JP3892545B2 - 軽量骨材の製造方法 - Google Patents

軽量骨材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3892545B2
JP3892545B2 JP24667197A JP24667197A JP3892545B2 JP 3892545 B2 JP3892545 B2 JP 3892545B2 JP 24667197 A JP24667197 A JP 24667197A JP 24667197 A JP24667197 A JP 24667197A JP 3892545 B2 JP3892545 B2 JP 3892545B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
ash
specific gravity
weight
coal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24667197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1192191A (ja
Inventor
寿秀 木成
二郎 照喜名
純二 隈元
光裕 石井
良一 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP24667197A priority Critical patent/JP3892545B2/ja
Publication of JPH1192191A publication Critical patent/JPH1192191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3892545B2 publication Critical patent/JP3892545B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/02Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates
    • C04B18/023Fired or melted materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は石炭灰から、軽量コンクリートの骨材に適用される人工軽量骨材を製造する製造方法に関し、特には頁岩を原料とする人工軽量骨材よりも軽量な絶乾比重が1.25以下の軽量骨材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭焚ボイラから排出される石炭灰の有効利用技術の一つとして軽量コンクリートの骨材に適用される人工軽量骨材を製造する方法が実用化されている。この石炭灰を利用した人工軽量骨材の製造方法は、石炭灰に水を混合し、パン型ペレタイザを用いて粒径5〜15mmの生ペレットを造粒し、これを焼成して絶乾比重が1.30〜1.38の製品骨材を製造している。
【0003】
ところで、人工軽量骨材(粗骨材)はJIS−A5002に規定されており、軽量化の指標となる絶乾比重はM種で1.0〜1.5に設定されている。しかし、現在、市販されている人工軽量骨材の主体は頁岩を原料とするもので、その絶乾比重は1.27〜1.35であるため、石炭灰から製造する人工軽量骨材は頁岩を原料とするもの以上の品質が要求され、とりわけ、絶乾比重が重視されている。
【0004】
頁岩を原料とする人工軽量骨材は外部から加熱することにより頁岩内部の有機物が燃焼して発泡する現象を利用して製造される。これに対して、石炭灰を原料とする場合は、灰中に含有される未燃カーボン分の消失とブレーン比表面積の規定による空隙により軽量化を図っている。
【0005】
例えば、特開昭62−256746号公報によると、ブレーン比表面積が2000〜3800cm2 /gである粗粉が80%以上である原料を用い、焼成条件を適切にすると、絶乾比重が1.23〜1.36である人工軽量骨材が得られると報告している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭62−256746号公報のブレーン比表面積の制御で得られる人工軽量骨材の絶乾比重は1.30前後であって、絶乾比重が全ての製品で1.25以下のものを得ることは極めて困難であった。
【0007】
そこで、特開平7−232942号公報によると、空洞形成材又は空洞形成材と石炭灰の混合物を造粒核とし、その表層に好ましくはブレーン比表面積4000cm2 /g以上の石炭灰を被覆した2層造粒物を焼結し、ブレーン比表面積が大きな細粒であっても、比重が低い範囲にシフトした絶乾比重1.10〜1.35の人工軽量骨材が得られることを報告している。しかしながら、2層造粒物とするための工程が複雑になる。また、特開平7−232942号公報によると、ブレーン比表面積4000cm2 /g以上の石炭灰80重量%を含有する細粉原料を用い、ロータリーキルンを用いる特殊焼成によると、比重が低い範囲にシフトした絶乾比重1.10〜1.35の人工軽量骨材が得られることを報告している。しかしながら、ロータリーキルンによる焼成は、水平方向に移動する火格子を用いる通常の自燃焼成に比較して消費燃料が多くなる。
【0008】
本発明は、確実に絶乾比重を1.25以下にするために、何が必要かを実験研究するなかでなされたものであり、石炭灰の分級において、ブレーン比表面積制御ではなく、特定粒径の細粒の占める割合を制御する粒径制御が重要であるという知見を得て本発明を完成したものである。
【0009】
そして、本発明は、石炭灰を原料とした場合に頁岩を原料とする人工軽量骨材よりも軽量な、絶乾比重が1.25以下の人工軽量骨材を簡単且つ確実に製造する方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明は、一般産業用微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法である。また、微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して40重量部以下の廃棄物系低比重剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法である(請求項2)。請求項2において、前記廃棄物系低比重剤として、流動床ボイラー灰、下水汚泥焼却灰、建設泥土、重油灰の少なくとも何れか1つの廃棄物であって残留炭素を含むものを用いる(請求項3)。また、微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して20重量部以下の発泡化剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法である(請求項4)。請求項4において、前記発泡化剤としてパーライト、シラス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少なくとも何れか1つを用いる(請求項5)。また、微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して40重量部以下の廃棄物系低比重剤を添加するとともに、前記粗粉に対して20重量部以下の発泡化剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とすることを特徴とする人工軽量骨材の製造方法である(請求項6)。請求項6において、前記廃棄物系低比重剤として、流動床ボイラー灰、下水汚泥焼却灰、建設泥土の少なくとも何れか1つであって残留炭素を含むものを用い、前記発泡化剤としてパーライト、シラス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少なくとも何れか1つを用いる(請求項7)。なお、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記分級は、風選によるものである(請求項8)。
【0011】
石炭灰の分級に際して、粒径10μm以下の微粒子に着目したのは、粗粉中の細粉が多いと、細粉が粗粉の間に入り込んで、空隙を埋めるからである。このように空隙を埋める細粉は、粒径10μm以下のものであるということを実験で確かめた。粒径10μm以内の細粉の量が絶乾比重に大きな影響を及ぼし、粒径10μmを越える細粉の量を規定しても絶乾比重はそれほど変化しない。また、石炭灰を分級する際の分級効率は粒径10μmを越えると粗粉回収効率が低下し、細粉と粗粉と分けられなくなるからである。特に石炭灰の場合、細粉はJIS灰として販売できるので、粗粉と細粉との選別比率は、5割±2割以内とするためには、粒径10μm以下の微粒子で分ける必要がある。
【0012】
粒径10μm以下の微粒子を15%以下としたのは、粗粉の間の空間を細粉が埋めるのを阻止して、絶乾比重の低下に寄与するためには、15%以下にする必要があることを実験で確かめたからである。15%以下、好ましくは10%以下に制限すると、絶乾比重の低下が認められる。
【0013】
粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉を得るための分級の仕方としては、空気分級機による風選を用いることができる。
【0014】
ここで石炭灰とは、火力発電所微粉炭ボイラー灰や一般産業微粉炭ボイラー灰の如き微粉炭ボイラー灰である。この微粉炭ボイラー灰も種々の性状を有しており、ある微粉炭ボイラー灰は粒径制御だけで絶乾比重が1.25以下になるが、他の微粉炭ボイラー灰は粒径制御だけでは絶乾比重が1.25を越える場合がある。そのような場合には、焼成後の比重が石炭灰の比重より軽くなる低比重剤を石炭灰に混ぜて用いる。
【0015】
低比重剤には、真比重または見掛比重が主原料である石炭灰よりも軽い物質あるいは燃焼して焼失する成分が含有されている物質であればなんでも用いられる。普通の低比重剤には、もみがら、おがくず、シュートくず、バカス、石炭粒、コークス粒、木炭粒、木屑、破砕紙が知られている。このような低比重剤が入手の安定性に欠けること、及び入手にコストが掛かることから、本発明では、廃棄物として埋め立て処分される流動床ボイラー灰、下水汚泥焼却灰、建設泥土、重油灰のいずれか一つ以上であって残留炭素を含むものを有効利用するものが好ましい。下水汚泥焼却灰は、下水処理場で発生する汚泥物を燃焼した際に発生する残留物であり、建設泥土は、建設および土木工事で発生する土砂を主体とする廃棄物である。流動床ボイラー灰は、流動床ボイラー灰で燃焼された石炭の残留物であり、重油灰は重油を燃焼した際に発生する残留物である。特に流動床ボイラー灰はそれ単独では軽量骨材にならず、石炭灰より残留炭素が多いことから、石炭灰を混ぜて絶乾比重を下げるのに適している。ただし、石炭灰100重量部に混ぜる流動床ボイラー灰等の廃棄物系低比重剤は、40重量部を限度として混合する。40重量部を越えると、圧潰強度の低下によって焼成時の歩止まり率が悪化するとともに、絶乾比重の低下が少なくなるからである。
【0016】
低比重剤に代わり、又は低比重剤に加えて、発泡化剤を混合して絶乾比重が1.25以下を確保することもできる。発泡化剤としては、パーライト、シラス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少なくとも何れか1つ以上である。シラス、パーライト、ゼオライトは天然に産する鉱物であり、石膏は工業製品または脱硫工程で発生するもの、いずれを用いてもよい。発泡化剤は上記材料に限定されるものではなく、800℃以上の高温域において発泡性を発現するものであればよい。ただし、石炭灰に混ぜる発泡化剤は、石炭灰又は石炭灰と低比重剤の100重量部に対して20重量部を限度とする。20重量部を越えても、絶乾比重の低下が認められなくなるからである。
【0017】
焼成には、水平方向に移動する火格子を用いる自燃焼成式の炉が使用される。熱効率に優れ、大量の人工軽量骨材が得られるからである。なお、前述した石炭灰、低比重剤、発泡化剤に加えて焼成時の自熱を補助するための燃料として微粉炭を加えることもできる。
【0018】
【本発明の実施形態】
以下本発明方法に用いられるシステム例を図1に基づいて説明する。11は分級機である。この分級機は回転体を有する構造であり、粉体の各粒子を回転させて各粒子に回転流による遠心力と空気流による抗力を与えることができるので、粗粒子は遠心力によって回転体の外へ飛ばし、微粒子は空気とともに回転体内部へ送り込み、両者を選別することができるものである。このような空気分級機を使用すると、石炭灰を粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉と、その他の細粉に分級することができる。
【0019】
1,2,3,4はそれぞれ石炭灰、低比重剤、発泡化剤、微粉炭を収容するホッパーで、ホッパー1から石炭灰、必要に応じて、ホッパー2から低比重剤を、ホッパー3から発泡化剤を、ホッパー4から微粉炭を混練機5に供給する。混練機5で水5’を注水して石炭灰もしくは石炭灰と微粉炭、または、石炭灰と微粉炭および低比重剤と発泡化剤の少なくとも何れか一方との混合物を混練する。この混合物を解砕機6にて解砕した後、ベルトフィーダー7で一定量を供給しながら、パン型造粒機8で粒径 5〜15mmの生ペレットに造粒する。
【0020】
ここで得られた生ペレットは、乾燥−着火−焼成−冷却工程を経て焼結が行われる。実際の運転では連続運転が行えるように、図1にあるように火格子を用いる自燃焼成式の直線型移動焼成機12が用いられる。
【0021】
この焼成機12は、水平方向(図中矢印A)に移動する無端状の火格子21と、この火格子21の上方に設けられる乾燥・予熱炉22、着火炉23、及び、焼結・保熱炉24を有している。また、上端が火格子21に向かって開口するウインドボックス25が設けられ、このウインドボックス25の下端は排気ダクト26を通してブロアー27の吸い込み側に連結されている。上記各炉22,23,24には高熱空気を送り込む熱風管28が接続されている。
【0022】
上記構成の焼成機12において、まず火格子21の上に生ペレットを定量供給し、この生ペレットが火格子21に伴って移動し、各炉22,23,24を通過するときに、熱風管28から高熱空気が供給され、これがブロアー27により生ペレットの下方に向かって吸引される(図中矢印B)。なお、生ペレットの床用として焼結ペレットが敷かれる。そして、この高熱空気により焼成が行われる。詳しくは、乾燥・予熱炉22により生ペレットの乾燥が行われ、次いで、着火炉23で乾燥ペレット中の未燃炭が着火する。更に、焼結・保熱炉24により乾燥ペレット中の未燃炭の燃焼が下方へ移行し、全体の焼結が完了し、焼結ペレットが形成される。焼結・保熱炉24の下流は冷却ゾーン29となっている。この冷却ゾーン29では、ブロアー27の吸い込み空気の一部を焼結ペレットの層中を下方(図中矢印C)に向かって通過させ、焼結ペレットを冷却する。冷却されたペレット塊は、シュート30を経てクラッシャ31に送り込まれて分離され、分離されたペレットは篩機32で所定形状の製品ペレットにふるい分けられ、軽量骨材になる。
【0023】
【実施例】
図8のフローにより、生ペレットを製造した。空気分級機を用いて分級した石炭灰をホッパ1に入れた。必要に応じて、ホッパ1から石炭灰、ホッパ2から低比重剤、ホッパ3から発泡化剤、ホッパ4から微粉炭を、混練機5に供給する。混練機5で水を注水して石炭灰もしくは石炭灰と微粉炭、または、石炭灰と微粉炭及び低比重剤及び発泡剤のいずれか一方と混合物を混練する。この混練物を解砕機6で解砕した後、ベルトフィーヒダー7で一定量を供給しながら、パン型造粒機8で粒径5〜15mmの生ペレットを造粒する。ここで得られた生ペレットを焼成鍋9に充填し、乾燥−着火−焼成−冷却工程を経て焼結を行う。この焼結に当たっては、焼成鍋9に前もって焼結ペレットを投入して50mmの厚みで敷きつめて床敷とし、ついでその上へ前記生ペレットを装填し、150〜300mm厚さに充填する。そして、焼成鍋9の下方より吸引ブロワ10から空気を吸引しつつ300〜500℃の熱風で乾燥後、造粒物表層を着火(着火温度900〜1200℃)させた後、200〜300℃の熱風を供給し焼結させると製品(人工軽量骨材)が得られる。なお、骨材物性の絶乾比重および吸水率はJIS-A-1135に、強熱減量はJIS-R-5202に、圧潰強度はJIS-M-8718に準じて評価した。
【0024】
試験に使用した石炭灰等の原料の性状を表1に示す。一般産業微粉炭ボイラー灰であるCl灰原粉および火力発電所微粉炭ボイラー灰であるSl灰原粉を分級し、それぞれCl灰粗粉、Cl灰細粉、Sl灰粗粉、Sl灰細粉を得た。また低比重剤として用いた流動床灰と下水汚泥焼却灰、又発泡化剤として用いたパーライトの性状も合わせて表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003892545
【0026】
まず、分級機における分級効率をC1灰原粉を使って調べた結果を図2に示す。図によると、10μm以下の粒子の含有割合を例えば10%と規定した場合、粗粉回収率は57.5%となって、原粉の半分強が粗粉となり、原粉の半分弱が細粉となって、粗粉と細粉の割合が適切である事が判る。其れに対して20μm以下の粒子の含有割合を例えば10%と規定した場合や30μm以下の粒子の含有割合を例えば10%と規定した場合は、粗粉の回収率が低くなって、細粉の回収率が高くなり過ぎ、不適切であることが判る。
【0027】
10μm以下の粒子の含有割合と絶乾比重との関係を同じくC1灰原粉及びS1灰原粉を使って調べた結果を図3に示す。図によると、C1灰原粉及びS1灰原粉の両方において、絶乾比重の低下が認められるのは、10μm以下の粒子の含有割合を15%以下であり、特に10%以下に於いて低下の割合が顕著である事が判る。
【0028】
ただし、S1灰原粉では、粒度調整だけでは、絶乾比重が1.25以下になっていない。そこで、低比重剤としての流動床ボイラー灰の添加による性状変化を調べた結果を図4に示す。100重量部の石炭灰に対して、5重量部の流動床ボイラー灰を添加した。絶乾比重が0.01低くなっており、圧潰強度の低下も見られない。絶乾比重1.25以下とするためには、15重量部程度の流動床ボイラー灰を混ぜると良いことが判る。
【0029】
流動床ボイラー灰の有効利用の観点から、C1灰にどこまで流動床ボイラー灰を混合できるかを調べた結果を図5〜6に示す。図5によると、流動床ボイラー灰の添加率が約30重量%(40重量部)を越えると、歩止まり率が低下する事が判る。歩止まり率を低下させないためには、30重量%を限度とすることが好ましい。図6によると、流動床ボイラー灰の添加率が40重量%(67重量部)を越えると、絶乾比重の低下が認められなくなる。以上の結果から、石炭灰100重量部に対する流動床ボイラー灰の添加率は40重量部以内が限度となる。
【0030】
また、S1灰原粉に発泡化剤を添加した場合の絶乾比重の変化を調べた結果を図7に示す。発泡化剤としてパーライトを用いた。100重量部の石炭灰に対してパーライトの添加量が10重量部までは絶乾比重が低下している。ただし、パーライトの添加量が20重量部を越えると、強度が低下する。なお、順調に絶乾比重が低下するのは8重量部までであり、好ましくは8重量部まで添加する。
【0031】
以上の実験結果に基づき、好ましい配合の具体例を実施例1を比較例1と対比して以下に説明する。
【0032】
(実施例1)
原料条件は、〔C1灰(微粉炭ボイラー灰)60重量%+流動床ボイラー灰10重量%+下水汚泥焼却灰30重量%〕の100重量部に対して+パーライト3重量部の添加したものである。圧潰強度76.3kg/P、絶乾比重1.21、強熱減量0.25%であった。
【0033】
(比較例)
原料条件は、〔C1灰(微粉炭ボイラー灰)40重量%+流動床ボイラー灰30重量%+下水汚泥焼却灰30重量%〕の100重量部に対して+パーライト20重量部の添加したものである。圧潰強度10.0kg/Pとペレット強度が弱すぎた。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る石炭灰からの人工軽量骨材の製造法によれば、微粉炭ボイラー灰である石炭灰から絶乾比重1.25以下の人工軽量骨材を製造し得るようになり、この製品は頁岩を原料とする製品(絶乾比重1.25〜1.35)よりも軽量であり品質として優れている。
また、微粉炭ボイラー灰である石炭灰の分級条件も適切であり、微粉炭ボイラー灰である石炭灰のうち細粉をJIS灰として販売でき、粗粉を人工軽量骨材に利用することの割合が適切になる。
粒度による分級だけでは、絶乾比重1.25以下にできない微粉炭ボイラー灰である石炭灰においては、低比重剤及び/又は発泡化剤を添加して、比重調整するが、低比重剤には廃棄物系を用いて有効利用を図り、発泡化剤の使用比率はできるだけ抑えることができる。
焼成も、火格子を用いた直線移動焼成炉を用いるので、大量生産に向いている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いられる造粒・焼成の製造フローを示す図である。
【図2】微粒子の除去条件と分級効率及び製品形状の関係を示す図である。
【図3】粒径10μm以下の重量割合と絶乾比重の関係を示すグラフ図である。
【図4】石炭灰に流動床灰を添加した場合の性状変化を示す図である。
【図5】石炭灰に流動床灰を添加した場合の歩止まりの変化を示すグラフ図である。
【図6】石炭灰に流動床灰を添加した場合の絶乾比重の変化を示すグラフ図である。
【図7】石炭灰にパーライトを添加した場合の性状変化を示す図である。
【図8】実施例における造粒・焼成のフローを示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 ホッパー
5 混練機
6 解砕機
7 ベルトフィーダー
8 パン型造粒機
9 焼成鍋
10 ブロワ
11 分級機
12 焼成機
21 火格子
22 乾燥・予熱炉
23 着火炉
24 焼成・保熱炉
25 ウインドボックス
26 排気ダクト
27 ブロアー
28 熱風管
29 冷却ゾーン
30 シュート
31 クラッシャ
32 篩機

Claims (8)

  1. 一般産業用微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法。
  2. 微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して40重量部以下の廃棄物系低比重剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法。
  3. 前記廃棄物系低比重剤として、流動床ボイラー灰、下水汚泥焼却灰、建設泥土、重油灰の少なくとも何れか1つの廃棄物であって残留炭素を含むものを用いる請求項2に記載の人工軽量骨材の製造方法。
  4. 微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して20重量部以下の発泡化剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とする人工軽量骨材の製造方法。
  5. 前記発泡化剤としてパーライト、シラス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少なくとも何れか1つを用いる請求項4に記載の人工軽量骨材の製造方法。
  6. 微粉炭ボイラー灰であって、未燃炭を含む石炭灰を分級して、粒径10μm以下の微粒子の占める重量割合が15%以下である粗粉とし、この粗粉100重量部に対して40重量部以下の廃棄物系低比重剤を添加するとともに、前記粗粉100重量部に対して20重量部以下の発泡化剤を添加して混合し、この混合物を造粒物とし、この造粒物を自燃焼成して絶乾比重が1.25以下の軽量骨材とすることを特徴とする人工軽量骨材の製造方法。
  7. 前記廃棄物系低比重剤として、流動床ボイラー灰、下水汚泥焼却灰、建設泥土の少なくとも何れか1つであって残留炭素を含むものを用い、前記発泡化剤としてパーライト、シラス、ゼオライト等の発泡性を有する鉱物および石膏の少なくとも何れか1つを用いる請求項6に記載の人工軽量骨材の製造方法。
  8. 前記分級は、風選によるものである請求項1〜7のいずれかに記載の人工軽量骨材の製造方法
JP24667197A 1997-09-11 1997-09-11 軽量骨材の製造方法 Expired - Fee Related JP3892545B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24667197A JP3892545B2 (ja) 1997-09-11 1997-09-11 軽量骨材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24667197A JP3892545B2 (ja) 1997-09-11 1997-09-11 軽量骨材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1192191A JPH1192191A (ja) 1999-04-06
JP3892545B2 true JP3892545B2 (ja) 2007-03-14

Family

ID=17151892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24667197A Expired - Fee Related JP3892545B2 (ja) 1997-09-11 1997-09-11 軽量骨材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3892545B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017065971A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社タイガーマシン製作所 軽量骨材の製造方法
JP6235178B1 (ja) * 2017-03-01 2017-11-22 石川ライト工業株式会社 制御材、及び、制御材の製造方法
JP7100602B2 (ja) * 2019-03-14 2022-07-13 太平洋セメント株式会社 焼却灰の処理方法及び処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1192191A (ja) 1999-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
PL241588B1 (pl) Sposób i instalacja do otrzymywania lekkiego kruszywa ceramicznego, zwłaszcza z popiołów po spaleniu węgla
JP3205770B2 (ja) 石炭灰の処理方法
JPS6237325A (ja) 焼成塊成鉱およびその製造方法
JP3892545B2 (ja) 軽量骨材の製造方法
US3374101A (en) Lightweight aggregate from fly ash pellets
JP4188548B2 (ja) 石炭灰の性状予測方法および人工軽量骨材の製造方法
JP4011277B2 (ja) 人工軽量骨材の製造設備
JP3983465B2 (ja) 人工軽量骨材の製造方法および製造設備
JP3990102B2 (ja) 人工軽量骨材の製造方法
CN109701321A (zh) 利用工业废弃物低温烧结制备颗粒床过滤滤料的方法
JPH05294692A (ja) 建設汚泥からの人工軽量骨材の製造方法
JP3254589B2 (ja) 人工軽量骨材の製造方法及びその装置
JPS5918343B2 (ja) フライアツシユ造粒物の焼結法
JPS5820772A (ja) 軽量骨材の製造方法
JPH07118077A (ja) 多孔質骨材の製造方法
JP3702256B2 (ja) 骨材の製造方法
JPS5892490A (ja) 未燃炭素を含有する石炭灰の焼結法
GB2292940A (en) Lightweight aggregate
JPS6219382B2 (ja)
JPS62260741A (ja) 軽量骨材の製造方法
JPH02208249A (ja) 人工軽量骨材製造装置
JPH05229858A (ja) 人工軽量骨材の製造方法
JPS6046054B2 (ja) 堅型石灰焼成炉
JPH0717418B2 (ja) 人工軽量骨材の製造方法
JPH0649601B2 (ja) 軽量骨材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040423

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041019

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041025

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20041203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees