JP3883699B2 - 自己検知型spmプローブ及びspm装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己検知型SPM プローブに係り、さらに詳しくは、半導体基板表面にピエゾ抵抗体がU字状に配置されたカンチレバータイプのSPM プローブを用いた自己検知型SPM プローブの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、原子オーダの微小領域の表面形状または物理量の変位を解明するために、走査型プローブ顕微鏡(SPM :Scanning Probe Microscope )が用いられている。SPM 装置は、先端部に探針を設けたSPM プローブを走査プローブとして利用している。このようなSPM プローブを用いたSPM 装置は、プローブ先端の探針で試料表面を走査することにより、試料表面と探針との間に相互作用(引力または斥力等)が発生し、その力をSPM プローブの撓み量として検出することで試料表面の形状等を測定することができる。
【0003】
そして、SPM プローブの撓み量は、例えば、SPM プローブにピエゾ抵抗体が半導体表面に形成されたピエゾレジスティブプローブを用いることにより、抵抗の変動を計測して撓み量を検出していた。このようなSPM プローブは、自己検知型SPM プローブと称されている。
【0004】
この種の従来の自己検知型SPM プローブは、例えば図16および図17に示されるように、一般的にカンチレバー形状で製作される。図17におけるSPM プローブ180は、カンチレバー182と参照抵抗値を計測するためのリファレンス184とで構成され、これらのカンチレバー182とリファレンス184は、ここではn型のシリコン基板186表面にそれぞれU字型(図16参照)にp型の不純物イオンを選択的に注入することにより、p+ のピエゾ抵抗体188,190がそれぞれ形成される。
【0005】
そして、シリコン基板186表面には、カンチレバー182のメタルコンタクト部と、リファレンス184のメタルコンタクト部とを除いて表面を保護するシリコン酸化膜(SiO2 )192が形成され、各メタルコンタクト部にコンタクト用のアルミニウム電極(Al)194,196,198,200がそれぞれ埋め込まれる。ここでは、n型のシリコン基板186表面にp型の不純物イオンを注入してp+ のピエゾ抵抗体188,190を形成したが、逆に、p型のシリコン基板を用いた場合は、基板表面にn型の不純物イオンを注入してn+ のピエゾ抵抗体が形成される。
【0006】
このような従来の自己検知型SPM プローブ180は、先端部に不図示の探針が設けられた走査型プローブ顕微鏡のカンチレバー182が試料表面で走査される際に、試料表面と探針との間に原子間力に基づく引力または斥力が発生し、その原子間力でカンチレバー182が撓む際に、ピエゾ抵抗体188の抵抗値が変動するのを利用して、カンチレバー182の撓み量を検出する。カンチレバー182のピエゾ抵抗体188の抵抗値の変動は、上記メタルコンタクト部のアルミニウム電極194および196を介して計測される。
【0007】
また、上記動作と並行して、リファレンス184においても抵抗値の測定が行われる。これは、ピエゾ抵抗体自体の抵抗値が撓み以外の条件(例えば、温度条件)によって変動するため、ホイートストン・ブリッジを用いて温度補償を行うための参照抵抗値を提供するものである。
【0008】
このような、ピエゾ抵抗体を用いた自己検知型SPM プローブに関する公報としては、特開平5−196458号公報、U.S.Patent 5,444,244、U.S.Patent 5,345,815などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の自己検知型SPM プローブにあっては、半導体基板186の表面にカンチレバー182やリファレンス184のピエゾ抵抗体188,190がU字状に配置されていたため、半導体基板186を介して向かい合うピエゾ抵抗体間(例えば、188相互間、190相互間、188と190)などで電流のリークが発生すると、ピエゾ抵抗体の抵抗値の変動が適正に検出できなくなるという不都合があった。
【0010】
また、ピエゾ抵抗体188,190の近辺に光が照射された場合、半導体基板186の表面にキャリアが発生し、抵抗値測定時にノイズを生じることから、適正なピエゾ抵抗体の抵抗値の変動が検出できなくなるという不都合があった。
【0011】
そこで、上記した光の影響を排除するため、ピエゾ抵抗体自体を遮光材で被覆して遮光することも考えられるが、被覆対象が非常に微小なものであり、且つ、カンチレバー182が試料の表面形状に合わせて撓むようにする必要があることから、遮光材でピエゾ抵抗体の被覆を行うのは困難であった。
【0012】
本発明は、かかる従来技術の有する不都合に鑑みてなされたもので、ピエゾ抵抗体間で半導体基板を介して電流がリークしたり、光の照射により発生したキャリアの影響でピエゾ抵抗体の抵抗値測定時にノイズが発生するのを防止して、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる自己検知型SPM プローブを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板表面にピエゾ抵抗体がU字状に配置されたカンチレバーを用いた自己検知型SPM プローブにおいて、前記U字状のピエゾ抵抗体が対向する前記半導体基板間を絶縁処理して素子分離を行うことを特徴としている。
【0014】
これによれば、U字状のピエゾ抵抗体が対向する半導体基板間を絶縁処理して素子分離を施したため、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止して、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自己検知型SPM プローブにおいて、前記カンチレバーに隣接した前記半導体基板表面に別のピエゾ抵抗体がU字状に配置され、参照抵抗値を計測するリファレンスをさらに具備し、前記リファレンスのU字状のピエゾ抵抗体が対向する前記半導体基板間を絶縁処理して素子分離を行うことを特徴としている。
【0016】
これによれば、カンチレバーに隣接してピエゾ抵抗体によるリファレンスが形成されている場合に、リファレンスのU字状のピエゾ抵抗体が対向する半導体基板間についても絶縁処理して素子分離を施すようにしたため、リファレンスにおけるリーク電流や光によるキャリア発生で参照抵抗値計測時にノイズが生じるを防止して、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の自己検知型SPM プローブにおいて、前記絶縁処理は、前記半導体基板を挟んで対向配置された各ピエゾ抵抗体の少なくとも対向面側の半導体基板中に、該半導体基板を構成する導電型とは逆の導電型の不純物拡散層をそれぞれ形成して素子分離を行うことを特徴としている。
【0018】
これによれば、絶縁処理として、半導体基板を挟んで対向配置された各ピエゾ抵抗体の少なくとも対向面側の半導体基板中に、半導体基板を構成する導電型とは逆の導電型の不純物拡散層をそれぞれ形成することにより、素子分離を行うようにしたため、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の自己検知型SPM プローブにおいて、前記絶縁処理は、前記U字状に配置されたピエゾ抵抗体をそのU字に合わせた半導体層上に形成するとともに、該半導体層と前記半導体基板との間に絶縁層を配置して素子分離を行うことを特徴としている。
【0020】
これによれば、絶縁処理として、U字状に配置されたピエゾ抵抗体をそのU字に合わせた半導体層上に形成するとともに、その半導体層と半導体基板との間に絶縁層を配置することにより、素子分離を行うようにしたため、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の自己検知型SPM プローブにおいて、前記絶縁処理は、前記半導体基板を挟んで対向配置された各ピエゾ抵抗体の少なくとも対向面側の半導体基板中に、該半導体基板を構成する導電型とは逆の導電型の不純物拡散層をそれぞれ形成するとともに、向かい合う各ピエゾ抵抗体の間の半導体基板中に絶縁体を形成して素子分離を行うことを特徴としている。
【0022】
これによれば、絶縁処理として、半導体基板を挟んで対向配置された各ピエゾ抵抗体の少なくとも対向面側の半導体基板中に、半導体基板を構成する導電型とは逆の導電型の不純物拡散層をそれぞれ形成するとともに、向かい合う各ピエゾ抵抗体の間の半導体基板中に絶縁体を形成することにより、素子分離を行うようにしたため、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5に記載の自己検知型SPM プローブを使ったSPM 装置であることを特徴としている。
これによれば、光りリークの少ないプローブを使うことにより、従来必要であった遮光機構が不要となり、光リーク電流による測定時のノイズを防止することができ、高精度の測定ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る自己検知型SPM プローブの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1には、実施の形態1に係る自己検知型SPM プローブ10の平面図が示され、図2には、図1のA−A線断面図が示されている。
【0025】
図1において、自己検知型SPM プローブ10は、試料表面を走査して試料表面の形状を測定するカンチレバー12と、参照抵抗値を検出するリファレンス14とを備えている。カンチレバー12側の半導体基板16表面には、U字状に設けられたピエゾ抵抗体22と、リファレンス14側の半導体基板16の表面には、同一形状のピエゾ抵抗体24(例えば、p+ ピエゾ抵抗領域)が設けられている。
【0026】
実施の形態1の特徴的な構成は、これらピエゾ抵抗体22,24と半導体基板16とが接する面に、半導体基板16の導電型(例えば、p型シリコン基板)と逆の導電型(例えば、n- well領域)から成る不純物拡散層18,20を形成している点にある。
【0027】
そして、ピエゾ抵抗体22および24は、メタルコンタクト部を介してアルミニウム電極(Al)30,32および34,36により引き出されている。カンチレバー12では、電極30,32間の抵抗値変動が検出され、リファレンス14では、電極34,36間の抵抗値が検出される。
【0028】
これらの構成を図1のA−A線断面図の図2で見ると、半導体基板16(p型シリコン基板)の表面には、不純物拡散層18,20(n- well領域)を介して、U字状のピエゾ抵抗体22および24(p+ ピエゾ抵抗領域)が設けられていることが分かる。このように、半導体基板16(p型シリコン基板)とピエゾ抵抗体22,24(p+ ピエゾ抵抗領域)との間には、半導体基板16とは逆の導電型(n- well領域)の不純物拡散層18,20を介在させているので、この不純物拡散層18,20が絶縁体として作用する。
【0029】
このため、ピエゾ抵抗体22や24相互間、あるいは、ピエゾ抵抗体22と24との間で電流がリークすることが無くなるとともに、ピエゾ抵抗体22,24近辺に光が照射されて半導体基板16表面にキャリアが発生しても、不純物拡散層18,20で電子の移動が遮られ、ノイズ(光による外乱)の発生を防止することができる。
【0030】
つぎに、図2に示される不純物拡散層18の形成工程を図3および図4を用いて説明する。なお、図3および図4では、図2のカンチレバー12の一方のピエゾ抵抗体22の不純物拡散層18の工程断面が示され、図2と同一部分については、同一の符号を付している。
【0031】
図3(a)に示されるように、p型シリコン基板から成る半導体基板16の裏面側と表面側に所定膜厚のシリコン酸化膜(SiO2 )40,42を形成し、カンチレバーの探針を形成する表面側のシリコン酸化膜42上に、エッチングマスクとなるフォトレジスト膜44をパターニング形成する。
【0032】
つぎに、このフォトレジスト膜44をマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてシリコン基板16をエッチングすることにより、探針を形成するためのマスクとなるシリコン酸化膜(SiO2 )42がパターニングされる(図3(b)参照)。
【0033】
そして、このシリコン酸化膜42をマスクとして、リアクティブ・イオン・エッチング (RIE)を行うことにより、マスク42の下に先端の尖った探針(Tip)44を形成することができる(図3(c)参照)。
【0034】
図3(d)では、半導体基板16表面に不純物拡散領域18の形成領域が開口したフォトレジスト膜46をフォトリソグラフィ技術により形成し、n- well領域を形成するリン(P)などのV族元素をイオン注入して、不純物拡散層18を形成する。
【0035】
また、図3(e)では、不純物拡散層18内のピエゾ抵抗体22の形成領域が開口したフォトレジスト膜48を形成し、イオン注入を行ってp+ ピエゾ抵抗領域を形成することにより、ピエゾ抵抗体22が不純物拡散層18の内側に形成される。
【0036】
つぎに、図4(f)では、カンチレバーの先端部を形成するため、フォトレジスト膜50を形成し、これをマスクとしてRIEにより半導体基板16を少なくともカンチレバー厚さと同じ深さまで異方性エッチングを行って、カンチレバーの端部を形成する。
【0037】
図4(g)では、基板表面のフォトレジスト50を除去するとともに、裏面側のシリコン酸化膜(SiO2 )40の下にエッチングマスクとなるフォトレジスト膜52を形成し、これをマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてバックエッチングを行って、シリコン酸化膜40をパターニングする。
【0038】
図4(h)では、半導体基板16のピエゾ抵抗体22のメタルコンタクト部と探針44以外の部分をシリコン酸化膜26で覆って表面を保護するとともに、メタルコンタクト部にアルミニウム(Al)を埋め込んで電極30を形成する。
【0039】
そして、図4(i)では、図4(g)でパターニング形成したシリコン酸化膜40をマスクとして40%の水酸化カリウム溶液(KOH+H2 O)を用いてバックエッチングを行うことにより、半導体基板16の裏面側が削られ、可撓性を有する所定の厚さのカンチレバーが形成される。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、半導体基板16を挟んで対向配置されたU字状のピエゾ抵抗体の周囲に、半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層18を形成したため、絶縁による素子分離が行われ、ピエゾ抵抗体相互間のリーク電流や光の照射で発生するキャリアによる測定時のノイズを防止することが可能となり、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0041】
なお、上記実施の形態1では、半導体基板16にp型シリコン基板、ピエゾ抵抗体22および24にp+ ピエゾ抵抗領域、および不純物拡散層18および20にn- well領域で構成したが、それぞれ逆の導電型として、半導体基板16にn型シリコン基板、ピエゾ抵抗体22および24にn+ ピエゾ抵抗領域、および不純物拡散層18および20にp- well領域で構成しても勿論良い。
【0042】
(実施の形態2)
図5には、実施の形態2に係る自己検知型SPM プローブ60の平面図が示され、図6には、図5のB−B線断面図が示されている。
【0043】
図5において、自己検知型SPM プローブ60は、試料表面を走査して試料表面の形状を測定するカンチレバー62と、参照抵抗値を検出するリファレンス64とを備えている。
【0044】
本実施の形態2の特徴は、図6に示されるように、シリコンから成る半導体基板66上に埋め込み酸化層(SiO2 )68を形成し、さらにその上にシリコン層70および72を熱的に貼り合わせたSOI(Silicon on Insulator) 技術を用いることにより、U字型のピエゾ抵抗体間を絶縁して素子分離を行っている点にある。
【0045】
すなわち、図5および図6に示されるように、半導体基板66上には、絶縁体の埋め込み酸化層68が形成され、その埋め込み酸化層68上に形成されたU字状のSOIシリコン層70,72の上に、さらにU字状のピエゾ抵抗体74,76が形成されている。このため、対向するピエゾ抵抗体74同士、あるいは隣接するピエゾ抵抗体74と76との間が埋め込み酸化層68や酸化膜78により絶縁されることから、ピエゾ抵抗体間のリーク電流やキャリア発生によるノイズの影響を受けないようにすることができる。
【0046】
つぎに、図6に示されるSOIアイランドによる素子分離を行った自己検知型SPM プローブ60の形成工程を図7および図8を用いて説明する。なお、図7および図8では、図6のカンチレバー62の何れか一方のピエゾ抵抗体74を形成する工程断面を示したものであり、図6と同一部分については、同一の符号が付してある。
【0047】
図7(a)に示されるように、シリコン基板から成る半導体基板66上に埋め込み酸化層68を形成し、さらにその埋め込み酸化層68上にSOIシリコン層70を熱的に貼り合わせたサンドイッチ構造のSOI基板を形成することができる。そして、そのSOI基板の表面側と裏面側とを熱酸化することにより、シリコン酸化膜(SiO2 )90,92が形成され、そのシリコン酸化膜92上に、エッチングマスクとなるフォトレジスト膜94をパターニングする。
【0048】
つぎに、図7(b)に示されるように、このフォトレジスト膜44をマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてシリコン酸化膜92を溶液エッチングすることにより、探針を形成するためのマスクとなるシリコン酸化膜(SiO2 )92がパターニングされる。
【0049】
そして、このシリコン酸化膜92をマスクとして、リアクティブ・イオン・エッチング (RIE)を行うことにより、マスク92の下に先端の尖った探針(Tip)94が形成される(図7(c)参照)。
【0050】
さらに、図7(d)では、半導体基板16表面にピエゾ抵抗体の形成領域が開口したフォトレジスト膜98を形成した後、イオン注入を行ってp+ ピエゾ抵抗領域を形成することにより、ピエゾ抵抗体74をSOIシリコン層70内に形成することができる。
【0051】
つぎに、図8(e)では、カンチレバーの先端部を形成するため、カンチレバー形状のフォトレジスト膜50をSOIシリコン層70上に形成し、これをマスクとしてRIEにより埋め込み酸化層68の手前までSOIシリコン層70をエッチングして、カンチレバーの先端部を形成する。
【0052】
そして、図8(f)では、基板表面のフォトレジスト100を除去するとともに、裏面側のシリコン酸化膜(SiO2 )90の下にエッチングマスクとなるフォトレジスト膜102を形成し、これをマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてバックエッチングを行い、シリコン酸化膜90をパターニングする。
【0053】
そして、図8(g)では、SOIシリコン層70のピエゾ抵抗体74のメタルコンタクト部と探針96以外の部分をシリコン酸化膜78で覆って表面を保護するとともに、メタルコンタクト部にアルミニウム(Al)を埋め込んで電極80を形成する。
【0054】
さらに、図8(h)では、図8(g)でパターニング形成したシリコン酸化膜90をマスクとして40%の水酸化カリウム溶液(KOH+H2 O)を用いてバックエッチングを行うことにより、半導体基板66と埋め込み酸化層68が部分的に除去され、ピエゾ抵抗体74を備えたSOIシリコン層70から成るカンチレバー62を形成することができる。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、カンチレバー62とリファレンス64に設けられるU字状のピエゾ抵抗体74,76は、半導体基板66上に埋め込み酸化層68が形成され、さらにその上に形成されたU字状のSOIシリコン層70,72の表面に不純物イオンを注入することにより形成されているため、向かい合うピエゾ抵抗体74相互間、ピエゾ抵抗体76相互間、あるいは、ピエゾ抵抗体74と76との間が確実に絶縁され、素子分離されるので、リーク電流や光が照射されて発生するキャリアによる測定時のノイズの発生等を防止することが可能となり、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0056】
(実施の形態3)
図9には、実施の形態3に係る自己検知型SPM プローブ110の平面図が示され、図10には、図9のC−C線断面図が示されている。
【0057】
図9において、自己検知型SPM プローブ110は、試料表面を走査して試料表面の形状を測定するカンチレバー112と、参照抵抗値を検出するリファレンス114とを備えている。カンチレバー112側の半導体基板116の表面には、U字状に設けられたピエゾ抵抗体140と、リファレンス114側の半導体基板116の表面には、同一形状のピエゾ抵抗体142(例えば、p+ ピエゾ抵抗領域)が設けられている。
【0058】
実施の形態3の特徴的な構成は、これらピエゾ抵抗体140,142と半導体基板116との間に、半導体基板116の導電型(例えば、p型シリコン基板)と逆の導電型(例えば、n- 領域)から成る不純物拡散層118,120を形成するとともに、対向配置されたピエゾ抵抗体140の間、ピエゾ抵抗体142の間、およびピエゾ抵抗体140と142との間を絶縁処理することにより、素子分離を行った点である。
【0059】
そして、ピエゾ抵抗体140および142は、メタルコンタクト部を介してアルミニウム電極(Al)146,148および150,152により引き出されている。カンチレバー112では、電極146と148との間の抵抗値変動を検出し、リファレンス114では、電極150と152との間の抵抗値が検出される。
【0060】
これらの構成を図9のC−C線断面図である図10で見ると、半導体基板116(p型シリコン基板)の表面付近には、不純物拡散層118,120(n- 領域)を介して、U字状のピエゾ抵抗体140および142(p+ ピエゾ抵抗領域)が設けられている。このように、半導体基板116(p型シリコン基板)とピエゾ抵抗体140,142(p+ ピエゾ抵抗領域)との間には、半導体基板116とは逆の導電型(n- 領域)の不純物拡散層118,120を介在させているので、この不純物拡散層118,120が絶縁体として作用する。
【0061】
さらに、本実施の形態3では、上記不純物拡散層118,120に加えて、ピエゾ抵抗体140や142相互間、あるいは、ピエゾ抵抗体140と142との間に、絶縁体としてのシリコン酸化膜132,134,136をロコス(LOCOS:LOCal Oxidation of Silicon)法等を用いて形成するとともに、シリコン酸化膜132,134,136の下方に回り込みによるリーク電流を防止するためのp±拡散領域124,126,128が形成されている。
【0062】
このため、ピエゾ抵抗体140や142相互間、あるいは、ピエゾ抵抗体140と142との間が確実に絶縁されて、素子分離されるので、リーク電流や光の照射により生じたキャリアによるノイズ(光による外乱)の発生を確実に防止することができる。
【0063】
つぎに、図10に示される自己検知型SPM プローブのカンチレバー112の形成工程を図11〜図13を用いて説明する。なお、図11〜図13では、図10のカンチレバー112の一方のピエゾ抵抗体140の工程断面を示したもので、図10と同一部分については、同一の符号を付している。
【0064】
図11(a)に示されるように、p型シリコン基板から成る半導体基板116の裏面側と表面側に所定膜厚のシリコン酸化膜(SiO2 )160,162を形成し、カンチレバーの探針を形成する表面側のシリコン酸化膜162上に、エッチングマスクとなるフォトレジスト膜164をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニング形成する。
【0065】
つぎに、このフォトレジスト膜1644をマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてシリコン基板116をエッチングすることにより、探針を形成するためのマスクとなるシリコン酸化膜(SiO2 )162がパターニングされる(図11(b)参照)。
【0066】
そして、このシリコン酸化膜162をマスクとして、リアクティブ・イオン・エッチング(RIE)を行うことにより、マスク162の下に先端の尖った探針(Tip)166を形成することができる(図11(c)参照)。
【0067】
図11(d)では、半導体基板116の表面に不純物拡散層118を形成するためのフォトレジスト膜168を形成し、n- 領域を形成するリン(P)などのV族元素をイオン注入することにより、不純物拡散層118が形成される。
【0068】
また、図12(e)では、不純物拡散層118の両端部に素子分離を行う不純物拡散領域124,126を形成するためのフォトレジスト膜168が形成され、p±拡散領域を形成するボロン(B)などの III族元素をイオン注入することにより、不純物拡散領域124,126が形成される。
【0069】
つぎに、図12(f)では、不純物拡散層118の両端部に素子分離を行う絶縁体としてのシリコン酸化膜をロコス法により形成するため、形成領域以外は耐酸化性の被膜である窒化シリコン膜(Si3 4 )172で覆った後、熱酸化することにより、シリコン酸化膜132,134が成長して形成される。
【0070】
図12(g)では、窒化シリコン膜172を除去した後、不純物拡散層118内のピエゾ抵抗体を形成する領域部分が開口したフォトレジスト膜174を形成し、このフォトレジスト膜174をマスクとして、イオン注入を行ってp+ ピエゾ抵抗領域を形成することにより、ピエゾ抵抗体140を不純物拡散層118上に形成することができる。
【0071】
つぎに、図12(h)では、半導体基板116の表面側にカンチレバーの先端部を形成するためのフォトレジスト膜175を形成し、これをマスクとしてRIEにより半導体基板116を少なくともカンチレバー厚さと同じ深さまで異方性エッチングを行って、カンチレバーの端部を形成する。
【0072】
そして、図12(i)では、基板表面のフォトレジスト175を除去するとともに、裏面側のシリコン酸化膜(SiO2 )160の下にエッチングマスクとなるフォトレジスト膜176を形成し、このフォトレジスト膜176をマスクとして緩衝フッ酸溶液(BHF)を用いてバックエッチングを行って、シリコン酸化膜160をパターニングする。
【0073】
図12(j)では、半導体基板116のピエゾ抵抗体140のメタルコンタクト部と探針166以外の部分をシリコン酸化膜144で覆って表面を保護するとともに、メタルコンタクト部にアルミニウム(Al)を埋め込んで電極148を形成する。
【0074】
そして、図12(k)では、図12(j)でパターニング形成したシリコン酸化膜40をマスクとして40%の水酸化カリウム溶液(KOH+H2 O)を用いてバックエッチングを行うことにより、半導体基板116の裏面側が削られ、可撓性を有する所定の厚さのカンチレバーを形成することができる。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態3によれば、半導体基板116を挟んで対向配置されたU字状のピエゾ抵抗体の周囲に、半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層118が形成されているため、絶縁による素子分離が行われる。
【0076】
また、向かい合うピエゾ抵抗体140や142相互間、あるいはピエゾ抵抗体140と142との間に、素子分離用のシリコン酸化膜132,134,136が形成されるとともに、そのシリコン酸化膜132,134,136の下方領域には、不純物拡散層118や120の導電型(n- 領域)とは逆の導電型(p±領域)の不純物拡散領域124,126,128が形成されているため、リーク電流の回り込み等も防止することができ、確実な絶縁による素子分離により、リーク電流や光が照射されて発生するキャリアによる測定時のノイズの発生等が防止されて、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0077】
なお、上記実施の形態3では、半導体基板116にp型シリコン基板、ピエゾ抵抗体140および142にp+ ピエゾ抵抗領域、および不純物拡散層118および120にn- 領域、不純物拡散領域124,126,128をp±領域で構成したが、それぞれ逆の導電型として、半導体基板116にn型シリコン基板、ピエゾ抵抗体140および142にn+ ピエゾ抵抗領域、および不純物拡散層118および120にp- 領域、不純物拡散領域124,126,128をn±領域で構成しても勿論良い。
【0078】
(実施の形態4)
図18は、実施の形態1〜3のSPM プローブを適用した走査型プローブ顕微鏡装置の一般的な構成を示したブロック図である。3次元試料ステージ273上には試料272が載置され、試料272の上方には、上記した構成のSPMプローブ10の探針44が対向配置されている。測定部271はSPM プローブ10にバイアス信号を印加し、SPM プローブ10の変位に応じた出力信号を増幅する。測定器部271で検出されたSPM プローブの検出信号S1は差動アンプ275の非反転入力端子(+)に入力される。
差動アンプ275の反転入力端子(−)には、例えば撓み量が0の時に差動増幅器275の出力が0になるように、SPM プローブ10の検出信号に関する基準値が基準値発生部279から入力されている。差動アンプ275から出力される誤差信号S2は制御部276に入力される。制御部276は、誤差信号S2が0に近付くようにアクチュエータ駆動増幅器270を制御する。また、制御部276の出力信号が輝度信号としてCRTへ出力される。走査信号発生部278は、試料272をXY方向へ走査させるための信号をアクチュエータ駆動増幅器270へ出力し、CRTへはラスタ走査信号を出力する。これによりSPM プローブの出力信号に対応した3次元像がCRT上に表示される。本装置の構成は一般的なものを示したもので、機能等が同一であれば他の方法でも装置の構成は可能である。
(実施の形態の効果)
以上説明したように、自己検知型SPM プローブでは、探針を試料表面で走査する際に、カンチレバーやリファレンスに用いられるU字状のピエゾ抵抗体の抵抗値を計測してカンチレバーの撓み量を検出している。そして、上記実施の形態1〜3では、隣接するピエゾ抵抗体間でリーク電流や光の照射によりキャリアが発生してノイズを生じると正確な抵抗値が計測できなくなるため、ピエゾ抵抗体の相互間を各種の絶縁処理を施すことにより、カンチレバーの撓み量を正しく検出できるようにしたものである。
【0079】
図14では、ピエゾ抵抗体に光を照射した状態(photo)と暗い状態(dark)における電流/電圧(I−V)特性を示した線図が示され、(a)は比較例、(b)は本発明である。図14(a)の比較例を見ると、ピエゾ抵抗体に光が照射された状態(photo)と暗い状態(dark)とで、電流/電圧特性(すなわち、抵抗値)が異なってくるため、ピエゾ抵抗体の抵抗値が適正に計測できなかった。
【0080】
しかし、図14(b)の本発明では、ピエゾ抵抗体の相互間を絶縁処理したことにより、光が照射された状態(photo)と暗い状態(dark)とで、電流/電圧特性(抵抗値)に変わりがなくなり、常にピエゾ抵抗体の抵抗値を適正に計測することができるため、カンチレバーの撓み量を正しく検出できることが分かる。
【0081】
また、図15では、ピエゾ抵抗体に光を照射した状態(photo)と暗い状態(dark)におけるlogI−V特性(すなわち、リーク電流特性)を示した線図が示され、(a)は比較例、(b)は本発明である。図15(a)の比較例を見ると、ピエゾ抵抗体に光が照射された状態(photo)と暗い状態(dark)とでリーク電流量が異なるとともに、暗い状態でもリーク電流が多いため、ピエゾ抵抗体の抵抗値を適正に計測できなかった。
【0082】
しかし、図15(b)に示される本発明では、ピエゾ抵抗体の相互間を絶縁処理したため、光が照射された状態(photo)と暗い状態(dark)とで、リーク電流特性が変わらなくなるとともに、比較例における暗い状態よりもリーク電流自体を小さくすることができるため、常にピエゾ抵抗体の抵抗値を適正に計測して、カンチレバーの撓み量を正しく検出できることが分かる。
【0083】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止して、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0084】
請求項2に記載の発明によれば、リファレンスにおけるリーク電流や光によるキャリア発生で参照抵抗値計測時にノイズが生じるを防止して、カンチレバーの撓み量を適正に検出することができる。
【0085】
請求項3に記載の発明によれば、ピエゾ抵抗体と半導体基板との間に半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層を形成して素子分離を行うことにより、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
【0086】
請求項4に記載の発明によれば、ピエゾ抵抗体をそのU字に合わせた半導体層上に形成し、その半導体層と半導体基板との間に絶縁層を配置して素子分離を行うことにより、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
【0087】
請求項5に記載の発明によれば、ピエゾ抵抗体と半導体基板との間に半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層を形成するとともに、向かい合うピエゾ抵抗体間に絶縁体を形成して素子分離を行うことにより、リーク電流や光によるキャリア発生で測定時にノイズが生じるを防止することができる。
【0088】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のSPM プローブを使用することで、従来必要であった遮光が不用になり、装置が簡略化される。またノイズ等が減少し、より高性能な測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る自己検知型SPM プローブの平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】実施の形態1に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図4】実施の形態1に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図5】実施の形態2に係る自己検知型SPM プローブの平面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】実施の形態2に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図8】実施の形態2に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図9】実施の形態3に係る自己検知型SPM プローブの平面図である。
【図10】図9のC−C線断面図である。
【図11】実施の形態3に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図12】実施の形態3に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図13】実施の形態3に係る自己検知型SPM プローブの形成工程を説明する図である。
【図14】ピエゾ抵抗体に光を照射した状態と暗い状態における電流/電圧特性を示す線図であり、(a)は比較例、(b)は本発明である。
【図15】ピエゾ抵抗体に光を照射した状態と暗い状態におけるリーク電流特性を示す線図であり、(a)は比較例、(b)は本発明である。
【図16】従来の自己検知型SPM プローブの平面図である。
【図17】図16のD−D線断面図である。
【図18】実施の形態4によるSPM装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10,60,110 自己検知型SPM プローブ
12,62,112 カンチレバー
14,64,114 リファレンス
16,66,116 半導体基板
22,24,74,76,140,142 ピエゾ抵抗体
18,20,118,120 不純物拡散層
70,72 SOIシリコン層(半導体層)
68 埋め込み酸化層(絶縁層)
124,126,128 不純物拡散領域(絶縁体)
132,134,136 シリコン酸化膜(絶縁体)

Claims (5)

  1. 半導体基板表面にU字状のピエゾ抵抗体が配置されたSPMプローブを用いた自己検知型SPMプローブにおいて、
    前記半導体基板を挟んで対向配置された前記U字状のピエゾ抵抗体の周囲に前記半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層が形成されていることを特徴とする自己検知型SPMプローブ。
  2. 請求項1に記載の自己検知型SPMプローブにおいて、
    前記SPMプローブに隣接した前記半導体基板表面に参照抵抗値を計測するリファレンスとして別のU字状のピエゾ抵抗体をさらに具備し、
    前記リファレンスのU字状のピエゾ抵抗体の周囲に前記半導体基板とは逆の導電型の不純物拡散層が形成されていることを特徴とする自己検知型SPMプローブ。
  3. 請求項1に記載の自己検知型SPMプローブにおいて、
    隣接した前記U字状のピエゾ抵抗体間に酸化膜と、該酸化膜の下方領域に前記不純物拡散層とは逆の導電型の第二の不純物拡散層が形成されていることを特徴とする自己検知型SPMプローブ。
  4. 請求項3に記載の自己検知型SPMプローブにおいて、
    前記SPMプローブに隣接した前記半導体基板表面に参照抵抗値を計測するリファレンスとして別のU字状のピエゾ抵抗体をさらに具備し、
    前記U字状のピエゾ抵抗体と前記リファレンスのU字状のピエゾ抵抗体間または隣接した前記リファレンスのU字状のピエゾ抵抗体間に酸化膜と、該酸化膜の下方領域に前記不純物拡散層とは逆の導電型の第二の不純物拡散層が形成されていることを特徴とする自己検知型SPMプローブ。
  5. 請求項1からのいずれかに記載のSPMプローブを用いた走査型プローブ顕微鏡。
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