JP3905762B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧パワーシリンダによる操舵アシストを行う油圧式のパワーステアリング装置に関し、特に、電動機および駆動回路素子の過熱保護の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開2000−142434号公報に開示されるような油圧式パワーステアリング装置においては、電動モータでオイルポンプを駆動して油圧を発生させ、この発生された油圧を油圧制御弁を介して油圧パワーシリンダに供給することにより操舵補助力を発生させるようになっている。そして、電動モータを駆動するドライバ素子の温度を推定し、この推定温度に基づいて各ドライバ素子を過熱から保護するために電動モータを停止させる素子保護手段が備えられている。
【0003】
また、特開平10−100913号公報に開示されている電動パワーステアリング装置においては、電動モータの駆動トルクを減速ギヤを介して操舵軸に伝達することにより操舵補助力を発生させるようになっている。そして、この電動パワーステアリング装置においても同様に、電動モータの巻き線温度推定を行い、この推定温度に基づいて電動モータの温度保護制御を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような、駆動回路素子や電動モータの過熱保護の方法としては、種々の方法があるが、温度上昇に伴って電動モータの駆動電流の上限値を低下させるものが一般的であり、この方法では、駆動回路素子や電動モータの過熱時に通常時の操舵補助力が得られないものの、いきなり駆動電流を遮断してしまうものに比べ遥かに運転者に与える違和感は小さい。
【0005】
しかしながら、特開2001−1918号公報に開示されるように、電動モータで可逆式ポンプを正逆回転駆動させることにより油圧パワーシリンダを駆動させる方式の油圧パワーステアリング装置にあっては、上述にように温度上昇に伴って電動モータの駆動電流の上限値を低下させた場合、操舵の切り返し時の応答遅れが顕著に現れるという問題点があった。
即ち、可逆式ポンプの一対の吐出口のいずれか一方から吐出された油圧を油圧回路を経由して油圧パワーシリンダの左右の油圧室のいずれか一方に送出することによって操舵補助力を発生させるが、電動モータ駆動電流値の上限値を低下させた状態では、操舵切り返し時における電動モータの回転慣性によって電動モータの反転に遅れが生じる。特に、電動モータと操舵輪との駆動経路に油圧が介装された方式の前記油圧パワーシリンダにおいては、電動モータの回転慣性を打ち消す抵抗が小さいことから、操舵の切り返し時における応答遅れの傾向が大きくなる。
また、可逆式ポンプが用いられ、電動モータの回転方向によって操舵方向に応じた操舵補助力を発生させる方式のものにおいては、高出力の電動モータを必要とするため、特に過熱保護手段が必要不可欠である。
【0006】
なお、前記特開2000−142434号公報に開示されるような油圧式パワーステアリング装置では、操舵の切り換え時における油圧の切り換えは油圧制御弁で行なわれ、オイルポンプを駆動する電動モータは一方向に回転するのみであるため、上述のような問題は生じない。
また、前記特開平10−100913号公報に開示されている電動パワーステアリング装置では、操舵輪までがギヤで連結されているため電動モータの回転慣性を打ち消す抵抗力が大きく、このため、操舵の切り返し時に電動モータの回転慣性によって回転方向が反転されないまま回転し続けてしまうことが少ない。
【0007】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、電動モータ駆動により可逆式ポンプから吐出される吐出油圧を油圧パワーシリンダに供給する方式の油圧式パワーステアリング装置において、電動モータや駆動回路素子の過熱保護を行いつつ、操舵の切り返し時の応答遅れを最小限に抑えることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載のパワーステアリング装置は、操舵機構に連係された操舵軸と、前記操舵機構の操舵力を補助する油圧パワーシリンダと、該油圧パワーシリンダの両各油圧室に対し第1通路および第2通路を介して油圧を供給する一対の吐出口を備えた可逆式ポンプと、該可逆式ポンプを正・逆回転駆動させる電動機と、前記操舵軸の回転方向を検出する操舵方向検出手段と、前記操舵軸に作用する操舵力を検出する操舵力検出手段と、該操舵力検出手段で検出された操舵力信号および前記操舵方向検出手段で検出された操舵軸の回転方向信号に基づき前記油圧パワーシリンダに所望の油圧を発生させるために前記電動機に出力される駆動電流を演算する電動機制御手段と、前記電動機および/または電動機駆動回路素子の温度を測定する温度測定手段と、該温度測定手段で測定された電動機および/または電動機駆動回路素子の温度上昇により前記電動機制御手段から出力される駆動電流の上限値を低下させる過熱保護手段と、を備えたパワーステアリング装置において、前記操舵軸の切り返しを検出する切り返し操舵検出手段と、該切り返し操舵検出手段で操舵軸の切り返しが検出された時には前記過熱保護手段により低下された駆動電流の上限値を越えた駆動電流の出力を一時的に可能とする過熱保護解除手段を備えている手段とした。
【0009】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記温度測定手段は、前記電動機に流れる電流値から温度を推定するように構成されている手段とした。
【0010】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、請求項1または2に記載のパワーステアリング装置において、前記過熱保護解除手段は、前記操舵軸が中立付近の所定範囲では作動しない不感帯が設けられている手段とした。
【0011】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のパワーステアリング装置において、車速を検出する車速検出手段を備え、前記過熱保護解除手段は、前記車速検出手段で検出された車速が所定車速以上である時はその作動を停止させるように構成されている手段とした。
【0012】
【作用】
この発明請求項1記載のパワーステアリング装置では、上述のように、切り返し操舵検出手段で操舵軸の切り返しが検出された時には、過熱保護解除手段において、過熱保護手段により低下された駆動電流の上限値を越えた駆動電流の出力を一時的に可能とする過熱保護解除処理が行われるもので、これにより、電動機の駆動により可逆式ポンプから吐出される吐出油圧を油圧パワーシリンダに供給する方式の油圧式パワーステアリング装置において、電動機や電動機駆動回路素子の過熱保護を行いつつ、操舵の切り返し時の応答遅れを最小限に抑えることができるようになる。
【0013】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記温度測定手段が、電動機に流れる電流値から温度を推定するように構成されることで、特別に温度センサを備える必要がなく、これにより、コストの低減と構造の簡略化が可能となる。
【0014】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、請求項1または2に記載のパワーステアリング装置において、前記過熱保護解除手段として、操舵軸が中立付近の所定範囲では作動しない不感帯が設けられることで、操舵補助力を必要としないため過熱保護解除処理が行われなくても操舵の切り返し時の応答性にほとんど影響のない操舵軸の中立位置において、小刻みに行われる操舵切り返しによる制御の煩雑さを解消することができるようになる。
【0015】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のパワーステアリング装置において、前記過熱保護解除手段は、車速検出手段で検出された車速が所定車速以上である時はその作動を停止させるようにしたことで、急激な操舵の切り返しが不要な高速走行時においては、電動機および/または電動機駆動回路素子の過熱保護を優先させることができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(発明の実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1のパワーステアリング装置の構成を図1の概略構成図に基づいて説明する。
【0017】
この発明の実施の形態1のパワーステアリング装置は、図1に示すように、操舵入力手段であるステアリングホイール20が連結された操舵軸21と、該操舵軸21の下端部の出力軸22に設けられたラック・ピニオン23、24と、出力軸22の下端側に設けられてステアリングホイール20の操舵トルクおよび操舵方向を検出するトルクセンサ26と、前記ラックに連繋された油圧パワーシリンダ27と、該油圧パワーシリンダ27に油圧を給排する油圧回路28と、を備えている。
【0018】
前記油圧パワーシリンダ27は、車体幅方向に延設された筒状シリンダ部29内を前記ラックに連繋したピストンロッド30が貫通していると共に、該ピストンロッド30に筒状シリンダ部29内を摺動するピストン31が固定されている。また、筒状シリンダ部29内にはピストン31によって左右の第1油圧室32と第2油圧室33が隔成されている。なお、25a、25bは、ピストンロッド30の両端部にリンクを介して連繋された左右前輪である。
【0019】
前記油圧回路28は、各一端部が前記各油圧室32、33に接続された一対の第1通路34および第2通路35と該両通路34、35の他端部に接続されて電動モータ(電動機)36によって正逆回転可能であり、一対の吐出口34a、35aから選択的に第1油圧室32および第2油圧室33への油圧の供給を行う1つの可逆式ポンプ37と、該可逆式ポンプ37に接続されていて、内部に作動油を貯留したリザーバ39とから構成されている。
【0020】
前記リザーバ39は、内部に貯留された作動油を供給路38を介して前記可逆式ポンプ37に供給補充するようになっていると共に、該可逆式ポンプ37の各構成部材からリークした作動油を回収するようになっている。
また、前記第1通路34および第2通路35にはそれぞれの液圧を検出する左液圧センサ40および右液圧センサ41が接続されている。
さらに、前記電動モータ36には、該電動モータ36のモータコイル温度を測定する温度センサ(温度測定手段)42と、電動モータ36への駆動電流を検出する電流センサ43が備えられている。
【0021】
前記電動モータ36は、コントロールユニット(電動機制御手段・過熱保護制御手段・切り返し操舵検出手段・過熱保護解除手段)ECUから出力される駆動電流によって正逆回転制御されるようになっており、このコントロールユニットECUは、前記トルクセンサ(操舵力検出手段、操舵方向検出手段)26で検出されたトルク信号、左液圧センサ40で検出された左液圧信号、右液圧センサ41で検出された右液圧信号、温度センサ42で検出されたモータコイル温度信号、電流センサ43で検出された駆動電流信号、および、車速センサ44で検出された車速信号がそれぞれ入力され、これらトルク信号等に基づいて演算により操舵アシスト制御を実行するための前記駆動電流を出力する。
【0022】
次に、このコントロールユニットECUにおける電動モータ駆動制御の内容を図2〜6に基づいて説明する。
まず、図2の制御ブロック図において、E1は位相補償器、E2はアシスト液圧量演算器、E3は減算器、E4は減算器、E5は積分演算器、E6は比例演算器、E7は微分演算器、E8は加算器、E9は指令電流演算器、E10は電動モータの駆動回路を示す。
【0023】
次に、上記図2の制御ブロック図における各ブロックの制御内容を図3のフローチャートに基づいて説明すると、まず、ステップS101では、トルク信号、車速信号、右液圧信号、左液圧信号、駆動電流信号、モータコイル温度信号をそれぞれ読み込む。
ステップS102では、位相補償器E1において、トルク信号位相補償フィルタ処理を行う。即ち、トルクセンサ26で検出されるトルク信号を位相補償フィルタで位相を進める処理を行うことで、応答遅れを補償する。
【0024】
ステップS103では、アシスト圧力算出部E2において、前記ステップS101で読み込まれたトルク信号および車速信号から、図4に示すトーションバートルク絶対値−基本目標アシスト液圧特性図(基本アシストトルク特性)に基づいて求められた目標アシスト液圧、および、図5に示す車速−車速感応係数特性図(アシストトルク車速感応係数)に基づいて求められた車速感応係数(1.0〜0)から、次式により目標アシスト液圧を算出する。
目標アシスト液圧=基本目標アシスト液圧×車速感応係数
【0025】
即ち、図4に示すように、トーションバートルク絶対値が所定の範囲内では基本目標アシスト液圧を0とする不感帯処理が行われることにより、操舵の中立位置付近において頻繁な切り替え制御が行われることを防止するようになっている。
また、図5に示すように、高速走行時における走行安定性を確保するため、車速が速くなるにつれて目標アシスト液圧(操舵アシスト力)を低下させる処理が行われる。
【0026】
なお、前記トルクセンサ26のトルク信号は、操舵軸21の中立位置を零とし、右転舵方向が正の値で、左転舵方向が負の値として出力され、このトルク信号に基づき、トルク信号に対する目標アシスト液圧および目標アシスト方向が算出される。また、この目標アシスト液圧は、右転舵アシスト方向が正の値で、左転舵アシスト方向が負の値として算出される。
【0027】
ステップS104では、加算器E3において、右液圧センサ41で検出された第2通路35の液圧から、左液圧センサ40で検出された第1通路34の液圧を減算して液圧差を求めることにより、油圧パワーシリンダ27に作用する実アシスト液圧を算出し、続くステップS105では、減算器E4において、目標アシスト液圧から実アシスト液圧を減算することにより、目標アシスト液圧と実アシスト液圧との偏差ΔPを算出する。
【0028】
続くステップS106では、積分演算器E5、比例演算器E6、および、微分演算器E7において、前記偏差ΔPの積分成分、比例成分、および、微分成分を算出すると共に各々に重みをつけ、加算器E8においてこれら3成分を和算する。そして、指令電流演算器E9において、続くステップS107〜118の処理が行われる。
【0029】
まず、ステップS107では、前記ステップS105において加算器E3で算出された目標アシスト液圧と実アシスト液圧との偏差ΔPに応じた目標電流値を算出する。
続くステップS108では、前記目標アシスト液圧と実アシスト液圧の符号が同一、または、目標アシスト液圧が0(前記ステップS103におけるトーションバートルク絶対値が不感帯範囲内)であるか否かを判定することにより、一方向の操舵が継続されているか否か、または、不感帯処理中であるか否かを判定し、YES(符号が同一、または、目標アシスト液圧が0)である時は、同一方向の操舵が継続されているか、または、トーションバートルク絶対値が不感帯範囲内であるため、ステップS109に進む。そして、このステップS109では、後に詳述する目標最大通電電流値規制解除タイマーが作動中であるか否かを判定し、NO(タイマー非作動)である時は、目標最大通電電流値規制を解除する処理が終了しているため、電動モータ36の過熱保護処理(目標最大通電電流値規制)の要否を判断するステップS110に進む。
【0030】
このステップS110では、モータコイル温度が目標最大通電電流値規制温度40℃以上であるか否かを判定し、YESである時は、電動モータ36の過熱保護処理を行う必要があるため、ステップS111に進み、目標最大通電電流値を規制する(駆動電流の上限値を低下させる)処理がなされた後、ステップS117に進む。即ち、前記ステップS111では、図6の検知温度−目標最大通電電流値特性図に示すようにモータコイル温度が40℃〜80℃の範囲にある時は温度が高くなるにつれて目標最大通電電流値を100%〜30%まで比例的に低下させ、80℃〜90℃の範囲では30%に固定し、90℃以上になると0%とし、通電を停止させることにより、モータコイル温度に応じ目標最大通電電流値を段階的に低下させて電動モータ36が過熱状態になることを防止する。
【0031】
一方、前記ステップS108の判定がNO(符号が非同一および目標アシスト液圧の絶対値>0)である時は、操舵の切り返しが行われた時点であり、かつ、トーションバートルク絶対値が不感帯の範囲を越えているため、目標最大通電電流値規制解除を開始するステップS112に進む。即ち、この目標最大通電電流値規制処理解除は、電動モータ36の回転慣性力による操舵の切り返し時の応答遅れを防止する目的で、前記過熱保護のための目標最大通電電流値規制を一時的に解除するものであり、まず、ステップS112では、目標最大通電電流値規制を解除する時間を設定する目標最大通電電流値規制解除タイマーの初期化を行ない、続くステップS113で目標最大通電電流値規制解除タイマーをカウントアップした後、ステップS114に進む。
【0032】
このステップS114では、目標最大通電電流値規制解除タイマー値が解除時間設定値(0.2〜0.25sec)以上であるか否かを判定し、YESである時は、目標最大通電電流値規制を解除するためステップS115に進んで最大通電電流値規制解除タイマーを停止させた後、過熱保護処理(最大通電電流値規制)の要否を判断する前記ステップS110に進み、また、NOである時は、ステップS116に進んで目標最大通電電流値規制を解除する処理を行った後、ステップS117に進む。
【0033】
このステップS117では、前記ステップS101で読み込まれた駆動電流値と、ステップS107で算出された目標電流値またはステップS111の過熱保護処理により目標最大通電電流値が規制された目標電流値から、電動モータ36の応答性・誘起電圧を考慮した指令電流値を算出し、続くステップS118において指令電流値を駆動回路E10に出力し、この駆動回路E10ではこの指令電流値に基づき電動モータ36の駆動が行われる。この駆動回路E10は、パワーMOSFET等の駆動回路素子から構成されていて、前記指令電流演算器E9の出力である指令電流値を図示を省略したD/A変換器を介して電圧として受け取り、電動モータ36を駆動制御する。
以上で一回のフローを終了する。
【0034】
以上詳細に説明してきたように、この発明の実施の形態1のパワーステアリング装置にあっては、上述のように、操舵が一方向にのみ継続している時は、モータコイル温度に応じ目標最大通電電流値を規制(低下)する過熱保護処理(ステップS101〜S111)を行う一方、操舵の切り返しがあった時には、目標最大通電電流値規制を一時的に解除する過熱保護解除処理(ステップS101〜S108、S112〜S114、S116)を行うようにしたことで、電動モータ36の駆動により可逆式ポンプ37から吐出される吐出油圧を油圧パワーシリンダ27に供給する方式の油圧式パワーステアリング装置において、電動モータ36の過熱保護を行いつつ、操舵の切り返し時における電動モータ36の回転慣性に基づく応答遅れを最小限に抑えることができるようになるという効果が得られる。
【0035】
また、前記目標アシスト液圧と実アシスト液圧の符号が同一でなく、現実的には操舵の切り返しが行われている場合でも、前記ステップS103におけるトーションバートルク絶対値が不感帯範囲内で目標アシスト液圧が0である時は、目標最大通電電流値規制解除をキャンセルするようにしたことで(ステップS108)、操舵アシスト力を必要としないため過熱保護解除処理が行われなくても操舵の切り返し時の応答性にほとんど影響のない操舵軸の中立位置において、小刻みに行われる操舵の切り返しによる制御の煩雑さを解消することができるようになる。
【0036】
また、過熱保護処理実行時においては、モータコイル温度の上昇に応じ目標最大通電電流値を段階的に低下させるようにしたことで(図6参照)、電動モータ36の過熱防止効果を高めることができるようになると共に、操舵アシスト力の低下により運転者に与える違和感を低減できるようになる。
また、過熱保護解除処理を、操舵の切り返し時の初期に一時的にのみ行うようにしたことで(ステップS108、S112〜S114)、過熱保護処理への影響を最小限に抑えることができるようになる。
【0037】
(発明の実施の形態2)
この発明の実施の形態2のパワーステアリング装置は、図7のブロック図および図8のフローチャートに示すように、電動モータ36の温度測定手段が温度センサ42に代えて、温度推定演算器45で構成されている点が前記発明の実施の形態1とは相違したものである。
【0038】
即ち、この発明の実施の形態2では、図8のステップS210において、モータコイル温度信号の読み込みに代えて、温度推定演算器45からのモータコイル温度推定値の読み込みが行われる。なお、前記温度推定演算器45では、電流センサ42で検出された電動モータ36に流れる駆動電流の累積状況と放熱特性からモータコイル温度の推定が行われる。
そして、ステップS211では、モータコイル温度推定値に基づいて、過熱保護処理を実行するか否かの判定が行われる。
【0039】
従って、この発明の実施の形態2では、前記発明の実施の形態1と同様の効果が得られると共に、電流センサ42で検出された電動モータ36に流れる駆動電流に基づいてモータコイル温度を推定するようにしたことで、温度センサ42の省略により、コストの低減と構造の簡略化が可能になるという追加の効果が得られる。
【0040】
(発明の実施の形態3)
この発明の実施の形態3のパワーステアリング装置は、図9のブロック図および図10のフローチャートに示すように、車速が所定値以上である時は、目標最大通電電流値規制解除処理をキャンセルするようにした点が、前記発明の実施の形態2とは相違したものである。
【0041】
即ち、この発明の実施の形態3では、図10のステップS315の判定がNO(目標最大通電電流値規制解除タイマー値が解除時間設定値(0.2〜0.25sec)未満で目標最大通電電流値規制解除中)である時は、ステップS317に進む。このステップS317では、その時の車速が所定車速以上であるか否かを判定し、YES(所定車速以上)である時はステップS316に進んで最大通電電流値規制解除タイマーを停止(目標最大通電電流値規制解除処理をキャンセル)する処理を行った後、モータコイル温度を推定するステップS310に進み、NO(所定車速未満)である時にだけステップS318に進んで目標最大通電電流値規制を解除する処理を行うようにしたものである。
【0042】
従って、この発明の実施の形態3では、前記発明の実施の形態2と同様の効果が得られると共に、急激な操舵の切り返しが不要な高速走行時(所定車速以上の時)には、目標最大通電電流値規制解除処理をキャンセルすることで、電動モータ36の過熱保護を優先させることができるようになるという追加の効果が得られる。
【0043】
(発明の実施の形態4)
この発明の実施の形態4のパワーステアリング装置は、図11のブロック図および図12のフローチャートに示すように、電動モータ36の過熱保護に代えて、駆動回路E10におけるパワーMOSFET(駆動回路素子)の過熱保護を行うようにした点が、前記発明の実施の形態1とは相違したものである。
【0044】
即ち、この発明の実施の形態4では、図12のステップS401において、モータコイル温度信号の読み込みに代えて、温度センサ46で検出されたパワーMOSFET(駆動回路素子)温度の読み込みが行われる。
そして、ステップS410では、駆動回路素子温度に基づいて、過熱保護処理を実行するか否かの判定が行われる。
【0045】
従って、この発明の実施の形態4では、前記発明の実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる他、以下のような追加の効果が得られる。
即ち、前記電動モータ36にDCモータが用いられている場合は、駆動回路E10より電動モータ36側の方が過熱し易いため、前記発明の実施の形態1〜3におけるようにモータコイル温度に基づいた過熱保護処理を行うことで電動モータ36および駆動回路E10を共に過熱保護できるが、ステッピングモータが用いられる場合は、電動モータ36より駆動回路E10の方が過熱し易いため、この発明の実施の形態4におけるように駆動回路素子温度に基づいた過熱保護処理を行うことで、駆動回路E10および電動モータ36の過熱を共に防止できるようになる。
【0046】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、発明の実施の形態1〜3では、温度センサ42でモータコイル温度を検出するようにしたが、電動モータ36がブラシ付きモータである場合には、ブラシ部分の温度を検出するようにしてもよい。
また、発明の実施の形態3における、ステップS317の(所定車速以上時における目標最大通電電流値規制解除処理のキャンセル)処理は、他の発明の実施の形態にも適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明請求項1記載のパワーステアリング装置では、上述のように、前記操舵軸の切り返しを検出する切り返し操舵検出手段と、該切り返し操舵検出手段で操舵軸の切り返しが検出された時には前記過熱保護手段により低下された駆動電流の上限値を越えた駆動電流の出力を一時的に可能とする過熱保護解除手段を備えている手段としたことで、電動機の駆動により可逆式ポンプから吐出される吐出油圧を油圧パワーシリンダに供給する方式の油圧式パワーステアリング装置において、電動機や電動機駆動回路素子の過熱保護を行いつつ、操舵の切り返し時の応答遅れを最小限に抑えることができるようになるという効果が得られる。
【0048】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記温度測定手段は、前記電動機に流れる電流値から温度を推定するように構成されている手段としたことで、特別に温度センサを備える必要がなく、これにより、コストの低減と構造の簡略化が可能となる。
【0049】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、請求項1または2に記載のパワーステアリング装置において、前記過熱保護解除手段は、前記操舵軸が中立付近の所定範囲では作動しない不感帯が設けられている手段としたことで、操舵補助力を必要としないため過熱保護解除処理が行われなくても操舵の切り返し時の応答性にほとんど影響のない操舵軸の中立位置において、小刻みに行われる操舵切り返しによる制御の煩雑さを解消することができるようになる。
【0050】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のパワーステアリング装置において、車速を検出する車速検出手段を備え、前記過熱保護解除手段は、前記車速検出手段で検出された車速が所定車速以上である時はその作動を停止させるように構成されている手段としたことで、急激な操舵の切り返しが不要な高速走行時においては、電動機および/または電動機駆動回路素子の過熱保護を優先させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置を示す概略構成図である。
【図2】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すブロック図である。
【図3】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すフローチャートである。
【図4】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置におけるトーションバートルク絶対値−基本目標アシスト液圧特性図である。
【図5】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置における車速−車速感応係数特性図である。
【図6】発明の実施の形態1のパワーステアリング装置における検知温度−目標最大通電電流値特性図である。
【図7】発明の実施の形態2のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すブロック図である。
【図8】発明の実施の形態2のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すフローチャートである。
【図9】発明の実施の形態3のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すブロック図である。
【図10】発明の実施の形態3のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すフローチャートである。
【図11】発明の実施の形態4のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すブロック図である。
【図12】発明の実施の形態4のパワーステアリング装置における電動モータ駆動制御の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 ステアリングホイール
21 操舵軸
22 出力軸
23 ラック
24 ピニオン
25a 左前輪
25b 右前輪
26 操舵力センサ(操舵力検出手段、操舵方向検出手段)
27 油圧パワーシリンダ
28 油圧回路
29 筒状シリンダ部
30 ピストンロッド
31 ピストン
32 油圧室
33 油圧室
34 第1通路
34a 吐出口
35 第2通路
35a 吐出口
36 電動モータ(電動機)
37 可逆式ポンプ
38 供給路
39 リザーバ
40 左油圧センサ
41 右油圧センサ
42 温度センサ(温度測定手段)
43 電流センサ
44 車速センサ(車速検出手段)
45 温度センサ(温度測定手段)
ECU コントロールユニット(電動機制御手段、切り返し操舵検出手段、過熱保護手段、過熱保護解除手段)

Claims (4)

  1. 操舵機構に連係された操舵軸と、
    前記操舵機構の操舵力を補助する油圧パワーシリンダと、
    該油圧パワーシリンダの両各油圧室に対し第1通路および第2通路を介して油圧を供給する一対の吐出口を備えた可逆式ポンプと、
    該可逆式ポンプを正・逆回転駆動させる電動機と、
    前記操舵軸の回転方向を検出する操舵方向検出手段と、
    前記操舵軸に作用する操舵力を検出する操舵力検出手段と、
    該操舵力検出手段で検出された操舵力信号および前記操舵方向検出手段で検出された操舵軸の回転方向信号に基づき前記油圧パワーシリンダに所望の油圧を発生させるために前記電動機に出力される駆動電流を演算する電動機制御手段と、前記電動機および/または電動機駆動回路素子の温度を測定する温度測定手段と、 該温度測定手段で測定された電動機および/または電動機駆動回路素子の温度上昇により前記電動機制御手段から出力される駆動電流の上限値を低下させる過熱保護手段と、
    を備えたパワーステアリング装置において、
    前記操舵軸の切り返しを検出する切り返し操舵検出手段と、
    該切り返し操舵検出手段で操舵軸の切り返しが検出された時には前記過熱保護手段により低下された駆動電流の上限値を越えた駆動電流の出力を一時的に可能とする過熱保護解除手段を備えていることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記温度測定手段は、前記電動機に流れる電流値から温度を推定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記過熱保護解除手段は、前記操舵軸が中立付近の所定範囲では作動しない不感帯が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のパワーステアリング装置。
  4. 車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記過熱保護解除手段は、前記車速検出手段で検出された車速が所定車速以上である時はその作動を停止させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
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