JP3921728B2 - 転圧機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、散水機構によって転圧輪に散水しつつ走行する道路舗装用の転圧機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の転圧機械としては、車体前部、後部に、それぞれ、鋼製の転圧輪、またはゴム製の転圧輪(タイヤ)が支持されているとともに、それらの各転圧輪に散水するための散水機構、およびタイヤに対して散油を行うための散油機構が付設されたものが知られている。図8は、かかる散水、散油機構を示したものであり、散水・散油機構53は、電源54、散水タンク55、散水ポンプ56、散油タンク57、散油ポンプ58、散水用電磁開閉弁59、散油用電磁開閉弁60、前輪用散水パイプ61、後輪用散水パイプ62、散油パイプ63、散水ノズル64,65、散油ノズル66、散水スイッチ67、散油スイッチ68等の各部材が、電気配線69、および散水、散油用の配管70,71によって接続されており、散水ノズル64が鋼製の転圧輪51の前側部上方に位置し、散水ノズル65および散油ノズル66がゴム製の転圧輪52の後側部上方に位置した状態になっている。
【0003】
そして、上記転圧機械は、道路舗装面を転圧する際に、散水スイッチ67がON操作されると、散水ポンプ56によって、散水タンク55内の水を散水パイプ61,62から散水ノズル64,65に供給し、車体前部および車体後部の転圧輪51,52に散水する。このため、転圧輪51,52の表面にアスファルトが付着する事態が防止される。また、散油スイッチ68がON操作されると、散水用電磁開閉弁59を閉鎖状態として車体後部の転圧輪52への散水を停止するとともに、散油ポンプ58によって散油タンク57内の油を散油パイプ63から散油ノズル66に供給し、転圧輪52に散油する。このため、転圧輪52の表面に油膜が形成され、アスファルトが高温である場合等、散水ではアスファルトの付着を防止できない場合であっても、効果的にアスファルトの付着を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
転圧機械がアスファルトを転圧する際、後進時には、前進時の軌跡と同一の軌跡の上を辿ることが多いため、車体前部および車体後部の転圧輪への散水は前進時の散水より少量で十分である。しかしながら、上記従来の転圧機械は、散水スイッチがON状態である場合には、後進時であっても、車体前部および車体後部の転圧輪への散水が、前進時と全く同様に実行される。このため、散水タンクの水の単位時間当たりの消費量が膨大であり、転圧作業を長時間続行することができなかった。本発明の目的は、上記従来の転圧機械の問題点を解消し、散水タンクの水の単位時間当たりの消費量が少なく、転圧作業を長時間続行することが可能な転圧機械を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明のうち、請求項1に記載の発明の構成は、散水機構によって前後両側の転圧輪に散水しつつ前後進する転圧機械であって、前記散水機構に、前後進時に散水する前後進時散水モードと前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくする前進時散水モードとに切り換え可能な散水時期切換手段と、前後両側の転圧輪に散水する前後輪散水モードと前側の転圧輪にのみ散水する前輪散水モードと前後両側の転圧輪への散水を停止する散水停止モードとに切り換え可能な散水部位切換手段とを設け、前記散水部位切換手段にて前記前後輪散水モード又は前記前輪散水モードを選択した場合に、前記散水時期切換手段にて前記前後進時散水モード又は前進時散水モードの何れか一方を選択可能として、前記散水部位切換手段と前記散水時期切換手段との連携により、作業者が作業状況に応じて複数の散水作動モードのうちから適宜任意の散水作動モードを選択できるようにしたことにある。
【0006】
請求項2に記載の発明の構成は、請求項1に記載の発明において、転圧輪がタイヤであるとともに、そのタイヤに散油するための散油機構が併設されており、前記散油機構により散油する場合に、前記タイヤへの散水を停止するための電磁弁を設けたことにある。
【0007】
請求項3に記載の発明の構成は、請求項1又は2に記載の発明において、前記散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた場合には、後進時に、前記散水機構の作動が前進時の作動とは異なる作動に変更されることにある。
【0008】
請求項4に記載の発明の構成は、請求項1又は2に記載の発明において、前記転圧輪へ散水するための散水タンクと散水ノズルとが設けられており、それらの散水タンクと散水ノズルとの間に切換弁が設けられているとともに、前記散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた状態で後進する場合には、前記切換弁が、前記転圧輪に散水停止または散水量を少なくするように作動することにある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の転圧機械の一実施形態について、図面にしたがって詳細に説明する。
【0010】
[実施例1]
図1〜図3は、それぞれ、実施例1の転圧機械、転圧機械に付設された散水、散油機構、転圧機械の電気回路(一部)を示したものであり、転圧機械1の車体2は、車体前部2aと車体後部2bとがリンク機構3を介して連結されている。車体前部2aには、振動式で鋼鉄製の転圧輪である鋼鉄ローラ4が回転自在に支持されているとともに、その鋼鉄ローラ4の上方位置に、軽油あるいは油剤が封入された散油タンク5が配設されている。かかる鋼鉄ローラ4は、図示しないエンジンによって回転駆動されるようになっている。一方、車体後部2bには、ステアリング6や運転席7等からなる運転操作部8が設けられており、運転席7の下方には、水が封入された散水タンク9が配設されている。さらに、散水タンク9の下方には、ゴム製の転圧輪であるタイヤ10が回転自在に支持されている。
【0011】
車体前部2aに支持された鋼鉄ローラ4の近傍(前側部上方)には、前輪用散水パイプ11が、鋼鉄ローラ4の幅方向に沿って延設されており、ブラケット12を介して取り付けられた状態になっている。前輪用散水パイプ11には、長手方向に沿って所定の間隔で、鋼鉄ローラ4の表面に指向する複数の散水ノズル13が取り付けられている。一方、車体後部2bに支持されたタイヤ10の近傍(後側部上方)には、後輪用散水パイプ14および散油パイプ15が、タイヤ10の幅方向に沿って延設されており、ブラケット26を介して取り付けられた状態になっている。後輪用散水パイプ14および散油パイプ15には、前輪用散水パイプ11と同様に、長手方向に沿って所定の間隔で、タイヤ10の表面に指向する複数の散水ノズル16および散油ノズル17が取り付けられている。なお、上記前輪用散水パイプ11、後輪用散水パイプ14、散油パイプ15、散水ノズル13,16、散油ノズル17等としては、たとえば、本発明の出願人が先に提案した特願平7−56117号に記載されたもの等を好適に利用することができる。
【0012】
また、転圧機械1に付設された散水、散油機構18は、電源19、操作スイッチ類20、散水タンク9、散水ポンプ21、散油タンク5、散油ポンプ22、散水用電磁開閉弁23、散油用電磁開閉弁24、前輪用散水パイプ11、後輪用散水パイプ14、散油パイプ15、散水ノズル13,16、散油ノズル17等によって構成されており、それらの各部材が、電気配線25、あるいは散水、散油用の配管27,28によって接続された状態になっている。なお、散水タンク9、散水ポンプ21に接続された配管27は、散水ポンプ21の下流において分岐され、そのうちの片方の分岐配管27bには、後輪用散水パイプ14が接続されている。また、分岐配管27bの途中には、通常時には開放状態に付勢された散水用電磁開閉弁23が設けられている。一方、散油タンク5に接続された配管28には、散油ポンプ22の下流において、通常時には閉鎖状態に付勢された散油用電磁開閉弁24が設けられている。
【0013】
さらに、転圧機械1の電気回路には、第1リレー30、第2リレー31、第3リレー32、散水リレー33、操作スイッチ類20等が組み込まれている。なお、操作スイッチ20類は、散水スイッチ34、散油スイッチ35、フロートスイッチ36、バックスイッチ37、散水時期切換手段である後進時散水停止選択スイッチ29、バックブザー38によって構成されている。また、散水スイッチ34、散油スイッチ35、および後進時散水停止選択スイッチ29は、運転操作部9、すなわちステアリング6脇の制御盤上に設置されている。なお、後進時散水停止選択スイッチ29は、必ずしも運転操作部8に設置する必要はなく、車体2の前部、後部、側部等に設けても良い。
【0014】
そして、散水スイッチ34のON操作によって、散水ポンプ21が駆動するようになっている。また、散油スイッチ35のON操作によって、散油ポンプ22が駆動し、散水用電磁開閉弁23が閉鎖状態に励磁されるとともに、散油用電磁開閉弁24が開放状態に励磁されるようになっている。一方、散水スイッチ34、散水リレー33、フロートスイッチ36が何れもON状態であり、第1リレー30がON状態となった場合に、散水ポンプ21が駆動するようになっている。さらに、後進時散水停止選択スイッチ29がON操作されるとともに、バックスイッチ37がON操作された場合には、散水リレー33がOFF状態となり、散水ポンプ21が駆動しないようになっている。なお、バックスイッチ37がON操作された場合には、バックブザー38が作動するようになっている。
【0015】
さらに、図4は、運転操作部9に設置された散水スイッチ34、散油スイッチ35を拡大して示したものである。散水スイッチ34は、鋼鉄ローラ4およびタイヤ10とに散水する「前後輪散水モード」、「停止モード」、鋼鉄ローラ4のみに散水する「前輪散水モード」の3つのモードに切り換え可能になっており、散水部位切換スイッチとしても機能するようになっている。なお、散油スイッチ35は、通常時にはOFF状態となるように付勢されている。
【0016】
次に、転圧機械1が道路舗装面を転圧する場合の作動内容について説明する。転圧作業を行う場合には、運転作業者は、散水スイッチ34をON操作する。なお、図5は、散水スイッチ34の接続状態を示したものであり、散水スイッチ34は、非運転時には「停止モード」に設定され、図5(a)の如く、散水スイッチ34の第5端子eのみが第6端子fと接続された状態になっている(すなわち、回路が遮断されたOFF状態になっている)。運転作業者は、散水スイッチ34をON操作する場合において、「前後輪散水モード」、「前輪散水モード」のうちの何れか一方を選択することができる。
【0017】
運転作業者によって散水スイッチ34が「前後輪散水モード」に切り換えられた場合には、図5(b)の如く、散水スイッチ34の第2端子b、第5端子eが、それぞれ第3端子c、第1端子aと接続され、散水ポンプ21が駆動する。そして、散水タンク9内の水が前輪用散水パイプ11および後輪用散水パイプ14に供給され、散水ノズル13,16から鋼鉄ローラ4およびタイヤ10の表面に散出される。このため、鋼鉄ローラ4およびタイヤ10にアスファルトが付着する事態が防止される。
【0018】
また、散水スイッチ34が「前輪散水モード」に切り換えられた場合には、図5(c)の如く、散水スイッチ34の第2端子b、第5端子eが、それぞれ第1端子a、第4端子dと接続され、散水ポンプ21が駆動するとともに、散水用電磁開閉弁23が閉鎖状態に励磁されるようになっている。散水電磁開閉弁23は、励磁されると閉鎖状態となるため、後輪用散水パイプ14には水が供給されない。一方、前輪用散水パイプ11には水が供給されるため、結果的に、散水タンク9内の水が、散水ノズル13から鋼鉄ローラ4の表面のみに噴出される。
【0019】
さらに、運転作業者は、散水スイッチ34をON操作する場合において、運転操作部8に設置された後進時散水停止選択スイッチ29をON、OFF操作することによって、前進時に散水し後進時に散水停止する「モード」、すなわち前進時にのみに散水する「前進時散水モード」、あるいは、前進時および後進時に散水する「前後進時散水モード」のうちの何れか一方を選択することができる。
【0020】
運転作業者が、後進時散水停止選択スイッチ29を「前後進時散水モード」に切り換えた場合(すなわち、後進時散水停止選択スイッチ29をOFF操作した場合)であって、散水スイッチ34をONしている場合には、バックスイッチ37をON操作して転圧機械1を後進させる際にも、散水リレー33のON状態が維持される。このため、散水ポンプ21は、前進時と同様に駆動し、鋼鉄ローラ4、タイヤ10への散水が実行される。
【0021】
一方、運転作業者が後進時散水停止選択スイッチ29を「前進時散水モード」に切り換えた場合(すなわち、後進時散水停止選択スイッチ29をON操作した場合)であって、散水スイッチ34をONしている場合には、バックスイッチ37をON操作して転圧機械1を後進させる際には、散水リレー33がOFF状態となる。このため、散水ポンプ21は駆動せず、鋼鉄ローラ4、タイヤ10への散水は実行されない。
【0022】
また、アスファルトの温度が高温である等の理由により散水を行っているにも拘わらずタイヤ10の表面にアスファルトが付着してしまう場合等には、運転作業者は、散油スイッチ35のON操作によって、タイヤ10への散油を行うことが可能である。散油スイッチ35をON操作した場合には、散油ポンプ22が駆動するとともに、散水電磁開閉弁23、散油電磁開閉弁24が励磁される。散水電磁開閉弁23は、励磁されると閉鎖状態となるため、後輪用散水パイプ14には水が供給されない。一方、前輪用散水パイプ11には水が供給されるため、鋼鉄ローラ4側のみに散水が実行される。さらに、散油用電磁開閉弁24が励磁されて開放状態となるため、散油タンク5内の軽油あるいは油剤が、散油ポンプ22によって散油パイプ15に供給され、散油ノズル17からタイヤ10の表面に噴出される。かかる散油によってタイヤ10の表面に油膜が形成され、高温のアスファルトの付着が防止される。
【0023】
転圧機械1は、上記の如く構成されており、「前進時散水モード」と「前後進時散水モード」とに切り換え可能な後進時散水停止選択スイッチ29が設けられており、運転作業者が、作業状況に応じて、2つのモードを選択することができるため、散水タンク9内の水を有効に利用することが可能であり、転圧作業を長時間続行することができる。したがって、作業効率を飛躍的に向上させることができる。
【0024】
また、転圧機械1は、散水スイッチ34が「前輪散水モード」と「前後輪散水モード」とに切り換え可能になっており、その散水スイッチ34が後進時散水停止選択スイッチ29と連携しているため、運転作業者が、作業状況に応じて、4つの作動モード(散水スイッチ34の2モード×後進時散水停止選択スイッチ29の2モード)を選択することができる。このため、鋼鉄ローラ4およびタイヤ10へのアスファルト等の付着を効果的に防ぐことができ、転圧作業を確実に実行することができる。
【0025】
さらに、転圧機械1は、後進時散水停止選択スイッチ29が「前進時散水モード」に設定されている場合には、後進時に、散水ポンプ21が自動的に閉鎖状態となって鋼鉄ローラ4およびタイヤ10への散水が停止されるので、前進時のみに散水する場合でも後進時にスイッチ操作を不要にすることができ、運転操作がきわめて容易である。
【0026】
[実施例2]
実施例2の転圧機械は、車体前部および後部に鋼製の鋼鉄ローラ4,4が支持されているとともに、前後両鋼鉄ローラ4,4に散水のみを行うための散水機構39が設けられている。図6は、かかる散水機構を示したものであり、散水機構39は、電源19、操作スイッチ類20、散水タンク9、散水ポンプ21、散水用電磁開閉弁23、切換弁40、前輪用散水パイプ11,後輪用散水パイプ14、散水ノズル13,16等によって構成されており、それらの各部材が、電気配線25、および散水用の配管27によって接続された状態になっている。また、切換弁40と散水タンク9とが、配管41によって接続されている。なお、切換弁40は、「散水ポジション」40aと「回収ポジション」40bとに切り替え可能になっており、通常時には「散水ポジション」40aに付勢されている。散水ポンプ21は、後進時散水停止選択スイッチ29とバックスイッチ37とがON状態であっても、フロートスイッチ36がON状態であれば、常に回転駆動可能な状態になっている。なお、実施例2の転圧機械その他の構成は、実施例1の転圧機械1の構成と同様である。
【0027】
かかる実施例2の転圧機械は、「前進時散水モード」に切り換え設定されている場合には、バックスイッチ37がON操作されると、散水ポンプ21が作動を続けた状態で、切換弁40が「回収ポジション」40bに切り替わり、配管27と配管41とが連通する。このため、バックスイッチ37がON操作された場合には、散水ポンプ21によって供給された水が再度散水タンク9内に回収され、散水ノズル13,16からの散水が停止される。なお、実施例1の転圧機械1と同様に、散水スイッチ34が「前輪散水モード」に設定されている場合には、散水用電磁開閉弁23が励磁され、閉鎖状態となり、車体後部の鋼鉄ローラ4に散水されない。
【0028】
上記の如く構成された実施例2の転圧機械は、後進時散水停止選択スイッチ29が「前進時散水モード」に設定されている場合には、後進時に、切換弁40が自動的に「回収ポジション」40bに切り替わり、散水ポンプ21によって供給された水が再度散水タンク9内に回収されるので、実施例1の転圧機械1と同様に、散水タンク9内の水を有効に利用することができ、転圧作業を長時間続行することができる。
【0029】
また、上記のように後進時散水停止選択スイッチ29が「前進時散水モード」に設定されている場合には、後進時に、散水ポンプ21の停止を伴うことなく、切換弁40が自動的に「回収ポジション」40bに切り替わることのみで、散水が停止されるので、作動が確実であり、散水ポンプ21の故障発生率をきわめて低くすることができる。
【0030】
[実施例3]
図7に示す実施例3の転圧機械は、「前進時散水モード」に設定した場合に、後進時に散水停止をするのではなく散水量を少なくするように切り換えるものである。「前進時散水モード」に設定した状態で、バックスイッチが作動されると、切換弁90が切り換えられ、散水ポンプ21(駆動を停止することなく継続する)によって供給される水が通常の回路92から絞り弁91を有する絞り回路93に流れるように切り換えられ、水がその絞り弁91を介して散水パイプ11,14に供給される。したがって、散水パイプ11,14に供給される水量が絞り弁91によって絞られた所定の少ない水量になり、散水ノズル13,16からの散水量が少なくなり、その結果、散水タンク9内の水を有効利用することができ、転圧作業を長時間続行することができる。なお、絞り弁91は、可変のものが図示されているが、固定式のものに変更することも可能である。
【0031】
絞り回路93と散水パイプ11,14との間には水量を調節可能な可変絞り弁95,96が配設され、散水ノズル13,16から散水される通常の散水量をそれぞれ任意に調整することができるようになっている。転圧作業の内容によって通常の散水量を変更したい場合には、作業者が可変絞り弁95,96を調整することにより散水ノズル13,16からの散水量を容易に変更することができて便利である。可変絞り弁95,96を全閉した場合には、散水量を零にすることができ、散水ノズル13,16からの散水を停止することができる。
【0032】
なお、本発明の転圧機械の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、車体、散水散油機構、散水機構、電気回路等の形状、構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜変更することができる。
【0033】
たとえば、上記実施形態においては、車体前部、後部に、それぞれ鋼製の鋼鉄ローラ、ゴム製のタイヤが支持された転圧機械について説明したが、車体に支持される転圧輪は、前部がゴム製のタイヤであり、後部が鋼製の鋼鉄ローラであっても良い。また、両方が鋼製の鋼鉄ローラであっても良いし、両方がタイヤであっても良いし、場合によっては、鋼製やゴム製以外の転圧輪を使用することも可能である。なお、車体前部および後部にタイヤを設置する場合には、散水用電磁開閉弁を散水タンクと前後のタイヤに水を供給する各散水パイプとを接続する配管において、散水ポンプと配管の分岐点との途中に設け、散油スイッチがON操作されると、両タイヤへの散水が停止されるように構成することも可能である。
【0034】
さらに、電気回路も上記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することができる。なお、上記実施形態の如く、バックスイッチが、散水リレー、散水時期切換手段である後進時散水停止選択スイッチを介して散水ポンプと連繋された電気回路を用いる場合には、作動がスムーズで、確実なものとなる、というメリットがある。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の転圧機械は、散水時期切換手段が設けられており、運転作業者が、作業状況に応じて、前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくする前進時散水モードと前後進時に散水する前後進時散水モードとを選択することができるため、散水タンク内の水を有効に利用することが可能となり、転圧作業を長時間続行することができる。したがって、作業効率を飛躍的に向上させることができる。また、散水時期切換手段と散水部位切換手段とが設けられており、散水部位切換手段にて前後輪散水モード又は前輪散水モードを選択した場合に、散水時期切換手段にて前後進時散水モード又は前進時散水モードの何れか一方を選択可能なように両者を連携させているため、運転作業者が、作業状況に応じて、多くの作動態様を選択することができる。このため、作業効率を向上させることができるとともに、転圧輪へのアスファルトの付着を効果的に防ぐことができ、転圧作業を確実に実行することができる。
【0036】
請求項2に記載の発明の転圧機械は、転圧輪がタイヤであるとともに、そのタイヤに散油するための散油機構が併設されており、散油機構により散油する場合に、タイヤへの散水を停止するための電磁弁を設けているため、アスファルトの温度が高温である場合であっても、散油によってタイヤの表面に油膜を形成することにより、アスファルトの付着を防止することができる。このため、転圧作業の効率をより一層向上させることができる。
【0037】
請求項3に記載の発明の転圧機械は、散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた場合には、後進時に、散水機構の作動が前進時の作動と異なる作動に自動的に変更されるため、前進時のみに転圧輪に散水する場合でも、後進時の度のスイッチ操作を不要にすることができ、運転操作をきわめて容易にすることができる。
【0038】
請求項4に記載の発明の転圧機械は、散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた状態で後進する場合には、切換弁が、転圧輪に散水しないように切り替わるため、散水機構の作動を停止させることなく散水停止または散水量を少なくすることができ、作動が確実であり、散水ポンプの故障発生率をきわめて低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の転圧機械の側面図である。
【図2】 転圧機械に設けられた散水散油機構を示す説明図である。
【図3】 転圧機械の電気回路図の一部を示す説明図である。
【図4】 散水スイッチ、散油スイッチを示す説明図である。
【図5】 散水スイッチ内の配線を示す説明図である。
【図6】 実施例2の転圧機械に付設された散水機構を示す説明図である。
【図7】 実施例3の転圧機械に付設された散水機構を示す説明図である。
【図8】 従来の転圧機械に付設された散水機構を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・転圧機械、4・・鋼鉄ローラ(転圧輪)、9・・散水タンク、10・・タイヤ、13・・散水ノズル、21・・散水ポンプ、29・・後進時散水停止選択スイッチ、34・・散水スイッチ、40・・切換弁。

Claims (4)

  1. 散水機構によって前後両側の転圧輪に散水しつつ前後進する転圧機械であって、
    前記散水機構に、前後進時に散水する前後進時散水モードと前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくする前進時散水モードとに切り換え可能な散水時期切換手段と、前後両側の転圧輪に散水する前後輪散水モードと前側の転圧輪にのみ散水する前輪散水モードと前後両側の転圧輪への散水を停止する散水停止モードとに切り換え可能な散水部位切換手段とを設け、
    前記散水部位切換手段にて前記前後輪散水モード又は前記前輪散水モードを選択した場合に、前記散水時期切換手段にて前記前後進時散水モード又は前進時散水モードの何れか一方を選択可能として、前記散水部位切換手段と前記散水時期切換手段との連携により、作業者が作業状況に応じて複数の散水作動モードのうちから適宜任意の散水作動モードを選択できるようにしたことを特徴とする転圧機械。
  2. 転圧輪がタイヤであるとともに、そのタイヤに散油するための散油機構が併設されており、前記散油機構により散油する場合に、前記タイヤへの散水を停止するための電磁弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  3. 前記散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた場合には、後進時に、前記散水機構の作動が前進時の作動とは異なる作動に変更されることを特徴とする請求項1又は2に記載の転圧機械。
  4. 前記転圧輪へ散水するための散水タンクと散水ノズルとが設けられており、それらの散水タンクと散水ノズルとの間に切換弁が設けられているとともに、前記散水時期切換手段が前進時に散水し後進時に散水停止または散水量を少なくするモードに切り換えられた状態で後進する場合には、前記切換弁が、前記転圧輪に散水停止または散水量を少なくするように作動することを特徴とする請求項1又は2に記載の転圧機械。
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