JP3906397B2 - 断熱パネル及び断熱下地 - Google Patents

断熱パネル及び断熱下地 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建築、構築物に外断熱層を形成しつつ耐力壁を形成する断熱パネル及び断熱下地に係るものであり、さらに詳しくは耐力面材となる板材と断熱層との境界や躯体との境界等に結露を生じ難くすることで耐久性を向上し、熱橋を極力少なくすることで断熱性の向上を図った断熱パネル及びその断熱パネルを用いた断熱下地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、断熱下地を形成するための断熱パネルとしては、例えば特開平5−50543号のようなものがあった。すなわち、構造用面材の片面中央部に硬質有機発泡体を一体に接合してパネル本体を形成し、このパネル本体を柱と横架材に囲まれた所定形状の枠体に固定するための固定用端部を構造用面材の外周に設けた断熱パネルであり、硬質有機発泡体を枠内に嵌装しつつ固定用端部にてパネルを柱、横架材に釘着することで、断熱層を形成しかつ建築物の構造補強材となって断熱下地を形成するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような断熱パネルによって形成した断熱下地は、特に冬期において構造用面材と硬質有機発泡体との境界に結露が生じ易く、よって腐食によって構造用面材の強度が低下しやすいものであった。さらにパネルと躯体との境界部が熱橋となり易く断熱性の弱点であり、さらに建築、構築物の内外からの湿気を含んだ空気が浸入し易く、結露が生じ易い箇所となるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決するために、本発明では、矩形の板材と、板材の表面に配した表断熱層と、表断熱層の表面に配した表シート状物と、板材の裏面に配した裏断熱層と、裏断熱層の裏面に配した裏シート状物から構成し、少なくとも板材の対向する2辺の端部から所定幅に亘って表断熱層、及び裏断熱層を欠截して板材を露出した固定部を形成し、表シート状物は表断熱層の縁部より外方に延出し、裏シート状物は裏断熱層の縁部より外方に延出した断熱パネルを提案する。また、上記断熱パネルの裏断熱層を躯体間に嵌装しつつ固定部を躯体に釘打ちし、隣合う断熱パネルの表断熱層同士の間に補助断熱材を嵌装し、表シート状物の表断熱層の縁部より外方に延出した部分を補助断熱材の表面に被着し、裏シート状物の裏断熱層の縁部より外方に延出した部分の少なくとも一部分を隣接する躯体に密着することによって形成する断熱下地、及び前記補助断熱材を、長尺状の矩形で表断熱層とほぼ同じ厚みを有する硬質断熱部と、硬質断熱部の両側面に貼着する定型で弾性を有する軟質断熱部とから構成する断熱下地を提案する。
【0005】
【作用】
本発明の断熱パネルは、板材の表裏両面に断熱層を形成することにより、四季を通じて板材と断熱層の境界に結露が生じないようになる。また、本発明の断熱下地は、隣合う断熱パネル同士の表断熱層間に補助断熱材を配するので、表断熱層と補助断熱材とで構築物の躯体の外面に連続した断熱層を形成することができ、断熱性能を低下させる熱橋をなくし、断熱性を向上できる。また、表シート状物の表断熱層の縁部より外方に延出した部分を、隣接する断熱パネル間に配した補助断熱材の表面に被着し、さらに裏シート状物の裏断熱層の縁部より外方に延出した部分を、断熱パネルと隣接する躯体と密着させることで、断熱パネルと躯体の境界に構築物の外部、及び内部からの湿気を多く含んだ空気、もしくは湿気が浸入するのを防止でき、断熱パネルと躯体との境界部における結露の発生を防止できる。また、補助断熱材を、長尺状の矩形で表断熱層とほぼ同じ厚みを有する硬質断熱部と、硬質断熱部の両側面に貼着する定型で弾性を有する軟質断熱部とから構成し、軟質断熱部を硬質断熱部と表断熱層同士の間に圧縮して嵌装することにより、表断熱層と硬質断熱部との間の断熱性、気密性を向上し、断熱下地の断熱性、気密性を向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の断熱パネル及び断熱下地について説明する。図1(a)、(b)、及び第1図のa−a部切断断面図である図2は本発明に係る断熱パネルであり、Aは断熱パネル、1は板材、2は表断熱層、3は表シート状物、4は被着部分、5は裏断熱層、6は裏シート状物、7は密着部分、8は離型性部材、9、10は固定部である。
【0007】
板材1は矩形で所定の規格寸法を有し、耐力壁としての強度ないし機能を備えているもので、例えばJAS規格に適合する構造用合板やJIS規格に適合するパーティクルボード等からなり、所定の気密性、防湿性を有するもので、2種以上を組み合わせた複合板でも良い。
【0008】
表断熱層2は、少なくとも板材1の表面側の対向する2辺の端部から所定幅を除く範囲、すなわち固定部9を除く範囲に配するもので、例えばスチレンフォーム(スチレンボード)、ポリウレタンフォーム(ウレタンボード)、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の合成樹脂発泡体からなるもの、或いはボード状に形成されたものを接着剤等で貼着したもの、或いは各種軟質フォーム、グラスウール、ロックウール等の変形が容易なもの等のうち少なくとも1種以上からなる。表断熱層2を板材1と一体に発泡、形成したものは板材1との接着力が高く、製造が容易である。なお、図中においては、板材1の外縁に沿った所定幅に固定部9が設けられるので、表断熱層2は固定部9を除く範囲、すなわち板材1の表面の外縁に沿った所定幅を除く範囲に配するものである。
【0009】
表シート状物3は、表断熱層2の表面に接着剤、もしくは表断熱層2を合成樹脂の発泡によって成形する際の自己接着力によって貼着するもので、例えばアスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不織布等の1種、または2種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物、もしくは通気性防水シート等からなるものである。表シート状物3は、気密性、もしくは防湿性を有し、表断熱層2が外部の空気に含まれる湿気を吸収するのを防止すると共に、表断熱層2を板材1上に合成樹脂を吐出発泡することで形成する場合、表断熱層2の厚みを調整する役割を持つ。
【0010】
被着部分4は、表断熱層2の表面に配した表シート状物3の縁部の、表断熱層2の縁部より外方に延出した部分で、後述するようにBを隣合う断熱パネルAの表断熱層2同士の間に嵌装した際、補助断熱材Bの表面に被着する部分である。なお、補助断熱材Bの表面は被着部分4によって完全に被覆されているのが好ましく、よって被着部分4は固定部9よりも広い幅を有しているのが好ましい。
【0011】
裏断熱層5は、少なくとも板材1の裏面側の対向する2辺の端部から所定幅を除く範囲、すなわち固定部9を除く範囲に配するもので、例えばスチレンフォーム(スチレンボード)、ポリウレタンフォーム(ウレタンボード)、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の合成樹脂発泡体からなるもの、或いはボード状に形成されたものを接着剤等で貼着したもの、或いは各種軟質フォーム、グラスウール、ロックウール等の変形が容易なもの等のうち少なくとも1種以上からなる。裏断熱層5を板材1と一体に発泡、形成したものは板材1との接着力が高く、製造が容易であり、変形が容易な材質を用いたものは、柱21、間柱22や横架材との密着性が良好である。裏断熱層5は、表断熱層2と同一の材質でも、異なる材質でも良い。なお、図中においては、板材1の外縁に沿った所定幅に固定部9が設けられるので、裏断熱層5は固定部9を除く範囲、すなわち板材1の裏面の外縁に沿った所定幅を除く範囲に配するものである。
【0012】
裏シート状物6は、裏断熱層5の裏面に接着剤、もしくは裏断熱層5を合成樹脂の吐出発泡によって成形する際の自己接着力によって貼着するもので、例えばアスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不織布等の1種、または2種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物、もしくは通気性防水シート等からなるものである。裏シート状物6は、表シート状物3と同一の材質でも、異なる材質でも良い。裏シート状物6は、気密性、もしくは防湿性を有し、裏断熱層5が外部の空気に含まれる湿気を吸収するのを防止すると共に、裏断熱層5を板材1上に合成樹脂を吐出発泡することで形成する場合、裏表断熱層5の厚みを調整する役割を持つ。
【0013】
裏断熱層5の裏面は、全面に亘って裏シート状物6で被覆するが、複数の裏シート状物6を用いても良い。なお、裏シート状物6は、図2に△Sで示す範囲、すなわち、柱21、間柱22のサイズに応じて切除する可能性があり、必要に応じて離型性部材8が板材1との境界に位置しする範囲の裏断熱層5の裏面においては、裏断熱層5と分離し、密着部分7を形成する。
【0014】
密着部分7は、裏断熱層5の裏面に配した裏シート状物6のうち、裏断熱層5と貼着せずに分離している部分であり、裏シート状物6の表断熱層2の縁部より外方に延出した部分も含む。密着部分7は、後述するように断熱パネルAを躯体Cに釘着した際、少なくとも一部分が隣接する躯体Cに密着する。裏断熱層5は、後述するように断熱パネルAを躯体Cに釘着する場合に、離型性部材8が位置する範囲において躯体Cの柱21、間柱22や横架材が位置する部分を切除するが、密着部分7は、柱21、間柱22のサイズや位置に応じて切除する可能性があり、必要に応じて離型性部材8が板材1との境界に位置する範囲の裏断熱層5の裏面においては、裏断熱層5と分離しているので、裏断熱層5の一部を切除しても失われることがない。
【0015】
離型性部材8は必要に応じて用いるもので、板材1と裏断熱層5の境界の任意の範囲、例えば図1(b)に示すように裏断熱層5の端縁近傍の所定幅と中央部の所定幅に亘って配する。断熱パネルAを躯体Cに釘着する際に、必要に応じて裏断熱層5の縁部と中央部を所定幅に亘って切除し、裏断熱層5を躯体C間へ嵌装することを可能にするが、柱21や間柱22のサイズや位置に応じて切除する可能性がある範囲の裏断熱層5と板材1との境界に離型性部材8を配することで、裏断熱層5の切除が容易になるものである。
【0016】
離型性部材8は、板材1に貼着して裏断熱層5に対し離型性を有するか、裏断熱層5に貼着して板材1に対し離型性を有するかのいずれかである。板材1に着設して裏断熱層5に対し離型性を有するものとしては、接着面の反対面に合成樹脂発泡体が付着しないような加工が施された接着テープ等が挙げられ、裏断熱層5に着設して板材1に対し離型性を有するものとしては、紙テープ等が挙げられる。
【0017】
固定部9は、少なくとも板材1の対向する2辺の端部において、所定幅に亘って表断熱層2、及び裏断熱層5を欠截して板材1を露出した部分であり、断熱パネルAを躯体Cに釘着する際の釘打ち部となる。工場出荷時において、固定部9を表断熱層2、裏断熱層5より外方に突出することにより、運搬時に表断熱層2の表面近傍の縁部、及び裏断熱層5の裏面近傍の縁部が損傷しにくくなる。なお、固定部9は、断熱パネルAを躯体に固設する際に、裏断熱層5を切除することにより、板材1の裏面側にてその範囲を拡げる。なお、図1(b)においては、固定部9を板材1の全周の所定幅に亘って設けた例を示している。
【0018】
固定部10は、板材1と裏断熱層5の境界における、裏断熱層5の中央部の所定幅に亘って配した離型性部材8上の裏断熱層5を欠截し、板材1を露出させた部分であり、断熱パネルAを躯体Cに釘着する際に間柱22が当接する部分である。
【0019】
図3は、断熱パネルAを用いて断熱下地Dを形成する際に使用する、補助断熱材Bを示す図である。補助断熱材Bは、断熱パネルAを躯体Cに釘着した際に隣合う断熱パネルAの表断熱層2同士の間に嵌装し、表断熱層2と補助断熱材Bとで躯体Cの外面に連続した断熱層を形成するで、断熱性能を低下させる熱橋をなくし、断熱性を向上できる。補助断熱材Bは、硬質断熱部11、軟質断熱部12とから構成する。
【0020】
硬質断熱部11は、長尺状の矩形で表断熱層2とほぼ同じ厚みを有し、例えばスチレンフォーム(スチレンボード)、ポリウレタンフォーム(ウレタンボード)、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の硬質の合成樹脂発泡体からなるものであり、表断熱層2と同一の材質でも、異なる材質でも良い。
【0021】
軟質断熱部12は、硬質断熱部11の両側面に貼着するもので、定型で弾性を有する材質からなり、補助断熱材Bを隣合う断熱パネルAの表断熱層2同士の間に嵌装する際に圧縮して表断熱層2と密着することにより、表断熱層2と硬質断熱部11との間の断熱性、気密性を確保する。軟質断熱部12は、例えば独立気泡の発泡体、あるいは連通気泡のスポンジ状のもの等のうち、少なくとも1つ、もしくは組み合わせからなる。
【0022】
以下に、断熱パネルAを用いて断熱下地Dを形成する工程を説明する。まず、図4(a)に示すように、被着部分4を断熱パネルAの表面側に、密着部分7を断熱パネルAの裏面側にそれぞれ屈曲する。次に、図4(b)に示すように、離型性部材8上に位置する裏断熱層5を所定範囲に亘って切除するが、ここで切除する裏断熱層5は、断熱パネルAを躯体に取り付けた際に、柱21、間柱22や図示しない横架材が当接する範囲であり、間柱22が当接する範囲の裏断熱層5を欠截することで、固定部10を形成する。なお、ここで示す離型性部材8は板材1に貼着して裏断熱層5に対し離型性を有するものである。また、裏断熱層5の欠截する範囲は、柱21、間柱22及び図示しない横架材が当接する範囲のみで、離型性部材8が位置する幅全部を欠截する必要はない。
【0023】
次に、図5に示すように、躯体Cを構成する柱21、間柱22及び図示しない横架材の間に裏断熱層5を嵌装し、固定部9を躯体Cに当接して釘等の固定具αを釘打ちし、断熱パネルAを躯体Cに固定する。
【0024】
次に、図6(a)に示すように、隣合う断熱パネルAの表断熱層2同士の間に、補助断熱材Bを嵌装する。補助断熱材Bは、表断熱層2と補助断熱材Bとで躯体Cの表面に連続した断熱層を形成することで熱橋を無くすと共に、隣合う断熱パネルAの固定部9同士の間の目地部βを被覆し、断熱下地Dの断熱性、気密性の向上に寄与する。
【0025】
次に、図6(b)に示すように、被着部分4を点線矢印で示した方向に回転して補助断熱材Bの表面を隠ぺいするように被着し、さらに密着部分7を点線矢印で示した方向に回転しつつ柱21、間柱22等と合致する形状に折曲げ、それぞれの密着部分7が隣接する躯体Cに密着して、図7(a)に示すように断熱下地Dを形成する。
【0026】
なお、断熱下地Dを形成した際に、目地部β近傍の断熱パネルAと躯体Cとの接合部において、完全な気密性を確保するのは困難であり、例えば図7(a)のb部分の拡大図である図8において一点鎖線矢印、及び二点鎖線矢印で示すように、構築物の内外の空気が流入する経路が生じる場合がある。すなわち、夏期の冷房使用時においては、構築物外の湿気を多く含んだ暖かい空気が二点鎖線矢印で示すような経路で、すなわち補助断熱材Bと表断熱層2の間隙から板材1側に浸入すると、板材1の近傍は構築物外部よりも温度が低いため、同箇所にて結露が生じ易くなる。また、冬期の暖房使用時においては、構築物内の湿気を多く含んだ暖かい空気が、一点鎖線矢印で示すような経路で、すなわち躯体Cと裏断熱層5の間隙から板材1側に浸入すると、板材1の近傍は構築物内部よりも温度が低いため、やはり同箇所にて結露が生じ易くなる。
【0027】
しかし、表シート状物3に気密性を有する材質を用いた場合、被着部分4を補助断熱材Bに被着したことで、断熱パネルAと躯体Cの境界への構築物の外部からの空気の浸入路を塞ぎ、構築物の外部の湿気を含んだ空気が浸入するのを阻止するので、断熱パネルAと躯体Cとの境界への結露の発生の防止に寄与する。また、表シート状物3に通気性防湿シートを用いた場合、被着部分4を補助断熱材Bに被着したことで、断熱パネルAと躯体Cの境界への構築物の外部からの湿気の浸入路を塞ぎ、構築物の外部の空気を浸入させても湿気の浸入を阻止するので、断熱パネルAと躯体Cとの境界への結露の発生の防止に寄与する。
【0028】
同様に、裏シート状物6に気密性を有する材質を用いた場合、密着部分7を隣接する躯体Cと密着したことで、断熱パネルAと躯体Cの境界への構築物の内部からの空気の浸入路を塞ぎ、構築物の内部の湿気を含んだ空気が浸入するのを阻止するので、断熱パネルAと躯体Cとの境界への結露の発生の防止に寄与する。また、裏シート状物6に通気性防湿シートを用いた場合、密着部分7を隣接する躯体Cと密着したことで、断熱パネルAと躯体Cの境界への構築物の内部からの湿気の浸入路を塞ぎ、構築物の内部の空気は浸入させても湿気の浸入は阻止するので、断熱パネルAと躯体Cとの境界への結露の発生の防止に寄与するものである。
【0029】
最後に、図7(b)に示すように、断熱下地Dの表面側に胴縁31を介して外装材32を配し、躯体Cの裏面側に内装材33を配して、外通気層34、内通気層35を有する外装構造Eを形成する。
【0030】
なお、被着部分4の補助断熱材Bの表面への被着は、接着剤等を用いることができるが、図7(b)に示すように、胴縁31によって押さえつけることによって被着部分4と補助断熱層Bとの間に隙間が生じなくなる。また、密着部分7と躯体Cとの密着は、接着剤やピン、釘等を用いるが、密着部分7の先端を図7(b)に示すように、躯体Cと内装材33との間に挟み込むことで、躯体Cと密着部分7の密着性をより高めることができる。
【0031】
以上説明したのは、本発明の代表的な一例にすぎず、図9(a)、(b)〜図11(a)〜(c)に示すような断熱パネルAを形成することができる。図9(a)、(b)は、製造時において表断熱層2、裏断熱層5を板材1の表裏面全域にそれぞれ配した断熱パネルA′を形成し、施工現場において断熱パネルA′の表断熱層2の縁辺に沿った所定幅を切除し、かつ裏断熱層5の縁辺に沿った所定幅を切除することによって固定部9を形成する断熱パネルAの例であり、離型性部材8の他に、板材1と表断熱層2の境界の表断熱層2の縁辺に沿ったの所定幅に亘って、離型性部材41を配したものである。
【0032】
離型性部材41は、施工現場において断熱パネルA′の表断熱層2の縁辺に沿った所定幅、すなわち図10(a)における△Tの範囲の表断熱層2を図10(b)に示すように切除して固定部9を設け、断熱パネルAを形成するのを容易ならしめるものである。勿論、表シート状物3は、△Tの範囲において表断熱層2から分離している。断熱パネルA′は製造時において板材1の表裏面全域に表断熱層2、裏断熱層5することで、表断熱層2、裏断熱層5のそれぞれを合成樹脂の吐出発泡にて形成する場合、製造が容易になるものである。
【0033】
図11(a)は、板材1の対向する2辺の端部から所定幅に亘って表断熱層2、及び裏断熱層5を欠截して固定部9を形成した断熱パネルAの例である。図11(b)は図11(a)に示す断熱パネルAにおいて、離型性部材8を裏断熱層5の端縁近傍の所定幅と中央部の所定幅に亘って配した例であり、施工現場において、予め固定部9を設けた板材1の対向する2辺の他の辺にも、固定部9を設けることができる。また、図11(c)は図11(a)に示す断熱パネルAにおいて、離型性部材8を裏断熱層の対向する2辺の端部から所定幅、及び中央部の所定幅に亘って配した例である。板材1の板材の対向する2辺の端部から所定幅に亘って表断熱層2、及び裏断熱層5を欠截して固定部9を形成した断熱パネルAは、工場における連続生産が容易という利点を有する。
【0034】
【発明の効果】
上述したように本発明の断熱パネルは、▲1▼板材の表裏両面に断熱層を形成することにより、四季を通じて板材と断熱層の境界に結露が生じないようになる。また、本発明の断熱下地は、▲2▼隣合う断熱パネル同士の表断熱層間に補助断熱材を配するので、表断熱層と補助断熱材とで構築物の躯体の外面に連続した断熱層を形成することができ、断熱性能を低下させる熱橋をなくし、断熱性を向上できる。▲3▼被着部分を隣接する断熱パネル間に配した補助断熱材の表面に被着し、さらに密着部分を断熱パネルと隣接する躯体と密着させることで、断熱パネルと躯体の境界に構築物の外部、及び内部からの湿気を多く含んだ空気、もしくは湿気が浸入するのを防止でき、断熱パネルと躯体との境界部における結露の発生を防止できる。▲4▼補助断熱材を、長尺状の矩形で表断熱層とほぼ同じ厚みを有する硬質断熱部と、硬質断熱部の両側面に貼着する定型で弾性を有する軟質断熱部とから構成し、軟質断熱部を硬質断熱部と表断熱層同士の間に圧縮して嵌装することにより、表断熱層と硬質断熱部との間の断熱性、気密性を向上し、断熱下地の断熱性、気密性を向上することができる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】断熱パネルの説明図である。
【図2】断熱パネルの説明図である。
【図3】補助断熱材の説明図である。
【図4】断熱下地の施工順序を示す説明図である。
【図5】断熱下地の施工順序を示す説明図である。
【図6】断熱下地の施工順序を示す説明図である。
【図7】断熱下地及び外装構造の説明図である。
【図8】断熱下地の部分拡大図である。
【図9】断熱パネルのその他の例である。
【図10】断熱パネルのその他の例である。
【図11】断熱パネルのその他の例である。
【符号の説明】
α 固定具
β 目地部
A 断熱パネル
B 補助断熱材
C 躯体
D 断熱下地
E 外装構造
1 板材
2 表断熱層
3 表シート状物
4 被着部分
5 裏断熱層
6 裏シート状物
7 密着部分
8 離型性部材
9 固定部
10 固定部
11 硬質断熱部
12 軟質断熱部
21 柱
22 間柱
31 胴縁
32 内装材
33 外装材
34 外通気層
35 内通気層
41 離型性部材

Claims (1)

  1. 矩形の板材と、板材の表面に配した表断熱層と、表断熱層の表面に配した表シート状物と、板材の裏面に配した裏断熱層と、裏断熱層の裏面に配した裏シート状物から構成し、少なくとも板材の対向する2辺の端部から所定幅に亘って表断熱層、及び裏断熱層を欠截して板材を露出した固定部を形成し、表シート状物は表断熱層の縁部より外方に延出し、裏シート状物は裏断熱層の縁部より外方に延出した断熱パネルの裏断熱層を躯体間に嵌装しつつ固定部を躯体に釘打ちし、隣合う断熱パネルの表断熱層同士の間に補助断熱材を嵌装し、表シート状物の表断熱層の縁部より外方に延出した部分を補助断熱材の表面に被着し、裏シート状物の裏断熱層の縁部より外方に延出した部分の少なくとも一部分を隣接する躯体に密着することを特徴とする断熱下地。
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