23の積層方向に沿って隣り合った位置それ
ぞれに、これらに対して異極となる内部電極24及び内
部電極22が配置された構造とされている。またこの逆
に、内部電極24及び内部電極22の積層方向に沿って
隣り合った位置それぞれに、これらに対して異極となる
内部電極21及び内部電極23が配置された構造とされ
ている。
何れかと内部電極24及び内部電極22の何れかとが、
積層方向に沿って例えば交互に配置されることで、積層
コンデンサ10としての機能を確実に生じさせつつ、上
記の作用効果を生じさせることが可能となる。
の実施の形態を図4及び図5に基づき説明する。尚、第
1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の
符号を付して、重複した説明を省略する。第1の実施の
形態では、内部電極21〜24の4種類の内部電極が誘
電体素体12内においてセラミック層12Aで隔てられ
つつ相互に対向して配置されていたが、本実施の形態に
係る積層コンデンサ40では、第1の実施の形態におけ
るセラミック層12A内のほぼ同様の位置でほぼ同様の
形状に8種類の内部電極41〜48が存在した構造とな
っている。
体素体12内の所定の高さ位置には、面状の内部導体4
1が配置されており、誘電体素体12内において誘電体
シートとされるセラミック層12Aを隔てた内部導体4
1の下方には、同じく面状の内部導体42が配置されて
いる。同じく誘電体素体12内においてセラミック層1
2Aを隔てた内部導体42の下方には、同じく面状の内
部導体43が配置されている。
ミック層12Aをそれぞれ隔てて、同様にそれぞれ形成
された内部導体44、内部導体45、内部導体46、内
部導体47及び内部導体48が、順次配置されており、
さらにこれら8種類の内部導体41〜48が同様の配列
で繰り返して、複数回順次配置されている。
左側部分から、セラミック層12Aの左側の端部に向か
って、導体が内部電極41の幅寸法と同じ幅寸法で引き
出されることで、内部電極41に1つの引出部41Bが
形成されている。また、内部電極46の右側部分から、
セラミック層12Aの右側の端部に向かって、導体が内
部電極46の幅寸法と同じ幅寸法で引き出されること
で、内部電極46に1つの引出部46Bが形成されてい
る。
続される端子電極51が、図5に示すように誘電体素体
12の左側の側面12Bに配置されており、内部電極4
6の引出部46Bに接続される端子電極52が、図5に
示すように誘電体素体12の右側の側面12Bに配置さ
れている。
47の奥側の右端部から、セラミック層12Aの奥側の
端部に向かって、導体が1箇所づつ突き出されること
で、内部電極41に突出部41Aが形成されると共に、
内部電極47に突出部47Aが形成されている。誘電体
素体12の外側となる奥側の側面12Cには、これら内
部電極41の突出部41A及び内部電極47の突出部4
7Aにそれぞれ接続される連結用電極53が、配置され
ている。
前側の左端部から、セラミック層12Aの手前側の端部
に向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内
部電極42に突出部42Aが形成されると共に、内部電
極48に突出部48Aが形成されている。誘電体素体1
2の外側となる手前側の側面12Cには、これら内部電
極42の突出部42A及び内部電極48の突出部48A
にそれぞれ接続される連結用電極54が、配置されてい
る。
奥側の左端部から、セラミック層12Aの奥側の端部に
向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内部
電極43に突出部43Aが形成されると共に、内部電極
45に突出部45Aが形成されている。誘電体素体12
の外側となる奥側の側面12Cには、これら内部電極4
3の突出部43A及び内部電極45の突出部45Aにそ
れぞれ接続される連結用電極55が、配置されている。
奥側の中程から、セラミック層12Aの奥側の端部に向
かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内部電
極44に突出部44Aが形成されると共に、内部電極4
6に突出部46Aが形成されている。誘電体素体12の
外側となる奥側の側面12Cには、これら内部電極44
の突出部44A及び内部電極46の突出部46Aにそれ
ぞれ接続される連結用電極56が、配置されている。
前側の右端部から、セラミック層12Aの手前側の端部
に向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内
部電極44に突出部44Bが形成されると共に、内部電
極48に突出部48Bが形成されている。誘電体素体1
2の外側となる手前側の側面12Cには、これら内部電
極44の突出部44B及び内部電極48の突出部48B
にそれぞれ接続される連結用電極57が、配置されてい
る。
手前側の中程から、セラミック層12Aの手前側の端部
に向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内
部電極45に突出部45Bが形成されると共に、内部電
極47に突出部47Bが形成されている。誘電体素体1
2の外側となる手前側の側面12Cには、これら内部電
極45の突出部45B及び内部電極47の突出部47B
にそれぞれ接続される連結用電極58が、配置されてい
る。
れることになる端子電極51と接地側に接続されること
になる端子電極52との間で電流が流れた場合、連結用
電極53、58、55により相互に接続された一つおき
の内部電極41、47、45、43が例えば+極になる
と同時に、連結用電極56、57、54により相互に接
続された一つおきの内部電極46、44、48、42が
例えば−極になることがある。このときには、第1の実
施の形態と同様に図4の矢印で示す向きのように電流が
流れ、セラミック層12Aを介して隣り合う上下の内部
電極間において、相互に逆向きに電流が流れる部分を有
することになる。
ンサ40も第1の実施の形態と同様に、それぞれ引出部
41B、46Bを介して端子電極51、52に接続され
る内部電極41及び内部電極46が二つの内部導体とさ
れている。また、第1の連結用電極である連結用電極5
3、58、55を介して、内部電極41に接続される3
枚の内部電極47、45、43及び、第2の連結用電極
である連結用電極56、57、54を介して、内部電極
46に接続される3枚の内部電極44、48、42が、
二種類の同極性導体とされることになり、この結果とし
て、各内部電極41〜48がコンデンサの相互に対向す
る電極となる。
サ40も第1の実施の形態と同様に、大幅な低ESL化
が図られて、電源電圧の振動を抑制できる等の効果を奏
するようになるが、本実施の形態では、複数である3枚
の内部電極47、45、43と同じく複数である3枚の
内部電極44、48、42とからなる二種類の同極性導
体が、それぞれ誘電体素体12内に順次配置され、連結
用電極53、58、55及び連結用電極56、57、5
4がこれらの間を接続した構造となっている。
体素体12内に複数配置され、連結用電極53、58、
55及び連結用電極56、57、54によって、これら
の間を接続することで、本実施の形態に係る積層コンデ
ンサ40の静電容量が高まるだけでなく磁界を相殺する
作用がさらに大きくなり、インダクタンスがより大幅に
減少してESLが一層低減されるようになる。
の実施の形態を図6及び図7に基づき説明する。尚、第
1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した部材と
同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省
略する。本実施の形態に係る積層コンデンサ60では、
第1の実施の形態と同様に、4種類の内部電極が誘電体
素体12内においてセラミック層12Aで隔てられつつ
相互に対向して配置されている。そして、4種類の内部
電極の内の上から3番目までは、第2の実施の形態の内
部電極41、42、43と同一の構造になっており、ま
た、端子電極51、52も第2の実施の形態と同様に形
成されている。
内部電極は、手前側から奥側に延びるスリットにより分
離された内部電極61及び内部電極62から構成されて
いる。さらに、この内の内部電極61の右側部分から、
セラミック層12Aの右側の端部に向かって、導体が内
部電極61の幅寸法と同じ幅寸法で引き出されること
で、端子電極52に繋がる1つの引出部61Bが内部電
極61に形成されている。
62それぞれの手前側の左端部から、セラミック層12
Aの手前側の端部に向かって、導体が1箇所づつ突き出
されることで、内部電極61に突出部61Aが形成され
ると共に、内部電極62に突出部62Aが形成されてい
る。
となる奥側の側面12Cには、内部電極41の突出部4
1A及び内部電極43の突出部43Aにそれぞれ接続さ
れる細長い連結用電極63が、配置されている。また、
誘電体素体12の外側となる手前側の側面12Cには、
これら内部電極61の突出部61A及び内部電極62の
突出部62Aだけでなく、内部電極42の突出部42A
にも接続される細長い連結用電極64が、配置されてい
る。
態及び第2の実施の形態と同様に、それぞれ引出部41
B、61Bを介して端子電極51、52に接続される内
部電極41及び内部電極61が二つの内部導体とされて
いる。また、本実施の形態では、セラミック層12Aの
積層方向に投影して相互に重ならない位置関係に内部電
極41の突出部41Aと内部電極43の突出部43Aと
が配置されているが、これらは第1の連結用電極とされ
る連結用電極63が細長く形成されることから、問題な
く接続されることになる。
方向に投影して相互に重ならない位置関係に内部電極4
2の突出部42Aと内部電極61の突出部61Aとが配
置されているが、これらも第2の連結用電極とされる連
結用電極64が細長く形成されることから、問題なく接
続されることになる。
の内部電極がスリットにより分割されて、内部導体であ
る内部電極61と同極性導体である内部電極62とが同
一面内に配置される構造となっているものの、上記の連
結用電極64を介してこれらが接続されることになる。
従って、本実施の形態では、図6に示すように、積層方
向に沿って隣り合った内部電極43と内部電極62との
間でも、電流が相互に逆向きに流れるようになる。
デンサ60では、内部電極42、62と内部電極43と
が二種類の同極性導体とされることになり、これに伴っ
て、各内部電極41〜43、61、62がコンデンサの
相互に対向する電極となると共に、他の実施の形態と同
様に大幅な低ESL化が図られて、電源電圧の振動を抑
制できる等の効果を奏するようになる。
て、実施の形態に係る積層コンデンサと従来例のコンデ
ンサとの間でのインピーダンスを比較する試験を行った
結果を下記に示す。尚、ここで比較される従来例のコン
デンサとして、図12及び図13に示す積層セラミック
コンデンサ100を用いた。これに対して、実施の形態
に係る積層コンデンサとして、第1の実施の形態のもの
を例えば用いた。
のコンデンサの特性を表す特性曲線Aでは、周波数が
1.0E+07Hzである10MHzを越えた付近にお
いて、インピーダンスが極端に低下して共振が生じる箇
所を有しているが、実施の形態に係る積層コンデンサ1
0の特性を表す特性曲線Bでは、このような箇所が無く
共振が生じないようになる。
SLが1420pHであるのに対して、実施の形態に係
る積層コンデンサ10ではESLが382pHであっ
た。つまり、本発明の実施の形態に係る積層コンデンサ
10により、従来例のコンデンサと比較してESLが大
幅に低減されることが確認された。
SL・C)の式より求められるものであり、f0 は自己
共振周波数でCは静電容量である。また、自己共振周波
数f 0 における等価直列抵抗(ESR)との関係が図9
に示されている。さらに試験に用いた各コンデンサは3
216タイプで、静電容量値が従来例のコンデンサで
0.105μFであり、実施の形態に係る積層コンデン
サ10で0.101μFであった。ここで3216タイ
プとは、縦が3.2mmで横がl.6mmの大きさのも
のを言う。
上記実施の形態に係る積層コンデンサに限定されず、ま
た、内部導体及び同極性導体の枚数も、上記実施の形態
で説明したものに限定されずさらに多数とし、例えば層
数及び内部電極の枚数を例えば数十或いは数百としても
良い。
た積層コンデンサを提供することが可能となる。
サの分解斜視図である。
サを示す斜視図である。
サを示す断面図であって、図2の3−3矢視線断面に対
応する図である。
サの分解斜視図であって、各内部電極パターンの相違を
示す図である。
サを示す斜視図である。
サの分解斜視図であって、各内部電極パターンの相違を
示す図である。
サを示す斜視図である。
グラフを示した図である。
を示した図である。
た回路図である。
た回路における負荷電流と電源電圧との関係を表すグラ
フを示した図である。
す斜視図である。
部導体の部分を示す分解斜視図である。
性導体) 51、52 端子電極 53、58、55 連結用電極(第1の連結用電極) 56、57、54 連結用電極(第2の連結用電極) 60 積層コンデンサ 61 内部電極(内部導体) 62 内部電極(同極性導体) 63 連結用電極(第1の連結用電極) 64 連結用電極(第2の連結用電極)
Claims (4)
- 【請求項1】 面状に形成される二つの内部導体と、 面状に形成された二種類の同極性導体と、 これら導体の相互間に誘電体シートをそれぞれ挟みつ
つ、複数の誘電体シートを積層して形成される誘電体素
体と、 外部回路にそれぞれ接続され得るように誘電体素体の外
側に配置され且つ、二つの内部導体の何れか一方にそれ
ぞれ接続される二つの端子電極と、 積層方向に沿って隣り合った導体間における電流の向き
が相互に逆向きになる部分を生じさせつつ、二つの内部
導体の内の一方と二種類の同極性導体の内の一方との間
を誘電体素体の外側にて接続させる第1の連結用電極
と、 積層方向に沿って隣り合った導体間における電流の向き
が相互に逆向きになる部分を生じさせつつ、二つの内部
導体の内の他方と二種類の同極性導体の内の他方との間
を誘電体素体の外側にて接続させる第2の連結用電極
と、 を有することを特徴とする積層コンデンサ。 - 【請求項2】 二つの内部導体及び二種類の同極性導体
にそれぞれ誘電体シートの端部に突き出される突出部が
形成され、 これら突出部間を介して、第1の連結用電極及び第2の
連結用電極がこれら導体間を接続することを特徴とする
請求項1記載の積層コンデンサ。 - 【請求項3】 一方の内部導体及び一方の同極性導体の
積層方向に沿って隣り合った位置それぞれに、これらに
対して異極となる他方の内部導体或いは他方の同極性導
体が配置され、 他方の内部導体及び他方の同極性導体の積層方向に沿っ
て隣り合った位置それぞれに、これらに対して異極とな
る一方の内部導体或いは一方の同極性導体が配置される
ことを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の積層
コンデンサ。 - 【請求項4】 二種類の同極性導体が、それぞれ誘電体
素体内に複数配置され、第1の連結用電極或いは第2の
連結用電極がこれらの間を接続することを特徴とする請
求項1から請求項3の何れかに記載の積層コンデンサ。
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