JP3903429B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力変換器に関し、特に滑らかな交流出力波形を得ることが可能なインバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力変換装置で、単体で3値以上の電圧を出力できるマルチレベルインバータとしては3レベルインバータがある。この3レベルインバータは、PWM制御をするインバータで、各相において常に隣接する2個のGTOを導通状態とし、上の2つが導通して+Ed/2が出力され、真ん中の2つが導通して0が、下の2つが導通して−Ed/2が出力される。特に、0出力時には出力相電圧が中性点に固定される。この結果、出力相電圧は3レベルの電圧が得られ、線間電圧は5値を得る(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
内藤治夫著「マルチレベルインバータ」オーム社発行、OHM、1995年10月、p.44−49
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力変換装置は、以上のように構成されてPWM制御にて出力電圧を調整しているため、出力端の電圧変化が大きく、高調波成分が多い。このため、通常、インバータの出力側に複雑で大容量の出力フィルタを用いており、このため装置が大型化すると共に、この出力フィルタの電圧降下分だけ3相インバータの皮相電力を増加しておく必要があった。また、3相インバータとして用いると3相電圧が不平衡になり、中性点非接地の場合は、ケーブルの漂遊のコンデンサを介して電流が流れ電磁波ノイズが発生する。また、中性点接地の場合も、アースを介して零相電流が流れることになり、電磁波ノイズが発生する。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、大容量の出力フィルタが必要となるPWM制御をせずに、滑らかな交流出力波形が信頼性良く得られる電力変換装置の構造を提供し、さらに3相電圧を平衡にして、中性点や漂遊のコンデンサを介して流れる電流を抑制して電磁波ノイズを低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1記載の電力変換装置は、直流電源からの直流電力を交流電力に変換する単相インバータの交流側を複数直列接続して単相多重変換器を構成し、該単相多重変換を3相結線して3相負荷に電力供給する。上記各相の単相多重変換器は、上記複数の単相インバータの中から選択された所定の組み合わせによる各発生電圧の総和により各相の出力電圧を階調制御するもので、第1〜第3の3つの単相多重変換器として用いる。そして、上記第1、第2の単相多重変換器の出力電圧をそれぞれ検出する手段と、検出された2つの出力電圧を加算し、該加算値を正負反転させた電圧値を算出する演算手段とを備え、上記第3の上記単相多重変換器は、該出力電圧が上記演算された電圧値となるように階調制御する。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による3相負荷駆動用の電力変換器の構成を示す図である。図に示すように、3相電力変換器全体は、各相がスター結線された3相インバータ装置25により、制御装置50を備えて3相負荷19〜21に電力供給するもので、それぞれの相は単相インバータであるVaインバータ1、7、13、Vbインバータ2、8、14、Vcインバータ3、9、15を直列接続された単相多重変換器から成る。各単相インバータ1〜3、7〜9、13〜15は、系統からトランスを通して引き込まれる交流電力を整流して直流電力に変換した後、その直流電力を平滑コンデンサで平滑し、該平滑コンデンサからの直流電力を交流電力に変換するものであるが、ここでは便宜上、直流電源4〜6、10〜12、16〜18とスイッチ群で構成されるインバータ部のみを図示する。なお、22、23はそれぞれ負荷側の中性点、電力変換装置側の中性点を示す。
また、各単相多重変換器の出力電圧を計測するU相、V相、W相電圧計測器41〜43を備え、各電圧計測器41〜43の出力信号である相電圧は制御装置50に入力される。
【0008】
各単相インバータ1〜3、7〜9、13〜15の構成は、図2にその拡大図を示すように、ダイオードを逆並列に接続した複数個のIGBT等の自己消弧型半導体スイッチング素子30〜33で構成されるフルブリッジのインバータと電圧Eを出力する直流電源(4〜6、10〜12、16〜18)から構成される。自己消弧型半導体スイッチング素子30〜33はIGBT以外にも、GCT、GTO、トランジスタ、MOSFET等でも、また自己消弧機能がないサイリスタ等でも強制転流動作が可能であればよく、これらのスイッチング制御により単相インバータは、電圧E、-E、0を出力する。
【0009】
また、このように構成される単相多重変換器の各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)1〜3、7〜9、13〜15は、それぞれ直流電源4〜6、10〜12、16〜18の電圧Va、Vb、Vcを電圧源として電圧を出力するが、Va、Vb、Vcの関係は、それぞれ異なる値(Va<Vb<Vc)で、1:2:4、1:3:4、1:3:5、1:3:6、1:3:7、1:3:8、1:3:9のいずれかの関係となる。それぞれの場合について、各単相インバータ1〜3、7〜9、13〜15の出力論理とそれらを直列接続した単相多重変換器の出力階調(電圧レベル)との関係を図3のA〜Gの論理表に示す。ここでは、A表の場合について、以下に説明する。
Va、Vb、Vcは、1:2:4の関係で、最小電圧値Vaの2(n=0,1,2)の関係である。A表に示すように、最下位ビット、中間ビット、最上位ビットの3つの単相インバータ1〜3、7〜9、13〜15の組み合わせにより、これらの発生電圧の総和で0〜7の8階調の出力電圧(絶対値)が得られる。正弦波出力階調を得るための各単相インバータ出力波形を、図4に示す。図に示すように、3つの単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の発生電圧の組み合わせにより、非常に滑らかな出力電圧階調波形が得られていることがわかる。
【0010】
各単相多重変換器を制御する制御装置50は、図5に示すような、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の発生電圧のオンオフを参照波52に基づいて選択させる比較回路を備えて、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)に対して駆動信号を発生する。なお、50、51はコンパレータ、53は上限基準値となる電源、54は下限基準値となる電源である。この比較回路の動作について以下に説明する。
参照波52の電圧が下限基準値54から上限基準値53の間に入った場合、各単相インバータのスイッチング素子30〜33のスイッチトリガに駆動信号が入力されて、該単相インバータは所定の電圧を出力する。
【0011】
各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の発生電圧Va、Vb、Vcが、1:2:4の関係で、これらの発生電圧の総和で0〜7の8階調の出力電圧(絶対値)が得られる場合、参照波52の電圧レベルに対する単相多重変換器の階調出力と、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の出力とを図6に示す。Vaの電圧レベルを1とするとき、例えば、参照波52の電圧レベルが2.8であれば、Vaインバータは電圧レベル1で出力し、Vbインバータは電圧レベル2で出力し、Vcインバータは電圧を出力しない。このとき、単相多重変換器の階調出力は4レベルである。
【0012】
このように参照波52に基づいて、単相多重変換器の各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の出力は制御されて、U相、V相、W相の各相の出力電圧は階調制御されるが、この実施の形態では、ある相(この場合W相)に対する参照波を、以下に示すように、他の2相の出力電圧に基づいて発生させる。
図1に示す3相インバータ装置25のU相、V相のそれぞれの参照波に、Vu参照波=V・sin(ω・t)、Vv参照波=V・sin(ω・t−120/360・2π)を適用する。また、U相電圧計測器41およびV相電圧計測器42で、U相およびV相の単相多重変換器の出力電圧Vu、Vvの値を検出し、これらを加算した値(Vu+Vv)を正負反転させて−(Vu+Vv)を演算し、この電圧値をW相の参照波(Vw参照波)に適用する。これにより、W相の単相多重変換器の出力電圧は3相電圧合計が零になるように階調出力して、3相電圧は平衡となる。各相の出力電圧階調波形と3相電圧の合計とを図7に示す。
【0013】
このように、W相の参照波(Vw参照波)に、U相およびV相の出力電圧Vu、Vvの値から演算される電圧値である−(Vu+Vv)を用いて、3相電圧が平衡となるようにW相の出力電圧を階調制御する。このため、中性点22、23を接地しない場合も中性点電位の変動が防止でき、漂遊のキャパシタンスを介した零相電流を抑制して電磁波ノイズを低減できる。また、三相平衡回路であるので、単相インバータの直流電源に用いる平滑コンデンサにおける電圧のアンバランスが防止でき、スイッチング素子に必要な耐圧が低減できる。また、中性点22、23が直接接地、または抵抗を介して接地しているときも、負荷側中性点22から電源側中性点23へ大地を経由して流れる電流を抑制でき、電磁波ノイズが低減できる。
【0014】
この実施の形態では、正弦波に近い出力電圧波形が、複数の単相インバータを直列接続して階調制御することで得られ、電力変換器の後段に設けられていた平滑用の出力フィルタをなくす、あるいは小さな容量にすることができ、低コスト化、小型化、簡略化が促進した電力変換器が得られると共に、3相電圧が平衡となるように制御でき、電磁波ノイズが低減できる信頼性の高い階調制御が実現できる。
【0015】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を説明する。
上記実施の形態1では、各相の単相多重変換器を、3つの単相インバータの交流側を直列接続して構成したが、負荷19〜21と反対側の端に接続された単相インバータを3レベルインバータで構成しても良い。また、スター結線接続点側の各相分の単相インバータに替わって、コンデンサを共用とする3相3レベルインバータを設けても良く、上述した実施の形態1と同様に、ある相に対する参照波を他の2相の出力電圧に基づいて、3相電圧合計が零となるように設定することで、3相電圧が平衡となるように制御できる。3レベルインバータは、同じ電圧の2個のコンデンサを用いて3レベルの電圧出力を可能にするものであり、広く用いられており、このような3レベルインバータを単相インバータの組み合わせに用いることにより、安価な装置構成で多段階の階調制御による出力電圧が得られる。
図8には、3相3レベルインバータ26の各相の出力側にそれぞれ1つの単相インバータであるマルチレベルインバータ27、28、29を接続したものを示す。ここでは、3相3レベルインバータ26の中性点23および3相負荷19〜21の中性点22をそれぞれ接地する場合を示す。
【0016】
図8に示すように、3相3レベルインバータ26に接続する単相インバータとして、各単相インバータ内に複数の直流電源を備えたマルチレベルインバータ27、28、29を用いる。この場合、各マルチレベルインバータ27、28、29は、それぞれ2個の直流電源とこれらの直流電源の電圧V1、V2を組み合わせて出力するための4個の切替スイッチとを備えて、例えば2個の直流電源の電圧比V1:V2が1:2のとき、切替スイッチの切替制御により0〜3の4階調の発生電圧(絶対値)が得られる。各マルチレベルインバータ27、28、29が、それぞれ0〜3の4階調の電圧を出力するため、3相3レベルインバータ26の発生電圧をさらに組み合わせることにより、多段階の階調制御ができる。例えば3相3レベルインバータ26が各相で−7、0、7の電圧レベルの出力をすると、これらの発生電圧の総和で0〜10の11階調の出力電圧(絶対値)が得られ、非常に滑らかな出力電圧階調波形が得られる。
【0017】
参照波の電圧レベルに対する全体の相電圧の階調出力と、3相3レベルインバータ26の相電圧出力およびマルチレベルインバータ27〜29の2個の直流電源電圧(V1、V2)からの出力とを図9に示す。V1の電圧レベルを1とするとき、例えば、参照波の電圧レベルが3.8であれば、3レベルインバータ26は電圧レベル7で出力し、マルチレベルインバータ27〜29の直流電源電圧V2は電圧レベル−2で出力し、直流電源電圧V1は電圧レベル−1で出力する。このとき、全体の相電圧の階調出力は4レベルである。図9において、マルチレベルインバータ27〜29の2個の直流電源電圧(V1、V2)からの出力を組み合わせて、マルチレベルインバータ27〜29の出力として表したものを図10で示す。
【0018】
このように参照波に基づいて、3相3レベルインバータ26およびマルチレベルインバータ27、28、29の出力は制御されて、U相、V相、W相の各相の出力電圧は階調制御され、上述した実施の形態1と同様に、ある相に対する参照波を他の2相の出力電圧に基づいて、3相電圧合計が零となるように設定することで、3相電圧が平衡となるように制御できる。これにより電磁波ノイズが低減できる信頼性の高い階調制御が実現できる。
また、単相インバータ内に複数の直流電源を備えてインバータの発生電圧を階調制御するマルチレベルインバータ27、28、29を用いることにより、単相インバータの数を低減でき、簡略な装置構成で出力電圧が多段階の階調制御が行える。
【0019】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を説明する。
上記実施の形態1では三相電圧を平衡にするために、特定相、例えばW相の出力電圧を調整するものを示したが、この実施の形態では、図11に示すように、三相電圧を平衡にするために調整する特定相を所定の位相区間、例えば120°ごとに切り替える。
選択された特定相の参照波に、上記実施の形態1と同様に、他の2相の出力電圧を加算したものを正負反転させた電圧を用いて、3相電圧が平衡となるように先の特定相の出力電圧を階調制御する。この場合も3相電圧合計を零にすることができ、上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、各相負荷19〜21に入力される交流電力は時間平均あたりでバランスし、各相でスイッチング回数もほぼ等しくなる。このため、各相の素子を均等に用いることができ、3相電力変換器の信頼性が向上する。
【0020】
なお、図12で示すように、三相電圧を平衡にするために調整する特定相となる位相区間を、その特定相における出力電圧が単調増加、あるいは単調減少する区間となるように設定して特定相の切替を行うと、相電圧の増加のみまたは減少のみの切替で調整できるので、スイッチング素子のスイッチング回数が低減でき、素子の負担が低減できて、3相電力変換器の信頼性がさらに向上する。
【0021】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4を説明する。
図13はこの発明の実施の形態4による3相負荷駆動用の電力変換器の構成を示す図である。図に示すように、上記実施の形態2で示した電力変換器の3相負荷19〜21の中性点22と接地点との間に単相インバータである調整インバータ80を接続する。
上記実施の形態1〜3では、三相電圧を平衡にするために、特定相の出力電圧を調整したが、参照波に用いる理想波形と階調出力には誤差があるので、3相電圧合計値を確実に常に零にするのは困難である。このため、中性点22から接地点に流れる電流を零にするために、3相電圧の不平衡電圧をキャンセルする電圧を調整インバータ80から発生させる。これにより3相電圧合計値を零にできないときも、中性点22から接地点に流れる電流を確実に零にでき、電磁波ノイズが低減でき、信頼性の高い階調制御が実現できる。
【0022】
なお、3相電圧の合計値は、階調制御された各相出力電圧の和であるため、階調制御の最小単位である階調電圧の整数倍である。また、参照波の3相電圧合計値は0であるため、参照波と階調出力との誤差により発生する不平衡電圧の大きさは通常、最大1階調レベルである。このため、調整インバータ80は、1階調レベルの発生電圧を出力するものでよい。各相の出力電圧階調波形と調整インバータ80の出力波形81とを図14に示す。
【0023】
なお、上記調整インバータ80からの発生電圧により、中性点22から接地点に流れる電流を零にする制御は、上記実施の形態1で示した複数の単相インバータを直列接続して単相多重変換器を構成した回路構成の3相電力変換器にも同様に適用できる。
【0024】
実施の形態5.
上記実施の形態1で説明した単相多重変換器の階調制御は、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の各直流電源電圧Va、Vb、Vcを一定としたが、この実施の形態では直流電源の出力電圧を可変とする。
通常、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)内の直流電源は、交流電源からのトランスを介した交流電力を整流して直流電力に変換して電圧を出力するもので、この実施の形態では、例えばトランスの変圧比を可変とすることにより、直流電源の出力電圧を可変にする。
このため、直流電源の出力電圧を低減することで、各単相インバータ(Vaインバータ、Vbインバータ、Vcインバータ)の出力電圧を低減して、単相多重変換器にて低電圧域の電圧を出力できるため、図15に示すように、低電圧域91においても階調数を低減することなく、理想波形93に近い滑らかな交流出力階調波形95を得ることができる。なお、90は最大出力電圧、92、94はそれぞれ最大出力電圧での理想波形、出力階調波形である。
【0025】
この実施の形態においても、上記実施の形態1と同様に三相電圧を平衡にするために、特定相の出力電圧を調整して用いる。また、上記実施の形態4で示したように、調整インバータ80を設けて中性点22から接地点に流れる電流を零に制御しても良い。これにより、低電圧域においても、滑らかな交流出力階調波形が得られると共に、電磁波ノイズが低減でき、信頼性の高い階調制御が実現できる。
【0026】
【発明の効果】
以上のようにこの発明に係る請求項1記載の電力変換装置は、直流電源からの直流電力を交流電力に変換する単相インバータの交流側を複数直列接続して単相多重変換器を構成し、該単相多重変換を3相結線して3相負荷に電力供給する。上記各相の単相多重変換器は、上記複数の単相インバータの中から選択された所定の組み合わせによる各発生電圧の総和により各相の出力電圧を階調制御するもので、第1〜第3の3つの単相多重変換器として用いる。そして、上記第1、第2の単相多重変換器の出力電圧をそれぞれ検出する手段と、検出された2つの出力電圧を加算し、該加算値を正負反転させた電圧値を算出する演算手段とを備え、上記第3の上記単相多重変換器は、該出力電圧が上記演算された電圧値となるように階調制御する。このため、低コスト化、小型化、簡略化が促進した電力変換器が得られると共に、3相電圧が平衡となるように制御でき、電磁波ノイズが低減できる信頼性の高い階調制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力変換器の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による単相インバータの構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による各単相インバータの出力論理と出力階調レベルとの関係を示す論理表である。
【図4】 この発明の実施の形態1による各単相インバータと単相多重変換器とによる出力波形である。
【図5】 この発明の実施の形態1による電力変換器における制御回路の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による参照波の電圧レベルに対する単相多重変換器および各単相インバータの出力を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による電力変換器の各相出力電圧と相電圧合計を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による電力変換器の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による参照波の電圧レベルに対する各相出力および各インバータの出力を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による参照波の電圧レベルに対する各相出力および各インバータの出力を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による電力変換器の各相出力電圧と相電圧合計を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態3の別例による電力変換器の各相出力電圧と相電圧合計を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態4による電力変換器の構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態4による電力変換器の各相出力電圧と調整インバータの出力電圧を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態5による電力変換器による階調制御を説明する図である。
【符号の説明】
1,7,13 Vaインバータ(単相インバータ)、
2,8,14 Vbインバータ(単相インバータ)、
3,9,15 Vcインバータ(単相インバータ)、
4,10,16 直流電源Va、5,11,17 直流電源Vb、
6,12,18 直流電源Vc、19〜21 負荷、22,23 中性点、
25 3相インバータ装置、26 3レベルインバータ、
27〜29 マルチレベルインバータ、41〜43 各相電圧計測器、
80 調整インバータ(単相インバータ)、
81 調整インバータ出力波形。

Claims (8)

  1. 直流電源からの直流電力を交流電力に変換する単相インバータの交流側を複数直列接続して単相多重変換器を構成し、該単相多重変換を3相結線して3相負荷に電力供給する電力変換装置において、上記各相の単相多重変換器は、上記複数の単相インバータの中から選択された所定の組み合わせによる各発生電圧の総和により各相の出力電圧を階調制御するもので、第1〜第3の3つの単相多重変換器として用い、上記第1、第2の単相多重変換器の出力電圧をそれぞれ検出する手段と、検出された2つの出力電圧を加算し、該加算値を正負反転させた電圧値を算出する演算手段とを備え、上記第3の上記単相多重変換器は、該出力電圧が上記演算された電圧値となるように階調制御することを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記各相の3つの単相多重変換器を、所定の位相区間で交替して互いに均等に上記第1〜第3の単相多重変換器として用いることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 上記各相の単相多重変換器の1つを連続して上記第3の単相多重変換器に用いる区間は、上記第3の単相多重変換器の出力電圧が単調増加あるいは単調減少する区間であることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 3相負荷の中性点と接地点との間に単相インバータを接続し、該単相インバータからの電圧発生により、上記3相負荷の中性点と接地点との間に流れる電流を零に制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 上記各単相多重変換器が階調制御する最小単位の階調電圧を上記単相インバータから出力することを特徴とする請求項4記載の電力変換装置。
  6. 上記直流電源の出力電圧を可変にして、上記各単相インバータの各発生電圧の大きさを可変とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電力変換装置。
  7. 上記各単相多重変換器内の1つあるいは複数の単相インバータに、複数の直流電源と、該複数の直流電源の中から出力電圧を選択出力する切替スイッチとを備え、選択出力された上記直流電源の各出力電圧の総和により上記単相インバータからの交流出力電圧を階調制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 上記3相結線接続点側の各相分の単相インバータに替わって、コンデンサを共用とする多相3レベルインバータを設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電力変換装置。
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