JP4271377B2 - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導経路に従って車両を目的地まで案内する車載用ナビゲーション装置に関し、特に、経路案内中に走行する交差点に関する情報(入口/出口の方位、交差点までの距離など)をユーザが把握し易いように提供するのに適応された車載用ナビゲーション装置に関する。
【0002】
なお、以下の記述において特に定義しない限り、単に「車両」とは、自車を指すものとする。
【0003】
【従来の技術】
従来の典型的な車載用ナビゲーション装置は、地図データを予め記憶させたCD−ROMやDVD−ROM、ICメモリカード等の地図データ記憶装置、ディスプレイ装置、GPS(Global Positioning System )受信機、ジャイロ及び車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出するセンサ等を有し、車両の現在位置を含む地図データを地図データ記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイ画面に描画すると共に、車両位置マーク(ロケーション)をディスプレイ画面に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して車両位置マークを移動させたりして、車両が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0004】
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、運転者が目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能(経路誘導機能)が搭載されている。この経路誘導機能によれば、地図データを用いて出発地(車両の現在位置)から目的地までを結ぶ最適な経路(典型的には、最もコストが低い経路)を、横型探索法やダイクストラ法などのシミュレーション計算を行って自動探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に(例えば色を変えたり、線幅を太くして)表示したり、また車両が誘導経路上で進路を変更すべき交差点に所定距離内に近づいたとき、地図画像上にその交差点の案内図(交差点拡大図と該交差点での進行方向を示す矢印)を表示したりすることで、目的地に向けた最適な経路を運転者が把握できるようになっている。
【0005】
このような車載用ナビゲーション装置では、現在、走行中の車両から見て案内すべき交差点が近くにあり、しかも先に走行する交差点のすぐ先に次の交差点がある場合、ディスプレイ装置等の表示画面上で2つの交差点の同時案内を行っている。
この場合、従来の技術では、2つの交差点はいずれも同じ表示形態(つまり、同じ大きさで同じ色)で表示されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、画面上で2つの交差点を同時案内する場合にいずれも同じ表示形態で表示されていたため、運転者が表示画面を一見しただけでは、どちらの交差点が先に走行する1番目の交差点であるかを容易に把握することができなかった。
【0007】
かかる交差点案内は車両の走行中に行われるため、安全性の面から、先に走行すべき1番目の交差点の位置や進入方向等の表示は運転者が瞬時に認識できるように行う必要がある。さもなければ、運転に支障をきたし、安全性が損なわれるからである。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、経路案内中に走行する交差点に関する情報を容易に且つイメージ的に把握できるように案内を行うことができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明によれば、目的地の入力設定に応答して経路探索を行い、該経路探索に基づく経路案内情報をユーザに提供する車載用ナビゲーション装置であって、ユーザが指定する情報を入力する入力手段と、可視情報の形態でユーザに案内情報を提供する表示手段と、交差点での進行方向を示す表示パターンであって、当該交差点の入口方向を指示する直線状の部分と出口方向を指示する矢印の付いた直線状の部分とが繋がった形状を表した表示パターンを予め記憶させた記憶手段と、前記入力手段、前記表示手段及び前記記憶手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、該制御手段は、前記経路探索に基づいた経路案内中に自車がこの先通過する2つの連続する交差点の各表示パターンを前記表示手段の表示画面に同時に表示させるときに、前記記憶手段に記憶されている各表示パターンを参照して、先に走行する1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下の場合(又は±90°を超えている場合)には、前記表示手段に対して前記表示画面の一部に設定した交差点表示領域の下側(又は上側)及び上側(又は下側)に、それぞれ前記1番目の交差点及び次に走行する2番目の交差点を、該1番目の交差点の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点の出口方向が前記2番目の交差点の入口方向と連続するような表示態様で表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置が提供される。
【0010】
本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、経路案内中に自車がこの先通過する2つの連続する交差点の各表示パターンを表示手段の表示画面に同時に表示させる際に、制御手段により、記憶手段に記憶されている各表示パターン(交差点の入口方向を指示する直線状の部分と出口方向を指示する矢印の付いた直線状の部分とが繋がった形状を表した表示パターン)を参照して、先に走行する1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下である(又は±90°を超えている)と判定した場合に、表示手段に対して表示画面の一部に設定した交差点表示領域の下側(又は上側)に1番目の交差点(表示パターン)を、該交差点表示領域の上側(又は下側)に次に走行する2番目の交差点(表示パターン)を、それぞれ表示させるようにしている。その際、交差点表示領域に、1番目の交差点の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点の出口方向が2番目の交差点の入口方向と連続するような表示態様で表示させている。
【0011】
このような表示態様で2つの連続する交差点(表示パターン)を経路案内中に画面に表示させているので、運転者は、表示画面を一見しただけで、どちらの交差点が1番目の交差点であるかを容易に(瞬時に)且つイメージ的に把握することができる。かかる表示処理は、安全運転の維持に大いに寄与する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の全体構成をブロック図の形態で示したものである。
図1において、1は各縮尺レベル(1/12500、1/25000、1/50000など)に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られた地図データを予め記憶させたCD−ROM、2は後述のナビゲーション装置本体10を操作するための操作部、3はサービスセンタ(メーカその他の機関のサービスセンタ)と通信するための車載電話等の通信機、4は車室内に配置されたマイク、5はGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して車両の現在位置の経度及び緯度を検出するGPS受信機、6は自立航法センサを示し、この自立航法センサ6は、車両方位を検出するためのジャイロ等の角度センサ6aと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ6bとにより構成されている。また、7は液晶方式のディスプレイ装置を示し、このディスプレイ装置7は、ナビゲーション装置本体10からの制御の下に、車両の現在位置の周囲の地図、出発地から目的地までの誘導経路、車両位置マークその他の案内情報などを画面上に表示する。また、8は音声によりユーザに案内情報を提供するためのスピーカを示す。
【0013】
ナビゲーション装置本体10において、11はCD−ROM1から読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、12,13,14,15及び16はそれぞれ操作部2、通信機3、マイク4、GPS受信機5及び自立航法センサ6に接続されるインタフェース(I/F)、17はマイクロコンピュータにより構成され、各インタフェース12〜16に接続される制御部を示す。このうち、インタフェース14は、マイク4から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部17に出力する機能を有している。また、制御部17は、GPS受信機5及び自立航法センサ6からそれぞれインターフェース15及び16を介して出力される情報に基づいて車両の現在位置を検出したり、表示させたい地図のデータをCD−ROM1からバッファメモリ11に読み出したり、バッファメモリ11に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地から目的地までの誘導経路を探索するなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。
【0014】
また、18はバッファメモリ11に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、19は動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び車両位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、20は制御部17によって探索された誘導経路のデータを記憶しておくための誘導経路記憶部を示す。この誘導経路記憶部20には、制御部17によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表現された点の座標)に関するデータ及びその探索中に変更された誘導経路のデータが記録されている。また、21は誘導経路記憶部20から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出して、誘導経路を他の道路とは異なる色及び線幅で描画する誘導経路描画部、22は制御部17からの信号に基づいて音声信号をスピーカ8に出力する音声出力部を示す。
【0015】
また、23は交差点での進行方向を示す矢印を付して当該交差点の形状をイメージ的に表した表示パターン、すなわち、当該交差点の入口方向を指示する直線状の部分と出口方向を指示する矢印の付いた直線状の部分とが繋がった形状を表した表示パターン(図3〜図5参照)に係るデータが予め記憶されている交差点表示パターン記憶部、24は制御部17からの制御に基づいて交差点表示パターン記憶部23から読み出されたデータ(交差点の表示パターン)の描画処理を行う交差点表示パターン描画部、25は画像合成部を示す。この画像合成部25は、地図描画部18で描画された地図画像に、誘導経路描画部21で描画された誘導経路、操作画面・マーク発生部19で生成された操作画面及び各種マークを重ね合わせて、ディスプレイ装置7の画面上に表示させると共に、必要に応じて、交差点表示パターン描画部24で描画された交差点の表示パターンをディスプレイ装置7の画面上に表示させる。交差点の表示パターンについては、誘導経路(地図画像)と共に同時に表示させてもよいし、或いは、画面上に単独に表示させてもよい。
【0016】
本実施形態では、操作部2が「入力手段」に、ディスプレイ装置7が「表示手段」に、制御部17が「制御手段」に、交差点表示パターン記憶部23が「記憶手段」に、それぞれ対応している。
図2は操作部2を構成するリモコン送信器の外観構成を示したものである。このリモコン送信器30には、ジョイスティック31、「決定」ボタン32、「メニュー」ボタン33、「戻る」ボタン34などの各種操作ボタンが設けられている。ジョイスティック31と「決定」ボタン32は一体的に構成されており、上下左右に倒したときは、表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択するためのジョイスティック31として働き、押したときは、選択したメニュー等を実行させるための「決定」ボタン32として働く。
【0017】
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置は、後述するように、経路案内中に2つの連続する交差点をディスプレイ装置7の画面に表示させる際に、1番目の交差点の方を2番目の交差点よりも目立つように表示処理を行う(例えば、1番目の交差点を、背景色とのコントラストが相対的に大きい色で表示したり、相対的に大きいサイズで表示したりする)ことを特徴とする。
【0018】
また、各交差点を表示画面の交差点表示領域に表示する際に、1番目の交差点と2番目の交差点との連続性を視認し易くするために、1番目の交差点の出口方向の向きに応じて、1番目の交差点を交差点表示領域の下側又は上側に選択的に表示させるようにしたことを特徴とする。
図3〜図5は本実施形態の車載用ナビゲーション装置が行う交差点案内に係る画面表示例を示したものである。
【0019】
図3は、1番目の交差点の出口方向の向きに応じて当該交差点を表示領域の下側又は上側に選択的に表示したときの画面表示例を示している。
図示の画面表示例において、40はディスプレイ装置7の表示画面、41は交差点表示領域、CR1は1番目の交差点の表示パターン、CR2は2番目の交差点の表示パターン、GRは画面上に案内された誘導経路、Mは車両位置マークを示す。
【0020】
本実施形態では、交差点の表示パターンは、図3(a)に示すように交差点の出入口(進行方向)を16方位に対応させて、交差点表示パターン記憶部23に予め記憶されている。そして、制御部17により1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下であるか否かを判定し、±90°以下の場合には、図3(b)に示すように交差点表示領域41の下側に1番目の交差点(表示パターンCR1)を表示し、±90°を超えている場合には、図3(c)に示すように交差点表示領域41の上側に1番目の交差点(表示パターンCR1)を表示する。その際、1番目の交差点の入口方向が画面の上方向となるように表示する。また、2番目の交差点(表示パターンCR2)については、その入口方向が1番目の交差点(表示パターンCR1)の出口方向と連続するような表示形態でそれぞれ交差点表示領域41の上側又は下側に表示する。
【0021】
また、図3の画面表示例において、1番目の交差点(CR1)はハッチングで表示されているが、これは、2番目の交差点(CR2)よりも目立つように表示している状態を表している。具体的には、背景色(交差点表示領域41)を例えば黒色とした場合、1番目の交差点(CR1)を背景色とのコントラストが相対的に大きい色(例えば青色)で表示し、2番目の交差点を背景色とのコントラストが相対的に小さい色(例えば灰色)で表示する。或いは、2番目の交差点(CR2)を「シェード」表示してもよい。
【0022】
図3の画面表示例では、1番目の交差点(CR1)の方を2番目の交差点(CR2)よりも目立つように表示処理を行う手法として、コントラストの大小に基づいた色表示を行っているが、表示形態はこれに限定されないことはもちろんである。
図4は、図3に示すコントラストの大小に基づいた色表示に代えて、1番目の交差点(CR1)を2番目の交差点(CR2)よりも大きいサイズで表示したときの画面表示例を示している。
【0023】
図4(a)は、図3(b)の画面表示例(交差点表示領域41の下側に1番目の交差点(CR1)を表示する例)に対応しており、図4(b)は、図3(c)の画面表示例(交差点表示領域41の上側に1番目の交差点(CR1)を表示する例)に対応している。
また、特に図示はしていないが、図3(b)の表示形態(コントラストの大小に基づいた色表示の表示形態)と図4(a)の表示形態(表示サイズの大小に基づいた表示形態)を組み合わせてもよい。かかる表示形態とすることで、1番目の交差点(CR1)の方をより一層目立たせることができる。
【0024】
また、図3,図4の画面表示例では、交差点の表示パターンの形状として、日本で見かける通常の十字路、三叉路などの交差点の形状をイメージ的に表したものを用いているが、表示パターンの形状種別はこれに限定されないことはもちろんである。
図5は、ヨーロッパ等で見かけるラウンダバウト(round-about) 型の交差点の形状をイメージ的に表した表示パターンを用いて各交差点を表示したときの画面表示例を示している。
【0025】
図5(a)は、図3(b)の画面表示例(交差点表示領域41の下側に1番目の交差点(CR1)を表示する例)に対応しており、図5(b)は、図3(c)の画面表示例(交差点表示領域41の上側に1番目の交差点(CR1)を表示する例)に対応している。
また、特に図示はしていないが、このラウンダバウト型の交差点についても、図4に例示した画面表示例(1番目の交差点(CR1)を2番目の交差点(CR2)よりも大きいサイズで表示する例)と同様の表示形態で表示させることも可能である。
【0026】
以下、本実施形態のナビゲーション装置が行う交差点案内に係る表示処理について、その処理フローの一例を示す図6及び図7を参照しながら説明する。
先ず、最初のステップS1では、ユーザ(例えば運転者)が、操作部2(リモコン送信器30)を操作して、目的地を設定する。また、必要に応じて、目的地に至る途中の通過点(つまり、どの経路を通って目的地に行くのか)を設定したり、更に必要であれば、各種の条件(有料道路優先で行くのか一般道路優先で行くのかなど)も併せて設定する。これら設定されたデータは、インターフェース12を介して制御部17に入力される。
【0027】
次のステップS2では、本装置が推奨する案内経路を探索する。具体的には、制御部17が、入力された目的地のデータとGPS受信機5で検出された現在位置を出発地として設定された出発地のデータとに基づき、出発地から目的地までが入る範囲の地図データをCD−ROM1からバッファメモリ11に読み出し、さらに誘導経路記憶部20に格納されているデータを参照して、出発地から目的地までを結ぶ最適な案内経路を横型探索法などにより探索する。
【0028】
次のステップS3では、探索した経路の案内を開始する。このとき、ディスプレイ装置7の画面には、探索した案内経路が、地図画像に重ね合わされて表示される。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置7の画面を通して案内経路を把握することができる。
次のステップS4では、制御部17において、交差点表示に係る入力操作を検出する。すなわち、ユーザが、操作部2(リモコン送信器30)を操作して、ディスプレイ装置7の画面に表示すべき交差点の表示パターンの表示形態と形状種別を指定すると、これらの指定に係る情報が、インタフェース12を介して制御部17により検出される。
【0029】
次のステップS5では、制御部17において、車両の走行速度が所定の速度、例えば40km/h、を越えた(YES)か否(NO)かを判定する。この判定は、車速パルス信号に基づいて行われる。そして、判定結果がYESの場合にはステップS6に進み、判定結果がNOの場合にはステップS7に進む。
ステップS6では(走行速度が所定の速度を越えた場合)、制御部17において、車両が1番目の交差点から所定の第1の距離(例えば、200m)手前に到達した(YES)か否(NO)かを判定する。この判定は、GPS受信機5の出力信号と自立航法センサ6の出力信号とに基づいて行われる。そして、判定結果がYESの場合にはステップS8に進み、判定結果がNOの場合にはその判定処理を繰り返す。
【0030】
一方、ステップS7では(走行速度が所定の速度以下の場合)、制御部17において、車両が1番目の交差点から所定の第2の距離(例えば、150m)手前に到達した(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS8に進み、判定結果がNOの場合にはその判定処理を繰り返す。
ステップS8では、制御部17において、1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下である(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS9に進み、判定結果がNOの場合にはステップS11に進む。
【0031】
ステップS9では(1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下の場合)、ステップS4で検出した入力操作(交差点の表示パターンの表示形態と形状種別の指定)に基づいて制御部17により、交差点表示パターン記憶部23から、指定された表示形態と形状種別に応じた1番目の交差点及びそのすぐ先の2番目の交差点に係る表示パターンを読み出す。
【0032】
次のステップS10では、制御部17からの制御に基づいて読み出された2つの交差点に係る表示パターンを、交差点表示パターン描画部24及び画像合成部25を介してディスプレイ装置7の画面に表示する。
この場合、1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下であるので、表示に際して2番目の交差点との連続性を視認し易くするため、ディスプレイ装置7の画面の交差点表示領域の下側に1番目の交差点を表示し、その上側に2番目の交差点を表示する。
【0033】
このときの画面表示例は、図3(b)、図4(a)及び図5(a)に示した通りである。
一方、ステップS11では(1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°を越えている場合)、同様にステップS4で検出した入力操作(交差点の表示パターンの表示形態と形状種別の指定)に基づいて制御部17により、交差点表示パターン記憶部23から、指定された表示形態と形状種別に応じた1番目の交差点及びそのすぐ先の2番目の交差点に係る表示パターンを読み出す。
【0034】
次のステップS12では、制御部17からの制御に基づいて読み出された2つの交差点に係る表示パターンを、交差点表示パターン描画部24及び画像合成部25を介してディスプレイ装置7の画面に表示する。
この場合、1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°を越えているので、ステップS10で行った表示位置とは逆に、ディスプレイ装置7の画面の交差点表示領域の上側に1番目の交差点を表示し、その下側に2番目の交差点を表示する。
【0035】
このときの画面表示例は、図3(c)、図4(b)及び図5(b)に示した通りである。
ステップS10又はS12の処理が終了すると、交差点表示処理に係る処理フローは「終了」となる。
以上説明したように、本実施形態に係るナビゲーション装置によれば、経路案内中に2つの交差点をディスプレイ装置7の画面に表示させる際に、制御部17が交差点表示パターン記憶部23に記憶されている各交差点の表示パターンを参照して、1番目の交差点(CR1)を2番目の交差点(CR2)と比べて背景色とのコントラストが相対的に大きい色で表示し(図3,図5参照)、或いは、1番目の交差点(CR1)を2番目の交差点(CR2)よりも大きいサイズで表示している(図4参照)。
【0036】
また、制御部17により、1番目の交差点(CR1)の出口方向が直進方向に対して±90°以下である(又は±90°を超えている)と判定した場合に、ディスプレイ装置7に対して画面の一部に設定した交差点表示領域41の下側(又は上側)及び上側(又は下側)に、それぞれ1番目の交差点(CR1)及び2番目の交差点(CR2)を、1番目の交差点(CR1)の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点(CR1)の出口方向が2番目の交差点(CR2)の入口方向と連続するような表示態様で表示している。
つまり、1番目の交差点(CR1)を2番目の交差点(CR2)よりも目立つように、かつ、各交差点間の出入口の方向に連続性をもたせて表示処理を行っているので、運転者は、ディスプレイ装置7の画面を一見しただけで、どちらの交差点が1番目の交差点であるかを容易に且つイメージ的に把握することができる。これによって、従来技術に見られたような不都合(運転に支障をきたし、安全性が損なわれるおそれがあること)を解消することが可能となる。
【0037】
なお、上述した実施形態では、交差点に係る情報を誘導経路(地図画像)と共に同時に表示させる場合について説明したが(図3〜図5参照)、交差点に係る情報のみを単独に表示させることも可能である。この場合、更に、交差点に至る道路名、距離、交差点の方位などを指示する情報を付加するようにしてもよい。かかる表示形態とすることで、ユーザから見れば、交差点に関する情報の把握がより一層行い易くなる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、経路案内中に自車がこの先通過する2つの連続する交差点の各表示パターンを表示画面に同時に表示させる際に、先に走行する1番目の交差点の出口方向の向きに応じて、表示画面に設定した交差点表示領域の下側(又は上側)及び上側(又は下側)に、それぞれ1番目の交差点及び2番目の交差点の各表示パターンを、1番目の交差点の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点の出口方向が2番目の交差点の入口方向と連続するような表示態様で表示している。これにより、ユーザは、交差点に関する情報を容易に且つイメージ的に把握することができる。これは、安全運転の維持に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1のナビゲーション装置における操作部(リモコン送信器)の外観構成を示す平面図である。
【図3】交差点案内に係る画面表示例(その1)を示す図である。
【図4】交差点案内に係る画面表示例(その2)を示す図である。
【図5】交差点案内に係る画面表示例(その3)を示す図である。
【図6】図1のナビゲーション装置が行う交差点案内に係る表示処理の一例を示すフロー図である。
【図7】図6の処理フローに続く処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
2…操作部(入力手段)
7…ディスプレイ装置(表示手段)
8…スピーカ
10…ナビゲーション装置本体
17…制御部(制御手段)
23…交差点表示パターン記憶部(記憶手段)
30…リモコン送信器
40…表示画面
41…交差点表示領域
CR1,CR2…交差点の表示パターン
GR…誘導経路
M…車両位置マーク
Claims (3)
- 目的地の入力設定に応答して経路探索を行い、該経路探索に基づく経路案内情報をユーザに提供する車載用ナビゲーション装置であって、
ユーザが指定する情報を入力する入力手段と、
可視情報の形態でユーザに案内情報を提供する表示手段と、
交差点での進行方向を示す表示パターンであって、当該交差点の入口方向を指示する直線状の部分と出口方向を指示する矢印の付いた直線状の部分とが繋がった形状を表した表示パターンを予め記憶させた記憶手段と、
前記入力手段、前記表示手段及び前記記憶手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記経路探索に基づいた経路案内中に自車がこの先通過する2つの連続する交差点の各表示パターンを前記表示手段の表示画面に同時に表示させるときに、前記記憶手段に記憶されている各表示パターンを参照して、先に走行する1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°以下の場合には、前記表示手段に対して前記表示画面の一部に設定した交差点表示領域の下側及び上側に、それぞれ前記1番目の交差点及び次に走行する2番目の交差点を、該1番目の交差点の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点の出口方向が前記2番目の交差点の入口方向と連続するような表示態様で表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。 - 目的地の入力設定に応答して経路探索を行い、該経路探索に基づく経路案内情報をユーザに提供する車載用ナビゲーション装置であって、
ユーザが指定する情報を入力する入力手段と、
可視情報の形態でユーザに案内情報を提供する表示手段と、
交差点での進行方向を示す表示パターンであって、当該交差点の入口方向を指示する直線状の部分と出口方向を指示する矢印の付いた直線状の部分とが繋がった形状を表した表示パターンを予め記憶させた記憶手段と、
前記入力手段、前記表示手段及び前記記憶手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記経路探索に基づいた経路案内中に自車がこの先通過する2つの連続する交差点の各表示パターンを前記表示手段の表示画面に同時に表示させるときに、前記記憶手段に記憶されている各表示パターンを参照して、先に走行する1番目の交差点の出口方向が直進方向に対して±90°を超えている場合には、前記表示手段に対して前記表示画面の一部に設定した交差点表示領域の上側及び下側に、それぞれ前記1番目の交差点及び次に走行する2番目の交差点を、該1番目の交差点の入口方向を画面上方向にして該1番目の交差点の出口方向が前記2番目の交差点の入口方向と連続するような表示態様で表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。 - 前記制御手段は、車両の走行速度に応じて該車両が前記1番目の交差点から所定の距離手前に到達したときに、前記2つの連続する交差点を前記表示手段の表示画面の一部に設定した交差点表示領域に同時に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用ナビゲーション装置。
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