JP3899869B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般的に、内燃機関の排気ガスは三元触媒で浄化する。三元触媒は流入する排気の空燃比が理論空燃比のときにHC,CO成分の酸化とNOxの還元とを同時に行うものであり、リーン空燃比で運転し燃費を向上させるいわゆるリーンバーンエンジンの排気浄化には適しない。
【0003】
この場合、流入する排気の空燃比がリーンである場合にNOxをトラップし、流入する排気の空燃比がリッチである場合にトラップしたNOxを放出、浄化処理するリーンNOxトラップ触媒などを用いる。但し、これらの触媒は、機関の始動直後等の低温状態においては未活性の状態であり、触媒作用が十分に行えず、浄化が十分に行えない。
【0004】
一方、特開平1−155934号公報には、道路トンネルにおける換気ガスのの浄化(NOx除去)のため、ゼオライトの吸着能を使用し、トンネル中に排出されたNOxをゼオライトに吸着、浄化する技術について記載されている。その説明の中で、浄化すべきガスの水分濃度が高い場合には、NOxの平衡吸着量が低下すると記載されている。これを防止するために、この技術では、ゼオライトにNOxを吸着させる以前に、シリカゲルでNOxを含んだガスを吸着させ乾燥させて、その後ゼオライトに導いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術を、内燃機関の排気浄化装置に適用し、通常の排気浄化触媒が温度上昇し、活性化するまでの期間について、NOxをトラップさせようとした場合、排気ガス中の水分濃度が高いため、シリカゲル等の吸湿剤が再生後の状態にあったとしても、短時間で水分吸着能が飽和すると考えられる。これを防止するため、シリカゲル等の吸湿剤の容量を拡大することが考えられるが、この場合には容量拡大のために車両搭載性が悪化し、さらに排気圧力損失の増大により燃費悪化を引き起こす等の問題が考えられ、内燃機関の排気浄化装置にシリカゲル等の吸湿剤を用いることは非常に難しい。
【0006】
本発明は、このような実状を踏まえ、ゼオライトのNOx吸着能を有効利用できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの実験において、内燃機関の排気ガス中のNOxをゼオライトでトラップする際には、ガス中の水分も同時にトラップしており、NOxトラップが飽和する際には、水分のトラップ能も失われることが発見されている。すなわち水分とNOxをほぼ同時にトラップしていることである。高濃度水分が存在する排気ガスに使用しても、99%以上という非常に高いNOxトラップ率が可能であることも確認されている。
【0008】
図1は実験結果の概略である。ゼオライトを含有する触媒をゼオライトを乾燥してから使用すると、触媒入口のNOx濃度に対して触媒出口のNOx濃度がトラップにより低下している。この期間は水分も吸着しており、触媒入口の排気ガス温度に対して、吸着した水分の凝縮・吸着熱により、触媒出口の排気ガス温度は上昇する。その後、図中のA点すなわち水分吸着が飽和になりこれ以上水分が吸着しなくなると、吸着熱が発生しないため、触媒出口の排気ガス温度は低下してくる。また同時にNOxのトラップもできなくなり、触媒出口のNOx濃度が上昇する。ゼオライトに予め水分を吸着させてから同じ実験を行った結果をあわせて載せているが、この場合のNOxトラップ率はかなり低くなる。また触媒出口の排気ガス温度もあまり上昇しないことが判明している。
図14は他の実験結果の概略である。貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持して粉末触媒を生成し、これを担体にコーティングして得た触媒に、排気ガスを流通させる実験を行ったところ、若干の特性差はあるものの、低温時のNOxトラップに関してゼオライト含有触媒とほぼ同様の機能があることを発見した。
【0009】
このような実験結果を踏まえ、請求項1に係る発明では、活性温度以上のときに排気ガス中のNOxを浄化もしくはトラップする排気浄化触媒と、貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分又はゼオライトを含有し、特定温度以下のときに排気ガス中のNOxをトラップする低温NOxトラップ触媒と、前記排気浄化触媒から流出した排気ガスを前記低温NOxトラップ触媒へ導く排気通路と、を備え、前記排気浄化触媒の温度が前記活性温度以下である間、前記低温NOxトラップ触媒の温度が前記特定温度以下に維持されるよう前記排気通路の長さを設定する一方、前記低温NOxトラップ触媒に吸収した水分を脱離させる水分脱離手段と、前記低温NOxトラップ触媒に吸収される水分量を検知する吸収水分量検知手段とを設け、吸収水分量が飽和水分量から決まる所定量に達したときに前記水分脱離手段を作動させることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明では、貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分又はゼオライトを含有し、特定温度以下のときに排気ガス中のNOxをトラップする低温NOxトラップ触媒と、機関から排出された排気ガスを前記低温NOxトラップ触媒へ導く排気通路と、を備え、機関が運転されている間、前記低温NOxトラップ触媒の温度が前記特定温度以下に維持されるよう前記排気通路の長さを設定する一方、前記低温NOxトラップ触媒に吸収した水分を脱離させる水分脱離手段と、前記低温NOxトラップ触媒に吸収される水分量を検知する吸収水分量検知手段とを設け、吸収水分量が飽和水分量から決まる所定量に達したときに前記水分脱離手段を作動させることを特徴とする。この場合も、低温NOxトラップ触媒の上流に、通常の排気浄化触媒を備えていてもよい。
【0011】
尚、吸収水分量の検知については、水分が吸収される時には吸着熱が発生するため、この熱を測定することで水分の吸着がわかり、排気ガス量、排気ガス温度、排気ガス中の水分濃度(これは空燃比から計算可能)を考慮することで、触媒に吸収される水分量を計算できる。その他の方法として、吸収される水分が飽和に達するまでは、排気ガス中の水分全てが触媒に吸収されるものと仮定し、吸入空気量と空燃比とから水分量を積算計算することも考えられる。
【0012】
請求項3に係る発明では、排気通路を複数に分岐し、それぞれの通路に前記低温NOxトラップ触媒を配置して、NOxトラップと水分脱離とを交互に行わせることを特徴とする。この場合、温度が所定値以下になるまでNOxをトラップできないため、水分脱離後に乾燥空気等を用いて冷却してもよい。
請求項4に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒をバイパスするバイパス通路を設け、水分脱離時に排気ガスをバイパスさせることを特徴とする。この場合も水分脱離後にバイパスしたまま乾燥空気等を用いて冷却してもよい。
【0013】
請求項5に係る発明では、前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒を加熱するものであることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるものであることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるものであることを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、点火時期を遅角して、排気温度を上昇させることを特徴とする。
請求項9に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、この触媒を電気加熱することを特徴とする。この場合、電気により排気ガスを加熱し、その熱で低温NOxトラップ触媒を加熱するようにしてもよいし、担体を電気加熱できる電気加熱触媒に前記トラップ成分又はゼオライトを担持させて、触媒自体を直接加熱するようにしてもよい。
【0015】
請求項10に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、この触媒の上流側の排気浄化触媒の触媒燃焼を増加させるように制御して、排気温度を上昇させることを特徴とする。
この場合、筒内直噴式内燃機関では主燃焼をリーンにし、膨張行程から排気行程に再度燃料を噴射することで、上流側の排気浄化触媒での触媒燃焼を増加させてもよいし、機関での燃焼空燃比をリッチにし、上流側の排気浄化触媒に2次空気を導入することで、上流側の排気浄化触媒での触媒燃焼を増加させてもよいし、一部の気筒をリーンにその他の気筒をリッチにすることで、上流側の排気浄化触媒での触媒燃焼を増加させてもよい。
【0016】
請求項11に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、空燃比をリーン化することを特徴とする。
請求項12に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、前記低温NOxトラップ触媒の上流側に2次空気(望ましくは乾燥2次空気)を導入することを特徴とする。
【0017】
請求項13に係る発明では、前記低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、前記低温NOxトラップ触媒の上流側に加熱2次空気(望ましくは乾燥加熱2次空気)を導入することを特徴とする。
【0019】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、排気浄化触媒の温度が活性温度以下である間(例えば、機関始動後から排気浄化触媒が活性温度に達するまでの間や極低負荷運転が長時間継続されて排気浄化触媒の温度が活性温度より低くなってしまったとき)に機関から排出されるNOxを低温NOxトラップ触媒でトラップするので、機関運転中の全期間に渡りNOxの大気放出量を低減することができる。
【0020】
請求項2に係る発明によれば、機関運転中の排出NOxを常に低温NOxトラップ触媒でトラップするので、機関運転中の全期間に渡りNOxの大気放出量を低減することができる。
【0021】
また、請求項1、2に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒に吸収した水分を脱離させる水分脱離手段を持つことで、低温NOxトラップ触媒を確実に再生することができる。
また、請求項1、2に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒に吸収される水分量を検知(推定)し、吸収水分量が飽和水分量から決まる所定量に達したときに水分脱離を行わせることで、低温NOxトラップ触媒を再度水分を吸収できる状態に速やかに再生し、連続的なNOxのトラップを可能とすることができる。
【0022】
請求項3に係る発明によれば、排気通路を複数に分岐し、それぞれの通路に低温NOxトラップ触媒を設け、NOxトラップと水分脱離(再生)とを交互に行わせることにより、NOxを連続的にトラップすることができる。
請求項4に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒をバイパスするバイパス通路を設け、水分脱離(再生)時に排気ガスをバイパスさせることにより、水分脱離時に排気ガスへの熱の逃げがなくなり、効率良く水分脱離を行うことができる。特に、水分脱離を電気加熱で行う場合は排気ガスへの熱の逃げがなくなることで消費電力を低減できる。
【0023】
請求項5に係る発明によれば、水分脱離に際し、低温NOxトラップ触媒を加熱(所定温度以上、所定時間以上)することで、水分脱離を確実に行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、水分脱離に際し、低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させることで、水分脱離を確実に行うことができる。
【0024】
請求項7に係る発明によれば、水分脱離に際し、低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させることで、より早く、より脱離量を増加させて、水分脱離を確実に行うことができる。
請求項8に係る発明によれば、点火時期を遅角して、排気温度を上昇させることで、低温NOxトラップ触媒を加熱し、加熱のための追加装置を設けることなく、水分脱離を確実に行うことができる。
【0025】
請求項9に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒を電気加熱することで、機関の運転性能へ影響を与えることなく、水分脱離を確実に行うことができる。
請求項10に係る発明によれば、上流側の排気浄化触媒の触媒燃焼を増加させるように制御して、排気温度を上昇させることで、下流側の低温NOxトラップ触媒を加熱し、水分脱離を確実に行うことができる。
【0026】
請求項11に係る発明によれば、空燃比をリーン化することで、低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させ、水分脱離を確実に行うことができる。
請求項12に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒の上流側に2次空気(特に乾燥2次空気)を導入することで、低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させ、水分脱離を確実に行うことができる。
【0027】
請求項13に係る発明によれば、低温NOxトラップ触媒の上流側に加熱2次空気(特に乾燥加熱2次空気)を導入することで、低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させ、より早く、より脱離量を増加させて、水分脱離を確実に行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は本発明の第1実施形態を示す内燃機関(以下エンジンという)のシステム図である。
エンジン1の吸気通路2には吸入空気量を制御する電制スロットル弁3が設置され、エンジン1の燃焼室4には燃料噴射弁5と点火プラグ6とが設置されており、これらはエンジンコントロールユニット(以下ECUという)7により駆動される。但し、燃料噴射弁5は吸気通路2(吸気ポート)に設置してもよい。
【0030】
ECU7には、吸気通路2の電制スロットル弁3上流に設けたエアフローメータ8により検出される吸入空気量Qaの他、アクセルペダルセンサ9により検出されるアクセル開度Apo、クランク角センサ10により検出されるエンジン回転数Ne、水温センサ11により検出されるエンジン冷却水温Twなどが入力されている。
【0031】
ECU7では、アクセル開度Apo、エンジン回転数Ne、エンジン冷却水温Twより、エンジン1の要求トルクTTを算出し、これに必要な空気量を得るために電制スロットル弁3を駆動する。また、実際の吸入空気量Qa、エンジン回転数Ne、更に要求トルクTTより、燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)及び燃料噴射時期を算出し、これらに基づいて燃料噴射弁5を駆動する。また、エンジン回転数Ne及び要求トルクTTに基づいて点火プラグ6の点火時期を制御する。
【0032】
エンジン1の排気通路12には、上流側に排気浄化触媒13が設けられ、下流側には低温NOxトラップ触媒としてゼオライトを含有する触媒(以下ゼオライト触媒という)14が設けられている。下流側のゼオライト触媒14の入口側と出口側にはそれぞれ排気温度センサ15,16が設置されている。
上流側の排気浄化触媒13は、例えば、白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh等の貴金属を少なくとも1成分担持したアルミナをハニカム担体にコーティングした三元触媒であり、排気ガスが理論空燃比の時にはHC,CO,NOxを同時に浄化し、空燃比がリーンの時にはHC,COを酸化反応で浄化する特性を有するものである。
【0033】
下流側のゼオライト触媒14は、低温(特定温度以下)でNOxをトラップ可能なゼオライト(例えばβ−ゼオライト、A型ゼオライト、Y型ゼオライト、X型ゼオライト、ZSM−5、USY、モルデナイト、フェリエライト)をハニカム担体にコーティングし、その上から更に白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh等の貴金属を少なくとも1成分担持したアルミナをコーティングしたものであり、触媒温度が低い時には水分の吸着と同時にNOxをトラップし、更にHCも吸着することができ、触媒温度が活性温度以上に達すると排気浄化触媒13と同様の触媒作用により排気ガスを浄化する特性を有するものである。
【0034】
本実施形態では、上流側の排気浄化触媒13の温度が活性温度(例えば250〜350℃)以下である間、ゼオライト触媒14の温度が特定温度(NOxをトラップできる上限温度、例えば200℃)以下に維持されるように排気浄化触媒13とゼオライト触媒14との間の排気通路の長さを設定してある。
図13はエンジン始動後の経過時間に対する各触媒の温度変化を示した図であり、太実線は排気浄化触媒13の、細実線はゼオライト触媒14の温度変化を示している。この場合、ゼオライト触媒14のNOxトラップ可能期間と排気浄化触媒13の排気浄化可能期間とが重なりをもって連続している。排気系の温度が低下する場合(例えば、極低温の環境下で極低負荷運転が長時間継続される場合等)も同様に、排気浄化触媒13の温度が活性温度より低くなる前にゼオライト触媒14の温度が特定温度以下となるようにしてある(図示略)。このような設定により、エンジン運転中の全期間に渡りNOxの大気放出量を低減することができる。
これに対し、排気浄化触媒13とゼオライト触媒14との間の排気通路の長さを短くすると、排気通路における温度低下幅が小さくなり、排気浄化触媒13が活性温度に達する前にゼオライト触媒14の温度が特定温度を超えてしまうようになる(図中の破線)。このようなことがないように実験やシミュレーションを行って両触媒間の排気通路長さを決定する必要がある。
【0035】
尚、上流側の排気浄化触媒13として、リーンNOxトラップ触媒、選択還元型NOx触媒若しくはHC吸着触媒などを用いてもよい。あるいは、これらの触媒を上流側の排気浄化触媒13と下流側のゼオライト触媒14との間に配置してもよい。その他に、下流側のゼオライト触媒14にバリウムBa、セシウムCs等のNOxトラップ材等を混合することによって、リーンNOxトラップ機能等を持たせることとしてもよい。
また、下流側に配置する触媒(低温NOxトラップ触媒)としては、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、及びその他の貴金属の群から選択される一種類又は二種類以上の貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分を含有する触媒を使用してもよい。このような触媒は、粉末状にした前記トラップ成分をハニカム担体に直接コーティングしたり、ハニカム担体に施したアルミナ等のウォッシュコート上に前記トラップ成分をコーティングしたり、前記トラップ成分をアルミナ等と混合したものをハニカム担体にコーティングしたりして得ることができる。
【0036】
次に第1実施形態での制御を図3のフローチャートにより説明する。本ルーチンは例えば1sec 毎に実行されるものである。
S1では、水分脱離処理要求フラグFDSが0であるか否かを判定する。FDSは、ゼオライト触媒14に所定値以上の水分が吸収されて水分脱離が必要と判定された場合にFDS=1にセットされるものである。
【0037】
FDS=0の場合は、S2に進み、エアフローメータ8の出力から吸入空気量Qaを、排気温度センサ15,16の出力からゼオライト触媒14の入口側排気温度Tin及び出口側排気温度Tout を検出する。
次のS3では、ゼオライト触媒14の入口側排気温度Tinが所定値aより低いか否かを判定する。所定値aは例えば排気ガスの露点(約60℃)とし、入口側排気温度Tinが所定値aよりも低い場合は、ゼオライト触媒14に水分が吸収されると判断して、吸収水分量Wの計算のため、S4に進む。もしも入口側排気温度Tinが所定値a以上の場合は、水分吸収が行われないと判断し、本フローを終了する。
【0038】
S4では、下記(1)式を用いて吸収水分量W[g]を算出する(この部分が吸収水分量検知手段に相当する)。
W=[(Tout −Tin)×(Qe×Mex+Mcat )]/Mk・・・(1)
但し、Qe[g/s]は排気ガスの質量流量であり、簡易的には吸入空気の質量流量Qa[g/s]で代用可能である。単位時間当たりの燃料噴射量[g/s]をQaに加算してQeを求めるようにすればなおよい。Mex[(cal /K)/g]は排気ガスの単位質量当たりの熱容量であり、排気ガスの組成すなわち空燃比に応じて決定した値を使用する。簡易的にはMexを固定値としてもよい。Mcat [cal /K]はゼオライト触媒14の熱容量であり、触媒のサイズから定まる定数である。Mk[cal /g]は単位質量当たりの水分の凝縮・吸着熱である。次のS5では、吸収水分量Wが所定値b以上か否かを判定する。所定値bはゼオライト触媒14が最大に吸収できる水分量から決める値であり、例えば最大吸収水分量の90%とし、この値以上に吸収されたと判断した場合には、水分脱離が必要であると判断し、S6でフラグFDS=1にセットして水分脱離が必要であることを記憶した後、S7〜S10で水分脱離処理を行う(この部分が水分脱離手段に相当する)。
【0039】
本実施形態の場合、ゼオライト触媒14の上流には排気浄化触媒13があり、この排気浄化触媒13の未活性時に、ゼオライト触媒14が低温状態でNOxをトラップし、水分吸収と共にNOxをトラップできなくなる前に、排気浄化触媒13が活性して、これにより排気を浄化する構成となる。
S7では、水分脱離処理のため、点火時期ADVを通常のADVから所定r分遅角し、排気温度を上昇させる。所定r分遅角する代わりに、通常のADVよりも遅角している固定した点火時期に設定してもよい。
【0040】
次のS8では、出口側排気温度Tout が所定値c以上か否かを判定する。所定値cは例えば300℃とし、これ以上であれば、水分が充分脱離する温度であると判断する。また本温度上昇の間に、トラップしていたNOxも脱離し、ゼオライト層の上層部にある触媒によって浄化される。
出口側排気温度Tout が所定値c以上となった場合、すなわち水分が充分脱離する温度に達した後は、S9でタイマカウント(t)を行い、S10で目標空燃比TFBYAを通常のTFBYAよりもリーンとなるTFBYALに設定して、空燃比をリーン化する。リーンとすることで、排気ガス中の水分濃度が低下し、より早く、より多くの水分をゼオライト触媒14より脱離することが可能となる。リーン側の固定した空燃比TFBYALに設定する代わりに、目標空燃比TFBYAを通常のTFBYAから所定L分リーンに設定してもよい。
【0041】
S11でタイマカウント値tが所定時間d以上になれば、水分脱離が十分行えて、水分脱離処理を終了してもよいと判断し、S12でフラグFDSを0に戻して、水分脱離処理を終了する。
次に第2実施形態について、図4〜図6を用いて説明する。
図4は第2実施形態を示すエンジンのシステム図であり、図2との違いのみを説明する。
【0042】
第2実施形態では、上流側の排気浄化触媒13の未活性時のみならず、エンジン1が運転されている間中、常に、ゼオライト触媒14の温度が特定温度以下に維持されるよう排気通路の長さを設定してある。すなわち、エンジン1の暖機が完了した後、エンジン1を最大負荷で運転しても、ゼオライト触媒14の温度が特定温度を超えることはない(図13の一点鎖線)。
また、2個のゼオライト触媒14−1,14−2を用いて、これらを並列に配置し、いずれか一方に排気ガスを流すことができるように、上流側の分岐部に排気切換弁17を設ける。この排気切換弁17はECU7により制御される。
【0043】
また、各ゼオライト触媒14−1,14−2は電気によって加熱することができる触媒担体を用いており、バッテリ18からの供給電流がそれぞれパワートランジスタ19−1,19−2によってON・OFF制御される。これらのパワートランジスタ19−1,19−2もECU7により制御される。
また、各ゼオライト触媒14−1,14−2において電気加熱によって水分とNOxの脱離を行うのであるが、脱離したNOxの一部を上流側の排気浄化触媒13で浄化するために、各ゼオライト触媒14−1,14−2の下流側から排気ガスを排気還流通路20−1,20−2により吸気通路2(吸気マニホールド)に還流させる。その流量を制御するために、排気還流弁21−1,21−2を持ち、これらもECU7により制御される。
【0044】
次に第2実施形態での制御を図5及び図6のフローチャートで説明する。
先ず水分吸収によるNOxトラップを2個のゼオライト触媒14−1,14−2に交互に行わせるフローを図5で説明する。本ルーチンは例えば1sec 毎に実行される。
S21では、ゼオライト触媒14−1が水分吸収できるか否か、すなわちフラグFDS1=0か否かを判定する。FDS1=0の場合、ゼオライト触媒14−1に水分が吸収できる、すなわちNOxがトラップできると判断し、ゼオライト触媒14−1を用いたNOxトラップを行うために、S22に進む。
【0045】
S22では、排気切換弁17を駆動して、排気ガスをゼオライト触媒14−1へ流す。
次のS23では、ゼオライト触媒14−1に吸収されている水分量W1を算出する。ここでは、ゼオライト触媒14−1の入口排気温度が常に排気ガスの露点より低く、流入した排気ガス中の水分が全てゼオライト触媒14−1に吸収されているとみなし、排気ガス量と水分濃度とから、より具体的には、排気ガス量を吸入空気量Qaと同等とみなし、更に空燃比(例えば目標空燃比TFBYA)から予めマップ等で水分濃度を知ることができることから、QaとTFBYAとから、吸収水分量W1を計算する。
【0046】
次のS24では、吸収水分量W1が所定値e以上か否かを判定する。所定値eはゼオライト触媒14−1が吸収できる最大水分量から決める値であり、例えば安全を見越して最大吸収水分量の50%とし、この値以上に吸収されたと判断した場合には、水分脱離が必要であると判断し、水分脱離処理を行わせると共にNOxトラップはもう片方のゼオライト触媒14−2に行わせるため、S25でフラグFDS1=1にセットする。
【0047】
S21での判定でフラグFDS1=1の時は、ゼオライト触媒14−1に水分脱離処理要求が出ているため、S26に進む。
S26では、ゼオライト触媒14−2が水分吸収できるか否か、すなわちフラグFDS2=0か否かを判定する。FDS2=0の場合、ゼオライト触媒14−2に水分が吸収できる、すなわちNOxがトラップできると判断し、ゼオライト触媒14−2を用いたNOxトラップを行うために、S27に進む。
【0048】
S27〜S30は、S22〜S25のプロセスをゼオライト触媒14−2に適用したものであり、排気切換弁17を駆動して、排気ガスをゼオライト触媒14−2へ流し(S27)、ゼオライト触媒14−2に吸収されている水分量W2を算出し(S28)、吸収水分量W2が所定値e以上となると(S29)、水分脱離が必要であると判断し、水分脱離処理を行わせると共にNOxトラップはもう片方のゼオライト触媒14−1に行わせるため、フラグFDS2=1にセットする(S30)。
【0049】
S26での判定でFDS2=1の場合、すなわちゼオライト触媒14−2にも水分脱離処理要求が出ている場合には、S23に進み、排気切換弁17を駆動して、排気ガスをゼオライト触媒14−2へ流し、ゼオライト触媒14−1の水分脱離処理が完了するのを待つことにする。
次に2個のゼオライト触媒14−1,14−2に吸収した水分を交互に脱離処理するフローを図6で説明する。本ルーチンも例えば1sec 毎に実行される。
【0050】
S41,S47ではゼオライト触媒14−1もしくは14−2のどちらかに脱離処理要求が出ていないか、すなわちフラグFDS1=1もしくはFDS2=1か否かを判定する。
ゼオライト触媒14−1に脱離処理要求が出ている場合(FDS1=1の場合)には、S42〜S46で、ゼオライト触媒14−2に脱離処理要求が出ている場合(FDS2=1の場合)には、S48〜S52で、それぞれの脱離処理を行うことになる。
【0051】
ゼオライト触媒14−1の脱離処理について説明すると、S42ではパワートランジスタ19−1をONにしてゼオライト触媒14−1に通電を行い、加熱する。そして、S43で排気還流弁21−1を開弁作動させ、ゼオライト触媒14−1の後流から排気ガスを還流することで、脱離してきたNOxを含んだガスを吸気に戻し、上流側の排気浄化触媒13で浄化を行う。
【0052】
そして、S44でタイマtkをカウントし、S45で所定時間f以上か否かを判定する。所定時間f以上となった場合は、脱離処理が十分行われたと判断し、S46でフラグFDS1を0に戻し、本フローを終了する。
ゼオライト触媒14−2の脱離処理については、S48〜S52で、S42〜S46のプロセスと同様に、ゼオライト触媒14−2に通電して加熱し(S48)、排気還流弁21−2を開弁作動させ、脱離してきたNOxを含んだガスを吸気に戻し、排気浄化触媒13で浄化を行い(S49)、所定時間f以上経過すると(S50,S51)、フラグFDS2を0に戻し(S52)、本フローを終了する。
【0053】
次に第3実施形態について、図7及び図8により説明する。
下流側のゼオライト触媒14(14−1,14−2)の水分脱離手段(水分脱離のための加熱手段)として、第1実施形態では点火時期リタードを、第2実施形態では電気加熱を用いたが、第3実施形態では、上流側の排気浄化触媒13での触媒燃焼を増加させて、排気温度を上昇させるようにしており、特に図7では図2のタイプに適用している。
【0054】
図7の構成では、エンジン1での燃焼空燃比をリッチに設定して、エンジン1から排出される未燃燃料(CO等)を増加させる一方、上流側の排気浄化触媒13の上流に2次空気供給ポンプ22から2次空気導入通路23を介して2次空気を導入することで、未燃燃料と酸素とを上流側の排気浄化触媒13に与え、上流側の排気浄化触媒13での触媒燃焼により排気温度を上昇させて、下流側のゼオライト触媒14を加熱している。
【0055】
図7の構成での制御を図8のフローチャートにより説明する。図3との違いのみを説明する。
S1〜S6は図3のS1〜S6と同じであり、水分脱離処理が必要であると判断された場合、S6でフラグFDSが1にセットされて、S61に進む。
S61では、目標空燃比TFBYAに所定分リッチとしたTFBYARをセットし、空燃比をリッチ化することで、排気ガス中の未燃分(CO,H2 ,HC)を増加させる。
【0056】
次のS62では、2次空気供給ポンプ22を作動させて、2次空気を導入し、上流側の排気浄化触媒13で触媒燃焼を増加させることによって、排気温度を上昇させ、下流側のゼオライト触媒14を加熱する。
次のS63では、下流側のゼオライト触媒14の出口側排気温度Tout が所定値c以上か否かを判定する。所定値cは例えば300℃とし、これ以上であれば、水分が十分脱離する温度であると判断する。
【0057】
そして水分が十分脱離する温度に達した後に、S64でタイマカウント(t)を行い、S65で所定時間d以上になれば、水分脱離が十分行えて、水分脱離処理を終了してもよいと判断し、S66でフラグFDSを0に戻して、水分脱離処理を終了する。
尚、上流側の排気浄化触媒13の触媒燃焼による下流側のゼオライト触媒14の加熱方法としては、この他、筒内直噴式エンジンにおいて、主燃焼をリーンにし、膨張行程から排気行程に再度燃料を噴射することにより、又は、一部の気筒をリーンにし、その他の気筒をリッチにすることにより、未燃燃料と酸素とを上流側の排気浄化触媒13に与えることで行ってもよい。
【0058】
次に第4実施形態について、図9により説明する。
ゼオライト触媒14の水分脱離手段として、第1実施形態では、ゼオライト触媒14の加熱と、空燃比のリーン化による水分濃度の低下とを用いたが、第4実施形態では、加熱2次空気によりゼオライト触媒14の加熱と水分濃度の低下とを行っており、特に図9では図2のタイプに適用している。
【0059】
すなわち、図9の構成では、下流側のゼオライト触媒14の上流に2次空気供給ポンプ24から2次空気を導入する2次空気導入通路25と、2次空気導入通路25の途中で2次空気を加熱するヒータ26とを設けて、加熱2次空気によりゼオライト触媒14の加熱と水分濃度の低下とで水分脱離を行っている。尚、単に水分濃度を低下させるだけであれば、ヒータ26を省いてもよい。
【0060】
次に第5実施形態について、図10により説明する。
第5実施形態は、乾燥空気により水分の脱離を行わせるものであり、特に図10では図4のタイプ(下流側のゼオライト触媒を2個備えるもの)に適用している。
図10に示すように、下流側のゼオライト触媒14−1、14−2を2個並列に設けて、NOxトラップと水分脱離とを交互に行わせるものにおいて、各ゼオライト触媒14−1,14−2の上流へ、除湿後の加熱2次空気を導入できるように、2次空気供給ポンプ27と、該ポンプ27からの2次空気を除湿するためのクーラ28と、除湿後の2次空気を加熱するためのヒータ29と、除湿後の加熱2次空気を各ゼオライト触媒14−1,14−2の上流に導入する2次空気導入通路30−1,30−2と、各2次空気導入通路30−1,30−2を開閉して各ゼオライト触媒14−1,14−2に独立して2次空気を導入できるようする電磁弁31−1,31−2とを設け、各ゼオライト触媒14−1,14−2の水分脱離を行うときに、排気ガスは流さずに、除湿した加熱2次空気によって脱離させる。
【0061】
この構成の場合、水分脱離後に2次空気加熱用のヒータ29のみを停止し、低温の2次空気を流し続けることによって、水分脱離後のゼオライト触媒14−1,14−2の温度を素早く低下させることができ、次回のNOxトラップまでの時間を短縮することができる。また脱離時間の延長が可能であれば、クーラ28を設けずに除湿しなくても水分の脱離は可能である。逆にヒータ29を設けずに除湿した乾燥空気のみを導入することで、水分の脱離をすることも可能である。但しこの場合、非加熱のために水分の脱離処理に時間がかかるため、先の構成のようにヒータ29を持っている方が望ましい。
【0062】
次に第6実施形態及び第7実施形態について、図11及び図12により説明する。
図4や図10では、NOxをトラップするゼオライト触媒14を複数(14−1,14−2)持ち、NOxトラップと水分脱離とを交互に行わせることにより、常にNOxを浄化できる構成となっているが、このゼオライト触媒14の上流に排気浄化触媒13を持ち、暖機後はその上流側の排気浄化触媒13で排気を浄化する場合は、NOxをトラップするゼオライト触媒14を複数持つ必要がなくなる。
【0063】
この場合は、図11や図12に示すように、NOxをトラップするゼオライト触媒14をバイパスするバイパス通路32を持つ構成とするとよく、これにより、排気ガスを流さずに脱離処理を行うことができるため、加熱のための電気等が少量で済むというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゼオライト触媒の前後のNOx濃度及び排気ガス温度を示す図
【図2】 本発明の第1実施形態を示すシステム図
【図3】 第1実施形態のフローチャート
【図4】 本発明の第2実施形態を示すシステム図
【図5】 第2実施形態のフローチャート(その1)
【図6】 第2実施形態のフローチャート(その2)
【図7】 本発明の第3実施形態を示すシステム図
【図8】 第3実施形態のフローチャート
【図9】 本発明の第4実施形態を示すシステム図
【図10】 本発明の第5実施形態を示すシステム図
【図11】 本発明の第6実施形態を示すシステム図
【図12】 本発明の第7実施形態を示すシステム図
【図13】 エンジン始動後の経過時間に対する各触媒の温度変化を示す図
【図14】 貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分を含有する触媒の前後のNOx濃度及び排気ガス温度を示す図
【符号の説明】
1 エンジン
2 吸気通路
3 電制スロットル弁
4 燃焼室
5 燃料噴射弁
6 点火プラグ
7 ECU
8 エアフローメータ
9 アクセルペダルセンサ
10 クランク角センサ
11 水温センサ
12 排気通路
13 排気浄化触媒
14,14−1,14−2 ゼオライト触媒
15,16 排気温度センサ
17 排気切換弁
18 バッテリ
19,19−1,19−2 パワートランジスタ
20,20−1,20−2 排気還流通路
21,21−1,21−2 排気還流弁
22,24,27 2次空気供給ポンプ
23,25,30,30−1,30−2 2次空気導入通路
26,29 ヒータ
28 クーラ
31−1,31−2 電磁弁
32 バイパス通路

Claims (13)

  1. 活性温度以上のときに排気ガス中のNOxを浄化もしくはトラップする排気浄化触媒と、
    貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分又はゼオライトを含有し、特定温度以下のときに排気ガス中のNOxをトラップする低温NOxトラップ触媒と、
    前記排気浄化触媒から流出した排気ガスを前記低温NOxトラップ触媒へ導く排気通路と、を備え、
    前記排気浄化触媒の温度が前記活性温度以下である間、前記低温NOxトラップ触媒の温度が前記特定温度以下に維持されるよう前記排気通路の長さを設定する一方、
    前記低温NOxトラップ触媒に吸収した水分を脱離させる水分脱離手段と、前記低温NOxトラップ触媒に吸収される水分量を検知する吸収水分量検知手段とを設け、吸収水分量が飽和水分量から決まる所定量に達したときに前記水分脱離手段を作動させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 貴金属をセリア(CeO2 )のみに担持してなるトラップ成分又はゼオライトを含有し、特定温度以下のときに排気ガス中のNOxをトラップする低温NOxトラップ触媒と、
    機関から排出された排気ガスを前記低温NOxトラップ触媒へ導く排気通路と、を備え、
    機関が運転されている間、前記低温NOxトラップ触媒の温度が前記特定温度以下に維持されるよう前記排気通路の長さを設定する一方、
    前記低温NOxトラップ触媒に吸収した水分を脱離させる水分脱離手段と、前記低温NOxトラップ触媒に吸収される水分量を検知する吸収水分量検知手段とを設け、吸収水分量が飽和水分量から決まる所定量に達したときに前記水分脱離手段を作動させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 排気通路を複数に分岐し、それぞれの通路に前記低温NOxトラップ触媒を配置して、NOxトラップと水分脱離とを交互に行わせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記低温NOxトラップ触媒をバイパスするバイパス通路を設け、水分脱離時に排気ガスをバイパスさせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒を加熱するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記水分脱離手段は、前記低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、点火時期を遅角して、排気温度を上昇させることを特徴とする請求項5又は請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、この触媒を電気加熱することを特徴とする請求項5又は請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 前記低温NOxトラップ触媒を加熱するため、この触媒の上流側の排気浄化触媒の触媒燃焼を増加させるように制御して、排気温度を上昇させることを特徴とする請求項5又は請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. 前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、空燃比をリーン化することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
  12. 前記低温NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、前記低温NOxトラップ触媒の上流側に2次空気を導入することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
  13. 前記低温NOxトラップ触媒を加熱すると共に、この触媒に流入する排気ガスの水分濃度を低下させるため、前記低温NOxトラップ触媒の上流側に加熱2次空気を導入することを特徴とする請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
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