JP3913759B2 - 扉開閉機構 - Google Patents

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Description

この発明は扉開閉機構に関し、特に、収納装置等の開口面を覆う扉を開閉させる扉開閉機構に関するものである。
図8は、従来の扉開閉機構を用いた収納装置の概略構成を示した正面図であり、図9は、図8で示したIX−IXラインの断面図である。
これらの図を参照して、収納装置1は、前面が開放された直方体箱形形状を有する収納本体2と、収納本体2の前面を覆うように配置された扉3と、扉3と収納本体2の側板5a及び5bとを接続する扉開閉機構54a及び54bとから主に構成されている。尚、収納装置1は左右対称に構成されているため、以降では収納装置1の右側部分を中心に説明する。
扉開閉機構54aは、収納本体2の側板5aの内方面に固定された取付板9a上を中心に構成され、平行支持リンクを構成する上支持リンク7a及び下支持リンク8aと、コイルばね50とを主に備えている。
上支持リンク7aの上方端部は、軸13aを介して取付板9aに回動自在に取付けられ、下方端部は、扉3の背面に固定された扉取付板10aに軸11aを介して回動自在に取付けられている。また、下支持リンク8aの上方端部は軸14aを介して取付板9aに回動自在に取付けられ、下方端部は扉取付板10aに軸12aを介して回動自在に取付けられている。このようにして扉3と収納本体2の側板5aとが接続されているため、取手4を持って、扉3を収納本体2の前面と平行な状態のまま、図9の実線で示した位置と二点鎖線で示した位置との間を自在に移動させることが可能である。
一方、コイルばね50は、収納本体2の奥行き方向に延びるように配置され、上支持リンク7aと取付板9aの後方部分とを架け渡すように取付けられている。バネ50の前方端部は、軸51を介して上支持リンク7aの軸13aの近傍に形成されたばね取付部53に回動自在に取付けられ、後方端部は、軸52を介して取付板9aに回動自在に取付けられている。このバネ50は引張り状態で使用され、上部支持リンク7aを介して扉3を付勢するために取付けられているものである。
ここで、扉開閉機構54aによる扉の開閉動作について説明する。
図10は、図9で示した扉開閉機構の拡大図である。
まず、扉3が収納本体2の前面を覆う閉状態にあるときには、扉開閉機構54aの各部は図の実線で示した位置に配置されている。このとき、コイルばね50の前方端部の軸51は、後方端部の軸52と上支持リンク7aの軸13aを結ぶ直線より下方に位置している。そのため、コイルばね50の付勢力によって、上支持リンク7aには軸13aを中心として図における時計回り方向のモーメントが付与されている。
次に、コイルばね50による付勢力に抗して、扉3を前方に引き出すように破線で示した位置まで移動させると、コイルばね50の軸51もまた、上支持リンク7aに従って、破線で示した位置まで移動する。このとき、コイルばね50の後方端部の軸52と、上支持リンク7aの軸13aと、コイルばね50の前方端部の軸51とが直線上に整列するため、上支持リンク7aはコイルばね50によっては、軸13aを中心とするいずれの回転方向にも付勢されない状態となる。
そして、更に扉3を持ち上げるようにして二点鎖線で示した位置まで移動させると、図示しないストッパー等によって平行支持リンクの移動が停止する。扉3が破線で示した位置と二点鎖線で示した位置との間にあるときには、コイルばね50の軸51は、軸52と軸13aとを結ぶ直線より上方に位置するため、コイルばね50の付勢力によって、上支持リンク7aには軸13aを中心として図における反時計回り方向のモーメントが付与されている。このコイルばね50の付勢力によるモーメントの大きさは、扉3が上支持リンク7aを自重によって回転させるモーメントの大きさよりも大きくなるように設定されている。
以上より、収納装置1の扉3を閉じると、扉3が収納本体2の前面へと付勢され、扉3がぴったりと閉じた状態が安定して維持される。また、収納装置1の使用時において扉3を破線で示した位置を超えて移動させると、扉3が開状態へと付勢されるため、扉3を上方へと移動させるのに要する力が軽減されて、扉3を開く操作が容易となる。また、扉3はその自重で降下せず、安定して開状態に維持されるため、使い勝手が良い。
上記のような扉開閉機構において、コイルばねは、その軸方向が収納本体の奥行き方向に延びるように取付けられているため、収納本体内部に要する扉開閉機構の取付けスペースが奥行き方向に大きくなる。すると、収納本体の奥行き方向の寸法は、扉開閉機構の奥行き方向の寸法以上に設定する必要があり、収納本体の形状や大きさがある程度制限されてしまう。
また、コイルばねが常に側板の内方面上に設置された状態となるため、収納本体内部の幅方向の収納スペースが実質的に減少してしまうことになる。
更に、扉を開いたときには、コイルばねやその取付部分が見えるため、使用時の見た目が煩雑な状態となってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、収納本体等の収納体に要する取付けスペースが小さく、見映えもすっきりした扉開閉機構を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、収納体の開口面に対して取付けられた扉を開閉する扉開閉機構であって、収納体の内部と前記扉の背面との間に架け渡され、扉が開口面の少なくとも一部を覆う閉状態と、開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように、扉を支持する支持手段と、支持手段の扉の背面側の部分に取付けられ、扉が閉状態から所定量未満開いた第1の範囲にあっては、扉が閉状態へ移動するように支持手段を付勢し、扉が所定量を超えて開いた第2の範囲にあっては、扉が開状態へ移動するように支持手段を付勢する付勢手段とを備え、支持手段は、一対の支持リンクから構成される平行支持リンクよりなり、付勢手段は、引張り状態で用いられ、その一方端部が、支持リンクの一方であって背面側に取付けられる端部に軸を介して回動自在に接続され、その他方端部が背面に軸を介して回動自在に取付けられるコイルばねよりなり、支持リンクの一方における背面側に取付けられる端部の軸は、扉本体が第1の範囲にあっては、コイルばねの軸中心を含む直線より背面側に位置し、扉本体が前記第2の範囲にあっては、直線より背面側とは反対側に位置するものである。
このように構成すると、支持手段における背面側の部分に取付けられた付勢手段によって、扉が第1の範囲にあるときは閉じる方向へと付勢され、扉が第2の範囲にあるときには開く方向へと付勢される。又、扉の移動に伴ってコイルばねの一方端部が移動することにより、支持リンクの一方に対する付勢の向きが変化する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、背面に固定され、支持リンクの扉側の部分の各々と、コイルばねの他方端部とが取付けられる取付部材を更に備えるものである。
このように構成すると、支持リンクの各々の背面側の部分と、コイルばねの他方端部とがすべて1つの取付部材に取付けられる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明の構成において、平行支持リンクは対向するように一対配置され、平行支持リンクの各々の対向する少なくとも一方の支持リンクの各々に着脱自在に取付けられる一対のプレートと、プレート同志を架け渡し、その軸中心と、少なくとも一方の支持リンクの各々において収納体側に取付けられる軸の軸中心とが同一直線に含まれるようにプレートの各々に取付けられる棒体とを備えるものである。
このように構成すると、棒体によって一対の平行支持リンクの動作が同期し、棒体は支持リンクの移動に伴ってその軸中心廻りに回転する。
請求項4記載の発明は、収納体の開口面に対して取付けられた扉を開閉する扉開閉機構であって、収納体の内部と扉の背面との間に架け渡され、扉が開口面の少なくとも一部を覆う閉状態と、開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように、扉を支持する支持手段と、支持手段の扉の背面側の部分に取付けられ、扉が閉状態から所定量未満開いた第1の範囲にあっては、扉が閉状態へ移動するように支持手段を付勢し、扉が所定量を超えて開いた第2の範囲にあっては、扉が開状態へ移動するように支持手段を付勢する付勢手段とを備え、支持手段は、一対の支持リンクから構成される平行支持リンクよりなり、付勢手段は、押圧状態で用いられ、その一方端部が、支持リンクの一方であって背面側に取付けられる端部に軸を介して回動自在に接続され、その他方端部が背面に軸を介して回動自在に取付けられるガススプリングよりなり、支持リンクの一方における背面側に取付けられる端部の軸は、扉本体が第1の範囲にあっては、ガススプリングの軸中心を含む直線より背面側とは反対側に位置し、扉本体が第2の範囲にあっては、直線より背面側に位置するものである。
このように構成すると、支持手段における背面側の部分に取付けられた付勢手段によって、扉が第1の範囲にあるときは閉じる方向へと付勢され、扉が第2の範囲にあるときには開く方向へと付勢される。又、扉の移動に伴ってガススプリングの一方端部が移動することにより、支持リンクの一方に対する付勢の向きが変化する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、背面に固定され、支持リンクの扉側の部分の各々と、ガススプリングの他方端部とが取付けられる取付部材を更に備えるものである。
このように構成すると、支持リンクの各々の背面側の部分と、ガススプリングの他方端部とがすべて1つの取付部材に取付けられる。
請求項6記載の発明は、請求項4または請求項5記載の発明の構成において、平行支持リンクは対向するように一対配置され、平行支持リンクの各々の対向する少なくとも一方の支持リンクの各々に着脱自在に取付けられる一対のプレートと、プレート同志を架け渡し、その軸中心と、少なくとも一方の支持リンクの各々において収納体側に取付けられる軸の軸中心とが同一直線に含まれるようにプレートの各々に取付けられる棒体とを備えるものである。
このように構成すると、棒体によって一対の平行支持リンクの動作が同期し、棒体は支持リンクの移動に伴ってその軸中心廻りに回転する。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、付勢手段は、支持手段における背面側の部分に取付けられるため、収納体内部に要する付勢手段の取付けスペースが小さくなり、収納体内部を収納のために有効に利用することが可能となる。また、収納体の奥行き方向の寸法についての制限がなく、収納体を所望の形状に形成することが可能となる。更に、付勢手段は、扉の位置にかかわらず常に背面側に位置するため、使用時の外観がすっきりした状態となる。更に、扉が第1の範囲にあるときは閉じる方向へと付勢され、第2の範囲にあるときには開く方向へと付勢されるため、扉の閉状態と開状態とが共に安定して維持される。更に、扉の移動に伴ってコイルばねの一方端部が移動することにより、支持リンクの一方に対する付勢の向きが変化するため、ばねの他方端部の取付け位置によって、付勢の向きの切り替え点を容易に設定することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、支持リンクの各々の背面側の部分と、コイルばねの他方端部とがすべて1つの取付部材に取付けられるため、支持リンクの各々とコイルばねとの位置関係が一定に維持され、動作が安定する。また、扉の背面への取付けが容易となる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、棒体によって一対の平行支持リンクの動作が同期するため、幅方向の寸法の大きい扉に取付けた場合でも扉のねじれや揺動が抑制され、開閉動作が安定する。また、棒体は支持リンクの移動に伴ってその軸中心廻りに回転するため、扉の開閉にかかわらずその位置が一定となる。よって、収納体内部の見た目がすっきりすると共に、棒体の取付けに要するスペースが最小となる。更に、プレートは着脱自在であるため、扉開閉機構自体を変更することなく、収納体や扉の大きさに応じて一対の平行支持リンク同志の接続の有無を設定することが可能となる。
請求項4記載の発明は、付勢手段は、支持手段における背面側の部分に取付けられるため、収納体内部に要する付勢手段の取付けスペースが小さくなり、収納体内部を収納のために有効に利用することが可能となる。また、収納体の奥行き方向の寸法についての制限がなく、収納体を所望の形状に形成することが可能となる。更に、付勢手段は、扉の位置にかかわらず常に背面側に位置するため、使用時の外観がすっきりした状態となる。更に、扉が第1の範囲にあるときは閉じる方向へと付勢され、第2の範囲にあるときには開く方向へと付勢されるため、扉の閉状態と開状態とが共に安定して維持される。更に、扉の移動に伴ってガススプリングの一方端部が移動することにより、支持リンクの一方に対する付勢の向きが変化するため、ばねの他方端部の取付け位置によって、付勢の向きの切り替え点を容易に設定することが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、支持リンクの各々の背面側の部分と、ガススプリングの他方端部とがすべて1つの取付部材に取付けられるため、支持リンクの各々とガススプリングとの位置関係が一定に維持され、動作が安定する。また、扉の背面への取付けが容易となる。
請求項6記載の発明は、請求項4または請求項5記載の発明の効果に加えて、棒体によって一対の平行支持リンクの動作が同期するため、幅方向の寸法の大きい扉に取付けた場合でも扉のねじれや揺動が抑制され、開閉動作が安定する。また、棒体は支持リンクの移動に伴ってその軸中心廻りに回転するため、扉の開閉にかかわらずその位置が一定となる。よって、収納体内部の見た目がすっきりすると共に、棒体の取付けに要するスペースが最小となる。更に、プレートは着脱自在であるため、扉開閉機構自体を変更することなく、収納体や扉の大きさに応じて一対の平行支持リンク同志の接続の有無を設定することが可能となる。
図1は、この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図であり、図2は、図1で示したII−IIラインの断面図であり、図3は、図1で示したIII−IIIラインの断面図であり、図4は図1で示したIV−IVラインの端面図である。
これらの図を参照して、収納装置1の基本的な構成は従来例で示したものとほぼ同様であり、前面が開放された箱形形状を有する収納本体2と、収納本体2の開口面の全体を覆う扉3と、収納本体2の側板5の内方面と扉3の背面とを架け渡すように取付けられた扉開閉機構6とを備えている。尚、扉3の外方面の下方部には取手4が取付けられているが、従来例と同様に扉3の開閉操作をしやすくするためのものである。
扉開閉機構6は、扉3が開口面を覆う閉状態と、開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように支持する支持手段と、支持手段を付勢する付勢手段とから主に構成されている。
支持手段は、その上方端部の各々が上下に配置された上支持リンク7及び下支持リンク8よりなり、これらは共に平行支持リンクを構成している。上支持リンク7は、その上方端部がブッシュ20aとピン22aとを介して取付板9の凸部19aに回動自在に取付けられ、下方端部がブッシュ20bとピン22bとを介して扉取付板10に回動自在に取付けられている。上支持リンク7には折り曲げ部18a及び18bによって、両端部を除く部分が収納本体2の内方側に突出するように形成されているが、これは下支持リンク8の上方端部との干渉を避けるために形成されているものである。一方、下支持リンク8についても同様に、その上方端部がブッシュ21a及びピン23aを介して取付板9の凸部19bに回動自在に取付けられ、下方端部がブッシュ21b及びピン23bを介して扉取付板10に回動自在に取付けられている。
尚、上支持リンク7の上方端部の取付板9への取付け部分は、図4に示すように、頭部に円盤状の皿部分を有するブッシュ20aを、収納本体2の内方側から上支持リンク7と凸部19aとを貫通させ、このブッシュ20aの筒部分に凸部19aの裏側(側板5の内方面側)からピン22aを挿通させた状態に構成されている。尚、上支持リンク7及び下支持リンク8の他の取付部分も同様である。このように取付けられているため、上支持リンク7及び下支持リンク8の取付部分の外観がすっきりした状態となる。
支持手段を構成するコイルばね15は、引張り状態で用いられており、ほぼ垂直方向に延びるように配置され、その上方端部が軸16aを介して扉取付板10に回動自在に取付けられ、その下方端部が軸16bを介して下支持リンク8におけるピン23bの外方部分に回動自在に取付けられている。コイルばね15の軸16a及び軸16bと下支持リンク8のピン23bとの位置関係は、扉3を閉じた状態において、ピン23bがコイルばね15の軸中心を含む直線より扉3の背面側に位置するように設定されている。
尚、取付板9上における凸部19aの下方には、収納本体2の内方側へと突出するようにストッパーピン17が固定されている。このストッパーピン17は、扉3を完全に開いた状態で下支持リンク8の必要以上の移動を停止させるために取付けられているものである。
ここで、上記のように構成された扉開閉機構6の動作原理について説明する。
再度図1に戻って、まず、コイルばね15の両端の軸16a及び16bの各々に働く弾性力をそれぞれF及びFとする。弾性力F及びFの大きさは当然に等しく、且つ、その向きは正反対であるため、互いに打ち消し合っており、コイルばね15の弾性力自体によって扉3が移動することはない。
次に、軸16bに働く弾性力Fと下支持リンク8との関係についてみると、下支持リンク8の下方端部の軸23bはコイルばね15の軸中心を含む直線より前方側(図における右側)に位置している。そのため、弾性力Fは下支持リンク8に対して、ピン23bを中心とする図における時計回りに回転させるモーメントMを付与している。したがって、下支持リンク8にはピン23aを中心として時計回りの力が加わることになり、結果として、扉3は下支持リンク8を介して閉じる方向へと付勢されている。
一方、軸16aに働く弾性力Fについてみると、上支持リンク7の下方端部を扉取付板10に取付けるためのピン20bは、コイルばね15の軸中心を含む直線に対して前方側(図における右側)に位置している。そのため、弾性力Fは扉取付板10に、ピン22を中心とする図における反時計回りの回転モーメントMを付与している。しかしながら、扉取付板10は、上支持リンク7と共に平行支持リンクを構成する下支持リンク8にもピン23bを介して取付けられているので、ピン22bを中心とする回転は規制されている。このため、軸16aを介して扉取付板10に働く回転モーメントMは平行支持リンクによって打ち消されて、実際には、扉3が弾性力Fによって付勢されることはない。尚、この点は平行支持リンクの特性と軸16aの取付け位置とによるため、扉3の位置にかかわらず同じ状態となる。
以上より、コイルばね15の弾性力は、軸16bを介してのみ扉3を付勢するように作用する。よって、扉3の付勢の状態は、扉3の位置に応じた下支持リンク8のピン23bとコイルばね15の軸中心との位置関係によって規定されることになる。
図5は、この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構の動作の概要を示した図であり、図6は、この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構を用いた昇降装置において、扉を開いた状態の外観を示した正面図である。
図5を参照して、まず、扉3が実線で示した閉状態にあるときには、上述したように、下支持リンク8の下方端部のピン23bはコイルばね15の軸中心を含む直線より扉3の背面側に配置されている。したがって、下支持リンク8にはコイルばね15によってピン23bを中心とする時計回りのモーメントが付与されているため、扉3は閉じる方向へと付勢されている。
次に、扉3を手前に引き出すようにして破線で示した位置まで移動させ、扉3が開口面に対して所定量開いた状態とすると、扉開閉機構6の各部は破線で示した位置に配置される。このときコイルばね15の両端の軸16a及び16bと、下支持リンク8の下方端部のピン23bとが直線上に整列する。そのため、コイルばね15によっては、下支持リンク8はピン23bを中心とするいずれの回転方向にも付勢されない状態となる。
そして、更に扉3を上方に持ち上げるように移動させると、扉3は開口面から最も外方に離れた破線の位置を経て、開口面から前上方の二点鎖線で示した位置において完全に開いた状態となる。尚、下支持リンク8がストッパーピン17に当接することによって、扉3の必要以上の移動は阻止されている。
このとき、下支持リンク8の下方端部のピン23bは、コイルばね15の軸中心を含む直線に対して扉3の背面とは反対側に配置されている。そのため、コイルばね15の付勢力によって、下支持リンク8にはピン23bを中心とする図における反時計回りのモーメントが付与されている。コイルばね15による付勢力は、平行支持リンクの性質によって、下支持リンク8をピン23aを中心に反時計回りに付勢するように働くため、扉3は下支持リンク8を介して開状態へと移動する方向へと付勢されている。
また、このコイルばね15の付勢力は、コイルばね15の弾性力によって下支持リンク8を反時計回りに回転させるモーメントの大きさが、扉3がその自重で下支持リンク8を時計回りに回転させるモーメントより大きくなるように設定されている。したがって、扉3は自重によって開状態から降下せず、開いた状態が安定して維持されることになる。
このように、扉3が閉状態(実線の位置)から所定量(破線の位置)未満開いた第1の範囲にあるときには、扉3はコイルばね15によって下支持リンク8を介して閉状態へと移動するように付勢されている。よって、扉3が収納本体2の開口面に対してぴったりと閉じた状態が安定する。また、扉3が所定量開いた状態(破線の位置)を超えて開状態(二点鎖線の位置)までの第2の範囲にあるときには、扉3はコイルばね15によって下支持リンク8を介して開状態へと移動するように付勢されているため、扉3を上方へと開く動作に要する力が軽減されている。そして、扉3を完全に開いた状態とすると、その自重に抗して、安定して開状態に維持することが可能となる。
また、図5に示すように、下支持リンク8を付勢するためのコイルばね15は、扉3の位置にかかわらず常に扉3の背面側の位置に配置されている。そのため、昇降装置1の使用時にコイルばね15が正面から見えてしまうことはない。特に、図6に示すように、扉3が開状態にあるときには、収納本体2内部には上支持リンク7及び下支持リンク8の上方端部の各々が見えるだけであるので、見映えがすっきりした状態となる。
そして、コイルばね15は、扉取付板10上に平行支持リンクと共に取付けられているため、収納本体2の内部に要する扉開閉機構6の取付けスペースが小さくなる。よって、収納本体2内部を収納のために有効に利用することが可能となる。また、扉開閉機構6の取付けに関し、側板5にコイルばね15が取付けられないので、収納本体2の奥行き方向の寸法の制限が緩和され、収納本体2を所望の形状に形成することが可能となる。
更に、下支持リンク8に対するコイルばね15の付勢の向きは、下支持リンク8が移動することに伴うコイルばね15の軸16bの移動によって変化する。そのため、下支持リンク8における軸16bの取付け位置によって、必要に応じて扉3に対する付勢の向きを容易に設定することが可能となる。
更に、この実施の形態による扉開閉機構6は、上支持リンク7及び下支持リンク8の収納本体2側の部分がすべて取付板9に取付けられ、且つ扉3側の部分がすべて1つの扉取付板10に取付けられている。このように扉開閉機構6全体を1つの部品として構成しておけば、収納装置1の製造時には、扉開閉機構6の取付けが容易になる。また、平行支持リンクとコイルばね15との位置関係を予め設定しておけば、下支持リンク8の付勢の状態が一定となり、扉開閉機構6の動作が安定する。
図7は、この発明の第2の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図であって、先の図4に対応する図である。この実施の形態による扉開閉機構の基本的な構成は先の第1の実施の形態によるものと同様であるので、ここでは相違点についてのみ説明する。
図を参照して、この実施の形態による扉開閉機構6は、上支持リンク7の収納本体2側の部分に、プレート25を介して棒体26が取付けられている点が、第1の実施の形態とは異なっている。
プレート25は、ピン27a及び27bによって上支持リンク7の内方側の面に着脱自在に取付けられている。棒体26は、その軸中心が上支持リンク7のピン22aの回動中心と同一直線上となるように配置され、端部がプレート25に固定されている。この棒体26は、側板5と直交する方向において扉開閉機構6と対向するように取付けられた他方の扉開閉機構との間を架け渡すように配置され、他方の扉開閉機構を構成する上支持リンクにプレートを介して同様の方法で取付けられている。
このようにして棒体26を取付けると、上支持リンクを介して一対の扉開閉機構における平行支持リンク同志の動作が同期するため、例えば扉3の幅方向の寸法が大きい場合でも、扉3のねじれや揺動が抑制され、扉3の開閉動作が安定する。扉3の開閉時には、棒体26は上支持リンク7のピン22aを中心とする回動に従って、位置を変えることなくその軸中心廻りに回動するため、棒体26の取付けに要するスペースは最小となり、且つ使用時における見た目にもすっきりした状態となる。
尚、上記の各実施の形態では、扉は収納本体の開口面の全体を覆うように取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、扉が閉状態にあるときに開口面の少なくとも一部を覆うことができるように取付けられていれば良い。
また、上記の各実施の形態では、付勢手段として引張りコイルばねを使用しているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、取付け位置を調整すれば、例えばガススプリングや圧縮コイルばね等を用いることも可能である。
更に、上記の各実施の形態では、台所等で使用される収納装置のはね上げ扉に扉開閉機構を適用しているが、必ずしもこのような扉に限られるものではなく、下方向や左右方向に開閉する扉や水平に配置された扉、また、収納装置以外の扉にも同様に適用することが可能である。
更に、上記の各実施の形態では、コイルばねの一方端部が下支持リンクに取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、上支持リンクの扉側の部分に取付けたり、上支持リンク及び下支持リンクの各々に取付けたりしても良い。
更に、上記の各実施の形態では、平行支持リンクは取付板及び扉取付板を介して収納本体及び扉に取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、取付板及び扉取付板の一方または両方を用いずに取付けても良い。また、1つの扉取付板に平行支持リンクとコイルばねを取付けずに、扉取付板を複数の部材に分割して構成しても良い。
更に、上記の各実施の形態では、平行支持リンクは収納本体の幅方向に対向するように一対設けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、平行支持リンクは一方だけでも良い。
更に、上記の各実施の形態では、扉が閉状態にあるときに、扉が更に閉じる方向へと移動するように付勢手段を構成しているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、扉が開いた状態において、扉を更に開状態へと移動させるように付勢手段を構成しても良い。例えば、扉が閉状態にあるときに、コイルばねが下支持リンクに対して中立状態、すなわち、下支持リンクの下方端部の軸がコイルばねの軸中心を含む直線上に位置するように構成しても良い。また、扉の位置にかかわらず、常に扉を開状態へと付勢するようにコイルばねを取付けておいて、扉が閉状態の近くにあっては、コイルばねによる付勢力に抗してその自重で閉じるようにしても良い。このように構成した場合でも、取付けスペースや外観の点では上記の各実施の形態と同様の効果が発揮される。また、扉を開いた状態において、扉は更に開く方向に付勢されるため、扉を開状態へと移動させるのに要する力が軽減されると共に、扉を開状態とするとその状態が安定して維持される。
更に、上記の第2の実施の形態では、一対の上支持リンク同志を架け渡すように棒体が取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、下支持リンク同志を架け渡すように取付けても良い。
図11は、この発明の第3の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図である。
図を参照して、この実施の形態は、先の第1の実施の形態による図1に対応したものであるが、付勢手段としてガススプリングを用いている点が基本的に第1の実施の形態とは異なっている。
収納装置1の基本的な構成は第1の実施の形態で示したものとほぼ同様であり、前面が開放された箱形形状を有する収納本体2と、収納本体2の開口面の全体を覆う扉3と、収納本体2の側板5の内方面と扉3の背面とを架け渡すように取付けられた扉開閉機構6とを備えている。尚、扉3の外方面の下方部には取手4が取付けられているが、これは扉3の開閉操作をしやすくするためのものである。
扉開閉機構6は、扉3が開口面を覆う閉状態と、開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように支持する支持手段と、支持手段を付勢する付勢手段とから主に構成されている。
支持手段は、その上方端部の各々が上下に配置された上支持リンク7及び下支持リンク8よりなり、これらは共に平行支持リンクを構成している。上支持リンク7は、その上方端部がブッシュ20aとピン22aとを介して取付板9に回動自在に取付けられ、下方端部がブッシュ20bとピン22bとを介して扉取付板10に回動自在に取付けられている。上支持リンク7は折り曲げ部18a及び18bによって、両端部を除く部分が収納本体2の内方側に突出するように形成されているが、これは下支持リンク8の上方端部との干渉を避けるために形成されているものである。一方、下支持リンク8についても同様に、その上方端部がブッシュ21a及びピン23aを介して取付板9に回動自在に取付けられ、下方端部がブッシュ21b及びピン23bを介して扉取付板10に回動自在に取付けられている。
支持手段を構成するガススプリング31は、押圧状態で用いられており、ほぼ垂直方向に延びるように配置され、その上方端部が軸33aを介して扉取付板10に回動自在に取付けられ、その下方端部が軸33bを介して下支持リンク8におけるピン23bの外方部分に回動自在に取付けられている。ガススプリング31の軸33a及び軸33bと下支持リンク8のピン23bとの位置関係は、扉3を閉じた状態において、ピン23bがガススプリング31の軸中心を含む直線より扉3の背面側とは反対側に距離Lだけ離れて位置するように設定されている。
尚、取付板9の中央には、収納本体2の内方側へと突出するようにストッパーピン17が固定されている。このストッパーピン17は、扉3を完全に開いた状態で下支持リンク8の必要以上の移動を停止させるために取付けられているものである。
ここで、上記のように構成された扉開閉機構6の動作原理について説明する。
まず、ガススプリング31の両端の軸33a及び33bの各々に働く押圧力をそれぞれF及びFとする。押圧力F及びFの大きさは当然に等しく、且つ、その向きは正反対であるため、互いに打ち消し合っており、ガススプリング31の押圧力自体によって扉3が移動することはない。
次に、軸33bに働く押圧力Fと下支持リンク8との関係についてみると、下支持リンク8の下方端部の軸23bはガススプリング31の軸中心を含む直線より後方側(図における左側)に位置している。そのため、押圧力Fは下支持リンク8に対して、ピン23bを中心とする図における時計回りに回転させるモーメントMを付与している。したがって、下支持リンク8にはピン23bを中心として時計回りの力が加わることになり、結果として、扉3は下支持リンク8を介して閉じる方向へと付勢されることになる。
一方、軸33aに働く押圧力Fについてみると、上支持リンク7の下方端部を扉取付板10に取付けるためのピン20bは、ガススプリング31の軸中心を含む直線に対して前方側(図における右側)に位置している。そのため、押圧力Fは扉取付板10に、ピン22bを中心とする図における時計回りの回転モーメントMを付与している。しかしながら、扉取付板10は、上支持リンク7と共に平行支持リンクを構成する下支持リンク8にもピン23bを介して取付けられているので、ピン22bを中心とする回転は規制されている。このため、軸33aを介して扉取付板10に働く回転モーメントMは平行支持リンクによって打ち消されて、実際には、扉3が押圧力Fによって何らかの方向に付勢されることはない。尚、この点は平行支持リンクの特性と軸33aの取付け位置とによるため、扉3の位置にかかわらず同じ状態となる。
以上により、ガススプリング31の押圧力は、軸33bを介してのみ扉3を付勢するように作用する。よって、扉3の付勢の状態は、扉3の位置に応じた下支持リンク8のピン23bとガススプリング31の軸中心との位置関係によって規定されることになる。
図11は、この発明の第3の実施の形態による扉開閉機構の動作の概要を示した図である。
図を参照して、まず、扉3が実線で示した閉状態にあるときには、上述したように、下支持リンク8の下方端部のピン23bは、ガススプリング31の軸中心を含む直線より扉3の背面側とは反対側に配置されている。したがって、下支持リンク8にはガススプリング31によってピン23bを中心とする時計回りのモーメントが付与されているため、扉3は閉じる方向へと付勢されている。
次に、扉3を手前に引き出すようにして一点鎖線で示した位置まで移動させ、扉3が開口面に対して所定量開いた状態とすると、扉開閉機構6の各部は一点鎖線で示した位置に移動する。このときガススプリング31の両端の軸33a及び33bと、下支持リンク8の下方端部のピン23bとが直線上に整列する。そのため、ガススプリング31によっては、下支持リンク8はピン23bを中心とするいずれの回転方向にも付勢されない状態となる。
そして、更に扉3を上方に持ち上げるように移動させると、扉3は開口面から最も外方に離れた破線の位置を経て、開口面から前上方の二点鎖線で示した位置において完全に開いた状態となる。尚、下支持リンク8がストッパーピン17に当接することによって、扉3の必要以上の移動は阻止されている。
このとき、下支持リンク8の下方端部のピン23bは、ガススプリング31の軸中心を含む直線に対して扉3の背面側に配置されている。そのため、ガススプリング31の付勢力(押圧力)によって、下支持リンク8にはピン23bを中心とする図における反時計回りのモーメントが付与されている。ガススプリング31による付勢力は、平行支持リンクの性質によって、下支持リンク8をピン23bを中心に反時計回りに付勢するように働くため、扉3は下支持リンク8を介して開状態へと移動する方向へと付勢されることになる。
また、このガススプリング31の付勢力は、ガススプリング31の押圧力によって下支持リンク8を反時計回りに回転させるモーメントの大きさが、扉3がその自重で下支持リンク8を時計回りに回転させるモーメントより大きくなるように設定されている。したがって、扉3は自重によって開状態から降下せず、開いた状態が安定して維持されることになる。この場合、この実施の形態では付勢手段としてガススプリングを採用しているので、その押圧力を調整することは容易である。又、ガススプリングは、コイルばねに比べて一般的に耐久性が高いため、開閉の頻度の高い収納装置に使用することが可能である。
このように、扉3が閉状態(実線の位置)から所定量(一点鎖線の位置)未満開いた第1の範囲にあるときには、扉3はガススプリング31によって下支持リンク8を介して閉状態へと移動するように付勢されている。よって、扉3が収納本体2の開口面に対してぴったりと閉じた状態が安定する。また、扉3が所定量開いた状態(一点鎖線の位置)を超えて開状態(二点鎖線の位置)までの第2の範囲にあるときには、扉3はガススプリング31によって下支持リンク8を介して開状態へと移動するように付勢されているため、扉3を上方へと開く動作に要する力が軽減されている。そして、扉3を完全に開いた状態とすると、その自重に抗して、安定して開状態に維持することが可能となる。
また、図に示すように、下支持リンク8を付勢するためのガススプリング31は、扉3の位置にかかわらず常に扉3の背面側の位置に配置されている。そのため、昇降装置1の使用時にガススプリング31が正面から見えてしまうことはない。
そして、ガススプリング31は、扉取付板10上に平行支持リンクと共に取付けられているため、収納本体2の内部に要する扉開閉機構6の取付けスペースが小さくなる。よって、収納本体2内部を収納のために有効に利用することが可能となる。また、扉開閉機構6の取付けに関し、側板5にガススプリング31が取付けられないので、収納本体2の奥行き方向の寸法の制限が緩和され、収納本体2を所望の形状に形成することが可能となる。
更に、下支持リンク8に対するガススプリング31の付勢の向きは、下支持リンク8が移動することに伴うガススプリング31の軸33bの移動によって変化する。そのため、下支持リンク8における軸33bの取付け位置によって、必要に応じて扉3に対する付勢の向きを容易に設定することが可能となる。
更に、この実施の形態による扉開閉機構6は、上支持リンク7及び下支持リンク8の収納本体2側の部分がすべて取付板9(図11参照)に取付けられ、且つ扉3側の部分がすべて1つの扉取付板10に取付けられている。このように扉開閉機構6全体を1つの部品として構成しておけば、収納装置1の製造時には、扉開閉機構6の取付けが容易になる。また、平行支持リンクとガススプリング31との位置関係を予め設定しておけば、下支持リンク8の付勢の状態が一定となり、扉開閉機構6の動作が安定する。
尚、上記の第3の実施の形態では、扉は収納本体の開口面の全体を覆うように取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、扉が閉状態にあるときに開口面の少なくとも一部を覆うことができるように取付けられていれば良い。
又、上記の第3の実施の形態では、付勢手段としてガススプリングを使用しているが、これに代えて圧縮コイルばね等を用いても良いことは言うまでもない。
更に、上記の第3の実施の形態では、台所等で使用される収納装置のはね上げ扉に扉開閉機構を適用しているが、必ずしもこのような扉に限られるものではなく、下方向や左右方向に開閉する扉や水平に配置された扉、また、収納装置以外の扉にも同様に適用することが可能である。
更に、上記の第3の実施の形態では、ガススプリングの一方端部が下支持リンクに取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、上支持リンクの扉側の部分に取付けたり、上支持リンク及び下支持リンクの各々に取付けたりしても良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、平行支持リンクは取付板及び扉取付板を介して収納本体及び扉に取付けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、取付板及び扉取付板の一方または両方を用いずに取付けても良い。また、1つの扉取付板に平行支持リンクとガススプリングを取付けずに、扉取付板を複数の部材に分割して構成しても良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、平行支持リンクは収納本体の幅方向に対向するように一対設けられているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、平行支持リンクは一方だけでも良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、扉が閉状態にあるときに、扉が更に閉じる方向へと移動するように付勢手段を構成しているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、扉が開いた状態において、扉を更に開状態へと移動させるように付勢手段を構成しても良い。例えば、扉が閉状態にあるときに、ガススプリングが下支持リンクに対して中立状態、すなわち、下支持リンクの下方端部の軸がガススプリングの軸中心を含む直線上に位置するように構成しても良い。また、扉の位置にかかわらず、常に扉を開状態へと付勢するようにガススプリングを取付けておいて、扉が閉状態の近くにあっては、ガススプリングによる付勢力に抗してその自重で閉じるようにしても良い。このように構成した場合でも、取付けスペースや外観の点では上記の第3の実施の形態と同様の効果が発揮される。また、扉を開いた状態において、扉は更に開く方向に付勢されるため、扉を開状態へと移動させるのに要する力が軽減されると共に、扉を開状態とするとその状態が安定して維持される。
更に、上記の第3の実施の形態では、一対の上支持リンク同志を架け渡すように棒体が取付けられていないが、第2の実施の形態のように構成したり、あるいは下支持リンク同志を架け渡すように取付けても良い。
この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図である。 図1で示したII−IIラインの断面図である。 図1で示したIII−IIIラインの断面図である。 図1で示したIV−IVラインの端面図である。 この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構の動作の概要を示した図である。 この発明の第1の実施の形態による扉開閉機構を用いた昇降装置において、扉を開いた状態の外観を示した正面図である。 この発明の第2の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図である。 従来の扉開閉機構を用いた収納装置の概略構成を示した正面図である。 図8で示したIX−IXラインの断面図である。 図9で示した扉開閉機構の拡大図である。 この発明の第3の実施の形態による扉開閉機構の概略構成を示した図である。 この発明の第3の実施の形態による扉開閉機構の動作の概要を示した図である。
符号の説明
2…収納本体
3…扉
5…側板
6…扉開閉機構
7…上支持リンク
8…下支持リンク
10…扉取付板
15…コイルばね
16…軸
22、23…ピン
25…プレート
26…棒体
尚、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (6)

  1. 収納体の開口面に対して取付けられた扉を開閉する扉開閉機構であって、
    前記収納体の内部と前記扉の背面との間に架け渡され、前記扉が前記開口面の少なくとも一部を覆う閉状態と、前記開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように、前記扉を支持する支持手段と、
    前記支持手段の前記扉の背面側の部分に取付けられ、前記扉が前記閉状態から所定量未満開いた第1の範囲にあっては、前記扉が前記閉状態へ移動するように前記支持手段を付勢し、前記扉が前記所定量を超えて開いた第2の範囲にあっては、前記扉が前記開状態へ移動するように前記支持手段を付勢する付勢手段とを備え、
    前記支持手段は、一対の支持リンクから構成される平行支持リンクよりなり、
    前記付勢手段は、引張り状態で用いられ、その一方端部が、前記支持リンクの一方であって前記背面側に取付けられる端部に軸を介して回動自在に接続され、その他方端部が前記背面に軸を介して回動自在に取付けられるコイルばねよりなり、
    前記支持リンクの前記一方における前記背面側に取付けられる前記端部の軸は、前記扉本体が前記第1の範囲にあっては、前記コイルばねの軸中心を含む直線より前記背面側に位置し、前記扉本体が前記第2の範囲にあっては、前記直線より前記背面側とは反対側に位置する、扉開閉機構。
  2. 前記背面に固定され、前記支持リンクの前記扉側の部分の各々と、前記コイルばねの前記他方端部とが取付けられる取付部材を更に備える、請求項1記載の扉開閉機構。
  3. 前記平行支持リンクは対向するように一対配置され、
    前記平行支持リンクの各々の対向する少なくとも一方の支持リンクの各々に着脱自在に取付けられる一対のプレートと、
    前記プレート同志を架け渡し、その軸中心と、前記少なくとも一方の支持リンクの各々において前記収納体側に取付けられる軸の軸中心とが同一直線に含まれるように前記プレートの各々に取付けられる棒体とを備える、請求項1または請求項2記載の扉開閉機構。
  4. 収納体の開口面に対して取付けられた扉を開閉する扉開閉機構であって、
    前記収納体の内部と前記扉の背面との間に架け渡され、前記扉が前記開口面の少なくとも一部を覆う閉状態と、前記開口面から所定距離離れた開状態との間を移動自在となるように、前記扉を支持する支持手段と、
    前記支持手段の前記扉の背面側の部分に取付けられ、前記扉が前記閉状態から所定量未満開いた第1の範囲にあっては、前記扉が前記閉状態へ移動するように前記支持手段を付勢し、前記扉が前記所定量を超えて開いた第2の範囲にあっては、前記扉が前記開状態へ移動するように前記支持手段を付勢する付勢手段とを備え、
    前記支持手段は、一対の支持リンクから構成される平行支持リンクよりなり、
    前記付勢手段は、押圧状態で用いられ、その一方端部が、前記支持リンクの一方であって前記背面側に取付けられる端部に軸を介して回動自在に接続され、その他方端部が前記背面に軸を介して回動自在に取付けられるガススプリングよりなり、
    前記支持リンクの前記一方における前記背面側に取付けられる前記端部の軸は、前記扉本体が前記第1の範囲にあっては、前記ガススプリングの軸中心を含む直線より前記背面側とは反対側に位置し、前記扉本体が前記第2の範囲にあっては、前記直線より前記背面側に位置する、扉開閉機構。
  5. 前記背面に固定され、前記支持リンクの前記扉側の部分の各々と、前記ガススプリングの前記他方端部とが取付けられる取付部材を更に備える、請求項4記載の扉開閉機構。
  6. 前記平行支持リンクは対向するように一対配置され、
    前記平行支持リンクの各々の対向する少なくとも一方の支持リンクの各々に着脱自在に取付けられる一対のプレートと、
    前記プレート同志を架け渡し、その軸中心と、前記少なくとも一方の支持リンクの各々において前記収納体側に取付けられる軸の軸中心とが同一直線に含まれるように前記プレートの各々に取付けられる棒体とを備える、請求項4または請求項5記載の扉開閉機構。
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