JP4185089B2 - 自己検知型spmプローブ - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、半導体基板表面にピエゾ抵抗体の設けられたカンチレバーを用いた自己検知型SPMプローブに関する。
現在、試料表面におけるナノメートルオーダの微小な領域を観察するための顕微鏡の1
つとして、走査型プローブ顕微鏡( SPM : Scanning Probe Microscope ) が用いられている。その中でも、原子間力顕微鏡( A F M : Atomic Force Microscope ) は、走査プローブとして、先端部に探針を設けたカンチレバーを使用しており、そのカンチレバーの探針を試料表面に沿って走査し、試料表面と探針との間に発生する原子間力( 引力または斥力) をカンチレバーの撓み量として検出することにより、試料表面の形状測定を達成している。
カンチレバーの撓み量は、一般に、カンチレバーにレーザ光を照射して、その反射角の変化を計測することにより検出される。
ここで、この方式に用いられるカンチレバーを特に光てこ式カンチレバーと称する。しかしながら、この光てこ式カンチレバーを使用する際には、カンチレバーに向けて照射するレーザ光の照射角度と、カンチレバーからの反射光を検出するフォトダイオードの位置等の微調整が必要であり、特に、頻繁に行われるカンチレバーの交換の際に、その微調整を繰り返し行わなければならないという煩雑さが伴っていた。
そこで、カンチレバーにピエゾ抵抗体を形成し、その抵抗値の変動を計測することによってカンチレバーの撓み量を検出する自己検知型SPMプローブが注目されている。
従来の自己検知型SPMプローブの構成を図17 および図18 に示す。図18 は図17のC−C' 線における断面図である。図17 に示すように、自己検知型SPMプローブ200 は、先端に探針( 図示せず) を設けたカンチレバー202 と、参照抵抗値を計測するためのリファレンス204 とから構成されている。
これらのカンチレバー202 およびリファレンス204 は、その表面にそれぞれU字状のピエゾ抵抗体208 および210を形成している。
ここでは、ピエゾ抵抗体208 および210 は、n 型のシリコン基板206 の表面に、それぞれU字状にp 型の不純物イオンを選択的に注入することにより、p+ のピエゾ抵抗体として形成されている。
さらに、シリコン基板206 の表面には、図1 8 に示すように、カンチレバー202 のメタルコンタクト部と、リファレンス204 のメタルコンタクト部とを除いて表面を保護するシリコン酸化膜( SiO 2 ) 212 が形成される。
そして、各メタルコンタクト部には、コンタクト用のアルミニウム電極( Al )214 、216 、218 および2 20 がそれぞれ埋め込まれる。
ここでは、n 型のシリコン基板206 の表面に、p型の不純物イオンを注入してp+ のピエゾ抵抗体208 および210 を形成したが、逆に、p 型のシリコン基板を用いた場合は、基板表面にn 型の不純物イオンを注入してn+ のピエゾ抵抗体が形成される。
このような従来の自己検知型SPMプローブ200 による試料表面の観察は、まず、先端部に探針が設けられたカンチレバー202 を試料表面に沿って走査すすることにより行う。
その際に発生する試料表面と探針との間の原子間力( 引力または斥力) が、カンチレバー202 を撓ませ、この撓みは、カンチレバー202 上に形成されたピエゾ抵抗体208 の抵抗値を変動させる。この抵抗値がカンチレバー202 の撓み量として検出される。ピエゾ抵抗体208 の抵抗値の変動は、上記メタルコンタクト部のアルミニウム電極214 および216 を介して、信号処理部( 図示せず) に導かれ、試料表面を表す信号として画像化される。
また、上記動作と並行して、リファレンス204 においても抵抗値の測定が行われる。これは、ピエゾ抵抗体自体の抵抗値が、温度条件等の撓み以外の条件によって変動するため、その不要な変動情報をカンチレバー202 において測定される抵抗値の変動から取り除くための参照抵抗値を提供するものである。特に、ここでは、ホイーストン・ブリッジを用いた温度補償が実現される。
以上に説明したように、自己検知型SPMプローブを原子間力顕微鏡に用いた場合には、プローブ自体にカンチレバーの撓み量を検出する検出器すなわちピエゾ抵抗体が形成されているので、カンチレバーの交換の際に、検出器の位置調整といった煩雑な作業を必要とせず、試料の観察に迅速に取り掛かることが可能である。
SPMプローブとして光てこ式カンチレバーを使用する場合、レーザビームの反射光を検出するフォトダイオードを2×2 の4 分割にすることで、試料表面に垂直な方向( Z 方向) の力に対するカンチレバーの変位量すなわち撓み量を検出できるだけでなく、水平方向、特にカンチレバー長手方向に直交した方向( X 方向) の力に対するカンチレバーの変位量を検出することができる。
このX 方向の力に対する変位は、実際には、カンチレバーの捩れによってもたらされ、カ
ンチレバー先端の探針と試料表面との間においてカンチレバーの走査の際に生じる摩擦力
等を起因とする。
しかしながら、従来の自己検知型SPMプローブにあっては、図17 に示すように、カンチレバーに形成された1 組のピエゾ抵抗体から検出される抵抗値の変動を検出しており、抵抗値の変動がカンチレバーの撓みによるものか、捩れによるものかを明確に区別することはできなかった。
すなわち、従来の自己検知型SPMプローブにおいては、カンチレバー先端の探針と試料表面との間において生じる水平方向の力に対するカンチレバーの変位量すなわち捩れ量を検出することはできなかった。
そこで、ピエゾ抵抗体カンチレバーは、支持部からU字状のレバー部を突出させた構成としており、そのU字を形成するレバー部と、支持部とを連結する2つの連結部すなわちカンチレバーの屈曲部において、その表面にそれぞれU字状のピエゾ抵抗体を形成している。( 例えば、特許文献1 、2 を参照。)
2つのU字状のピエゾ抵抗体は、一端を互いに接続してクランド電位が与えられており、他端をそれぞれ増幅器に接続している。
それら2つの増幅器から得られる信号は加算器および減算器に入力され、それぞれカンチレバーの垂直方向の変位を示す信号および水平方向の変位を示す信号として出力される。すなわち、カンチレバーの垂直方向の変位を示す信号によってカンチレバーの撓みを検出し、カンチレバーの水平方向の変位を示す信号によってカンチレバーの捩れを検出しており、カンチレバーの探針と試料表面との間に生じる原子間力のみならず、カンチレバー走査時に生じる摩擦力の計測をも達成している。
特開平05−196458号公報 米国特許第5345815号明細書
上述したようなカンチレバーの捩れの検出は、2つの屈曲部にそれぞれ形成されたピエゾ抵抗体の抵抗値の差分によって達成されるので、2つの屈曲部間の変位差が顕著にかつ正確に現れるためには、それら屈曲部をより細くすることが好ましい。
しかしながら、従来のピエゾ抵抗体カンチレバーによれば、屈曲部の表面にピエゾ抵抗体をU字状に形成しているので、屈曲部を比較的大きく形成する必要があった。
また、それぞれ屈曲部上のピエゾ抵抗体は、屈曲部の長手方向において2つの直線状のピエゾ抵抗体を連結した形としてU字状を形成しているので、屈曲部自体の捩れによりU字状のピエゾ抵抗体の直線部分間での抵抗値変化として一部が相殺されてしまい、2つのU字状のピエゾ抵抗体間における正確な抵抗値差を得ることはできなかった。
本発明は、かかる従来技術の有する不都合に鑑みてなされたもので、カンチレバーの撓み量および捩れ量をより正確に検出することのできる自己検知型SPMプローブを提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1の発明に係る自己検知型SPMプローブは、先鋭化された探針を先端に設けたレバー部と、該レバー部を支持する支持部と、前記レバー部と前記支持部とを連結する屈曲部とからカンチレバーを構成し、このカンチレバー上にピエゾ抵抗体を設けた自己検知型SPMプローブにおいて、前記ピエゾ抵抗体を前記支持部に2つの電極端子を配置して前記レバー部にて折り返すようにU字状に形成し、前記レバー部に位置する該ピエゾ抵抗体の一部に該ピエゾ抵抗体と電気的に接続した低抵抗層を設けて変位検出機構とし、該変位検出機構を前記屈曲部に前記レバー部の長手方向に沿って並列に複数個備えたことを特徴とする。
この請求項1の発明によれば、レバー部と支持部とを連結する屈曲部上に、ピエゾ抵抗体を、レバー部から支持部に亘ってU字状に形成し、且つレバー部に位置するピエゾ抵抗体の一部に低抵抗層を設けているので、屈曲部上に配置される直線部分のピエゾ抵抗体の数が増加してより顕著な捩れ量変化を高精度に検出することができるとともに、ピエゾ抵抗体上の低抵抗層の存在により、電流損失の少ない、より実質的なピエゾ抵抗体の抵抗値の検出が可能になる。
また、請求項2の発明に係る自己検知型SPMプローブは、請求項1の発明において、前記変位検出機構は、前記屈曲部を2つ設けて、該屈曲部上に設けることを特徴とする。
この請求項2の発明によれば、前期ピエゾ抵抗体上の低抵抗層により、複数個形設けた前記変位検出機構間における抵抗値の差を計測することができ、屈曲部の捩れ量を電流損失の少ない状態で検出することができる。
本発明によれば、カンチレバーのレバー部と支持部とを連結する屈曲部上に、レバー部から支持部に亘ってピエゾ抵抗体を直線状に且つ独立して形成しているので、屈曲部の撓みや捩れを起因とする実質的なピエゾ抵抗体の抵抗値変化のみを取り出すことができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、ピエゾ抵抗体の抵抗値を読み出すために、ピエゾ抵抗体の両端から電極配線が導かれているので、屈曲部におけるピエゾ抵抗体の抵抗値変化を読み出すことができ、それら抵抗値変化からカンチレバーの撓み量を検出するための信号処理部への接続を容易にするという効果を奏する。
また、本発明によれば、レバー部と支持部とを連結する屈曲部上に、ピエゾ抵抗体を、レバー部から支持部に亘ってU字状に形成し、且つレバー部に位置するピエゾ抵抗体の一部に低抵抗層を設けているので、屈曲部上に配置される直線部分のピエゾ抵抗体の数が増加してより顕著な捩れ量変化を高精度に検出することができるとともに、ピエゾ抵抗体上の低抵抗層の存在により、電流損失の少ない、より実質的なピエゾ抵抗体の抵抗値の検出が可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、ピエゾ抵抗体の抵抗値を読み出すために、ピエゾ抵抗体の両端から電極配線が導かれているので、屈曲部におけるピエゾ抵抗体の抵抗値変化を読み出すことができ、それら抵抗値変化からカンチレバーの撓み量を検出するための信号処理部への接続を容易にするという効果を奏する。
また、本発明によれば、複数個形成したピエゾ抵抗体間における抵抗値の差を計測することにより、屈曲部の捩れ量を検出することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、屈曲部を複数設けることにより、各屈曲部にレバーの撓みまたは捩れによる応力を集中させることができる。
さらに、各屈曲部上に前記ピエゾ抵抗体または前記第1の導電層を形成することで、ピエゾ抵抗体間における抵抗値の差を計測することにより、屈曲部の捩れ量をより高精度に検出することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る自己検知型SPMプローブの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
( 実施の形態) つぎに、実施の形態1にかかる自己検知型SPMプローブについて説明する。図1は、実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブ110の平面図である。自己検知型SPMプローブ110は、1つの屈曲部上に、支持部− レバー部− 支持部に亘ってU字状のピエゾ抵抗体が形成され、且つ各ピエゾ抵抗体のレバー部に位置する部分の一部に、低抵抗層を設けている。
図1において、自己検知型SPMプローブ110 は、先端に探針12 を設けたレバー部と、支持部とを2つの屈曲部によって連結された構成となっている。
2つの屈曲部上には、それぞれピエゾ抵抗体112 および114 が、支持部− レバー部−支持部に亘ってU字状に形成されている。
また、SOI シリコン層16 とピエゾ抵抗体112 および114 の表面には、絶縁層( 図示せず) が形成されている。
ピエゾ抵抗体112 のレバー部に位置する部分、特に、レバー部の長手方向に対して垂直な方向の部分に、低抵抗層116 が形成されている。
低抵抗層116 は、メタルコンタクト部113 および115 によって、下層のピエゾ抵抗体112 との電気的接続を果たし、後述する導電層32 および34 と同材料の金属であることが好ましい。
レバー部において捩れ量を検出するのに、レバー部の長手方向に対して垂直な方向のピエゾ抵抗体領域は意味をもたず、むしろ高抵抗領域として機能する。低抵抗層116 は、その部分に流れる電流を迂回させるために機能し、より捩れ量の実質的な検出を可能にする。
ピエゾ抵抗体114 のレバー部に位置する部分もまた、ピエゾ抵抗体112 と同様に、低抵抗層118 が形成されている。
低抵抗層118 は、メタルコンタクト部117 および119 によって、下層のピエゾ抵抗体114 との電気的接続を果たしている。
そして、導電層26 および32 は、それぞれピエゾ抵抗体112 の端部に位置するメタルコンタクト部36 および42 との電気的接続を果たし、支持部においてピエゾ抵抗体112 の形成されていない領域まで導かれる。
また、同様に、導電層28 および34 は、それぞれピエゾ抵抗体114 の端部に位置するメタルコンタクト部38 および44 との電気的接続を果たし、支持部においてピエゾ抵抗体114 の形成されていない領域まで導かれる。
従って、導電層26 および32 によって、一方の屈曲部上のピエゾ抵抗体112 の抵抗値を読み出すことができ、導電層28 および34 によって、他方の屈曲部上のピエゾ抵抗体114 の抵抗値を読み出すことができる。
つぎに、図1 に示したカンチレバー110 の形成工程を図2 および図3 を参照しつつ説明する。
なお、図2 および図3 では、図1 のカンチレバー110ピエゾ抵抗体112 を形成する工程断面を示している。
まず、図2 ( a ) に示すように、シリコン基板から成る半導体基板15 上に埋め込み酸化層14 を形成し、さらにその埋め込み酸化層14 上にn 型のSOI シリコン層16 を熱的に貼り合わせたサンドイッチ構造のSOI 基板を形成する。
そして、そのSOI 基板の表面側と裏面側とを熱酸化することにより、シリコン酸化膜(SiO2 ) 19 および13 を形成し、シリコン酸化膜19 上に、さらにエッチングマスクとなるフォトレジスタ膜21 をパターニングする。
つぎに、フォトレジスト膜21 をマスクとして緩衝フッ酸溶液( BHF ) を用いてシリコン酸化膜19 を溶液エッチングすることにより、図1 ( b ) に示すように、探針を形成するためのマスクとなるシリコン酸化膜( SiO2 ) 19 をパターニングする。
続いて、パターニングされたシリコン酸化膜19 をマスクとして、リアクティブ・イオン・エッチング( RIE ) を行うことにより、図1 ( c ) に示すように、マスク19 の下に先鋭化した探針12 が形成する。
さらに、図1( d ) に示すように、半導体基板16 表面にピエゾ抵抗体を形成する領域を開口させてフォトレジスト膜23 を形成し、その開口部分にイオン注入を行ってp + ピエゾ抵抗領域すなわちピエゾ抵抗体24 を形成する。
つぎに、フォトレジスト膜23 を除去するとともに、図3 ( e ) に示すように、カンチレバー形状のフォトレジスト膜25 をSOI シリコン層16 上に形成する。
フォトレジスト膜25 をマスクとしてRIE によりSOI シリコン層16 を、埋め込み酸化層14 に達するまでエッチングし、カンチレバーの端部を形成する。
そして、図3 ( f ) に示すように、フォトレジスト膜25 を除去するとともに、裏面側のシリコン酸化膜( SiO2 ) 13 の下にエッチングマスクとなるフォトレジスト膜27を形成する。
フォトレジスト膜27 をマスクとして緩衝フッ酸溶液( BHF ) を用いたバックエッチングを行い、シリコン酸化膜13 をパターニング形成する。
さらに、図3 ( g ) に示すように、SOI シリコン層16 のピエゾ抵抗体24 の両端部および探針12 以外の部分をシリコン酸化膜17 で被覆して表面を保護するとともに、シリコン酸化膜17 の被覆されていないピエゾ抵抗体24 の両端部にアルミニウム( Al )等の金属を埋め込んでメタルコンタクト部44 , 38 を形成する。
さらに、ここで、メタルコンタクト部44 , 38 から配線される導電層28 , 34 が形成される( 図示せず) 。
さらに、図3 ( h ) に示すように、図3 ( g ) においてパターニング形成したシリコン酸化膜13 をマスクとして40 % の水酸化カリウム溶液( KOH + H2O ) を用いてバックエッチングを行うことにより、半導体基板15 と埋め込み酸化層14 が部分的に除去され、ピエゾ抵抗体24 を備えたSOI シリコン層16 から成るSPMプローブ110 が形成される。
なお、ここでは、n 型のシリコン層16 にp + イオンを注入してp + のピエゾ抵抗体24 を形成したが、逆に、p 型のシリコン層を用いた場合は、基板にn + イオンを注入してn + のピエゾ抵抗体が形成される。
なお、自己検知型SPMプローブ110 において形成される屈曲部は、3つ以上でもよく、それら屈曲部毎に、またはそれら屈曲部のうちの少なくとも2つに、上述したピエゾ抵抗体を形成してもよい。
その場合、ピエゾ抵抗体は、レバー部の捩れが検出されるように、探針を通りかつカンチレバーの長手方向に沿った直線を中心軸として、屈曲部に、対称的に形成されるのが好ましい。
また、自己検知型SPMプローブ110 においては、ピエゾ抵抗体112 を一方の屈曲部上に配置し、ピエゾ抵抗体114 を他方の屈曲部上に配置したが、図4 に示す自己検知型SPMプローブ 120 のように、屈曲部を4つ設け、レバー部から支持部に亘る各ピエゾ抵抗体の直線部分を屈曲部上に1つずつ割り当てて配置させてもよい。
さらに、図5 に示す自己検知型SPMプローブ130 のように、レバー部と支持部とを連結する屈曲部を1つにして、その屈曲部上にピエゾ抵抗体の形成領域および導電層を設けてもよい。
以上に説明した実施の形態4において、さらに、従来の自己検知型SPMプローブと同様に、図8 のリファレンス204 に相当する参照用カンチレバーを支持部に設けてもよい。
その場合、参照用カンチレバーは、探針12 を取り除いたこと以外は自己検知型SPMプローブ110 ( または120 、130 ) と同様な構成であり、自己検知型SPMプローブ110 ( または120 、130 ) の動作と並行して、その参照用カンチレバー上のピエゾ抵抗体における抵抗値の測定が行われる。
これは、従来の自己検知型SPMプローブにおけるリファレンスと同様に、ピエゾ抵抗体自体の抵抗値の不要な変動情報を自己検知型SPMプローブ110 ( または120 、130 ) において測定される抵抗値の変動から取り除くための参照抵抗値を提供するものである。
以上説明したように、実施の形態1 によれば、自己検知型SPMプローブ110 ( または120 、130 ) のレバー部と支持部とを連結する屈曲部上に、ピエゾ抵抗体を、レバー部から支持部に亘ってU字状に形成し、且つレバー部に位置するピエゾ抵抗体の一部に低抵抗層を設け、屈曲部上に配置される直線部分のピエゾ抵抗体の数を増加しているので、より顕著な捩れ量変化を高精度に検出することができる。
さらに、ピエゾ抵抗体上の低抵抗層の存在により、電流損失の少ない、より実質的なピエゾ抵抗体の抵抗値の検出が可能になる。
( 実施の形態2 ) 自己検知型SPMプローブとして用いられるカンチレバーは、実施の形態1 において説明した作成工程によって最終的に、円形状をした単結晶の薄片すなわちウェハ上にマトリクス状に複数個並置された状態で得られる。
よって、カンチレバーは、一般に、ウェハ上から個別に取り出した状態で使用される。
しかしながら、例えば使用されるカンチレバーが不良であった場合に、そのカンチレバーがウェハ上のどの位置に形成されていたかを知る術がなかった。
そこで、実施の形態2 に係る自己検知型SPMプローブは、その自己検知型SPMプローブとして用いられるカンチレバーが作成されたウェハ上において、その作成された位置を特定するための識別マークを付している。
図6 は、実施の形態1に係るカンチレバーまたは自己検知型SPMプローブが、シリコンウェハ150 上のカンチレバー形成領域151 においてマトリクス状に複数形成された状態を示す。ここで、カンチレバー形成領域151 は、円形状のシリコンウェハ150 内に収まる領域であり、特に、個々のカンチレバーが方形状の領域で仕切られて、複数個収められている。
この複数のカンチレバーに対して、それぞれ個別に識別マークを与える。例えば、図6 に示すように、カンチレバー形成領域151 において、マトリクスの要素区域すなわち各カンチレバーの方形領域の長軸方向に沿って配置される最大の数(図6の場合は、8 ) と短軸方向に沿って配置される最大の数(図6 の場合は、16 ) をそれぞれ縦と横にした仮想マトリクス(図6 の場合は、8 ×1 6 ) を考える。
さらに、この仮想マトリクスの縦軸に沿った要素区域に対して、それぞれA , B , C , .. . と記号を付す。同様に、横軸に沿った要素区域に対して、それぞれ01 , 02 , 03 , . . . と番号を付す。
これにより、仮想マトリクス内の要素区域が記号と番号によって特定でき、これを識別マークとする。例えば、カンチレバー152 は、F−06 の要素区域として表すことができる。この場合、カンチレバー形成領域151 に含まれない要素区域( 例えば、A−01 〜 A−05 ) には、実際には、カンチレバーは形成されないが、識別マークからウェハ上の位置を特定するには、このように、方形状のマトリクスを想定した方が直感的に判り易い。
なお、識別マークとして使用する符号は、マトリクス内において位置が特定できる記号または番号であれば何でも良い。
図7 は、実施の形態1に係る自己検知型SPMプローブの支持部上に、上記したように決定された識別マーク161 または162 を形成した自己検知型SPMプローブ10 を示している。
これら識別マークは、実施の形態1 において説明されたカンチレバーの作成工程の1つとして、例えば、図3 ( g ) に示す工程においてメタルコンタクト部44 , 38 および導電層28 , 34 ( 図示していない) と同時に、アルミニウム( Al ) 等で形成する。
以上説明したように、実施の形態 によれば、カンチレバー上に識別マークを付すことで、その識別マークからカンチレバーの形成されたウェハ上の位置を特定できる。
よって、特に不良なカンチレバーに対して、ウェハ上における不良カンチレバー位置分布を得ることができ、さらには、その不良カンチレバー位置分布によって不良要因を特定し、その要因を取り除くように、カンチレバー作成工程を再現性高く、良質な工程となるように改善することができる。
実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブの平面図である。 実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブの形成工程を説明する図である。 実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブの形成工程を説明する図である。 実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブの他の例の平面図である。 実施の形態1 に係る自己検知型SPMプローブの他の例の平面図である。 カンチレバーをマトリクス状に形成した半導体ウェハを示す図である。 実施の形態2 に係る識別マークを形成した自己検知型カンチレバーを示す図である。 従来の自己検知型SPMプローブの平面図である。 図6のC − C '線断面図である。
符号の説明
110 ,120 ,130 自己検知型SPMプローブ
12 探針
14 ,17 酸化層
15 ,16 シリコン層
112 ,114 ピエゾ抵抗体
36 , 38 ,42 , 44 ,113 ,115 ,117 ,119 メタルコンタクト部
116 , 118 低抵抗層
152 , 202 カンチレバー

Claims (2)

  1. 先鋭化された探針を先端に設けたレバー部と、該レバー部を支持する支持部と、前記レバー部と前記支持部とを連結する屈曲部とからカンチレバーを構成し、このカンチレバー上にピエゾ抵抗体を設けた自己検知型SPMプローブにおいて、
    前記ピエゾ抵抗体を前記支持部に2つの電極端子を配置して前記レバー部にて折り返すようにU字状に形成し、前記レバー部に位置する該ピエゾ抵抗体の一部に該ピエゾ抵抗体と電気的に接続した低抵抗層を設けて変位検出機構とし、
    該変位検出機構を前記屈曲部に前記レバー部の長手方向に沿って並列に複数個備えたことを特徴とする自己検知型SPMプローブ。
  2. 前記屈曲部を2つ設けて、各屈曲部上に前記変位検出機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自己検知型SPMプローブ。
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