JP3613096B2 - 線材束の組立図板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材束の組立図板に関し、詳しくは、複数の電線からワイヤハーネス等の線材束を配線する際に使用するのに好適な線材束の組立図板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車体や電気機器等のパネルの所定位置に、線材束として、例えばワイヤハーネスを配線することが知られている。このワイヤハーネスは周囲の部材との関係や電子機器の位置関係等に応じて配線されるようになっており、配線後に所定箇所がビニールテープ等によって強固に結束されるようになっている。
【0003】
従来のこの種のワイヤハーネスの配線に際しては、図4に示すような組立図板が用いられる。図4において、1は平板であり、この平板1上には図示しないワイヤハーネスを保持する配線用のU字状治具2〜4が立設されており、このU字状治具2〜4は配線されるワイヤハーネスの形状に応じた分岐位置および配線方向に配置されている。
【0004】
そして、この組立図板でワイヤハーネスを配線するには、U字状治具2〜4に挟み込むようにして用途に応じた種類の電線を順次挿入して行き、配線の終了後にワイヤハーネスにビニールテープ等を取り付けて結束するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の組立図板にあっては、例えば、2種類のワイヤハーネスを組立てる場合、例えば、ワイヤハーネスの端部から分岐位置までの長さが1000mmと1500mmの2種類のワイヤハーネスを組立てる場合には、図5に示すように、U字状治具2、3の配置位置が異なる2種類の組立図板が必要になってしまった。
【0006】
また、このようにワイヤハーネスの種類がさらに増大する場合には、それに合わせた組立図板が必要になってしまい、組立図板の管理が面倒である上に、多数の組立図板を保管する広い保管スペースを確保しなければならないという問題があった。さらに、仕様や受注量に応じて使用回数が少ない組立図板もあるため、その場合には、その組立図板の減価償却が進まず、ワイヤハーネスの製造コストが増大してしまうという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、1種類の組立図板で多数種類の線材束を組立てることができるようにして、組立図板の管理の簡素化を図ることができるとともに保管スペースを少なくすることができ、さらに、減価償却を進めて線材束の製造コストの少なくすることができる線材束の組立図板を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するために、複数の線材を用いて線材束を組立てるための組立図板であって、前記線材束を保持する治具がそれぞれ立設可能な第1の平板および第2の平板と、前記第1の平板に設けられ、該第1の平板の長手方向に沿って前記第2の平板を移動するように収納する収納部とを備えたことを特徴としている。
【0009】
その場合、第2の平板を第1の平板の長手方向に沿って移動させることにより、第1の平板および第2の平板の相対的な長さを可変するようにして、第1平板および第2平板に立設される治具間の距離を製造される線材束の種類に合わせて可変させることができる。この結果、1種類の組立図板で多数種類の線材束を組立てることができ、組立図板の管理の簡素化を図ることができる。また、組立図板の保管時には第2の平板の大部分を第1の平板に収納することにより、第1の平板および第2の平板の相対的な長さを短くすることができるため、組立図板の保管スペースを少なくすることができる。
【0010】
さらに、1種類の組立図板で多数種類の線材束を組立てることができるので、組立図板の減価償却を進めて線材束の製造コストを少なくすることができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記第2の平板の幅が第1の平板の幅よりも短く形成されたことを特徴としている。
【0012】
その場合、第1の平板に対して小さな形状の第2の平板を使用することができるため、組立図板そのものの製造コストを少なくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜3は本発明に係る線材束の組立図板の第1実施形態を示す図である。
【0015】
まず、構成を説明する。図1、2において、複数の線材を用いて線材束を組立てるための組立図板であって、11は第1の平板であり、この第1の平板11には図示しない複数の電線(線材)からなるワイヤハーネス(線材束)を保持する配線用のU字状治具12、13が立設されている。また、14は第2の平板であり、この第2の平板14にもワイヤハーネスを保持する配線用のU字状治具15が立設されている。
【0016】
また、第1の平板11の背面の幅方向両端部には、第1の平板11の長手方向に亘って断面L字型の一対のガイド部材(収納部)16a、16bが取付けられており、このガイド部材16a、16b内には第2の平板14が収納されている。このため、第2の平板14は第1の平板11の長手方向に沿って移動して第1の平板11および第2の平板14の相対的な長さが可変されるようになっている。
【0017】
また、ガイド部材16a、16bの所定箇所にはそれぞれボルト17a、17bが螺合されており、このボルト17a、17bが第2の平板14の両端部に係合することにより、第2の平板14が第1の平板11の固定されるようになっている。
【0018】
このような構成を有する組立図板にあっては、図3(a)(b)に示すように第1の平板11に収納される第2の平板14を第1の平板11の長手方向に移動させることにより、1種類の組立図板で異なる長さ(種類)のワイヤハーネスを組立てることができる。このため、組立図板の管理の簡素化を図ることができるとともに、組立図板の保管時には第2の平板14の大部分を第1の平板11に収納することにより、第1の平板11および第2の平板14の相対的な長さを短くすることができ、組立図板の保管スペースを少なくすることができる。
【0019】
さらに、1種類の組立図板で多数種類のワイヤハーネスを組立てることができるので、組立図板の減価償却を進めてワイヤハーネスの製造コストを少なくすることができる。
【0020】
なお、本実施形態では、略同じ形状の第1の平板11と第2の平板14を用いているが、これに限らず、図3に示すように、第2の平板20の幅を第1の平板11の幅よりも短く形成し、第1の平板11の背面の長手方向中央部に第2の平板20を収納する中空状のガイド部材(収納部)21を設けても良い。
【0021】
このようにすれば、第1の平板11に対して小さな形状の第2の平板20を使用することができるため、組立図板そのものの製造コストを少なくすることができるという効果がある。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第2の平板を第1の平板の長手方向に沿って移動させることにより、第1の平板および第2の平板の相対的な長さを可変するようにして、第1平板および第2平板に立設される治具間の距離を製造される線材束の種類に合わせて可変させることができる。この結果、1種類の組立図板で多数種類の線材束を組立てることができ、組立図板の管理の簡素化を図ることができる。また、組立図板の保管時には第2平板の大部分を第1の平板に収納することにより、第1の平板および第2の平板の相対的な長さを短くすることができるため、組立図板の保管スペースを少なくすることができる。
【0023】
さらに、1種類の組立図板で多数種類の線材束を組立てることができるので、組立図板の減価償却を進めて線材束の製造コストを少なくすることができる。
【0024】
請求項2記載の発明によれば、第1の平板に対して小さな形状の第2の平板を使用することができるため、組立図板そのものの製造コストを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る組立図板の一実施形態を示す図であり、(a)はその外観図、(b)は同図(a)のA−A方向矢視断面図である。
【図2】(a)は一実施形態の組立図板を長くした状態を示す図、(b)は組立図板を短くした状態を示す図である。
【図3】一実施形態の他の形状の第2の平板を備えた組立図板の要部外観図である。
【図4】従来の組立図板の外観図である。
【図5】従来の異なるワイヤハーネスを製造するための2種類の組立図板の外観図である。
【符号の説明】
11 第1の平板
12、13、15 U字状治具(治具)
14、20 第2の平板
16a、16b、21 ガイド板(収納部)
Claims (2)
- 複数の線材を用いて線材束を組立てるための組立図板であって、
前記線材束を保持する治具がそれぞれ立設可能な第1の平板および第2の平板と、前記第1の平板に設けられ、該第1の平板の長手方向に沿って前記第2の平板を移動するように収納する収納部とを備えたことを特徴とする線材束の組立図板。 - 前記第2の平板の幅が第1の平板の幅よりも短く形成されたことを特徴とする請求項1記載の線材束の組立図板。
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JP31431799A JP3613096B2 (ja) | 1999-11-04 | 1999-11-04 | 線材束の組立図板 |
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JP31431799A Expired - Fee Related JP3613096B2 (ja) | 1999-11-04 | 1999-11-04 | 線材束の組立図板 |
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CN105470771A (zh) * | 2014-09-25 | 2016-04-06 | 住友电装株式会社 | 线束的制造方法及线束制造用装置 |
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1999
- 1999-11-04 JP JP31431799A patent/JP3613096B2/ja not_active Expired - Fee Related
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