JP3918720B2 - ローラ製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローラ製造装置に関し、特に、電子写真式複写機等の定着装置に用いる定着ローラ用の弾性体ロールの製造装置であって、トナー画像を担持する支持体の表面にそのトナー画像を加熱定着するための定着装置に用いられる弾性体ロールのローラ製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真複写装置では、電子写真プロセスにより感光体上に形成されたトナー画像を、転写器によって紙等の画像記録媒体に転写し、その後、必要に応じて、転写したトナー画像を画像記録媒体の表面に固定するための定着を行い、所望のコピーを得る。
【0003】
ところで、前記トナーは、定着のための熱可塑性樹脂にカーボンブラックのような顔料が混合された0.1〜50ミクロン(μm)程度の微粒子であり、電荷を受容して保持することができるので、感光体上の静電潜像の現像剤として用いられて、トナー画像を形成する。そして、転写器により、画像記録媒体(複写用紙)上に転写されたトナー画像が、外力を受けた時に像が移動しないように、当該画像記録媒体の用紙に定着される。このような定着方法としては、従来から、その代表例として、加熱定着法,圧力定着法,溶剤定着法が知られている。
【0004】
溶剤定着法は、蒸気溶剤あるいは液体溶剤を用いてトナーを溶かし込み、画像記録媒体の紙の繊維中に浸透させる方法である。このような溶剤定着法では、臭気防止ないし衛生上の観点から溶剤を機外に排出することができない。このため、その溶剤の排出防止の対策を講じた構造とすると、その機械構造が大がかりなものになり、装置のコストが高価になる。
【0005】
圧力定着法は、力学的(機械的)な力をトナーに加えて、画像記録媒体上にトナーを付着させる方法である。定着処理としては高速化が可能であるが、他の定着法に比して定着性が悪く、しかも、圧力感応性トナーはトナー自体の製法が複雑で、高価なものとなる欠点を有している。
【0006】
また、加熱定着法は、加熱によってトナーを溶融させ、画像記録体上に付着させる方法であり、特別な問題点も少なく、現在において広く採用されている。この加熱定着方法を用いる定着装置の例として、例えば、ヒートロール方式の定着装置がある。
【0007】
このヒートロール方式の定着装置は、少なくとも一方のロールを加熱して、加圧を行う一対のロールから構成され、ロールの間に一定圧を加えて、このロール間に未定着トナー画像を転写した画像記録媒体を通過させ、加熱と加圧による定着を行う。ヒートロール方式の定着装置は、他の加熱定着装置に比して電力消費が少なく、かつ、定着部における紙詰まりなどによる火災の危険性が少ないという利点がある。
【0008】
ヒートローラ方式の定着装置は、一方の定着ロール(加熱ロール)として、ポリテトラフルオルエチレン、HTVシリコーンゴム(High Temperature Vulcanization Silicone Rubber)ないしRTVシリコーンゴム(Room Temperature Vulcanization Silicone Rubber)等の耐熱離型性物質をロール表面にコーティングしたものが使用され、他方の加圧ロールとしては、定着ロールと加圧接触した場合、所定の接触幅(以下、ニップと称する)が形成されるように、耐熱弾性体の材料が用いられ、例えば、HTVシリコーンゴム、LTVシリコーンゴム(Low Temperature VulcanizationSilicone Rubber),RTVシリコーンゴム、フッ素ゴム、EPDAゴム(Ethylene Propylene Diene AcrylRubber)等が使用される。この場合に、耐熱性、離型性、耐磨耗生、その他の機械的物性を考慮すると、シリコーンゴムが耐熱離型性物質としては最適である。このため、広く使用されている。加圧ロールは、金属製の芯体に前記の耐熱離型物質の弾性体材料を数mm厚に被覆したものが用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のヒートローラ方式の定着装置においては、定着ローラの表面温度を室温から所定の設定温度まで上昇させるために必要とされる時間(以下ウォームアップタイムと言う)が、1〜10分という長い時間を必要としていた。このウォームアップタイムは、概略的にはロールの熱容量と投入電力の関係で決定される。つまり、ロール熱容量が小さくて、投入電力が大きければ、ウォームアップタイムは短縮できる。しかしながら、ロール熱容量は剛性より限界があり、また、投入電力は機械の消費電力からの限界がある。
【0010】
一般には、電子写真複写装置において、定着専用に投入できる電力は300Wから1000W程度であり、この投入可能電力の範囲でウォームアップを短縮するには、定着ロールのロール熱容量を小さくすることが効果的である。すなわち、ロール熱容量を小さくするためには、ロールコアの肉厚を減少することが最も効果的である。従来における定着装置の定着ローラでは、ロールコアにアルミニウムを用いる場合、ロールコアの肉厚が2〜8mmとなっており、鉄系を用いる場合には、その肉厚が1〜5mmとなっている。このため、ロールの製造上においてロール剛性が不足して製造できないという事態には至らなかった。
【0011】
しかし、最近、ウォームアップタイムをなるべく短くすることが所望されており、具体的には、例えば10〜30秒程度にすることが所望される。これは、省エネルギーのため、普段、使わない時は定着装置へ電力を供給しないで、コピーを取る時だけ電力を供給するという考え方からの要求である。
【0012】
このように、ウォームアップタイムを10〜30秒程度にするためには、定着装置の定着ローラの肉厚を、アルミニウムの場合は0.4〜2mm程度とし、鉄系の場合には0.1〜1mm程度にすることが必要となる。この程度の肉厚にすると、ロール剛性が不足することになり、ロールの製造工程において、耐熱離型物質の弾性体材料を所定の厚さに被覆する場合には、ロールのへこみが生じ、歩留まりが悪くなるという問題がある。このため、従来においては、ほとんどが金型を使用しない方法により、薄肉タイプの定着ローラが製造されている。
【0013】
ウォームアップタイムをなるべく短くするため、薄肉円筒体を用いる定着ローラでは、離型性能を高めるために、0.02〜0.2mmの比較的薄膜のコーティングを行っているが、これは、コーティングした離型層が、断熱材として作用するため、ウォームアップタイムを短くするには、なるべく薄膜にした方が都合がよいからである。
【0014】
実際、このような薄肉円筒体のローラをコアとして、前述の耐熱離型性物質を表面にコーティングする場合、金型を使用しない製造方法では、例えば、ポリテトラフルオルエチレンの粉体静電塗装や液状シリコーンゴムのスプレーコーティング、ディッピングなど方法によってコーティングするので、0.02〜0.2mmのコーティング厚みでは、その被覆工程の作業を行っても、コアが破壊するという問題は起こらなかった。
【0015】
しかし、最近のカラー複写機に用いる定着装置にも、当然ながらウォームアップタイムの短縮が望まれるが、その場合、発明者らの研究成果によれば、カラー複写機の定着ローラは、対向する加圧ローラとの間でニップ域を形成する時に、定着ロール側が凹んでひずみが発生する構成とすることにより、ロールからの用紙の剥離性や画質が大幅に向上することが分かった。
【0016】
このような特徴を利用するためには、離型層の厚みとして、比較的厚いものが必要になる。しかし、離型性物質の厚み分として比較的厚くニップを形成する時に、そのひずみが発生する厚さは、例えば、離型層の形成過程で研磨工程があるものでは0.2mm以上であり、また、離型層の研磨工程がないものでは0.5mm以上である。このような厚みの離型層の形成する場合、一般的には、金型を使用した被覆方法を用いる。
【0017】
しかしながら、このような金型を使用して、耐熱離型性物質を被覆する方法では、加工時に金型の内部で発生する圧力に薄肉ローラコアの強度が耐えられず、コアがつぶれてしまうという問題がある。
【0018】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ロールの肉厚が薄く、機械的強度が弱いコアであっても、ロールに弾性体を被覆する場合に金型を使用することができ、比較的厚い弾性体を被覆することができるローラ製造装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するため、本発明によるローラ製造装置は、円筒金型を備え、前記円筒金型内にローラの芯体となる円筒体を設け、前記円筒金型と前記円筒体との間に高分子材料を注入し、硬化形成するローラ製造装置において、前記円筒体の内部に挿入され前記円筒体を内面から支持すると共に、高分子材料の硬化形成後は引き抜く中子を設け、前記中子は該中子の外周面に該中子の中心軸と平行な溝を有し、該円筒体内面と部分接触することを特徴とするものである。
【0020】
本発明によるローラ製造装置における中子は、高分子材料が硬化形成する際に発生する圧力に対して、ローラの芯体となる薄肉の円筒体を内面から支持するために用いられる。このため、円筒体の内部に挿入され、高分子材料の硬化形成後は引き抜かれる中子は、外周面に当該中子自身の中心軸と平行な溝を有し、円筒体内面と部分接触する。
【0021】
すなわち、金型と共に用いる中子は、円筒体の内部に挿入されて前記円筒体の内面を支持するための中子であり、前記中子の外周面に、前記中子の中心軸と平行な溝を有し、前記円筒体内面と部分接触する。中子は、円筒体の外側の高分子材料の硬化形成後は引き抜かれる。
【0022】
これにより、本発明によるローラ製造装置においては、円筒体が薄肉であっても、円筒体が中子によって支持されるため、あたかも厚肉の高強度コアと同様に取り扱うことが可能となり、金型を用いて高分子材料を薄肉円筒体の外側に形成できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明によるローラ製造装置によりロールを製造する場合は、ロールコアとして肉厚の薄い薄肉円筒体を用いることが前提条件になる。従来の定着ロールとして用いる円筒体は、設計上、両端部の外径が、軸受としてベアリングを入れるため、中央部より小径に加工されているのが一般的であったが、本発明のローラ製造装置で用いるローラは、肉厚の薄い薄肉円筒体である。
【0024】
本発明のローラ製造においては、まず、ローラの芯体となる薄肉円筒体の内面を支持して外部からの圧力による変形を防止する中子を挿入固定する。これにより、薄肉の円筒体は中子によって支持されるため、あたかも厚肉の高強度コアと同様に取り扱うことが可能となる。また、この中子は、その全長が円筒体より長く、円筒体に挿入固定されてセットされた時、ロール両端から中子の一部が突出している状態であるものが好ましい。このため、製造工程中にロールを移動したり、金型にセットしたりするときにその突出部分をつかんだり、金型の軸心を円筒体軸心に一致させるのに利用することができる。
【0025】
また、中子の挿入および取り出しを容易とするために、中子の外径は、ロール内径より10〜75μm以上小さくすることが好ましく、例えば、20μm以上の隙間を設ける。しかし、中子の外径がロール内径より大幅に小さくなると、製造時に円筒コアの軸心と金型の軸心が隙間の分だけずれたり、局部的に大きな圧力が加わって変形する可能性があるので、離型性物質の偏肉とロールの振れの原因となる。このため、中央値に対しての偏肉とロールの振れの値は、中子の外径とロール内径のすきまの大きさに等しくなるので、従来のロールの仕様を満足するためには、その隙間の限界は150〜200μm以下とする。この場合、望ましくは150μm以下とする。これ以上大きいと、定着動作時にロールが振動したり、ニップ幅がロール1回転ごとに変動して均一な定着性を保証できなかったり、紙しわが発生してしまうことになる。
【0026】
以上の観点より、中子の外径とロール内径の差は、10〜200μmの範囲とし、好ましくは20〜150μmの範囲とする。また、中子は、円筒体内面の全域と接触する必要はなく、金型との圧力により円筒体の変形が許容範囲以内であれば非接触領域を設けることができる。例えば、中子の外周面に溝を入れたりすることも可能である。そして、前記円筒体の外側に高分子材料を形成した後、前記中子を前記円筒体より引き抜く。中子の引き抜き時は、金型から取り出した後でもよいし、研磨工程があればその工程の後であってもよい。
【0027】
次に、本発明によるローラ製造装置を用いてローラを製造するローラ製造方法を、電子複写機の定着部の定着ローラの製造に適用した場合の具体的な実施例を図1および図2を参照して説明する。図1は中子が装着された薄肉パイプのローラに弾性体を被覆する定着ローラの製造装置の断面図であり、また、図2は、本発明による定着ローラの製造工程の流れを説明する製造工程図である。
【0028】
図1において、1は定着ローラのコアとなる薄肉パイプ、2は薄肉パイプの中子、3は中子を両端を覆うキャップ、4は成型のための上金型、5は成型のための下金型、6は成型のための円筒金型、7は被覆される弾性体を形成するための液状弾性材料、8は射出口、9はテーパー部、10は圧縮コイルバネである。
【0029】
定着ローラのコアとなる薄肉パイプ1としては、スチール製パイプを引き抜き加工によって、内径30mm、肉厚0.50mm、長さ380mmの寸法とし、更に、センタレス研磨によって、肉厚0.2mmまで薄肉化したパイプが用いられる。この薄肉パイプ1の外側に、弾性材料のシリコンゴムを肉厚1.0mmとなるように、射出成型法によって被覆する。
【0030】
その場合に、ロールの製造行程では、まず、薄肉パイプ1の中子2として、予め外径29.96mm、長さ400mmの中実のステンレスシャフトを、当該薄肉パイプ1の内部に装着する。
【0031】
薄肉パイプ1の内部に装着された中子2の両端は、外径20mm、長さ30mmのフランジ部分を有しており、このフランジ部分にキャップ3が嵌められる。中子2の外周面は、中心軸と平行に幅3mm、深さ2mmの溝が等間隔に8本設けられており、薄肉パイプ1に対して、中子2の挿入と引き抜きの作業性を容易にする。この中子2の上端および下端のフランジ部分に更にそれぞれキャップ3を嵌めた状態で、図1に示すように、予め内壁に離型剤が塗布された円筒金型6の内部にセットする。
【0032】
上部側のキャップ3は、上金型4に嵌合され、下部側のキャップ3は、下金型5に嵌合されて装着される。下金型5の下部側にはテーパー部9が設けられており、このテーパー部9に、射出装置(図示せず)に接続された液状弾性材料7の射出口8が嵌挿される。そして、射出口8から下金型5のテーパー部9に、液状弾性材料7として付加反応シリコーンゴムを注入する。また、上金型4の側は、注入される液状弾性材料7の内部圧力を50kg/cm2の一定圧に保つため、圧縮コイルバネ10を介して締結される。
【0033】
このような構成の製造装置を用いて、弾性体を被覆したローラを製造するローラ製造方法について、図2に示す製造工程図に基づいて説明する。
【0034】
薄肉ローラのコアとなる薄肉パイプ1を出発材料として、薄肉パイプ1の金属コアから、脱脂工程21により油脂分を除いた後、弾性体材料7との接着性をよくするため、プライマー塗布工程22において、プライマーを塗布する。次に、中子挿入工程23により、薄肉パイプ1に中子2を挿入する。その際、中子2の両端のフランジ部分にキャップ3を嵌める。
【0035】
一方、円筒金型6は、離型剤塗布工程11において、その内壁に離型剤が塗布され、次の組立て工程12において、離型剤が塗布された円筒金型6の内部に、薄肉パイプ1の内部に中子2が挿入されて当該中子2の両端にキャップ3が嵌められた薄肉パイプ1が挿入され、円筒金型6の上部および下部から上金型4および下金型5がそれぞれ嵌められて、弾性体の被覆形成のための製造装置に組み立てられる。
【0036】
次に、弾性材料注入工程13において、射出口8を下金型5のテーパ部9に嵌挿し、液状弾性材料7を下金型5および円筒金型6の内部のローラのコア間に注入する。そして、次の硬化工程14において、円筒金型6,上金型4および下金型5からなる製造装置が、120℃の恒温槽に2時間入れられ、シリコーンゴムの硬化が行われる。そして、次の離型工程15において、円筒金型6,上金型4および下金型5の型枠が離されて、次の乾燥工程16において、更に、熱処理されて乾燥される。そして、仕上げ工程17において、仕上げ成型された後、中子引き抜き工程18において、最終的に、薄肉パイプ1から中子2を引き抜いて弾性体ロールが完成する。
【0037】
次に、更に別の実施例について説明する。薄肉パイプと中子は、実施例1と同じものを用い、HTVシリコーンゴムを圧縮成型法によって製造する場合について説明する。
【0038】
先ず、中子が装着された薄肉パイプの表面にプライマーを塗布する。そしてパイプ表面に帯状のHTVシリコーンゴム・コンパウンドを適当量巻付け、最終仕上げロール径より1.0mm大きい直径34mmの内径を有する2つ割り金型の内部にこれを装填し、加熱圧縮成型する。この時の加硫条件は、プレス圧が200kg/cm2、プレス温度が170℃、プレス時間が15分、2次加硫温度が200℃、2次加硫時間が4時間の加熱処理である。
【0039】
加熱圧縮成型の終了後、2つ割り金型からロールを取り出して、その後、中子を取り出す。そして、ロール端部あるいは金型あわせ面の部分に生じた“ばり”を除去し、最終的に仕上げのロール径が32mmになるまで精研磨加工する。
【0040】
このように製造されたロールを定着ロールとして用いた定着装置の定着性能を確認するため、上述した2つの実施例によって、作製された2種類のロールを定着ロールして用い、加圧ロールとして、外径31mmのスチール製の中実シャフトに、シリコーンゴムを肉厚2.0mmで被覆された外径35mmのロールを用い、加圧ロールと定着ロールに対して、荷重が30kgとなるように、ばね定数2.5kg/mmの引張りコイルスプリングにより当接させて、周速80mm/secにて回転させるようにした定着装置を構成した。また、この場合の定着ロールには、離型剤としてジメチルシリコーンオイルが供給されるようにした。
【0041】
この時のニップ幅は、4.5mmであった。この定着装置を、富士ゼロックス(株)社製のカラー複写機「A Color 635」に装備し、トナーで現像された未定着トナー画像を有する画像記録体を5枚/分の割合で連続通紙した。その結果、2種類の定着ロールとも全てのコピーは完全に定着されており、ロールが振動したり、紙しわが発生したりしなかった。
【0042】
また、2種類の定着ロールを用いて、ロール径の“ばらつき”と回転時におけるロールの“振れ”について実験を行った。この結果、射出成型法のロールは、0.1mmのロール振れであり、この振れによるニップ幅の変動は±0.2mm以下の変化があるが、紙皺、装置の振動、紙の送行性に影響はないことが判明した。圧縮成型法のロールは、研磨工程があるためロール振れは、0.05mm以内となっており、この影響は全くないことが判明した。シリコーンゴムの偏肉も0.1mm以内であり、紙皺、紙の送行性に影響はないことが判明した。
【0043】
なお、前記のロールは、定着装置における定着ロールとして使用されるだけではなく、同加圧ロール、あるいは、用紙搬送ロール、その他の弾性体ロールとしても使用され得るものである。また、被覆層が単層のみならず、複数層例えば2層のシリコーンゴムやフッ素ゴムとシリコーンゴム、PFAチューブとシリコーンゴムなどの構成のロール製造法にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は中子が装着された薄肉パイプのローラに弾性体を被覆する定着ローラの製造装置の断面図、
【図2】 図2は本発明による定着ローラの製造工程の流れを説明する製造工程図である。
【符号の説明】
1…薄肉パイプ、
2…中子、
3…キャップ、
4…上金型、
5…下金型、
6…円筒金型、
7…液状弾性材料、
8…射出口、
9…テーパー部、
10…圧縮コイルバネ。
Claims (2)
- 円筒金型を備え、前記円筒金型内にローラの芯体となる円筒体を設け、
前記円筒金型と前記円筒体との間に高分子材料を注入し、硬化形成するローラ製造装置において、
前記円筒体の内部に挿入され前記円筒体を内面から支持すると共に、高分子材料の硬化形成後は引き抜く中子を設け、
前記中子は該中子の外周面に該中子の中心軸と平行な溝を有し、該円筒体内面と部分接触する
ことを特徴とするローラ製造装置。 - 2つ割り金型と、ローラの芯体とする円筒体の内部に挿入して前記円筒体の内面を支持する中子により構成されるローラ製造装置であって、
前記中子が、前記中子の外周面に、前記中子の中心軸と平行な溝を有し、
前記円筒体内面と部分接触する
ことを特徴とするローラ製造装置。
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