JP3887381B2 - 循環ろ過式養殖装置 - Google Patents

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Description

本発明は、陸上等において、水を生物ろ過しながら閉鎖系で循環させて、飼育水槽で魚介類を養殖したり一時的に蓄養したりするようにした循環ろ過式養殖装置に関するものである。
陸上に設けた飼育水槽1で魚介類を養殖したり一時的に蓄養したりする場合、飼育水槽1内の飼育水を循環経路2を通して浄化しながら循環させることによって、閉鎖系で高密度に魚介類を飼育することが行なわれている。このような閉鎖循環式の養殖装置において、魚介類に与える餌に起因する残餌や糞、代謝物などによってアンモニアが飼育水槽1の水中に発生し、このアンモニアが水中に蓄積されると、魚介類の摂餌に影響を与える他、あるレベルに達するとアンモニア中毒症を呈して魚介類の死滅に至るおそれもある。そこで、この循環経路2に生物ろ過槽3を接続し、飼育水槽1の水を循環経路2を通して循環させる際に、アンモニアを無害化して除去することが行なわれている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
図14(a)はその一例を示すものであり、飼育水槽1の飼育水を循環させる循環経路2に浮遊物質除去槽21と生物ろ過槽3が接続してある。生物ろ過槽3は水の流れの上流側の流動槽5と下流側の固定槽6から形成されるものであり、流動槽5と固定槽6には硝化菌などの微生物を生息させた粒状のろ材4が充填してある。流動槽5には粒状のろ材4は流動状態で内蔵されており、流動槽5の底部に設けたエアレーション部(図示省略)からエアを噴出させることによって、ろ材4は流動槽5内を流動して対流するようにしてある。また固定槽6には粒状のろ材4は沈降して静置されるようにしてある。そして飼育水槽1の水を循環ポンプ20で循環経路2を通して循環させ、水が生物ろ過槽3の流動槽5及び固定槽6を通過する際に、ろ材4の表面の硝化菌などの微生物の作用で水中のアンモニアを硝化反応させて硝酸態窒素に変換させ、アンモニアを無害化して除去することができるものである。
このように形成される循環ろ過式養殖装置において、魚介類の飼育は半年から1年を要するものであり、特にオコゼなどの場合は2年以上の期間を要するものであり、その間に、生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4に汚れが付着し、ろ材4の間に閉塞が起こるおそれがある。これは主として、有機物を分解する従属栄養細菌による生物膜の肥大によってろ材から剥離脱落することなどによる。このために、飼育期間中であっても生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4を定期的に洗浄して、ろ材4の汚れを除去することが行なわれている(特許文献2等参照)。
特開平5−76257号公報 特開2003−92953号公報
生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4の洗浄は、固定槽6の底部に設けたエアレーション部(図示省略)からエアを噴出させ、固定槽6内の水中で粒状のろ材4を攪拌することによって行なわれる。しかしこのようにろ材4を洗浄するにあたって、ろ材4から剥離したSS(Suspended Solids:浮遊物質)が飼育水槽1に返送されないように、SSを含む水を系外に排出するか、あるいはバイパス流路を循環経路2に設けてSSを含む水を飼育水槽1に返送せずに循環させる必要がある。
従って、生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4を洗浄している間は、飼育水槽1の飼育水を生物ろ過槽3でろ過することができず、アンモニア処理は停止されることになり、洗浄時間が例えば1時間に及ぶような場合には、飼育水槽1の飼育水の水質に問題が生じるおそれがある。
またろ材4を洗浄することにより、ろ材4の表面の硝化菌の生物膜も一部が剥離することになり、ろ材4の洗浄後はアンモニアを硝化する能力が落ちる。このため、ろ材4の表面に再び硝化菌が増殖してアンモニア処理能力が回復するまで、魚介類への給餌量を抑えてアンモニア発生量を低下させるようにする必要があり、魚介類の肥育を目的として養殖を行なう場合には、これは望ましくない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ろ材を洗浄している間も、アンモニア処理を継続して行なうことができ、飼育水槽の水質が悪化することを防ぐことができると共に、ろ材洗浄後にアンモニア処理能力が大きく低下することを防ぐことができ、給餌量の継続性を保つことができる循環ろ過式養殖装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る循環ろ過式養殖装置は、魚介類を飼育する飼育水槽1に水を循環させる循環経路2に、水中のアンモニアを処理する生物ろ過槽3を接続して設け、生物ろ過槽3を、ろ材4を流動状態で内蔵した上流側の流動槽5と、ろ材4を静置させた状態で内蔵した下流側の固定槽6とを備えて形成し、固定槽6内のろ材4を洗浄する機能を有する循環ろ過式養殖装置において、上記生物ろ過槽3を複数備え、この複数の生物ろ過槽3を循環経路2に並列に接続し、各生物ろ過槽3の流動槽5と固定槽6にそれぞれエアを吐出するエアレーション部9を設け、各エアレーション部9にエアを供給する経路に、各生物ろ過槽3のうち、任意の一つの生物ろ過槽3の固定槽6のエアレーション部9にのみエアを供給すると共に他のエアレーション部9にはエアの供給を停止する切り替え手段10を設けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、複数の生物ろ過槽3のうち、一つの生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4を洗浄するときには、循環経路2からこの生物ろ過槽3への水の流通を停止すると共に、他の生物ろ過槽3への水の流通を継続することによって、ろ材4を洗浄している間も、他の生物ろ過槽3でアンモニア処理を継続して行なうことができるものであり、飼育水槽1の水質が悪化することを防ぐことができるものである。また一つの生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4を洗浄して、このろ材4のアンモニア処理能力が低下しても、他の生物ろ過槽3のろ材4はアンモニア処理能力を維持しており、全体としてのアンモニア処理能力が大きく低下することを防ぐことができるものであり、給餌量の継続性を保つことができるものである。また、切り替え手段10を操作して、ろ材4を洗浄する生物ろ過槽3の固定槽6に設けたエアレーション部9へのみ集中してエアを供給することができ、集中したエアによるエアレーションで洗浄するろ材4を強力に攪拌することができるものであり、ろ材4の洗浄を確実に且つ短時間で行なうことができるものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、循環経路2から任意の各生物ろ過槽3への流路を開閉する流路開閉手段7を備えると共に、各生物ろ過槽3の固定槽6に開閉可能な排水部8を備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、流路開閉手段7の操作によって、上記のようにろ材4を洗浄している生物ろ過槽3には水を流通させないと共に他の生物ろ過槽3への水の流通を継続するようにすることを容易に行なうことができるものであり、ろ材4を洗浄した生物ろ過槽3からのみ、ろ材から剥離したSSを含む水を排水することができるものである。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、各生物ろ過槽3の流動槽5と固定槽6にそれぞれエアを吐出するエアレーション部9を設け、各エアレーション部9にエアを供給する経路に、各生物ろ過槽3のうち、任意の一つの生物ろ過槽3の固定槽6のエアレーション部9にのみエアを供給すると共に他のエアレーション部9にはエアの供給を停止する切り替え手段10を設けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、切り替え手段10を操作して、ろ材4を洗浄する生物ろ過槽3の固定槽6に設けたエアレーション部9へのみ集中してエアを供給することができ、集中したエアによるエアレーションで洗浄するろ材4を強力に攪拌することができるものであり、ろ材4の洗浄を確実に且つ短時間で行なうことができるものである。
また請求項の発明は、請求項1又は2において、各生物ろ過槽3の流動槽5と固定槽6のうち、少なくとも流動槽5の内側面を底部から水深の10〜30%までのの範囲で内側へ向けて下り傾斜する傾斜面11に形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、流動槽5内のろ材4をエアレーションによって流動させるにあたって、傾斜面11に沿って流動槽5内の水を上下方向に対流させることができ、流動槽5内のろ材4の攪拌流動効率を高めることができるものであり、ろ材4の活用効率を高めてろ材4の量を少なくすることが可能になるものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、各生物ろ過槽3の流動槽5内へのろ材4の充填量を、ろ材4が沈降して堆積した状態での容積が、ろ材4が流動する室内の水の容積の20〜80%の範囲になるように設定して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、流動槽5内でのろ材4の良好な流動性を保持しつつ、ろ材4による生物ろ過の高い効率を維持することができるものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、水中の有機物の除去を行なう泡沫分離槽12を、生物ろ過槽3の上流側に接続して備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、生物ろ過では除去できない水中の蛋白質などの有機物を泡沫分離槽12で除去できるものであり、水の浄化を高度に行なうことができると共に、生物ろ過槽3への負荷を減少してアンモニア処理を安定させることができるものである。
また請求項の発明は、請求項において、複数の各生物ろ過槽3と泡沫分離槽12とを一体化して浄化槽13を形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、生物ろ過槽3や泡沫分離槽12の間に配管等を行なうことを不要にすることができ、設置スペースを小さくすることができると共に設置の施工を簡略化することができるものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、生物ろ過槽3もしくはその上流側の位置に、水温調整用の熱交換器14を設けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、熱交換器14による水温調整で、飼育水槽1の水の温度を魚介類の飼育に最適なものに保持することができるものである。
本発明によれば、複数設けた生物ろ過槽3のうち、一つの生物ろ過槽3の固定槽6内のろ材4を洗浄するときには、循環経路2からこの生物ろ過槽3への水の流通を停止すると共に、他の生物ろ過槽3への水の流通を継続するようにすることができる。従って、一つの生物ろ過槽3のろ材4を洗浄している間も、他の生物ろ過槽3でアンモニア処理を継続して行なうことができ、飼育水槽1の水質が悪化することを防ぐことができる。また一つの生物ろ過槽3の固定槽5内のろ材4を洗浄して、このろ材4のアンモニア処理能力が低下しても、他の生物ろ過槽3のろ材4はアンモニア処理能力を維持しており、全体としてのアンモニア処理能力が大きく低下することを防ぐことができ、給餌量の継続性を保つことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施形態の一例を示す概略構成図であり、魚介類を飼育する飼育水槽1に循環経路2の一端と他端が接続してある。この循環経路2には水の流れの上流から下流への順に、固形物除去装置21、循環ポンプ20、泡沫分離槽12、生物ろ過槽3が設けてある。
生物ろ過槽3は流動槽5と固定槽6を備えて形成されるものである。流動槽5が水の流れの上流側、固定槽6が水の流れの下流側に配置されるようにしてあり、水は泡沫分離槽12から流動槽5に流入し、流動槽5及び固定槽6を通過した後に、飼育水槽1に返送されるようになっている。
流動槽5は図2に示すように、平面形状が長方形に形成されるものであり、その対向する長辺側の側壁の下部の内面はそれぞれ内方へ向けて下り傾斜する傾斜面11に形成してある。また流動槽5の底部には水平に格子状のろ材受け22が張ってあり、このろ材受け22より上側の室に粒状のろ材4が配置してある。ろ材受け22は、水は通過させるが、粒状のろ材4は通過させないように形成してある。流動槽5の底部内には、その長辺側の一方の側壁の傾斜面11に近接して平行に沿った状態で流動用散気管23が設けてある。流動用散気管23は円筒形状に形成してあり、流動槽5の側面から差し込み固定することによって、取り付けが容易に行なえるようにしてある。流動用散気管23にはその長手方向に沿って多数のエア吹き出し孔25が設けてあり、この流動用散気管23で流動槽5のエアレーション部9が形成されるようにしてある。そして、流動用散気管23からエアを噴出させてエアレーションすることによって、流動槽5内の水中にろ材4を巻き上げ、流動槽5内でろ材4が常に流動するようにしてある。流動用散気管23は上記のようにエア吹き出し孔25を設けた円筒形状に形成する他、多孔質円筒形状に形成するようにしてもよい。
上記のように流動用散気管23は流動槽5の一方の長辺側の側壁に偏った位置に配置してあるので、流動槽5内の水には上下方向の対流が生じ、ろ材4はこの対流によって上下に流動して攪拌される。そして上記のように流動槽5の対向する長辺側の各側壁の下部に傾斜面11が形成してあるので、流動槽5の底部において水は一方の傾斜面11に沿って上昇し、他方の傾斜面11に沿って下降するように対流するものであり、流動槽5の底部の角部に水が滞留する部分が生じないようにスムーズな流れで対流するものである。従って、流動槽5の底部の角部に水が滞留してろ材4が動かない部分ができないようにすることができるものであり、流動槽5内のろ材4を効率良く均一に流動・攪拌することができるものである。ちなみに、図14(b)は従来の流動槽5を示すものであり、流動槽5の底部には傾斜面11は形成されておらず、底部の両側に流動用散気管23が配置してある。このものでは流動槽5の底部の両側の入り隅部(イ矢印で示す)の水は流動し難いので、この部分のろ材4は流動せず、ろ材4の流動・攪拌の効率は良くない。
ここで、上記の傾斜面11の傾きの角度が大きすぎても小さすぎても流動槽5内にスムーズな対流を形成することができないので、流動槽5の側壁の延長線に対する傾斜面11の角度は20°〜60°程度の範囲が好ましい。また流動槽5内の容積を確保しつつスムーズな対流を形成するために、傾斜面11を形成する上下の範囲は、流動槽5のろ材4が配置された室(流動槽5のろ材受け22より上側)の水深に対して、この室の底から10〜30%までの範囲に設定するのがよい。傾斜面11を形成する範囲が底から10%未満の範囲であると、傾斜面11によって水にスムーズな対流を形成する効果を十分に得ることができないものであり、逆に傾斜面11を形成する範囲が底から30%を超える範囲であると、流動槽5の容積が小さくなってアンモニア処理能力に問題が生じるおそれがある。傾斜面11は図2の実施の形態のように平面として形成する他、内面側が凹面となる湾曲面に形成するようにしてもよく、形状は特に制限されるものではない。また、上記のようなスムーズな対流のためには、流動槽5の平面形状を長方形に形成して、流動用散気管23を一方の長辺側の側壁に沿って配置することも望ましいものである。
さらに、流動槽5内に配置されるろ材4の充填量は、エアレーションを停止してろ材4が沈降した際に、流動槽5の底にろ材4が堆積した状態での容積(見掛けの体積)が、ろ材4が流動する室内(流動槽5のろ材受け22より上の室)の水の容積の20〜80%の範囲になるように設定するのが好ましく、30〜70%の範囲がより好ましい。ろ材4の充填量が70%を超える場合、特に80%を超える場合、流動槽5内でろ材4が十分に流動できなくなり、またろ材4の充填量が水の容積の30%未満、特に20%未満である場合、流動槽5内のろ材4の量が不足し、いずれの場合もアンモニア処理の能力に問題が生じるおそれがある。
また固定槽6は図3に示すように、傾斜面11やろ材受け22を含めて流動槽5と同じ形状に形成されるものであり、固定槽6内のろ材受け22より上側の室に粒状のろ材4が配置してある。この固定槽6には上記のような流動用散気管23は設けられないが、ろ材受け22の下側に洗浄用散気管24が設けてある。洗浄用散気管24は円筒形状に形成してあり、固定槽6の側面から差し込み固定することによって、取り付けが容易に行なえるようにしてある。洗浄用散気管24は固定槽6の長手方向と平行に配置されるものであり、その長手方向に沿って多数のエア吹き出し孔25が設けてあって、この洗浄用散気管24で固定槽6のエアレーション部9が形成されるようにしてある。通常運転の際にはこの洗浄用散気管24からエアは噴出されないものであり、エアレーションは行なわない。従って通常運転の際には、固定槽6内のろ材4は水中を自重で沈降し、固定槽6の底(ろ材受け22)の上に堆積して静置された状態になっている。洗浄用散気管24は上記のようにエア吹き出し孔25を設けた円筒形状に形成する他、多孔質円筒形状に形成するようにしてもよい。
本発明では、上記の流動槽5と固定槽6からなる生物ろ過槽3を複数備えるものであり、各生物ろ過槽3は循環経路2に対して並列に接続するようにしてある。すなわち、循環経路2を通して泡沫分離槽12に流入し、泡沫分離槽12を通過した水は、泡沫分離槽12から分岐した個々の流路15a,15bでそれぞれ個別に各生物ろ過槽3に供給されるようになっており、各生物ろ過槽3を通過した水は、個別の流路16a,16bを通して循環経路2に合流し、飼育水槽1に返送されるようになっている。各流路15a,15bや各流路16a,16bにはそれぞれ開閉弁28,29が設けてある。そして流路15a,15bの全ての各開閉弁28を開くことによって各生物ろ過槽3にそれぞれ水を供給することができ、また一部の開閉弁28を開くと共に他の開閉弁28を閉じることによって、開閉弁28を開いた流路15a,15bを通してその生物ろ過槽3に水を供給することができると共に開閉弁28を閉じた流路15a,15bの生物ろ過槽3には水が供給されないようにすることができるものであり、これらの開閉弁28によって、循環経路2から任意の各生物ろ過槽3への流路15a,15bを開閉する流路開閉手段7が形成されるものである。
また各生物ろ過槽3の流動槽5に設けた流動用散気管23や固定槽6に設けた洗浄用散気管24には、図4(a)に示すように、エアポンプなどの送風機30に接続されたエア配管31から分岐した分岐エア管32がそれぞれ個別に接続してあり、各分岐エア管32にはそれぞれエア開閉弁33が設けてある。そしてエア開閉弁33を開閉操作することによって、任意の生物ろ過槽3の流動槽5の流動用散気管23や固定槽6の洗浄用散気管24にエアを供給し、他の流動用散気管23や洗浄用散気管24にはエアを供給しないようにすることができるものであり、これらのエア開閉弁33でエアの供給を切り替える切り替え手段10が形成されるものである。
さらに、各生物ろ過槽3の固定槽6の底部には排水口などで形成される排水部8が設けてあり、排水配管35から分岐した分岐排水管36がそれぞれ排水部8に個別に接続してある。各分岐排水管36にはそれぞれ排水開閉弁37が設けてあり、任意の排水開閉弁37を開くことによって、その排水開閉弁37を設けた分岐排水管36を通して任意の固定槽6から水を排水できるようになっている。各生物ろ過槽3の流動槽5にも同様に排水配管35から分岐した分岐排水管36を接続すると共に分岐排水管36に排水開閉弁37が設けてある。
図1の実施の形態では二つの生物ろ過槽3a,3bを備えるようにしてあり、この各生物ろ過槽3a,3bと泡沫分離槽12を一体化して、一つの槽の浄化槽13として形成するようにしてある。図5及び図6はこの浄化槽13の一例を示すものであり、泡沫分離槽12の背部に接して一対の固定槽6a,6bを設け、泡沫分離槽12の一方の側面と一方の固定槽6aの外側に接して一方の流動槽5aを設けると共に泡沫分離槽12の他方の側面と他方の固定槽6bの外側に接して他方の流動槽5bを設けることによって、コンパクトなひと纏まりになるようにしてあり、一方の流動槽5aと固定槽6aとで一方の生物ろ過槽3aが、他方の流動槽5bと固定槽6bとで他方の生物ろ過槽3bが形成されるものである。流動槽5a,5bや固定槽6a,6bの配置は上記のものに限定されるものではなく、例えば流動槽5a,5bと固定槽6a,6bの位置を入れ替えて、固定槽6a,6bを流動槽5a,5bの外側に配置するようにしてもよい。
図5に示すように泡沫分離槽12の両側に設けた移流管39によって、泡沫分離槽12と各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bとの間の既述の流路15a,15bが形成されるものであり、泡沫分離槽12を通過した水はこの移流管39を通して各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bの端部に供給されるようになっている。また図6(b)に示すように、各流動槽5a,5bの他方の端部にはろ材受け22の下側の室と連通する移流路40が設けてあり、この移流路40は同じ生物ろ過槽3a,3bの固定槽6a,6bの上部で開口しており、流動槽5a,5bを通過した水は移流路40を通して固定槽6a,6bに供給されるようになっている。さらに図6(a)(c)に示すように、各固定槽6a,6bにはろ材受け22の下側の室と連通する移流路41が設けてあり、この各移流路41の流出口42に既述の流路16a,16bが接続してある。流路16a,16bは循環経路2に接続してあり、固定槽6a,6bを通過した水は移流路41と流出口42を通過して流路16a,16bから循環経路2に入り、飼育水槽1に返送されるようになっている。尚、図6において矢印は水の流れを示す。
泡沫分離槽12は例えば図7のような構造に形成してある。すなわち、泡沫分離槽12の槽底部には円筒形の導入室44が設けてあり、導入室44内の導入ノズル48に循環経路2が接続してある。導入室44の上面には上下が開口する泡沫分離内筒45が立設してあり、下端が開口する泡沫分離外筒46が泡沫分離内筒45の外周と所定間隔を隔てて囲むように配置してある。泡沫分離外筒46の上端は閉塞されており、この上端部に泡沫排出口47が設けてある。循環経路2にはその導入室44への接続部に近い部分においてエゼクタなどで形成される気泡生成部54が設けてあり、循環経路2を水が通過する際に、空気を巻き込んで水中に微細な気泡を生成させ、この気泡を含んだ水が導入ノズル48を通して導入室44に流入するようにしてある。
そしてこのように気泡を含んだ水が導入室44に流入し、この水が導入室44から泡沫分離内筒45内を上昇する際に、微細気泡と水との接触によって、水中のタンパク質などの有機物が発泡し、水面で安定泡沫が形成される。このとき気泡を含んだ水は導入ノズル48によって導入室44の内周に沿う方向に吐出されるようにしてあり、泡沫分離内筒45の内周を旋回しながら上昇して、微細気泡と有機物との接触効率が向上するようにしてある。有機物が発泡して形成される泡沫は泡沫分離外筒46の上部内に浮上して滞留し、あとから生成される泡沫によって押し上げられ、泡沫排出口47から排出されるようになっている。有機物が除かれた水は泡沫分離外筒46の内側を通って下降し、泡沫を分離して泡沫分離外筒46の下端から泡沫分離槽12の槽内に入る。このように水中の有機物を泡沫分離槽12で除去した後に、生物ろ過槽3に供給されるので、生物ろ過槽3による生物ろ過の負荷を減少させることができ、生物ろ過槽3のアンモニア処理を安定させることができると共に、生物ろ過槽3のろ材4の量を少なくすることが可能になるものである。勿論、泡沫分離槽12の構成は上記のものに限定されるものではなく、例えば、多孔質の散気管などにより直接エアレーションをするようにしたものであってもよい。
また、泡沫分離槽12内には図5に示すように熱交換器14が設けてある。熱交換器14は温水や冷水のような熱媒を循環させるパイプ等を備えて形成されるものであり、水の温度調整をして、飼育水槽1内の水温が魚介類の飼育に適した温度や、生物ろ過槽3のろ材4の表面の硝化菌の働きが活発になる温度に保つようにしてある。熱交換器14は泡沫分離槽12内の水が泡沫分離外筒46を出たあとの位置に設けてあり、熱交換器14に接触する水は有機物が除去されたものであるので、熱交換器14の表面に生物膜が付着して熱交換効率が低下することを防ぐことができるものである。尚、図の実施の形態では熱交換器14は泡沫分離槽12内に設けるようにしたが、生物ろ過槽3の流動槽5内や固定槽6内に設けるようにしてもよいものであり、熱交換器14の設置場所は生物ろ過槽3もしくはその上流側であればどの位置であってもよい。
尚、循環経路2に接続される固形物除去装置21は、図5の実施の形態では、ドラムフィルター49と水位検出槽50とから形成してある。図8のように、ドラムフィルター49はフィルター槽51内に回転駆動される円筒フィルター52を内蔵して形成されるものであり、水は円筒フィルター52の内側に供給され、円筒フィルター52の外周を通過してフィルター槽51内に移流するようになっている。そして水がこのように円筒フィルター52の内側から外側へと通過する際に水中の固形物がろ過されるようになっている。また水位検出槽50には水位センサー53が設けてあり、水位検出槽50内の水の水位を検出するようになっている。ドラムフィルター49のフィルター槽51内と水位検出槽50内とは水が連通した状態にあり、フィルター槽51内の水位と水位検出槽50内の水位は常に等しい。ここで、ドラムフィルター49の円筒フィルター52が目詰まりを起こすと、円筒フィルター52を内側から外側へ通過してフィルター槽51内に流入する水量が少なくなるので、フィルター槽51内の水位が低下し、水位検出槽50の水位も低下する。従って、水位検出槽50の水位低下を水位センサー53で検出することによって、円筒フィルター52が目詰まりしたことを検知することができるものであり、例えば警報等を発するようにしておくことによって、円筒フィルター52の清掃が必要であることを知ることができるものである。また円筒フィルター52は、水位センサー53で水位低下を検出して円筒フィルター52が目詰まりしたことが検知されると、円筒フィルター52自身が目詰まりを清掃するような機能を有していてもよい。
上記のように形成される循環ろ過式養殖装置にあって、飼育水槽1の飼育水を循環させながら各生物ろ過槽3a,3bで浄化する通常運転を行なうときには、流路15a,15bの開閉弁28をそれぞれ開くと共に、流路16a,16bの開閉弁29を開く。またエア配管31の分岐エア管32のうち、各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bの流動用散気管23に接続された分岐エア管32のエア開閉弁33を開くと共に、固定槽6a,6bの洗浄用散気管24に接続された分岐エア管32のエア開閉弁33を閉じ、流動用散気管23からのエアレーションで各流動槽5a,5bのろ材4を流動・攪拌させる。排水配管35の各分岐排水管36に設けた排水開閉弁37は総て閉じてある。図9はこのような通常運転を行なうときの状態を示すものであり、開閉弁28,29、排水開閉弁37及びエア開閉弁33のうち、開いたものは黒い塗り潰しで、閉じたものは白抜きで表示し、流路15a,15b、流路16a,16b、排水配管35及びエア配管31のうち、水あるいはエアが通過する部分は実線で、水が通過しない部分は破線で表示し、水あるいはエアの流れを矢印で示す(図10、図11、図13においても同じ)。また図4(b)は上記の通常運転時のエア配管31の状態を示すものであり、エア開閉弁33のうち開いたものは黒い塗り潰しで、閉じたものは白抜きで示し、エア配管31のうちエアが通過する部分は実線で、エアが通過しない部分は破線で表示する(図4(c)においても同じ)。
そしてこの通常運転の際には、循環ポンプ20を作動して飼育水槽1の水が循環経路2に流入すると、水はまず固形物除去装置21を通過して、魚介類の糞や残餌など水中の固形物が除去される。次に水は循環経路2を通して泡沫分離槽12に供給され、水中のタンパク質などの有機物が泡沫として除去される。
泡沫分離槽12で処理された水は、流路15a,15bを通して各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bに流入する。流動槽5a,5bでは流動用散気管23によってエアレーションされた好気状態で、ろ材4の表面の硝化菌によって硝化作用を受け、水中のアンモニアは亜硝酸に酸化されると共に、さらに硝酸に酸化され、アンモニアは魚毒性の低い硝酸態窒素になる。このとき、流動槽5a,5b内のろ材4は流動して攪拌されているので、ろ材4に付着した硝化菌と水との接触効率が高まり、高い硝化能力でアンモニアを除去することができるものである。次に各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bを通過した水は固定槽6a,6bに移流し、固定槽6a,6b内のろ材4に付着した硝化菌で同様に硝化作用を受ける。固定槽6a,6bはエアレーションされていないので、固定槽6a,6b内ではろ材4は沈降堆積した状態にあり、水が堆積したろ材4間を通過する際に、水中のSSなどの固形物がろ材4に捕捉されて除去される。このようにして各生物ろ過槽3a,3bの流動槽5a,5bと固定槽6a,6bで水を生物ろ過することができるものであり、各固定槽6a,6bを通過した水は、流路16a,16bを通して循環経路2に入り、飼育水槽1に返送される。
次に、生物ろ過槽3a,3bのうち、一方の生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4を洗浄する運転について説明する。このときには図10に示すように、生物ろ過槽3bの側に接続された流路15bの開閉弁28と流路16bの開閉弁29は開いたままを維持し、生物ろ過槽3aの側に接続された流路15aの開閉弁28と流路16aの開閉弁29を閉じる。また図4(c)に示すように、エア配管31の分岐エア管32のうち、一方の生物ろ過槽3aの固定槽6の洗浄用散気管24に接続された分岐エア管32のエア開閉弁33を開くと共に、その他の分岐エア管32のエア開閉弁33は総て閉じる。排水配管35の各分岐排水管36に設けた排水開閉弁37は総て閉じてある。
この洗浄運転の際には、飼育水槽1の水は循環ポンプ20によって上記と同様に固形物除去装置21を通過して泡沫分離槽12に供給されるが、泡沫分離槽12で処理された水は、一方の生物ろ過槽3aへは供給されず、流路15bを通して他方の生物ろ過槽3bへのみ供給される。このように一方の生物ろ過槽3aには水は供給されず、固定槽6a内の水は滞留した状態になっている。そしてこの生物ろ過槽3aの固定槽6aの底部に設けた洗浄用散気管24にはエア配管31の分岐エア管32を通して送風機30からエアが供給されており、洗浄用散気管24によるエアレーションで固定槽6a内のろ材4は水中を舞い上げられて攪拌される。このように固定槽6a内のろ材4を攪拌することによって、ろ材4の表面に付着するSSなどの固形物を剥離させる洗浄を行なうことができるものである。
このとき、固定槽6は流動槽5と同様にろ材4が流動し易い形状に形成してあるので、ろ材4の攪拌効果が高く、ろ材4の洗浄を効率良く行なうことができるものである。また送風機30からのエアは洗浄を行なう生物ろ過槽3aの固定槽6aのみに集中して供給されるので、固定槽6aから吐出されるエア量は多くなっており、強いエアレーションでろ材4を強く攪拌することができ、ろ材4の洗浄を効率良く行なうことができるものである。特に、固定槽6内のろ材4の充填率は流動槽5のろ材4の充填率よりも高いが、このように多くのエア量で強くエアレーションできるため、ろ材4の攪拌を十分に行なうことができるものである。このように固定槽6aのろ材4の攪拌を効果的に行なうことができる結果、固定槽6aのろ材4の洗浄時間を短縮することが可能になるものであり、例えば3〜15分程度の時間、洗浄を行なうようにすればよい。
上記のようにして生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4を洗浄すると、ろ材4から剥離されたSS等の固形物が水中に含まれるので、洗浄後にSS等の固形物を含む水をこの生物ろ過槽3aから排出する。この際には、図11に示すように、図10の状態から、流路15aの開閉弁28を開くと共に、生物ろ過槽3aの固定槽6aの排水部8に接続された分岐排水管36の排水弁37を開く。エア配管31の状態は図4(c)のままである。すると、生物ろ過槽3a内の水は排水部8からこの分岐排水管36に流入し、排水配管35を通って系外へ排出されるものである。またこの固定槽6aでは洗浄用散気管24によるエアレーションは継続されているので、流路15aから生物ろ過槽3aに流入する水によって、固定槽6a内のろ材4のすすぎ洗いすることができるものであり、このすすぎ洗いした水も同様に系外へ排出される。
そして上記のように一方の生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4を洗浄し、また生物ろ過槽3a内の水を排出している間、飼育水槽1の水は他方の生物ろ過槽3bに通して循環されており、水中のアンモニア除去の処理は生物ろ過槽3bで継続されている。また固形物除去装置21による固形物の除去や、泡沫分離槽12による有機物の除去の処理も継続されている。従ってろ材4の洗浄が長時間に及ぶ場合にあっても、飼育水槽1の飼育水の水質に問題が生じるようなことはないものである。
上記のように一方の生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4を洗浄し、生物ろ過槽3a内の水を排出した後、図9の通常運転に戻り、時期をずらして生物ろ過槽3a,3bの固定槽6a,6bの洗浄を交互に行なうものである。ここで、洗浄によって一方の生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4の表面の硝化菌の生物膜も一部が剥離し、この生物ろ過槽3aのアンモニア処理能力が落ちるが、他方の生物ろ過槽3bでのアンモニア処理能力は維持されているので、飼育水槽1の水を浄化する能力が大きく低下することはない。従って、洗浄を行なった生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4の表面に再び硝化菌が増殖してアンモニア処理能力が回復するまで、飼育水槽1の魚介類への給餌量を抑えてアンモニア発生量を低下させるというような必要はなくなるものである。
尚、上記の図10の実施の形態では、一方の生物ろ過槽3aの流路15aの開閉弁28を閉じて、生物ろ過槽3aに水を流さない状態で、この生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4の洗浄を行なうようにしたが、この生物ろ過槽3aの固定槽6aの排水部8の排水開閉弁37を開くと共に、流路15aから水を生物ろ過槽3aに供給しながら、この生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4の洗浄を行なうようにしてもよい。この場合には、生物ろ過槽3aの固定槽6aのろ材4を洗浄しながら、ろ材4から剥離したSS等の固形物を排水部8から排出することができるものであり、流路15a,15bの開閉弁28が不要になるので、操作が簡単になると共に設備コストも安くなる。ただ、生物ろ過槽3aに供給される水は排出されるので、飼育水槽1に返送される水の量が半分になり、海水などの飼育水の補給量が多く必要になるが、飼育水の補給が容易な場合はこの方法でもよい。
図12は本発明の他の実施の形態を示すものであり、この実施の形態では、排水配管35を循環経路2の飼育水槽1と固形物除去装置21との間に接続してある。また循環経路2への排水配管35の接続箇所と飼育水槽1との間の位置において、循環経路2に開閉弁56が設けてある。その他の構成は図1のものと同じである。このものでは、開閉弁56を開いた状態で、上記の図9と同様にして通常運転を行なうことができるものであり、また上記の図10と同様にして生物ろ過槽3a,3bのうち一方の生物ろ過槽3aの固定槽6のろ材4の洗浄を行なうことができるものである。
そして一方の生物ろ過槽3aの固定槽6のろ材4を洗浄した後、この生物ろ過槽3aから水を排出するにあたって、図13に示すように、流路15aの開閉弁28を開くと共に、生物ろ過槽3aの固定槽6aの排水部8に接続された分岐排水管36の排水弁37を開くと、生物ろ過槽3a内の水は排水部8からこの分岐排水管36に流入し、排水配管35を通って循環経路2に入る。このとき、開閉弁56は閉じており、この生物ろ過槽3aから排水された水が循環経路2を逆流して飼育水槽1に流れ込むことを防ぐようにしてある。生物ろ過槽3aから排水された水にはろ材4から剥離されたSS等の固形物が含まれているが、この固形物は水が循環経路2を通って固形物除去装置21を通過する際に除去される。従って、生物ろ過槽3aから排水された水を固形物が飼育水槽1に流入するようなおそれなく系内で循環させることができるものであり、生物ろ過槽3aから排水された水を系外へ排出する場合のように、排出によって系内に不足する水を補充するような必要が少なくなるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図である。 同上の流動槽の一例を示すものであり、(a)は正面断面図、(b)は平面図である。 同上の固定槽の一例を示すものであり、(a)は正面断面図、(b)は平面図である。 同上のエア配管を示すものであり、(a),(b),(c)はそれぞれ概略断面図である。 同上の浄化槽の一例を示す、一部を破断した斜視図である。 同上の浄化槽の一例を示すものであり、(a)は概略平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。 同上の泡沫分離槽の一例を示す断面図である。 同上の固形物除去装置の一例を示す概略断面図である。 同上の実施の形態における、通常運転時の状態を示す概略断面図である。 同上の実施の形態における、一方の生物ろ過槽の固定槽のろ材洗浄時の状態を示す概略断面図である。 同上の実施の形態における、一方の生物ろ過槽から洗浄後の水を排出するときの状態を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示す概略断面図である。 同上の実施の形態における、一方の生物ろ過槽から洗浄後の水を排出するときの状態を示す概略断面図である。 従来例を示すものであり、(a)は全体の概略断面図、(b)は流動槽の断面図である。
符号の説明
1 飼育水槽
2 循環経路
3 生物ろ過槽
4 ろ材
5 流動槽
6 固定槽
7 流路開閉手段
8 排水部
9 エアレーション部
10 切り替え手段
11 傾斜面
12 泡沫分離槽
13 浄化槽
14 熱交換器
15a,15b 流路

Claims (7)

  1. 魚介類を飼育する飼育水槽に水を循環させる循環経路に、水中のアンモニアを処理する生物ろ過槽を接続して設け、生物ろ過槽を、ろ材を流動状態で内蔵した上流側の流動槽と、ろ材を静置させた状態で内蔵した下流側の固定槽とを備えて形成し、固定槽内のろ材を洗浄する機能を有する循環ろ過式養殖装置において、上記生物ろ過槽を複数備え、この複数の生物ろ過槽を循環経路に並列に接続し、各生物ろ過槽の流動槽と固定槽にそれぞれエアを吐出するエアレーション部を設け、各エアレーション部にエアを供給する経路に、各生物ろ過槽のうち、任意の一つの生物ろ過槽の固定槽のエアレーション部にのみエアを供給すると共に他のエアレーション部にはエアの供給を停止する切り替え手段を設けて成ることを特徴とする循環ろ過式養殖装置。
  2. 循環経路から任意の各生物ろ過槽への流路を開閉する流路開閉手段を備えると共に、各生物ろ過槽の固定槽に開閉可能な排水部を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の循環ろ過式養殖装置。
  3. 各生物ろ過槽の流動槽と固定槽のうち、少なくとも流動槽の内側面を底部から水深の10〜30%までの範囲で内側へ向けて下り傾斜する傾斜面に形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の循環ろ過式養殖装置。
  4. 各生物ろ過槽の流動槽内へのろ材の充填量を、ろ材が沈降して堆積した状態での容積が、ろ材が流動する室内の水の容積の20〜80%の範囲になるように設定して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の循環ろ過式養殖装置。
  5. 水中の有機物の除去を行なう泡沫分離槽を、生物ろ過槽の上流側に接続して備えて成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の循環ろ過式養殖装置。
  6. 複数の各生物ろ過槽と泡沫分離槽とを一体化して浄化槽を形成して成ることを特徴とする請求項に記載の循環ろ過式養殖装置。
  7. 生物ろ過槽もしくはその上流側の位置に、水温調整用の熱交換器を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の循環ろ過式養殖装置。
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