JP3905559B2 - 独特の組成を有するシアネートエステル樹脂の改良された製造方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、シアネートエステルの合成のためのプラグフロー型反応器を利用する連続式反応器方法に関する。
背景技術
一価及び多価フェノールのシアネートエステルの簡単な合成は、まずGrigatとPutterによって1963年に記載された。ドイツ特許第1,195,764、ドイツ特許第1,201,839及びE.GrigatとR.Putter, Chem. Ber.97(1964), 3012を参照のこと。
この合成の後の変法では、ノボラックのシアネートエステル(平均分子量600ないし1500)が、ある溶媒中のノボラック及びハロゲン化シアンの溶液に塩基を添加することによって製造された。米国特許第3,448,079を参照のこと。そのような特許は、過剰のハロゲン化シアンが存在しなくてはならないことも記述した。
類似の方法が日本特許第70−11712及び米国特許第4,022,755に記載されている。これらの特許の前者は、米国特許第3,448,079に記載されているのと同じ分子量範囲をカバーしているが、これらの特許の後者は、分子量を300ないし600に制限することを推奨した。その後、日本公開特許公報第84−149918はシアネートエステル合成に使用される塩基としてトリアルキルアミンの使用を記載した。この後者の特許でカバーされているノボラックの分子量は300ないし1500であった。
さらに最近の米国特許第4,713,442は、主として、フェノール−ノルボルネン縮合樹脂のシアネートエステルに関するものであったが、上記のノボラックをも包含した。この合成方法は、塩基としてのトリアルキルアミンと共に過剰のハロゲン化シアンを包含した。
なお更に最近では、米国特許第4,981,994が、トリアルキルアミンとノボラックの間で錯体が形成される方法を記載した。この錯体は、比較的非反応性であるので、上記の特許で教示された温度よりも高い温度でハロゲン化シアンと反応することができた。
上記の特許のすべてが共通して持っている一つの特徴は、半バッチ式反応器方法であることである。半バッチ式反応器に固有の問題には、長い滞留時間、乏しい熱伝達及び原料供給の化学量論に伴う問題が含まれる。
発明の要旨
本発明の目的は、上記の先行技術の問題を克服するフェノール基剤シアネートエステル樹脂の合成のための連続方法を提供することである。本発明の他の目的は、上記の半バッチ法によって製造した樹脂とは異なった特徴ある特性を有するシアネートエステル樹脂を提供することである。本発明のその他の効果及び発明の目的は本明細書中に記載されているか又はこれらから当業者に自明である。
本発明の目的及び効果は本発明の方法及びその生成物によって達成される。
本発明は、上記の先行技術の固有の問題を克服するフェノール基剤シアネートエステル樹脂の合成のための改良された連続式プラグフロー反応器を使用している。これら固有の問題故に、上記の半バッチ式反応器により製造されたシアネートエステル樹脂は特徴的な組成を有しているが、本発明の改良された反応器を使用して定常状態で製造された組成物は、同じベースノボラック樹脂を使用したときでも、独特なものである。本発明は、フェノール基剤シアネートエステル樹脂の合成のためにプラグフロー型反応器を使用する改良された連続式方法を包含している。
本発明は、フェノール基剤シアネートエステル樹脂の連続式製造方法であって:フェノール性有機化合物、トリアルキルアミン及びハロゲン化シアンを含んでなる反応体を連続式プラグフロー型反応器に供給すること;該反応体を滞留時間として定義される時間を越えて反応器内に流動通過させて反応させ;該フェノール性有機化合物、該トリアルキルアミン及び該ハロゲン化シアンとを該反応器内で連続的に反応させ;そして、該反応器内の温度を約−75℃ないし約0℃の間に維持することを含む方法を包含する。この反応器はその内径の数倍の長さを有する。ハロゲン化シアンのモル当量濃度は、トリアルキルアミンのモル当量濃度よりも大きく、そしてトリアルキルアミンのモル当量濃度は、フェノール性有機化合物のモル当量よりも大きい。反応器内での滞留時間は、フェノール基を少なくとも実質的にシアネートエステル基に転化できるほどに十分長いが、望ましくない反応を実質的に抑制するには十分に短い。
【図面の簡単な説明】
本発明方法を実施しかつ本発明の組成物を製造するために使用することができるプラグフロー型連続式反応器の概略を示す添付図面を参照すれば、本発明をより完全に理解することができる。
図面の詳細な説明
図面では、各原料供給容器10及び11は、電子上皿天秤(12、13)上に載せられている。各原料供給容器10及び11には、計量ポンプ(14、15)が装着されている。各原料供給容器10及び11は、原料供給ラインにより混合ブロック16に連結されている。管状反応器17は、コイル状の管から成り立っている。管状反応器17の一端は混合ブロック16に連結されており、他端は生成物収集容器18上に連結されている。
発明の詳細な説明
本発明によれば、フェノール性有機化合物、好ましくはフェノール樹脂をプラグフロー型連続式反応器中での定常状態反応の間に反応させて、フェノール性シアネート樹脂を生成させる。フェノール樹脂によって、我々は酸又は塩基の縮合剤の存在下でのアルデヒド又はケトン、好ましくはアルデヒドのフェノールとの、有機溶媒に溶解可能なあるいは融合可能な反応生成物を意図する。酸又はアルカリ溶液中でフェノールとアルデヒドを縮合させる代わりに、不飽和炭化水素、好ましくはビニルエーテルを、高温でアルカリ触媒の影響下でフェノールと付加反応させてもよい。
好ましくは、フェノール性有機化合物は、ノボラックフェノール樹脂(分子量300ないし1500、例えば、約320、約425及び約620)である。フェノール性有機化合物は、トリアルキルアミン、好ましくはトリエチルアミンと反応する。フェノール性反応体は、1又はそれを越える反応性フェノール性水酸基を有するいかなる芳香族化合物であってもよい。フェノール性反応体は、式:
Figure 0003905559
(式中、a及びbは、それぞれ独立して0、1、2又は3であって、少なくとも1のaは0ではなく;nは0ないし約8の範囲内、好ましくは0ないし3であり;Rは、非障害性のアルキル、アリール、アルカリール、異原子、複素環、カルボニルオキシ、カルボキシ、及び、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6アルコキシ、マレインイミド、プロパルギルオキシ、グリシジルオキシなどのような類似の環置換基からそれぞれ独立に選択され;そして、Aは、例えば、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、多環基及び異原子であることができる2価の連結基である。)の好ましくは二価又は多価ヒドロキシ化合物である。非障害性の置換基という用語は、ハロゲン化シアンとの不要な反応を受けないか又は望ましくないか不要な副生成物を生じないか又はフェノール基剤シアネートエステル樹脂のいかなる使用、反応等にも問題を起こさない置換基を意味している。連結基Aの例には、−O−、−SO2−、−CO−、−OCOO−、−S−、C1-12アルカンジイル、ジシクロペンタジエンジイル、アリールアルカンジイル、アリーレン、シクロアルカンジイル及び直接結合が含まれる。
そのようなフェノール性反応体には、例えば、フェノール、m−及びp−ジヒドロキシ−ベンゼン、2−t−ブチルハイドロキノン、2,4−ジメチルレゾルシノール、2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン、テトラメチルハイドロキノン、2,4,6−トリメチルレゾルシノール、2,6−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン、4−クロロレゾルシノール;ジヒドロキシナフタレン、例えば、2,4−、1,5−、1,6−、1,7−、2,6−及び2,7−ジヒドロキシナフタレン;ジヒドロキシビフェニル、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラクロロ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’,6,6’−テトラクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ビス−(3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、及び4,4’−ビス−(4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル;2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチル;ジヒドロキシジフェニルエーテル、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ビス−(p−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス−(p−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス−(m−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル及び4,4’−ビス−[4−(4−ヒドロキシフェノキシ)フェニスルホニル]ジフェニルエーテル;ジフェニルスルホン、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(p−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(4−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−[4−[(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピリデン]フェノキシ]ジフェニルスルホン及び4,4’−ビス−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ジフェニルスルホン;ジヒドロキシフェニルアルカン、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス−(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、1,2−ビス−(p−ヒドロキシ−フェニル)−1,1,2,2−テトラメチルエタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ビス−(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、1,4−ビス−(p−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)ベンゼン、フロログルシノール及び2,2’,5,5’−テトラヒドロキシフェニルスルホンが含まれる。
フェノール性反応体には、例えば、BPAノボラック及びo−クレゾールノボラックのようなその他のフェノール性ノボラックも含まれ得る。フェノール性ノボラックは、グリシジルオキシ、プロパルギルオキシ及びC1-6アルキル基を含む上記の置換基を含有してもよい。
使用してもよい他のフェノール樹脂又は化合物には、式:
Figure 0003905559
(式中、nは1と等しいか1より大きい正の整数であり;
q及びrは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、0から3の整数であってqとrの合計が3に等しく;
o及びpは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、0から4の整数であってoとpの合計が4に等しく;
−Q−は2価の有機の基であり;
Aは、水素、塩素、臭素、1から10の炭素原子を有するアルキル、グリシジルオキシ、及び1から10の炭素原子を有するアルコキシからなる群から選択され;そして
3は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、該コポリマーを完全に硬化するために必要な条件下で非反応性である、水素より他の置換基でる。)のフェノール−ホルムアルデヒドオリゴマー又はそれらの誘導体、及びクレゾール型樹脂及びこれらの混合物が含まれる。安定な生成物をもたらすであろう芳香族フェノール又は多芳香族フェノールを使用してもよい。
ノボラックは、公知の方法でフェノール及びホルムアルデヒドから製造することができる。本発明に従って有用なノボラックは、しばしばフェノール基より他のいかなる官能基も含有しない。しかしながら、ベンゾイド環は、メチル及び他の低級アルキル(例えば、C1-10アルキル)基のような非フェノール置換基を有することができる。非フェノール置換基は、フェノール基剤シアネートエステル樹脂の形成に障害となる性質であってはなく、そして望ましくないか又は不要な副生成物を形成してはないか又はフェノール基剤シアネートエステル樹脂のいかなる使用、反応などに問題を起こしてはならない。フェノール、及び式:
Figure 0003905559
(Rは、1から約10の炭素原子を含有する脂肪族ヒドロカルビル基である。)のアルデヒドから製造されるノボラックも使用できる。ホルムアルデヒドが最も一般的に使用されるが、幾分異なる範囲の特性を得るためにフルフラルアルデヒドを使用してもよい。フルフラルアルデヒドでは、そのアルデヒド基が反応に関与するのみならず、そのフラン環が架橋にも関与する。フェノール−フルフラルアルデヒド樹脂は、一般に、良好な衝撃強さと化学抵抗性を持っている。フェノールをm−クレゾール又はレゾルシノールと置き換えることもできる。その主成分がカルダノールと呼ばれる不飽和フェノールであるカシューナッツ殻油も、フェノールの代替品として使用することができる。ハロゲン化シアンのフェノールとの反応は、塩基により触媒される。その塩基は、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメチレートのようなアルカリ金属アルキレート;及び種々のアミン、好ましくは第三級アミンであってもよい。
樹脂は、まず、芳香族モノマー、例えば、ジフェニルエーテルを、水性ホルムアルデヒドと限定量の溶媒及び強酸触媒、好ましくは硫酸の存在下で反応させることによって製造することもできる。その後、この反応の生成物をさらにフェノール部分と反応させ、各芳香族モノマーについて1.1ないし7モルのホルムアルデヒドと0.1ないし6モルのフェノールを有するポリマーを生成させる。これら3成分の相対量は、望ましい物性を提供するために変動されるであろう。最初の反応は、約25℃ないし100℃の温度で行われ、第2段階は、約100℃で行われる。
ジフェニルエーテルに加えて、特に関心のある他の芳香族モノマーには、キシレン、ナフタレン、及びジフェニルメタンが含まれる。ホルムアルデヒドを、芳香族化合物と反応してから、フェノールと反応してフェノール性ペンダントポリマーを生成できる、パラホルムアルデヒド、又はアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒドなどのようなモノアルデヒドと置き換えてもよい。フェノールが好ましいが、ビスフェノールA、カテコール、ナフトール、ビフェニルジオール、2−クロロフェノール及びメトキシフェノールのような置換フェノールも使用できる。
塩基触媒は、好ましくは第三級アミンである。第三級アミンは、式:
Figure 0003905559
(式中、R’、R”及びR”’はC1-38アルキル、好ましくはC1-10アルキル;フェニルのようなアリール;及びC4-7シクロアルキルである。)により表すことができる。そのような第三級アミンの例には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、メチルジブチルアミン、ジノニルメチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン及びジエチルアニリンが含まれる。好ましい第三級アミンは、その入手容易性及び触媒活性ゆえに、トリエチルアミンである。
ハロゲン化シアンは、好ましくは塩化シアン又は臭化シアンである。好ましいコスト効果のあるハロゲン化シアンは塩化シアンであり、一方、臭化シアンは安全性の観点から好ましい。好ましくは、約1.00:1.05:1.10のノボラックOH当量:トリエチルアミン:ハロゲン化シアンのモル(当量)比が使用される。典型的には、フェノール性有機化合物(例えば、ノボラックOH当量):トリエチルアミン:ハロゲン化シアンのモル(当量)比は、1:1.01:1.02と約1:1.4:1.8の間であることができる。一般的には、有効反応量のフェノール性有機化合物、トリアルキルアミン及びハロゲン化シアンを、トリアルキルアミンのモル当量濃度よりも大きいハロゲン化シアンのモル当量濃度、及びフェノール性有機化合物のモル当量濃度よりも大きいトリアルキルアミンのモル当量濃度で使用する。
本発明の好ましい態様によれば、反応体は不活性有機溶媒中で運ばれる。好ましくは、不活性溶媒はテトラヒドロフランである。
プラグフロー型反応器内の反応は、約−75℃及び0℃間の温度で行われるが、好ましくは約−35℃又はそれ未満、例えば、約−35℃と約−40℃の間の範囲で行われる。約0℃を上回る反応温度は、反応器流出液中に受け入れられないレベルのカルバメート置換基を生ずる傾向にある。
プラグフロー型反応器中での滞留時間は、特定の反応温度における反応体の濃度に大きく依存する。−30℃では、滞留時間は、反応体の濃度に依存して1から10分間、好ましくは約3分間から6分間まで変動するであろう。必要な滞留時間は、流速及び反応器の大きさを操作することによって達成することができる。
急冷工程は、水、好ましくは水と塩化メチレンの組合せで行われる。
本発明のフェノール基剤シアネートエステル樹脂では、フェノール基がシアネートエステル基に高転化率(通常は95%より大きい)で達成される。あらゆる未反応フェノール基は、樹脂生成物中にランダムに配される。本発明の樹脂は、せいぜい極めて低レベルのイミドカルボネート基、極めて低レベルのカルバメート基を含有し、トリアジン基を殆ど含有しないか又は全く含有しない。本発明の樹脂は、ジアルキルシアナミドを殆ど含有しないか又は全く含有せず、加水分解反応副産物も含有せず、そして樹脂進展反応副産物も含まない。
バッチ式反応器では、すべての反応体を最初に反応器に添加し、同じ長さの時間その反応器に滞留させる。半バッチ式反応器では、反応体の一部を漸増させながら又は間隔をあけて添加してもよく、一部の副生物が除去される。連続式反応器では、原料供給は反応器に連続的に計量供給し、流出液を連続的に取り出す。連続式反応器は、定常状態反応として公知である反応をもたらす。
まず、以下の2部において、本発明のより詳細な説明を行う。最初に反応器の鍵となる特徴を説明し、次いで本発明の樹脂組成物を独特なものしている反応化学を説明する。
鍵となる反応器の特徴
上記の特許(及び参照文献)に記載されているシアネートエステルの合成のための半バッチ式反応器とは違って、本発明は、プラグフロー型反応器を利用した連続式反応器方法を包含している。本発明方法では、反応が低温で行われること、フェノール樹脂のモル当量濃度がトリアルキルアミンのモル当量濃度より少なく、そしてトリアルキルアミンのモル当量濃度がハロゲン化シアンのモル当量濃度より小さいことが必須である。滞留時間がフェノール性基のシアネートエステル基への完全な転化を行うに十分に長いが、望ましくない副反応を抑制するのに十分短いことも好ましい。
反応器の鍵となる好ましい特徴は以下の通りである。
I.プラグフロー反応器
a.反応管
− 反応体、溶媒又は生成物のいずれとも反応しないあらゆる素材で構成されており、
− 直径よりも数倍の、例えば、少なくとも10倍の長さを有し、
− 約−75℃から約0℃の温度に維持することができる外部冷却浴中に浸けられる。
b.原料供給容器
− 反応体又は溶媒のいずれとも反応しないあらゆる素材で構成されており、
− 原料供給ラインを介して反応管に連結されている。
c.原料供給ライン
− 反応体又は溶媒のいずれとも反応しないあらゆる素材で構成されており、
− 場合によっては、約−75℃から約0℃までの温度に維持することができる外部冷却浴中に浸けられている。
II.原料供給化学量論
a.原料供給濃度
− 原料供給溶液を注意深く既知の濃度に調製する。
b.原料供給計測
− 場合によっては、原料供給容器は、連続的に原料供給溶液重量を監視する電子天秤で支えられており、
− 流速をコントロールする計量ポンプを介して原料供給溶液を反応器に導入する。
III.滞留時間
a.− 原料供給流速
− 反応管の長さ
によりコントロールされる。
IV.急冷
a.過剰水分
− 生産物流は反応管から出て、直ちに水で急冷される。
米国特許第4,970,276及び5,124,414は、約4ないし6時間の好ましい反応時間、さらにより短い又はより長い反応時間を有する実施例及び比較例とともに開示した。米国特許第5,130,385の実施例1はノボラックのトリエチルアンモニウムを生ずるための時間及びジシアンブロマイドを徐々に添加する時間プラス反応混合物を攪拌する追加の15分間を示している。類似の時間を関連した米国特許5,126,412の実施例3の中に示した。
本発明はループ反応器を使用してなく、その代わりに、本発明はフェノール基のシアネートエステル基への完全な転化を行うに十分に長く、しかし希望しない副反応を抑制するに十分短いプラグフロー型反応器中での滞留時間を用いている。プラグフロー型反応器は管状の一回通行の反応器である。本発明の方法/反応器には、最小のバックミキシングが存在する。一方、ループ反応器がバックミキシングと再循環を可能にする。反応器からの組成物の再循環は、一部の生成物が反応器を1回又はそれを越えて通過することを意味している。再循環されると、生成物はそれによって好ましくない副反応を抑制するには十分に短くはない総滞留時間だけ反応器の中に曝される。
反応化学
シアネートエステル樹脂は反応性物質であるので、化学反応を受けることができる。本発明の独特の反応器は、シアネート合成の化学及び合成後の化学にも影響を及ぼし、最終的には独特の組成の生成物をもたらす。
I.シアネートエステル合成化学
ノボラック樹脂、トリアルキルアミン及びハロゲン化シアンからのシアネートエステルの合成は、3種の鍵となる反応を包含している。
これらの鍵となる反応の第1は、トリアルキルアミン及びハロゲン化シアンからのハロゲン化シアノトリアルキルアンモニウム錯体(I)の形成である。
Figure 0003905559
(式中、Xはハロゲン原子である。)
この錯体は、フェノール樹脂のフェノール基剤シアネートエステル(II):
Figure 0003905559
(式中、Xはハロゲン原子であり、nは整数であり、そしてフェノール樹脂の芳香族環構造上の置換基結合は概してランダムに生じている。)への転化において活性のあるシアネート化剤である。
フェノール樹脂の環構造上のオルト及びパラ位はメタ位よりもより普通であるが、環上に特定の置換配置を有する特異構造も利用可能であり、用いることができる。前駆体シアネートエステル基の芳香族環構造上への置換基配置を、特別な構造にしたフェノール性反応体を選択することにより、その合成中にコントロールすることができる。フェノール基剤シアネートエステルの環構造上の置換基の配置は、フェノール性反応体上の配置に依存するであろう。
フェノール樹脂のない場合又は反対反応条件下では、ハロゲン化シアノアルキルアンモニウム錯体は自発的に分解して、好ましくないジアルキルシアナミド(III)及びハロゲン化アルキル(IV):
Figure 0003905559
(式中、Xはハロゲン原子である。)を生ずるであろう。
これらの好ましくなくかつ毒性のある副産物を生成することに加えて、この分解反応は、原料成分を消費し、その結果、フェノール樹脂のシアネートエステル樹脂への不完全な転化をもたらす。
これらの鍵となる3反応すべては極めて低温においてさえ極めて早い。J.V. Paukstells及びM.-q. Kim, Tetrahedron Letters, 1970, No. 54, 4731, G. Fodor及びS.-y. Abidi, Tetrahedron Letters, 1971, No. 18, 1369及びG. Fodor, S.-y. Abidi及びT. C. Carpenter, J. Org. Chem. 39(11), (1974), 1507を参照のこと。
したがって、反応熱の有効かつ効率的な消費が本発明の反応器の決定的な側面である。本発明のプラグフロー型反応器容器の設計及び本発明の実務を通じて使用できる工程パラメーターをコントロールすることによって、本発明は有効かつ効率的に熱消費を達成することが可能である。これらの特徴は半バッチ式反応器工法では達成できない。
反応器容器の中の熱消費(及びしたがって温度)を有効にコントロールする本発明の能力、例えば、原料供給速度及び冷却方法ゆえに、速度k2が速度k3を圧倒している。このコントロールの結果として、本発明はフェノール類の基をシアネートエステル基への高い(90%より大きい)転化率、95%以上の転化率さえも達成できる。これが本発明のキーポイントである。それがある場合には、未反応のフェノール類の基は部分的にシアネートエステルに転化している樹脂生成物分子の中にランダムに点在することが起こっている。合成反応が完了した後に、完全にシアン酸塩化した分子から分離することができる別個の因子としてこれらが起こっているのではない。したがって、反応温度のコントロールが独特の生成物組成に導くのである。
3の有効な抑制は本発明の反応器の設計及び半バッチ式反応器の間のさらなる相違となった出現する。本発明はシアネートエステル生成物の生成の中にCNX(ただしXはハロゲン原子)の大部分を利用していることをk3の抑制が意味している。したがって、本発明の反応器は半バッチ式反応器に要求されているよりも少量の過剰のCNXを必要としており、その結果原料の経費を低下させ、安全性因子を増大させている。上記の3反応に加えて、以下の式4A及び4Bに示されているような希望しない副反応が合成工程の間に生ずることがある。最も深刻な希望しない副反応のひとつはハロゲン化シアン以上に過剰のトリアルキルアミン及びフェノール類の樹脂の原因となる反応化学量論の不釣り合いの結果である。そのトリアルキルアミンは未反応のフェノール類の基とシアネートエステル基との分子内又は分子間反応を触媒し、イミドカルボネート基(V):
Figure 0003905559
及び
Figure 0003905559
(式中、m、n及びxは整数であり、上記のように、芳香族構造の中の結合は置換基のオルト及びパラ位置でアトランダムに起こり、一般的にメタ位よりも優勢である。)を生ずることが出来る。E. Grigat及びR. Putter, Chem. Ber. 97,(1964), 3018参照のこと。
これらの副反応は得られたシアネートエステル樹脂の品質に深刻な不利益になる。イミドカルボネートの発生はシアネートエステル樹脂生成物の溶解度を低下する又はなくする橋架け反応である。この橋架け反応が操作性能と妥協するより短い樹脂のゲル化時間となって起る。本発明が原料供給組成によって及び原料供給計量ポンプによって原料供給化学量論をコントロールできるので、及び本発明は反応速度k1、k2及びk3をコントロールできるので、イミドカルボネートの発生を除外することができて、又はシアネートエステル樹脂合成工程の間に少なくとも最低にすることもできる。未反応のフェノール類の基に似て、イミドカルボネート基は樹脂生成物の分子にそってシアネートエステル基の間にランダムに挿入されている。これらの基は合成反応の完了後に除去することができない。したがって、その原料供給物の化学量論のコントロールが本発明の独特の生成物組成に導くことができる。
II.合成後シアネートエステル化学
シアネートエステル樹脂は不活性ではなく、しかもその他の化学反応を受けることも可能である。半バッチ式合成反応器はこれらの合成後反応のための理想的な環境を提供している。その結果としておこる反応とともに、その鍵となる不利な2環境因子は以下のA、Bである:
A.貧弱な温度コントロール
半バッチ式反応器に見られる表面積対体積の低い比率が反応器内での不均一な温度に導く。貧弱な温度コントロールに導く深刻な2種類の帰結がある。
1.ジアルキルシアナミドの製造
Eq.1ないし3までに示したように、反応温度があまりに高いならば、ハロゲン化シアノトリアルキルアンモニウム錯体(I)のジアルキルシアナミド(III)への分解速度は好ましくは錯体(I)のフェノール樹脂との反応の速度と拮抗している。したがって、ハロゲン化シアノトリアルキルアンモニウム錯体(I)はシアネートエステル樹脂(II)を生成するよりもジアルキリシアナミド(III)を生成する。
2.化学量論の不釣り合い
錯体(I)のジアルキルシアナミド(III)への分解は過剰のフェノール基の結果として生じている。Eq.4で示しているように、過剰なフェノール基はシアネートエステル基と反応し、イミドカルボナート基(V)を生じ、これが橋架けを構成している。この反応が0℃でさえも容易に起るゆえに、温度コントロールが貧弱であればあるほど、結果として起こる橋架けの量が多くなる。
B.長い滞留時間
たとえ良好な温度コントロールが維持されても、更なる反応を受けることができる環境内ではシアネートエステル樹脂が生成する。更に反応が起こる程度は、シアネートエステル樹脂が反応環境内に維持されているその時間の量に比例している。これらの合成後反応は、現実に単離した樹脂の組成、それから生じる性能に影響する。
ここで問題の合成後反応は2種類のカテゴリーに分かれる;(1)加水分解反応及び(2)樹脂進展反応。そのような各反応の例を以下で検討する。
1.合成後加水分解反応
フェノール類のシアネートエステルへの完全な転化を確保するためには、過剰のハロゲン化シアンCNXを使用する。合成後の反応環境にとどまっている少量のCNXは存在する痕跡量の水によって加水分解することができて、HOCN及びHXを生ずる。
Figure 0003905559
このようにして発生したHOCN及びHXはシアネートエステル基(II)のカルバメート基(VI):
Figure 0003905559
(式中、xは整数であり、VIの芳香族環構造の中の置換基の位置は前駆体シアネートエステル基の環構造の置換基の配置によって変動する。)への加水分解を触媒することができる。環構造のなかでの置換基の位置がランダムならば、オルト及びパラ置換基の位置は一般的にはメタ置換の位置よりも優勢である。
この加水分解は弱酸性の溶液中でさえ極めて速やかに進行する。E. Grigat及びR. Putter, Chem. Ber. 97, (1964), 3018, R.Stroh及びH. Gerber, Angew. Chem., 72, (1960), 1000, D. Martin, Angew. Chem. Int. Ed., 3, (1964), 311, D. Martin, Chem. Ber., 97 (1964), 2689及びM.Hedayatullah及びLetter. Denivelle, C.R. hebd. Seances, Acad. Sci., 260, (1965), 3985参照のこと。
2.合成後樹脂進展反応
樹脂進展反応はシアネートエステル基のカルバメート基への加水分解よりも重要な関心事である。シアネートエステル基のトリアジンへの酸触媒によるトリマー化は十分に文書化されている。E. Grigat及びR. Putter, Chem. Ber., 97 (1964), 3012;E. Grigat及びR. Putter, Chem. Ber., 97 (1964), 3018, D.Martin, Chem. Ber. 97 (1964), 2689, M. Hedavatullah及びA.Nunes, C.R.Acad. Sci. Paris, Ser. C.265, (1967) 1124,及びM. Hedavatullahら,Bull. Soc. Chim. Fr. (1969), 2729を参照すること。
トリマー化は以下のようにして起こる:
Figure 0003905559
式中、nは整数であり、得られた芳香族環構造の中の置換基の配置は前駆体のシアネートエステル基の置換基の配置によって変動する。過剰のCNXの加水分解から生じたたHOCN及びHXに加えて、合成の中で生じたハロゲン化トリアルキルアンモニウム塩はこの反応を十分触媒する。樹脂進展反応のいかなる量も加工しやすさ、ゲル化時間及び貯蔵時間のような樹脂の特徴に大きな効果を及ぼしていることは明白である。
これらの合成後反応は樹脂のバックボーン全体を通じる場所でランダムに起こっており、個別の、不連続の分離可能な分子としてでなく起こっている。したがって、これらの反応は樹脂組成、したがって樹脂特性に顕著な効果を及ぼす。本発明の反応器では合成後反応は反応器滞留時間を限定することによって及び反応混合物を反応器を出た直後に冷水で急冷することによってコントロールする。フェノール類の樹脂又は化合物は好ましくは以下の式:
Figure 0003905559
(nは整数であり、芳香族構造の中の置換基位置は製造会社から入手したときには特定することができるが、置換基のオルト又はパラ位置が好ましい。)を有するノボラック樹脂である。置換基の位置がランダムであるならば、芳香族構造の中のオルト及びパラ位結合がメタ位よりも典型的に優勢である。
ハロゲン化シアンの例はジシアンブロマイド及びジシアンクロライドを包括している。
一般式RR’R”Nのトリアルキルアミンの中のR、R’及びR”は同一であっても異なっていてもよく、さらにそれぞれは直鎖又は枝分かれしたC1-6アルキル基であるトリアルキルアミンを使用することが有利である。特に好ましいトリアルキルアミンはトリエチルアミンである。有用なトリアルキルアミンの例はとトリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルモノエチルアミン、モノメチルジエチルアミン、ジメチルモノプロピルアミン、ジエチルモノイソプロピルアミン、トリオクチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチルピペリジン、ジメチル−sec−ブチルアミン、N−メチルピロリジン、ピリジンなどである。
反応を実行するための溶媒としては、基本的には反応成分が十分に可溶性であり、ハロゲン化シアン又はその他のいかなる成分とも反応しないいかなる不活性の有機溶媒も使用することができる。そのような不活性の溶媒の例は、エチルアセテート、ブチルアセテートのようなエステル類、テトラヒドロフラン、グライム、ジグライム、テトラヒドロピラン、3−メチルテトラヒドロフランのようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、エチルプロピルケトンのようなケトン類、ジメチルスルフォキサイド、ジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素、N,N−ジメチルアセタミド、N,N−ジメチルフォルマミド、N−メチル−2−ピロリドンのようなアミド及びこれらの混合物である。
好ましい溶媒はテトラヒドロフラン(THF)である。好ましい結果はジクロロメタン、エチルアセテート又はジオキサンを溶媒として使用するときにも得られる。
水分による急冷工程はその後にジクロロメタン又はその他の適当な有機溶媒の添加が続くことができる。好ましくは、その水急冷工程は反応混合物を水とジクロロメタンを有する容器内を通過させることによって行うことができる。
水分による急冷工程の後に、必要ならば、生成物を当業者に公知の通常の方法によって分離、精製することができる。
本発明のフェノール基剤シアネートエステル樹脂は合成樹脂を製造するための重要な構築ブロックである。本発明のフェノール基剤シアネートエステル樹脂の分子量が高いほど、そのゲル化時間は短い。長いゲル化時間は多くの応用のために好ましい。
樹脂の特性決定
多数の普通の技術を種々の合成方法を経由して得られたシアネートエステル樹脂を特徴付けるために使用する。これらの技術は以下の技術を包含している:赤外線分析(IR)、ホットプレイト樹脂ゲル化時間、ガスクロマトグラフィー(GC)、示差熱量計(DSC)、ゲル浸透クロマトグラフィー。これらの技術を使用することによって、樹脂の骨格の内部に存在する官能基の型、反応合成副反応の存在、樹脂が進展反応を受けるその程度を求めることが出来る。
I.赤外線分析
多くの赤外バンドがいかなる官能基がシアネートエステル樹脂の中に存在するかを決定することに有用である。これらの使用したバンド、その官能基の帰属を以下に表によって示す。
Figure 0003905559
試料をKBr板上に析出した薄いフィルムの形態として分析した。分析はPerkin-Elmerモデル1600FT−IRを使用して行った。
バンドの帰属は既知の化合物の分析によって行った:ノボラック樹脂をフェノール類の−OHバンドのために使用する。フェニルシアネートエステル[参照D. Martin及びM. Bauer, Org. Syn., 61, 35 (1983), 35]をシアネートエステルのバンドのために使用する。フェニルカルバメート(アルドリッチ)をカルバメートバンドのために使用する。2,6−ジメチルフェノール及び4−メチル−フェニル−シアネートエステルから合成したモデルイミドカルボネート[E. Grigat及びR. Putter Chem. Ber. 97, (1964), 3018]をイミドカルボネートバンドのために使用する。2,4,6−トリ−フェノキシ−1,3,5−トリアジン(アルドリッチ)をトリアジンバンドのために使用する。
II.ホットプレート樹脂ゲル化時間
樹脂ゲル化時間をあらかじめ特定の温度、往々にして200℃に加熱し、その温度に維持しておいた熱電対付きのホットプレートを使用して求める。樹脂の少量(約0.5g)をホットプレートにおき、連続的に攪拌する。プレート上に樹脂をおいてから樹脂がゲルに変化するまでに経過した時間を樹脂ゲル化時間として記録する。
同一のノボラック、ただし異なった方法によって合成したシアン酸塩樹脂について得られたゲル化時間の差は樹脂組成の差異のよい指標である。
III.ガスクロマトグラフィー
シアネートエステル樹脂の試料をがガスクロマトグラフィーを使用して試料中に存在するジメチルシアナミド副産物の濃度を求めるために分析した。分析はスペルコ(Supelco SP−1000 60m×0.32mm溶融シリカカラム付き及び自動積分計付きのHP5890ガスクロマトグラフを使って行う。
IV.DSC分析
DSC分析は同一のノボラックを原料として、しかし異なった方法で合成したシアネートエステル樹脂の比較には有用である。重合開始及びピーク温度の相違は樹脂進展反応の程度の相違を指摘する。全重合熱の相違が樹脂向上の度合いの相違を示している。分析はDuPontのモデル9900熱分析システムを使って行う。分析条件は:
ΔT/Δt=5°K/分(N2条件下)
であった。
V.GPC分析
シアネートエステルへの転化の前後の樹脂分子量の概要を比較するためにGPC分析を使用する。分子量の顕著な変化は橋かけ又は進展反応が重合中に又は重合後に起こったことを示している。
分析は50Å/5μmないし500Å/10μm混合床PLゲルカラム付きのPerkin-Elmerモデル250LCポンプ及びPerkin-Elmer LC−235UV検出モニタリング270nmを使用することによって行う。キャリブレーションは850,000から106までの分子量に渡る8種類の単分散ポリスチレンキャリブレーション用標準物質によって行う。カラムの温度は35℃に維持する。使用する溶媒はエチルアセテートであり、流速は1.0ml/分であり、注入量は1μlである。
これらの分析から得られた分子量は850,000から106までの分子量にわたる8種類の単分散ポリスチレンキャリブレーション用標準物質の保持時間に基づいている。これらの値を絶対的なシアネートエステル樹脂の重量に転化する試みは行われていない。
この発明のシアネートエステルは第3級アミンの存在下に適当なポリアロマチックフェノールをハロゲン化シアンと接触させることによって製造したポリアロマチックシアネートエステルであってもよい。
本発明は以下に示す非制限的な実施例を参照して、より完全に理解することもできる。
実施例1ないし4
実施例1ないし4を以下のパイロットプラント条件でテストした。そのパイロットプラント条件は一部には便利さを基礎にして選別し、しかも全面的な製造方法のために好ましくないかもしれない。使用した反応器は外径0.95m(0.375インチ)及び内径0.64cm(0.25インチ)を有するポリプロピレンパイプの152.4m(500フィート)を含んでいた。
温度は多くの方法でコントロールした。反応器、原料供給用の前冷却ライン及び混合ブロックを浴に浸漬した。その浴はプラスチック容器内に置かれた塩スラリー約363.7l(約80ガロン)を含んでいる。そのスラリーは塩化カルシウムと水との混合物であって、約−35℃ないし−40℃間に氷点を持っている。スラリーの氷点温度はその浴に粉砕したドライアイスを必要に応じて、添加することによって及びその浴を攪拌を続けることによって維持した。
2本の前冷却原料供給ラインは各6.1m(20フィート)の長さであり、インコネル(INCONEL)600管として広範囲に使用されている耐腐食合金からできている。2本の前冷却原料供給ラインは各外径(OD)0.64cm(1/4インチ)を有し、混合ブロックに接続されている短いプロピレン管が各々後に続くである。混合ブロックは約8ccの体積を有していた。
反応器からの流れは水5.46l(12ガロン)を含む250l(55ガロン)ドラムの中に集められる。その前の容器が3/4まで一杯ならば、特別の容器をラインに組み込む。
実施例1
第1の溶液、溶液Aを作製し、その溶液はテトヒドロフラン39.25kg(THF)、ジクロロメタン19.59kg、トリエチルアミン13.77kg及びBORDEN SD333Aノボラック13.65kgを含んでいた。第2の溶液、溶液Bを作製し、その溶液はテトヒドロフラン55.58kg、ジクロロメタン27.77kg及びジシアンブロマイド17.04kgを含んでいた。
操業中には、溶液A及びBは152.4cm(500フィート)の管の中で5.5分の滞留時間に達するような方法でパイロットシステムを通じて汲み上げた。混合物の化学量論はノボラックをベースとしてフェノール当量各1.0モルあたりジシアンブロマイド1.10モルであった。冷却用の浴温度を−40℃及び−35℃の間の温度に維持した。反応器の流出物を急冷し、上記のように250l(55ガロン)の容器に集めた。反応時間の後に、生成物の容器は1回の洗浄当たり68.2l(15ガロン)を使用することによって、4回水で洗浄した。少量の洗浄した生成品をロータリーエバポレーターを使用して溶媒を蒸発させた後に実験室で検査した。全量の生成品をワイプドフィルムエバポレーターを使用して蒸発し、生成物開発検査のために使用した。
分離した生成品の特性を分析した。IR分析は無視しうる程度のフェノール類を検出し、カルバメートを検出せず及び強いシアネートエステルを検出した。生成品は215℃で35分のゲル化時間を有した。ガスクロマトグラフィーで検出したジエチルシアナミドの量は0.1重量%であった。
実施例2
水中ですぐに急冷することの効果を求めるためにこの実施例を設計した。実施例1に記載された方法が本質的に同一の詳細な方法で行われた。反応器の流出物の試料を2.27l(1/2ガロン)のガラス製の容器に集め、2分間以上貯蔵した。容器No.1は水約600mlを含み、容器No.2は水を含んでいない。容器No.2は約600mlの水を添加する前に4分間静置した。試料はその後に水で5回洗浄した。
容器No.1からの生成物のためのゲル化時間は200℃で35分であり、他方容器No.2の生成物については、ゲル化時間は200℃では27分であった。ガスクロマトグラフィーによって検出したジエチルシアナミドの重量%は容器No.1の生成物の中では0.07%であり、容器No.2生成物の中では0.25%であった。
実施例3
反応温度の効果を求めるためにこの実施例を設計した。実施例1に記載した方法が本質的に同一の詳細な方法で行われた。反応器の流出物の試料を2.27l(1/2ガロン)のガラス製の容器に集め、2分間以上貯蔵した。各容器は水約6600mlを含んでいた。第1の反応の後に反応No.Iは約−16℃で維持されている冷却用の浴温度で行った。第2の反応後に反応IIを約−25℃で維持されている冷却用の浴温で行った。試料はその後に水で5回洗浄した。反応No.I生成物のためのゲル化時間は195℃で16分であり、他方反応No.IIの生成物について、ゲル化時間は195℃で25分であった。ガスクロマトグラフィーによって検出したジエチルシアナミドの重量%は反応No.Iの生成物の中では1.7%であり、反応No.II生成物の中では0.5%であった。
実施例4
高分子量の出発物質から達成された改良性能を求めるためにこの実施例を設計した。実施例1に記載された方法に従ったが、ただし例外としては溶液AはTHF10,455g、トリエチルアミン2,698g及びボルデンSD405Aノボラック2,692g(Borden社,North American Resins Industrial Products Group, Louisville Kentuckyから入手可能)を含んでいた。溶液Bはテトヒドロフラン14,688g及びジシアンブロマイド3,375gを含んでいた。
生成物のゲル化時間は168℃で70分であり、ただし同一成分から製造し、半バッチ式反応器の中で合成した生成物ではゲル化時間が12分であることと比較した。比較のために使用した半バッチ式反応器は−35℃に維持し、溶液Bで満たされている容器を含んでおり、それに溶液Aを約2時間かかって添加した。熱消費を承認できるように維持し、低い反応温度を維持するために、半バッチ式方法の中で溶液Aを添加することに2時間を要した。
実施例5ないし12では、記載したボルデンノボラックはボルデン社(Borden社,North American Resins Industrial Products Group, Louisville Kentuckyから入手可能である。
実施例5
この実施例はボルデンSD333Aノボラック(分子量約320)を原料とするシアネートエステル樹脂の連続合成方法を示している。図はプラグフロー型連続式反応器の計画の模式図である。
原料供給容器10にはボルデンSD333Aノボラック、トリエチルアミン及びテトラヒドロフラン(THF)を投入してもよい。原料供給容器11にはジシアンブロマイドとTHFを投入してもよい。原料供給溶液10及び11は25℃であってもよい、各原料供給容器10及び11は上皿電子天秤の上に取りつけられている(12、13)。
各原料供給容器10及び11は計量ポンプ付きであってもよく(14、15)、さらにそれぞれはプロピレン製の原料供給パイプラインを経由してテフロン製の混合ブロックに接続されていてもよい。
管状反応器17自身ポリプロピレン製管のコイルから成り立っていてもよい。管状反応器17は一方の端でテフロン製の混合ブロック16に、また一方の端で生成物収容容器18に接続されていてもよい。
連続式シアネートエステル樹脂の合成は原料供給溶液10及び11を混合ブロック16の中に適当な平均速度で計量供給することによって行ってもよい。このことがそれぞれ反応体ノボラック:トリエチルアミン:CNBrについて1.00:1.05:1.10の平均モル比になる。シアネートエステル樹脂合成は原料供給が底をつくまで継続してもよい。反応器中の平均滞留時間は5分にはなるだろう。
反応熱を消費するために、計量供給ポンプ14、15及び混合ブロック間の各原料供給ラインの部分、混合ブロック16自身及び管状反応器17の小さい部分を除いたすべての部分を冷却浴に浸漬していてもよい(図示せず)。反応の間中冷却浴は−35℃に維持されている。管状反応器から出て来る反応混合物の温度は−35℃である。
管状反応器17から出た直後に反応混合物は水とジクロロメタンを含有する収容容器18の中で急冷してもよい。
シアネートエステル樹脂合成が完了した後に、収容容器18の中の水性層をサイフォンで汲み出す。収容容器18中の生成物のジクロロメタン溶液をその後にそれぞれ生成物溶液と同じ体積の水によって5回継続的洗浄で処理する。各水性層は生成物溶液からサイフォンで汲み出してもよい。
シアネートエステル樹脂生成物を適度な減圧下で、適当な浴温度でロータリーエバポレーターで分離してもよい。
シアネートエステル樹脂生成物の収量はわずかの機械的なロス以外には定量的である。
シアネートエステル樹脂生成物のIR分析は小さいOHバンド(これは多分≧9 5モルパーセント転化に対応しているかもしれない)、強いOCNバンドを示すが、トリアジンのバンドを示してない。その樹脂は35分のゲル化時間を有している。GC分析は0.01重量%のジエチルシアナミド(DEC)の存在を指摘している。DSC分析は200℃での重合の開始、259℃の重合ピーク温度を示している。重合熱の全量は626J/gである。GPC分析はMWN=1125、MWW=2059であることを示している。
実施例6(比較例)
この実施例はボルデンDS333Aノボラックを原料とするシアネートエステル樹脂の半バッチ式合成方法を示している。ノボラックOH当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10のモル比を使用した。
300mlの4口フラスコに機械的攪拌装置、追加の漏斗、N2入口、熱電対を付けた。そのフラスコに11.65g(0.110モル)のジシアンブロマイド及び15mlのTHFを投入した。窒素雰囲気中に攪拌しながら、溶液を−63℃に外部ドライアイス−アセトン浴の方法で冷却した。ボルデンSD333Aノボラック10.00g(0.094のOHモル当量)、10.46g(0.1043モル)のトリメチルアミン及び25mlのTHFを含む溶液を追加の漏斗に注ぐ。この溶液を低温の、攪拌したジシアンブロマイド溶液に4.5分間かかって添加する。ただし追加の間は反応温度を≦−20℃に保つ。添加が完了した後に、反応混合物を−35℃で追加の1.5分間攪拌し、その後に氷水100mlを添加する。この混合物を1.5分間攪拌し、その後に50mlのCH2Cl2を添加する。その混合物を分液漏斗に移し、層を分離する。CH2Cl2層を5回の冷水100mlで洗浄し、その後に溶媒を40℃の浴温度、40mmHgの圧力でロータリーエバポレーターによって除去した。シアネートエステル樹脂生成物の収量は定量的であった。
シアネートエステル樹脂生成物のIR分析はOH/NHバンド(>5モルパーセントに対応する)、強いOCNバンド、顕著なカルバメートバンド及び強いトリアジンバンドを示している。樹脂は18分間のゲル化時間を持っている。GC分析は0.6重量パーセントのDECの存在を示している。シアネートエステル樹脂生成物のDSC分析は温度200℃の温度での重合開始及び264℃での重合ピーク温度を示している。全重合熱は522J/gである。GPC分析はMWN=1539、MWW=2792を示している。
半バッチ式方法で製造したシアネートエステル樹脂を連続式方法で製造した樹脂とを比較するならば、2種類の樹脂の組成が異なっているかもしれないことが見られる。重合の方法が樹脂組成に顕著な効果を有しているかもしれない。連続式方法で製造した樹脂は組成でははるかに均一であり、当然のこととして、より好ましい特性を持っているかもしれない。
IR分析から、NH、カルバメート、トリアジンの官能基が半バッチ式生成物で存在するが、連続法の生成物にはこれらが存在しないことが見出された。
半バッチ式生成物の中のトリアジン基の存在は樹脂がある程度の向上処理を受けていることを示している。このことはさらに半バッチ式生成物について得られた高いGPC分子量、短いゲル化学時間、低い重合熱によって指摘されている。
半バッチ式生成物のなかに存在するカルバメート基がOCN基の部分加水分解の結果である。
実施例7
この実施例はボルデンSD1711ノボラック(分子量約425)を原料とするシアネートエステル樹脂の連続合成方法を示している。図の中に示されている連続式反応器を再び使用してもよい。
原料供給容器10にはボルデンSD1711ノボラック、トリエチルアミン及びテトラヒドロフラン(THF)を投入してもよい。原料供給容器11にはジシアンブロマイドとTHFを投入しても、連続式シアネートエステル樹脂の合成は原料供給溶液10及び11を混合ブロック16の中に適当な平均速度で計量供給することによって行ってもよい。このことがそれぞれノボラックOH当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10の平均モル比になる。シアネートエステル樹脂合成は原料供給が底をつくまで継続してもよい。反応器中の平均滞留時間は5分であってもよい。
反応は実施例1に記載したように終結してもよく、またシアネートエステル樹脂を分離してもよい。
シアネートエステル樹脂生成物のIR分析、ゲル化時間、DSC分析を行ってもよい。全重合熱を測定してもよい。
実施例8(比較例)
この実施例はボルデンDS1711ノボラックを原料とするシアネートエステル樹脂の半バッチ式合成方法を示している。ノボラックOHの当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10のモル比を使用した。
以下の手法は実施例6に記載されている手法と同一であるが、ボルデンSD1711ノボラック30.00g(0.282OHモル当量)、トリメチルアミン29.96gの70mlのTHF溶液をジシアンブロマイド32.87g(0.310モル)の32mlのTHF溶液を添加したことを除外する。添加の間に、反応温度は≦−60℃に保たれている。添加は5分間で完了する。添加の後に反応混合物を外部冷却なしに5分間攪拌させた。氷1000gにそれを注ぎ出すことによって反応を急冷し、その後に300mlのCH2Cl2を添加して攪拌した。その後の加工作業を実施例6に記載したように行った。シアネートエステル樹脂の収量は93%であった。
シアネートエステル樹脂生成物のIR分析はOH/NHバンド(>5モルパーセントに対応する)、強いOCNバンド、顕著なトリアジンバンドを示す。樹脂は1.6分間のゲル化時間を持っている。生成物のDSC分析は125℃の温度での重合開始及び241℃での重合ピーク温度を示している。全重合熱は284J/gであった。GPC分析はMWN=1652、MWW=4726を示している。
この実施例に記載した半バッチ式方法で製造したSD1711を原料とするシアネートエステル樹脂の分析を実施例7に記載されている連続式反応器で製造した樹脂の分析とを比較するならば、2種類の樹脂の組成が異なっているかもしれないことが再び見られる。重合方法が樹脂組成に顕著な効果を有しているかもしれない。
IR分析はNH/OHとトリアジンが半バッチ式生成物には存在するが、連続法の生成物にはこれら等が存在しないことを示している。半バッチ式生成物のゲル化時間は連続式の生成物のゲル化時間よりも顕著に短く、このことはIR分析で見出されている組成の差異を反映しているだろう。GPC分析は半バッチ式生成物については連続生成物よりもはるかに高いMWWを示しており、このことは半バッチ式生成物は進展反応を受けているかもしれないことを指摘している。DSC分析はさらにGPC分析において見られるかもしれない樹脂向上を一層確信させ、このことは半バッチ式生成物については早期の重合を指摘しているかもしれない。
実施例9
この実施例はボルデンSD405Aノボラック(分子量約620)を原料とするシアネートエステル樹脂の連続合成方法を示している。図中に示されている連続式反応器を再び使用してもよい。原料供給容器10にはボルデンSD405Aノボラック、ジシアンブロマイド、THFを投入してもよい。原料供給容器11にはトリエチルアミンとTHFを投入してもよい。
連続式シアネートエスチル樹脂の合成は原料供給溶液10及び11を混合ブロック16の中に適当な平均速度で計量供給することによって行ってもよい。このことがノボラックOH当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10の平均モル比になる。シアネートエステル樹脂合成は原料供給が底をつくまで継続してもよい。反応器中の平均滞留時間は5分であってもよい。
反応は実施例1に記載したように終結してもよく、またシアネートエステル樹脂を分離してもよい。
エステル樹脂生成物のIR分析、ゲル化時間、GC分析、DSC分析を行ってもよい。全重合熱を測定してもよい。
実施例10(比較例)
この実施例はボルデンDS405Aノボラックを原料とするシアネートエステル樹脂の半バッチ式合成方法を示している。ノボラックOHの当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10のモル比を使用してもよい。
以下の手法は実施例2に記載されている手法と同一であるが、トエチルアミンとTHFの溶液をボルデンSD405Aノボラック、ジシアンブロマイド及びTHFの溶液に添加したことは除外する。添加の間に、反応温度は≦−60℃に保たれている。反応を水/ジクロロメタンによって急冷する。その後の加工作業を実施例6に記載したように行ってもよい。
シアネートエステル生成物のIR分析、ゲル化時間、GC分析、DSC分析を行ってもよい。全重合熱を求めてもよい。
半バッチ式反応器を使用して実施例10の中で製造したSD405Aを原料とするシアネートエステル樹脂の分析を実施例9に記載されている連続式反応器の中で製造した樹脂の分析とを比較するならば、2種類の樹脂の組成が異なっているかもしれないことが見られる。重合の方法が製造した樹脂の組成に顕著な効果を有しているかもしれない。
実施例11
この実施例は製造する樹脂の組成に及ぼす反応温度をコントロールする決定的な特徴を示している。この実施例の中で合成されるシアネートエステル樹脂はボルデンSD333Aノボラックを原料としている。図に示す連続式反応器をこの実施例の合成に使用してもよい。
実施例11に示すように、原料供給溶液10にボルデンSD333Aノボラック、トリエチルアミン及びTHFを投入してもよい。合成は原料供給溶液10及び11を混合ブロックに計量供給することによって行ってもよく、ノボラックOH当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10の平均モル比になる。
合成は−35℃に維持されている冷却浴を使って行ってもよい。平均滞留時間は5分であってもよい。反応を急冷してもよく、加工処理は実施例5に記載されているように行ってもよい。
シアネートエステル樹脂合成は上記のようにくり返してもよく、ただし冷却浴の温度を−35℃よりも高く(しかし約0℃より低く)維持することを除く。
製造する樹脂の組成に及ぼす温度変化の効果は温度制御が樹脂組成をコントロールすることに決定的であることを示している。
実施例12
この実施例は合成後反応が起こることを防ぐ反応滞留時間をコントロールする決定的な特徴を示している。この実施例の中で合成されるシアネートエステル樹脂はボルデンSD333Aノボラックを原料としている。図に示されている連続式反応器をこの合成法で使用してもよい。
実施例5に示すように、原料供給溶液10にボルデンSD333Aノボラック、トリエチルアミン及びTHFを投入してもよい。原料供給容器11にジシアンブロマイド及びTHFを投入してもよい。
連続シアネートエステル樹脂合成は原料供給溶液10及び11を混合ブロックに計量供給することによって行ってもよく、ノボラックOH当量:トリエチルアミン:ジシアンブロマイドについて1.00:1.05:1.10の反応体の平均モル比になる。反応器内での平均滞留時間は5分であってもよい。
この実施例では、反応急冷を変更してもよい。比較対照する場合には、実施例5に示すように、反応器の流れを直ちに急冷してもよい。テストの場合には、反応器の流れの一部を室温に維持されている別個の容器内に収容してもよい。急冷する前にこれらの分割量を特別の時間保持してもよい。製造したシアネートエステル樹脂の加水分解及び進展反応を含む合成後反応から生ずるかもしれないその差異を観測するかもしれない。
本発明を好ましい実施例を引用して記載したが、多く追加、削除、差し替え、変更が添付した請求の範囲に記載したような本発明の精神と範囲を逸脱する事なく行うことが望まれる。

Claims (15)

  1. フェノール基剤シアネートエステル樹脂の連続式製造方法であって:フェノール性有機化合物、トリアルキルアミン及びハロゲン化シアンを含んでなる反応体を連続式プラグフロー型反応器に供給すること;前記反応体を供給する工程において、前記フェノール性有機化合物及び前記トリアルキルアミンが第1の不活性有機溶媒を含む第1溶液中に提供され、そして前記ハロゲン化シアンが第2の不活性有機溶媒を含む第2溶液中に提供される;前記反応体を前記反応器内に流動通過させて反応させ;前記フェノール性有機化合物、前記トリアルキルアミン及び前記ハロゲン化シアンとを前記反応器内で連続的に反応させ;そして、前記反応器内の温度を−75℃ないし0℃の間に維持することを含む方法を含み、該反応器は該反応器の内径よりも少なくとも10倍大きな長さを有し、該ハロゲン化シアンのモル当量濃度は、該トリアルキルアミンのモル当量濃度よりも大きく、該トリアルキルアミンのモル当量濃度は、該フェノール性有機化合物のモル当量よりも大きく、該反応器内での該滞留時間が1〜10分間である、方法。
  2. 前記方法がさらに反応器から出る生成物流を水で直ちに急冷する工程を含む、請求項1記載の連続式方法。
  3. 前記方法がさらに反応器から出る生成物流を水とジクロロメタンで直ちに急冷する工程を含む、請求項1記載の連続式方法。
  4. 前記フェノール性有機化合物が300から1500までの重量平均分子量を有するノボラックフェノール樹脂である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の連続式方法。
  5. 前記フェノール性有機化合物が320から620までの重重平均分子量を有するノボラックフェノール樹脂である、請求項4記載の連続式方法。
  6. 前記トリアルキルアミンがトリエチルアミンである、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の連続式方法。
  7. 前記ハロゲン化シアンが塩化シアン又は臭化シアンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の連続式方法。
  8. 前記ハロゲン化シアンが塩化シアンである、請求項7記載の連続式方法。
  9. 反応器内の前記滞留時間がフェノール基のシアネートエステル基への転化を少なくとも90%行うほどに十分長い、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の連続式方法。
  10. 前記反応器が該反応器の内径よりも少なくとも10倍大きな長さを有する、請求項1ないしのいずれか1項に記載の連続式方法。
  11. 反応器内の温度が−35℃と−40℃の間に維持される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の連続式方法。
  12. 前記反応体が、該反応体が十分に可溶性でありかつハロゲン化シアンと反応しない少なくとも1種の不活性有機溶媒中に提供される、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の連続式方法。
  13. 前記不活性溶媒がテトラヒドロフランである、請求項12記載の連続式方法。
  14. 前記反応体を供給する工程が、前記第1及び第2溶液を混合室に供給して混合液を形成し、そして前記混合液を即座に前記反応器内に供給することを含む、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の連続式方法。
  15. 前記第1及び第2の溶液がそれぞれテトラヒドロフランを含む、請求項14記載の連続式方法。
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