JP4096502B2 - 多重電力変換器の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の単相電力変換器を直列接続した多重電力変換器の制御装置に関し、詳しくはPWM(パルス幅変調)制御方式による多重電力変換器の電圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13に、直列多重電力変換器の主回路構成を示す。同図において、Q〜Q24は主回路のスイッチングを行うためのIGBT、C〜Cは平滑コンデンサ、401,402,501,502,601,602は直流電源である。
101,102,201,202,301,302はR,S,T相のインバータユニットであり、これらはそれぞれが先のIGBT4個と平滑コンデンサ1個から構成されている。Mは負荷としての交流電動機である。各平滑コンデンサC〜Cは、それぞれ絶縁された直流電源から電力が供給される構成である。
【0003】
図13の例では、2台のインバータユニットの出力端を直列に接続することで1相分の電力変換器を構成し、これを3組用いてスター結線することで3相の直列多重電力変換器を構成している。この構成では、1相当りのインバータユニット数をn(nは2以上の整数)とすると、最大で(2n+1)個の電圧レベル(電位)を出力可能である。図13の例はn=2であるから、出力可能な電圧レベル数は最大5個となる。
なお、図13では直流電圧源を定電圧源として表現しているが、実際の装置では変圧器の出力側にダイオード整流器などを接続し、交流を直流に変換する方法が一般的である。但し、用途によっては蓄電池や太陽電池を直流電源として動作させることも可能である。
図13のような構成の主回路は、例えば公知文献1(「Multilevel Conveters ? A New Breed of Power Converters」(IEEE TRANSACTIONS ON INDUSTRY APPLICATIONS, VOL. 32, NO.3, MAY/JUNE 1996))などに記載されている。
【0004】
次に、図14を用いて主回路1相分のスイッチング状態(半導体素子のオンまたはオフの状態)を説明する。図14は図13のR相1相分のIGBT(Q〜Q)に対して、スイッチング状態と出力端中性点0を基準とした出力電圧との対応を示している。単相インバータを基本とした構成なので、QとQ、QとQ、QとQ、QとQの2個づつの4組の素子はそれぞれオン状態とオフ状態が排他的(一方がオン状態の時、他方はオフ状態)な動作関係になる。
出力電圧が+2Edの状態ではQ,Q,Q,Qがオン状態、これらと排他的な動作関係のQ,Q,Q,Qはオフ状態となる。逆に−2Edの状態ではQ,Q,Q,Qがオン状態、これらと排他的な動作関係のQ,Q,Q,Qはオフ状態となる。他の+Ed,0(零),−Edも同様に、図14からスイッチング状態を決定すれば対応する電圧が出力される。なお、+Ed,0(零),−Edは複数のスイッチング状態の組合わせが考えられるが、該当する出力電圧から適当なスイッチング状態を選択すればよい。
【0005】
図15は搬送波4個と正弦波の電圧指令1個を比較することでPWM演算を行い、出力電圧を制御するPWM方式の一例である。同図(1)PWM演算における電圧指令Vは、その振幅を表す変調率指令λと位相指令θとから演算された値である。これらの関係は電圧指令を正弦波として以下の数式(1)で表される。
=λ・sinθ …………(1)
【0006】
図15におけるTRI1〜TRI4は、基準となる搬送波にバイアス分を加算または減算した結果である。基準となる搬送波をTrとすると、TRI1〜TRI4はそれぞれの振幅分を考慮して数式(2)〜数式(5)で表される。
TRI1=Tr+1.0 …………(2)
TRI2=Tr−1.0 …………(3)
TRI3=Tr+3.0 …………(4)
TRI4=Tr−3.0 …………(5)
基準となる搬送波Trは、例えば図16のような振幅1.0、周波数fcで表される三角波とすればよい。
【0007】
以上の例のように、電圧指令と搬送波との比較によりPWM信号を発生する場合、電圧を緻密に制御するには電圧指令が搬送波を越えて変化しないことが望ましい。これは、電圧指令が三角波を越えると電圧指令の大きさに対する出力電圧の大きさの線形性が無くなるためである。
従って、制御装置としての電圧指令の最大振幅は搬送波TRI3の正側ピーク点と搬送波TRI4の負側ピーク点とする方が良い。このことから、以降の説明では、搬送波TRI3の正側ピーク点を電圧指令の+100%、搬送波TRI4の負側ピーク点を−100%にそれぞれ基準化して説明する。
図15の(1)では、( )内に示した+100%、+50%、−50%、−100%の値が電圧指令を基準化した値である。
【0008】
搬送波に対して図12に示すように電圧指令との位置関係から決定された状態は、図14に示すスイッチング状態と出力電圧との関係に対応する。これらの関係に基づいて図17に示すような経路でQ〜Qに対しPWM信号を分配してスイッチングすれば、インバータユニットごとの出力電圧は図15の(2),(3)のようになり、これらを合成すると図15(4)に示すような1相分の出力電圧Vが得られる。
但し、図14に示すごとく、出力電圧では+2Edと−2Edは1通りのスイッチング状態しか存在しないが、+Edと−Edはそれぞれ4通りづつ、0(零電位)は6通りのスイッチング状態が考えられる。複数の状態を持つ出力電圧に移行する場合は、スイッチング動作が最も少なくて済む状態を選べばよい。
【0009】
図15は電圧指令の振幅が+50%以上(λ≧+50%)の場合を示しているが、振幅が+50%を越えない(λ<+50%)時は図20のような波形となる。
以上、R相について説明したが、残りのS相、T相についても電圧指令に120°づつ位相差を付けて同様のPWM演算によりそれぞれの出力電圧を決定することができる。なお、電圧指令に対する三角波の数(T個)は1相当たりのインバータユニット数(n台)から決まり、その関係はT=2nである。先のように、図13の例ではn=2であるため、T=4となる。
以上のような電圧指令と複数の三角波とを比較するPWM方式は、例えば公知文献2(「A New Multilevel PWM Method: A Theoretial Analisys」(IEEE TRANSACTIONS 1992-07 No.3))に記載されている。
【0010】
図18は多重電力変換器の別の構成であり、単相3レベルインバータ3台をスター結線した構成となっている。図において、421,521,621は直流電源、111,211,311は各相のインバータユニット、151,152,251,252,351,352は各相のインバータスタックである。
この構成では、1相当りのインバータユニット数をm(mは1以上の整数)とすると、その出力電圧は最大(4m+1)個の電圧レベル(電位)を出力可能である。従って、図18の例ではm=1として、出力可能な電圧レベル(電位)数は最大5個になる。このような変換装置は、例えば公知文献3(「スター結線方式による高圧インバータ」平成11年電気学会全国大会)や公知文献4(「High Performance Current Control Techniques For Applications to Multilevel High Power Voltage Source Inverter」(IEEE Power Electronics Specialist Conference. Milwaukee, p672−682, 1989)等に記載されている。
【0011】
図19は、出力端中性点を基準とした1相分の出力電圧に対応するスイッチング状態をR相のQ〜Qに対して示している。単相3レベルインバータを基本とした構成であるため、QとQ、QとQ、QとQ、QとQの4組の素子がそれぞれ排他的な動作関係になる。このような3レベルインバータの動作については、特開昭56−74088号公報などに紹介されている。
【0012】
以上のような回路方式の変換装置に対しても、先の図15または図20と図12に示すようなPWM演算によって出力の状態を決定し、その状態を基に図19からスイッチング状態を決めればよい。これらの関係に基づいて図21に示す経路によりQ〜Qに対し信号を分配してスイッチングすれば、図13の変換装置と同様に電圧指令の大きさに応じて図15または図20の(4)に示すような出力電圧Vが得られる。
なお、図15と図20における(2)インバータユニット1と(3)インバータユニット2は、図18の回路ではそれぞれインバータスタック1と同2に対応する。
【0013】
ここで、PWM演算において電圧指令と比較される三角波の数(T個)はインバータユニット数(m台)に対してT=4mで表される。従って、図18の場合はm=1であるから、三角波の数はT=4となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術として図13に示した多重電力変換器の動作は図15に示すようになるが、同図において(2)及び(3)はインバータユニット1とインバータユニット2の個別の出力電圧である。この図から明らかなように、従来技術では、電圧指令の1周期中において各インバータユニットが正(図中の+Ed)または負(図中の−Ed)の電圧を出力する期間が異なる。インバータユニットが正または負の電圧を出力する期間は平滑コンデンサを含む直流電源回路から負荷に対して出力電流が流れ、電力が供給される。従って、電圧指令の1周期中において正または負の電圧を出力する期間がインバータユニット毎に異なると、それらの電力分担も異なる。
【0015】
このように電力分担が異なる(アンバランスな)状態は、図20のようにインバータ出力電圧が比較的小さい場合は更に顕著となる。すなわち、同図の(2)と(3)から明らかなように、インバータユニット1のみが電力を供給し、インバータユニット2は全く電力を供給しない状態となる。
【0016】
また、直流電源回路に出力電流が流れると、この電流によって平滑コンデンサの電圧も変動する。この時の電圧変動の大きさは直流電源回路に流れるインバータの出力電流によって決まるので、上述したような電力分担のアンバランスがあるとインバータユニット間で平滑コンデンサの電圧変動の大きさも異なり、一部の平滑コンデンサの変動が大きくなる恐れがある。電力分担のアンバランスは、結果として多重電力変換器の一部の直流電源回路に対する負荷や平滑コンデンサの電圧変動の増大をもたらし、その部分に損失が集中する結果、発熱量が極端に多くなったり機器の耐用年数が短くなる等の問題を生じる。この発熱による問題を回避するには直流電源回路の電力供給能力(容量)を大きくするか、または装置の冷却能力を強化するなどの対策が考えられるが、いずれも装置の大型化や価格の高騰につながるので不経済である。
【0017】
以上の問題は図18に示した多重電力変換器についても同様であるが、この構成ではインバータユニットのみならず、同一のインバータユニット内の各スタック間で発熱のアンバランスが発生する。さらに、図18の例では平滑コンデンサが直列に接続されているため、図13の場合よりコンデンサの電圧変動の影響も大きくなる。
【0018】
そこで本発明は、出力電圧の大きさに関係なく多重電力変換器を構成するインバータユニットやスタック間の電力分担のアンバランスや発熱量の増加を防止し、小形で経済的な制御装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、直流電源回路に接続されたn(nは2以上の整数)台の単相電力変換器の交流出力端を直列接続して最大で2n+1個の電位を出力可能な直列多重電力変換器を制御するための制御装置であって、前記直列多重電力変換器に対する電圧指令を発生する電圧指令演算手段と、前記電圧指令及び搬送波からn台の単相電力変換器の半導体素子をスイッチングするための2n個のPWM信号を発生するPWM演算手段と、を備えた制御装置において、
前記搬送波を発生する搬送波発生手段と、
前記搬送波に同期したパルス選択信号を出力する選択信号発生手段と、
前記電圧指令の大きさと前記パルス選択信号とに基づいて、n台の単相電力変換器が等しい間隔でスイッチングするように前記2n個のPWM信号をn台の単相電力変換器に均等に分配するパルス均等化演算手段と、を有し、
前記パルス均等化演算手段から出力される均等化された2n個のPWM信号をn台の単相電力変換器の半導体素子に与えてスイッチングすることにより、各単相電力変換器による電力分担を均等化させるものである。
【0020】
請求項2に記載した発明は、直流電源回路両端の正電位点と負電位点との間に直列接続された第1〜第4の半導体素子と、前記正電位点と負電位点との間に直列接続された第1,第2のコンデンサと、前記第1,第2の半導体素子の相互接続点と前記第3,第4の半導体素子の相互接続点との間において前記第2,第3の半導体素子の直列接続回路に対し逆並列接続された第1,第2のダイオードの直列回路と、を備え、これら第1,第2のダイオードの相互接続点が前記第1,第2のコンデンサの相互接続点に接続されるとともに、前記第1〜第4の半導体素子及び第1,第2のダイオードを有するスタックを2個備えてなる単相電力変換器をm(mは2以上の整数)台組み合わせて構成され、1相当たり最大で4m+1個の電位を出力可能な多重電力変換器を制御するための制御装置であって、前記多重電力変換器に対する電圧指令を発生する電圧指令演算手段と、前記電圧指令及び搬送波からm台の単相電力変換器の半導体素子をスイッチングするための4m個のPWM信号を発生するPWM演算手段と、を備えた制御装置において、
前記搬送波を発生する搬送波発生手段と、
前記搬送波に同期したパルス選択信号を出力する選択信号発生手段と、
前記電圧指令の大きさと前記パルス選択信号とに基づいて、m台の単相電力変換器を構成する2m台のスタックが等しい間隔でスイッチングするように前記4m個のPWM信号を2m台のスタックに均等に分配するパルス均等化演算手段と、を有し、
前記パルス均等化演算手段から出力される均等化された4m個のPWM信号を2m台のスタックの半導体素子に与えてスイッチングすることにより、各単相電力変換器内のスタックによる電力分担を均等化させるものである。
【0021】
本発明においては、単相電力変換器の半導体素子をスイッチングするPWM信号を発生するための搬送波に同期した選択信号を生成し、この選択信号に基づきPWM信号を電圧指令の大きさに合わせて各インバータユニットや各スタックに分配し、インバータユニット同士またはスタック同士が交互にスイッチングするようにして電力分担を均等化させる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は請求項1に記載した発明の実施形態に相当し、図13に示した多重電力変換器をスイッチング動作させるために電圧指令からPWM信号を発生する制御ブロック図である。
同図において、1は変調率指令(振幅指令)λと位相指令θとから前述の数式(1)により電圧指令Vを決定する電圧指令演算回路、10は搬送波としての三角波TRIを発生する搬送波発生回路、20は三角波TRIに同期したパルス選択信号PSELを出力する選択信号発生回路、61は電圧指令Vと三角波TRIとからPWM信号を演算するPWM演算部、71は、PWM演算部61で演算されたPWM信号を、電圧指令Vの大きさとパルス選択信号PSELとに基づいて各インバータユニットに均等に分配するパルス均等化演算部である。
すなわち、パルス均等化演算部71から出力される4個のPWM信号とそれらを反転回路(図示せず)により反転させた4個のPWM信号との計8個の信号が、たとえば図13のR相インバータユニット101,102の合計8個のIGBT Q〜Qに与えられる。
【0023】
次に、図5〜図8を用いて図4に示す電圧指令の各レベル毎の基本的な動作について説明する。これらは一定値の電圧指令に対して従来技術のPWM演算により一方のインバータユニットのみがスイッチング動作しているものを、図3のようなパルス選択信号PSELによって2台のR相インバータユニット1,2(101,102)に均等に分配する様子を示している。
【0024】
図5は、図4のレベル0に示すように電圧指令Vの大きさが−100%≦V<−50%の状態における動作である。この場合、電圧指令は三角波TRI4と比較される状態であり、図12の状態4と状態5を交互に繰り返す。
パルス均等化前の各インバータユニット1,2の出力電圧は、図5の(2),(3)のようにインバータユニット1が−Edを出力し続け、インバータユニット2が−Edと0(零電位)を交互に出力している。このままの状態では電力分担がインバータユニット1に偏るので、パルス選択信号PSELに基づいてパルス均等化演算部71の演算結果によりインバータユニット1とインバータユニット2が交互に等しい間隔でスイッチングするようにPWM信号を分配する。
【0025】
パルス選択信号PSELが図3の区間番号“0”と“1”の状態の時はインバータユニット1、区間番号“2”と“3”の状態の時はインバータユニット2がスイッチングするようにPWM信号を分配する。なお、区間番号はパルス選択信号PSELのBit0、Bit1の「L」または「H」レベルの組み合わせに対応している。
この結果、パルス均等化後の各インバータユニット1,2の出力電圧は図5の(5)、(6)の如く、互いに等間隔で交互にスイッチングできるようになり、電力分担も均等化される。
図5(7)は1相分の出力電圧(たとえばR相出力電圧)であり、各インバータユニット1,2の出力電圧の合成に等しい。同図から明らかなように、パルス均等化の前と後で相電圧の大きさは変化しない。従って、負荷には均等化前と同じ電圧指令通りの電圧が印加されるので、電動機の制御性能は何ら損なわれることがない。
【0026】
図6は、図4のレベル1に示すように電圧指令Vの大きさが−50%≦V<0の状態における動作である。この場合、電圧指令は三角波TRI2と比較され、パルス均等化前はインバータユニット1が−Edと0(零電位)を交互に出力する。これに対してパルス均等化後は2台のインバータユニット1,2が交互に等間隔で−Edと0(零電位)を出力し、電力分担が均等化される。
また、パルス選択信号PSELが図3の区間番号“0”と“3”である時はインバータユニット1、区間番号“1”と“2”である時はインバータユニット2がスイッチングするようにPWM信号を分配する。
【0027】
図7は、図4のレベル2に示すように電圧指令Vの大きさが0≦V≦50%の状態における動作である。この場合、電圧指令は三角波TRI1と比較され、パルス均等化前はインバータユニット1が0(零電位)と+Edを交互に出力し、インバータユニット2は0(零電位)を出力する。これに対してパルス均等化後は2台のインバータユニットが交互に等間隔で0(零電位)と+Edを出力し、電力分担が均等化される。また、パルス選択信号PSELが図3の区間番号“2”と“3”である時はインバータユニット1、区間番号“0”と“1”である時はインバータユニット2がスイッチングするようにPWM信号を分配する。
【0028】
図8は、図4のレベル3に示すように電圧指令Vの大きさが50%≦V≦100%の状態における動作である。この場合、電圧指令は三角波TRI3と比較され、パルス均等化前はインバータユニット1が0(零電位)と+Edを交互に出力し、インバータユニット2は+Edを出力する。これに対してパルス均等化後は2台のインバータユニットが交互に等間隔で0(零電位)と+Edを出力し、電力分担が均等化される。また、パルス選択信号PSELが図3の区間番号“1”と“2”の状態の時はインバータユニット1、区間番号“0”と“3”の状態ではインバータユニット2がスイッチングするようにPWM信号を分配する。
【0029】
次に、図9,図10を用いて正弦波電圧指令の1周期に対する動作を説明する。これらの図は、いずれも均等化後の波形図であり、図9は電圧指令が+100%〜−100%の範囲の場合、図10は+50%〜−50%の範囲の場合である。
また、図11は図1におけるパルス均等化演算部71の処理を示すフローチャートである。
【0030】
図9の(2)電圧レベル判定は、パルス均等化演算部71内で演算される信号であり、図4のごとく電圧指令の大きさに基づいてレベル0〜レベル3を判定した結果である。
このようにして電圧指令のレベルが判定されると、図11のフローチャートによってレベル0の時は図5,レベル1の時は図6,レベル2の時は図7,レベル3の時は図8に示したようにそれぞれの手順でPWM信号を分配することにより、各インバータユニット間の電力分担が均等化されることになる。
【0031】
図10の例では、電圧指令の零を境界としてレベル1の状態とレベル2の状態とが切り替えられ、図9と同様にそれぞれの手順でPWM信号を分配して各インバータユニット間の電力分担が均等化される。
【0032】
次に、請求項2に記載した発明の実施形態を説明する。図2は、図18に示した多重電力変換器の制御ブロック図であり、パルス均等化演算部72が図18におけるインバータユニット内のスタック1とスタック2(たとえばR相インバータユニット111内のスタック151,152)にPWM信号を分配する演算を行う。その際、図1の実施形態と同様に、パルス均等化演算部72から出力される4個のPWM信号とそれらを反転回路(図示せず)により反転させた4個のPWM信号との計8個の信号が、図18のR相インバータユニット111内のスタック151,152の合計8個のIGBT Q〜Qに与えられる。
なお、図2における他の部分については、その構成が図1と同一であるため説明を省略する。
【0033】
本実施形態における電圧指令のレベル毎の動作は、図5〜図8において「インバータユニット1」を「スタック1」、「インバータユニット2」を「スタック2」と読み替えればよい。また、交流の電圧を発生する過程についても、図9及び図10において「インバータユニット1」を「スタック1」、「インバータユニット2」を「スタック2」と読み替えればよい。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、図9、図10をそれぞれ図15、図20と比較すれば明らかなごとく、電圧指令の大きさに応じてPWM信号を分配することにより、各インバータユニットまたは各スタックが正または負の電圧を出力する期間をほぼ等しくして各インバータユニット間または各スタック間の電力分担を均等化することができる。
これにより、損失の集中や発熱量の偏りを防ぎ、装置の小型化、低価格化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す制御ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における区間番号と選択信号との対応関係を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における電圧レベルと電圧指令の大きさとの対応関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態の動作を示す波形図である。
【図6】本発明の実施形態の動作を示す波形図である。
【図7】本発明の実施形態の動作を示す波形図である。
【図8】本発明の実施形態の動作を示す波形図である。
【図9】本発明の実施形態における電圧指令1周期分の動作波形図である。
【図10】本発明の実施形態における電圧指令1周期分の動作波形図である。
【図11】本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態における状態1〜5、PWM演算及び出力電圧の対応関係を示す図である。
【図13】従来技術を示す主回路構成図である。
【図14】図13の主回路1相分のスイッチング状態を示す図である。
【図15】従来技術の動作を示す波形図である。
【図16】従来技術における基準搬送波の説明図である。
【図17】従来技術におけるPWM信号の分配方法を示す図である。
【図18】従来技術を示す主回路構成図である。
【図19】図18の主回路1相分のスイッチング状態を示す図である。
【図20】従来技術の動作を示す波形図である。
【図21】従来技術におけるPWM信号の分配方法を示す図である。
【符号の説明】
1 電圧指令演算回路
10 搬送波発生回路
20 選択信号発生回路
61 PWM演算部
71,72 パルス均等化演算部

Claims (2)

  1. 直流電源回路に接続されたn(nは2以上の整数)台の単相電力変換器の交流出力端を直列接続して最大で2n+1個の電位を出力可能な直列多重電力変換器を制御するための制御装置であって、前記直列多重電力変換器に対する電圧指令を発生する電圧指令演算手段と、前記電圧指令及び搬送波からn台の単相電力変換器の半導体素子をスイッチングするための2n個のPWM信号を発生するPWM演算手段と、を備えた制御装置において、
    前記搬送波を発生する搬送波発生手段と、
    前記搬送波に同期したパルス選択信号を出力する選択信号発生手段と、
    前記電圧指令の大きさと前記パルス選択信号とに基づいて、n台の単相電力変換器が等しい間隔でスイッチングするように前記2n個のPWM信号をn台の単相電力変換器に均等に分配するパルス均等化演算手段と、を有し、
    前記パルス均等化演算手段から出力される均等化された2n個のPWM信号をn台の単相電力変換器の半導体素子に与えてスイッチングすることにより、各単相電力変換器による電力分担を均等化させることを特徴とする多重電力変換器の制御装置。
  2. 直流電源回路両端の正電位点と負電位点との間に直列接続された第1〜第4の半導体素子と、前記正電位点と負電位点との間に直列接続された第1,第2のコンデンサと、前記第1,第2の半導体素子の相互接続点と前記第3,第4の半導体素子の相互接続点との間において前記第2,第3の半導体素子の直列接続回路に対し逆並列接続された第1,第2のダイオードの直列回路と、を備え、これら第1,第2のダイオードの相互接続点が前記第1,第2のコンデンサの相互接続点に接続されるとともに、前記第1〜第4の半導体素子及び第1,第2のダイオードを有するスタックを2個備えてなる単相電力変換器をm(mは2以上の整数)台組み合わせて構成され、1相当たり最大で4m+1個の電位を出力可能な多重電力変換器を制御するための制御装置であって、前記多重電力変換器に対する電圧指令を発生する電圧指令演算手段と、前記電圧指令及び搬送波からm台の単相電力変換器の半導体素子をスイッチングするための4m個のPWM信号を発生するPWM演算手段と、を備えた制御装置において、
    前記搬送波を発生する搬送波発生手段と、
    前記搬送波に同期したパルス選択信号を出力する選択信号発生手段と、
    前記電圧指令の大きさと前記パルス選択信号とに基づいて、m台の単相電力変換器を構成する2m台のスタックが等しい間隔でスイッチングするように前記4m個のPWM信号を2m台のスタックに均等に分配するパルス均等化演算手段と、を有し、
    前記パルス均等化演算手段から出力される均等化された4m個のPWM信号を2m台のスタックの半導体素子に与えてスイッチングすることにより、各単相電力変換器内のスタックによる電力分担を均等化させることを特徴とする多重電力変換器の制御装置。
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