JP3890902B2 - 内燃機関燃料供給量設定方法及び装置 - Google Patents

内燃機関燃料供給量設定方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関燃料供給量設定方法及び装置に関し、特にアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるための内燃機関燃料供給量設定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車載用のディーゼルエンジンにおいては、アイドル時のガバナパターンを利用して燃料供給量を求めると共に、アイドル目標回転数に対する回転数偏差から積分補正項を算出することで前記燃料供給量を補正している。そして、エアコンがオフからオンに切り替わることなどにより負荷増加が生じた場合には、負荷見込み分の燃料噴射量補正と、負荷に応じた目標回転数上昇により引き起こされる燃料変化分の補完補正とを行うことで負荷に適合したアイドル回転数制御を実行している(特開平11−141380号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、目標回転数上昇により引き起こされる燃料変化分に対する補完補正量には単なる計算上の変化のみでなく他の要因も作用することから、負荷の種類毎に個々に実験により決定せざるを得ない。このため、これらの補完補正量を、個々の補正項として設定してプログラムに加えることとなり、開発作業を複雑化させる原因となっている。更に、エンジン仕様が変更になれば、補完補正量を変動させる程度も変化することから、エンジン仕様の変更毎に、再度、各負荷について個々に実験により決定しなくてはならない。このようにプログラムの開発が複雑化し、開発コストの上昇を招いている。
【0004】
更に、前述した従来技術では、急速に回転数が変化して乗員に違和感を与えるのを防止するため、負荷の切り替え時に補完補正量を一度に補正項として加えるのではなく、徐々に加える処理を行っている。しかし、このような徐変処理は、補完補正量と目標回転数とを共に徐々に変更させる必要があり、処理が煩雑化し、プログラムを複雑化させる原因となっている。
【0005】
このように従来のアイドル回転数制御では、プログラム作成作業が困難となり、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムにおいて、内燃機関の開発コストが高くなると言う問題が存在する。
【0006】
本発明は、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムを簡素化できることにより、内燃機関の開発コストを低減することが可能な内燃機関燃料供給量設定方法及び内燃機関燃料供給量設定装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の内燃機関燃料供給量設定方法は、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め、前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする。
【0008】
負荷の種類が代わると負荷の大きさが変化するため目標回転数も変化させる必要があり、これに伴って内燃機関のフリクションも変化することになる。しかし、従来では補完補正量を前記関係Aからのみでは予想することができず、どうしても、負荷の種類に対応した目標回転数毎に実験により補完補正量を決定せざるを得ない。
【0009】
しかし、本発明では、フリクションに関する関係Bが、関係A等の他の関係から独立した関係として設定されている。このため、関係Aと関係Bとを用いることにより、負荷の種類毎に実験により求めなくても、目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易にフリクションを考慮した補完補正量を決定することができる。このため、負荷毎の目標回転数変更に伴う補完補正量を、個々の補正項として設定してプログラムに加える必要が無くなり、開発作業を複雑化させることがない。
【0010】
又、更に、エンジン仕様が変更された場合にも、関係Bを実験により求めておくだけで良く、負荷の種類毎に再度個々に実験により決定する必要が無くなる。このため、開発コストの上昇を招くことがない。
【0011】
更に、各種の要求から、実際の内燃機関回転数の変化状態を調整したい場合においても、目標回転数を変更するのみで、既に存在するプロセスにより関係A,Bに基づいて自ずと補完補正量も変化させることができる。このため、補完補正量を目標回転数や実際の内燃機関回転数に適合させるように変化させる処理を別途準備する必要が無くなり、プログラムを複雑化させることがない。
【0012】
したがって、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムを簡素化できる。このため、プログラム作成作業が容易となり、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムにおいて内燃機関の開発コストを低減することができる。
【0014】
なお、関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係として設定できる。このことによって、負荷が生じた場合に、負荷に伴って変化される目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易に補完補正量を決定することができる。このことにより目標回転数や実際の内燃機関回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量の過不足分を適切に算出することができる。
請求項2記載の内燃機関燃料供給量設定方法は、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係については実際の内燃機関回転数又は前記目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
このように、関係Aから目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出することで、内燃機関の実際の回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせることができる。
内燃機関回転数を因子とする他の関係については、実際の内燃機関回転数又は目標回転数のいずれを用いて補正項を算出しても良い。実際の内燃機関回転数を用いた場合は、前記関係Aから求められる回転補正項にて設定される燃料供給量により実際の内燃機関回転数が目標回転数に向かって移動することから適切に補正量を算出できる。又、目標回転数を用いた場合は、回転補正項とともに、実際の内燃機関回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせる補正項を算出することができる。
請求項3記載の内燃機関燃料供給量設定方法は、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係から実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
このように関係Aについてのみ目標回転数を用いて回転補正項を算出し、内燃機関回転数を因子とする他の関係については実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出するようにしても良い。このことにより関係A以外の関係について算出された補正項による補正は、実際の内燃機関回転数に追随した補正が可能となる。
請求項4記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項2又は3記載の構成において、前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項1〜4のいずれか記載の構成において、前記関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、前記関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出し、該回転補正項を含めた補正項により、前記負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0016】
例えば、関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出するようにされる。そして、このように算出された回転補正項を含めた補正項により、負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求める。
【0017】
このことにより、目標回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量のずれ分を適切に補正できる回転補正項を算出することができる。そして、この回転補正項を含めた補正項を用いることにより、負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を適切に求めることができる。
【0018】
請求項記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項1〜のいずれか記載の構成において、前記関係Bは、内燃機関回転数と燃料供給量に対するフリクション補正項との関係として設定されていることを特徴とする。
【0019】
このように関係Bからは、目標回転数や実際の内燃機関回転数により燃料供給量に対するフリクション補正項を求めることができる。このフリクション補正項を用いることにより、負荷が生じた場合に、変化している目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易に補完補正量を決定することができる。このことにより目標回転数や実際の内燃機関回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量の過不足分を適切に算出することができる。
【0020】
そして、このように関係Bを、関係Aやその他の関係と独立して設定したことにより、前記請求項1にて述べた作用効果を生じさせることができる。
請求項記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項1〜のいずれか記載の構成において、前記負荷に対応して設定された負荷補正項を備えることにより、該負荷補正項を、前記関係A及び前記関係Bから求められた補正項とともに用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0021】
このように負荷補正項を、関係A及び関係Bから求められた補正項とともに用いることにより、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を適切に求めることができる。
【0022】
そして、このように、負荷補正項や関係Aとは、独立して設定された関係Bから補正項を求め、この補正項と、関係Aから求めた補正項及び負荷補正項とを、ともに用いて、負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるようにしている。このため、前記請求項1にて述べた作用効果を生じさせることができる。
【0028】
請求項8記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項1、5〜7のいずれか記載の構成において、内燃機関回転数を因子とする前記各関係から現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0029】
このように、関係Aも含めた各関係から、現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるようにしても良い。このことにより、関係Aも含めた各関係から算出される補正項が実際の回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせることができる。
【0030】
請求項9記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項2〜4、8のいずれか記載の構成において、前記目標回転数を徐々に前記アイドル回転数に近づけることを特徴とする。
【0031】
このように目標回転数を徐々に負荷に応じて必要とされているアイドル回転数に近づけることにより、目標回転数を変化させる場合に内燃機関の急激な回転数変動を防止できる。このことにより、乗員などに違和感を与えることがない。
【0032】
請求項10記載の内燃機関燃料供給量設定方法では、請求項1〜9のいずれか記載の構成において、前記内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする。
【0033】
このようにディーゼルエンジンに適用することにより、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムにおいてディーゼルエンジンの開発コストを低減することができる。
【0034】
請求項11記載の内燃機関燃料供給量設定装置は、内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え、前記関係記憶手段に記憶された前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする。
【0035】
このように関係記憶手段は、フリクションに関する関係Bを、関係A等の他の関係から独立した関係として記憶している。従来は、関係Bを独立したものとして考慮しておらず、他の関係と区別されて考えていない。このため、前記請求項1において述べたごとく、補完補正量も前記関係Aのみからは予想することができず、どうしても、負荷の種類に対応した目標回転数毎に実験により補完補正量を決定せざるを得ない。
【0036】
しかし、本発明では、独立した関係Bを予め設定して関係記憶手段に記憶している。このため、内燃機関のアイドル時に、関係Aと関係Bとを用いることにより、負荷の種類毎に実験により求めなくても、目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易に補完補正量を決定することができる。こうして、負荷毎の補完補正量を、個々の補正項として設定してプログラムに加える必要が無くなり、開発作業を複雑化させることがない。
【0037】
又、更に、エンジン仕様が変更した場合にも、関係Bを実験により求めて関係記憶手段に記憶しておくだけで良く、負荷の種類毎に再度、個々に実験により決定して記憶する必要が無くなる。このため、開発コストの上昇を招くことがない。
【0038】
更に、各種の要求から、実際の内燃機関回転数の変化状態を調整したい場合においても、目標回転数を変更するのみで、既に存在するプロセスにより関係記憶手段内に記憶されている関係A,Bに基づいて自ずと補完補正量も変化させることができる。このため補完補正量を目標回転数や実際の内燃機関回転数に適合させて変化させる処理が必要無くなり、プログラムを複雑化させることがない。
【0039】
したがって、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムを簡素化できる。このため、プログラム作成作業が容易となり、アイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるプログラムにおいて内燃機関の開発コストを低減することができる。
【0041】
なお、関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係として、関係記憶手段に記憶しておくことができる。このことによって、負荷が生じた場合に、関係記憶手段の内容を参照することにより、目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易に補完補正量を決定することができる。このことにより目標回転数や実際の内燃機関回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量の過不足分を適切に算出することができる。
請求項12記載の内燃機関燃料供給量設定装置は、内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係については実際の内燃機関回転数又は前記目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
このように、アイドル時燃料供給量算出手段は、関係Aから目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出することで、内燃機関の実際の回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせることができる。
更に、アイドル時燃料供給量算出手段は、内燃機関回転数を因子とする他の関係については、実際の内燃機関回転数又は目標回転数のいずれかを用いて補正項を算出している。実際の内燃機関回転数を用いた場合は、前記関係Aから求められる回転補正項にて設定される燃料供給量により実際の内燃機関回転数が目標回転数に向かって移動することから適切に補正量を算出できる。又、目標回転数を用いた場合は、回転補正項とともに、実際の回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせる補正項を算出することができる。
請求項13記載の内燃機関燃料供給量設定装置は、内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係から実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
このようにアイドル時燃料供給量算出手段は、関係Aについてのみ目標回転数を用いて回転補正項を算出し、内燃機関回転数を因子とする他の関係については実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出するようにしても良い。このことにより関係A以外の関係について算出された補正項による補正は、実際の内燃機関回転数に追随した補正が可能となる。
請求項14記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項12又は13記載の構成において、前記関係記憶手段に記憶された前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする。
【0042】
請求項15記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項11〜14のいずれか記載の構成において、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、前記関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出し、該回転補正項を含めた補正項により、前記負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0043】
なお、アイドル時燃料供給量算出手段は、例えば、関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出するように構成される。そして、更にアイドル時燃料供給量算出手段は、このように算出された回転補正項を含めた補正項により、負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるよう構成される。
【0044】
このことにより、アイドル時燃料供給量算出手段は、目標回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量のずれ分を適切に補正できる回転補正項を算出することができる。そして、この回転補正項を含めた補正項を用いることにより、負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を適切に求めることができる。
【0045】
請求項16記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項11〜15のいずれか記載の構成において、前記関係記憶手段に記憶された前記関係Bは、内燃機関回転数と燃料供給量に対するフリクション補正項との関係として設定されていることを特徴とする。
【0046】
このことによりアイドル時燃料供給量算出手段は、関係記憶手段に記憶された関係Bから目標回転数や実際の内燃機関回転数により燃料供給量に対するフリクション補正項を求めることができる。そしてアイドル時燃料供給量算出手段は、このフリクション補正項を用いることにより、負荷が生じた場合に、目標回転数や実際の内燃機関回転数から容易に補完補正量を決定することができる。このことにより目標回転数や実際の内燃機関回転数が変化したことにより計算上生じる燃料供給量の過不足分を適切に算出することができる。
【0047】
そして、このように関係記憶手段では、関係Bを、関係Aやその他の関係と独立して記憶していることにより、前記請求項11にて述べた作用効果を生じさせることができる。
【0048】
請求項17記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項11〜16のいずれか記載の構成に加えて、前記負荷に対応する負荷補正項を算出する負荷補正項算出手段を備え、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記負荷補正項算出手段にて算出された負荷補正項を、前記関係A及び前記関係Bから求められた補正項とともに用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0049】
このようにアイドル時燃料供給量算出手段は、負荷補正項算出手段にて算出された負荷補正項を、関係A及び関係Bから求められた補正項とともに用いることにより、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を適切に求めることができる。
【0050】
そして、このように、アイドル時燃料供給量算出手段は、負荷補正項や関係Aとは独立して設けられた関係Bから補正項を求め、この補正項と、関係Aから求めた補正項及び負荷補正項とを、ともに用いて、負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるようにしている。このため、前記請求項11にて述べた作用効果を生じさせることができる。
【0056】
請求項18記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項11、15〜17のいずれか記載の構成において、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、内燃機関回転数を因子とする前記各関係から現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする。
【0057】
このように、アイドル時燃料供給量算出手段は、関係Aも含めた各関係から、現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するための燃料供給量を求めるようにしても良い。このことにより、関係Aも含めた各関係から算出される補正項が実際の回転数を目標回転数に移行させる作用を生じさせることができる。
【0058】
請求項19記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項12〜14、18のいずれか記載の構成に加えて、前記アイドル時燃料供給量算出手段にて用いられる前記目標回転数を、徐々に前記アイドル回転数に近づける目標回転数徐変手段を備えたことを特徴とする。
【0059】
このように目標回転数徐変手段により、目標回転数を徐々に、負荷に応じて必要とされているアイドル回転数に近づけるようにしても良い。このようにすると、目標回転数を変化させる場合に内燃機関の急激な回転数変動を防止でき、乗員などに違和感を与えることがない。
【0060】
請求項20記載の内燃機関燃料供給量設定装置では、請求項11〜19のいずれか記載の構成において、前記内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする。
【0061】
このようにディーゼルエンジンに適用することにより、アイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるプログラムにおいてディーゼルエンジンの開発コストを低減することができる。
【0062】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1としての蓄圧式ディーゼルエンジン(コモンレール型ディーゼルエンジン)1とその制御系統を示す概略構成図である。本ディーゼルエンジン1は車両駆動用として車両に搭載されている内燃機関である。
【0063】
ディーゼルエンジン1には、複数の気筒(本実施の形態では4気筒であるが、1気筒のみ図示している)♯1,#2,#3,♯4が設けられており、各気筒♯1〜♯4の燃焼室に対してインジェクタ2がそれぞれ配設されている。インジェクタ2からディーゼルエンジン1の各気筒♯1〜♯4への燃料噴射は、噴射制御用の電磁弁3のオン・オフにより制御される。
【0064】
インジェクタ2は、各気筒共通の蓄圧配管としてのコモンレール4に接続されており、前記噴射制御用の電磁弁3が開いている間、コモンレール4内の燃料がインジェクタ2より各気筒♯1〜♯4の燃焼室内へ噴射されるようになっている。前記コモンレール4には、燃料噴射圧に相当する比較的高い圧力が蓄積されている。この蓄圧を実現するために、コモンレール4は、供給配管5を介してサプライポンプ6の吐出ポート6aに接続されている。また、供給配管5の途中には、逆止弁7が設けられている。この逆止弁7の存在により、サプライポンプ6からコモンレール4への燃料の供給が許容され、かつ、コモンレール4からサプライポンプ6への燃料の逆流が規制されている。
【0065】
サプライポンプ6は、吸入ポート6bを介して燃料タンク8に接続されており、その途中にはフィルタ9が設けられている。サプライポンプ6は、燃料タンク8からフィルタ9を介して燃料を吸入する。また、これとともに、サプライポンプ6は、ディーゼルエンジン1の回転に同期する図示しないカムによってプランジャを往復運動せしめて、燃料圧力を要求される圧力にまで高めて、高圧燃料をコモンレール4に供給している。
【0066】
更に、サプライポンプ6の吐出ポート6a近傍には、圧力制御弁10が設けられている。この圧力制御弁10は、吐出ポート6aからコモンレール4の方へ吐出される燃料圧力(すなわち噴射圧力)を制御するためのものである。この圧力制御弁10が開かれることにより、吐出ポート6aから吐出されない分の余剰燃料が、サプライポンプ6に設けられたリターンポート6cからリターン配管11を経て燃料タンク8へと戻されるようになっている。
【0067】
ディーゼルエンジン1の燃焼室には、吸気通路13および排気通路14がそれぞれ接続されている。ディーゼルエンジン1の燃焼室内には、グロープラグ18が配設されている。このグロープラグ18は、ディーゼルエンジン1の始動直前にグローリレー18aに電流が流されることにより赤熱し、これに燃料噴霧の一部が吹きつけられることで着火・燃焼が促進される始動補助装置である。
【0068】
ディーゼルエンジン1には、以下の各種センサ等が設けられており、これらは、本実施の形態1において、ディーゼルエンジン1の運転状態を検出する。すなわち、アクセルペダル19の近傍には、アクセル開度ACCPを検出するためのアクセルセンサ20が設けられ、更にアクセルセンサ20の近傍には、アクセルペダル19の踏込量がゼロの場合に全閉信号(オン)を出力する全閉スイッチ21が設けられている。
【0069】
また、吸気通路13には、吸入空気量センサ22が設けられて、吸気通路13を流れる吸入空気量GNを検出している。ディーゼルエンジン1のシリンダブロックには、その冷却水の温度(冷却水温THW)を検出するための水温センサ24が設けられている。
【0070】
また前述したリターン配管11には、燃料温度を検出するための燃温センサ26が設けられている。また、コモンレール4には、コモンレール4内の燃料の圧力(噴射圧力PC)を検出するために燃圧センサ27が設けられている。
【0071】
又、本実施の形態1においては、ディーゼルエンジン1のクランクシャフト(図示略)に設けられたパルサ(図示略)の近傍には、NEセンサ28が設けられている。更に、クランクシャフトの回転は、吸気弁31および排気弁32を開閉動作させるためのカムシャフト(図示略)にタイミングベルト等を介して伝達されている。このカムシャフトは、クランクシャフトの1/2回転の回転速度で回転するよう設定されている。このカムシャフトに設けられたパルサ(図示略)の近傍には、Gセンサ29が設けられている。そして、本実施の形態1では、これら両センサ28,29から出力されるパルス信号により、エンジン回転数NE、クランク角CA、各気筒♯1〜♯4の上死点(TDC)が算出されている。
【0072】
又、図示していないトランスミッションの出力軸には、出力軸の回転数から車速SPDを検出する車速センサ30が設けられている。
更に、ディーゼルエンジン1の出力により回転駆動するエアコンをオン・オフするためのエアコンスイッチ34、ディーゼルエンジン1の出力により回転駆動される油圧ポンプからの作動油圧を利用して駆動するパワーステアリングが機能しているか否かを示すパワーステアリングスイッチ36、及びオルタネータに設けられてオルタネータの発電を制御デューティ信号により調整するオルタネータ発電量制御回路38が設けられている。
【0073】
本実施の形態1においては、ディーゼルエンジン1の各種制御を司るための電子制御装置(ECU)40が設けられており、このECU40により、燃料噴射量制御等のディーゼルエンジン1を制御するための処理が行われる。ECU40は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムや後述するマップやデータ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、演算結果や予め記憶されたデータ等を保存するバックアップRAM、タイマカウンタ等を備え、更に、入力インターフェースおよび出力インターフェース等を備えている。これらの各部はバスによって接続されている。
【0074】
前述したアクセルセンサ20、吸入空気量センサ22、水温センサ24、燃温センサ26、燃圧センサ27、オルタネータ発電量制御回路38等は、それぞれバッファ、マルチプレクサ、A/D変換器(いずれも図示せず)を介して前記入力インターフェースに接続されている。又、NEセンサ28、Gセンサ29、車速センサ30は、波形整形回路(図示せず)を介して前記入力インターフェースに接続されている。さらに、全閉スイッチ21、エアコンスイッチ34、パワーステアリングスイッチ36は前記入力インターフェースに直接接続されている。CPUは、上記各センサ類の信号を前記入力インターフェースを介して読み込んでいる。
【0075】
又、電磁弁3、圧力制御弁10及びグローリレー18aは、それぞれ駆動回路(図示せず)を介して前記出力インターフェースに接続されている。CPUは、前記入力インターフェースを介して読み込んだ入力値に基づき制御演算を行い、前記出力インターフェースを介して電磁弁3、圧力制御弁10及びグローリレー18a等を好適に制御する。
【0076】
次に、本実施の形態1において、ECU40により実行される燃料噴射量制御処理について図2のフローチャートに基づいて説明する。本処理は、噴射毎、ここでは4気筒のディーゼルエンジン1であるので、クランク角180°毎に割り込み実行される。なお個々の処理内容とこの処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
【0077】
燃料噴射量制御処理が開始されると、まずディーゼルエンジン1の運転状態、ここではNEセンサ28の信号から求められるエンジン回転数NE、アクセルセンサ20の信号から求められるアクセル開度ACCP、後述するISC制御処理にて算出される積分補正項QII、ISC見込負荷補正項QIPB及びISC見込回転数補正項QIPNTをECU40のRAM内に設けられた作業領域に読み込む(S110)。
【0078】
次にエンジン回転数NE及びアクセル開度ACCPとの関係を設定した図3に示すマップから、アイドルガバナ噴射量tQGOV1及び走行ガバナ噴射量tQGOV2を算出する(S120)。なお、図3から判るごとく、アイドルガバナ噴射量tQGOV1はエンジンの低回転域、すなわち自動車が主にアイドル回転状態にあるときの噴射量であり、図3に破線で示している。また、走行ガバナ噴射量tQGOV2はエンジンの高回転域、すなわち自動車が主に走行状態にあるときの噴射量であり、図3に実線で示している。
【0079】
次に、アイドルガバナ噴射量tQGOV1に積分補正量QII、ISC見込負荷補正項QIPB及びISC見込回転数補正項QIPNTを加えた値と、走行ガバナ噴射量tQGOV2にISC見込負荷補正項QIPBを加えた値とを比較し、大きい方の値をガバナ噴射量QGOVとして算出する(S130)。したがって、図3から概略判断されるように、エンジン1の低回転域、すなわちエンジン1が主にアイドル回転状態においては、上記アイドルガバナ噴射量tQGOV1に積分補正量QII、ISC見込負荷補正項QIPB及びISC見込回転数補正項QIPNTを加えた値がガバナ噴射量QGOVとして選択される傾向にある。一方、エンジン1の高回転域、すなわち自動車が主に走行状態においては、上記走行ガバナ噴射量tQGOV2にISC見込負荷補正項QIPBを加えた値が上記ガバナ噴射量QGOVとして選択される傾向にある。
【0080】
次に、最大噴射量QFULLを算出する(S140)。ここで最大噴射量QFULLは燃焼室に供給されるべき燃料量の上限値であり、燃焼室から排出されるスモークの急増や過剰なトルク等を抑制するための限界値となっている。
【0081】
次に最大噴射量QFULL及びガバナ噴射量QGOVのうち小さい方の値を最終噴射量QFINとして算出する(S150)。そして、最終噴射量QFINに相当する噴射量指令値(時間換算値)TSPを算出し(S160)、この噴射量指令値TSPを出力し(S170)、一旦本処理を終了する。この噴射量指令値TSPの出力により、インジェクタ2の電磁弁3が駆動制御され、燃料噴射が実行される。
【0082】
図4のフローチャートにISC制御処理を示す。この処理は、アイドル時において、噴射毎に割り込み実行される。
本処理が開始されると、まず、アクセルセンサ20の信号から求められるアクセル開度ACCP、全閉スイッチ21のオン・オフ状態、水温センサ24の信号から求められる冷却水温THW、NEセンサ28の信号から求められるエンジン回転数NE、車速センサ30の信号から求められる車速SPD、エアコンスイッチ34から求められるオン・オフ状態、パワーステアリングスイッチ36から求められるオン・オフ状態、及びオルタネータ発電量制御回路38から得られるオルタネータ制御デューティDU等が、ECU40のRAM内に設けられた作業領域に読み込まれる(S210)。
【0083】
そして、現在、アイドル状態にあるか否かが判定される(S220)。例えば、アクセル開度ACCP=0%、全閉スイッチ21がオン状態、及び車速SPD=0km/hであるとの条件が全て満足される場合にアイドル状態であると判定される。
【0084】
アイドル状態でない場合には(S220で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
アイドル状態である場合は(S220で「YES」)、次に、エアコンのオン・オフ状態、パワーステアリングのオン・オフ状態、オルタネータ制御デューティDUに現れている電気負荷、及び冷却水温THWの程度に対応する適切なアイドル目標回転数NETRGを設定する(S230)。この設定は、ECU40のROM内に記憶されているマップやデータに基づいてなされる。具体的には、エアコンのオン状態、パワーステアリングのオン状態、電気負荷が高い側、冷却水温THWが低い側においては、アイドル目標回転数NETRGが高くなるように設定される。
【0085】
次に、アイドル目標回転数NETRGに対する実際のエンジン回転数NEの偏差NEDLを次式1に示すごとく算出する(S240)。
【0086】
【数1】
NEDL ← NETRG − NE … [式1]
そして、このように算出した偏差NEDLに応じて、積分量ΔQIIをECU40のROM内に記憶されたマップに基づき算出する(S250)。具体的には、偏差NEDLがプラス側では積分量ΔQIIをプラスの値に設定し、偏差NEDLがマイナス側では積分量ΔQIIをマイナスの値に設定する。
【0087】
次に前回の制御周期にて求めている燃料噴射量の積分補正項QII(i−1)に、今回、ステップS250にて算出された積分量ΔQIIを加えて、今回の積分補正項QII(i)として算出する(S260)。
【0088】
次に、後述するISC見込補正項算出処理が実行される(S270)。そして、ISC見込補正項算出処理が終了すれば、一旦、ISC制御処理を終了する。ISC見込補正項算出処理の詳細を図5のフローチャートに示す。本処理では、まず、燃料噴射量の回転数補正項QIPNTが次式2に示す関数Fxに基づいて算出される(S310)。
【0089】
【数2】
QIPNT
← Ax × (NETRG − NETRGbs) … [式2]
ここで、燃料噴射量回転数勾配Axは、前述した図3に示したマップにおいて、アクセル開度ACCP=0%におけるアイドルガバナ噴射量tQGOV1又は走行ガバナ噴射量tQGOV2の傾きを表している。尚、アイドルガバナ噴射量tQGOV1又は走行ガバナ噴射量tQGOV2のいずれを使用するかは、この時にステップS130にてガバナ噴射量QGOVの算出に用いられている方が選択される。又、基準アイドル目標回転数NETRGbsは、無負荷でかつ暖機後にある場合に用いられる最低のアイドル目標回転数を表している。
【0090】
このようにして求められる回転数補正項QIPNTは、アイドル目標回転数NETRGが変化することにより、図3のマップを用いてなされる計算上にて生じる不足燃料噴射量を表している。
【0091】
次に図6(A)に示すマップから、実際のエンジン回転数NEに基づいてフリクション補正項QIPBBを算出する(S320)。このフリクション補正項QIPBBは、エンジン1の回転に伴うフリクションの増減程度を燃料噴射量に反映させるための補正項である。
【0092】
次に図6(B)に示すマップから、冷却水温THWに基づいて冷間補正項QIPBCLを算出する(S330)。この冷間補正項QIPBCLは、エンジン1の低温に伴うフリクションへの影響の程度を燃料噴射量に反映させるための補正項である。
【0093】
次に図6(C)に示すマップから、オルタネータ制御デューティDUに基づいて電気負荷補正項QIPBDFを算出する(S340)。この電気負荷補正項QIPBDFは、グロープラグ18やヘッドランプなどのごとく車両において使用されている電力使用量の程度を燃料噴射量に反映させるための補正項である。電力使用量は、オルタネータの発電量を調整するオルタネータ制御デューティDUに反映されていることを利用している。
【0094】
次にエアコンがオン状態か否かが判定される(S350)。エアコンがオン状態であれば(S350で「YES」)、図7(A)に示すマップから、実際のエンジン回転数NEに基づいてエアコン補正項QIPBACを算出する(S360)。このエアコン補正項QIPBACは、エアコンによる負荷を燃料噴射量に反映させるための補正項であり、エンジン1の回転数に応じて調整されている。
【0095】
尚、エアコンがオフ状態であれば(S350で「NO」)、エアコン補正項QIPBACに「0」が設定される(S370)。
次にパワーステアリングがオン状態か否かが判定される(S380)。パワーステアリングがオン状態であれば(S380で「YES」)、図7(B)に示すマップから、実際のエンジン回転数NEに基づいてパワーステアリング補正項QIPBPSを算出する(S390)。このパワーステアリング補正項QIPBPSは、パワーステアリングによる負荷を燃料噴射量に反映させるための補正項であり、エンジン1の回転数に応じて調整されている。
【0096】
尚、パワーステアリングがオフ状態であれば(S380で「NO」)、パワーステアリング補正項QIPBPSに「0」が設定される(S400)。
そして、上述のごとく算出された補正項の内で、フリクション補正項QIPBB、冷間補正項QIPBCL、電気負荷補正項QIPBDF、エアコン補正項QIPBAC、及びパワーステアリング補正項QIPBPSを合計して、負荷補正項QIPBが算出される(S410)。
【0097】
このように、回転数補正項QIPNT及び負荷補正項QIPBが算出されることにより、負荷の発生が、前述した燃料噴射量制御処理(図2)のステップS130におけるガバナ噴射量QGOVの算出に反映される。このことにより、エンジン回転数を、負荷に応じたアイドル目標回転数NETRGとするようにガバナ噴射量QGOVが決定される。
【0098】
上述した実施の形態1の構成において、前記式2の内、燃料噴射量回転数勾配Axが関係Aに、図6(A)に示したエンジン回転数NEに基づいてフリクション補正項QIPBBを算出するマップが関係Bに相当する。又、ECU40におけるROMが関係記憶手段に、ISC見込補正項算出処理(図5)のステップS310,S320及び燃料噴射量制御処理(図2)のステップS130がアイドル時燃料供給量算出手段としての処理に、ステップS330〜S400が負荷補正項算出手段としての処理に相当する。
【0099】
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).関係Bに相当する図6(A)に示したエンジン回転数NEに基づいてフリクション補正項QIPBBを算出するマップが、関係Aに相当する燃料噴射量回転数勾配Axやその他のマップとは、独立した関係としてECU40のROM中に設定されている。
【0100】
負荷の種類が代わると負荷の大きさが変化するためアイドル目標回転数NETRGも変化させる必要がある。そして、このようなアイドル目標回転数NETRGの変化に伴って実際のエンジン回転数NEが調整されることになる。そしてこの実際のエンジン回転数NEの変化によりエンジン1のフリクションも変化することになる。
【0101】
従来の手法では、図6(A)に示すフリクション補正項QIPBBを算出するためのマップを設定していなかった。このため燃料噴射量回転数勾配Axを用いた前記式2による燃料噴射量の回転数補正項QIPNTの算出のみでは、適切な補正量を求めることができなかった。したがって、従来の手法では、どうしても、負荷の種類毎に、実験により回転数変更に伴う補正用マップ等のデータを作成しておく必要が生じる。そして、この個々のマップ等のデータから回転数の変更に伴って生じる過不足を修正する補正量を求めて、これらの補正量をガバナ噴射量QGOVの決定に使用する必要がある。
【0102】
しかし、本実施の形態では、図6(A)に示したごとく、エンジン回転数NEに基づいてフリクション補正項QIPBBを算出するマップを特別に作成して用いている。このため、負荷の種類毎に実験により求めた回転数変更用のマップ等のデータを用意しておかなくても、エンジン回転数NEに基づいてフリクション補正項QIPBBを容易に決定することができる。そして、回転数補正項QIPNTについても前記式2によりアイドル目標回転数NETRGから簡単に算出できることから、アイドル目標回転数NETRGの変化に伴う全補正項を容易に算出することができるようになる。
【0103】
このため、アイドル目標回転数NETRGの変更に伴う負荷毎の補正量を、個々に補正項として設定してプログラムに加える必要が無くなり、開発作業を複雑化させることがない。
【0104】
更に、エンジン1の仕様を変更した場合にも、燃料噴射量回転数勾配Axは単にプログラム上の設計事項であるので、実験により求めることが必要なのは図6(A)に示したフリクション補正項QIPBBを算出するマップのみである。したがって、仕様変更のたびに負荷の種類毎に個々に実験によりマップ等のデータを決定する必要が無くなる。このため、開発コストの上昇を招くことがない。
【0105】
更に、各種の要求から、実際のエンジン回転数NEの変化を調整したい場合においても、アイドル目標回転数NETRGを変更するのみで、既に存在するプロセス(ここでは図5のISC見込補正項算出処理のステップS310)により、自ずと回転数補正項QIPNTが変化する。そして、これに伴う実際のエンジン回転数NEの変化によって、ステップS320の処理によりフリクション補正項QIPBBも変化する。このため特にフリクション補正項QIPBBをアイドル目標回転数NETRGに追随させるように変化させる計算を実行する必要が無くなり、プログラムを複雑化させることがない。
【0106】
したがって、アイドル回転数を実現するための燃料噴射量を求めるプログラムを簡素化できる。このため、プログラム作成作業が容易となり、アイドル回転数を実現するための燃料噴射量を求めるプログラムにおいてエンジン1の開発コストを低減することができる。
【0107】
(ロ).回転数補正項QIPNT及びフリクション補正項QIPBBとは別個に計算され、各負荷自体により必要となる補正項であるエアコン補正項QIPBAC、パワーステアリング補正項QIPBPS、冷間補正項QIPBCL、及び電気負荷補正項QIPBDFは、エンジン回転数NE、冷却水温THWあるいはオルタネータ制御デューティDUに応じて算出されている。このことから、エンジン1において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料噴射量を適切に求めることができる。
【0108】
[実施の形態2]
本実施の形態2は、前記実施の形態1のISC制御処理(図4)のステップS230の代わりに、図8に示す処理が実行される点が異なる。他の構成は、特に説明しない限り前記実施の形態1と同じである。
【0109】
すなわち、本実施の形態2においては、ステップS220にて「YES」と判定されると、次に図8に示すごとく、エアコンのオン・オフ状態、パワーステアリングのオン・オフ状態、オルタネータ制御デューティDUに現れている電気負荷、及び冷却水温THWの程度に対応する適切な基準アイドル目標回転数tNETRGを設定する(S510)。この設定は、前記実施の形態1の前述したステップS230の処理と同じである。ただし、ステップS510では算出結果はアイドル目標回転数NETRGではなく、基準アイドル目標回転数tNETRGとして別個に記憶される。
【0110】
次に、今回のエンジン始動以後、最初の処理か否かが判定される(S520)。最初の処理であれば(S520で「YES」)、アイドル目標回転数NETRGを基準アイドル目標回転数tNETRGにて初期化する(S530)。最初の処理でなければ(S520で「NO」)、アイドル目標回転数NETRGの値は維持される。
【0111】
次に、次式3の関係が成立しているか否かが判定される(S540)。
【0112】
【数3】
NETRG + dNE < tNETRG … [式3]
ここで、徐変回転数幅dNEは、後述する処理においてアイドル目標回転数NETRGを増加させても、実際のエンジン回転数NEが車両乗員に違和感を与えない程度となるように設定されている回転数幅を示している。
【0113】
最初、NETRG=tNETRGであり、「NETRG+dNE>tNETRG」であって前記式3は成立しないので(S540で「NO」)、次に、次式4の関係が成立しているか否かが判定される(S550)。
【0114】
【数4】
NETRG − dNE > tNETRG … [式4]
最初、NETRG=tNETRGであり、「NETRG−dNE<tNETRG」であって前記式4は成立しないので(S550で「NO」)、次にアイドル目標回転数NETRGに基準アイドル目標回転数tNETRGの値を設定する(S560)。こうしてステップS240の処理に移る。これ以後に行われるステップS240,S310では、基準アイドル目標回転数tNETRGの値がそのまま設定されたアイドル目標回転数NETRGにより偏差NEDL及び回転数補正項QIPNTが算出される。
【0115】
次に、アイドル時において、例えば、エアコンがオフからオン状態に切り替わることにより、ステップS510にて設定される基準アイドル目標回転数tNETRGが前回制御周期よりも大きくなった場合を考える。この場合には、今回のエンジン始動以後、最初の処理ではないので(S520で「NO」)、アイドル目標回転数NETRGと基準アイドル目標回転数tNETRGとは異なる値となる。
【0116】
そして、基準アイドル目標回転数tNETRGが、前回の値に比較して徐変回転数幅dNEを越える大きな値となっていれば、前記式3を満足することから(S540で「YES」)、次に次式5により、アイドル目標回転数NETRGを算出する(S570)。
【0117】
【数5】
NETRG ← NETRG + dNE … [式5]
すなわち、アイドル目標回転数NETRGは徐変回転数幅dNE分増加されることになる。
【0118】
このことにより、これ以後に行われるステップS240,S310では、前回の制御周期におけるアイドル目標回転数NETRGよりも徐変回転数幅dNE分増加したアイドル目標回転数NETRGにより偏差NEDL及び回転数補正項QIPNTが算出されることになる。
【0119】
次の制御周期においても、前記式3が成立する場合には(S540で「YES」)、再度、前記式5により、アイドル目標回転数NETRGは徐変回転数幅dNE分増加される(S570)。
【0120】
このようにして、前記式3が不成立となるまで、アイドル目標回転数NETRGは徐々に増加されることになる。そして、アイドル目標回転数NETRGの増加が繰り返されることにより、「NETRG+dNE≧tNETRG」となると(S540で「NO」)、次に前記式4が成立しているか否かが判定される(S550)。ここで「NETRG−dNE<tNETRG」であるので前記式4は成立しない(S550で「NO」)。このため、次にアイドル目標回転数NETRGに基準アイドル目標回転数tNETRGの値を設定する(S560)。したがって、これ以後に行われるステップS240,S310では、基準アイドル目標回転数tNETRGの値がそのまま設定されたアイドル目標回転数NETRGにより偏差NEDL及び回転数補正項QIPNTが算出される。
【0121】
これ以後は、基準アイドル目標回転数tNETRGの値が大きく変動しない限り、基準アイドル目標回転数tNETRGの値がそのままアイドル目標回転数NETRGに設定されて用いられることになる。
【0122】
エアコンがオン状態からオフ状態に切り替えられた場合には、「NETRG−dNE>tNETRG」となり前記式4が成立する(S550で「YES」)。したがって、次に次式6により、アイドル目標回転数NETRGを算出する(S580)。
【0123】
【数6】
NETRG ← NETRG − dNE … [式6]
すなわち、アイドル目標回転数NETRGは徐変回転数幅dNE分減少されることになる。
【0124】
このことにより、これ以後に行われるステップS240,S310では、前回の制御周期におけるアイドル目標回転数NETRGよりも徐変回転数幅dNE分減少したアイドル目標回転数NETRGにより偏差NEDL及び回転数補正項QIPNTが算出されることになる。
【0125】
次の制御周期においても、前記式4が成立する場合には(S550で「YES」)、再度、前記式6により、アイドル目標回転数NETRGは徐変回転数幅dNE分減少される(S580)。
【0126】
このようにして、前記式4が不成立となるまで、アイドル目標回転数NETRGは徐々に減少されることになる。そして、アイドル目標回転数NETRGの減少が繰り返されることにより、「NETRG−dNE≦tNETRG」となると(S550で「NO」)、次にアイドル目標回転数NETRGに基準アイドル目標回転数tNETRGの値を設定する(S560)。したがって、これ以後に行われるステップS240,S310では、基準アイドル目標回転数tNETRGの値がそのまま設定されたアイドル目標回転数NETRGにより偏差NEDL及び回転数補正項QIPNTが算出される。
【0127】
これ以後は、基準アイドル目標回転数tNETRGの値が大きく変動しない限り、基準アイドル目標回転数tNETRGの値がそのままアイドル目標回転数NETRGに設定されて用いられることになる。
【0128】
本実施の形態2における処理の一例を図9に示す。エアコンスイッチ34がオンとなると(時刻t0)、基準アイドル目標回転数tNETRGは直ちにエアコン負荷に必要な回転数値に設定される。しかし、アイドル目標回転数NETRGについては、基準アイドル目標回転数tNETRGに徐々に近づように処理される(時刻t0〜t1)。このアイドル目標回転数NETRGの徐変に応じて回転数補正項QIPNTも徐変する。そして、回転数補正項QIPNTの徐変に応じて実際のエンジン回転数NEが徐変する。そして実際のエンジン回転数NEの徐変に応じて、フリクション補正項QIPBB、エアコン補正項QIPBAC及びISC見込負荷補正項QIPBも追随して徐変する。
【0129】
したがって特にフリクション補正項QIPBB等を徐変処理しなくても、アイドル目標回転数NETRGを徐変するのみで、自ずとアイドル目標回転数NETRGにフリクション補正項QIPBB等を追随させることができるとともに、実際のエンジン回転数NEを徐変させることができる。
【0130】
エアコンスイッチ34がオフになった場合も(時刻t2〜t3)、同様である。又、パワーステアリングがオンとオフとで切り替わった場合も同様である。
上述した実施の形態2の構成において、ステップS520〜S580が目標回転数徐変手段としての処理に相当する。
【0131】
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)及び(ロ)の効果を生じる。
(ロ).ISC見込補正項算出処理(図5)に示したごとく、アイドル目標回転数NETRGを変更するのみで、自ずと回転数補正項QIPNTが変化するように設定されている。更に、このことに起因して実際のエンジン回転数NEが変化して、フリクション補正項QIPBB、エアコン補正項QIPBAC及びパワーステアリング補正項QIPBPSが変化するように設定されている。
【0132】
このため、負荷変動があった場合に、アイドル目標回転数NETRGを徐々に、負荷に応じて必要とされている基準アイドル目標回転数tNETRGに近づけることのみで、アイドル目標回転数NETRGに適合するように、各補正項QIPNT,QIPBB,QIPBAC,QIPBPSを変更することができる。
【0133】
このため、アイドル目標回転数NETRGを変化させる場合にエンジン1の急激な回転数変動を防止でき、乗員などに違和感を与えることがないようにできるとともに、このような精密な処理が特別に各補正項QIPNT,QIPBB,QIPBAC,QIPBPSをアイドル目標回転数NETRGに連動して変化させる計算処理を実行することなく実現できる。したがって、プログラムを複雑化させることがなく、開発コストが低減できる。
【0134】
[その他の実施の形態]
・前記各実施の形態においては、フリクション補正項QIPBB、エアコン補正項QIPBAC及びパワーステアリング補正項QIPBPSについては、実際のエンジン回転数NEをパラメータとしてマップから求めていたが、実際のエンジン回転数NEの代わりに、アイドル目標回転数NETRGをパラメータとして同じマップから求めても良い。この場合には、例えば、前記実施の形態2のように徐々にアイドル目標回転数NETRGを変化させた場合には、図10のごとくのタイミングチャートとなる。
【0135】
・前記各実施の形態においては、ディーゼルエンジンとしては、蓄圧式ディーゼルエンジンを用いたが、これ以外に列型噴射システムあるいは分配型噴射システムを利用したディーゼルエンジンでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としての蓄圧式ディーゼルエンジンとその制御系統を示す概略構成図。
【図2】実施の形態1のECUが実行する燃料噴射量制御処理のフローチャート。
【図3】前記燃料噴射量制御処理にて用いられるエンジン回転数NE及びアクセル開度ACCPからガバナ噴射量tQGOV1,tQGOV2を算出するためのマップ構成図。
【図4】実施の形態1のECUが実行するISC制御処理のフローチャート。
【図5】実施の形態1のECUが実行するISC見込補正項算出処理のフローチャート。
【図6】前記ISC見込補正項算出処理にて用いられるマップ構成図。
【図7】前記ISC見込補正項算出処理にて用いられるマップ構成図。
【図8】実施の形態2のECUが実行するISC制御処理の一部を示すフローチャート。
【図9】実施の形態2における処理の一例を示すタイミングチャート。
【図10】実施の形態2における処理の変形例を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、2…インジェクタ、3…電磁弁、4…コモンレール、5…供給配管、6…サプライポンプ、6a…吐出ポート、6b…吸入ポート、6c…リターンポート、7…逆止弁、8…燃料タンク、9…フィルタ、10…圧力制御弁、11…リターン配管、13…吸気通路、14…排気通路、18…グロープラグ、18a…グローリレー、19…アクセルペダル、20…アクセルセンサ、21…全閉スイッチ、22…吸入空気量センサ、24…水温センサ、26…燃温センサ、27…燃圧センサ、28…NEセンサ、29…Gセンサ、30…車速センサ、31…吸気弁、32…排気弁、34…エアコンスイッチ、36…パワーステアリングスイッチ、38…オルタネータ発電量制御回路、40… 電子制御装置(ECU)。

Claims (20)

  1. 内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め
    前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  2. 内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め、
    前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係については実際の内燃機関回転数又は前記目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  3. 内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係A、及び内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bを用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求め、
    前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係から実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  4. 請求項2又は3記載の構成において、前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の構成において、前記関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、前記関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出し、該回転補正項を含めた補正項により、前記負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の構成において、前記関係Bは、内燃機関回転数と燃料供給量に対するフリクション補正項との関係として設定されていることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の構成において、前記負荷に対応して設定された負荷補正項を備えることにより、該負荷補正項を、前記関係A及び前記関係Bから求められた補正項とともに用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  8. 請求項1、5〜7のいずれか記載の構成において、内燃機関回転数を因子とする前記各関係から現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  9. 請求項2〜4、8のいずれか記載の構成において、前記目標回転数を徐々に前記アイドル回転数に近づけることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の構成において、前記内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定方法。
  11. 内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、
    内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、
    前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え
    前記関係記憶手段に記憶された前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  12. 内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、
    内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、
    前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え、
    前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係については実際の内燃機関回転数又は前記目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  13. 内燃機関においてアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量の制御を行う内燃機関燃料供給量設定装置であって、
    内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係Aと、内燃機関回転数と該内燃機関回転数に伴って生じるフリクションとの関係Bとを記憶する関係記憶手段と、
    前記関係記憶手段にて記憶されている前記関係A及び前記関係Bを用いて、前記内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めるアイドル時燃料供給量算出手段とを備え、
    前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aから現在設定されている目標回転数を用いて燃料供給量に対する回転補正項を算出し、前記関係Aを除く内燃機関回転数を因子とする前記各関係から実際の内燃機関回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  14. 請求項12又は13記載の構成において、前記関係記憶手段に記憶された前記関係Aは、無負荷のアイドル時において内燃機関回転数を燃料供給量により調整するために設定された内燃機関回転数と燃料量との関係であることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  15. 請求項11〜14のいずれか記載の構成において、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記関係Aにて要求されている基準目標回転数と、現時点で要求される目標回転数との差に基づいて、前記関係Aを用いて、燃料供給量に対する回転補正項を算出し、該回転補正項を含めた補正項により、前記負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  16. 請求項11〜15のいずれか記載の構成において、前記関係記憶手段に記憶された前記関係Bは、内燃機関回転数と燃料供給量に対するフリクション補正項との関係として設定されていることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  17. 請求項11〜16のいずれか記載の構成に加えて、前記負荷に対応する負荷補正項を算出する負荷補正項算出手段を備え、
    前記アイドル時燃料供給量算出手段は、前記負荷補正項算出手段にて算出された負荷補正項を、前記関係A及び前記関係Bから求められた補正項とともに用いて、内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  18. 請求項11、15〜17のいずれか記載の構成において、前記アイドル時燃料供給量算出手段は、内燃機関回転数を因子とする前記各関係から現在設定されている目標回転数を用いて補正項を算出し、これらの補正項を用いて内燃機関において負荷に応じたアイドル回転数を実現するために必要とする燃料供給量を求めることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  19. 請求項12〜14、18のいずれか記載の構成に加えて、前記アイドル時燃料供給量算出手段にて用いられる前記目標回転数を、徐々に前記アイドル回転数に近づける目標回転数徐変手段を備えたことを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
  20. 請求項11〜19のいずれか記載の構成において、前記内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする内燃機関燃料供給量設定装置。
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