JPH10282129A - 半導体歪センサおよびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents
半導体歪センサおよびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡Info
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- JPH10282129A JPH10282129A JP9092637A JP9263797A JPH10282129A JP H10282129 A JPH10282129 A JP H10282129A JP 9092637 A JP9092637 A JP 9092637A JP 9263797 A JP9263797 A JP 9263797A JP H10282129 A JPH10282129 A JP H10282129A
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カンチレバーの撓み部分にMIM構造または
MIS構造を形成し、カンチレバーの撓み量をMIM構
造またはMIS構造部分でのダイオード特性の変化とし
て検出する。 【解決手段】 カンチレバー100はSi基板10によ
って構成され、その表面には、不純物が高濃度でドーピ
ングされた高濃度半導体層20が形成されている。高濃
度半導体層20の表面には、絶縁膜30としてのSi3
N4膜が形成され、絶縁膜30の表面には、電極を兼ね
た金属膜40として、例えばAl膜が形成されている。
カンチレバー100の自由端100aには、AFM用の
探針50が設けられている。
MIS構造を形成し、カンチレバーの撓み量をMIM構
造またはMIS構造部分でのダイオード特性の変化とし
て検出する。 【解決手段】 カンチレバー100はSi基板10によ
って構成され、その表面には、不純物が高濃度でドーピ
ングされた高濃度半導体層20が形成されている。高濃
度半導体層20の表面には、絶縁膜30としてのSi3
N4膜が形成され、絶縁膜30の表面には、電極を兼ね
た金属膜40として、例えばAl膜が形成されている。
カンチレバー100の自由端100aには、AFM用の
探針50が設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カンチレバーおよ
びこれを用いた走査プローブ顕微鏡に係り、特に、走査
型原子間力顕微鏡(AFM : Atomic Force Microscop
e)に代表される走査プローブ顕微鏡に好適なカンチレ
バーおよびこれを用いた走査プローブ顕微鏡に関する。
さらに具体的にいえば、撓み部分に金属/絶縁物/金属
のMIM積層構造あるいは金属/絶縁物/半導体のMI
S積層構造を備えたカンチレバーおよびこれを用いた走
査プローブ顕微鏡に関する。
びこれを用いた走査プローブ顕微鏡に係り、特に、走査
型原子間力顕微鏡(AFM : Atomic Force Microscop
e)に代表される走査プローブ顕微鏡に好適なカンチレ
バーおよびこれを用いた走査プローブ顕微鏡に関する。
さらに具体的にいえば、撓み部分に金属/絶縁物/金属
のMIM積層構造あるいは金属/絶縁物/半導体のMI
S積層構造を備えたカンチレバーおよびこれを用いた走
査プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の走査型原子間力顕微鏡(AFM)
では、探針がカンチレバーの自由端に取り付けられ、試
料表面の凹凸に応じて探針が上下動する際に生ずるカン
チレバーの撓み量は、光学インターフェロメトリや光学
偏光技術によって検出されていた。しかしながら、これ
らの光学的な検出方法では構成が複雑化して調整も難し
いという問題があった。一方、近年になって撓み量や加
速度を検出するセンサとして、小型、軽量であり、撓み
量を電気信号として直接出力し得る特徴を持った半導体
歪センサが広く用いられるようになり、これがAFMの
カンチレバーにも採用されるようになってきた。
では、探針がカンチレバーの自由端に取り付けられ、試
料表面の凹凸に応じて探針が上下動する際に生ずるカン
チレバーの撓み量は、光学インターフェロメトリや光学
偏光技術によって検出されていた。しかしながら、これ
らの光学的な検出方法では構成が複雑化して調整も難し
いという問題があった。一方、近年になって撓み量や加
速度を検出するセンサとして、小型、軽量であり、撓み
量を電気信号として直接出力し得る特徴を持った半導体
歪センサが広く用いられるようになり、これがAFMの
カンチレバーにも採用されるようになってきた。
【0003】このようなカンチレバー型半導体歪センサ
は、例えば半導体基板の一部を「コの字」形に選択蝕刻
して形成された自由端を有する片持ばりアーム部と、片
持ばりアーム部1の固定端近傍(根元)に形成されたゲ
ージ部とによって構成され、ゲージ部は、自由端の撓み
量に応じて当該部分に生じる応力歪を検出し、これを電
気信号に変換して出力する。
は、例えば半導体基板の一部を「コの字」形に選択蝕刻
して形成された自由端を有する片持ばりアーム部と、片
持ばりアーム部1の固定端近傍(根元)に形成されたゲ
ージ部とによって構成され、ゲージ部は、自由端の撓み
量に応じて当該部分に生じる応力歪を検出し、これを電
気信号に変換して出力する。
【0004】従来の半導体歪センサでは、例えば特開平
5−196458号公報に記載されているように、ゲー
ジ部3がピエゾ抵抗体で構成されていた。ピエゾ抵抗体
は応力が加わると電気抵抗が変化することから、撓み量
の検出は、ピエゾ抵抗体の抵抗変化をホイートストンブ
リッジ等の抵抗ブリッジ回路で測定することによって行
われていた。
5−196458号公報に記載されているように、ゲー
ジ部3がピエゾ抵抗体で構成されていた。ピエゾ抵抗体
は応力が加わると電気抵抗が変化することから、撓み量
の検出は、ピエゾ抵抗体の抵抗変化をホイートストンブ
リッジ等の抵抗ブリッジ回路で測定することによって行
われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、カン
チレバーの撓み量をピエゾ抵抗体に加わる応力歪として
検出しようとすると、ピエゾ抵抗体では歪量に対する抵
抗変化率、換言すれば電圧あるいは電流変化率が小さ
く、かつ測定感度が低いので、その検出のためには複雑
な抵抗ブリッジ回路が必要になるのみならず、抵抗ブリ
ッジを構成する各抵抗体の調整を極めて正確に行わなけ
ればならないという問題があった。 本発明の目的は、
上記した従来技術の問題点を解決し、カンチレバーの撓
み量を簡単な構成で、かつ大きな信号変化として出力す
る半導体歪センサおよびこれを用いた走査プローブ顕微
鏡を提供することにある。
チレバーの撓み量をピエゾ抵抗体に加わる応力歪として
検出しようとすると、ピエゾ抵抗体では歪量に対する抵
抗変化率、換言すれば電圧あるいは電流変化率が小さ
く、かつ測定感度が低いので、その検出のためには複雑
な抵抗ブリッジ回路が必要になるのみならず、抵抗ブリ
ッジを構成する各抵抗体の調整を極めて正確に行わなけ
ればならないという問題があった。 本発明の目的は、
上記した従来技術の問題点を解決し、カンチレバーの撓
み量を簡単な構成で、かつ大きな信号変化として出力す
る半導体歪センサおよびこれを用いた走査プローブ顕微
鏡を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、自由端の変位によって応力歪が生
じるカンチレバーの梁部に金属層/絶縁層/金属層(M
IM構造)あるいは金属層/絶縁層/半導体層(MIS
構造)を積層した点に特徴がある。さらに、本発明で
は、MIM構造またはMIS構造を有するカンチレバー
を走査プローブ顕微鏡のカンチレバーとして採用すると
共に、走査プローブの撓み量に応じて変化するMIS構
造の金属膜−高濃度半導体層間(またはMIM構造の第
1および第2の金属膜間)の電圧、電流および容量の少
なくとも一つを検出する検出手段と、検出結果に応じて
カンチレバーの撓み量を判定する判定手段と、前記判定
結果に基づいて、試料表面と探針との間隙を予定値に保
つための制御信号を発生する制御手段と、制御信号に基
づいて観察像信号を発生する手段と、制御信号に応答し
て探針を試料に対して相対的にZ方向へ微動させるZ方
向微動手段とを設けた点に特徴がある。
ために、本発明では、自由端の変位によって応力歪が生
じるカンチレバーの梁部に金属層/絶縁層/金属層(M
IM構造)あるいは金属層/絶縁層/半導体層(MIS
構造)を積層した点に特徴がある。さらに、本発明で
は、MIM構造またはMIS構造を有するカンチレバー
を走査プローブ顕微鏡のカンチレバーとして採用すると
共に、走査プローブの撓み量に応じて変化するMIS構
造の金属膜−高濃度半導体層間(またはMIM構造の第
1および第2の金属膜間)の電圧、電流および容量の少
なくとも一つを検出する検出手段と、検出結果に応じて
カンチレバーの撓み量を判定する判定手段と、前記判定
結果に基づいて、試料表面と探針との間隙を予定値に保
つための制御信号を発生する制御手段と、制御信号に基
づいて観察像信号を発生する手段と、制御信号に応答し
て探針を試料に対して相対的にZ方向へ微動させるZ方
向微動手段とを設けた点に特徴がある。
【0007】図7、8は、それぞれMIS(またはMI
M)構造の電流I−電圧V特性および電流I(または、
電圧V、容量C)−歪量特性を、ピエゾ抵抗体のそれと
比較して示した図であり、MIS(またはMIM)構造
では、印加電圧を変化させた場合の電流変化率や、歪量
に対する電流I、電圧V、容量Cの変化率が、ピエゾ素
子の場合よりも著しく大きくなる。したがって、カンチ
レバーの撓み部分にMIS(またはMIM)構造を形成
して電流、電圧あるいは容量の変化量を検出すれば、歪
量の検出感度が向上し、ホイートストンブリッジ等の精
密なブリッジ回路を用いる事なく、カンチレバーの撓み
量を正確に測定できるようになる。
M)構造の電流I−電圧V特性および電流I(または、
電圧V、容量C)−歪量特性を、ピエゾ抵抗体のそれと
比較して示した図であり、MIS(またはMIM)構造
では、印加電圧を変化させた場合の電流変化率や、歪量
に対する電流I、電圧V、容量Cの変化率が、ピエゾ素
子の場合よりも著しく大きくなる。したがって、カンチ
レバーの撓み部分にMIS(またはMIM)構造を形成
して電流、電圧あるいは容量の変化量を検出すれば、歪
量の検出感度が向上し、ホイートストンブリッジ等の精
密なブリッジ回路を用いる事なく、カンチレバーの撓み
量を正確に測定できるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるカ
ンチレバー型半導体歪センサの主要部の平面図であり、
図2は、図1のA−B線での断面図であり、図9は、支
持部を含むカンチレバー型半導体歪センサ全体の平面図
[同図(a) ]および側面図[同図(b) ]である。
細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるカ
ンチレバー型半導体歪センサの主要部の平面図であり、
図2は、図1のA−B線での断面図であり、図9は、支
持部を含むカンチレバー型半導体歪センサ全体の平面図
[同図(a) ]および側面図[同図(b) ]である。
【0009】本実施形態のカンチレバー100はSi基
板10によって構成され、その表面には、不純物が高濃
度でドーピングされた高濃度半導体層20が形成されて
いる。また、高濃度半導体層20の表面には、絶縁膜3
0としてのSi3N4膜が形成され、さらに絶縁膜30の
表面には、リード電極を兼ねた金属膜40として、例え
ばAl膜が形成されている。前記金属膜40、絶縁膜3
0、および高濃度半導体層20はMIS構造を構成して
いる。
板10によって構成され、その表面には、不純物が高濃
度でドーピングされた高濃度半導体層20が形成されて
いる。また、高濃度半導体層20の表面には、絶縁膜3
0としてのSi3N4膜が形成され、さらに絶縁膜30の
表面には、リード電極を兼ねた金属膜40として、例え
ばAl膜が形成されている。前記金属膜40、絶縁膜3
0、および高濃度半導体層20はMIS構造を構成して
いる。
【0010】カンチレバー100の自由端100aには
AFM用の探針50が設けられ、固定端101bは、図
9に示したように支持部90によって片持ち梁式に支持
されている。前記高濃度半導体層20および金属膜40
は電極91を介して検出回路(図示せず)と電気的に接
続される。図3は、上記したMIS構造のカンチレバー
100を走査プローブとして採用した走査型プローブ顕
微鏡の構成を示したブロック図である。3次元試料ステ
ージ55上には試料52が載置され、試料52の上方に
は、上記した構成のカンチレバー100の探針50が対
向して配置されている。測定部71は、カンチレバー1
00の梁部に形成されたMIS構造の高濃度半導体層2
0−金属膜40間にバイアス電圧を印加すると共に、そ
の際に流れる電流値を検出する。電流値に関する検出結
果は電圧レベルに変換され、撓み量信号S1として比較
器75の非反転入力端子(+)に入力される。
AFM用の探針50が設けられ、固定端101bは、図
9に示したように支持部90によって片持ち梁式に支持
されている。前記高濃度半導体層20および金属膜40
は電極91を介して検出回路(図示せず)と電気的に接
続される。図3は、上記したMIS構造のカンチレバー
100を走査プローブとして採用した走査型プローブ顕
微鏡の構成を示したブロック図である。3次元試料ステ
ージ55上には試料52が載置され、試料52の上方に
は、上記した構成のカンチレバー100の探針50が対
向して配置されている。測定部71は、カンチレバー1
00の梁部に形成されたMIS構造の高濃度半導体層2
0−金属膜40間にバイアス電圧を印加すると共に、そ
の際に流れる電流値を検出する。電流値に関する検出結
果は電圧レベルに変換され、撓み量信号S1として比較
器75の非反転入力端子(+)に入力される。
【0011】比較器75の反転入力端子(−)には、例
えば撓み量が0の時に差動増幅器75の出力が0になる
ように、カンチレバー100の撓み量に関する基準値A
が基準値発生部79から入力されている。比較器75か
ら出力される誤差信号S2は比例積分(PI)制御部7
6に入力され、誤差信号S2およびその積分値を合成し
た信号が、観察像信号を兼ねた制御信号S3としてアク
チュエータ駆動増幅器70および観察像信号増幅器77
に入力される。観察像信号増幅器77は制御信号S3を
増幅し、これを観察像信号S5として画像表示装置(例
えば、CRT)80へ供給する。走査信号発生部78
は、試料52をXY方向へ微動させるための微動信号を
アクチュエータ駆動増幅器70へ供給する。
えば撓み量が0の時に差動増幅器75の出力が0になる
ように、カンチレバー100の撓み量に関する基準値A
が基準値発生部79から入力されている。比較器75か
ら出力される誤差信号S2は比例積分(PI)制御部7
6に入力され、誤差信号S2およびその積分値を合成し
た信号が、観察像信号を兼ねた制御信号S3としてアク
チュエータ駆動増幅器70および観察像信号増幅器77
に入力される。観察像信号増幅器77は制御信号S3を
増幅し、これを観察像信号S5として画像表示装置(例
えば、CRT)80へ供給する。走査信号発生部78
は、試料52をXY方向へ微動させるための微動信号を
アクチュエータ駆動増幅器70へ供給する。
【0012】図4は、応力歪によってMIS構造のダイ
オード特性が変化する様子を示した図であり、同図(a)
は順バイアス時、同図(b) は逆バイアス時の特性を示し
ている。MIS構造のダイオード特性は、応力歪が生じ
ると実線で示した関数関係から破線で示した関数関係へ
と変化する。すなわち、順バイアスでは、MIS構造に
応力歪が生じると順方向電流の流れ始める印加電圧が低
下すると共に、印加電圧に対する順方向電流Iの割合が
増加する。また、逆バイアス時には、応力歪が生じると
ブレーク電圧が低下してリーク電流が増加する。
オード特性が変化する様子を示した図であり、同図(a)
は順バイアス時、同図(b) は逆バイアス時の特性を示し
ている。MIS構造のダイオード特性は、応力歪が生じ
ると実線で示した関数関係から破線で示した関数関係へ
と変化する。すなわち、順バイアスでは、MIS構造に
応力歪が生じると順方向電流の流れ始める印加電圧が低
下すると共に、印加電圧に対する順方向電流Iの割合が
増加する。また、逆バイアス時には、応力歪が生じると
ブレーク電圧が低下してリーク電流が増加する。
【0013】したがって、測定部71が例えば順方向に
バイアス電圧V1を印加するときに、基準値発生部79
からは、バイアス電圧V1において応力歪みが生じてい
ない状態での順方向電流を代表する基準電圧レベルAを
出力するようにすれば、比較器75から出力される誤差
信号S2はカンチレバー100の撓み量を代表する信号
となり、撓み量に応じたフィードバック制御が可能にな
る。 図5は、本発明の第2実施形態であるカンチレバ
ーの平面図であり、図6は図5のA−B線での断面図で
ある。各図において、前記と同一の符号は同一または同
等部分を表している。
バイアス電圧V1を印加するときに、基準値発生部79
からは、バイアス電圧V1において応力歪みが生じてい
ない状態での順方向電流を代表する基準電圧レベルAを
出力するようにすれば、比較器75から出力される誤差
信号S2はカンチレバー100の撓み量を代表する信号
となり、撓み量に応じたフィードバック制御が可能にな
る。 図5は、本発明の第2実施形態であるカンチレバ
ーの平面図であり、図6は図5のA−B線での断面図で
ある。各図において、前記と同一の符号は同一または同
等部分を表している。
【0014】本実施形態のカンチレバー200は、U字
状の片持ばりアーム部200aおよび支持部200bに
よって構成され、アーム部200aの先端(自由端)2
00cにはAFM用の探針50が設けられている。本実
施形態のカンチレバー200はSi基板10によって構
成され、片持ばりアーム部200aの一方および他方の
梁部には、前記と同様に高濃度半導体層20、絶縁膜3
0および金属膜40からなるMIS構造が形成されてい
る。
状の片持ばりアーム部200aおよび支持部200bに
よって構成され、アーム部200aの先端(自由端)2
00cにはAFM用の探針50が設けられている。本実
施形態のカンチレバー200はSi基板10によって構
成され、片持ばりアーム部200aの一方および他方の
梁部には、前記と同様に高濃度半導体層20、絶縁膜3
0および金属膜40からなるMIS構造が形成されてい
る。
【0015】本実施形態でも、探針50が試料表面で走
査されると、カンチレバー200の片持ばりアーム部2
00aは支持部200bを支点として試料の表面形状に
応じて撓むため、アーム部200aの梁部に形成された
MIS構造に応力歪が生じ、その部分でのダイオード特
性が変化する。このように、応力歪は支持部200bの
端部に集中するので、MIS構造は支持部200bの端
部と重なる領域に形成することが望ましく、このような
配置によればダイオード特性の変化率も大きくなる。
また、本実施形態によれば、U字状アーム部200の一
方の梁部の撓み量と他方の梁部の撓み量とを比較するこ
とによって、Z軸方向に関する撓み量のみならず、捩じ
れ量も検出できるようになる。
査されると、カンチレバー200の片持ばりアーム部2
00aは支持部200bを支点として試料の表面形状に
応じて撓むため、アーム部200aの梁部に形成された
MIS構造に応力歪が生じ、その部分でのダイオード特
性が変化する。このように、応力歪は支持部200bの
端部に集中するので、MIS構造は支持部200bの端
部と重なる領域に形成することが望ましく、このような
配置によればダイオード特性の変化率も大きくなる。
また、本実施形態によれば、U字状アーム部200の一
方の梁部の撓み量と他方の梁部の撓み量とを比較するこ
とによって、Z軸方向に関する撓み量のみならず、捩じ
れ量も検出できるようになる。
【0016】なお、上記した実施形態では、MIS構造
の金属/半導体間に定電圧を印加し、応力歪みによって
変化する電流に基づいて撓み量を求めるものとして説明
したが、この金属/半導体間に定電流を流し、応力歪み
によって変化する電圧に基づいて撓み量を求めても良い
し、あるいは金属/半導体間に蓄積される電荷の用量に
基づいて撓み量を求めても良い。
の金属/半導体間に定電圧を印加し、応力歪みによって
変化する電流に基づいて撓み量を求めるものとして説明
したが、この金属/半導体間に定電流を流し、応力歪み
によって変化する電圧に基づいて撓み量を求めても良い
し、あるいは金属/半導体間に蓄積される電荷の用量に
基づいて撓み量を求めても良い。
【0017】さらに、上記した実施形態ではMIS構造
を例にして本発明を説明したが、MIM構造も同様に適
用することができる。
を例にして本発明を説明したが、MIM構造も同様に適
用することができる。
【0018】
【発明の効果】上記したように、本発明では歪量に応じ
て電気的特性が敏感に変化するMIS構造あるいはMI
M構造をカンチレバーの梁部に設け、カンチレバーの撓
み量を各構造部分での電気的特性の変化として検出でき
るようにしたので、カンチレバーの撓み量に対する感度
が向上するのみならず、後段に接続される検知回路の構
成を簡単化できるようになる。
て電気的特性が敏感に変化するMIS構造あるいはMI
M構造をカンチレバーの梁部に設け、カンチレバーの撓
み量を各構造部分での電気的特性の変化として検出でき
るようにしたので、カンチレバーの撓み量に対する感度
が向上するのみならず、後段に接続される検知回路の構
成を簡単化できるようになる。
【図1】本発明の第1実施形態であるカンチレバーの平
面図である。
面図である。
【図2】図1のA−B線での断面図である。
【図3】本発明を適用した走査プローブ顕微鏡のブロッ
ク図である。
ク図である。
【図4】MIS、MIMのダイオード特性を示した図で
ある。
ある。
【図5】本発明の第2実施形態であるカンチレバーの平
面図である。
面図である。
【図6】図1のA−B線での断面図である。
【図7】MIMのI−V特性をピエゾ抵抗体と比較した
図である。
図である。
【図8】MIMのI−歪量特性をピエゾ抵抗体と比較し
た図である。
た図である。
【図9】カンチレバー型半導体歪センサの平面図および
側面図である。
側面図である。
10 Si基板 20 高濃度半導体層 30 絶縁膜 40 金属膜 50 探針 100 カンチレバー
Claims (5)
- 【請求項1】 自由端および固定端を有するカンチレバ
ーと、 前記自由端の変位によって応力歪が生じるカンチレバー
梁部に形成された高濃度半導体層と、 前記高濃度半導
体層の表面に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜の表面に形成された金属膜とを具備したこと
を特徴とする半導体歪センサ。 - 【請求項2】 前記カンチレバーは半導体であり、前記
高濃度半導体層は前記カンチレバーの表面に不純物を高
濃度にドーピングして形成されたことを特徴とする請求
項1に記載の半導体歪センサ。 - 【請求項3】 自由端および固定端を有するカンチレバ
ーと、 前記自由端の変位によって応力歪が生じるカンチレバー
梁部に形成された第1の金属膜と、 前記第1の金属膜
の表面に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜の表面に形成された第2の金属膜とを具備し
たことを特徴とする半導体歪センサ。 - 【請求項4】 試料表面に探針を近接させ、両者の間隙
が予定値に保たれるように、探針および試料の少なくと
も一方をZ方向へ微動させながら、探針を試料表面でX
Y方向に走査させる走査型プローブ顕微鏡において、 前記請求項1または2に記載の半導体歪センサの自由端
に探針を設けて構成された走査プローブと、 前記走査プローブの撓み量に応じて変化する前記金属膜
−高濃度半導体層間の電圧、電流および容量の少なくと
も一つを検出する検出手段と、 前記検出結果に応じてカンチレバーの撓み量を判定する
判定手段と、 前記判定結果に基づいて、試料表面と探針との間隙を予
定値に保つための制御信号を発生する制御手段と、 前記制御信号に基づいて観察像信号を発生する手段と、 前記制御信号に応答して、探針を試料に対して相対的に
Z方向へ微動させるZ方向微動手段とを具備したことを
特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 【請求項5】 試料表面に探針を近接させ、両者の間隙
が予定値に保たれるように、探針および試料の少なくと
も一方をZ方向へ微動させながら、探針を試料表面でX
Y方向に走査させる走査型プローブ顕微鏡において、 前記請求項3に記載の半導体歪センサの自由端に探針を
設けて構成された走査プローブと、 前記走査プローブ
の撓み量に応じて変化する前記第1および第2金属膜間
の電圧、電流および容量の少なくとも一つを検出する検
出手段と、 前記検出結果に応じてカンチレバーの撓み量を判定する
判定手段と、 前記判定結果に基づいて、試料表面と探針との間隙を予
定値に保つための制御信号を発生する制御手段と、 前記制御信号に基づいて観察像信号を発生する手段と、 前記制御信号に応答して、探針を試料に対して相対的に
Z方向へ微動させるZ方向微動手段とを具備したことを
特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092637A JPH10282129A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 半導体歪センサおよびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092637A JPH10282129A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 半導体歪センサおよびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10282129A true JPH10282129A (ja) | 1998-10-23 |
Family
ID=14059971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9092637A Pending JPH10282129A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 半導体歪センサおよびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10282129A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006123239A1 (en) * | 2005-05-19 | 2006-11-23 | University Of Basel | Displacement sensor, its use, and method for making such a sensor |
JP2007532923A (ja) * | 2004-04-15 | 2007-11-15 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | マイクロメカニクスおよびナノメカニクス装置の金属薄膜ピエゾ抵抗変換および自己感知式spmプローブへの応用 |
-
1997
- 1997-04-10 JP JP9092637A patent/JPH10282129A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007532923A (ja) * | 2004-04-15 | 2007-11-15 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | マイクロメカニクスおよびナノメカニクス装置の金属薄膜ピエゾ抵抗変換および自己感知式spmプローブへの応用 |
WO2006123239A1 (en) * | 2005-05-19 | 2006-11-23 | University Of Basel | Displacement sensor, its use, and method for making such a sensor |
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