JP3914501B2 - 高分子ゲル複合材及びその製造法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子ゲルとヒドロキシアパタイトとからなる高分子ゲル複合材およびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高分子ゲルは有機高分子の三次元架橋物が水または有機溶媒を含んで膨潤したものであり、膨潤性やゴム状弾性を有するソフトマテリアルとして、医療・医薬、食品、土木、バイオエンジニアリング、スポーツ関連などの分野で広く用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
これまでに本発明者らは、水溶性有機高分子と層状粘土鉱物とが複合化して形成された三次元網目を有する高分子ゲルが、優れた吸水性や極めて高い伸張性などの特徴を有することについて報告した(例えば特許文献1参照)。
しかし、用途によっては、かかる高い吸水性や高い伸張性が必要で無い場合があり、例えば、脆くないゲルの性質は保持しつつ、水中でも低く安定した膨潤性を示すものや、より高い弾性率や強度を有するように改良すること、もしくは高分子ゲルに生体適合性などの機能性を付与することなどが要求されている。上記高分子ゲルにおいては、これらの特性を十分に達成することはできなかった。
【特許文献1】
特開2002−53629号公報
【非特許文献1】
「ゲルハンドブック」p226〜727、長田義仁、梶原莞爾編:エヌ・ティー・エヌ株式会社、1997年
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、低く制御された膨潤性、及び高い弾性率もしくは強度を有し、更には生体適合性に優れた性能を有する高分子ゲル材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、特定の高分子ゲル中にヒドロキシアパタイトを微細に含ませることにより、優れた力学物性と低く制御された膨潤性を有し、且つ生体適合性に優れた高分子ゲル材料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られる重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲル中にヒドロキシアパタイトを含有することを特徴とする高分子ゲル複合材に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子ゲル複合材は、水溶性有機モノマーから得られる重合体(以下、水溶性有機モノマー重合体という)と層状に剥離した粘土鉱物とが分子レベルで複合化(橋架け)することによりなるゲル中に、ヒドロキシアパタイト(以下、HApと称す)を微細に形成させ複合化したものである。
【0006】
本発明の高分子ゲル複合材を形成する水溶性有機モノマー重合体は、水溶性有機モノマーから得られるものであり、水膨潤性粘土鉱物と何等かの相互作用により実質的に三次元網目を形成していると考えられる。この点については、水溶性有機モノマー重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲルが水又は親水性有機溶剤により膨潤し、且つ該ゲルを20℃で500時間以上処理しても殆どの水膨潤性粘土鉱物及び水溶性有機モノマー重合体が抽出してこないことからほぼ推認することができる。
【0007】
水溶性有機モノマーは、水に溶解する性質を有し、水に均一分散可能な水膨潤性粘土鉱物と相互作用を有するものが好ましく、例えば、粘土鉱物と水素結合、イオン結合、配位結合、共有結合等を形成できる官能基を有するものが好ましい。これらの官能基を有する水溶性有機モノマーとしては、具体的には、アミド基、アミノ基、エステル基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーが挙げられ、なかでもアミド基やエステル基を有する重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーが好ましい。なお、本発明で言う水には、水単独以外に、水と混和する有機溶媒をとの混合溶媒で水を主成分とするものが含まれる。
【0008】
アミド基を有する重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーの具体例としては、N−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、アクリルアミド等のアクリルアミド類、または、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、メタクリルアミド等のメタクリルアミド類が挙げられる。ここでアルキル基としては炭素数が1〜4のものが特に好ましく選択される。またエステル基を有する重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーの具体例としては、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレートなどがあげられる。
かかる水溶性有機モノマー重合体としては、例えば、ポリ(N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(アクリロイルモルフォリン)、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(N−メチルメタクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルピロリディン)、ポリ(N−アクリロイルピペリディン)、ポリ(N−アクリロイルメチルホモピペラディン)、ポリ(N−アクリロイルメチルピペラディン)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(メトキシエチルアクリレート)、ポリ(エトキシエチルアクリレート)、ポリ(メトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エトキシエチルメタクリレート)が例示される。また水溶性有機モノマー重合体としては、以上のような単一の重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーからの重合体の他、これらから選ばれる複数の異なる重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーを重合して得られる共重合体を用いることも有効である。また上記水溶性有機モノマーとそれ以外の有機溶媒可溶性重合性不飽和基含有有機モノマーとの共重合体も、得られた重合体が水溶性や親水性を示すものであれば使用することができる。
【0009】
本発明における水溶性有機モノマー重合体は、水溶性または水を吸湿する性質を有する親水性(両親媒性を含む)を有するものであり、その内、熱、pHや光に応答する等といった機能性や、生体吸収性を含む生体適合性や生分解性などの特性を有しているものが、用途に応じてより好ましく用いられる。例えば、水溶液中でのポリマー物性(例えば親水性と疎水性)が下限臨界共溶温度(Lower Critical Solution Temperature:LCST)前後のわずかな温度変化により大きく変化する特性を有する水溶性有機モノマー重合体などであり、具体的にはポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)やポリ(N,N−ジエチルアクリルアミド)などが挙げられる。また生体適合性に優れたものとしては、ポリ(メトキシエチルアクリレート)やポリ(メタクリルアミド)などがあげられる。
【0010】
本発明の高分子ゲル複合材に用いる粘土鉱物は、水に膨潤性を有するものであり、好ましくは水によって層間が膨潤する性質を有するものが用いられる。より好ましくは少なくとも一部が水中で層状に剥離して分散できるものであり、特に好ましくは水中で1ないし10層以内の厚みの層状に剥離して均一分散できる層状粘土鉱物である。例えば、水膨潤性スメクタイトや水膨潤性雲母などが用いられ、より具体的には、ナトリウムを層間イオンとして含む水膨潤性ヘクトライト、水膨潤性モンモリロナイト、水膨潤性サポナイト、水膨潤性合成雲母などが挙げられる。
【0011】
本発明の高分子ゲル複合材に用いる溶媒は、水であるが、目的とする高分子ゲル複合材が調製できる限り、水と混和する有機溶剤を含んでいても良い。また、塩などを含む水溶液も使用可能である。なお、高分子ゲル複合材調製後に水と混和する有機溶剤に全体を置換することも可能である。水と混和する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合溶媒が挙げられる。
【0012】
本発明において高分子ゲル複合材に含まれる水または溶媒の量は、目的に応じて設定され一概には規定されないが、好ましくは高分子ゲル複合体中の固形分に対しする水(溶媒)の質量比が0〜100である。特にHApとの複合化により弾性率や強度の向上を目指す場合には、水または溶媒の量はかかる質量比が0〜30が好ましく、更に好ましくは0〜10である。なお、かかる水の量は、HApとの複合体形成による平衡膨潤率の低下によるほか、高分子ゲル複合材調製後に、水の一部または全部を乾燥により除去する方法によっても制御される。
【0013】
本発明の高分子ゲル複合材に用いるHApは、Ca10(PO(OH)の構造式で表されるリン酸カルシウム化合物であり、例えば、水酸化カルシウム懸濁液とリン酸水溶液を混合撹拌することや、カルシウム塩水溶液とリン酸水素アルカリ金属塩水溶液との混合撹拌などにより得られる。特に、リン酸水素ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液に高分子ゲルを交互に浸漬する方法は有効に用いられる。HApは動物の骨などに含まれ、細胞接着性などの生体適合性に優れていることが知られている。なお、高分子ゲル複合材中のHApの含有は広角X線測定により、また含有量は熱重量分析により評価される。更に、HApの分散状況は、高分子ゲル複合体またはその乾燥物の走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡測定により観察される。
【0014】
本発明の高分子ゲル複合材において、HApは等方的な高分子ゲル中に均一に含ませるだけでなく、高分子ゲルを配向させた状態で含ませたり、場所により含有率が異なるように含ませることができる。例えば、水溶性有機モノマー重合体と粘土鉱物からなるゲルの少なくとも一部を、一軸もしくは多軸方向に高度に配向させた状態でHApを含ませた高分子ゲル複合材が得られる。この場合、高分子ゲルの構成高分子鎖(3次元網目)が伸びた状態でHApと複合体を形成する他、含まれるHApも高分子ゲル中で延伸方向に配向した状態で得られる場合があり、力学物性や生体適合性の制御に有効である。更に、HApを高分子ゲルの場所により異なるように導入すること、例えば表面部から内部へ傾斜的に濃度を変化させるように含ませることも可能であり、物性の制御に有効である。
【0015】
HApは、例えば10〜500mmol/L濃度のリン酸アルカリ金属塩水溶液とカルシウム塩水溶液を混合・撹拌することにより得られるリン酸カルシウム化合物であり、動物の骨などに含まれ、細胞接着性などの生体適合性に優れている。かかるHApを、水溶性有機モノマー重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲル中に含有する方法としては、特に限定されないが、例えば、水溶性有機モノマー重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲルに、リン酸アルカリ金属塩水溶液を含浸し、次いでカルシウム塩水溶液を含浸する、或いはカルシウム塩水溶液を含浸し、次いでリン酸アルカリ金属塩水溶液を含浸することにより高分子ヒドロゲル中にHApを形成することを特徴とする高分子ゲル複合材の製造法が好ましい。より好ましくは、リン酸アルカリ金属塩水溶液とカルシウム塩水溶液への含浸を交互に複数回、繰り返し行う製造法が用いられる。また、後述する水溶性有機モノマー重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲルを形成する際に極めて微細に粉砕したHApを予め分散しておくことにより高分子ゲル複合体を形成することもできる。更に、予め微細なHApを含有しさせて高分子ゲルを調製後、該高分子ゲルをリン酸アルカリ金属塩水溶液とカルシウム塩水溶液に含浸してさらにHApを形成させる方法もHApの含有率増加に対して有効に用いられる。
かかるリン酸アルカリ金属塩としては、リン酸水素二ナトリウムやリン酸水素二カリウムなどがあげられ、また、カルシウム塩としては、塩化カルシウムや炭酸カルシウムなどがあげられる。
【0016】
また、本発明の高分子ゲル複合材には、HApの他、生体吸収性または生体親和性を有する高分子をゲル中に均一に含ませておくことができ、生体適合性の向上の点からより有効である。生体吸収性または生体親和性を有する高分子としては、例えばコラーゲン、ゼラチン、フィブリノーゲン、血清アルブミン、グルテンなどのタンパク質やペプチド、デオキシリボ核酸やリボ核酸などの核酸、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、アルギン酸、ペクチン酸、デンプン、デキストラン、プルランなどの多糖類、ポリリンゴ酸やポリーβーヒドロキシ酪酸などのエステル、ポリ乳酸などが用いられ、特に水中または水と有機溶媒との混合溶媒中で可溶または微細分散するものが好ましく用いられる。
【0017】
本発明の高分子ゲル複合材の製造方法としては、例えば、水溶性有機モノマーと水膨潤性粘土鉱物と水を含む、もしくは更に生体吸収性高分子を含む均一溶液または均一分散液を調製した後、水溶性有機モノマーを重合させることで高分子ゲルを調製する。ここで、層状に剥離した水膨潤性粘土鉱物が架橋剤の働きをすることにより水膨潤性粘土鉱物を含む水溶性有機モノマー重合体の三次元網目が形成されると考えられる。次いで、得られた高分子ゲルの三次元網目の中に微細にHApを形成させることにより高分子ゲル複合材を得ることができる。
この製造方法のHAp形成過程で高分子ゲルを延伸、圧縮、曲げなどにより変形させておくことにより、ゲルの少なくとも一部が少なくとも一軸方向に配向した状態の高分子ゲル複合体が調製できる。またその結果、含まれるHApや生体吸収性高分子を配向させたり、それらの旦持状態を変化させることも可能である。なお、有機架橋剤で架橋して得られる高分子ゲルを用いた場合は、かかる延伸、曲げなどの変形下でのHApの導入は困難であり、且つ脆い物性のものしか得られない。更に、HApの調製条件(例えば、水溶液組成や浸漬温度、時間など)を変化させることにより、例えば表面部と内部へ傾斜的なHAp濃度変化を有する高分子ゲル複合材を調製することも可能である。
【0018】
また、本発明の高分子ゲル複合材には、得られた高分子ゲル複合材を慣用の方法で乾燥し、溶媒の一部もしくは全部を除去した高分子ゲル複合材及びその乾燥物を得ることも含まれる。高分子ゲル複合材乾燥物は、水または水と混和する有機溶媒などの溶媒を再び含ませることにより、可逆的に高分子ゲル複合材を再生することができる。
【0019】
以下に本発明の高分子ゲル複合材の製造方法をより詳細に述べる。まず、水溶性有機モノマーの重合反応は例えば、過酸化物の存在、加熱または紫外線照射など慣用の方法を用いたラジカル重合により行わせることができる。ラジカル重合開始剤および触媒としては、慣用のラジカル重合開始剤および触媒のうちから適宜選択して用いることができる。好ましくは水に分散性を有し、系全体に均一に含まれるものが用いられる。特に好ましくは層状に剥離した粘土鉱物と強い相互作用を有するカチオン系ラジカル重合開始剤である。具体的には、重合開始剤として水溶性の過酸化物、例えばペルオキソ二硫酸カリウムやペルオキソ二硫酸アンモニウム、水溶性のアゾ化合物、例えば、和光純薬工業株式会社製のVA−044、V−50、V−501などが好ましく用いられる。その他、ポリエチレンオキシド鎖を有する水溶性のラジカル開始剤なども用いられる。
また触媒としては、3級アミン化合物であるN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンやβ−ジメチルアミノプロピオニトリルなどが好ましく用いられる。重合温度は、用いる水溶性有機高分子、重合触媒および開始剤の種類などに合わせて0℃〜100℃の範囲に設定する。重合時間も触媒、開始剤、重合温度、重合溶液量(厚み)などの重合条件によって異なり、一概に規定できないが、一般に数十秒〜十数時間の間で行う。
【0020】
本発明の高分子ゲル複合材の製造においては、力学物性が高く取り扱い性に優れているため、重合容器の形状を変化させたり、重合後のゲルを切削加工することなどで種々の大きさや形状をもった高分子ゲル複合材を調製できる。例えば、繊維状、棒状、平板状、円柱状、らせん状、球状など任意の形状を有する高分子ゲル複合材が調製可能である。また上記の重合反応において更に慣用の界面活性剤を共存させる等の方法で、得られる高分子ゲル複合材を微粒子形態で製造することも可能である。
【0021】
高分子ゲル複合材を構成する水溶性有機モノマー重合体と水膨潤性粘土鉱物とHApとは、水溶性有機モノマー重合体と粘土鉱物とからなる三次元網目を有するゲル構造体が調製され、その三次元網目の中にHApが含有されれば良い。それらの配合比率は、用いる水溶性有機モノマーや水膨潤性粘土鉱物の種類によっても異なり、必ずしも限定されるものではないが、ゲル合成やHApの形成が容易であることや均一性に優れることなどから、水溶性有機モノマー重合体に対する水膨潤性粘土鉱物の質量比が0.01〜10であることが好ましく、より好ましくは0.03〜2.0、特に好ましくは0.1〜1.0である。かかる質量比がかかる範囲であれば得られるゲル複合体の特性が十分となり、ゲル複合体の製造が容易で、また得られるゲル複合体の剛性が高くなる。一方、水溶性有機モノマー重合体に対するHApの質量比は0.01〜10であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5、特に好ましくは0.1〜3である。また高分子ゲル複合材に含有することができる生体吸収性または生体親和性を有する高分子の量は目的に応じて変化でき、またその種類によっても大きく異なり、一概に規定されない。一方、高分子ゲル複合材に含まれる溶媒の量も、組成または目的に応じて変化され、一概には規定されないが、好ましくは高分子ゲル複合体中の固形分に対して質量比が0〜100である。特にHApとの複合化により弾性率や強度の向上を目指す場合は、かかる質量比は30以下であることが好ましい。
【0022】
而して、本発明の高分子ゲル複合材は、優れた力学物性、膨潤安定性、また生体適合性を有する。力学物性においては、有機架橋ゲルにおけるような脆さは無く、且つ高い弾性率や強度を有する他、力学安定性などに優れる。また、膨潤性については、過度の膨潤をせず、水中でも安定した膨潤度を保つ特徴を有する。更に、生体適合性においても、ヒドロキシアパタイトの有する細胞接着性などで特徴を有する。
従って、かかる高分子ゲル複合材は、種々の特徴を有することにより、各種の用途へ適用できるが、特に振動吸収材料、吸着材料、細胞培養基材、バイオリアクター用材料、及び骨、軟骨などの再生材料や代替材料などに有用である。
【0023】
【実施例】
次いで本発明を実施例により、より具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示す実施例にのみ限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)
水膨潤性粘土鉱物には、[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する水膨潤性合成ヘクトライト(商標ラポナイトXLG、日本シリカ株式会社製)を、水溶性有機モノマーには、ジメチルアクリルアミド(DMAA:興人株式会社製)を用いた。DMAAは重合禁止剤を取り除いてから使用した。
重合開始剤は、ペルオキソ二硫酸カリウム(KPS:関東化学株式会社製)をKPS/水=0.40/20(g/g)の割合で水溶液にして使用した。触媒は、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED:和光純薬工業株式会社製)を使用した。
【0025】
20℃の恒温室において、平底ガラス容器に、純水19.02gと0.66gのラポナイトXLGを加え、無色透明の溶液を調製した。これにDMAA1.76gを加えて無色透明溶液を得た。次にKPS水溶液1.0gとTEMED16μlを攪拌しながら加え、この溶液の一部を底の閉じた内径5.5mm、長さ150mmの容器3本に酸素にふれないようにして移した後、20℃の恒温水槽中で20時間静置して重合を行った。また、残りの溶液は、縦、横が1cm、長さ5cmの容器に移した後、同様に20℃の恒温水槽中で20時間静置して重合を行った。なお、これらの溶液調製から重合までの操作は、全て酸素を遮断した窒素雰囲気下で行った。重合開始から20時間後に、容器内に有機高分子と粘土鉱物からなる無色透明で均一な円柱状、及び棒状の高分子ゲルが生成しており、この容器から注意深く取り出した。この高分子ゲルは、大きな延伸性(引っ張り最大伸び=1350%)を有するゴム的な力学物性や、また大きな膨潤性(20℃での平衡膨潤率(=平衡膨潤時のゲル重量/乾燥ゲル重量)=87)を示し、水溶性有機モノマー重合物と粘土鉱物が三次元網目を形成したものと結論された。次に、ヒドロキシアパタイト形成溶液2種類の調製を以下の要領で行った。まず,トリスヒドロキシメチルアミノメタン(シグマアルドリッチ社製)1.22gを純水200mlに加え溶解させた。そこに5N塩酸水溶液(和光純薬工業株式会社製)を適当量加え溶液のpHを7.4に調整した。この溶液に,塩化カルシウム(無水)(和光純薬工業株式会社製)4.44gを加え溶解させることにより、溶液−1を調製した。また、リン酸水素二ナトリウム・12水和物(和光純薬工業株式会社製)8.6gを純水192mlに加え溶解させることにより、溶液−2を調製した。
【0026】
高分子ゲルへのヒドロキシアパタイト形成は以下の手順で行った。まず、5cmの長さの円柱、及び1cm四方の立方体になるように切り取ったゲルの重量を秤量後、それぞれを1つずつ平底ガラス容器に入れ、溶液−1を30ml加えて、37℃の恒温水槽内に静置した(工程1)。2時間後、平底ガラス容器から高分子ゲルを取り出し、重量を秤量してから、直ちに50mlの純水が入った別の平底ガラス容器に移し替え、ゲルの外面に付着した過剰の溶液−1を取り除いた(工程2)。得られたゲルは最初の高分子ゲルと同様、無色透明で均一なゲルであった。さらに、このゲルを平底ガラス容器に入れ、溶液−2を30ml加えて、37℃の恒温水槽内に静置した(工程3)。2時間後、ゲルを取り出し、重量を秤量してから、純水が入ったガラス容器に移し替え、ゲルの外面に付着した過剰の溶液−2を取り除いた(工程4)。得られたゲルは均一な薄い白色でやや不透明であった。このゲルを、再び新たな溶液−1に浸漬して、上の工程1〜工程4を繰り返し行い、各工程を合計5回ずつ行った。得られたゲルは、固く、また完全に白色不透明であったが、不均一な凝集等は観察されなかった。このゲルを大気中で24時間、引き続き100℃減圧下にて乾燥して、水分を除いたゲル乾燥体を得た。このゲル乾燥体の熱重量分析(セイコー電子工業株式会社製TG−DTA220を使用:空気流通下、10℃/分で600℃まで昇温)を行ったところ、(粘土鉱物+ヒドロキシアパタイト)÷有機高分子=1.53(質量比)となり、粘土鉱物以外に、無機化合物が導入されたことが確認された。また、このゲル乾燥体の広角X線回折(理学機器株式会社製、X線回折装置RINTULTIMAを使用)及びフーリエ変換赤外線吸収スペクトル(FT−IR)測定(日本分光株式会社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−550を使用)を行うことにより、この導入された無機化合物がヒドロキシアパタイトであることが確認された。図1に広角X線回折図を示す。また、ゲル中に含有されたヒドロキシアパタイトの量は、熱重量分析の結果から、水溶性有機モノマー重合物に対して質量比で0.48であった。以上、本実施例により、水溶性有機モノマー重合物と粘土鉱物が水中で三次元網目を形成してなる高分子ゲル中に、ヒドロキシアパタイトが均一に形成された高分子ゲル複合材が得られたと結論された。
また得られた立方体形状の高分子ゲル複合材を用い圧縮試験(株式会社島津製作所製、卓上型万能試験機AGS−H仕様、圧縮速度0.5mm/秒、圧縮率=50%)を行った。その結果、弾性率=14kPa、50%変形時の強度=400kPaの値が得られた。また、20℃水中で測定した平衡膨潤率(=平衡膨潤時のゲル重量/乾燥ゲル重量)は25であった。これらの結果より、比較例1のヒドロキシアパタイト導入前の高分子ゲルと比較して、高分子ゲル複合材は高い弾性率及び強度、また低い水中平衡膨潤率を達成していることが確認された。
【0027】
(実施例2)
水溶性有機モノマーとして、DMAAの代わりに、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPA:興人株式会社製)を用いること以外は実施例1と同様にして、有機高分子と粘土鉱物からなる無色透明で均一な円柱状、及び立方体状の高分子ゲルを調製した。この高分子ゲルは、実施例1と同様に、大きな延伸性(引っ張り最大伸び=950%)を有するゴム的な力学物性や、また大きな膨潤性(20℃での平衡膨潤率=48)を示した。この高分子ゲルを用い繰り返し回数を2回とする以外は、実施例1と同様にしてヒドロキシアパタイトを高分子ゲル中に形成させることにより、高分子ゲル複合材を調製した。得られた高分子ゲル複合材はヒドロキシアパタイトを均一に含有する白色ゲルであり、含まれるヒドロキシアパタイトのポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)に対する質量比は0.28であった。実施例1と同様にして高分子ゲル複合材の圧縮試験を行った結果、弾性率=14kPa、50%変形時の強度=330kPaの値が得られた。また、20℃水中で測定した平衡膨潤率は15であった。
【0028】
(実施例3)
実施例1と同様にして調製した均一透明な高分子ゲルフィルム(厚み1mm)を用い、繰り返し回数を10回とする以外は、実施例1と同様にしてヒドロキシアパタイトを高分子ゲル中に形成させ、高分子ゲル複合材を調製した。得られた高分子ゲル複合材(フィルム)はヒドロキシアパタイトを均一に含有する白色ゲルであり、含まれたヒドロキシアパタイトのポリ(N、N−ジメチルアクリルアミド)に対する質量比は2.1であった。
【0029】
(実施例4)
実施例1で得られた円柱状の均一透明な高分子ゲルを元の長さの7倍まで一軸延伸し、延伸した状態で長さを固定すること以外は、実施例1と同様にしてヒドロキシアパタイトを高分子ゲル中に形成させた。得られた高分子ゲル複合体では、延伸された状態のまま高分子ゲル中にヒドロキシアパタイトが形成されており、固定ジグを取り外しても、元の長さに戻ることはなく、ゲルは延伸された状態のままであった。このことより、ヒドロキシアパタイトは延伸された三次元網目の中で形成されていると結論された。含まれたヒドロキシアパタイトのポリ(N、N−ジメチルアクリルアミド)に対する質量比は0.78であった。
【0030】
(実施例5)
水溶性有機モノマーとして、DMAAの代わりに、メタクリルアミド(MA:シグマアルドリッチ株式会社製)を用いること以外は実施例1と同様にして、有機高分子と粘土鉱物からなる白色均一な円柱状、及び立方体状の高分子ゲルを調製した。この高分子ゲルを用い、実施例1と同様にしてヒドロキシアパタイトを高分子ゲル中に形成させることにより、高分子ゲル複合材を調製した。得られた高分子ゲル複合材はヒドロキシアパタイトを均一に含有する白色ゲルであり、含まれるヒドロキシアパタイトのポリ(メタクリルアミド)に対する質量比は0.55であった。実施例1と同様にして高分子ゲル複合材の圧縮試験を行った結果、弾性率=85kPa、50%変形時の強度=1.5MPaの値が得られた。また、20℃水中で測定した平衡膨潤率は8.3であった。
【0031】
(実施例6)
水溶性有機モノマーとして、DMAAの代わりに、メトキシエチルアクリレート(MEA:和光純薬工業株式会社製)を用いること以外は実施例1と同様にして、有機高分子と粘土鉱物からなる無色透明な均一な円柱状、及び立方体状の高分子ゲルを調製した。この高分子ゲルを用い、実施例1と同様にしてヒドロキシアパタイトを高分子ゲル中に形成させることにより、高分子ゲル複合材を調製した。得られた高分子ゲル複合材はヒドロキシアパタイトを均一に含有する白色ゲルであり、含まれるヒドロキシアパタイトのポリ(メトキシエチルアクリレート)に対する質量比は0.55であった。実施例1と同様にして高分子ゲル複合材の圧縮試験を行った結果、弾性率=67kPa、50%変形時の強度=500kPaの値が得られた。また、20℃水中で測定した平衡膨潤率は4.2であった。
【0032】
(実施例7)
実施例1で得られた高分子ゲル複合材から乾燥により、ゆっくりと水分を除去し、水分含有率(=ゲル複合材重量/ゲル複合材中の固形分重量)を0.5とした。実施例1と同様にして高分子ゲル複合材の圧縮試験を行った結果、弾性率=1MPa、10%変形時の強度=10MPaの値が得られた。
【0033】
(比較例1、2)
実施例1及び2で得られた立方体状の高分子ゲルについて、実施例1と同様にして圧縮試験を行った(比較例1及び2)ところ、圧縮弾性率が1.5kPa(比較例1)、3.1kPa(比較例2)、圧縮率50%での強度が200kPa(比較例1)、260kPa(比較例2)であった。また、20℃水中での平衡膨潤率は87(比較例1)、48(比較例2)であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の高分子ゲル複合材は、優れた力学物性、膨潤安定性、また生体適合性を有し、一般的な有機架橋ゲルにおけるような脆さは無く、且つ高い弾性率や強度を有し、力学安定性などに優れ、また過度の膨潤をせず、水中でも安定した膨潤度を保ち、更に、ヒドロキシアパタイトの有する細胞接着性などでも特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた高分子ゲル複合材の乾燥物の広角X線回折測定結果を示す図である。

Claims (7)

  1. 重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られる重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲル中にヒドロキシアパタイトを含有することを特徴とする高分子ゲル複合材。
  2. 前記高分子ゲルが、更に水を含有するものである請求項1記載の高分子ゲル複合材。
  3. 高分子ゲル複合材中の固形分に対する水の質量比が0〜30である請求項2に記載の高分子ゲル複合材。
  4. 前記重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られる重合体がアミド基またはエステル基を有する重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られるものであり、且つ水膨潤性粘土鉱物が水膨潤性スメクタイトである請求項1から3のいずれか一つに記載の高分子ゲル複合材。
  5. 前記重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られる重合体とヒドロキシアパタイトとの質量比が0.01〜10である請求項1から4のいずれか一つに記載の高分子ゲル複合材。
  6. 一軸方向または多軸方向に延伸してなる請求項1から5のいずれか一つに記載の高分子ゲル複合材。
  7. 重合性不飽和基含有水溶性有機モノマーから得られる重合体と水膨潤性粘土鉱物とからなる高分子ゲルに、リン酸アルカリ金属塩水溶液とカルシウム塩水溶液とを一回以上交互に含浸することにより高分子ヒドロゲル中にヒドロキシアパタイトを形成することを特徴とする高分子ゲル複合材の製造法。
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