JP3910813B2 - ワイヤーハーネス組立作業部材支持具 - Google Patents

ワイヤーハーネス組立作業部材支持具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワイヤーハーネス組立作業部材支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電線を組立板上で配索してワイヤーハーネスを組み立てる際には、予め所定の長さに計尺切断された多数の電線を案内して電線束を形成する電線案内部材やワイヤーハーネスを車体に固定するクランプを保持するクランプ保持部材等の種々の組立作業部材が使用される。これら組立作業部材は、組立板に立設されるワイヤーハーネス組立作業部材支持具に支持される。
【0003】
ところで、前記組立板には、複数種類の電線配索経路が描かれており、これらの配索経路の途中に多数の種々のワイヤーハーネス組立作業部材支持具が立設されている。そのため、配索経路が重なる部分や密集する部分では作業空間が狭くなっている。その結果、組立板上に配索された電線束の外周にテープを巻き付けて電線束を結束したり、電線束の所定個所にクランプ等の部品を取り付けたり等してワイヤーハーネスを組み立てる際、前記組立作業部材支持具がこれら作業の邪魔になり、作業性を低下させる場合がある。
【0004】
そこで、ワイヤーハーネス組立作業部材支持具として、その組立作業部材を組立板に対して起立・横倒自在とした屈折型の組立作業部材支持具を使用し、電線束の外周にテープを巻き付けて電線束を結束したり、電線束の所定個所にクランプ等の部品を取り付けたり等してワイヤーハーネスを組み立てる際、これら作業の邪魔になるワイヤーハーネス組立作業部材支持具の組立作業部材を横に倒して、必要な作業空間を確保することが行われる。
【0005】
図5に示す従来の屈折型のワイヤーハーネス組立作業部材支持具は、多数の電線を所定に配索経路に沿って配索して電線束を形成するために使用される支持具の例であり、組立板10上の予め定められた位置に固定されるベース部材20と、ベース部材20に起立・横倒自在に支持される略角柱状の支持軸体30と、支持軸体30の上部に取り付けられる組立作業部材である電線案内部材40とから成っている。
【0006】
ベース部材20は、図5(a)に示すように、上方に開口した略コ字形状のアングル21と、アングル21の基部21aから下方に突設され、組立板10にねじ込まれるねじ軸22を備えている。また、アングル21の両折り曲げ部21b、21c間に横軸23が回動自在に通される。そして、前記支持軸体30が該横軸23に固定され、アングル21に対して起立・横倒自在に支持されるようになっている。
【0007】
また、アングル21の両折り曲げ部21b、21c間には、ストッパー軸24が挿通され、固定されている。このストッパー軸24は、支持軸体30が組立板10に対して垂直上方へ起立した状態(図5(a)参照)と組立板10と略平行に横倒した状態(図5(b)参照)にあるとき、支持軸体30と当接して支持軸体30の回動範囲を規制する位置に設けられる。なお、支持軸体30には、これが起立姿勢を取った位置でその姿勢を保持するロック機構(図示せず)が更に設けられている。
【0008】
前記電線案内部材40は、ワイヤーハーネスを構成する複数本の電線を案内して電線束Wを形成する略U字形状の電線案内部41と、電線案内部41の谷底部位から下方に突設され、下端部にねじ部42aが形成されたねじ軸42とから成っている。電線案内部材40はそのねじ軸42のねじ部42aを支持軸体30の上部に形成されたねじ孔30aにねじ込み、更に、ナット43で締め付けることにより支持軸体30の上部に固定される。図5(a)(b)に示すワイヤーハーネス組立作業部材支持具は上記のような構成になっている。
【0009】
図6に示すものは、組立作業部材として、組立板10で結束された電線束Wの所定個所に、例えば、クランプCを取り付けるためのクランプ保持部材50の例である。このクランプ保持部材50は、作業側の側面にクランプCの係止突起C1を保持するクランプ保持溝51aが形成されたクランプ保持用ブロック51と、その上部後方に溶接等により設けられ、下端部にねじ部52aが形成された略逆L字形状のねじ軸52とから成っている。
【0010】
このクランプ保持部材50は、そのねじ軸52のねじ部52aを、組立作業部材支持具(図示せず)の支持軸体30の上部に形成されたねじ孔30aにねじ込み、更に、ナット43で締め付けることにより支持軸体30の上部に固定される。この種のワイヤーハーネス組立作業部材支持具も組立板10の電線配索経路に沿って所定位置に立設され、クランプ保持部材50のクランプ保持溝51aにクランプCを保持させ、この組立作業部材支持具を利用して電線束Wの所定個所にクランプCを取り付ける。クランプC以外の各種部品を電線束Wに取り付ける場合には、その部品保持部材(図示せず)を支持軸体30の上部に取り付けたワイヤーハーネス組立作業部材支持具が使用される。
【0011】
これら多数の種々のワイヤーハーネス組立作業部材支持具は、組立板10の電線配索経路の途中に立設され、多数の電線を配索して電線束Wを形成したり、電線束Wの外周にテープを巻き付けて電線束Wを結束したり、電線束Wの所定個所にクランプ等の部品を取り付けたり等する作業に使用される。そして、電線束Wにテープを巻き付けて結束したり、電線束Wにクランプ等の部品を取り付けたり等する際、これら作業の邪魔になるワイヤーハーネス組立作業部材支持具の組立作業部材を横に倒して、必要な作業空間を確保するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車等に搭載される電装部品数の増加、複雑化に伴って、組立板10上にワイヤーハーネス組立作業部材支持具が高密度で立設されるようになり、作業空間が更に狭くなってきている。このため、組立板10上に配索された電線束Wの外周にテープを巻き付けて結束したり、クランプ等の部品を取り付けたり等の作業を行う際、その作業の邪魔になる組立作業部材支持具の組立作業部材を屈折して横倒しようとしても他の組立作業部材支持具に接触して横倒することができないことがあり、作業性が悪化するという問題があった。
【0013】
また、上記作業の邪魔になるワイヤーハーネス組立作業部材支持具が、例えば、クランプ保持部材50からなる組立作業部材を備えた組立作業部材支持具の場合には、図7(a)に示すように、クランプ保持部材50を垂直上方へ直立させた正規な起立位置Aから電線束Wの長手方向の軸線に対し垂直な方向(90度の方向)(図7(a)の下方向)に横倒するのが標準の横倒方向であり、その方向に横倒するのが望ましい。
【0014】
そうすると、後で電線束WにクランプCを取り付けるために、クランプ保持部材50を横倒状態の位置から起立位置Aに向けて起こす場合、起こし不足が生じても、図7(a)において、電線束Wとクランプ保持部材50との隙間(ギャップ)が大きくなるだけであり、電線束Wの長手方向への設置位置に偏位が生じない。そこで、クランプ保持部材50をその隙間が小さくなるように起こしを続行することにより、正規な起立位置Aまで容易に起こすことが可能となり、クランプCを電線束Wの長手方向に位置ずれを起こすことなく所定個所に正確に取り付けることができる。
【0015】
一方、このクランプ保持部材50を、図7(a)に示すように、標準の横倒方向に横倒することが他の組立作業部材支持具に接触する関係で困難なため、電線束Wに平行な横倒方向に横倒した場合には、クランプ保持部材50の起こし不足が頻繁に起き易い。
【0016】
その理由は、後で電線束WにクランプCを取り付けるために、クランプ保持部材50を横倒状態の位置から正規な起立位置Aに向けて起こそうとしても、電線束Wとクランプ保持部材50との隙間(ギャップ)の大きさがほぼ一定になるため、クランプ保持部材50が正規な起立位置Aまで起立したかどうか正しく判断することが容易でないからであると考えられる。
【0017】
こうして、クランプ保持部材50を起こし不足の生じた位置B(図7(b)参照)まで起こした時点で、正規な起立位置Aまで起こしたと誤判断する恐れが多分にある。クランプ保持部材50を斜め横倒方向に横倒した場合にも、前記平行な横倒方向に横倒した場合ほどではないが、同様に前記位置Bまで起こした時点でクランプ保持部材50が前記起立位置Aまで起こしたと誤認識する恐れがある。
【0018】
そうすると、クランプ保持部材50の設置位置が電線束Wの長手方向に距離L(図7(b)参照)だけ偏位するため、クランプ保持部材50に保持されたクランプCを電線束Wに取り付ける場合、所定個所から距離Lだけ長手方向に偏位した個所に取り付けてしまうことになり、クランプCを電線束Wの所定個所に位置ずれを生じることなく正確に取り付けることが困難になる。このような問題はクランプC以外の各種部品を電線束Wに取り付ける場合に使用される組立作業部材支持具についても共通する問題である。
【0019】
このように、ワイヤーハーネス組立作業部材支持具によっては、必要な作業空間を確保するために、組立作業部材を横倒する方向まで制限されるため、ワイヤーハーネスを組み立てる作業性が益々悪化するという問題があった。
【0020】
本発明は上記に鑑み成されたもので、組立板に立設されるワイヤーハーネス組立作業部材支持具が高密度化しても、組立板上で配索された電線束にテープを巻き付けて結束したり、クランプ等の部品を取り付けたり等する際必要となる作業空間を容易に確保することができ、ワイヤーハーネスを組み立てる作業性を向上することができるワイヤーハーネス組立作業部材支持具を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るワイヤーハーネス組立作業部材支持具は、ワイヤーハーネスの組立板に立設される支持軸体と、支持軸体の上部に取り付けられる組立作業部材とを備えた組立作業部材支持具において、前記支持軸体が組立板を貫通して直線状に昇降可能に立設されており、組立板には、組立作業部材が組立板上の高位置にあるとき、支持軸体を組立板にクランプして組立作業部材を高位置で保持するマグネット保持部が設けられているものである。
【0022】
このように構成されていると、組立板上で配索された電線束にテープを巻き付けて結束したり、クランプ等の部品を取り付けたり等の作業を行う際、これら作業の邪魔になる組立作業部材支持具の支持軸体をマグネット保持部の磁気吸着力に抗して直線状に下降させ、組立作業部材を作業の邪魔にならない組立板上の低位置に退避させて、必要な作業空間を確保することが可能になる。
【0023】
そうすると、従来のような組立作業部材を横倒する必要がなくなるので、その組立作業部材が他の組立作業部材支持具に接触して横倒が困難になったり、更に、横倒方向まで制限されるようなことがなくなる。従って、組立板に立設されるワイヤーハーネス組立作業部材支持具が高密度化しても、組立板上で電線束にテープを巻き付けて結束したり、クランプ等の部品を取り付けたり等する際必要となる作業空間を容易に確保することができ、ワイヤーハーネスを組み立てる作業性を向上することができる。
【0024】
また、組立作業部材が組立板に対して直線状に昇降可能に構成されているので、電線束を結束する等の作業の邪魔にならないように、一旦、組立板上の低位置に退避させた組立作業部材を後で組立板上の高位置の作業位置まで上昇させ、電線束にクランプ等の部品を取り付ける作業を行う際、組立作業部材を元の高位置まで位置ずれを起すことなく正確に復帰させることが可能になり、クランプ等の部品を電線束の所定個所に正確、且つ、迅速に取り付けることができ、品質、性能の優れたワイヤーハーネスを能率よく製造することができる。
【0025】
更に、組立作業部材を組立板上の高位置に保持する場合には、組立作業部材を支持する支持軸体を上昇させ、マグネット保持部の磁気吸着力を利用して組立板にクランプすることにより行い、組立作業部材を低位置に退避させる場合には、前記支持軸体をマグネット保持部の磁気吸着力に抗して直線状に下降させ、組立作業部材及び支持軸体の自重落下を利用して行うので、組立作業部材支持具の構造が簡単で、操作性が向上するほか、その製作、加工費用が安くなり、製造価格を低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明に係るワイヤーハーネス組立作業部材支持具の一実施形態を示す断面図であり、組立作業部材である電線案内部材40を組立板10(傾斜して配設されたものも含む。以下同じ)上の高位置に上昇させた状態を現している。また、図2は、図1に示す実施形態の組立作業部材支持具において、電線案内部材40を下降させ、組立板10上の低位置に退避させた状態を現している。なお、この実施形態の組立作業部材支持具の構成を説明するにあたり、従来のものと同一構成、機能を有する構成部品については、同一符号を用いている。
【0027】
本実施形態のワイヤーハーネス組立作業部材支持具は、図1、2に示すように、ワイヤーハーネスの組立板10に立設される支持軸体60と、支持軸体60の上部に取り付けられる組立作業部材である電線案内部材40と、前記支持軸体60を組立板10を貫通して直線状に昇降可能に立設する支持軸体貫通部70と、電線案内部材40が組立板10上の高位置にあるとき、支持軸体60を組立板10にクランプして電線案内部材40を高位置で保持するように、組立板10に設けられたマグネット保持部80とから成っている。
【0028】
前記電線案内部材40は、ワイヤーハーネスを構成する複数本の電線を案内して電線束Wを形成する略U字形状の電線案内部41と、電線案内部41の谷底部位から下方に突設され、下端部にねじ部42aが形成されたねじ軸42とから成っている。電線案内部材40はそのねじ軸42のねじ部42aを支持軸体60の上部に形成されたねじ孔にねじ込み、更に、円板状のワッシャー61を介してナット43で締め付けることにより支持軸体60の上部に固定される。
【0029】
支持軸体60は、例えば、断面六角形状の柱状体、即ち、六角柱体で形成されている。なお、この支持軸体60はその断面形状が円形状でもよいが、前記断面六角形状か、若しくは、三角、四角形状等の角形状、又は楕円形状等といった非円形状で、且つ、後記支持軸体貫通部70の上保持板71及び下保持板72に形成された貫通穴71a、72aの形状がこれに見合う形状になっていると、支持軸体60が昇降する際、その中心軸線の回りに回転するのを防止することができ、支持軸体60の回り止め機構が不要になって、構造が簡単になるほか、電線案内部材40が作業に適切でない方向を向いてしまうことがなくなり、電線配索の作業性を向上させることができるので好ましい。
【0030】
また、前記支持軸体60の上部に設けたワッシャー61は、組立板10に昇降可能に立設される支持軸体60が組立板10に向けて下降した後、その下降移動を停止させる下限位置を規制するストッパーの機能を有すると共に、電線案内部材40が組立板上の低位置に退避したとき、ナット43が支持軸体貫通部70の後記する上保持板71に突き当たって、その保持板71に形成された貫通穴71a内にめり込むのを防止する機能を有する。
【0031】
前記支持軸体貫通部70は、組立板10の電線配索経路に沿って所定位置に形成された支持軸体貫通用の貫通穴10aと同心状に、組立板10を上下方向から挟持するように配置され、中心にそれぞれ貫通穴71a、72aを有する円板状の上保持板71及び下保持板72と、組立板10を挟持するように、上保持板71及び下保持板72、並びに、後記するマグネット保持部80の吸着体82とを組立板10に固定させる複数の六角ボルト73とから成っている。
【0032】
組立板10の貫通穴10aは断面六角形状の支持軸体60の対角線長よりも若干大きな内径の円形穴で形成される。上保持板71の貫通穴71a及び下保持板72の貫通穴72aは支持軸体60の外形状に合致するように六角形状穴を有し、且つ、支持軸体60の円滑な挿入を阻害しない程度にクリアランスを小さくしてがたつかない程度に支持軸体の外形状よりも内形状が若干大きくなるように形成される。後記するマグネット保持部80の吸着体82の貫通穴82aは、前記組立板10の貫通穴10aの場合と同様に、断面六角形状の支持軸体60の対角線長よりも若干大きな内径の円形穴で形成される。このようにして、前記支持軸体60が支持軸体貫通部70の貫通穴10a、71a、72aとマグネット保持部80の吸着体82の貫通穴82aとを貫通して組立板10の面に垂直な方向へ直線状に昇降可能に立設される。
【0033】
前記上保持板71、下保持板72及び吸着体82は、該吸着体82にねじタップ穴74を立て、上保持板71、組立板10、下保持板72を貫通させた前記六角ボルト73をそのねじタップ穴74にねじ込むことにより組立板10に挟着される。なお、吸着体82にねじタップ穴74を設けず、吸着体82まで貫通させた六角ボルト73の先端に六角ナット(図示せず)をねじ込んで上保持板71、下保持板72及び吸着体82を組立板10に挟着するようにしてもよい。
【0034】
前記マグネット保持部80は、前記支持軸体60の下部に、ねじ、ボルト、接着等の手段で設けられた、例えば、円板状のマグネット81と、マグネット81に対向して下保持板72の下面に前記六角ボルト73により設けられる、例えば、中心に前記貫通穴10a、71a、72aと同形状、同サイズの貫通穴82aを有する円板状の吸着体82とから成っている。なお、マグネット81は永久磁石又は電磁石で形成され、また、吸着体82は鉄等の磁性材料で形成される。この保持部80において、前記支持軸体60を上昇させると、吸着体82がマグネット81に吸着されるので、支持軸体60が組立板10にクランプされる。そして、電線案内部材40が図1に示すように組立板10の高位置に保持される。
【0035】
本実施形態のワイヤーハーネス組立作業部材支持具は上記のように構成される。この組立作業部材支持具を使用する場合には、前記したように、支持軸体60を上昇させて、マグネット保持部80により支持軸体60を組立板10にクランプし、電線案内部材40で電線を配索する作業を行う高位置に保持する(図1参照)。そして、所定の長さに計尺切断された多数の電線を組立板10の所定の電線配索経路に沿って該電線案内部材40で案内しながら配索し、電線束Wを形成する。
【0036】
次に、この電線束Wの外周にテープを巻き付けて該電線束Wを結束したり、電線束にテープを巻き付けて結束したり、クランプ等の部品を取り付けたりする作業等を行う際、この組立作業部材支持具若しくは他の組立作業部材支持具が該作業の邪魔(障害)になる場合には、邪魔(障害)になる一つ又は複数の組立作業部材支持具の電線案内部材40を押し下げると、マグネット保持部80の吸着体82がマグネット81から磁気吸着力に抗して離反し、支持軸体60のクランプが解除される。そうすると、前記電線案内部材40及び支持軸体60がその自重で直線状に下降し、電線案内部材40が前記電線束組立板10上の低位置に退避する(図2参照)。
【0037】
その結果、これら作業を行う上で必要となる作業空間を容易に確保することができる。また、組立板10に立設されるワイヤーハーネス組立作業部材支持具の高密度化に速やかに対応することが可能になるので、ワイヤーハーネスを組み立てる作業性を向上させることができる。更に、マグネット保持部80の磁気吸着力を利用して電線案内部材40を高位置に保持し、電線案内部材40を押し下げることにより、マグネット保持部80のクランプを解除し、電線案内部材40及び支持軸体60の自重を利用して、電線案内部材40を低位置に退避させるので、組立作業部材支持具の構造が簡単となり、操作性が向上するほか、組立作業部材支持具を製造する費用を低減させることができる。
【0038】
前記実施形態のワイヤーハーネス組立作業部材支持具は、支持軸体60の上部に取り付けられる組立作業部材が電線案内部材40の例であるが、ワイヤーハーネスを組み立てる作業に応じて、種々の組立作業部材を使用することができる。例えば、テープで結束された電線束WにクランプCを取り付ける場合には、前記図6に示すようなクランプ保持部材50を前記支持軸体60の上部に取り付けたワイヤーハーネス組立作業部材支持具を使用し、組立板10の電線配索経路に沿った所定位置に立設する。そして、クランプ保持部材50のクランプ保持溝51aにクランプCを保持させ、この組立作業部材支持具を利用して電線束Wの所定個所にクランプCを取り付ける。
【0039】
なお、クランプ保持部材50の構成及び支持軸体60への取り付け手段は、前記従来の技術で説明したものと実質同じなので説明を省略する。また、クランプC以外の各種部品を電線束Wに取り付ける場合も、その部品保持部材(図示せず)を支持軸体60の上部に取り付けたワイヤーハーネス組立作業部材支持具を使用する。このようなクランプC等の部品を電線束Wに取り付けるために使用するワイヤーハーネス組立作業部材支持具を組立板10に立設した後、ワイヤーハーネスを組み立てる各種の作業を行う際、作業の邪魔になる場合には、前記図1、2に示す組立作業部材支持具の場合と同じようにしてクランプ保持部材50その他の部品保持部材を作業の邪魔にならない組立板10上の低位置に退避させる。
【0040】
そして、前記電線束を結束する等の作業の邪魔にならないように、一旦、組立板10上の低位置に退避させたクランプ保持部材50その他の部品保持部材を後で組立板上の高位置の作業位置まで上昇させ、電線束にクランプ等の部品を取り付ける作業を行う際、これら保持部材を元の高位置まで位置ずれを起すことなく正確に復帰させることが可能になり、クランプ等の部品を電線束の所定個所に正確、且つ、迅速に取り付けることができ、品質、性能の優れたワイヤーハーネスを能率よく製造することができる。
【0041】
図3は図1、2に示すマグネット保持部80の変形例を示すものである。図3に示すマグネット保持部90は、前記マグネット保持部80におけるマグネット81と吸着体82の取付け位置を逆にして構成されるものである。即ち、支持軸体60の下部に、ねじ、ボルト、接着等の手段で設けられた、例えば、円板状の吸着体91と、吸着体91に対向して下保持板72の下面に前記六角ボルト73により設けられる、例えば、中心に貫通穴92aを有する円板状のマグネット92とから成っている。
【0042】
なお、吸着体91、マグネット92の材質は前記図1、2に示す吸着体82、マグネット81のものと同一である。また、マグネット92の貫通穴92aは、前記組立板10の貫通穴10aの場合と同様に、断面六角形状の支持軸体60の対角線長よりも若干大きな内径の円形穴で形成される。更に、前記上保持板71、下保持板72及びマグネット92は、該マグネット92にねじタップ穴74を立て、上保持板71、組立板10、下保持板72を貫通させた前記六角ボルト73をそのねじタップ穴74にねじ込むことにより組立板10に挟着される。なお、マグネット92にねじタップ穴74を設けず、マグネット92まで貫通させた六角ボルト73の先端に六角ナット(図示せず)をねじ込んで上保持板71、下保持板72及びマグネット92を組立板10に挟着するようにしてもよい。上記以外の構成及びマグネット保持部90の機能は前記マグネット保持部80の場合と実質同一なので説明を省略する。
【0043】
図4は図1、2に示すマグネット保持部80の更に変形例を示すものである。図4に示すマグネット保持部100は、前記図1、2に示すマグネット保持部80における吸着体82の方もマグネットで構成し、両マグネット同士の磁気吸着作用により、支持軸体60を組立板10にクランプするものである。即ち、支持軸体60の下部に、ねじ、ボルト、接着等の手段で設けられた、例えば、円板状のマグネット101と、マグネット101に対向して下保持板72の下面に前記六角ボルト73により設けられる、例えば、中心に貫通穴102aを有する円板状のマグネット102とから成っている。
【0044】
なお、両マグネット101、102の材質は前記図1、2に示すマグネット81のものと同一である。また、マグネット102の貫通穴102aは、前記組立板10の貫通穴10aの場合と同様に、断面六角形状の支持軸体60の対角線長よりも若干大きな内径の円形穴で形成される。更に、前記上保持板71、下保持板72及びマグネット102は、該マグネット102にねじタップ穴74を立て、上保持板71、組立板10、下保持板72を貫通させた前記六角ボルト73をそのねじタップ穴74にねじ込むことにより組立板10に挟着される。なお、マグネット102にねじタップ穴74を設けず、マグネット102まで貫通させた六角ボルト73の先端に六角ナット(図示せず)をねじ込んで上保持板71、下保持板72及びマグネット102を組立板10に挟着するようにしてもよい。上記以外の構成及びマグネット保持部100の機能は前記図1、2に示すマグネット保持部80の場合と実質同一なので説明を省略する。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る組立作業部材支持具によると、前記支持軸体が組立板を貫通して直線状に昇降可能に立設されており、組立板には、組立作業部材が組立板上の高位置にあるとき、支持軸体を組立板にクランプして組立作業部材を高位置で保持するマグネット保持部が設けられているので、電線束にテープを巻き付けて結束する作業やクランプ等の部品を取り付ける作業等を行う際、これら作業の邪魔になる組立作業部材支持具の支持軸体をマグネット保持部の磁気吸着力に抗して直線状に下降させ、組立作業部材を作業の邪魔にならない組立板上の低位置に退避させるだけでよい。
【0046】
そうすると、従来のような組立作業部材を横倒する必要がなくなるので、その組立作業部材が他の組立作業部材支持具に接触して横倒が困難になったり、更に、横倒方向まで制限されたりするようなことがなくなる。従って、組立板に立設されるワイヤーハーネス組立作業部材支持具が高密度化しても、前記電線束にテープを巻き付ける作業等を行う際、その作業に必要な作業空間を十分、且つ、容易に確保することができ、ワイヤーハーネスを組み立てる作業性を向上することができる。
【0047】
また、組立作業部材が組立板に対して直線状に昇降可能に構成されているので、電線束を結束する等の作業の邪魔にならないように、一旦、組立板上の低位置に退避させた組立作業部材を後で組立板上の高位置の作業位置まで上昇させ、電線束にクランプ等の部品を取り付ける作業を行う際、組立作業部材を元の高位置まで位置ずれを起すことなく正確に復帰させることが可能になり、クランプ等の部品を電線束の所定個所に正確、且つ、迅速に取り付けることができ、品質、性能の優れたワイヤーハーネスを能率よく製造することができる。
【0048】
更に、組立作業部材を組立板上の高位置に保持する場合には、組立作業部材を支持する支持軸体を上昇させ、マグネット保持部の磁気吸着力を利用して組立板にクランプすることにより行い、組立作業部材を低位置に退避させる場合には、前記支持軸体をマグネット保持部の磁気吸着力に抗して直線状に下降させ、組立作業部材及び支持軸体の自重落下を利用して行うので、組立作業部材支持具の構造が簡単で、操作性が向上するほか、その製作、加工費用が安くなり、その製造価格を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、組立作業部材である電線案内部材を組立板上の高位置に上昇させた状態の断面図である。
【図2】図1に示す組立作業部材支持具において、電線案内部材を下降させ、組立板上の低位置に退避させた状態の断面図である。
【図3】図1、2に示すマグネット保持部の変形例を示す断面図である。
【図4】図1、2に示すマグネット保持部の更に変形例を示す断面図である。
【図5】組立板上で電線を配索して電線束を形成する従来の屈折型のワイヤーハーネス組立作業部材支持具を示すもので、(a)は電線案内部材が起立状態にあるときの斜視図、(b)は電線案内部材が横倒状態にあるときの斜視図である。
【図6】電線束にクランプを取り付けるために使用する従来の屈折型のワイヤーハーネス組立作業部材支持具において、クランプ保持部材を示す斜視図である。
【図7】クランプ保持部材を備えたワイヤーハーネス組立作業部材支持具の前記クランプ保持部材の起立・横倒状態を示すもので、(a)はクランプ保持部材の横倒方向を示す平面図、(b)は電線束と平行に横倒したクランプ保持部材を起立させる状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 組立板
10a 貫通穴
40 電線案内部材
41 電線案内部
42 ねじ軸
42a ねじ部
43 ナット
50 クランプ保持部材
51 クランプ保持用ブロック
51a クランプ保持溝
52 ねじ軸
52a ねじ部
60 支持軸体
61 ワッシャー
70 支持軸体貫通部
71 上保持板
71a 貫通穴
72 下保持板
72a 貫通穴
73 六角ボルト
74 ねじタップ穴
80 マグネット保持部
81 マグネット
82 吸着体
82a 貫通穴
90 マグネット保持部
91 吸着体
92 マグネット
92a 貫通穴
100 マグネット保持部
101 マグネット
102 マグネット
102a 貫通穴
W 電線束
C クランプ
C1 係止突起

Claims (3)

  1. ワイヤーハーネスの組立板に立設される支持軸体と、支持軸体の上部に取り付けられる組立作業部材とを備えたワイヤーハーネス組立作業部材支持具において、前記支持軸体が組立板を貫通して直線状に昇降可能に立設されており、組立板には、組立作業部材が組立板上の高位置にあるとき、支持軸体を組立板にクランプして組立作業部材を高位置で保持するマグネット保持部が設けられていることを特徴とするワイヤーハーネス組立作業部材支持具。
  2. 前記マグネット保持部がマグネットと吸着体とを備え、マグネット又は吸着体のいずれか一方のものが支持軸体の下部に設けられ、他方のものが前記一方のものに対向して組立板に設けられ、組立作業部材が高位置にあるとき、マグネットで吸着体を吸着させ、支持軸体を組立板にクランプすることを特徴とする請求項1記載のワイヤーハーネス組立作業部材支持具。
  3. 前記吸着体がマグネットからなり、二つのマグネット同士を吸着させることにより前記支持軸体を組立板にクランプすることを特徴とする請求項2記載のワイヤーハーネス組立作業部材支持具。
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