JP3891664B2 - 壁ボードの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレハブ住宅や他の建築物の壁に用いる壁ボードの上部を建物の躯体に取り付ける取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物には壁材や床材として種々のボードが用いられおり、これらのボードを建物の躯体に取り付ける構造の様々なものが提案されている。その中で、例えば図4に示す取付構造は、予めボード51にボルト52を取り付けると共に建物の躯体を構成する梁53に受け金物54をボルト等により固着しておき、ボード51を受け金物54に接触させて取付プレート55にボルト52を挿通し、該ボルト52にナット56を締結することで、ボード51と取付プレート55によって受け金物54を挟持して梁53に取り付けるものである(第1公知例)。
【0003】
また図5に示す取付構造は、ボード51を受け金物54に接触させた状態で、該ボード51の表面側から釘或いはビス57を打ち込むことで、ボード51を梁53に取り付けるものである(第2公知例)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1公知例に代表される取付プレート55や他の様々な取付金具を用いる構造では、各構造を実現するのに必要な技術の習得が必須となり、夫々固有の技術を習得しない場合、ボードの取付作業が出来ないという問題がある。またボード51本体にも取付プレート55に連結されるボルト52や取付金具に対応させた種々の連結構造を備えることが必須であり、コストの上昇要因となるという問題がある。
【0005】
また第2公知例に代表されるボード51の表面側或いは裏面側からビス57を打ち込んで取り付ける構造では、1か所を固定するための作業時間が多く必要となるという問題、ボード51の表面を傷つけることとなり補修が必要となるという問題、ビスの打ち込み作業は力を必要とし、高所作業となる場合作業員の危険が多くなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、特別な技術を必要とせずに容易な作業で壁ボードを建物の躯体に取り付けることが出来る壁ボードの取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る壁ボードの取付構造は、建物の躯体を構成する梁のフランジに保持部材を立設し、前記保持部材に壁ボードの上部側面を合わせた状態で該壁ボードの上部と保持部材をクリップ材によって挟持することで、前記壁ボードの上部を躯体に取り付ける壁ボードの取付構造であって、前記クリップ材が前記壁ボードの上部と前記保持部材を合わせて挟持するための一対の挟持側板を有し、少なくとも一方の挟持側板の下部から横方向に鍔部が延長され、前記鍔部を前記壁ボードと前記梁のフランジに載置された床パネルとの間に形成された前記梁のフランジ上の凹部に合わせ、前記鍔部の上に設けられるようにモルタルからなる固定材を前記凹部に充填することで、前記クリップ材が躯体に固定されているものである。
【0008】
上記壁ボードの取付構造では、躯体を構成する梁のフランジに立設した保持部材に取り付けるべき壁ボードの上部側面を合わせ、この状態で壁ボードの上部と保持部材をクリップ材によって挟持することで、保持部材を介して壁ボードの上部を躯体に取り付けることが出来る。
【0009】
クリップ材が壁ボードの上部と保持部材を合わせて挟持するための一対の挟持側板を有し、少なくとも一方の挟持側板の下部から横方向に鍔部が延長され、前記一方の鍔部の上にモルタルからなる固定材を設けることで、該鍔部を介してクリップ材を固定することが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、上記壁ボードの取付構造の好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は壁ボードの取付構造を説明する断面図、図2は躯体に壁ボードを取り付ける手順を示す図、図3はクリップ材の断面形状を説明する図である。
【0014】
本実施例に係る壁ボードの取付構造は、壁に用いる壁ボードの上端部を躯体に取り付ける際に用いて有利なものであり、取付作業が極めて容易で作業の安全性を向上させることが可能である。以下、図1,図2により具体的に説明する。
【0015】
図に於いて、建物の躯体を構成する梁1のフランジ1aには保持部材2が立設されている。保持部材2には壁ボード3の上部が接触しており、この状態で保持部材2と壁ボード3をクリップ材4によって挟持し、これにより壁ボード3の上部を梁1に取り付けている。
【0016】
また壁ボード3の下端側は図示しない手段によって下層階の梁或いは他の部材に支持されている。本発明は壁ボード3の下端側を支持する構造については何ら限定するものではなく、現在公知の各種受け金具を用いて支持することが可能である。
【0017】
上記の如くしてクリップ材4によって壁ボード3の上部を梁1に取り付けると共にクリップ材4に設けた鍔部4cの上にモルタルからなる固定材5を設けることで、クリップ材4を梁1に固定し、これにより、梁1に対する壁ボード3の取り付けを確実にしている。
【0018】
建物の躯体を構成する梁1としてはH型鋼、溝型鋼、山型鋼等の構造用型鋼を用いることが可能である。本実施例ではH型鋼を用いており、保持部材2は保持片2aと梁1のフランジ1aに固定される固定片2bとからなるL字型に形成されている。保持部材2は、長尺状の部材であってもピース状の部材であっても用いることが可能である。本実施例では、保持部材2はフラットバーを折り曲げ成形した長尺状の部材として形成され、保持片2aが壁ボード3の面の位置を規定する定規としての機能を有している。
【0019】
従って、保持部材2の固定片2bを梁1のフランジ1aに載置し、保持片2aの位置決めをした後、ボルト6a,ナット6bによって固定することで、保持片2aを定規片として利用することが可能である。
【0020】
壁ボード3は建物の壁に用いる板状の部材であり、材質や厚さを限定するものではない。このような壁ボード3としては、例えばALC(軽量気泡コンクリート)板や石膏壁ボード或いはサイディング等がある。
【0021】
ここで、本発明に係る壁ボードの取付構造に用いるクリップ材4について説明する。クリップ材4は、図2に示すように、ピース状の金具として形成されている。またクリップ材4は図3(a),(b)に示すように、断面がハット形に形成されており、該形状の脚部に対応して一対の挟持側板4aが形成されている。前記挟持側板4aの上端部は連結片4bによって連結され、且つ下端部には夫々鍔部4c,4dが形成されており、前記鍔部4c,4dのうち一方の鍔部(例えば4c)は他方の鍔部(4d)よりも長く形成されている。
【0022】
クリップ材4は、壁ボード3と保持部材2の保持片2aを合わせた状態で一対の挟持側板4aによって挟持するものであり、クリップ材4は一対の挟持側板4aの間隔が壁ボード3の厚さに保持片2aの厚さを加えた寸法を有することが必要である。従って、クリップ4としては前記条件を満足すれば、金属製,合成樹脂製等材料を限定するものではない。
【0023】
また挟持側板4aの長さは、壁ボード3を梁1に取り付けたとき該壁ボード3の上端面から梁1のフランジ1aに固定した保持部材2の固定片2bの上面までの距離に略等しい値を有している。
【0024】
特に、壁ボード3と保持部材2の保持片2aをより強固に挟持し得るように、クリップ材4にバネ性を持たせることが好ましい。このため、図3(b)に示すように、挟持側板4aの上端側の幅Wを壁ボード3と保持片2aの厚さを加えた値とし、下端側の幅wを上端側の寸法よりも小さくすることで、強いバネ性を有するクリップ材4を形成することが可能である。この場合、クリップ材4の材料としてバネ鋼の板材を用いることによって、よりバネ性を向上させることが可能である。
【0025】
次に、図1,図2により梁1に壁ボード3を取り付ける手順について説明する。先ず、建物の躯体を構成する梁1のフランジ1aに保持部材2を載置し、該部材2の保持片2aを予め設定された壁ボード3の取付面に一致させて位置決めし、固定片2bをボルト6a,ナット6bによって締結することで保持部材2を所定位置に固定する。
【0026】
次に、下端側を図示しない手段で支持した壁ボード3の上部を保持部材2の保持片2aに接触させる。これにより、壁ボード3の一方の面は予め設定された取付面に一致する。このとき、壁ボード3の上端面と保持片2の上端面が一致することは必須ではなく、いずれか一方の上端面が他方の上端面よりも高い位置にあっても良い。
【0027】
壁ボード3の上端側を保持部材2の保持片2aに合わせた後、この状態を維持して合わせ部の上端にクリップ材4を配置し、長い方の鍔部4cを梁1のフランジ1a側に合わせ、一対の挟持側板4aによって壁ボード3の上端側及び保持片2aを挟持する。これにより、壁ボード3は保持部材2を介して梁1に取り付けられる。このとき、クリップ材4の長い方の鍔部4cは保持部材2の固定片2bの上面の近傍に位置する。
【0028】
次に、クリップ材4の長い方の鍔部4cの上に固定材5を設ける。この固定材5は、壁ボード3が壁に用いられるか或いは床に用いられるかに応じて異なる形態のものが利用される。
【0029】
即ち、本実施例では、壁ボード3が壁に用いられており、梁1のフランジ1aには床パネル7が設けられる。このため、壁ボード3と床パネル7の間に形成された凹部に固定材5としてのモルタルを充填し、このモルタルによって鍔部4cを固定し得るように構成している。
【0030】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る壁ボードの取付構造では、建物の躯体を構成する梁に立設した保持部材に壁ボードの上部をあわせてクリップ材によって挟持するという簡単な作業で壁ボードを躯体に取り付けることが出来る。このため、特別な技術の習得を必要とせずに固定作業を行うことが出来る。また壁ボードに特別な機構を構成する必要がなく、コストの上昇要因がない。更に、壁ボードを取り付ける際にクリップを1か所固定すれば良く、作業時間が短時間ですむため、作業コストを低減することが出来る。
【0031】
壁ボードを固定する際に、釘やビスを用いないため、壁ボードの表面に傷付けることがなく、従って補修の必要もない。またクリップ材によって壁ボードと保持部材を挟持するに際し、大きな力を必要としない。このため、高所作業であっても安定して安全な作業を実施することが出来る。
【0032】
またクリップ材の上に固定材を設けることによって、経時的にクリップ材が浮き上がるような虞がなく、信頼性の高い取付構造を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 壁ボードの取付構造を説明する断面図である。
【図2】 躯体に壁ボードを取り付ける手順を示す図である。
【図3】 クリップ材の断面形状を説明する図である。
【図4】 従来技術のうち第1公知例を説明する図である。
【図5】 従来技術のうち第2公知例を説明する図である。
【符号の説明】
1 梁
1a フランジ
2 保持部材
2a 保持片
2b 固定片
3 壁ボード
4 クリップ材
4a 挟持側板
4b 連結片
4c,4d 鍔部
5 固定材
6a ボルト
6b ナット
7 床パネル
Claims (1)
- 建物の躯体を構成する梁のフランジに保持部材を立設し、前記保持部材に壁ボードの上部側面を合わせた状態で該壁ボードの上部と保持部材をクリップ材によって挟持することで、前記壁ボードの上部を躯体に取り付ける壁ボードの取付構造であって、前記クリップ材が前記壁ボードの上部と前記保持部材を合わせて挟持するための一対の挟持側板を有し、少なくとも一方の挟持側板の下部から横方向に鍔部が延長され、前記鍔部を前記壁ボードと前記梁のフランジに載置された床パネルとの間に形成された前記梁のフランジ上の凹部に合わせ、前記鍔部の上に設けられるようにモルタルからなる固定材を前記凹部に充填することで、前記クリップ材が躯体に固定されていることを特徴とする壁ボードの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28168197A JP3891664B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 壁ボードの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28168197A JP3891664B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 壁ボードの取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11117400A JPH11117400A (ja) | 1999-04-27 |
JP3891664B2 true JP3891664B2 (ja) | 2007-03-14 |
Family
ID=17642510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28168197A Expired - Lifetime JP3891664B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 壁ボードの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3891664B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-15 JP JP28168197A patent/JP3891664B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11117400A (ja) | 1999-04-27 |
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