JPH075697B2 - プロペニル基含有フェノール樹脂 - Google Patents

プロペニル基含有フェノール樹脂

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JPH075697B2 JP2414890A JP2414890A JPH075697B2 JP H075697 B2 JPH075697 B2 JP H075697B2 JP 2414890 A JP2414890 A JP 2414890A JP 2414890 A JP2414890 A JP 2414890A JP H075697 B2 JPH075697 B2 JP H075697B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フェノール樹脂に関し、更に詳しくは加工
性、耐熱性に優れ、高強度で特にガラス転移温度の高い
硬化物を与える、芳香族基に共役するプロペニル基を含
有するフェノール樹脂に関する。
従来の技術及び本発明が解決しようとする課題 フェノール樹脂は、注型、含浸、積層、成形用材料とし
て、各種電気絶縁材料、構造材料などに使用されてい
る。近年これらの各用途において材料の使用条件は厳し
くなる傾向にあり、特に材料の耐熱性は重要な特性にな
っている。
従来のフェノール樹脂としてはフェノールノボラック樹
脂、オルソクレゾールノボラック樹脂、ビスフェノール
A、トリフェノールメタン等の樹脂が知られており、こ
れらはいずれも比較的高い耐熱性を示すが、その耐熱性
は充分に満足できるものではなく、かつ実用強度を発現
せしめるのに高温で長時間加熱する必要があるという欠
点があり、しかも加工性も充分と言えるものではなかっ
た。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、各種樹脂組成
物の成分、各種樹脂の硬化剤あるいは改質材として好適
に用いられ加工性が良好で耐熱性に優れ、かつ、高強度
の硬化物を与えるフェノール樹脂を提供することを目的
とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行っ
た結果、フェノール化合物を異性化及びポリマー化する
ことにより得られる下記一般式(1) (但し、式中R1は水素原子又は炭素数1〜11の非置換又
は置換の1価炭化水素基、Xは水素原子又はハロゲン原
子であり、lは0以上の整数、mは1以上の整数であ
り、l+mは1〜50の整数である。)で示される芳香族
基と共役するプロペニル基を含有するフェノール樹脂が
良好な加工性を有し、成形性に優れている上、耐熱性、
長期耐熱劣化性に優れ、かつ高強度の硬化物を与え、半
導体装置封止用エポキシ樹脂の硬化剤として優れている
ことを知見した。
またこの場合、この芳香族基と共役するプロペニル基含
有フェノール樹脂は、有機ケイ素化合物の≡SiH基、各
種有機化合物のビニル基、エポキシ基、フェノール性水
酸基と反応性が高く、例えばこれらの官能基を有するオ
ルガノポリシロキサン、マレイミド樹脂、エポキシ樹
脂、他のフェノール樹脂の変性に有用であることを見出
したものである。従って、本発明は上記(1)式で示さ
れるプロペニル基含有フェノール樹脂を提供する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係るプロペニル基含有フェノール樹脂は下記一
般式(1) で示される芳香族基と共役するプロペニル基含有フェノ
ール樹脂である。
ここで、式中R1は水素原子又は炭素数1〜11、好ましく
は1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、プロペ
ニル基、フェニル基などであり、Xは水素又はハロゲン
原子である。また、lは0以上の整数、mは1以上の整
数で、かつl+mは1〜50の整数、好ましくは1〜10の
整数である。
このような(1)式で示される本発明の芳香族基と共役
するプロペニル基含有フェノール樹脂は、分子内に官能
基としてプロペニル基をもつので、ビニル基含有化合物
とのラジカル反応等が可能であり、また、≡SiHを含有
するオルガノポリシロキサン化合物、エポキシ基やフェ
ノール性水酸基を有する化合物との付加反応も可能であ
り、エポキシ樹脂、他のフェノール樹脂、マレイミド樹
脂等の改質剤として有効である。
本発明のプロペニル基含有フェノール樹脂は、フェノー
ル化合物を異性化及びポリマー化することにより、容易
に合成することができる。
この場合、原料のフェノール化合物は、目的のプロペニ
ル基含有フェノール樹脂に応じたものが使用でき、例え
ば2−アリル置換フェノール等が好適である。
更に、フェノール化合物の異性化は、「ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of A
merican Chemical Society)」第1709−1713頁(1956
年)に記載のアルカリ異性化方法を採用して行うことが
好ましい。
また、ポリマー化してノボラック化合物とするには公知
のアルカリ又は酸触媒を使用してアルデヒド化合物と反
応させる方法で行うことができる。
ここで、アルデヒド化合物としては、具体的にホルムア
ルデヒド、サリチルアルデヒド等が例示される。また、
アルデヒド化合物の使用量は特に制限されないが、原料
のアルデヒド化合物/フェノール化合物の比がモル比で
0.05〜1、特に0.11〜0.7となることが好ましい。アル
デヒド化合物/フェノール化合物のモル比が0.05未満で
は得られる重合体の分子量が小さくなる場合があり、
又、このモル比が1を超えるとゲル化する場合がある。
更に、アルカリ、酸触媒のうち、アルカリ触媒としては
例えばKOH,NaOH等が、また、酸触媒としては例えば塩
酸、硫酸、硝酸パラトルエンスルホン酸、酢酸、酪酸、
プロピオン酸等が挙げられる。アルカリ又は酸触媒の使
用量は触媒量とすることができ、通常、フェノール化合
物に対して0.5〜2重量%で使用することができる。
このポリマー化反応はトルエン等の有機溶媒中で行うこ
とが好ましく、また、反応条件は別に限定されないが、
100〜150℃で4〜8時間反応を行うことが好ましい。
なお、フェノール化合物は、アルカリ異性化した後にポ
リマー化してもよく、あるいはポリマー化した後にアル
カリ異性化してもよい。
具体的には、本発明に係るフェルーノ樹脂のうち、下記
式(2) で示される芳香族基と共役するプロペニル基含有フェノ
ールノボラック樹脂は、例えば下記反応式I又はIIに従
って合成することができる。
即ち、上記反応では、原料の2−アリル置換フェノール
をアルカル異性化してプロペニル置換フェノールにした
後、アルカリ−酸触媒の存在下でホルムアルデヒドと反
応させてノボラック化するか(反応式I)、あるいはノ
ボラック化方法でレゾール化した後にアルカリ異性化
(反応式II)するものである。
この場合、反応式Iのノボラック反応においては、下記
のような副反応が起こる。
上記の副反応は酸触媒として、塩酸、硫酸、硝酸、パラ
トルエンスルホン酸等の強酸を使用する場合に起こり易
く、従って上記副反応を防ぐ為には、酸触媒として、酢
酸、酪酸、プロピオン酸等の弱酸(pka4.0〜5.0)を使
用するのが好ましい。
また、上記反応式IIにおいて、2−アリル置換フェノー
ルをノボラック化方法でレゾール化する際の反応触媒と
しては、特にアルカリ触媒としてKOH,NaOH等が、また、
メチン化触媒として塩酸、硝酸、シュウ酸、パラトルエ
ンスルホン酸等が好ましく用いられる。
更に、上記反応式I,IIにおけるノボラック化では、フェ
ノールとホルムアルデヒドのモル比はホルムアルデヒド
/フェノール=0.4〜1、特に0.5〜0.7であることが好
ましい。ホルムアルデヒド/フェノールのモル比が0.4
未満では分子量が小さくなる場合があり、1を超えると
ゲル化する場合がある。
本発明に係るフェノール樹脂のうち、下記式(3) で示される芳香族基と共役する二重結合含有の多官能フ
ェノール樹脂は、下記反応式に従って合成することがで
きる。
上記反応においては、アリル置換フェノールのポリマー
化にアルデヒド化合物としてサリチルアルデヒドを使用
するもので、サリチルアルデヒドの使用量は、アリル置
換フェノールとサリチルアルデヒドのモル比がサリチル
アルデヒド/アリル置換フェノール=0.1〜0.5、特に0.
11〜0.3となるようにすることが好ましい。サリチルア
ルデヒド/アリル置換フェノールのモル比が0.1に満た
ないと収率が低くなる場合があり、0.5を超えると高分
子量になる場合がある。
本発明のフェノール樹脂のうち、下記式(4) で示される芳香族基と共役する二重結合を含有する多官
能フェノール樹脂は、下記反応式に従って合成すること
ができる。
即ち、上記反応では、ポリフェノール化合物をアリルエ
ーテル化し、更にクライゼン転移した後、アルカリ異性
化して目的のフェノール樹脂を合成するもので、この方
法によれば、上記(4)式のプロペニル基含有フェノー
ル樹脂を副反応も少なく、収率良く合成することじでき
る。
更に、本発明のフェノール樹脂のうち下記式(5) で示されるプロペニル基含有多官能フェノール樹脂は、
下記反応式に従って合成することができる。
上記反応においては、アリル置換フェノールとサリチル
アルデヒド及びホルムアルデヒドとをアルカリ−酸触媒
の存在下に反応させてポリマー化を行うもので、フェノ
ール化合物、サリチルアルデヒド、ホルムアルデヒドの
比率(モル比)がフェノール化合物:サリチルアルデヒ
ド:ホルムアルデヒド=1:0.05〜0.25:0.2〜0.5となる
ようにそれぞれの成分を使用することが好ましい。この
場合、サリチルアルデヒド及びホルムアルデヒドの比率
が多くなるとゲル化し易くなり、また少ない場合は分子
量が小さくなり、更に収率も悪くなる場合がある。
なお、サリチルアルデヒドは反応性がホルムアルデヒド
と比較して遅いため、サリチルアルデヒドを最初に反応
させレゾール化し、その後ホルムアルデヒドと反応させ
ることが好ましい。
発明の効果 本発明のプロペニル基含有フェノール樹脂は、加工性に
優れ、エポキシ樹脂、他のフェノール樹脂、マレイミド
樹脂と反応性が高く、耐熱性が良好であり、例えば本発
明のプロペニル基含有フェノール樹脂によって変性され
たマレイミド樹脂は、高温時の機械特性、長期の耐熱劣
化性に優れ、高強度の硬化物を与える。従って、本発明
のプロペニル基含有フェノール樹脂は、各種樹脂組成物
の成分、各種樹脂の硬化剤あるいは改質剤として極めて
有用なものである。
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明
はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕 化合物Aの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた1の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下で2−アリルフェノール134g(1.0
モル)、37%ホルムアルデヒド水溶液45g(0.05モ
ル)、サリチルアルデヒド1.2g(0.01モル)を入れた。
攪拌しながらNaOH1.0gを入れ、その後還流下で6時間反
応させた。6時間後、シュウ酸2.4g、トルエン100gを入
れ、トルエン還流下で2時間加熱脱水した。2時間後、
減圧下でトルエンを除去し、150℃で1時間反応させ
た。その後冷却し、反応物をMIBK(メチルイソブチルケ
トン)で希釈し、水洗後溶剤を取り除くことにより、OH
当量153の下記化合物A112gを得た。
化合物A 化合物Aの同定はNMR,IRによって確認した。
化合物Bの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた1の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下でフェノール樹脂(化合物A)90g
を入れた(OH当量153)。攪拌しながらメタノール100
g、n−ブタノール50gを入れ、その後KOH61gを入れ、加
熱溶解後、メタールを除去し、110〜120℃で6時間反応
させた。6時間後、MIBK200mlを入れ、塩酸で中和し溶
剤を取り除くことにより、軟化点95℃、OH当量154の下
記化合物B80gを得た(収率89%)。
化合物B 化合物Bの赤外吸収スペクトルは第1図に示した。G.P.
C.により分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)
は7964、重量平均分子量(MW)は10193であり、多分散
度(MW/Mn)は1.28であった。NMRスペクトルは次下に帰
属された。
溶媒:CD3COCD3 ppm〔σ〕 1.67,1.77:−CH=CH−CH3 2.81 :C6H2−C 3.60〜3.77:C6H2−CH2 5.6〜6.2:−CH=CH−CH3 6.7〜7.2:C6H2 〔実施例2〕 化合物Cの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた1の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下で2−アルリフェノール134g(1.0
モル)、サリチルアルデヒド15.2g(0.125モル)を入れ
た。攪拌しながらNaOH(30%水溶液)80gを入れて、そ
の後還流下で6時間反応させた。6時間後、塩酸110g、
トルエン100gを入れ、トルエン還流下で2時間加熱脱水
した。2時間後、減圧下でトルエンを除去し、150℃で
1時間反応させた。その後冷却し、反応物をMIBKで希釈
し、水洗後溶剤を取り除くことにより、OH等量133(理
論量130)の下記化合物C39gを得た(収率81%対サリチ
ルアルデヒド)。
化合物C 化合物Cの同定はNMR,IRによって確認した。
化合物Dの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた1の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下で化合物C40gを入れた(OH当量13
0)。攪拌しながらメタノール100g、n−ブタノール50g
を入れ、その後KOH23.8gを入れ、加熱溶解後、メタール
を除去し、110〜120℃で6時間反応させた。6時間後、
MIBK200mlを入れ、塩酸で中和し溶剤を取り除くことに
より、OH当量134(理論量130)の下記化合物D36gを得た
(収率90%)。
化合物D 化合物Dの赤外吸収スペクトルは第2図に示した。
G.P.C.により分子量を測定したところ、数平均分子量
(Mn)は391、重量平均分子量(MW)は410であり、多分
散度(MW/Mn)は1.05であった。NMRスペクトルは次下に
帰属された。
溶媒:CD3COCD3 ppm〔σ〕 1.67,1.77:−CH=CH−CH3 2.81 :C6H2−C− 5.6〜6.2:−CH=CH−CH3 6.7〜7.2:C6 H2 − 〔実施例3〕 化合物Eの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた2の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下でトリフェノールメタン292g(1.0
モル)、アリルブロマイド363g(3.0モル)、炭酸カリ
ウム414g(3.0モル)、アセトン600mlを入れた。還流下
で8時間反応させた後、ストリップして溶剤を除いた。
その後、MIBK600mlで溶解し、水洗した後溶剤を取り除
くことにより、下記のアリルエーテル化合物350gを得た
(収率85%)。化合物Eの同定はIR,NMRによって確認し
た。
化合物E 化合物Fの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた1のフラスコ
にN2雰囲気下で化合物E350g(0.88モル)を入れた。攪
拌しながら加熱し、200℃で4時間反応させた。
反応終了後冷却し、OH当量139(理論量137)のクライゼ
ン転移により生成した化合物Fを333g得た。(収率95
%)化合物Fの同定は、NMR,IRによって確認した。
化合物F 化合物Gの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた2の四つ口フ
ラスコにN2雰囲気下で化合物F300gを入れた。攪拌しな
がらメタノール200g、n−ブタノール100gを入れ、その
後KOH123gを入れ、加熱容解後、メタールを除去し、110
〜120℃で6時間反応させた。6時間後、MIBK500mlを入
れ、塩酸で中和し溶剤を除去することにより、OH当量14
1(理論量137)の下記化合物G261gを得た(収率87
%)。
化合物G 化合物Gの赤外吸収スペクトルは第3図に示した。G.P.
C.により分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)
は417、重量平均分子量(MW)は431であり、多分散度
(MW/Mn)は1.04であった。NMRスペクトルは次下に帰属
された。
溶媒:CD3COCD3 ppm〔σ〕 1.67,1.77:−CH=CH−CH3 2.81 :C6H2−C− 5.6〜6.2:−CH=CH−CH3 6.7〜7.2:C6 H2 − 〔実施例4〕 化合物Hの合成 コンデンサー、温度計、攪拌機をつけた200mlの四つ口
フラスコにN2雰囲気下でO−クレゾール10.8g(0.2モ
ル)、38%ホルムアルデヒド水溶液16.2g(0.2モル)を
入れた。攪拌しながらNaOH0.1gを入れて、その後還流下
で6時間反応させた。6時間後、トリフェノールメタン
29.2g(0.1モル)、シュウ酸2.4g、トルエン100gを入
れ、トルエン還流下で2時間加熱脱水した。2時間後、
減圧下でトルエンを除去し、反応物をMIBKで希釈し、溶
剤を取り除くことにより、OH当量109(理論量107)のフ
ェノール樹脂42gを得た。その後実施例3と同様の方法
でアリルエーテル化、クライゼン転位、異性化を行うこ
とにより、OH当量150(理論量147)の下記化合物Hを得
た。
化合物H 化合物Hの同定はIR,NMRスペクトルによって行った。
〔実験例〕
実施例1と同様の方法に於いて、サリチルアルデヒドを
添加しない以外は同様の操作によって、OH等量148(理
論量146)の下記化合物Iを得た。
化合物I 次にN,N′−4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド50
部に対して実施例1で得られた化合物〔B〕と上記化合
物〔I〕を第1表に示す配合量で使用すると共に、これ
に第1表に示す各成分を加えて得られた配合物を熱2本
ロールで均一に溶融混合して2種の熱硬化性樹脂組成物
I,IIを製造した。
この2種の樹脂組成物につき、以下の(イ)〜(ハ)の
諸試験を行った。
(イ)スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃,70kg/cm2の条
件で測定した。
(ロ)機械的強度(曲げ強度及び曲げ弾性率) JIS−K6911に準じて175℃,70kg/cm2,成形時間2分の条
件で、10×4×100mmの抗折棒を成形し、180℃で4時間
ポストキュアーしたものについて25℃、250℃で測定し
た。
(ハ)ガラス転移温度 4mmφ×15mmの試験片を用いて、ディラトメーターによ
り毎分5℃の速さで昇温した時の値を測定した。
以上諸試験の結果を第1表に併記する。
第1表の結果より、三核体を有しないプロペニル基含有
フェノールノボラック樹脂〔I〕を用いた組成物に比較
して、本発明の三核体を有するプロペニル基含有フェノ
ール樹脂〔B〕を配合した組成物は、特に高温での曲げ
強度に優れ、高ガラス転移温度であることが認められ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図及至第3図はそれぞれ本発明化合物B.D.Gの赤外
吸収スペクトルを示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (但し、式中R1は水素原子又は炭素数1〜11の非置換又
    は置換の1価炭化水素基、Xは水素原子又はハロゲン原
    子であり、lは0以上の整数、mは1以上の整数であ
    り、l+mは1〜50の整数である。)で示されるプロペ
    ニル基含有フェノール樹脂。
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