JP3908056B2 - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導経路に従って車両を目的地まで案内する車載用ナビゲーション装置に関し、特に、ディスプレイの地図画面上に誘導経路と共にその周辺の目印となる物件の位置（以下、「ＰＯＩ(Point Of Interest) 」という。）を指示する情報を表示する機能を備えた車載用ナビゲーション装置に関する。
【０００２】
以下の記述において、ＰＯＩを指示する情報は、便宜上、「ランドマーク」とも称する。また、特に定義しない限り、「車両」とは自車を指すものとする。
【０００３】
【従来の技術】
従来の典型的な車載用ナビゲーション装置は、地図データを予め記憶させたＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ−ＲＯＭ、ＩＣメモリカード等の地図データ記憶装置、ディスプレイ装置、ＧＰＳ（Global Positioning System ）受信機、ジャイロや車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出するセンサ等を備え、車両の現在位置を含む地図データを地図データ記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイの画面上に描画すると共に、車両位置マーク（ロケーション）を画面上の地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して車両位置マークを移動させたりして、車両が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
【０００４】
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、ユーザが所望の目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能（経路誘導機能）が搭載されている。この経路誘導機能によれば、地図データを用いて出発地（多くの場合、車両の現在位置）から目的地までを結ぶ最適な経路（典型的には、最もコストが低い経路）を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って自動探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に（例えば、色を変えたり、線幅を太くして）表示したり、また車両が誘導経路上で進路を変更すべき交差点まで所定距離に近づいたときに、地図画像上にその交差点の案内図（交差点拡大図と該交差点での進行方向を示す矢印）を表示したりすることで、目的地に向けた最適な経路をユーザが把握できるようになっている。
【０００５】
経路探索時には予め、ユーザが目的地を設定し、更に必要に応じて、目的地に至る途中の通過点（つまり、どの経路を通って目的地に行くのか）を設定する。また、必要であれば、各種の条件（有料道路優先で行くのか又は一般道路優先で行くのか、走行距離又は走行時間のいずれの短縮を優先させるのかなど）も併せて設定する。ナビゲーション装置では、これら設定されたデータに基づいて、目的地までの複数の経路の探索を行い、探索された経路を例えば色分け表示し、その中からユーザが選択した１つの経路に従って経路案内を行う。
【０００６】
従来の車載用ナビゲーション装置では、上記の経路探索に基づいて決定された最適な誘導経路をディスプレイの地図画面上に表示すると共に、その誘導経路の目印となるようにコンビニエンスストア、銀行、ガソリンスタンド等のＰＯＩ情報（ランドマーク）を当該地図画面上に表示している。そして、目的地に向けた誘導経路の案内に際し、ユーザがこのＰＯＩ情報（ランドマーク）を目印とすることで当該経路の確認を容易に行えるようにしている。
【０００７】
しかし現状の技術では、誘導経路と共に表示するＰＯＩ情報として、予め装置内のメモリ等に記憶された固定的なＰＯＩ情報しか表示されていなかった。つまり、地図データを格納しておくためのＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭなどのディスクを作製したときに最初から当該地図データに含まれているＰＯＩ情報のみを表示するに留まっていた。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、ディスプレイの地図画面上で経路案内を行っているときに表示するＰＯＩ情報としては、予めＣＤ−ＲＯＭ等に格納された地図データに含まれている固定的なＰＯＩ情報しか表示することができなかったため、ユーザ設定により地図画面上に表示させる目印となる物件に関してそのＰＯＩ情報が更新されていても、その更新されたＰＯＩ情報を地図画面上に反映させることができないといった不都合があった。
【０００９】
例えば、現在案内されている誘導経路の周辺のコンビニエンスストアのＰＯＩ情報を表示させるときに、新規の店舗がオープンしてコンビニエンスストアの数が増えていた場合や、それまで有ったコンビニエンスストアが閉店休業等や他の業種への転向などにより無くなっていた場合でも、表示可能なＰＯＩ情報はＣＤ−ＲＯＭ等に格納された固定的な情報に限られていたため、これら店舗数の増減を反映した最新のＰＯＩ情報は地図画面上に表示することができなかった。
【００１０】
つまり、表示させる目印となる物件に関してそのＰＯＩ情報が更新されている場合でもその更新後のＰＯＩ情報を地図画面上に表示することができなかったため、目的地に向けた誘導経路の周辺に実際に存在する物件と、地図画面上に表示される当該物件に対応するＰＯＩ情報とが一致せず、このＰＯＩ情報を目印として当該誘導経路の確認を行っているユーザ（典型的には運転者）にとっては、その確認を容易に行うことができないといった課題があった。
【００１１】
また、地図画面上に表示されるＰＯＩ情報は必ずしも現実の物件に対応しているとは限らないため、運転者にとっては、現実の誘導経路を確認するための目印として参考にならないばかりか、却って、このような不正確なＰＯＩ情報を含む地図画面を見ること自体が運転の妨げになる場合もあり得る。
【００１２】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、目的地に向けた誘導経路の周辺の目印となる物件に関して常に最新のＰＯＩ情報を表示可能とし、ひいては当該誘導経路の確認を行うに際しその視認度の向上に寄与することができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明に係る車載用ナビゲーション装置は、各種物件の位置に関しての最新のＰＯＩ情報を含む地図情報の配信サービスを行うプロバイダと通信可能に接続された車載用ナビゲーション装置であって、画面を通して案内情報を提供するディスプレイ装置と、ユーザが設定する情報を入力する情報入力手段と、前記プロバイダと通信するための通信手段と、前記ディスプレイ装置、情報入力手段及び通信手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、該制御手段は、前記情報入力手段を介して設定されたＰＯＩ情報が前記ディスプレイ装置の画面上の地図画像上に表示された場合において当該表示がその後累積的に相当の期間に亘って行われたときに当該ＰＯＩ情報をユーザ好みのＰＯＩ情報として認識し、該認識したＰＯＩ情報を、前記情報入力手段を介して目的地までの誘導経路の設定が行われたときに前記通信手段を介して前記プロバイダに送信し、前記地図情報の中から、当該認識したＰＯＩ情報に対応し、かつ、自車の現在位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、該取得した最新のＰＯＩ情報を、前記設定された誘導経路及び前記自車の現在位置を指示する車両位置マークと共に前記ディスプレイ装置の画面上に表示させることを特徴とする。
【００１４】
本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置の画面（地図画像）上に表示されてその後累積的に相当の期間に亘って表示されたときに当該ＰＯＩ情報が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識され、誘導経路の設定が行われたときに、その認識ＰＯＩ情報をプロバイダに送信し、プロバイダが保有する地図情報（最新のＰＯＩ情報を含む地図情報）の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、自車の現在位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、誘導経路及び車両位置マークと共にディスプレイ装置の画面上に表示するようにしている。これにより、ユーザは、目的地までの誘導経路の周辺に存在する各種物件のうち特定の物件（ユーザ好みのＰＯＩ情報として認識されたＰＯＩ情報に対応する物件）に関して常に最新のＰＯＩ情報を把握することができ、当該ＰＯＩ情報を有効に活用することができる。つまり、ディスプレイ装置の画面上で誘導経路の案内中に特定の物件に関しての最新のＰＯＩ情報を目印とすることで、当該誘導経路を容易に確認することが可能となる（視認度の向上）。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【００１６】
図１は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成をブロック図の形態で概略的に示したものである。
【００１７】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０は、地図情報の配信サービスを行うプロバイダ（地図情報配信センタ６０）との間で情報の授受を行えるようにインターネット等を介して接続されている。この地図情報配信センタ６０から配信される地図情報には、道路の周辺に存在する各種物件（コンビニエンスストア、銀行、ガソリンスタンド等）の位置に関する最新のＰＯＩ情報が含まれている。
【００１８】
車載用ナビゲーション装置５０において、１はＣＤ−ＲＯＭドライブを示し、このＣＤ−ＲＯＭドライブ１によって駆動されるＣＤ−ＲＯＭ１ａには、ナビゲーション用のデータ（地図データ等）が予め格納されている。このＣＤ−ＲＯＭ１ａに格納されている地図は、縮尺レベル（１／１２５００、１／２５０００、１／５００００、１／１０００００等）に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られており、この地図に含まれる道路（表示用の道路データ）や各種の物件（物件データ）等は、経緯度で表現された点（ノード）の座標集合で表されている。このＣＤ−ＲＯＭ１ａには、表示用の道路データ等を含む地図データ以外に、ナビゲーションに必要なデータとして、経路探索用の道路データが記憶されている。
【００１９】
また、２は後述するナビゲーション装置本体１０（一点鎖線で囲まれた部分）を操作するための操作部を示し、具体的には図２に例示するようなリモコン送信器３０の形態を有する。このリモコン送信器３０には、ジョイスティック３１、「決定」ボタン３２、「メニュー」ボタン３３、「戻る」ボタン３４などの各種操作ボタンが設けられている。ジョイスティック３１と「決定」ボタン３２は一体的に構成されており、上下左右に倒したときは、表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択するためのジョイスティック３１として働き、押したときは、選択したメニュー等を実行させるための「決定」ボタン３２として働く。ユーザがこれら各種操作ボタンを操作することで、ナビゲーションに係る目的地や経路を探索するために必要な情報が入力される。
【００２０】
また、３は地図情報配信センタ６０と通信するための車載電話機等の通信機、４はＧＰＳ衛星から送られてくるＧＰＳ信号を受信して車両の現在位置の経度及び緯度を検出するＧＰＳ受信機、５は自立航法センサを示す。この自立航法センサ５は、車両方位を検出するためのジャイロ等の角度センサ５ａと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ５ｂとにより構成されている。
【００２１】
また、６は液晶表示方式のディスプレイ装置、７はスピーカを示す。ディスプレイ装置６は、ナビゲーション装置本体１０からの制御により、ナビゲーションに係る案内情報（車両の現在位置の周囲の地図、出発地から目的地までの誘導経路、車両の現在位置（車両位置マーク）、その他の案内情報等）を画面上でユーザに提供すると共に、後述するように車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に係る情報を画面上に表示する。スピーカ７は、上記の案内情報及び最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に係る情報を音声によりユーザに提供する。
【００２２】
ナビゲーション装置本体１０において、１１はＣＤ−ＲＯＭ１から地図データを読み取るための地図データ読取制御部、１２は地図データ読取制御部１１により読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、１３，１４，１５及び１６はそれぞれ操作部２、通信機３、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５に接続されるインタフェース（Ｉ／Ｆ）を示す。また、１７はマイクロコンピュータ等により構成された制御部を示す。この制御部１７は、ナビゲーション用のプログラム（後述する経路探索の処理やそれに基づく経路案内に必要な表示出力制御などを行うためのプログラム）を内蔵しており、このプログラムに従い、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５から出力される信号に基づいて車両の現在位置を検出したり、地図データ読取制御部１１を制御して、表示させたい地図のデータ等をＣＤ−ＲＯＭ１からバッファメモリ１２に読み出したり、バッファメモリ１２に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地（車両の現在位置）から目的地までの誘導経路を探索するなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。また、制御部１７は、後述するように車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得及び表示に係る処理を制御する機能を有している。
【００２３】
また、１８はバッファメモリ１２に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、１９は動作状況に応じて各種メニュー画面（操作画面）及び車両位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、２０は誘導経路に関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部を示す。この誘導経路記憶部２０には、制御部１７によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード（経緯度で表現された点の座標）に関するデータが記憶される。また、２１は誘導経路描画部を示し、誘導経路記憶部２０から誘導経路のデータ（ノード列）を読み出して、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様（色を変える、線幅を太くする等）で描画する機能を有している。
【００２４】
また、２２はランドマーク（ＰＯＩ情報）描画部を示し、バッファメモリ１２に読み出された地図データに含まれる各物件データに対応する個々の物件の位置を指示するランドマーク（ＰＯＩ情報）を描画すると共に、制御部１７の制御により通信機３を介して地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報を描画する機能を有している。また、２３は画像合成部を示し、地図描画部１８で描画された地図画像に、誘導経路描画部２１で描画された誘導経路と、操作画面・マーク発生部１９で生成された操作画面及び車両位置マーク等と、ランドマーク描画部２２で描画された各物件の位置を指示するランドマーク（ＰＯＩ情報）とを重ね合わせ、ディスプレイ装置６の画面上に表示させる機能を有している。この画像合成部２３は、後述するように、制御部１７の制御により地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報を誘導経路及び車両位置マークと共に画面上に表示させる際に、当該最新のＰＯＩ情報のうち更新されているＰＯＩ情報を他の更新されていないＰＯＩ情報とは異なる表示態様で、すなわち、色を変える、点滅表示等の相対的に目立つ表示態様（ユーザが識別し易い表示態様）で表示させる機能も有している。
【００２５】
また、２４は制御部１７からの制御に基づいて音声信号（ナビゲーションに関する案内情報と、最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に関する情報）をスピーカ７に出力する音声出力部を示す。２５は認識ＰＯＩ格納部を示し、この認識ＰＯＩ格納部２５には、後述するように、操作部２（図２のリモコン送信器３０）を介してユーザにより設定されたＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の地図画面上に所定期間（例えば、１週間以上）表示されたときに制御部１７により「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識された当該ＰＯＩ情報が格納される。ここでいう「所定期間」とは、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の地図画面上に表示された場合において当該表示がその後累積的に相当の期間に亘って行われた場合の当該「相当の期間」、すなわち、ユーザが特定のＰＯＩ情報について好んで長期間に亘って（例えば、１週間以上）表示させていたとみなすことのできる期間をいう。なお、当該ＰＯＩ情報が最初に表示されてから途中電源がオフされた期間中は当然に表示を行うことができないため、その期間中はここでいう「所定期間（相当の期間）」には算入されない。認識ＰＯＩ格納部２５への認識ＰＯＩ情報の格納に際しては、後述するように、地図情報配信センタ６０との通信に基づいて当該認識ＰＯＩ情報に対応付けて付与される更新時刻情報（例えば、当該認識ＰＯＩ情報を地図情報配信センタ６０で受信した時刻を指示する情報）が付加されて格納される。
【００２６】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０では、操作部２が「情報入力手段」に、通信機３が「通信手段」に、制御部１７が「制御手段」に、ランドマーク描画部２２が「ＰＯＩ描画手段」に、認識ＰＯＩ格納部２５が「認識ＰＯＩ格納手段」に、それぞれ対応している。
【００２７】
図３〜図５は本実施形態の車載用ナビゲーション装置５０が行うＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例を示したものである。
【００２８】
図３は、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１に、車両位置マークＣＭと共に、ユーザが操作部２（図２のリモコン送信器３０）を操作して選択的に設定した各種の物件（コンビニエンスストア、ファーストフード店、ガソリンスタンド等）の位置を指示するＰＯＩ情報（□で囲んだＡ，Ｂ，Ｃで表したランドマーク）を表示した場合の一例を示している。
【００２９】
図４は、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１ａに、制御部１７の制御により通信機３を介して地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報（□で囲んだランドマークＡ，Ｂ）を、ユーザが設定した目的地に基づいて制御部１７が自動探索した誘導経路ＧＲと共に表示した場合の一例を示している。
【００３０】
図４に示す画面表示例では、地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報のうち更新されているＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）については、相対的に目立つ表示態様（色を変える等）で表示している。これによって、ユーザは、画面４０上に表示された最新のＰＯＩ情報の中に新規のＰＯＩ情報が含まれていることを認識することができる。
【００３１】
また、地図情報配信センタ６０から取得する最新のＰＯＩ情報は、ユーザにより当初設定されたＰＯＩ情報（図３に示す画面表示例ではランドマークＡ，Ｂ，Ｃ）のうち表示画面４０上に所定期間表示されたＰＯＩ情報（この場合、ランドマークＡ，Ｂ）であって制御部１７が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」と認識した当該ＰＯＩ情報に対応するものである。従って、図４に示す画面表示例では、当初設定されて画面４０上にいったん表示されたがその後の再設定により削除されたＰＯＩ情報（ランドマークＣ）については、表示されていない。
【００３２】
また、図４に示す画面表示例では、ユーザが誘導経路ＧＲを把握し易い程度のスケールに表示縮尺率を調整することが一般的であるため、設定した目的地を指示するアイコンは画面４０上に表示されていない。
【００３３】
図５は、図４に例示した画面表示の内容（ランドマークＡ，Ｂ）に加えて、更に、他の物件に係る最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２）を追加表示した場合の一例を示している。例えば、ランドマークＡ，Ｂとして「コンビニエンスストア」を表示していた場合に、新たに追加表示するランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２として「スーパー」、「ディスカウントショップ」、「レンタルショップ」等を表示する。
【００３４】
以下、本実施形態の車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理について、その処理フローの一例を示す図６を参照しながら説明する。
【００３５】
先ず、図６（ａ）を参照すると、最初のステップＳ１１では、図３の画面表示例に示したように、制御部１７からの制御に基づいてディスプレイ装置６の表示画面４０上に地図画像４１を表示すると共に、車両位置マークＣＭを地図画像４１に重ね合わせて表示する。
【００３６】
具体的には、先ず制御部１７が、ＧＰＳ受信機４からインタフェース１５を介して供給されるＧＰＳ信号と自立航法センサ５からインタフェース１６を介して供給される信号とに基づいて車両の現在位置を検出し、検出された車両位置の周囲の地図データを、地図データ読取制御部１１を制御してＣＤ−ＲＯＭ１から読み出し、バッファメモリ１２に転送して格納する。次に地図描画部１８が、制御部１７からの制御に基づいて、バッファメモリ１２に読み出された地図データに基づいて地図画像を生成し、画像合成部２３を介してディスプレイ装置６の表示画面４０上に車両周囲の地図画像４１を表示する。さらに制御部１７が、車両の移動に伴ってＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５から出力される信号に基づいて車両の現在位置を検出し、その検出結果に応じて、ディスプレイ装置６の表示画面４０上に表示された地図画像４１に、操作画面・マーク発生部１９及び画像合成部２３を介して、車両位置マークＣＭを重ね合わせて表示する。そして、必要に応じて、車両の移動に伴い車両位置マークＣＭを移動させたり、地図画像４１をスクロール表示させたりする。
【００３７】
次のステップＳ１２では、図３の画面表示例に示したように、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１に、制御部１７の制御によりランドマーク描画部２２及び画像合成部２３を介して、ユーザにより選択的に設定されたＰＯＩ情報（ランドマークＡ，Ｂ，Ｃ）を表示する。
【００３８】
但し、図３の画面表示例ではランドマークＡ，Ｂ，Ｃが表示されているが、ランドマークＣについては、表示されてから所定期間経過する前にその表示の解除が行われているものとする。
【００３９】
次のステップＳ１３では、制御部１７において、前のステップで設定されたＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の表示画面４０上の地図画像４１に表示されてから以降、表示の解除が行われることなく累積的に所定期間（例えば、１週間以上）に亘って表示された（ＹＥＳ）か否（ＮＯ）かを判定する。判定結果がＹＥＳの場合にはステップＳ１４に進み、判定結果がＮＯの場合には本処理フローは「終了」となる。
【００４０】
次のステップＳ１４では、制御部１７が、所定期間（例えば、１週間以上）表示されていたそのＰＯＩ情報（この場合、ランドマークＡ，Ｂ）を「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識し、その認識したＰＯＩ情報を認識ＰＯＩ格納部２５に格納する。この格納に際しては、制御部１７からの制御により通信機３を介しての地図情報配信センタ６０との通信に基づいて当該認識ＰＯＩ情報に対応付けてセンタ６０側から付与される更新時刻情報（例えば、当該認識ＰＯＩ情報をセンタ６０で受信した時刻を指示する情報）が付加されて格納される。そして、本処理フローは「終了」となる。
【００４１】
次に、図６（ｂ）を参照すると、最初のステップＳ２１では、図６（ａ）のステップＳ１１で行った処理と同様にして、制御部１７からの制御に基づいてディスプレイ装置６の表示画面４０上に地図画像４１を表示すると共に、車両位置マークＣＭを地図画像４１に重ね合わせて表示する。
【００４２】
次のステップＳ２２では、制御部１７において、ユーザが操作部２（リモコン送信器３０）を操作して目的地を設定（又は再設定）したか否か、すなわち、誘導経路の設定（又は再設定）が行われた（ＹＥＳ）か否（ＮＯ）かを判定する。判定結果がＹＥＳの場合にはステップＳ２３に進み、判定結果がＮＯの場合には本処理フローは「終了」となる。
【００４３】
次のステップＳ２３では、制御部１７が、ユーザにより設定（又は再設定）された目的地に基づいて誘導経路を自動探索し、その一方で、「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報（当該認識ＰＯＩ情報を特定する更新時刻情報が付加されている）を通信機３を介して地図情報配信センタ６０に送信する。
【００４４】
すなわち、入力された目的地のデータと、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５の各出力信号に基づき検出した車両の現在位置を出発地として設定された出発地のデータとに基づき、出発地から目的地までが入る範囲の地図データと経路探索用の道路データとを、地図データ読取制御部１１を制御してＣＤ−ＲＯＭ１からバッファメモリ１２に読み出し、さらに誘導経路記憶部２０に格納されているデータを参照して、出発地から目的地までを最短距離で結ぶ誘導経路を横型探索法などにより探索する。
【００４５】
その一方で、認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報（その更新時刻情報を含む）を送信して地図情報配信センタ６０にアクセスし、その認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを確認する。すなわち、地図情報配信センタ６０では、受信した認識ＰＯＩ情報に付加されている更新時刻情報を参照することで、当該認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを検出し、更新されていれば当該認識ＰＯＩ情報に対応する最新のＰＯＩ情報を送信し、更新されていなければその旨を通知する。車載用ナビゲーション装置５０では、地図情報配信センタ６０から送られてくる最新のＰＯＩ情報又はその旨の通知を受信し、認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報を参照することで、自己が送信した認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを確認することができる。
【００４６】
次のステップＳ２４では、通信機３を介して制御部１７により、送信した認識ＰＯＩ情報に対応する情報が更新されているにせよ、あるいは更新されていないにせよ、地図情報配信センタ６０にデータベースとして装備されている地図情報の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得する。
【００４７】
次のステップＳ２５では、制御部１７の制御により画像合成部２３を介してディスプレイ装置６の表示画面４０上の地図画像４１ａに、通信機３を介して取得した最新のＰＯＩ情報（図４の画面表示例では、ランドマークＡ，Ｂ）を、探索した誘導経路ＧＲと共に表示する。
【００４８】
このとき、通信機３を介して取得した最新のＰＯＩ情報の中に更新されているＰＯＩ情報が含まれている場合に、その更新されているＰＯＩ情報を他の更新されていないＰＯＩ情報とは異なる表示態様で表示する。図４の画面表示例では、更新されているＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）は、ユーザが識別し易いように「色を変えた」目立つ表示態様で表示されている。
【００４９】
また、必要に応じて、制御部１７の制御により音声出力部２４を介してスピーカ７により、当該ＰＯＩ情報が更新されている旨の案内を併用するようにしてもよい。この後、ステップＳ２２に戻って上記の処理を繰り返す。
【００５０】
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の表示画面４０（地図画像４１）上に所定期間表示された場合（当該ＰＯＩ情報が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識された場合）において誘導経路の設定が行われたときに、地図情報配信センタ６０にアクセスしてその地図情報の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、当該誘導経路ＧＲ及び車両位置マークＣＭと共にディスプレイ装置６の画面４０上に表示するようにしている（図４の画面表示例）。
【００５１】
かかる表示制御を行うことにより、ユーザは、目的地までの誘導経路ＧＲの周辺に存在する各種物件に関して常に最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ，Ｂ）を把握することができ、これら最新のＰＯＩ情報を目印として目的地までの誘導経路ＧＲを確認することができる。このとき、図４の画面表示例に示したように、地図画面上に相対的に目立つ表示態様でＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）が表示されていれば、ユーザは、当該ＰＯＩ情報は自己のデータベース（ＣＤ−ＲＯＭ１）には含まれていない新規のＰＯＩ情報であることを認識することができる。これによって、目的地までの誘導経路ＧＲの確認をより一層容易に行うことが可能となる（視認度の向上）。
【００５２】
また、必要に応じて、制御部１７の制御により音声出力部２４を介してスピーカ７により、当該ＰＯＩ情報が更新されている旨の案内を併用することにより、ユーザ（特に運転者）は、取得した情報の中に更新されているＰＯＩ情報が含まれていることを音声により知ることができる。これによって、ディスプレイ装置６の画面を注視する必要はなく、運転に専念することができる。
【００５３】
上述した実施形態では、制御部１７により「ユーザ好みのＰＯＩ情報」と認識されたＰＯＩ情報に対応する最新のＰＯＩ情報であって車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれるものを地図情報配信センタ６０から取得する場合を例にとって説明したが、この場合、図５に例示した画面表示例に関連して説明したように、他の物件に係る最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２）も併せて取得するようにしてもよい。
【００５４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置の画面（地図画像）上に表示されてその後累積的に所定期間（相当の期間）に亘って表示されたときに当該ＰＯＩ情報を「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識し、誘導経路の設定が行われたときに、各種物件の位置に関しての最新のＰＯＩ情報を含む地図情報の配信サービスを行うプロバイダに当該認識ＰＯＩ情報を送信し、その地図情報の中から、当該認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、誘導経路及び車両位置マークと共にディスプレイ装置の画面上に表示するようにしている。これにより、ユーザは、目的地までの誘導経路の周辺に存在する各種物件のうち特定の物件（ユーザ好みのＰＯＩ情報として認識されたＰＯＩ情報に対応する物件）に関して常に最新のＰＯＩ情報を把握することができ、当該ＰＯＩ情報を有効に活用することができる。つまり、ディスプレイ装置の画面上で誘導経路の案内中に特定の物件に関しての最新のＰＯＩ情報を目印とすることで、当該誘導経路を容易に確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図２】図１の装置における操作部を構成するリモコン送信器の外観構成を概略的に示す平面図である。
【図３】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その１）を示す図である。
【図４】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その２）を示す図である。
【図５】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その３）を示す図である。
【図６】図１の車載用ナビゲーション装置が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
１…ＣＤ−ＲＯＭ（又はＤＶＤ−ＲＯＭ）、
２…操作部（情報入力手段）、
３…通信機（通信手段）、
４…ＧＰＳ受信機、
５…自立航法センサ（角度センサ、距離センサ）、
６…ディスプレイ装置、
７…スピーカ、
１０…ナビゲーション装置本体、
１７…制御部（制御手段）、
１８…地図描画部、
１９…操作画面・マーク発生部、
２１…誘導経路描画部、
２２…ランドマーク描画部（ＰＯＩ描画手段）、
２５…認識ＰＯＩ格納部（認識ＰＯＩ格納手段）、
３０…リモコン送信器（情報入力手段）、
４０…表示画面、
４１，４１ａ…地図画像、
５０…車載用ナビゲーション装置、
６０…地図情報配信センタ、
Ａ，Ａ１〜Ａ３，Ｂ，Ｂ１，Ｂ２，Ｃ…ランドマーク（ＰＯＩ情報）、
ＣＭ…車両位置マーク、
ＧＲ…誘導経路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導経路に従って車両を目的地まで案内する車載用ナビゲーション装置に関し、特に、ディスプレイの地図画面上に誘導経路と共にその周辺の目印となる物件の位置（以下、「ＰＯＩ(Point Of Interest) 」という。）を指示する情報を表示する機能を備えた車載用ナビゲーション装置に関する。
【０００２】
以下の記述において、ＰＯＩを指示する情報は、便宜上、「ランドマーク」とも称する。また、特に定義しない限り、「車両」とは自車を指すものとする。
【０００３】
【従来の技術】
従来の典型的な車載用ナビゲーション装置は、地図データを予め記憶させたＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ−ＲＯＭ、ＩＣメモリカード等の地図データ記憶装置、ディスプレイ装置、ＧＰＳ（Global Positioning System ）受信機、ジャイロや車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出するセンサ等を備え、車両の現在位置を含む地図データを地図データ記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイの画面上に描画すると共に、車両位置マーク（ロケーション）を画面上の地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して車両位置マークを移動させたりして、車両が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
【０００４】
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、ユーザが所望の目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能（経路誘導機能）が搭載されている。この経路誘導機能によれば、地図データを用いて出発地（多くの場合、車両の現在位置）から目的地までを結ぶ最適な経路（典型的には、最もコストが低い経路）を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って自動探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に（例えば、色を変えたり、線幅を太くして）表示したり、また車両が誘導経路上で進路を変更すべき交差点まで所定距離に近づいたときに、地図画像上にその交差点の案内図（交差点拡大図と該交差点での進行方向を示す矢印）を表示したりすることで、目的地に向けた最適な経路をユーザが把握できるようになっている。
【０００５】
経路探索時には予め、ユーザが目的地を設定し、更に必要に応じて、目的地に至る途中の通過点（つまり、どの経路を通って目的地に行くのか）を設定する。また、必要であれば、各種の条件（有料道路優先で行くのか又は一般道路優先で行くのか、走行距離又は走行時間のいずれの短縮を優先させるのかなど）も併せて設定する。ナビゲーション装置では、これら設定されたデータに基づいて、目的地までの複数の経路の探索を行い、探索された経路を例えば色分け表示し、その中からユーザが選択した１つの経路に従って経路案内を行う。
【０００６】
従来の車載用ナビゲーション装置では、上記の経路探索に基づいて決定された最適な誘導経路をディスプレイの地図画面上に表示すると共に、その誘導経路の目印となるようにコンビニエンスストア、銀行、ガソリンスタンド等のＰＯＩ情報（ランドマーク）を当該地図画面上に表示している。そして、目的地に向けた誘導経路の案内に際し、ユーザがこのＰＯＩ情報（ランドマーク）を目印とすることで当該経路の確認を容易に行えるようにしている。
【０００７】
しかし現状の技術では、誘導経路と共に表示するＰＯＩ情報として、予め装置内のメモリ等に記憶された固定的なＰＯＩ情報しか表示されていなかった。つまり、地図データを格納しておくためのＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭなどのディスクを作製したときに最初から当該地図データに含まれているＰＯＩ情報のみを表示するに留まっていた。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、ディスプレイの地図画面上で経路案内を行っているときに表示するＰＯＩ情報としては、予めＣＤ−ＲＯＭ等に格納された地図データに含まれている固定的なＰＯＩ情報しか表示することができなかったため、ユーザ設定により地図画面上に表示させる目印となる物件に関してそのＰＯＩ情報が更新されていても、その更新されたＰＯＩ情報を地図画面上に反映させることができないといった不都合があった。
【０００９】
例えば、現在案内されている誘導経路の周辺のコンビニエンスストアのＰＯＩ情報を表示させるときに、新規の店舗がオープンしてコンビニエンスストアの数が増えていた場合や、それまで有ったコンビニエンスストアが閉店休業等や他の業種への転向などにより無くなっていた場合でも、表示可能なＰＯＩ情報はＣＤ−ＲＯＭ等に格納された固定的な情報に限られていたため、これら店舗数の増減を反映した最新のＰＯＩ情報は地図画面上に表示することができなかった。
【００１０】
つまり、表示させる目印となる物件に関してそのＰＯＩ情報が更新されている場合でもその更新後のＰＯＩ情報を地図画面上に表示することができなかったため、目的地に向けた誘導経路の周辺に実際に存在する物件と、地図画面上に表示される当該物件に対応するＰＯＩ情報とが一致せず、このＰＯＩ情報を目印として当該誘導経路の確認を行っているユーザ（典型的には運転者）にとっては、その確認を容易に行うことができないといった課題があった。
【００１１】
また、地図画面上に表示されるＰＯＩ情報は必ずしも現実の物件に対応しているとは限らないため、運転者にとっては、現実の誘導経路を確認するための目印として参考にならないばかりか、却って、このような不正確なＰＯＩ情報を含む地図画面を見ること自体が運転の妨げになる場合もあり得る。
【００１２】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、目的地に向けた誘導経路の周辺の目印となる物件に関して常に最新のＰＯＩ情報を表示可能とし、ひいては当該誘導経路の確認を行うに際しその視認度の向上に寄与することができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明に係る車載用ナビゲーション装置は、各種物件の位置に関しての最新のＰＯＩ情報を含む地図情報の配信サービスを行うプロバイダと通信可能に接続された車載用ナビゲーション装置であって、画面を通して案内情報を提供するディスプレイ装置と、ユーザが設定する情報を入力する情報入力手段と、前記プロバイダと通信するための通信手段と、前記ディスプレイ装置、情報入力手段及び通信手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、該制御手段は、前記情報入力手段を介して設定されたＰＯＩ情報が前記ディスプレイ装置の画面上の地図画像上に表示された場合において当該表示がその後累積的に相当の期間に亘って行われたときに当該ＰＯＩ情報をユーザ好みのＰＯＩ情報として認識し、該認識したＰＯＩ情報を、前記情報入力手段を介して目的地までの誘導経路の設定が行われたときに前記通信手段を介して前記プロバイダに送信し、前記地図情報の中から、当該認識したＰＯＩ情報に対応し、かつ、自車の現在位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、該取得した最新のＰＯＩ情報を、前記設定された誘導経路及び前記自車の現在位置を指示する車両位置マークと共に前記ディスプレイ装置の画面上に表示させることを特徴とする。
【００１４】
本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置の画面（地図画像）上に表示されてその後累積的に相当の期間に亘って表示されたときに当該ＰＯＩ情報が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識され、誘導経路の設定が行われたときに、その認識ＰＯＩ情報をプロバイダに送信し、プロバイダが保有する地図情報（最新のＰＯＩ情報を含む地図情報）の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、自車の現在位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、誘導経路及び車両位置マークと共にディスプレイ装置の画面上に表示するようにしている。これにより、ユーザは、目的地までの誘導経路の周辺に存在する各種物件のうち特定の物件（ユーザ好みのＰＯＩ情報として認識されたＰＯＩ情報に対応する物件）に関して常に最新のＰＯＩ情報を把握することができ、当該ＰＯＩ情報を有効に活用することができる。つまり、ディスプレイ装置の画面上で誘導経路の案内中に特定の物件に関しての最新のＰＯＩ情報を目印とすることで、当該誘導経路を容易に確認することが可能となる（視認度の向上）。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【００１６】
図１は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成をブロック図の形態で概略的に示したものである。
【００１７】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０は、地図情報の配信サービスを行うプロバイダ（地図情報配信センタ６０）との間で情報の授受を行えるようにインターネット等を介して接続されている。この地図情報配信センタ６０から配信される地図情報には、道路の周辺に存在する各種物件（コンビニエンスストア、銀行、ガソリンスタンド等）の位置に関する最新のＰＯＩ情報が含まれている。
【００１８】
車載用ナビゲーション装置５０において、１はＣＤ−ＲＯＭドライブを示し、このＣＤ−ＲＯＭドライブ１によって駆動されるＣＤ−ＲＯＭ１ａには、ナビゲーション用のデータ（地図データ等）が予め格納されている。このＣＤ−ＲＯＭ１ａに格納されている地図は、縮尺レベル（１／１２５００、１／２５０００、１／５００００、１／１０００００等）に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られており、この地図に含まれる道路（表示用の道路データ）や各種の物件（物件データ）等は、経緯度で表現された点（ノード）の座標集合で表されている。このＣＤ−ＲＯＭ１ａには、表示用の道路データ等を含む地図データ以外に、ナビゲーションに必要なデータとして、経路探索用の道路データが記憶されている。
【００１９】
また、２は後述するナビゲーション装置本体１０（一点鎖線で囲まれた部分）を操作するための操作部を示し、具体的には図２に例示するようなリモコン送信器３０の形態を有する。このリモコン送信器３０には、ジョイスティック３１、「決定」ボタン３２、「メニュー」ボタン３３、「戻る」ボタン３４などの各種操作ボタンが設けられている。ジョイスティック３１と「決定」ボタン３２は一体的に構成されており、上下左右に倒したときは、表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択するためのジョイスティック３１として働き、押したときは、選択したメニュー等を実行させるための「決定」ボタン３２として働く。ユーザがこれら各種操作ボタンを操作することで、ナビゲーションに係る目的地や経路を探索するために必要な情報が入力される。
【００２０】
また、３は地図情報配信センタ６０と通信するための車載電話機等の通信機、４はＧＰＳ衛星から送られてくるＧＰＳ信号を受信して車両の現在位置の経度及び緯度を検出するＧＰＳ受信機、５は自立航法センサを示す。この自立航法センサ５は、車両方位を検出するためのジャイロ等の角度センサ５ａと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ５ｂとにより構成されている。
【００２１】
また、６は液晶表示方式のディスプレイ装置、７はスピーカを示す。ディスプレイ装置６は、ナビゲーション装置本体１０からの制御により、ナビゲーションに係る案内情報（車両の現在位置の周囲の地図、出発地から目的地までの誘導経路、車両の現在位置（車両位置マーク）、その他の案内情報等）を画面上でユーザに提供すると共に、後述するように車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に係る情報を画面上に表示する。スピーカ７は、上記の案内情報及び最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に係る情報を音声によりユーザに提供する。
【００２２】
ナビゲーション装置本体１０において、１１はＣＤ−ＲＯＭ１から地図データを読み取るための地図データ読取制御部、１２は地図データ読取制御部１１により読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、１３，１４，１５及び１６はそれぞれ操作部２、通信機３、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５に接続されるインタフェース（Ｉ／Ｆ）を示す。また、１７はマイクロコンピュータ等により構成された制御部を示す。この制御部１７は、ナビゲーション用のプログラム（後述する経路探索の処理やそれに基づく経路案内に必要な表示出力制御などを行うためのプログラム）を内蔵しており、このプログラムに従い、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５から出力される信号に基づいて車両の現在位置を検出したり、地図データ読取制御部１１を制御して、表示させたい地図のデータ等をＣＤ−ＲＯＭ１からバッファメモリ１２に読み出したり、バッファメモリ１２に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地（車両の現在位置）から目的地までの誘導経路を探索するなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。また、制御部１７は、後述するように車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得及び表示に係る処理を制御する機能を有している。
【００２３】
また、１８はバッファメモリ１２に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、１９は動作状況に応じて各種メニュー画面（操作画面）及び車両位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、２０は誘導経路に関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部を示す。この誘導経路記憶部２０には、制御部１７によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード（経緯度で表現された点の座標）に関するデータが記憶される。また、２１は誘導経路描画部を示し、誘導経路記憶部２０から誘導経路のデータ（ノード列）を読み出して、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様（色を変える、線幅を太くする等）で描画する機能を有している。
【００２４】
また、２２はランドマーク（ＰＯＩ情報）描画部を示し、バッファメモリ１２に読み出された地図データに含まれる各物件データに対応する個々の物件の位置を指示するランドマーク（ＰＯＩ情報）を描画すると共に、制御部１７の制御により通信機３を介して地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報を描画する機能を有している。また、２３は画像合成部を示し、地図描画部１８で描画された地図画像に、誘導経路描画部２１で描画された誘導経路と、操作画面・マーク発生部１９で生成された操作画面及び車両位置マーク等と、ランドマーク描画部２２で描画された各物件の位置を指示するランドマーク（ＰＯＩ情報）とを重ね合わせ、ディスプレイ装置６の画面上に表示させる機能を有している。この画像合成部２３は、後述するように、制御部１７の制御により地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報を誘導経路及び車両位置マークと共に画面上に表示させる際に、当該最新のＰＯＩ情報のうち更新されているＰＯＩ情報を他の更新されていないＰＯＩ情報とは異なる表示態様で、すなわち、色を変える、点滅表示等の相対的に目立つ表示態様（ユーザが識別し易い表示態様）で表示させる機能も有している。
【００２５】
また、２４は制御部１７からの制御に基づいて音声信号（ナビゲーションに関する案内情報と、最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理に関する情報）をスピーカ７に出力する音声出力部を示す。２５は認識ＰＯＩ格納部を示し、この認識ＰＯＩ格納部２５には、後述するように、操作部２（図２のリモコン送信器３０）を介してユーザにより設定されたＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の地図画面上に所定期間（例えば、１週間以上）表示されたときに制御部１７により「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識された当該ＰＯＩ情報が格納される。ここでいう「所定期間」とは、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の地図画面上に表示された場合において当該表示がその後累積的に相当の期間に亘って行われた場合の当該「相当の期間」、すなわち、ユーザが特定のＰＯＩ情報について好んで長期間に亘って（例えば、１週間以上）表示させていたとみなすことのできる期間をいう。なお、当該ＰＯＩ情報が最初に表示されてから途中電源がオフされた期間中は当然に表示を行うことができないため、その期間中はここでいう「所定期間（相当の期間）」には算入されない。認識ＰＯＩ格納部２５への認識ＰＯＩ情報の格納に際しては、後述するように、地図情報配信センタ６０との通信に基づいて当該認識ＰＯＩ情報に対応付けて付与される更新時刻情報（例えば、当該認識ＰＯＩ情報を地図情報配信センタ６０で受信した時刻を指示する情報）が付加されて格納される。
【００２６】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０では、操作部２が「情報入力手段」に、通信機３が「通信手段」に、制御部１７が「制御手段」に、ランドマーク描画部２２が「ＰＯＩ描画手段」に、認識ＰＯＩ格納部２５が「認識ＰＯＩ格納手段」に、それぞれ対応している。
【００２７】
図３〜図５は本実施形態の車載用ナビゲーション装置５０が行うＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例を示したものである。
【００２８】
図３は、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１に、車両位置マークＣＭと共に、ユーザが操作部２（図２のリモコン送信器３０）を操作して選択的に設定した各種の物件（コンビニエンスストア、ファーストフード店、ガソリンスタンド等）の位置を指示するＰＯＩ情報（□で囲んだＡ，Ｂ，Ｃで表したランドマーク）を表示した場合の一例を示している。
【００２９】
図４は、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１ａに、制御部１７の制御により通信機３を介して地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報（□で囲んだランドマークＡ，Ｂ）を、ユーザが設定した目的地に基づいて制御部１７が自動探索した誘導経路ＧＲと共に表示した場合の一例を示している。
【００３０】
図４に示す画面表示例では、地図情報配信センタ６０から取得した最新のＰＯＩ情報のうち更新されているＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）については、相対的に目立つ表示態様（色を変える等）で表示している。これによって、ユーザは、画面４０上に表示された最新のＰＯＩ情報の中に新規のＰＯＩ情報が含まれていることを認識することができる。
【００３１】
また、地図情報配信センタ６０から取得する最新のＰＯＩ情報は、ユーザにより当初設定されたＰＯＩ情報（図３に示す画面表示例ではランドマークＡ，Ｂ，Ｃ）のうち表示画面４０上に所定期間表示されたＰＯＩ情報（この場合、ランドマークＡ，Ｂ）であって制御部１７が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」と認識した当該ＰＯＩ情報に対応するものである。従って、図４に示す画面表示例では、当初設定されて画面４０上にいったん表示されたがその後の再設定により削除されたＰＯＩ情報（ランドマークＣ）については、表示されていない。
【００３２】
また、図４に示す画面表示例では、ユーザが誘導経路ＧＲを把握し易い程度のスケールに表示縮尺率を調整することが一般的であるため、設定した目的地を指示するアイコンは画面４０上に表示されていない。
【００３３】
図５は、図４に例示した画面表示の内容（ランドマークＡ，Ｂ）に加えて、更に、他の物件に係る最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２）を追加表示した場合の一例を示している。例えば、ランドマークＡ，Ｂとして「コンビニエンスストア」を表示していた場合に、新たに追加表示するランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２として「スーパー」、「ディスカウントショップ」、「レンタルショップ」等を表示する。
【００３４】
以下、本実施形態の車載用ナビゲーション装置５０が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理について、その処理フローの一例を示す図６を参照しながら説明する。
【００３５】
先ず、図６（ａ）を参照すると、最初のステップＳ１１では、図３の画面表示例に示したように、制御部１７からの制御に基づいてディスプレイ装置６の表示画面４０上に地図画像４１を表示すると共に、車両位置マークＣＭを地図画像４１に重ね合わせて表示する。
【００３６】
具体的には、先ず制御部１７が、ＧＰＳ受信機４からインタフェース１５を介して供給されるＧＰＳ信号と自立航法センサ５からインタフェース１６を介して供給される信号とに基づいて車両の現在位置を検出し、検出された車両位置の周囲の地図データを、地図データ読取制御部１１を制御してＣＤ−ＲＯＭ１から読み出し、バッファメモリ１２に転送して格納する。次に地図描画部１８が、制御部１７からの制御に基づいて、バッファメモリ１２に読み出された地図データに基づいて地図画像を生成し、画像合成部２３を介してディスプレイ装置６の表示画面４０上に車両周囲の地図画像４１を表示する。さらに制御部１７が、車両の移動に伴ってＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５から出力される信号に基づいて車両の現在位置を検出し、その検出結果に応じて、ディスプレイ装置６の表示画面４０上に表示された地図画像４１に、操作画面・マーク発生部１９及び画像合成部２３を介して、車両位置マークＣＭを重ね合わせて表示する。そして、必要に応じて、車両の移動に伴い車両位置マークＣＭを移動させたり、地図画像４１をスクロール表示させたりする。
【００３７】
次のステップＳ１２では、図３の画面表示例に示したように、ディスプレイ装置６の表示画面４０に表示された地図画像４１に、制御部１７の制御によりランドマーク描画部２２及び画像合成部２３を介して、ユーザにより選択的に設定されたＰＯＩ情報（ランドマークＡ，Ｂ，Ｃ）を表示する。
【００３８】
但し、図３の画面表示例ではランドマークＡ，Ｂ，Ｃが表示されているが、ランドマークＣについては、表示されてから所定期間経過する前にその表示の解除が行われているものとする。
【００３９】
次のステップＳ１３では、制御部１７において、前のステップで設定されたＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の表示画面４０上の地図画像４１に表示されてから以降、表示の解除が行われることなく累積的に所定期間（例えば、１週間以上）に亘って表示された（ＹＥＳ）か否（ＮＯ）かを判定する。判定結果がＹＥＳの場合にはステップＳ１４に進み、判定結果がＮＯの場合には本処理フローは「終了」となる。
【００４０】
次のステップＳ１４では、制御部１７が、所定期間（例えば、１週間以上）表示されていたそのＰＯＩ情報（この場合、ランドマークＡ，Ｂ）を「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識し、その認識したＰＯＩ情報を認識ＰＯＩ格納部２５に格納する。この格納に際しては、制御部１７からの制御により通信機３を介しての地図情報配信センタ６０との通信に基づいて当該認識ＰＯＩ情報に対応付けてセンタ６０側から付与される更新時刻情報（例えば、当該認識ＰＯＩ情報をセンタ６０で受信した時刻を指示する情報）が付加されて格納される。そして、本処理フローは「終了」となる。
【００４１】
次に、図６（ｂ）を参照すると、最初のステップＳ２１では、図６（ａ）のステップＳ１１で行った処理と同様にして、制御部１７からの制御に基づいてディスプレイ装置６の表示画面４０上に地図画像４１を表示すると共に、車両位置マークＣＭを地図画像４１に重ね合わせて表示する。
【００４２】
次のステップＳ２２では、制御部１７において、ユーザが操作部２（リモコン送信器３０）を操作して目的地を設定（又は再設定）したか否か、すなわち、誘導経路の設定（又は再設定）が行われた（ＹＥＳ）か否（ＮＯ）かを判定する。判定結果がＹＥＳの場合にはステップＳ２３に進み、判定結果がＮＯの場合には本処理フローは「終了」となる。
【００４３】
次のステップＳ２３では、制御部１７が、ユーザにより設定（又は再設定）された目的地に基づいて誘導経路を自動探索し、その一方で、「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報（当該認識ＰＯＩ情報を特定する更新時刻情報が付加されている）を通信機３を介して地図情報配信センタ６０に送信する。
【００４４】
すなわち、入力された目的地のデータと、ＧＰＳ受信機４及び自立航法センサ５の各出力信号に基づき検出した車両の現在位置を出発地として設定された出発地のデータとに基づき、出発地から目的地までが入る範囲の地図データと経路探索用の道路データとを、地図データ読取制御部１１を制御してＣＤ−ＲＯＭ１からバッファメモリ１２に読み出し、さらに誘導経路記憶部２０に格納されているデータを参照して、出発地から目的地までを最短距離で結ぶ誘導経路を横型探索法などにより探索する。
【００４５】
その一方で、認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報（その更新時刻情報を含む）を送信して地図情報配信センタ６０にアクセスし、その認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを確認する。すなわち、地図情報配信センタ６０では、受信した認識ＰＯＩ情報に付加されている更新時刻情報を参照することで、当該認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを検出し、更新されていれば当該認識ＰＯＩ情報に対応する最新のＰＯＩ情報を送信し、更新されていなければその旨を通知する。車載用ナビゲーション装置５０では、地図情報配信センタ６０から送られてくる最新のＰＯＩ情報又はその旨の通知を受信し、認識ＰＯＩ格納部２５に格納されている認識ＰＯＩ情報を参照することで、自己が送信した認識ＰＯＩ情報が更新されているかどうかを確認することができる。
【００４６】
次のステップＳ２４では、通信機３を介して制御部１７により、送信した認識ＰＯＩ情報に対応する情報が更新されているにせよ、あるいは更新されていないにせよ、地図情報配信センタ６０にデータベースとして装備されている地図情報の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得する。
【００４７】
次のステップＳ２５では、制御部１７の制御により画像合成部２３を介してディスプレイ装置６の表示画面４０上の地図画像４１ａに、通信機３を介して取得した最新のＰＯＩ情報（図４の画面表示例では、ランドマークＡ，Ｂ）を、探索した誘導経路ＧＲと共に表示する。
【００４８】
このとき、通信機３を介して取得した最新のＰＯＩ情報の中に更新されているＰＯＩ情報が含まれている場合に、その更新されているＰＯＩ情報を他の更新されていないＰＯＩ情報とは異なる表示態様で表示する。図４の画面表示例では、更新されているＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）は、ユーザが識別し易いように「色を変えた」目立つ表示態様で表示されている。
【００４９】
また、必要に応じて、制御部１７の制御により音声出力部２４を介してスピーカ７により、当該ＰＯＩ情報が更新されている旨の案内を併用するようにしてもよい。この後、ステップＳ２２に戻って上記の処理を繰り返す。
【００５０】
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置５０によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置６の表示画面４０（地図画像４１）上に所定期間表示された場合（当該ＰＯＩ情報が「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識された場合）において誘導経路の設定が行われたときに、地図情報配信センタ６０にアクセスしてその地図情報の中から、その認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、当該誘導経路ＧＲ及び車両位置マークＣＭと共にディスプレイ装置６の画面４０上に表示するようにしている（図４の画面表示例）。
【００５１】
かかる表示制御を行うことにより、ユーザは、目的地までの誘導経路ＧＲの周辺に存在する各種物件に関して常に最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ，Ｂ）を把握することができ、これら最新のＰＯＩ情報を目印として目的地までの誘導経路ＧＲを確認することができる。このとき、図４の画面表示例に示したように、地図画面上に相対的に目立つ表示態様でＰＯＩ情報（ハッチングで示したランドマークＡ，Ｂ）が表示されていれば、ユーザは、当該ＰＯＩ情報は自己のデータベース（ＣＤ−ＲＯＭ１）には含まれていない新規のＰＯＩ情報であることを認識することができる。これによって、目的地までの誘導経路ＧＲの確認をより一層容易に行うことが可能となる（視認度の向上）。
【００５２】
また、必要に応じて、制御部１７の制御により音声出力部２４を介してスピーカ７により、当該ＰＯＩ情報が更新されている旨の案内を併用することにより、ユーザ（特に運転者）は、取得した情報の中に更新されているＰＯＩ情報が含まれていることを音声により知ることができる。これによって、ディスプレイ装置６の画面を注視する必要はなく、運転に専念することができる。
【００５３】
上述した実施形態では、制御部１７により「ユーザ好みのＰＯＩ情報」と認識されたＰＯＩ情報に対応する最新のＰＯＩ情報であって車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれるものを地図情報配信センタ６０から取得する場合を例にとって説明したが、この場合、図５に例示した画面表示例に関連して説明したように、他の物件に係る最新のＰＯＩ情報（ランドマークＡ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ２）も併せて取得するようにしてもよい。
【００５４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザが当初設定したＰＯＩ情報がディスプレイ装置の画面（地図画像）上に表示されてその後累積的に所定期間（相当の期間）に亘って表示されたときに当該ＰＯＩ情報を「ユーザ好みのＰＯＩ情報」として認識し、誘導経路の設定が行われたときに、各種物件の位置に関しての最新のＰＯＩ情報を含む地図情報の配信サービスを行うプロバイダに当該認識ＰＯＩ情報を送信し、その地図情報の中から、当該認識ＰＯＩ情報に対応し、かつ、車両位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、誘導経路及び車両位置マークと共にディスプレイ装置の画面上に表示するようにしている。これにより、ユーザは、目的地までの誘導経路の周辺に存在する各種物件のうち特定の物件（ユーザ好みのＰＯＩ情報として認識されたＰＯＩ情報に対応する物件）に関して常に最新のＰＯＩ情報を把握することができ、当該ＰＯＩ情報を有効に活用することができる。つまり、ディスプレイ装置の画面上で誘導経路の案内中に特定の物件に関しての最新のＰＯＩ情報を目印とすることで、当該誘導経路を容易に確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図２】図１の装置における操作部を構成するリモコン送信器の外観構成を概略的に示す平面図である。
【図３】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その１）を示す図である。
【図４】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その２）を示す図である。
【図５】ＰＯＩ情報の表示に係る画面表示例（その３）を示す図である。
【図６】図１の車載用ナビゲーション装置が行う最新のＰＯＩ情報の取得／表示処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
１…ＣＤ−ＲＯＭ（又はＤＶＤ−ＲＯＭ）、
２…操作部（情報入力手段）、
３…通信機（通信手段）、
４…ＧＰＳ受信機、
５…自立航法センサ（角度センサ、距離センサ）、
６…ディスプレイ装置、
７…スピーカ、
１０…ナビゲーション装置本体、
１７…制御部（制御手段）、
１８…地図描画部、
１９…操作画面・マーク発生部、
２１…誘導経路描画部、
２２…ランドマーク描画部（ＰＯＩ描画手段）、
２５…認識ＰＯＩ格納部（認識ＰＯＩ格納手段）、
３０…リモコン送信器（情報入力手段）、
４０…表示画面、
４１，４１ａ…地図画像、
５０…車載用ナビゲーション装置、
６０…地図情報配信センタ、
Ａ，Ａ１〜Ａ３，Ｂ，Ｂ１，Ｂ２，Ｃ…ランドマーク（ＰＯＩ情報）、
ＣＭ…車両位置マーク、
ＧＲ…誘導経路。
Claims (6)
- 各種物件の位置に関しての最新のＰＯＩ情報を含む地図情報の配信サービスを行うプロバイダと通信可能に接続された車載用ナビゲーション装置であって、
画面を通して案内情報を提供するディスプレイ装置と、
ユーザが設定する情報を入力する情報入力手段と、
前記プロバイダと通信するための通信手段と、
前記ディスプレイ装置、情報入力手段及び通信手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
該制御手段は、前記情報入力手段を介して設定されたＰＯＩ情報が前記ディスプレイ装置の画面上の地図画像上に表示された場合において当該表示がその後累積的に相当の期間に亘って行われたときに当該ＰＯＩ情報をユーザ好みのＰＯＩ情報として認識し、
該認識したＰＯＩ情報を、前記情報入力手段を介して目的地までの誘導経路の設定が行われたときに前記通信手段を介して前記プロバイダに送信し、前記地図情報の中から、当該認識したＰＯＩ情報に対応し、かつ、自車の現在位置を含む所定領域の地図情報に含まれる最新のＰＯＩ情報を取得し、
該取得した最新のＰＯＩ情報を、前記設定された誘導経路及び前記自車の現在位置を指示する車両位置マークと共に前記ディスプレイ装置の画面上に表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。 - 前記制御手段は、前記取得した最新のＰＯＩ情報を前記設定された誘導経路及び前記車両位置マークと共に前記ディスプレイ装置の画面上に表示させる際に、該最新のＰＯＩ情報のうち更新されているＰＯＩ情報を他の更新されていないＰＯＩ情報とは異なる表示態様で表示させることを特徴とする請求項１に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段がユーザ好みのＰＯＩ情報として認識したＰＯＩ情報を格納する認識ＰＯＩ格納手段を具備することを特徴とする請求項１に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記認識ＰＯＩ格納手段に格納される認識ＰＯＩ情報は、前記制御手段による前記プロバイダとの通信に基づいて当該認識ＰＯＩ情報に対応付けて付与される更新時刻情報を含むことを特徴とする請求項３に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段からの制御により前記通信手段を介して前記プロバイダから取得した最新のＰＯＩ情報の描画処理を行うＰＯＩ描画手段を具備することを特徴とする請求項１に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段が前記ディスプレイ装置の画面上に表示させる最新のＰＯＩ情報の中に更新されているＰＯＩ情報が含まれているときに、当該ＰＯＩ情報が更新されている旨の案内を行うスピーカを具備することを特徴とする請求項１に記載の車載用ナビゲーション装置。
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