JPH0742362U - 散水及び散油噴霧装置を有する転圧機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 前・後輪側各１本の噴霧ノズル付パイプによ
り、水、軽油、混合液の車輪への散布を可能とする。 【構成】 前・後輪側各１本の噴霧ノズル付パイプとこ
れを接続する１本のメインチューブと、散水タンクと散
油タンクがこの共通のメインチューブに接続される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、転圧機械の車輪のための散水及び散油噴霧装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

転圧機械のタイヤや鉄輪は、その外周面に付着する合剤などを落とすために自 然落下式または、電動ポンプを使用した圧送式で車輪外周面に散油または散水を する必要がある。従来散油用のパイプと散水用のパイプは別系統で独立している ものが用いられている。したがって従来の噴霧装置は、散水及び散油のそれぞれ について別の噴霧ノズル付きパイプを必要とし、更に、それぞれの噴霧ノズル付 きパイプに独立のチュ−ブを用いてそれぞれ散水タンク及び散油タンクと結合し ている。また、水と軽油とを混合した混合液を使う必要のあるときは、更に別の 噴霧ノズル付きパイプを設ける必要があり、混合液のためのタンク及び電動ポン プを更に別に必要とする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

小型の転圧機械では、これらのタンクや追加の噴霧ノズル付きパイプを設置す るための十分なスペ−スがない。そこでこれらの装置を無理な形で取りつけなけ ればならなかった。たとえば、車輪の外周面に対面する車体の内側に装置を取り つけることがあった。この場合、清掃や修理などの保守のために手を入れること ができず、困難であった。また当然のことながらこれらの装置を個別に取りつけ ることは、製造費用を増すこととなり、不都合であった。

【０００４】 したがってこの考案の目的は、転圧機械のためにできるだけ簡単な構造で水、 軽油及び、混合液の噴霧ができる散水散油噴霧装置を得ることである。この考案 は更に、清掃、修理などの保守の容易な散水散油噴霧装置を得ることを目的とす る。また更にこの考案は、混合液のための独立のタンクを設けることなく、混合 液を使用することのできる散水散油噴霧装置を得ることを目的とする。

【０００５】 更に本考案は、製造コストの安価な散水散油噴霧装置を得ることを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、前輪側と後輪側にそれぞれ一本の噴霧ノズル付きパイプを 設け、前記前・後輪の噴霧ノズル付きパイプを連結する一本のチュ−ブを設け、 このチュ−ブに、それぞれ一端を散水タンクおよび散油タンクに結合したチュ− ブをそれぞれの電動ポンプを経て連結することによって、上記の課題を解決した 。また、前輪及び後輪側の噴霧ノズルパイプを連結するチュ−ブの中間に止め弁 を設け、これによって前輪及び後輪側の散水散油噴霧を制御することができた。

【０００７】 更に本考案においては、それぞれ一端を散水タンク及び散油タンクに結合した チュ−ブを、それぞれの電動ポンプの上流で互いに結合する別のチュ−ブを設け 、更に前記チュ−ブの中間に止め弁を設けることにより、作業性を向上させた。

【０００８】

【実施例】

この考案の一実施例を、図によって次の通り説明する。前輪および後輪側に各 一本の噴霧ノズル付きパイプ１、２が、前輪および後輪の外周面から離間して車 軸の軸方向に伸びて取りつけられる。それぞれの噴霧ノズル付きパイプ１、２に は車輪の外周面に向く噴霧ノズル３が取りつけられる。前輪および後輪側のそれ ぞれの噴霧ノズル付きパイプ１、２は、メインチュ−ブ４によって互いに接続し ている。散水タンク５が車体に取りつけられており、一端を前記散水タンク５に 接続されたチュ−ブ６は電動ポンプ７を経由して、メインチュ−ブ４に接続して いる。更に、散油タンク８が車体に取りつけられ、一端を前記散油タンク８に接 続したチュ−ブ９が電動ポンプ１０を経て、接続点１４でメインチュ−ブ４に接 続している。メインチュ−ブ４は、チュ−ブ６およびチュ−ブ９との接続点１３ および１４の中間に止め弁１５を持つ。

【０００９】 止め弁１５を閉じて電動ポンプ７を駆動すると、前輪側の噴霧ノズル付きパイ プ１より散水される。止め弁１５を閉じて、電動ポンプ１０を駆動すると後輪側 の噴霧ノズル付きパイプにより軽油が噴霧される。止め弁１５を解放して、電動 ポンプ７および１０を駆動すると、混合液が前輪および後輪側の噴霧ノズル付き パイプ１により噴霧される。

【００１０】 別の実施例においては、散水タンク用のチュ−ブ６と散油用タンク用のチュ− ブ９とを連結するバイパスチュ−ブ１１が設けられ、このバイパスチュ−ブ６は 、それぞれ電動ポンプ７および１０の上流において、チュ−ブ６とチュ−ブ１０ とに連結点１６および連結点１７で接続している。前記バイパスチュ−ブの中間 に止め弁１２が設けられる。また散水タンクのチュ−ブ６には、バイパス１１と の連結点１６の上流に止め弁１８を持ち、散油タンクのチュ−ブ９はバイパス１ １との連結点１７の上流で止め弁１９を持つ。

【００１１】

【作用】

電動ポンプ７を作動し電動ポンプ１０を停止した場合で、以下に述べるバルブ 以外を閉じてある場合の噴霧装置の作用は、次の通りとなる。止め弁１８を解放 すると、前輪側に散水される。止め弁１８と１５を解放すると、前輪および後輪 に散水される。止め弁１９と１２を解放すると、前輪に散油される。止め弁１９ 、１２、１５を解放すると前輪および後輪に散油される。止め弁１８、１９、１ ２を解放すると、水と油の混合液が前輪に散布される。止め弁１８、１９、１２ 、１５が解放されると、前輪および後輪に混合液が散布される。

【００１２】 電動ポンプ１０を作動し電動ポンプ７を停止した場合の、本考案の噴霧装置の 作用は次の通りである。ただし以下に述べる止め弁以外の止め弁は閉じられてい る。止め弁１９が解放されると、後輪に散油される。止め弁１８および１２が解 放されると、後輪に散水される。

【００１３】 電動ポンプ７と電動ポンプ１０の両方を作動した場合、本考案の噴霧装置の作 用は、次の通りである。ただし、ここで以下に述べる止め弁以外は閉じられてい る。止め弁１８、１９を解放すると前輪側に散水され、後輪側に散油される。止 め弁１８、１９、１２を解放すると前輪側に混合液が、後輪側に軽油が散布され る。止め弁１８、１９、１５が解放されると、前輪に散水され、後輪に混合液が 散布される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案により、前輪および後輪側に各一本のパイプによって散水、散油および 混合液の散布が可能となる。また、混合液のための独立したタンクおよびポンプ を必要とせずに混合液の散布が可能となる。これによって構造が簡単となり、部 品点数が減るため製造コストが安くなる。更に、装置の保守点検が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の散水散油噴霧装置の一実施例の系統図
である。

【図２】従来技術の複数のパイプを用いた例の系統図で
ある。

【図３】本考案の、噴霧ノズル付きパイプを取りつけた
状態を示す転圧機械の該略図である。 １、２ 噴霧ノズル付きパイプ ３ 噴霧ノズル ４ メインチュ−ブ ５ 散水タンク ６、９ チュ−ブ ７、１０ 電動ポンプ ８ 散油タンク １２、１５、１８、１９ 止め弁

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【手続補正書】

【提出日】平成６年６月３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 散水タンク（５）と散水用の電動ポンプ
   （７）と、散油タンク（８）と、散油用の電動ポンプ
   （１０）と、前輪及び後輪の外周面上に前記外周面から
   離間して、車輪の軸方向に延び、車輪の外周面に向く噴
   霧ノズル（３）を取り付けたパイプ（１、２）とを含む
   転圧機械において前輪及び後輪側に各１本の噴霧ノズル
   付パイプ（１、２）を設け、前輪側の噴霧ノズル付きパ
   イプ（１）と後輪側の噴霧ノズル付きパイプ（２）とは
   互いに１本のメインチューブ（４）で接続されており、
   散水タンク（５）と散油タンク（８）は前記メインチュ
   ーブ（４）に接続していることを特徴とする、散水及び
   散油噴霧装置を有する転圧機械。
2. 【請求項２】 前記メインチューブ（４）は、散水タン
   ク（５）のチューブ（６）及び散油タンク（８）のチュ
   ーブ（９）との連結点（１３、１４）の中間に止め弁
   （１５）が設けられていることを特徴とする請求項１記
   載の散水及び散油噴霧装置を有する転圧機械。
3. 【請求項３】 散水タンク（５）のチューブ（６）と、
   散油タンク（８）のチューブ（９）は、それぞれの電動
   ポンプ（７、１０）の上流でバイパスチューブ（１１）
   によって互いに接続され、前記バイパスチューブ（１
   １）はその中間に止め弁（１２）を有することを特徴と
   する、請求項１記載の散水及び散油噴霧装置を有する転
   圧機械。
4. 【請求項４】 散水タンク（５）のチューブ（６）と、
   散油タンク（８）のチューブ（９）は、前記バイパスチ
   ューブ（１１）との連結点（１６、１７）の上流にそれ
   ぞれ止め弁（１８、１９）を有することを特徴とする、
   請求項１記載の散水及び散油噴霧装置を有する転圧機
   械。