JP6976236B2 - 計器盤カバーの開閉構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の計器盤を覆う計器盤カバーの開閉構造に関する。
鉄道車両の計器盤は、不使用時には計器盤カバーに覆われている。計器盤は、1000mm程度の幅のものが一般的であり、これを覆う金属製の計器盤カバーの重量は十数キログラムにも及ぶ。従来、計器盤を使用する際には、カバーを分割し、ヒンジとステーを組み込み、開状態をキープ出来るようにしていた。
一方、他の分野では、操作性の向上を図るために速度調整機構を設けた開閉装置が知られている。図6は、鍵盤楽器の鍵盤蓋開閉装置100を示した側面図である。鍵盤蓋101に固定されたステー金具102にリンクバー103、104を介して緩衝器105が連結されている。これにより、鍵盤蓋101が一定以上の速度を超えないように制動されて怪我の防止が図られる。このような装置は、特許文献1に開示されている。
特開2003−202858号公報
ところで、上述の鍵盤蓋101のような構造では、緩衝器105の緩衝作用をリンクバー103の揺動機構により得る構造となっているので、開き角が110度程度しか得られない。そして、このような開閉構造の蓋を鉄道車両の計器盤にそのまま用いると、計器類を操作する際に前方が大きく塞がれるため、前方の視認性が著しく低下し、操作性が大きく阻害される。
また、分割されたカバー、ヒンジ及びステーなどによる従来の開閉構造では個々に操作する必要があるため、操作数が多くなり、作業性の悪さが問題となっていた。そして、機能性のみが重視される傾向にある運転台周辺においても、意匠性の高い車体外装や客室内装と調和するように、意匠性の向上が求められている。
そこで、本発明では、コンパクト化によって前方の十分な視認性を確保しつつ、開閉操作が容易であり、且つ、安全に開閉することができ、さらに、意匠性の高い計器盤カバーの開閉構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の計器盤カバーの開閉構造は、鉄道車両の運転台の計器盤を覆う計器盤カバーの開閉構造であって、前記計器盤と一体に構成された固定節と、前記計器盤カバーの全閉状態において前記固定節よりも車両進行方向の後方側に位置するように前記計器盤カバーと一体に構成された自由節と、前記固定節及び前記自由節のそれぞれに対して連結軸を介する回転対偶で連結されて四節リンクを形成する2本のてこ節と、全閉状態において開方向へ付勢するように、前記連結軸の少なくとも一つの軸周りに設けられた閉側緩衝バネとを備えたことを特徴とする。
また、本発明の計器盤カバーの開閉構造は、上記構成に加えて、全開状態において閉方向へ付勢するように、前記連結軸の少なくとも一つの軸周りに設けられた開側緩衝バネを
備えたことを特徴とする。
また、本発明の計器盤カバーの開閉構造は、上記構成に加えて、前記連結軸の少なくとも一箇所にダンパーが設けられていることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、計器盤カバーを閉じる際に、閉側緩衝バネの緩衝作用によって計器盤カバーが緩やかに動くことで、手を挟むなどの事故を防止することができる。加えて、計器盤カバーを開放する際には、閉側緩衝バネのアシスト作用によって、作業者の負担が軽減される。
また、本発明によれば、上記効果に加えて、計器盤カバーを開放する際に、開側緩衝バネの緩衝作用によって全開位置の近傍で衝撃を低減することができ、且つ、閉じる際には、全開位置の近傍で生じる閉方向へのアシスト作用によって作業負担を軽減することができる。
また、本発明によれば、上記効果に加えて、開閉動作において計器盤カバーの動きが加速することを抑えることができるので、作業の安全性が向上する。
また、四節リンク機構と連動するように、閉側緩衝バネ、開側緩衝バネ及びダンパーが纏まって構成されるので、個々の機能部品をコンパクトに配置することができる。よって、空間的に余裕が生じることで設計自由度が向上し、延いては意匠性の向上も図られる。
本実施の形態に係る計器盤カバーの開閉構造を示した斜視図である。 図1の開閉構造の一方の閉じられた状態を示し、(a)は計器盤カバーの全閉状態、(b)は(a)の二点鎖線で囲んだ部分を拡大して示した側面図である。 図1の開閉構造の一方の開かれた状態を示し、(a)は計器盤カバーの全開状態、(b)は(a)の二点鎖線で囲んだ部分を拡大して示した側面図である。 車幅方向右側に配置された固定節の前側に設けられたバネ機構の分解状態を左側から見た斜視図である。 車幅方向右側に配置された固定節の前側に設けられたバネ機構の分解状態を右側から見た斜視図である。 従来の鍵盤楽器の鍵盤蓋開閉装置の側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る計器盤カバーの開閉構造について図を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る計器盤カバーの開閉構造を示した斜視図である。図1では、計器盤カバー14が全開された開閉構造1の状態を示している。なお、計器盤12の水平面12a上及び傾斜面12b上に配置される計器類については、説明の便宜上、図示を省略している。また、計器盤12の周辺についても、一点鎖線で囲んだ領域外の運転台10の構成の図示を省略している。
計器盤カバー14は金属材を断面略L字型に曲げ加工して形成されており、幅寸法は1000mmを超える。そして、重量は約16kgにもなる。この計器盤カバー14の製作には、シートメタルを逐次成形するクラフトフォーマーやプレス曲げの装置が用いられ、意匠性の高い滑らかな曲面が形成される。このようにして曲げ加工された金属材は溶接によって組み立てられる。計器盤カバー14は、左右へ対称に配置された2つの開閉構造1によって支えられている。これら開閉構造1は四節リンク機構(両てこ機構)を用いてい
る。この四節リンク機構によって、ヒンジ構造による開閉とは異なり、計器盤カバー14の天面を上に向けたまま持ち上げて、車両進行方向前方側へ開くことができる。
次に、この開閉構造1について図2、3を用いて説明する。
図2は、図1に示した開閉構造1の閉じられた状態の一方(車両幅方向の右側)を内側から見た側面図である。図2(a)は計器盤カバー14の全閉状態を示しており、図2(b)は図2(a)の二点鎖線で囲んだ部分の拡大図を示している。また図3は、図1に示した開閉構造1の開いた状態の一方(車両幅方向の右側)を内側から見た側面図である。図3(a)は計器盤カバー14の全開状態を示しており、図3(b)は図3(a)の二点鎖線で囲んだ部分の拡大図を示している。
まず、図2(a)、図3(a)を参照する。本実施の形態に係る開閉構造1では、四節リンクの固定節2が計器盤12と一体に構成されている。そして、この固定節2よりも車両進行方向の後側(以降、省略して単に前側、後側と呼ぶ場合、車両進行方向の前側、後側を指すものとする。)に、自由節4が計器盤カバー14の下面側と一体に構成されている。
固定節2及び自由節4は、連結軸16を介して2本のてこ節6、8と相対回動可能に連結されている。本実施の形態に係る構成では、2本のてこ節6、8を固定節2にそれぞれ連結する2つの連結軸16の周りに、一定方向へ付勢を与えるためのバネ機構22が設けられている。これら二箇所のバネ機構22によって、計器盤カバー14の全閉位置では開方向に、全開位置では閉方向に付勢が生じる。これにより、勢いをつけて操作した場合であっても、全閉位置及び全開位置で緩衝効果が生じるので、安全に開閉することが可能である。このバネ機構22の周辺の構成については、後に図4、5を用いて説明する。
前側に位置するてこ節6と計器盤カバー14の下の自由節4とを連結する連結軸16の周りには、ダンパー34が設けられている。このダンパー34は、回転型のオイルダンパーであって、回転と反対の方向へトルクを発生する。よって、高重量の計器盤カバー14の開閉速度が抑えられるので、さらに安全性が向上する。
ところで、2本のてこ節6、8は、前側のてこ節6が後側のてこ節8よりも僅かに短くなるように構成されている。また、固定節2と自由節4とは、固定節2の方が自由節4よりも短くなるように構成されており、両者は図2(a)に示すように、全閉状態において、略平行に配置されている。
後側のてこ節8の側面にはストッパー8aが突設されている。図3(a)には、このストッパー8aが固定節2の上面に当接している様子が示されている。このようにして、計器盤カバー14の開放側の回動限界の位置が規定される。
具体的には、前側のてこ節6の回動範囲は約140度、後側のてこ節8の回動範囲は約130度となるように設定されている。
このように2本のてこ節6、8は共に鉛直方向のピーク位置を超えて回動し、計器盤カバー14が前方へ開かれるので、閉じる際には、再び鉛直方向のピークまで持ち上げてから閉じる必要がある。すなわち、全開位置にある計器盤カバー14は、安定した状態にあるといえる。また、図3(a)に表れているように、全開側で計器盤カバー14の前側が下がっており、持ち上がった後側の端縁と略同じ高さに揃っている。このように、開放された計器盤カバー14は低く伏せられるので、前方の視界の大きな妨げとなることはない。
特に、本実施の形態に係る構成では、図3(a)に示すように、計器盤カバー14の重心Gが、全開状態において、上死点を越えて十分前側(車両進行方向)に位置するので、運転時に生じる慣性の作用に対しても安定する。
図2(b)、図3(b)を説明する前に、ここで一旦、固定節2側の連結軸16周りに設けられたバネ機構22について、図4、5を用いて説明する。
図4は、車幅方向右側に配置された固定節2の前側に設けられたバネ機構22の分解状態を左側から見た斜視図である。また、図5は、図4と同じバネ機構22の分解状態を右側から見た斜視図である。
図4、5では、何れも、説明の便宜のため、固定節2及び前側のてこ節6の一部を破断させることによって図示を一部省略している。本実施の形態に係るバネ機構22には、コイル状の捻りコイルバネ24が採用されている。図5に表れているように、固定節2には、捻りコイルバネ24の一部を収容できる円形の収容溝2aが形成されている。
捻りコイルバネ24の一端は固定節2内に収容され、他端はバネケース28内に収容される。固定節2側、バネケース28側の何れにも、捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24a、24bを貫通配置する湾曲孔2b、28bが形成されている。固定節2側の湾曲孔2bは図4に、バネケース28側の湾曲孔28bは図5に表れている。捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24a、24bは、これら湾曲孔2b、28b内で自由に動くことができる。
ただし、固定節2側では、固定節2以外の部材によって捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24aの位置が規定される。図4に示すように、固定節2の湾曲孔2bを塞ぐように端部固定部材30が充てがわれる。この端部固定部材30には、捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24aを挿入可能な端部挿入孔30aが形成されている。これにより、固定節2側の湾曲孔2b内に収容される捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24aは、端部挿入孔30aに挿入されて端部固定部材30により固定される。このため、固定節2側の捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24aの自由度は、端部固定部材30の設置角度に依存する。この端部固定部材30は、周方向に120度の角度を空けて配置された3本のピン32によって固定節2に取り付けられる。
これに対して、バネケース28側の捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24bは、湾曲孔28b内で自由に動くことができる。
以降、捻りコイルバネ端部24a、24bについて、固定節2側で端部固定部材30により固定されている方を固定端部24aとし、バネケース28側で自由に動くことのできる方を自由端部24bとして両者を明確に区別することとする。
上述の端部固定部材30、固定節2、捻りコイルバネ24、バネケース28、スベリ軸受29、てこ節6は連結軸16によって同軸上に一体固定される。連結軸16は、固定節2及び端部固定部材30を挟んで対向配置された2つのスベリ軸受29内で回転自在となるように配置され、先端に螺合するボルト18によって座金20を介して、てこ節6側に締結される。
ここで、連結軸16の先端に注目すると、対極に平面が形成された係合部16aが形成されているのが見て取れる。そして、バネケース28及びてこ節6には、この係合部16aの外形と同じ形状の係合孔28a、6aが形成されている。これにより、バネケース2
8とてこ節6とは計器盤カバー14の開閉時に一体となって回動する。
続いて、このバネ機構22の動きについて、図2(b)、図3(b)に戻って説明する。なお、上の説明では、固定節2に設けられたバネ機構22のうち、てこ節6側に配置される構成について説明を行った。しかし、てこ節8側に配置される構成も実質的には同様であるため、以下図2(b)、図3(b)に表される同一の構成については同一の符号を付して説明する。ただし、内設される緩衝バネ(捻りコイルバネ)については、前側と後側とで荷重の掛かり方が異なるため、強度の異なるものが用いられることがある。よって説明の便宜のため、捻りコイルバネについては異なる符号を付して区別する。具体的には、てこ節8側に設けられる方を捻りコイルバネ26として区別する。そして、端部固定部材30に固定される捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部(または固定端部)24aに相当する構成を捻りコイルバネ端部26aとし、捻りコイルバネ端部24bに相当する構成を捻りコイルバネ端部(または自由端部)26bとして表す。
先ず、図2(b)を参照して、計器盤カバー14の閉じられた状態について説明する。前側のバネケース28内に収容された捻りコイルバネ24の自由端部24bが、湾曲孔28b内に表れている。この状態において、捻りコイルバネ24の自由端部24bは湾曲孔28bの中途位置にあるので、捻りコイルバネ24には捻じれの力は生じていない。したがって、自由端部24bは固定端部24aに重なっている。回転方向における位置を一点鎖線で表した回転位置X1は、端部固定部材30により固定された捻りコイルバネ24の反対側の固定端部24aと一致している(図4、5を参照)。
これに対して、後側のバネケース28内に収容された捻りコイルバネ26の自由端部26bは、湾曲孔28b内において一方の内壁に突き当たっている。一点鎖線で表したこの捻りコイルバネ26の自由端部26bの回転位置Y2は、端部固定部材30(図4参照)により固定された捻りコイルバネ26の反対側の固定端部26aの回転位置Y1から角度θ1だけ離れた位置にある。すなわち、バネケース28と一体となって全閉位置まで回動した後側のてこ節8により、角度θ1分だけ捻りコイルバネ26が捻られている。言い換えれば、捻りコイルバネ26に生じている角度θ1分の復元力が、後側のてこ節8を開放側へ回動させる向きへの付勢として作用している。したがって、捻りコイルバネ26は閉じる際の衝撃を緩和する閉側緩衝バネとして機能する。この角度θ1の大きさによって、開方向へ作用する付勢を調節することができるので、計器盤カバー14の重量などに応じて設計値を適宜選択することが可能である。
次に、図3(b)を参照して、計器盤カバー14の開かれた状態について説明する。
前側のバネケース28内に収容された捻りコイルバネ24の自由端部24bが、湾曲孔28b内に表れている。このように、全開状態においては、図2(b)に一点鎖線で示した固定側の捻りコイルバネ24の固定端部24aの回転位置X1から角度θ2だけ離れた回転位置X2に捻りコイルバネ24の自由端部24bが位置している。すなわち、バネケース28の回転によって湾曲孔28bの内壁に突き当たった捻りコイルバネ24の自由端部24bが角度θ2だけ捻られた状態になっている。言い換えれば、捻りコイルバネ24に生じている角度θ2分の復元力が、前側のてこ節6を閉じる側へ回動させる向きへの付勢として作用している。この角度θ2の大きさによって、閉方向へ作用する付勢を調節できるのは、図2(b)の説明における後側の構成と同様である。このように、捻りコイルバネ24は開く際の衝撃を緩和する開側緩衝バネとして機能する。
一方、図3(b)の後側のバネケース28では、捻りコイルバネ26の自由端部26bが湾曲孔28bの中途位置に浮いた状態となっている。したがって、捻りコイルバネ26の自由端部26bは反対側の固定端部26aと一点鎖線で示した回転位置Y1で一致して
おり、付勢は生じていない。
図2、3を用いて説明したように、本実施の形態では、全閉位置の近傍で開方向への付勢が生じ、全開位置の近傍で閉方向への付勢が生じるように構成されている。すなわち、閉じる際に落下してきた計器盤カバー14の動きが緩和されるので、使用者が不意に挟まれる事故を回避することができる。
また、図1には図示していないが、全閉状態をロックする爪などが設けられている場合、この爪を外した際に、開方向への付勢により僅かに計器盤カバー14が持ち上がるので、開放作業が容易になる。
ところで、本実施の形態に係る構成では、計器盤カバー14の全閉位置において開側へ付勢を生じる捻りコイルバネ26が、車両進行方向後側のてこ節8のバネ機構22に備えられている。また、全開位置において閉側へ付勢を生じる捻りコイルバネ24が、車両進行方向前側のてこ節6のバネ機構22に備えられている。そして、計器盤カバー14の重心位置は、図2(a)、図3(a)において重心Gで示したような位置になっている。これにより、計器盤カバー14の重心Gは、全閉状態(図2(a)参照)において後側の捻りコイルバネ26側の近傍に位置し、全開状態(図3(a)参照)において前側の捻りコイルバネ24の近傍に移動する。すなわち、計器盤カバー14の重心Gは、開側、閉側の何れにおいても、捻りコイルバネ24又は26のうち、付勢を生じる側に位置する。言い換えれば、計器盤カバー14の重心位置を考慮し、モーメント力がより小さくなるように緩衝のための捻りコイルバネ24、26の位置が決められている。このように、これら捻りコイルバネ24、26への負荷が低減されるので、部品の小型化が可能となり、自由度の高いコンパクトな設計が可能となる。
加えて、自由節4側ではなく、固定節2側に捻りコイルバネ24、26を設けているので、計器盤カバー14側の重量を軽くすることができる。この観点からも、捻りコイルバネ24、26の負荷が軽減されるので、部品の軽量化、小型化が可能となる。
ダンパー34の配置については、意匠性を考慮して、計器盤カバー14内に隠すことができるように、自由節4側に設けるのが望ましい。
なお、図示していないが、計器盤カバー14の下面側には、計器盤12の水平面12aに突き当たるようにストッパーが設けられている。このストッパーには圧縮バネが内蔵されているので、計器盤カバー14を閉じる際には緩衝効果が得られ、開く際には圧縮バネの復元力で計器盤カバー14が持ち上げられる。本実施の形態に係る構成では、このストッパーの圧縮バネが、開放作業時の計器盤カバー14の持ち上げ動作の際に主として作用する。
さらに、全開位置で閉方向に付勢が生じているので、鉛直方向のピーク位置までの動作において、計器盤カバー14を持ち上げつつ引き戻す作業がアシストされるので、作業負担が軽減される。
以上のように、本実施の形態に係る構成によれば、ロック解除後に計器盤カバー14が僅かに浮き上がることによって形成される隙間に手を差し入れて持ち上げることができるので、計器盤カバー14に取っ手などを設ける必要はない。これにより、突起の無い滑らかな曲面のみで形成された意匠性の高い計器盤カバー14の設計が可能となる。また、閉じる際にも、ダンパー34の働きによって落下速度を安全な速度となるように制御し、捻りコイルバネ24の閉側緩衝作用によって更に確実に衝撃を吸収することができる。加えて、ストッパーの圧縮バネの作用によってロック解除の時と同じように、全閉状態になる
直前で僅かに浮き上がった状態で停止させることができるので、開放だけでなく、閉じる場合にも取っ手は不要となる。
乗客以外の特定の人間のみが操作可能となるロック機構を設けることは、運転台のスイッチ類へのアクセス制限を可能とし、安定して閉位置を維持できるという効果にも繋がる。
なお、これまで述べてきた構成は、本発明の実施例の一部であり、以下のような変形も本発明に含まれる。
上記の実施の形態では、固定節2側の二箇所の連結軸16の周りに緩衝バネとして捻りコイルバネ24を設けた構成を例として示した。しかし、全閉状態において開方向へ付勢できる閉側の緩衝バネを少なくとも一箇所設けていれば良い。したがって、左右一対の開閉構造1のうち、何れか一方であっても構わない。
また、上記の実施の形態では、自由節4の前側の連結軸16に対してダンパー34が設けられている構成を例として示した。しかし、自由節4及び固定節2に設けられている合計四箇所の連結軸16のうち、ダンパー34は、少なくとも一箇所に設けられていれば良い。したがって、設置箇所は、自由節4の前側に限らず、また、複数箇所に設けても構わない。
また、上記の実施の形態では、固定節2の前側の連結軸16の周りに設けられた開側緩衝バネ26が、全開位置の近傍だけで付勢が生じる構成を例として示した。しかし、全開位置では閉側に付勢が生じ、且つ、全閉位置寄りでは開側にも付勢が作用するような構成であっても構わない。このように構成すると、全開位置での緩衝作用に加えて、開放初期の動作をアシストする機能も得ることが可能である。
また、上記の実施の形態では、自由節4が計器盤カバー14の下面に別部材で固定されている構成を例として示した。しかし、自由節4が計器盤カバー14に埋め込まれ、実質的に計器盤カバー14自体が自由節4として機能するように構成されていても構わない。
また、上記の実施の形態では、固定節2が計器盤12の上面に別部材で固定されている構成を例として示した。しかし、固定節2が計器盤12に埋め込まれ、実質的に計器盤12自体が固定節2として機能するように構成されていても構わない。
また、上記の実施の形態では、計器盤カバー14の開閉構造1が、車両幅方向に左右一対で設けられている構成を例として示した。しかし、このような開閉構造1は、少なくとも一箇所設けられていれば良い。したがって、三箇所以上設けられている構成も含まれる。
また、上記の実施の形態では、自由節4側に設けたダンパー34は図面上にディスクダンパーとして表されている。しかし、トルクダンパーであれば、四節リンクの各動作域において一定のトルク制御が可能となるので、ディスク型に限らず、シリンダーダンパーであっても構わない。
また、上記の実施の形態では、無負荷の状態の捻りコイルバネ24の捻りコイルバネ端部24a、24bが仮想直線上に重なるような形状である例を示した。しかし、端部固定部材30の端部挿入孔30aの位置を適宜設定すれば、一直線上に重なっていなくても構わない。
本発明の計器盤カバーの開閉構造は、比較的高重量の蓋を安全に開閉することができるので、鉄道車両などの運転台の計器盤以外に、点検蓋などにも利用できる。
1 開閉構造(四節リンク)
2 固定節
2a 収容溝
2b 湾曲孔
4 自由節
6 てこ節
6a 係合孔
8 てこ節
8a ストッパー
10 運転台
12 計器盤
12a 水平面
12b 傾斜面
14 計器盤カバー
16 連結軸
16a 係合部
18 ボルト
20 座金
22 バネ機構
24 捻りコイルバネ(閉側緩衝バネ)
24a 捻りコイルバネ端部、固定端部
24b 捻りコイルバネ端部、自由端部
26 捻りコイルバネ(開側緩衝バネ)
26a 捻りコイルバネ端部、固定端部
26b 捻りコイルバネ端部、自由端部
28 バネケース
28a 係合孔
28b 湾曲孔
29 スベリ軸受
30 端部固定部材
30a 端部挿入孔
32 ピン
34 ダンパー
100 鍵盤蓋開閉装置
101 鍵盤蓋
102 ステー金具
103、104 リンクバー
105 緩衝器
G 重心
θ1、θ2 角度
X1、X2、Y1、Y2 回転位置

Claims (3)

  1. 鉄道車両の運転台の計器盤を覆う計器盤カバーの開閉構造であって、
    前記計器盤と一体に構成された固定節と、
    前記計器盤カバーの全閉状態において前記固定節よりも車両進行方向の後方側に位置するように前記計器盤カバーと一体に構成された自由節と、
    前記固定節及び前記自由節のそれぞれに対して連結軸を介する回転対偶で連結されて四節リンクを形成する2本のてこ節と、
    全閉状態において開方向へ付勢するように、前記連結軸の少なくとも一つの軸周りに設けられた閉側緩衝バネと
    を備えたことを特徴とする計器盤カバーの開閉構造。
  2. 全開状態において閉方向へ付勢するように、前記連結軸の少なくとも一つの軸周りに設けられた開側緩衝バネを備えたことを特徴とする請求項1に記載の計器盤カバーの開閉構造。
  3. 前記連結軸の少なくとも一箇所にダンパーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の計器盤カバーの開閉構造。
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