JPH05312562A - 集積型afmセンサー - Google Patents
集積型afmセンサーInfo
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- JPH05312562A JPH05312562A JP11589992A JP11589992A JPH05312562A JP H05312562 A JPH05312562 A JP H05312562A JP 11589992 A JP11589992 A JP 11589992A JP 11589992 A JP11589992 A JP 11589992A JP H05312562 A JPH05312562 A JP H05312562A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、カンチレバーのねじれを検出するこ
とによって、試料の表面形状を高い分解能で測定するこ
とができる集積型AFMセンサーを提供する。 【構成】集積型AFMセンサーには、カンチレバー部2
8のビーム部30に夫々設けられた複数系統のピエゾ抵
抗層12の抵抗値の変化をこれらピエゾ抵抗層12に流
れる電流の変化から検出する複数系統の抵抗変化検出回
路36、38と、これら抵抗変化検出回路36、38か
ら出力された信号に演算を施してカンチレバー部28の
“反り”及び“ねじれ”を示す信号を出力する信号処理
回路40とを備えている。
とによって、試料の表面形状を高い分解能で測定するこ
とができる集積型AFMセンサーを提供する。 【構成】集積型AFMセンサーには、カンチレバー部2
8のビーム部30に夫々設けられた複数系統のピエゾ抵
抗層12の抵抗値の変化をこれらピエゾ抵抗層12に流
れる電流の変化から検出する複数系統の抵抗変化検出回
路36、38と、これら抵抗変化検出回路36、38か
ら出力された信号に演算を施してカンチレバー部28の
“反り”及び“ねじれ”を示す信号を出力する信号処理
回路40とを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、走査型プロー
ブ顕微鏡に用いる集積型AFMセンサーに関する。
ブ顕微鏡に用いる集積型AFMセンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性試料を原子オーダーの分解
能で観察できる装置として、走査型トンネル顕微鏡(S
TM;Scanning Tunneling Microscope)がビニッヒ(Bi
nnig)とローラー(Rohrer)らにより発明された。この
STMでは、観察できる試料は導電性のものに限られて
いる。そこで、サーボ技術を始めとするSTMの要素技
術を利用し、絶縁性の試料を原子オーダーの分解能で観
察できる装置として原子間力顕微鏡(AFM;Atomic Fo
rce Microsope )が提案された。このAFMは、例えば
特開昭62−130302号公報に開示されている。
能で観察できる装置として、走査型トンネル顕微鏡(S
TM;Scanning Tunneling Microscope)がビニッヒ(Bi
nnig)とローラー(Rohrer)らにより発明された。この
STMでは、観察できる試料は導電性のものに限られて
いる。そこで、サーボ技術を始めとするSTMの要素技
術を利用し、絶縁性の試料を原子オーダーの分解能で観
察できる装置として原子間力顕微鏡(AFM;Atomic Fo
rce Microsope )が提案された。このAFMは、例えば
特開昭62−130302号公報に開示されている。
【0003】AFMは、鋭く尖った突起部(探針部)を
自由端に持つカンチレバーを備えている。この探針部を
試料に近づけると、探針部先端の原子と試料表面の原子
との間に働く相互作用力(原子間力)によってカンチレ
バーの自由端が変位する。この自由端の変位を電気的あ
るいは光学的に測定しながら、探針を試料表面に沿って
走査することにより、試料の三次元的な情報を得てい
る。例えば、カンチレバーの自由端の変位を一定に保つ
ように探針試料間距離を制御しながら探針を走査する
と、探針先端は試料表面の凹凸に沿って移動するので、
探針先端の位置情報から試料の表面形状を示す三次元像
を得ることができる。
自由端に持つカンチレバーを備えている。この探針部を
試料に近づけると、探針部先端の原子と試料表面の原子
との間に働く相互作用力(原子間力)によってカンチレ
バーの自由端が変位する。この自由端の変位を電気的あ
るいは光学的に測定しながら、探針を試料表面に沿って
走査することにより、試料の三次元的な情報を得てい
る。例えば、カンチレバーの自由端の変位を一定に保つ
ように探針試料間距離を制御しながら探針を走査する
と、探針先端は試料表面の凹凸に沿って移動するので、
探針先端の位置情報から試料の表面形状を示す三次元像
を得ることができる。
【0004】AFMにおいて、カンチレバーの変位を測
定する変位測定センサーは、カンチレバーとは別途に設
けるのが一般的である。しかし最近では、カンチレバー
自体に変位を測定できる機能を付加した集積型AFMセ
ンサーが「M .Tortonese 」らにより提案されている。
この集積型AFMセンサーは、例えば「M.Toronese,H.Y
anada, R.C.Barrett and C.F.Quate, Transducers and
Sensors’91:Atomicforce microscopy using a piezore
sistive cantilever」に開示されている。
定する変位測定センサーは、カンチレバーとは別途に設
けるのが一般的である。しかし最近では、カンチレバー
自体に変位を測定できる機能を付加した集積型AFMセ
ンサーが「M .Tortonese 」らにより提案されている。
この集積型AFMセンサーは、例えば「M.Toronese,H.Y
anada, R.C.Barrett and C.F.Quate, Transducers and
Sensors’91:Atomicforce microscopy using a piezore
sistive cantilever」に開示されている。
【0005】このような集積型AFMセンサーは、構成
が極めて簡単で小型であることから、カンチレバー側を
動かすいわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できる
ようになると期待されている。従来のAFMでは、試料
をXY方向に動かしてカンチレバー先端の探針との相対
的位置関係を変化させるため、試料の大きさが、最大数
cm程度に限られるが、スタンドアロン型のAFMは、
このような試料の大きさの制限を取り除くことができる
という利点がある。以下、上述した集積型AFMセンサ
ーの作製方法について図15を参照して説明する。
が極めて簡単で小型であることから、カンチレバー側を
動かすいわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できる
ようになると期待されている。従来のAFMでは、試料
をXY方向に動かしてカンチレバー先端の探針との相対
的位置関係を変化させるため、試料の大きさが、最大数
cm程度に限られるが、スタンドアロン型のAFMは、
このような試料の大きさの制限を取り除くことができる
という利点がある。以下、上述した集積型AFMセンサ
ーの作製方法について図15を参照して説明する。
【0006】図15(a)に示すように、スタートウェ
ハー1として、シリコンウェハー3上に酸化シリコンの
分離層5を介してシリコン層7が設けられた例えば貼り
合わせシリコンウェハーを用意する。このシリコン層7
の極表面にイオンインプランテーションによりボロン
(B)を打ち込んでピエゾ抵抗層9を形成して、図15
(d)に図示した形状にパターニングした後、表面を酸
化シリコン膜11で覆う。そしてカンチレバーの固定端
側にボンディング用の穴13を開け、アルミニウムをス
パッタリングして電極15を形成する。
ハー1として、シリコンウェハー3上に酸化シリコンの
分離層5を介してシリコン層7が設けられた例えば貼り
合わせシリコンウェハーを用意する。このシリコン層7
の極表面にイオンインプランテーションによりボロン
(B)を打ち込んでピエゾ抵抗層9を形成して、図15
(d)に図示した形状にパターニングした後、表面を酸
化シリコン膜11で覆う。そしてカンチレバーの固定端
側にボンディング用の穴13を開け、アルミニウムをス
パッタリングして電極15を形成する。
【0007】更に、シリコンウェハー3の下側にレジス
ト層17を形成し、このレジスト層17に湿式異方性エ
ッチングによって、図15(b)に示すような開口を形
成する。続いて、オーミクックコンタクトをとるための
熱処理をした後、レジスト層17をマスクとして用い、
フッ酸により分離層5までエッチングしてカンチレバー
部19を形成することによって、図15(c)に示すよ
うな集積型AFMセンサーが完成する。なお、図15
(d)には、かかる集積型AFMセンサーの上面図が示
されている。
ト層17を形成し、このレジスト層17に湿式異方性エ
ッチングによって、図15(b)に示すような開口を形
成する。続いて、オーミクックコンタクトをとるための
熱処理をした後、レジスト層17をマスクとして用い、
フッ酸により分離層5までエッチングしてカンチレバー
部19を形成することによって、図15(c)に示すよ
うな集積型AFMセンサーが完成する。なお、図15
(d)には、かかる集積型AFMセンサーの上面図が示
されている。
【0008】このようにして作製した集積型AFMセン
サーでは、測定の際に、2本の電極15の間に数ボルト
以下のDC電圧を印加し、カンチレバー部19の先端を
試料に接近させる。カンチレバー部19の先端と試料表
面(図示しない)の原子間に原子間力が作用すると、カ
ンチレバー部19が変位する。これに応じてピエゾ抵抗
層9の抵抗値が変化することによって、カンチレバー部
19の変位が2本電極15の間に流れる電流信号として
得られる。
サーでは、測定の際に、2本の電極15の間に数ボルト
以下のDC電圧を印加し、カンチレバー部19の先端を
試料に接近させる。カンチレバー部19の先端と試料表
面(図示しない)の原子間に原子間力が作用すると、カ
ンチレバー部19が変位する。これに応じてピエゾ抵抗
層9の抵抗値が変化することによって、カンチレバー部
19の変位が2本電極15の間に流れる電流信号として
得られる。
【0009】実際には、XY走査中、カンチレバー部1
9の先端と試料表面との間に作用する試料表面に対して
垂直方向の力によって変位するカンチレバー部19の反
りを検出して、試料表面のトポグラフィックな情報を得
ている。
9の先端と試料表面との間に作用する試料表面に対して
垂直方向の力によって変位するカンチレバー部19の反
りを検出して、試料表面のトポグラフィックな情報を得
ている。
【0010】一方、最近では、集積型ではない従来のA
FM装置を用いてカンチレバーの先端と試料表面との間
に作用する試料表面に対して平行な方向の力によって起
こるカンチレバーのねじれを検出して、カンチレバーの
反りを測定して得られる以外の情報を画像化しようとす
る試みがされている。
FM装置を用いてカンチレバーの先端と試料表面との間
に作用する試料表面に対して平行な方向の力によって起
こるカンチレバーのねじれを検出して、カンチレバーの
反りを測定して得られる以外の情報を画像化しようとす
る試みがされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の集積型
AFMセンサーを用いて試料表面に対して平行な方向の
力を測定しようとしても、カンチレバー部19の先端ま
でピエゾ抵抗層9が形成されているため、カンチレバー
部19の反りを検出することしかできない。このため、
試料表面に平行な方向の力によるカンチレバーの変位
と、試料表面に垂直な方向の力によるカンチレバーの変
位とを分離することができない。
AFMセンサーを用いて試料表面に対して平行な方向の
力を測定しようとしても、カンチレバー部19の先端ま
でピエゾ抵抗層9が形成されているため、カンチレバー
部19の反りを検出することしかできない。このため、
試料表面に平行な方向の力によるカンチレバーの変位
と、試料表面に垂直な方向の力によるカンチレバーの変
位とを分離することができない。
【0012】つまり、カンチレバー部19は、その先端
を限りなく試料表面に接近させた状態で、試料表面に沿
って走査させるため、その走査の際、先端の原子には、
試料表面の原子によって引力又は斥力が加えられる。こ
のとき加えられた引力又は斥力は、おおよそ試料表面の
凹凸部分の面法線方向に働き、走査時刻々と変化するこ
とから、カンチレバー部19は、不規則なねじれが生じ
る。
を限りなく試料表面に接近させた状態で、試料表面に沿
って走査させるため、その走査の際、先端の原子には、
試料表面の原子によって引力又は斥力が加えられる。こ
のとき加えられた引力又は斥力は、おおよそ試料表面の
凹凸部分の面法線方向に働き、走査時刻々と変化するこ
とから、カンチレバー部19は、不規則なねじれが生じ
る。
【0013】このように、カンチレバー部19にねじれ
が発生すると、前述のように複数の力を分離して測定で
きないことから、そのねじれの程度によっては、試料の
表面形状に対する高精度な三次元像を得ることが困難に
なるという弊害が生じる。
が発生すると、前述のように複数の力を分離して測定で
きないことから、そのねじれの程度によっては、試料の
表面形状に対する高精度な三次元像を得ることが困難に
なるという弊害が生じる。
【0014】本発明は、かかる弊害を除去するためにな
され、その目的は、カンチレバーのねじれを検出するこ
とによって、試料の表面形状を高い分解能で測定するこ
とができる集積型AFMセンサーを提供することにあ
る。
され、その目的は、カンチレバーのねじれを検出するこ
とによって、試料の表面形状を高い分解能で測定するこ
とができる集積型AFMセンサーを提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の集積型AFMセンサーは、測定試料
の表面形状に対応して変位するカンチレバー部に設けら
れ、このカンチレバー部の変位に対応して抵抗値が変化
する複数系統のピエゾ抵抗層と、これら複数系統のピエ
ゾ抵抗層の抵抗値変化を検出する検出回路と、この検出
回路から出力された信号に所定の演算を施して、前記カ
ンチレバー部の変位を検出する信号処理回路とを備え
る。
るために、本発明の集積型AFMセンサーは、測定試料
の表面形状に対応して変位するカンチレバー部に設けら
れ、このカンチレバー部の変位に対応して抵抗値が変化
する複数系統のピエゾ抵抗層と、これら複数系統のピエ
ゾ抵抗層の抵抗値変化を検出する検出回路と、この検出
回路から出力された信号に所定の演算を施して、前記カ
ンチレバー部の変位を検出する信号処理回路とを備え
る。
【0016】
【作用】AFM走査時、カンチレバー部に“反り”又は
“ねじれ”が生じ、ピエゾ抵抗層の抵抗値が変化して、
ここに流れる電流に変化が生じた場合、この電流変化
は、検出回路によって、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に対
応した信号に変換され、信号処理回路に出力される。信
号処理回路は、受信した信号の和を演算して、カンチレ
バー部の“反り”を示す信号として出力し、又は、受信
した信号の差を演算して、カンチレバー部の“ねじれ”
を示す信号として出力する。
“ねじれ”が生じ、ピエゾ抵抗層の抵抗値が変化して、
ここに流れる電流に変化が生じた場合、この電流変化
は、検出回路によって、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に対
応した信号に変換され、信号処理回路に出力される。信
号処理回路は、受信した信号の和を演算して、カンチレ
バー部の“反り”を示す信号として出力し、又は、受信
した信号の差を演算して、カンチレバー部の“ねじれ”
を示す信号として出力する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る集積型AFM
センサーについて、添付図面を参照して説明する。
センサーについて、添付図面を参照して説明する。
【0018】図1及び図2に示すように、本実施例に係
る集積型AFMセンサーは、カンチレバー支持部26
と、このカンチレバー支持部26に、その基端部が支持
されたカンチレバー部28とを備えている。
る集積型AFMセンサーは、カンチレバー支持部26
と、このカンチレバー支持部26に、その基端部が支持
されたカンチレバー部28とを備えている。
【0019】カンチレバー部28は、カンチレバー支持
部26から延出した2本のビーム部30を備えている。
これら2本のビーム部30は、夫々、その先端部が一体
化されており、かかる部分に三角形状の自由端部32が
構成されている。
部26から延出した2本のビーム部30を備えている。
これら2本のビーム部30は、夫々、その先端部が一体
化されており、かかる部分に三角形状の自由端部32が
構成されている。
【0020】このような外形を有するカンチレバー部2
8は、カンチレバー支持部26にその基端部が支持され
且つビーム部30及び自由端部32を構成する第1のシ
リコン層6と、この第1のシリコン層6の上面のうち、
ビーム部30の部分の上側表面層付近に形成されたピエ
ゾ抵抗層12と、このピエゾ抵抗層12が形成されたカ
ンチレバー部28の上面全体を覆って積層され形成され
たパッシベーション層18と、このパッシベーション層
18が積層されたビーム部30の基端部の上面に積層さ
れ形成された電極即ちアルミニウム層22とを備えてい
る。
8は、カンチレバー支持部26にその基端部が支持され
且つビーム部30及び自由端部32を構成する第1のシ
リコン層6と、この第1のシリコン層6の上面のうち、
ビーム部30の部分の上側表面層付近に形成されたピエ
ゾ抵抗層12と、このピエゾ抵抗層12が形成されたカ
ンチレバー部28の上面全体を覆って積層され形成され
たパッシベーション層18と、このパッシベーション層
18が積層されたビーム部30の基端部の上面に積層さ
れ形成された電極即ちアルミニウム層22とを備えてい
る。
【0021】パッシベーション層18には、ビーム部3
0の基端部近傍に、アルミニウム層22を介してピエゾ
抵抗層12に電圧を印加させるためのコンタクトホール
20が穿孔されており、かかるコンタクトホール20を
介してアルミニウム層22とピエゾ抵抗層12とは互い
に電気的に接続されている。図2は、上述したカンチレ
バー部28の構成を具体的に示した平面図であるが、説
明の都合上、上述したパッシベーション層18は取り除
いてある。
0の基端部近傍に、アルミニウム層22を介してピエゾ
抵抗層12に電圧を印加させるためのコンタクトホール
20が穿孔されており、かかるコンタクトホール20を
介してアルミニウム層22とピエゾ抵抗層12とは互い
に電気的に接続されている。図2は、上述したカンチレ
バー部28の構成を具体的に示した平面図であるが、説
明の都合上、上述したパッシベーション層18は取り除
いてある。
【0022】図2に示すように、本実施例に適用された
カンチレバー部28には、2本のビーム部30に、夫
々、一対のコンタクトホール20が設けられており、こ
れらコンタクトホール20には、夫々、ピエゾ抵抗層1
2に電圧を印加するための電極として機能するアルミニ
ウム層22が設けられている。
カンチレバー部28には、2本のビーム部30に、夫
々、一対のコンタクトホール20が設けられており、こ
れらコンタクトホール20には、夫々、ピエゾ抵抗層1
2に電圧を印加するための電極として機能するアルミニ
ウム層22が設けられている。
【0023】また、アルミニウム層22からコンタクト
ホール20を介してピエゾ抵抗層12に供給された電流
が夫々のビーム部30の自由端部32側を経由して再び
コンタクトホール20に戻るように、ピエゾ抵抗層12
は、夫々のビーム部30の上面に略U字状を成して積層
され形成されている。
ホール20を介してピエゾ抵抗層12に供給された電流
が夫々のビーム部30の自由端部32側を経由して再び
コンタクトホール20に戻るように、ピエゾ抵抗層12
は、夫々のビーム部30の上面に略U字状を成して積層
され形成されている。
【0024】このように、2本のビーム部30の長手方
向中央部分34、及び、自由端部32は、夫々、ピエゾ
抵抗層12が形成されずに肉薄となっているため、AF
M走査時、カンチレバー部28は、“反り感度”だけで
なく“ねじれ感度”も向上する。かかるAFM走査時、
上述した自由端部32の先端部分32aが探針として機
能する。次に、上述した集積型AFMセンサーの作製方
法について、図6ないし図14を参照して説明する。
向中央部分34、及び、自由端部32は、夫々、ピエゾ
抵抗層12が形成されずに肉薄となっているため、AF
M走査時、カンチレバー部28は、“反り感度”だけで
なく“ねじれ感度”も向上する。かかるAFM走査時、
上述した自由端部32の先端部分32aが探針として機
能する。次に、上述した集積型AFMセンサーの作製方
法について、図6ないし図14を参照して説明する。
【0025】本実施例の集積型AFMセンサーでは、ス
タートウェハとしてSOI(Siliconon Insulator) ウェ
ハの1つであるシリコンの貼り合わせウェハ2が用いら
れている。
タートウェハとしてSOI(Siliconon Insulator) ウェ
ハの1つであるシリコンの貼り合わせウェハ2が用いら
れている。
【0026】このウェハ2の酸化シリコン分離層4の上
下に設けられた第1及び第2のシリコン層6、8の面方
位は、共に、(1、0、0)方向である。上側の第1の
シリコン層6は、リン(P)がドーピングされたn型で
あり、その厚みは20μmである。このようなウェハ2
は、まず、洗浄された後、第1のシリコン層6に対して
その厚さが5μmになるまでドライエッチングが施され
る(図6参照)。
下に設けられた第1及び第2のシリコン層6、8の面方
位は、共に、(1、0、0)方向である。上側の第1の
シリコン層6は、リン(P)がドーピングされたn型で
あり、その厚みは20μmである。このようなウェハ2
は、まず、洗浄された後、第1のシリコン層6に対して
その厚さが5μmになるまでドライエッチングが施され
る(図6参照)。
【0027】次に、ウェハ2表面に形成された自然酸化
膜をフッ酸で除去した後、SiO2層10を第1のシリ
コン層6の上面全体に略100nm堆積する。そして、
SiO2 層10の上方からイオンインプランテーション
によって、ボロン(B)を打ち込み、第1のシリコン層
6の上面に、厚さ1015ion/cmのP型ピエゾ抵抗
層12を形成する(図7参照)。
膜をフッ酸で除去した後、SiO2層10を第1のシリ
コン層6の上面全体に略100nm堆積する。そして、
SiO2 層10の上方からイオンインプランテーション
によって、ボロン(B)を打ち込み、第1のシリコン層
6の上面に、厚さ1015ion/cmのP型ピエゾ抵抗
層12を形成する(図7参照)。
【0028】次に、このSiO2 層10の上面に厚膜レ
ジスト14(図9参照)を10μmだけコートし、カン
チレバー部28(図2参照)に相当する形状のパターン
を有するマスク(図示しない)を介して、厚膜レジスト
14を露光・現像し、図8に示すようなパターンニング
を施す。
ジスト14(図9参照)を10μmだけコートし、カン
チレバー部28(図2参照)に相当する形状のパターン
を有するマスク(図示しない)を介して、厚膜レジスト
14を露光・現像し、図8に示すようなパターンニング
を施す。
【0029】パターンニングされた厚膜レジスト14
(図8参照)をマスクとして利用して、(SF6 +C2
BrF5 )によって、露出した部分を酸化シリコン分離
層4まで異方性プラズマドライエッチングを施す(図9
参照)。この後、SiO2 層10上面に残った厚膜レジ
スト14を除去する(図示しない)。
(図8参照)をマスクとして利用して、(SF6 +C2
BrF5 )によって、露出した部分を酸化シリコン分離
層4まで異方性プラズマドライエッチングを施す(図9
参照)。この後、SiO2 層10上面に残った厚膜レジ
スト14を除去する(図示しない)。
【0030】次に、レジスト16を酸化シリコン分離層
4及びSiO2 層10の表面全体にコートした後(図示
しない)、一対のビーム部30(図2参照)に相当する
形状のパターンを有するマスク(図示しない)を介し
て、レジスト16を露光・現像し、図10に示すような
パターンニングを施す。
4及びSiO2 層10の表面全体にコートした後(図示
しない)、一対のビーム部30(図2参照)に相当する
形状のパターンを有するマスク(図示しない)を介し
て、レジスト16を露光・現像し、図10に示すような
パターンニングを施す。
【0031】パターンニングされたレジスト16をマス
クとして用い、露出した部分(図11参照)の上方、具
体的にはSiO2 層10上方から異方性エッチングを施
してピエゾ抵抗層12まで除去する。
クとして用い、露出した部分(図11参照)の上方、具
体的にはSiO2 層10上方から異方性エッチングを施
してピエゾ抵抗層12まで除去する。
【0032】この結果、カンチレバーの自由端部32
(図2参照)に相当する部分及びビーム部30(図2参
照)の長手方向中央部分34(図2参照)に相当する部
分は、夫々、肉薄に形成される。このため、カンチレバ
ーのバネ定数が小さくなり感度が向上する。この後、レ
ジスト16を除去する(図示しない)。
(図2参照)に相当する部分及びビーム部30(図2参
照)の長手方向中央部分34(図2参照)に相当する部
分は、夫々、肉薄に形成される。このため、カンチレバ
ーのバネ定数が小さくなり感度が向上する。この後、レ
ジスト16を除去する(図示しない)。
【0033】次に、SiO2 のパッシベーション層18
を酸化シリコン分離層4及びSiO2 層10の表面全体
に堆積した後、ピエゾ抵抗層12に電圧を印加させるた
め、パッシベーション層18及びこの下層に形成されて
いるSiO2 層10にコンタクトホール20を形成する
(図12参照)。なお、かかるコンタクトホール20
は、図13に示すように(図13には、構成を明らかに
するため、パッシベーション層18が除去された状態を
示す)、一対のビーム部30(図2参照)に相当する部
分の基端部近傍に夫々設けられている。
を酸化シリコン分離層4及びSiO2 層10の表面全体
に堆積した後、ピエゾ抵抗層12に電圧を印加させるた
め、パッシベーション層18及びこの下層に形成されて
いるSiO2 層10にコンタクトホール20を形成する
(図12参照)。なお、かかるコンタクトホール20
は、図13に示すように(図13には、構成を明らかに
するため、パッシベーション層18が除去された状態を
示す)、一対のビーム部30(図2参照)に相当する部
分の基端部近傍に夫々設けられている。
【0034】最後に、図14に示すように、これらコン
タクトホール20を含む一対のビーム部30の基端部側
の領域に、アルミニウム層22をスパッタリングにより
堆積した後、このアルミニウム層22が堆積された側の
上面をポリイミド(図示しない)によって保護する。こ
の状態で、第2のシリコン層8の下面にパターンニング
されたSiO2 層24をマスクとして用い、EDP(エ
チレン・ジアミン・ピロカテコール・水)で酸化シリコ
ン分離層4まで異方性エッチングを施して第2のシリコ
ン層8を除去する。そして、酸化シリコン分離層4をバ
ッファードフッ酸でエッチングした後、ポリイミドを除
去することにより、本実施例の集積型AFMセンサーが
作製される。
タクトホール20を含む一対のビーム部30の基端部側
の領域に、アルミニウム層22をスパッタリングにより
堆積した後、このアルミニウム層22が堆積された側の
上面をポリイミド(図示しない)によって保護する。こ
の状態で、第2のシリコン層8の下面にパターンニング
されたSiO2 層24をマスクとして用い、EDP(エ
チレン・ジアミン・ピロカテコール・水)で酸化シリコ
ン分離層4まで異方性エッチングを施して第2のシリコ
ン層8を除去する。そして、酸化シリコン分離層4をバ
ッファードフッ酸でエッチングした後、ポリイミドを除
去することにより、本実施例の集積型AFMセンサーが
作製される。
【0035】図3には、カンチレバー部28の“反り”
及び“ねじれ”を検出するために、本実施例の集積型A
FMセンサーに適用された変位検出回路56のブロック
図が示されている。なお、同図には、説明の都合上、必
須の構成のみを示す。
及び“ねじれ”を検出するために、本実施例の集積型A
FMセンサーに適用された変位検出回路56のブロック
図が示されている。なお、同図には、説明の都合上、必
須の構成のみを示す。
【0036】図3に示すように、本実施例の集積型AF
Mセンサーには、複数系統のピエゾ抵抗層12の抵抗値
の変化をこれらピエゾ抵抗層12に流れる電流の変化か
ら検出する複数系統の抵抗変化検出回路36、38と、
これら抵抗変化検出回路36、38から出力された信号
に演算を施してカンチレバー部28の“反り”及び“ね
じれ”を示す信号を出力する信号処理回路40とを備え
ている。
Mセンサーには、複数系統のピエゾ抵抗層12の抵抗値
の変化をこれらピエゾ抵抗層12に流れる電流の変化か
ら検出する複数系統の抵抗変化検出回路36、38と、
これら抵抗変化検出回路36、38から出力された信号
に演算を施してカンチレバー部28の“反り”及び“ね
じれ”を示す信号を出力する信号処理回路40とを備え
ている。
【0037】AFM走査時、カンチレバー部28に“反
り”又は“ねじれ”が生じ、ピエゾ抵抗層12の抵抗値
が変化して、ここに流れる電流に変化が生じた場合、こ
の電流変化は、抵抗変化検出回路36、38によって、
ピエゾ抵抗層12の抵抗値変化に対応した信号に変換さ
れ、信号処理回路40に出力される。信号処理回路40
は、受信した信号の和を演算して、カンチレバー部28
の“反り”を示す信号として出力し、又は、受信した信
号の差を演算して、カンチレバー部28の“ねじれ”を
示す信号として出力する。
り”又は“ねじれ”が生じ、ピエゾ抵抗層12の抵抗値
が変化して、ここに流れる電流に変化が生じた場合、こ
の電流変化は、抵抗変化検出回路36、38によって、
ピエゾ抵抗層12の抵抗値変化に対応した信号に変換さ
れ、信号処理回路40に出力される。信号処理回路40
は、受信した信号の和を演算して、カンチレバー部28
の“反り”を示す信号として出力し、又は、受信した信
号の差を演算して、カンチレバー部28の“ねじれ”を
示す信号として出力する。
【0038】なお、ピエゾ抵抗層12の電流変化を検出
する手段としては、オペアンプを用いた電流電圧変換回
路を使う方法が用いられる。また、その他の検出手段も
適用可能であり、例えば、ブリッジ回路(図示しない)
を用いる場合には、ブリッジ回路の抵抗層をカンチレバ
ー支持部26に設けることも可能である。
する手段としては、オペアンプを用いた電流電圧変換回
路を使う方法が用いられる。また、その他の検出手段も
適用可能であり、例えば、ブリッジ回路(図示しない)
を用いる場合には、ブリッジ回路の抵抗層をカンチレバ
ー支持部26に設けることも可能である。
【0039】また、本実施例のピエゾ抵抗層12のよう
に、ピエゾ抵抗を利用した素子を利用した場合、温度変
化により信号が変化するため、温度補正機構(図示しな
い)を信号処理回路40に付加することが好ましい。こ
の結果、より安定且つ高精度なAFM走査が可能とな
る。
に、ピエゾ抵抗を利用した素子を利用した場合、温度変
化により信号が変化するため、温度補正機構(図示しな
い)を信号処理回路40に付加することが好ましい。こ
の結果、より安定且つ高精度なAFM走査が可能とな
る。
【0040】図4に示すように、上述した集積型AFM
センサーは、一般的に、AFM装置42に組み込まれ
る。具体的には、カンチレバー支持部26をAFM装置
42の固定治具44を介してチューブスキャナー46に
取り付けられている。
センサーは、一般的に、AFM装置42に組み込まれ
る。具体的には、カンチレバー支持部26をAFM装置
42の固定治具44を介してチューブスキャナー46に
取り付けられている。
【0041】AFM走査時、カンチレバー部28の自由
端部32は、試料台48に載置された測定試料50の表
面に極めて接近させる必要がある。このため、チューブ
スキャナー46は、CPU52によって制御されるスキ
ャナーコントローラ54を介して印加される電圧に対応
して、XYZ方向に走査可能に構成されている(図5参
照)。この結果、カンチレバー部28の自由端部32を
測定試料50の表面に極めて接近させた状態で、相対的
位置関係を高精度に制御させることができる。
端部32は、試料台48に載置された測定試料50の表
面に極めて接近させる必要がある。このため、チューブ
スキャナー46は、CPU52によって制御されるスキ
ャナーコントローラ54を介して印加される電圧に対応
して、XYZ方向に走査可能に構成されている(図5参
照)。この結果、カンチレバー部28の自由端部32を
測定試料50の表面に極めて接近させた状態で、相対的
位置関係を高精度に制御させることができる。
【0042】なお、図5に示すように、AFM装置42
にセットされた状態としては、走査周波数の早いX走査
方向に対して、カンチレバー部28の軸28aが、略直
交するようにセットされる。この結果、自由端部32を
測定試料50の表面に極めて接近させた状態で効率よく
カンチレバー部28の“ねじれ”及び“反り”を検出す
ることが可能となる。ただ、X走査方向とカンチレバー
部28の軸28aの方向とを一致させても、測定する試
料によっては、ねじれを生じせしめる力を受ける。従っ
て、本発明は、AFM装置のセットする方向によって限
定されない。
にセットされた状態としては、走査周波数の早いX走査
方向に対して、カンチレバー部28の軸28aが、略直
交するようにセットされる。この結果、自由端部32を
測定試料50の表面に極めて接近させた状態で効率よく
カンチレバー部28の“ねじれ”及び“反り”を検出す
ることが可能となる。ただ、X走査方向とカンチレバー
部28の軸28aの方向とを一致させても、測定する試
料によっては、ねじれを生じせしめる力を受ける。従っ
て、本発明は、AFM装置のセットする方向によって限
定されない。
【0043】また、図4に示すように、上述した変位検
出回路56は、固定治具44に突設されたターミナル5
8と電気的に接続されており、このターミナル58と電
極即ちアルミニウム層22とは、コンタクトワイヤーに
よって電気的に接続されている。このため、変位検出回
路56からターミナル58に供給された電流は、コンタ
クトワイヤー及びアルミニウム層22を介してピエゾ抵
抗層12に導かれる。この結果、ピエゾ抵抗層12に
は、所定の電圧が印加される。
出回路56は、固定治具44に突設されたターミナル5
8と電気的に接続されており、このターミナル58と電
極即ちアルミニウム層22とは、コンタクトワイヤーに
よって電気的に接続されている。このため、変位検出回
路56からターミナル58に供給された電流は、コンタ
クトワイヤー及びアルミニウム層22を介してピエゾ抵
抗層12に導かれる。この結果、ピエゾ抵抗層12に
は、所定の電圧が印加される。
【0044】AFM走査が行われ、カンチレバー部28
が測定試料50の表面形状に対応して変位し歪を生じた
とき、ピエゾ抵抗層12の抵抗値が変化するため、流れ
る電流値が変化する。このときの電流変化が、変位検出
回路56によって検出され、カンチレバー部28の“ね
じれ”及び“反り”を示す信号が出力される。
が測定試料50の表面形状に対応して変位し歪を生じた
とき、ピエゾ抵抗層12の抵抗値が変化するため、流れ
る電流値が変化する。このときの電流変化が、変位検出
回路56によって検出され、カンチレバー部28の“ね
じれ”及び“反り”を示す信号が出力される。
【0045】変位検出回路56から出力された信号は、
CPU52に入力され、画像処理されてモニター上に表
示されると共に、カンチレバー28の自由端部32と測
定試料50との間を極めて接近させた状態で且つ一定に
維持するように、CPU52を介してディジタルフィー
ドバックを掛ける際の元信号として利用される。
CPU52に入力され、画像処理されてモニター上に表
示されると共に、カンチレバー28の自由端部32と測
定試料50との間を極めて接近させた状態で且つ一定に
維持するように、CPU52を介してディジタルフィー
ドバックを掛ける際の元信号として利用される。
【0046】なお、アナログフィードバックも適宜選択
できるように、変位検出回路56とスキャナーコントロ
ーラ54とは電気的に接続されており、変位検出回路5
6からスキャナーコントローラ54に信号が出力されて
いる。また、CPU52は、変位検出回路56から出力
された信号に基づいて、ステージコントローラ60に信
号を送信して試料台48の粗動を制御している。
できるように、変位検出回路56とスキャナーコントロ
ーラ54とは電気的に接続されており、変位検出回路5
6からスキャナーコントローラ54に信号が出力されて
いる。また、CPU52は、変位検出回路56から出力
された信号に基づいて、ステージコントローラ60に信
号を送信して試料台48の粗動を制御している。
【0047】このように本実施例の集積型AFMセンサ
ーは、カンチレバー部28を構成する一対のビーム部3
0に、夫々、複数系統のピエゾ抵抗層12を備えたこと
によって、カンチレバー部28の“ねじれ”あるいは
“反り”によるピエゾ抵抗層12の抵抗値の変化を、夫
々、独立に検出することができる。この結果、カンチレ
バー部28の“ねじれ”あるいは“反り”を発生させた
原因である測定試料50と、探針として機能する自由端
部32の先端部分32aと、の間に作用する力を高精度
に検出することができるため、測定試料50の表面形状
を高い分解能で測定することができる。
ーは、カンチレバー部28を構成する一対のビーム部3
0に、夫々、複数系統のピエゾ抵抗層12を備えたこと
によって、カンチレバー部28の“ねじれ”あるいは
“反り”によるピエゾ抵抗層12の抵抗値の変化を、夫
々、独立に検出することができる。この結果、カンチレ
バー部28の“ねじれ”あるいは“反り”を発生させた
原因である測定試料50と、探針として機能する自由端
部32の先端部分32aと、の間に作用する力を高精度
に検出することができるため、測定試料50の表面形状
を高い分解能で測定することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明の集積型AFMセンサーは、カン
チレバー部に夫々設けられた複数系統のピエゾ抵抗層
と、抵抗値変化を検出する検出回路と、この検出回路か
らの信号に基づいてカンチレバー部の変位を検出する信
号処理回路とを備えたことによって、カンチレバー部の
“ねじれ”あるいは“反り”によるピエゾ抵抗層の抵抗
値の変化を、夫々、独立に検出することができる。この
結果、カンチレバー部の“ねじれ”あるいは“反り”を
発生させた原因である測定試料とカンチレバー部との間
に作用する力を高精度に検出することができるため、測
定試料の表面形状を高い分解能で測定することができ
る。
チレバー部に夫々設けられた複数系統のピエゾ抵抗層
と、抵抗値変化を検出する検出回路と、この検出回路か
らの信号に基づいてカンチレバー部の変位を検出する信
号処理回路とを備えたことによって、カンチレバー部の
“ねじれ”あるいは“反り”によるピエゾ抵抗層の抵抗
値の変化を、夫々、独立に検出することができる。この
結果、カンチレバー部の“ねじれ”あるいは“反り”を
発生させた原因である測定試料とカンチレバー部との間
に作用する力を高精度に検出することができるため、測
定試料の表面形状を高い分解能で測定することができ
る。
【図1】本発明の一実施例に係る集積型AFMセンサー
の横断面図。
の横断面図。
【図2】図1に示す集積型AFMセンサーの平面図。
【図3】図1に示す集積型AFMセンサーに適用された
変位検出回路のブロック図。
変位検出回路のブロック図。
【図4】図1に示す集積型AFMセンサーがAFM装置
に組み込まれた状態を示す図。
に組み込まれた状態を示す図。
【図5】図4に示すAFM装置に組み込まれた集積型A
FMセンサーのカンチレバー部の部分を拡大して示す斜
視図。
FMセンサーのカンチレバー部の部分を拡大して示す斜
視図。
【図6】図1に示す集積型AFMセンサーを作製するた
めに適用されたシリコンの貼り合わせウェハの断面図。
めに適用されたシリコンの貼り合わせウェハの断面図。
【図7】図6に示すウェハにピエゾ抵抗層が形成された
状態を示す断面図。
状態を示す断面図。
【図8】厚膜レジストをカンチレバー部に相当する形状
にパターンニングした状態を示す平面図。
にパターンニングした状態を示す平面図。
【図9】図8に示す厚膜レジストを用いて、図7に示す
ウェハに異方性プラズマドライエッチングが施された状
態を示す断面図。
ウェハに異方性プラズマドライエッチングが施された状
態を示す断面図。
【図10】レジストを一対のビーム部に相当する形状に
パターンニングした状態を示す平面図。
パターンニングした状態を示す平面図。
【図11】図10に示すレジストが設けられたウェハの
断面図。
断面図。
【図12】ピエゾ抵抗層に電圧を印加させるため、積層
されたパッシベーション層及びこの下層に形成されてい
るSiO2 層にボンディング用のコンタクトホールを形
成した状態を示す断面図。
されたパッシベーション層及びこの下層に形成されてい
るSiO2 層にボンディング用のコンタクトホールを形
成した状態を示す断面図。
【図13】図2に示すウェハの主要な構成のみを示す平
面図。
面図。
【図14】完成した状態の集積型AFMセンサーの断面
図。
図。
【図15】(a)ないし(d)は、夫々、順に、従来の
集積型AFMセンサーを作製する工程を示す図。
集積型AFMセンサーを作製する工程を示す図。
12…ピエゾ抵抗層、28…カンチレバー部、30…ビ
ーム部、36…抵抗変化検出回路、38…抵抗変化検出
回路、40…信号処理回路。
ーム部、36…抵抗変化検出回路、38…抵抗変化検出
回路、40…信号処理回路。
Claims (1)
- 【請求項1】 測定試料の表面形状に対応して変位する
カンチレバー部に設けられ、このカンチレバー部の変位
に対応して抵抗値が変化する複数系統のピエゾ抵抗層
と、 これら複数系統のピエゾ抵抗層の抵抗値変化を検出する
検出回路と、 この検出回路から出力された信号に所定の演算を施し
て、前記カンチレバー部の変位を検出する信号処理回路
と、を備える集積型AFMセンサー。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11589992A JPH05312562A (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 集積型afmセンサー |
US08/197,352 US5386720A (en) | 1992-01-09 | 1994-02-16 | Integrated AFM sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11589992A JPH05312562A (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 集積型afmセンサー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05312562A true JPH05312562A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=14673963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11589992A Withdrawn JPH05312562A (ja) | 1992-01-09 | 1992-05-08 | 集積型afmセンサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05312562A (ja) |
-
1992
- 1992-05-08 JP JP11589992A patent/JPH05312562A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |