JP4087140B2 - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車が誘導経路に沿って目的地まで走行するようにディスプレイ画面等を介してユーザに案内情報を提供する車載用ナビゲーション装置に関し、特に、経路案内中に自車が交差点に近づきつつあることを事前予告情報としてユーザに報知する機能を備えた車載用ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的な車載用ナビゲーション装置においては、ナビゲーションに係る一切の処理を制御するCPU、地図データを予め記憶させたCD−ROMやDVD−ROM等の記憶装置、ディスプレイ装置、自車の現在位置を検出するためのGPS(Global Positioning System )受信機、自車の進行方位や走行速度等を検出するためのジャイロや車速センサ等を備えており、CPUにより、自車の現在位置を含む地図データを記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて自車位置の周囲の地図画像をディスプレイ画面に描画すると共に、自車の現在位置を指示する自車位置マークをディスプレイ画面に重ね合わせて表示し、自車の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して自車位置マークを移動させたりして、自車が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0003】
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、ユーザが目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能(経路誘導機能)が搭載されている。この経路誘導機能によれば、CPUにより、地図データを用いて出発地(典型的には自車の現在位置)から目的地までを結ぶ最適な経路を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に(例えば、色を変えたり、線幅を太くして)表示したり、また自車が誘導経路上で進路を変更すべきポイント(交差点)に所定距離内に近づいたとき、地図画像上にその交差点の拡大図を表示したりすることで、目的地に向けた最適な経路をユーザが把握できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、探索した誘導経路に従って自車が走行中に(経路誘導時)、当該誘導経路上で次に曲がるべき交差点に所定距離内(例えば、当該交差点の300m手前)に近づいたとき、当該交差点の拡大図をディスプレイの画面に表示するようにしている。この場合、その表示の仕方としては、典型的には、画面を左右に2分割して一方の画面(例えば右画面)には画面分割前の表示内容(誘導経路、自車位置マーク等)を残しておき、他方の画面(この場合、左画面)に当該交差点の拡大図を表示する。
【0005】
このような交差点の案内表示は、走行スピードにも依るが、次に曲がるべきポイント(交差点)まで比較的短い距離(典型的には300m)に達したときに行われるため、運転者にとっては、必ずしも十分な事前準備を行うことができないといった問題があった。
【0006】
特に複雑な交差点については、車線の数も多いため、当該交差点の300m手前のポイントからディスプレイの分割画面を一見しただけでは、車線変更に係る準備やいずれの方向に曲がるべきかの判断が遅れるといった不利があった。特に運転者にとっては、このような事前準備や判断を瞬時に行う必要があり、さもなければ安全な運転に支障をきたすことになる。
【0007】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、経路誘導時に次に曲がるべき交差点の案内表示を行うにあたり、運転者が十分な事前準備を行うことができるようにし、ひいては運転中の安全な確認を行うことができるようにした車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明によれば、地図データを格納した地図データ格納手段と、自車の現在位置を検出する位置検出手段と、案内情報を提供するディスプレイ装置と、案内情報を提供するスピーカと、前記地図データ格納手段、位置検出手段、ディスプレイ装置及びスピーカに動作可能に接続された制御手段とを具備し、該制御手段は、前記地図データを用いて探索した前記自車の現在位置から目的地までの誘導経路を前記ディスプレイ装置の画面上に表示させるときに、前記自車の現在位置を指示するリングで囲まれた自車位置マークも同時に表示させ、当該誘導経路上で次に曲がるべき交差点の拡大図を表示させるより前のタイミングで当該交差点まで所定の距離に達したときに、前記ディスプレイ装置に対し当該交差点の位置を特定する情報として、前記自車位置マークから分離させたリングを当該交差点の位置に付して所定時間表示させると共に、前記スピーカに対し当該交差点に関する案内情報を音声出力させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置が提供される。
【0009】
本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、経路誘導時に、次に曲がるべき交差点の拡大図を表示させるタイミングより前のタイミングで当該交差点まで所定の距離に達したときに、制御手段からの制御に基づいて、ディスプレイ装置の画面上に当該交差点の位置を特定する情報として、自車の現在位置を指示するリングで囲まれた自車位置マークから分離された当該リングが当該交差点の位置に付して所定時間表示され、かつ、スピーカから当該交差点に関する案内情報が音声により出力される。
【0010】
従って、所定の距離として相当の距離(交差点の拡大図を表示する際の基準としていた当該交差点まで300mの距離よりも長い距離)を選定することで、運転者は、当該交差点の拡大図が表示される前に、事前予告情報として当該交差点の位置を把握することができるので、車線変更などの十分な事前準備を行うことができ、ひいては運転中の安全な確認を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を概略的に示したものである。
【0013】
図示の車載用ナビゲーション装置30において、1はCD−ROMドライブを示し、このCD−ROMドライブ1によって駆動されるCD−ROM1aには、縮尺レベル(1/12500、1/25000、1/50000等)に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られた地図データが予め格納されている。この地図データには、表示用の道路データ、各種物件の位置や大きさ等に関する物件データ、経路探索用の道路データなどが含まれており、各データは、経緯度で表現された点(ノード)の座標集合で表されている。また、2は後述するナビゲーション装置本体10を操作するための操作部を示し、例えば、リモコン送信器の形態を有している。特に図示はしないが、かかるリモコン送信器には、表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択したり、選択したメニュー等を実行させるための各種操作ボタン、ジョイスティックなどが適宜設けられている。
【0014】
また、3は各種のサービスセンタと通信するための車載電話機等の通信機、4はGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して自車の現在位置の経度及び緯度を検出するGPS受信機、5は自立航法センサを示す。この自立航法センサ5は、自車の進行方位を検出するためのジャイロ等の角度センサ5aと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ5bとにより構成されており、自車の走行速度を検出するのに用いられる。
【0015】
また、6はLCD等のディスプレイ装置、7はスピーカを示す。ディスプレイ装置6は、ナビゲーション装置本体10からの制御に基づいて、ナビゲーションに係る案内情報(自車の現在位置の周囲の地図、出発地から目的地までの誘導経路、自車の現在位置(自車位置マーク)、その他の案内情報等)を画面上でユーザ(特に運転者)に提供すると共に、後述するように車載用ナビゲーション装置30が行う交差点位置の事前予告に係る表示処理に関する情報を画面上に表示する。スピーカ7は、上記のナビゲーションに係る案内情報及び交差点位置の事前予告に係る表示処理に関する情報を音声によりユーザ(特に運転者)に提供するものである。
【0016】
ナビゲーション装置本体10において、11はCD−ROMドライブ1を介してCD−ROM1aから地図データを読み取るための地図データ読取制御部、12は地図データ読取制御部11により読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、13,14,15及び16はそれぞれ操作部2、通信機3、GPS受信機4及び自立航法センサ5に接続されるインタフェース(I/F)を示す。また、17はマイクロコンピュータ等により構成された制御部を示し、この制御部17は、ナビゲーション用のプログラム(経路探索の処理やそれに基づく経路案内に必要な表示出力制御等を行うためのプログラム)を内蔵しており、このプログラムに従い、GPS受信機4から出力される信号に基づいて自車の現在位置を検出したり、自立航法センサ5から出力される信号に基づいて自車の走行速度(車速)を算出したり、地図データ読取制御部11を制御して、表示させたい地図のデータをCD−ROMドライブ1を介してCD−ROM1aからバッファメモリ12に読み出したり、バッファメモリ12に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地(自車の現在位置)から目的地までの誘導経路を探索するなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。また、制御部17は、後述するように車載用ナビゲーション装置30が行う交差点位置の事前予告に係る表示処理を制御する機能を有している。
【0017】
また、18はバッファメモリ12に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、19は動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び自車位置マーク、カーソル、誘導経路上の交差点の位置を特定するために用いられる特定のマーク(矢印、指差しマーク等)の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、20は誘導経路に関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部を示す。この誘導経路記憶部20には、制御部17によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表現された点の座標)に関するデータが記憶される。また、21は誘導経路描画部を示し、誘導経路記憶部20から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出して、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様(色を変える、線幅を太くするなど)で描画する機能を有している。
【0018】
また、22は画像合成部を示し、地図描画部18で描画された地図画像に、誘導経路描画部21で描画された誘導経路、操作画面・マーク発生部19で生成された操作画面及び各種マーク等を重ね合わせて、ディスプレイ装置6の画面上に表示させる機能を有している。この画像合成部22は、後述するように、制御部17からの制御に基づいて、車載用ナビゲーション装置30が行う交差点位置の事前予告に係る表示処理に関する情報をディスプレイ装置6の画面上に表示させる機能も有している。また、23は音声出力部を示し、制御部17からの制御に基づいて音声信号(ナビゲーションに関する案内情報、交差点位置の事前予告に係る表示処理に関する情報)をスピーカ7に出力する。
【0019】
以上のように構成された車載用ナビゲーション装置30において、CD−ROM1aは「地図データ格納手段」に、GPS受信機4は「位置検出手段」に、制御部17は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0020】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30は、後述するように、ディスプレイ装置6の画面上で目的地までの誘導経路を案内中に(経路誘導時)、次に曲がるべき交差点まで所定の距離(本実施形態では400m)に達したときに、事前予告情報として、ディスプレイ装置6の画面上に当該交差点の位置を特定する情報を表示すると共に、スピーカ7から当該交差点に関する案内情報(本実施形態では、当該交差点までの距離と、当該交差点における自車の進行方向を示す情報)を音声出力するようにしたことを特徴とする。
【0021】
図2〜図5は、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30において制御部17からの制御に基づき画像合成部22を介してディスプレイ装置6の画面上に表示される案内情報の画面表示例を示したものである。
【0022】
図2は、経路案内を行っているとき(経路誘導時)の画面表示の一例を示したものである。図示の例では、表示画面40に表示された地図画像41に、自車の現在位置を指示する自車位置マークCMと共に、自車位置(CM)から目的地へ向かう案内経路、すなわち、本ナビゲーション装置によって探索された誘導経路GRを表示した場合の一例が示されている。自車位置マークCMの表示に際しては、図示のように、自車の進行方向を指示する矢印マークに付随する形で当該マークを囲むリングRNが表示される。また、誘導経路GRは、ユーザが識別し易いように他の道路とは異なる表示態様(例えば、目立つ色で表示したり、線幅を太くしたりするなど)で表示される。
【0023】
なお、図2に示す画面表示例では、誘導経路GRの終点である目的地が画面上に表示されていないが、これは以下の理由による。自車位置(CM)から目的地までの誘導経路GRの全行程を同一画面上に表示させようとすると、目的地までの距離にも依るが、一般に画面の表示縮尺率を相当小さくする必要があり、この場合に画面が見づらくなる。そこで、ユーザの設定操作により、画面の表示縮尺率を少なくとも自車周辺の誘導経路GRが把握できる程度の表示スケールに調整する(つまり、画面表示を拡大する)。図2は、この表示スケールを調整したときの画面表示例を示したものである。
【0024】
図3は、本発明を特徴付ける交差点位置の事前予告表示に係る画面表示の一例を示したものである。
【0025】
図3において、(a)は、自車が次に曲がるべき交差点まで所定の距離(本実施形態では400m)に達したときに、制御部17からの制御に基づいてディスプレイ装置6の画面40に表示された地図画像42上で、自車位置マークCMから分離させたリングRNを当該誘導経路GRに沿って当該交差点の位置まで移動させている様子(破線で表示)を示している。
【0026】
一方、(b)は、当該交差点の位置を特定する情報として用いるリングRNを当該交差点の位置に付して(固定して)点滅表示させている様子を示している。このリングRNの点滅表示は、所定時間、例えば、交差点の拡大図を表示する際の基準とする当該交差点まで300mの距離に達するまでの間、行われる。
【0027】
また、リングRNを当該交差点の位置に付した時に、制御部17からの制御に基づいてスピーカ7から、当該交差点に関する情報(当該交差点までの距離と、当該交差点における自車の進行方向を示す情報)の音声による案内を行う。図示の例では、「400m先、右折です」といった音声案内を行っている。
【0028】
図4は、交差点位置の事前予告表示に係る画面表示の他の例を示したものである。
【0029】
図4において、(a)は、自車が次に曲がるべき交差点まで所定の距離(本実施形態では400m)に達したときに、制御部17からの制御に基づいてディスプレイ装置6の画面40に表示された地図画像43上で、当該誘導経路GRのうち自車の現在位置(CM)から当該交差点の位置までの部分の経路MGRを相対的に目立つ表示態様(図示の例では、「水」が流れるような形態)で表示させている様子を示している。
【0030】
一方、(b)は、当該交差点の位置を特定する情報として用いる特定のマークSMを当該交差点の位置に付して点滅表示させている様子を示している。この特定のマークSMの点滅表示は、図3(b)の場合と同様に、所定時間行われる。また、図3(b)の場合と同様に、特定のマークSMを当該交差点の位置に付した時に、制御部17からの制御に基づいてスピーカ7から、当該交差点に関する情報として、「400m先、右折です」といった音声による案内を行う。
【0031】
図5は、事前予告表示された当該交差点の案内表示に係る画面表示の一例を示したものである。図示の例では、表示画面40を左画面Lと右画面Rの2画面に分割し、右画面Rには画面分割前の表示内容(誘導経路GR及び自車位置マークCMと共に当該交差点を含む)を残しておき、左画面Lの地図画像44aに、当該交差点を拡大した表示態様で表示した場合の一例が示されている。この交差点の拡大表示に際しては、運転者が当該交差点及びその周囲の状況を容易に把握できるようにするために、図示のように、当該交差点の近傍にある目印となる物件(銀行、ガソリンスタンド、ファーストフード店等)を指示するアイコンA〜Cも同時に表示される。
【0032】
以下、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30が行う交差点位置の事前予告に係る表示処理について、その処理フローの一例を示す図6を参照しながら説明する。
【0033】
先ず、最初のステップS1では、ユーザ(例えば運転者)が、操作部2(リモコン送信器)からの入力操作により目的地を設定する。この際、必要に応じて、目的地に至る途中の通過点(つまり、どの経路を通って目的地に行くのか)を設定したり、また、各種条件(有料道路優先で行くのか又は一般道路優先で行くのか、走行距離の短縮又は走行時間の短縮のいずれを優先させるのかなど)も併せて設定する。これら設定された目的地等のデータは、インタフェース13を介して制御部17に入力される。
【0034】
次のステップS2では、制御部17において、自車が走行すべき誘導経路を探索し、その探索した誘導経路をディスプレイ装置6の画面に表示する。
【0035】
すなわち、制御部17において、入力された目的地のデータとGPS受信機4で検出された自車の現在位置を出発地として設定された出発地のデータとに基づき、出発地から目的地までが入る範囲の地図データをCD−ROM1aからバッファメモリ12に読み出し、さらに誘導経路記憶部20に格納されているデータを参照して、出発地から目的地までを結ぶ最適な誘導経路GRを横型探索法などにより探索する。
【0036】
探索した誘導経路GRは、図2の画面表示例に示したように、制御部17からの制御に基づき画像合成部22を介してディスプレイ装置6の画面40上に、自車位置マークCMと共に地図画像41に重ね合わされて表示される。このとき、誘導経路GRは、ユーザが識別し易いように相対的に目立つ表示態様で表示される。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置6の画面40を通して、目的地まで自車が案内されるべき誘導経路GRを把握することができる。
【0037】
次のステップS3では、上記のように誘導経路GRに沿って自車が案内されているときに、制御部17において、その誘導経路GR上で自車が次に曲がるべきポイント(前方の交差点)まで所定の距離(本実施形態では400m)に達した(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS4に進み、判定結果がNOの場合には当該所定の距離に達するまで判定処理を繰り返す。この判定処理は、バッファメモリ12に読み出した地図データ(当該誘導経路GRを含む)の参照と、自立航法センサ5から出力される信号に基づき制御部17が算出した自車の走行速度(車速)とに基づいて行われる。
【0038】
次のステップS4では、図3,図4の画面表示例に示したように、制御部17からの制御に基づき画像合成部22を介してディスプレイ装置6が、その画面上に当該交差点の位置を特定する情報(リングRN、特定のマークSM等)を表示すると共に、制御部17からの制御に基づき音声出力部23を介してスピーカ7が、当該交差点に関する案内情報(「400m先、右折です」といったメッセージ)を音声により報知する。
【0039】
次のステップS5では、制御部17において、自車がさらに進行して当該交差点まで300mの距離に達した(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS6に進み、判定結果がNOの場合には300mの距離に達するまで判定処理を繰り返す。この判定処理は、同様にして、地図データ(当該誘導経路GRを含む)の参照と、車速とに基づいて行われる。
【0040】
最後のステップS6では、図5の画面表示例に示したように、制御部17からの制御に基づき画像合成部22を介してディスプレイ装置6が、その画面を左右2画面に分割し、一方の画面(左画面)に当該交差点の拡大図を表示する。そして、本処理フローは「エンド」となる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30によれば、経路誘導時に自車が次に曲がるべき交差点まで所定の距離(400m)に達したときに、制御部17からの制御に基づいて、ディスプレイ装置6の画面上に当該交差点の位置を特定する情報(リングRN、特定のマークSM等)が表示され、スピーカ7から当該交差点に関する案内情報(当該交差点までの距離と、当該交差点における自車の進行方向を示す情報)が音声により出力される(図3,図4の画面表示例、図6のステップS4)。
【0042】
これによって、運転者は、当該交差点の拡大図が表示される前に、当該交差点の位置を事前予告情報として把握することができるので、車線変更などの十分な事前準備を行うことができ、運転中の安全な確認を行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、経路誘導時に次に曲がるべき交差点の案内表示を行うにあたり、当該交差点の拡大図を表示させるタイミング(例えば、当該交差点まで300mの距離に達する時点)より前のタイミング(例えば、当該交差点まで400mの距離に達した時点)で、当該交差点の位置を特定する情報(例えば、自車の現在位置を指示するリングで囲まれた自車位置マークから分離させた当該リングを当該交差点の位置に付して所定時間表示させるなど)を事前予告情報として運転者に報知するようにしているので、運転者は、車線変更などの十分な事前準備を行うことができ、ひいては運転中の安全な確認を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】経路誘導時の画面表示の一例を示す図である。
【図3】交差点位置の事前予告表示に係る画面表示の一例を示す図である。
【図4】交差点位置の事前予告表示に係る画面表示の他の例を示す図である。
【図5】当該交差点の案内表示に係る画面表示の一例を示す図である。
【図6】図1の車載用ナビゲーション装置が行う交差点位置の事前予告に係る表示処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1a…CD−ROM(地図データ格納手段)、
2…操作部、
4…GPS受信機(位置検出手段)、
5…自立航法センサ、
6…ディスプレイ装置、
7…スピーカ、
10…ナビゲーション装置本体、
17…制御部(制御手段)、
18…地図描画部、
19…操作画面・マーク発生部、
20…誘導経路記憶部、
21…誘導経路描画部、
22…画像合成部、
23…音声出力部、
30…車載用ナビゲーション装置、
40(L,R)…表示画面、
41〜44,44a…地図画像、
A〜C…各物件を指示するアイコン、
CM…自車位置マーク、
GR…案内経路(探索された誘導経路)、
RN…リング(当該交差点の位置を特定する情報)、
SM…特定のマーク(当該交差点の位置を特定する情報)。
Claims (4)
- 地図データを格納した地図データ格納手段と、
自車の現在位置を検出する位置検出手段と、
案内情報を提供するディスプレイ装置と、
案内情報を提供するスピーカと、
前記地図データ格納手段、位置検出手段、ディスプレイ装置及びスピーカに動作可能に接続された制御手段とを具備し、
該制御手段は、前記地図データを用いて探索した前記自車の現在位置から目的地までの誘導経路を前記ディスプレイ装置の画面上に表示させるときに、前記自車の現在位置を指示するリングで囲まれた自車位置マークも同時に表示させ、当該誘導経路上で次に曲がるべき交差点の拡大図を表示させるより前のタイミングで当該交差点まで所定の距離に達したときに、前記ディスプレイ装置に対し当該交差点の位置を特定する情報として、前記自車位置マークから分離させたリングを当該交差点の位置に付して所定時間表示させると共に、前記スピーカに対し当該交差点に関する案内情報を音声出力させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。 - 前記スピーカから音声出力される前記交差点に関する案内情報は、当該交差点までの距離及び当該交差点における自車の進行方向を示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段は、前記ディスプレイ装置に対し、前記自車位置マークから分離させたリングを当該誘導経路に沿って当該交差点の位置まで移動させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段は、前記ディスプレイ装置に対し、前記交差点の位置に付した前記リングを点滅表示させることを特徴とする請求項3に記載の車載用ナビゲーション装置。
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