JP4052411B2 - 断熱パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築、構築物に外断熱層を形成する断熱パネルに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、断熱性と気密性を有する断熱下地を形成する断熱パネルには、特開平6−294172号のように、軸組間に嵌め込められる方形の枠部材と、この枠部材に固定され軸組の屋外側面に当接される釘打ち部を周囲に有する耐力壁用面部材と、この面部材の枠部材で囲まれる屋内側面に設けられた断熱部材とを主要構成部材とするものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような構造のパネルでは、パネル体を軸組間に嵌挿する便宜上、枠部材は軸組よりも小さく形成するため枠体と軸組の間には隙間が生じるものであり、その隙間は枠部材の屋内側外周面に沿って配される断熱パッキンによって埋められることが記述されているが、枠部材と軸組の隙間が断熱パッキンを押し潰した状態の厚さよりも狭い場合は、パネル体の取り付けの際に断熱パッキンが擦られて脱落してしまい、また断熱パッキンの自己弾性力で復元した状態の厚さよりも広い場合は、枠部材と軸組の間を埋めることができず、いずれも断熱性、気密性の低下やその部位近傍への結露の発生を招くものであった。
【0004】
また、耐力壁用面部材は外部との間に、外壁材のみ、もしくは外壁材および空気層を介するのみで外部の温度の変化の影響を受け易く、特に冬期の暖房使用時に於いて、耐力壁用面部材と断熱部材との境界部分に結露を生じる危惧があった。また、耐力壁用面部材と軸組が当接している部分および枠部材が熱橋になり易く、断熱性能に改善の余地があった。
【0005】
さらに、枠部材を有するために切断が困難なのみならず、釘打ちの都合上切断を行った面材の辺の所定幅の断熱部材を掻き取って釘打部を設ける必要があり、開口部等の近傍に断熱パネルを配する際の、施工現場における寸法調整が極めて困難であることから、パネルの生産時に予め確定した寸法に形成しておくことが余儀なくされた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような欠点を解決するため、略矩形の面材と、少なくとも面材の表面における相対する2辺の縁辺に沿った所定幅である釘打部を除いた範囲に配した断熱層と、一方の釘打部の表面において断熱層の側面と接するように載置し、所定幅に亘って釘打部の側方に突出した副断熱部と、断熱層と副断熱部の表面を平滑に跨いだシート材とを有し、副断熱部はシート材の断熱層と副断熱部の境界を軸として回動可能であり、また、断熱層は長手方向、幅方向に沿った切断線によって複数のブロックに分割され、各ブロックはその表面においてシート材と接着し、かつ微少な範囲に配した接着剤によって面材の表面に取り付けられている断熱パネルを提案する。
【0007】
さらにこの断熱パネルには、副断熱部の側面には表面側が突出する第1段差部を形成し、また副断熱部を配さない側の釘打部に隣接する断熱層の側面には表面側が欠切する第2段差部を形成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明に係る断熱パネルついて説明する。図1(a)、(b)、図2(a)、(b)は本発明の断熱パネルの一例であり、Aは断熱パネル、1は面材、2は断熱層、3〜5は副断熱部、6は第1段差部、7は第2段差部、8は第3段差部、9は第4段差部、10はシート材、11は副断熱部3を回動させる軸、12は副断熱部4を回動させる軸、13は副断熱部5を回動させる軸、14〜17は釘打部、18、19は切断線、20は断熱層のブロック(以下、ブロックと称す)、21は接着剤である。
【0009】
面材1は略矩形で所定の規格寸法を有し、耐力壁としての強度ないし機能を備えているもので、例えばJAS規格に適合する構造用合板やJIS規格に適合するパーティクルボード、MDF等からなり、所定の気密性、防湿性を有するもので、2種以上の複合板でも良い。また、各種鉄板を用いることもでき、単なるフラットな鉄板でも良いが、縁辺を折り返すことで釘打ち部に14〜17に相当する範囲に亘って鉄板を二重に重ねることもできる。
【0010】
断熱層2は、面材1の表面に縁辺に沿った所定幅である釘打部14〜17を除いた範囲に配し、所定厚みを有するものであり、例えばスチレンフォーム(スチレンボード)、ポリウレタンフォーム(ウレタンボード)、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の合成樹脂発泡体からなるものである。
【0011】
断熱層2は、断熱パネルAの長手方向に沿った切断線18、幅方向に沿った切断線19によって、図1(b)に点線で示すような複数のブロック20に分割されるが、切断線18、19は刃幅が小さいカッター等で設けるため、各ブロック20間に隙間が生じることはなく、すなわち切断線18、19によって断熱欠損部となることはない。なお、断熱層2は、ブロック20ごとに微少な範囲に配した接着剤21によって面材1の表面に取り付けるものであり、切断線18、19によるブロック20への分割は、断熱層2を面材1に取り付ける前、後の何れでも構わないが、断熱層2を面材1に取り付ける前に行うことがシート材を切断せずとも済むという点で好ましい。
【0012】
副断熱部3は、断熱層2と同一の厚みを有し、面材1の表面における長手方向の端縁の所定幅に亘って形成した釘打部14の表面に、断熱層2の側面と接するように載置し、かつ所定幅に亘って釘打部14の側方に突出するものであり、スチレンフォーム(スチレンボード)、ポリウレタンフォーム(ウレタンボード)、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の合成樹脂発泡体からなるもので、断熱層2と同じ材質でも異なる材質でも良い。
【0013】
副断熱部3は、その表面全域を被覆するシート材10にのみ接着し、断熱層2の側面、および釘打部14とは接着せず、断熱層2とはシート材10によってのみ繋がっており、図2(a)に示すように、シート材10の断熱層2と副断熱部3との境界の軸11を中心として回動可能なものであって、所定幅に亘って釘打部14の側方に突出している。
【0014】
副断熱部3は上述した構成により、断熱パネルAを躯体Bに釘打ちする際には図2(a)に示すように副断熱部4を回動させて釘打部14を露出させ、釘打ち終了後には図1(a)に示す状態に戻すことにより、釘打ちを容易に行うことができ、かつ釘打部14が断熱欠損部とならないようにすることができる。なお、点線で示した軸11の両端には、必要に応じて実線で示した切れ込み11aを形成することができる。
【0015】
副断熱部4は、断熱層2と同一の厚みを有し、面材1の表面の長手方向の端縁の所定幅に亘って形成した釘打部16の表面に、断熱層2の側面と接するように載置し、釘打部16の端縁から外方には突出しないものであり、断熱層2と同じ材質でも異なる材質でも良い。
【0016】
副断熱部4は、その表面全域を被覆するシート材10にのみ接着し、断熱層2の側面、および釘打部16とは接着しておらず、従って断熱層2とはシート材10によってのみ繋がっており、図2(b)に示すように、シート材10の断熱層2と副断熱部4との境界の軸12を中心として回動可能なものである。上述した構成により、断熱パネルAを躯体Bに釘打ちする際には図2(b)に示すように副断熱部4を回動させて釘打部16を露出させ、釘打ち終了後には図1(a)に示す状態に戻すことにより、釘打ちを容易に行うことができ、かつ釘打部16が断熱欠損部とならないようにすることができる。
【0017】
副断熱部5は、断熱層2と同一の高さを有し、面材1の表面の長手方向に沿った中央部の所定幅に亘って形成した釘打部17の表面に、その両側面を両側の断熱層2の側面と接するように載置し、副断熱部3、4と同様、断熱層2と同じ材質でも異なる材質でも良い。
【0018】
副断熱部5は、その表面全域を被覆するシート材10にのみ接着し、断熱層2の側面、および釘打部17とは接着しておらず、従って片側の断熱層2とシート材10によってのみ繋がっており、図2(a)に示すように、シート材10の断熱層2と副断熱部5との境界の軸13を中心として回動可能なものである。上述した構成により、断熱パネルAを躯体Bに釘打ちする際には図2(a)に示すように副断熱部5を回動させて釘打部17を露出させ、釘打ち終了後には図1(a)に示す状態に戻すことにより、釘打ちを容易に行うことができ、かつ釘打部17が断熱欠損部とならないようにすることができる。なお、13aは切断線であり、シート材10は切断線13aにおいて切断されている。
【0019】
第1段差部6は、副断熱部3の側面に形成し、外側面において表面側を突出させ、裏面側に面した平滑面6aを形成するものである。
【0020】
第2段差部7は、断熱層2の副断熱部3と相対する側の幅方向の端縁に形成し、外側面において表面側を欠截し、裏面側に面した平滑面7aを形成するものである。平滑面7aは、施工時に隣接する断熱パネルAの第1段差部6aと接触させることにより、後述する外断熱層22の断熱欠損部を皆無とすることを可能ならしめるものである。なお、平滑面6aと面材1の表面との垂直距離△S、平滑面7aと面材1との垂直距離△Tとの間は、△S≒△Tなる関係にあり、また、平滑面6aの外側端と釘打部14の外側端との水平距離を△X、平滑面7aの内側端と釘打部15の外側端との水平距離を△Yとの間は、△X≦△Yなる関係にある。
【0021】
第3段差部8は、副断熱部5の一方側面に形成し、表面側を突出させて平滑面8aを有し、第4段差部9は、断熱層2の副断熱部5と当接する側に形成し、表面側を欠截して平滑面9aを有するものであり、第3段差部8と第4段差部9はそれぞれ合致する形状に形成する。第3段差部8と第4段差部9を、それぞれが合致する形状に形成することにより、万が一副断熱部5を回動した際に断熱層2、副断熱部5が擦れて削れたり、圧縮されたりして一部欠けることがあっても、釘打後に副断熱部5を回動させて平滑面8aと平滑面9aを接触させることにより、断熱欠損部を皆無とすることを可能とし、断熱下地の断熱性の向上に有効である。
【0022】
シート材10は、断熱層2と副断熱部3〜5を平滑に跨ぐシート状物からなり、アスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不織布等の1種、または2種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物、もしくは通気性防水シート等からなるものである。
【0023】
シート材10は、多数のブロック20からなる断熱層2と副断熱部3〜5を表面において平滑に跨いでかつ各ブロック20、及び副断熱部3〜5の全てと接着しており、かつ、副断熱部3〜5は面材1及び多数のブロックからなる断熱層2と分離していることから、副断熱部3は軸11を、副断熱部4は軸12を、副断熱部5は軸13をそれぞれ中心として、回動可能となるものである。シート材10と各ブロック20、副断熱層3〜5との接着は、接着剤や両面テープによる微小な範囲の接着、もしくは全面接着等の何れでも良い。また、上述したように、副断熱層3〜5の回動を容易ならしめるために、シート材10の適宜箇所に切れ込み11a、切断線13aを設けるのが好ましい。
【0024】
釘打部14〜17は、断熱パネルAを躯体Bに釘打ちする範囲であり、釘打部14〜17は面材1の表面に縁辺に沿った所定幅の部分、釘打部17は面材1の表面の長手方向に沿った中央部の所定幅の部分である。
【0025】
ここで、断熱パネルAの寸法調整を必要とすることなく、断熱パネルAを躯体Bに取り付ける課程について説明する。まず、図3に示すように、軸11を中心として副断熱部3を、かつ軸13を中心として副断熱部5を回動させた断熱パネルA1 を、予め取り付けておいた断熱パネルA0 と隣接する位置に配し、釘打部14、15、17において釘、ビス等の固定具αによって躯体Bに固定する。次に、図4に示すように、副断熱部3、5を回動させ、釘打部14、17を隠ぺいすると共に、断熱パネルA0 の平滑面7aと断熱パネルA1 の平滑面6aとを接触させる。
【0026】
次に、図5に示すように、軸12を中心として副断熱部4を回動させて露出させた釘打部16に固定具αを打ち込み、断熱パネルA1 を躯体Bに完全に固定し、副断熱部4を回動させて釘打部16を隠ぺいし、断熱パネルA1 の取り付けを完了する。上述した工程を繰り返して、図6のように断熱パネルA2 、A3 と連続して躯体Bに取り付けていくことにより、躯体Bの外側に図7に示すような断熱欠損部や熱橋のない外断熱層22を形成することができる。
【0027】
なお、図7中の点線で囲んだa部の拡大図である図8に示すように、断熱パネルA1 の第2段差部7の側面と、断熱パネルA2 の第1段差部6の側面の間にはそれぞれ、△l、△m(△l≒△m)の隙間が生じる場合がある。しかし、断熱パネルA1 の第2段差部7の平滑面7aと断熱パネルA2 の第1段差部6の平滑面6aとを接触させることにより、△l、△mの隙間は、断熱欠損部になることがない。また、平滑面6a、7aの幅の範囲において、各断熱パネルAの取り付け位置の誤差を許容することができる。
【0028】
最後に、図9に示すように外断熱層22の表面から、胴縁23を取り付け、胴縁上に外壁27を配することによって外壁の形成を完了するものである。なお、外壁27は、断熱性を有する金属サイディング材28を用いて形成することが、軽量であるゆえに胴縁、固定具、躯台等にかかる負担が小さい、固定具が熱橋となるのを防止することができる等の面で好ましい。金属サイディング材28としては、例えば図19に示すような断面形状のものを用いることができる
【0029】
次に、開口部等の存在により、施工現場において切断等の寸法調整が必要である場合の施工例について説明する。ここでは開口部に合わせて切断による寸法調整を行い、断熱パネルA′3 を取り除いて、断熱パネルA′1 と断熱パネルA′2 を用いる場合について説明する。まず、図10に示すように、開口部に合わせて切断による寸法調整を行い、断熱パネルA′3 を取り除いて、断熱パネルA′1 と断熱パネルA′2を作成する。断熱パネルA′3 は、他の使用可能な部位に用いることが可能である。
【0030】
断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 はそれぞれ、図11(a)に示すように、副断熱部3、5を回動させて釘打部14、15、17を露出させ、釘打ち終了後には図10に示す状態に戻すことにより、釘打ちを容易に行うことができ、かつ釘打部14、15、17が断熱欠損部とならないようにすることができる。
【0031】
また、断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 はそれぞれ、図11(b)に示すように、切断した面に隣接したブロック20を、切断線19上のシート材10を軸26として回動可能な副断熱部24とすることができる。すなわち、本発明の断熱パネルAは、ブロック20がそれぞれ、微少な範囲に配した接着剤21によって面材1の表面に取り付けられているため、断熱層2全体としては面材1から剥離することはないが、狭い範囲における複数のブロック20ごとの場合は、面材1から容易に剥離させることができる。また、切断等による寸法調整を行った際に、切断面に接する、もしくは切断面近傍のブロック20を、切断線18、もしくは切断線19上のシート材10を軸26として回動可能な副断熱部24とすることが容易である。ここでは、切断線19上のシート材を軸26として回動可能とした副断熱部24を設けた例を示しているが、切断線18上のシート材を軸26として回動可能とした服断熱層24を設けることも、勿論可能である。
【0032】
ここで、断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 を、開口部Cを有する躯体Bに取り付ける過程について説明する。まず、図12に示すように、軸11を中心として副断熱部3を、かつ軸13を中心として副断熱部5を回動させた断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 を予め取り付けておいた断熱パネルA0 と隣接する位置に配し、釘打部14、15、17において釘、ビス等の固定具αによって躯体Bに固定する。次に、図13に示すように、副断熱部3、5を回動させ、釘打部14、17を隠ぺいすると共に、断熱パネルA0 の第2段差部7の平滑面7aと断熱パネルA1 の第1段差部6の平滑面6aとを接触させる。
【0033】
次に、図14に示すように、軸12を中心として副断熱部4を、軸26を中心として副断熱部24をそれぞれ回動させ、釘打部16、25を露出させ、固定具αを打ち込んで断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 を躯体Bに完全に固定した後、図15に示すように、副断熱部4、24を回動させて釘打部16、25を隠蔽し、断熱パネルA′1 、断熱パネルA′2 の取り付けを完了する。次に断熱パネルA2 を取り付けるが、図16に示すように、断熱パネルA2 の断熱層2、及び副断熱部3の開口部Cにかかる範囲を切り取り、開口部Cと断熱パネルA0 の間に配することもできる。開口部等により断熱パネルAに切断等を行って寸法調整を行わなければならない場合には、以上のような工程を繰り返すことによって、外断熱層22を形成するものである。
【0034】
上述したように、開口部C等の存在により、施工現場において切断等の寸法調整が必要である場合であっても、切断面に接する、もしくは切断面近傍のブロック20を、切断線18、もしくは切断線19上のシート材10を軸26として回動可能な副断熱部24とすることができるため、釘打ちを容易に行うことができ、かつ釘打部25が断熱欠損部とならないようにすることができる。
【0035】
なお、本発明に係る断熱パネルは、図17(a)、(b)、図18(a)、(b)に示すような構成を採ることもできる。すなわち、図17(a)は、シート材10の一方の端部と、副断熱層5上のシート材10を延長し、施工後に防水シートを重ね合わせることによって、外断熱層18の外面に位置する防水シートに隙間をなくし、壁面の防水性を完全なものとすることを可能とした断熱パネルAの例である。図17(b)は、副断熱部3、5の側面を傾斜するように形成することで、副断熱層3、5の回動を容易ならしめた例である。
【0036】
図18(a)、(b)は、面材1の裏面側に、遮音シート20を面材1と一体に配した例である。遮音シート20には、比重が大きく柔軟性に富んだ材質を用いるのが好ましく、例えば鉛等を主成分としたシート材が挙げられるもので、断熱層18の形成時に、全ての断熱パネルAにおける内部に面する面材1の全面を被覆することにより、屋外からの騒音が屋内に伝わるのを防止し、居住性の向上を図るものである。なお、図18(a)においては面材1の裏面の副断熱層3側において遮音シート20を突出させた例、図18(b)においては面材1の裏面の全域をシート材20で被覆した例を示している。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る断熱パネルには、▲1▼副断熱部は断熱層との境界部近辺のシート材を軸として回動可能となるため、一旦副断熱部を回動させて釘打部を露出させつつ釘打を行い、釘打完了後に釘打部を副断熱部を被覆することができ、施工が容易である。▲2▼第1段差部と第2段差部を係合させることにより、断熱欠損部のない理想的な外断熱構造を形成することができる。▲3▼第1段差部と第2段差部の幅の範囲において、となり合う断熱パネル同士の間隔の誤差を吸収し、確実に外断熱構造を形成することができる。▲4▼断熱層は長手方向、幅方向に沿った切断線によって複数のブロックに分割され、各ブロックはその表面においてシート材と接着し、かつ微少な範囲に配した接着剤によって面材の表面に取り付けられているため、施工の際に断熱パネルの切断等による寸法調整が必要となった場合でも、切断面に隣接した各ブロックを切断線上のシート材を軸として回動可能な副断熱部とすることができるため、施工現場に於いて寸法調整を必要とする場合でも、釘打部を露出させつつ釘打を行い、釘打完了後に釘打部を副断熱部で被覆することができるので、開口部等の近傍においても断熱欠損部のない外断熱層を容易に形成することができる。▲5▼面材の裏面側に遮音シートを配すれば、屋外からの騒音の遮断に有効な断熱パネルとなる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱パネルの説明図である。
【図2】本発明の断熱パネルの説明図である。
【図3】施工順序を示す説明図である。
【図4】施工順序を示す説明図である。
【図5】施工順序を示す説明図である。
【図6】施工順序を示す説明図である。
【図7】施工順序を示す説明図である。
【図8】断熱パネル同士の接合部の部分拡大図である。
【図9】施工順序を示す説明図である。
【図10】寸法調整を行った場合の本発明の断熱パネルの説明図である。
【図11】寸法調整を行った場合の本発明の断熱パネルの説明図である。
【図12】寸法調整を行った断熱パネルを用いた施工順を示す説明図である。
【図13】寸法調整を行った断熱パネルを用いた施工順を示す説明図である。
【図14】寸法調整を行った断熱パネルを用いた施工順を示す説明図である。
【図15】寸法調整を行った断熱パネルを用いた施工順を示す説明図である。
【図16】寸法調整を行った断熱パネルを用いた施工順を示す説明図である。
【図17】本発明の断熱パネルの変形例である。
【図18】本発明の断熱パネルの変形例である。
【図19】外壁を形成する金属サイディング材の例である。
【符号の説明】
α 固定具
A 断熱パネル
B 躯体
1 面材
2 断熱層
3 副断熱部
4 副断熱部
5 副断熱部
6 第1段差部
6a平滑面
7 第2段差部
7a平滑面
8 第3段差部
8a平滑面
9 第4段差部
9a平滑面
10 シート材
11 軸
11a切れ込み
12 軸
13 軸
13a切断線
14 釘打部
15 釘打部
16 釘打部
17 釘打部
18 切断線
19 切断線
20 ブロック
21 接着剤
22 外断熱層
23 胴縁
24 副断熱部
25 釘打部
26 軸
27 外壁
28 金属サイディング材
Claims (2)
- 略矩形の面材と、少なくとも面材の表面における相対する2辺の縁辺に沿った所定幅である釘打部を除いた範囲に配した断熱層と、一方の釘打部の表面において断熱層の側面と接するように載置し、所定幅に亘って釘打部の側方に突出した副断熱部と、断熱層と副断熱部の表面を平滑に跨いだシート材とを有し、副断熱部はシート材の断熱層と副断熱部の境界を軸として回動可能であり、また、断熱層は長手方向、幅方向に沿った切断線によって複数のブロックに分割され、各ブロックはその表面においてシート材と接着し、かつ微少な範囲に配した接着剤によって面材の表面に取り付けられていることを特徴とする断熱パネル。
- 副断熱部の側面には表面側が突出する第1段差部を形成し、また副断熱部を配さない側の釘打部に隣接する断熱層の側面には表面側が欠切する第2段差部を形成することを特徴とする請求項1記載の断熱パネル。
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