JP3879126B2 - 貴金属製錬方法 - Google Patents
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Description
本発明は、銅や鉛の電解スライムあるいは乾式製錬から得られる粗銀を効率よく処理して精製した銀を回収し、好ましくは銀の精製と並行して金を回収する貴金属製錬方法に関する。
背景技術
銅や鉛の電解スライムにはかなりの銀や金が含まれており、従来からその回収が行われている。そのうち電解採取を行う方法は、銅・鉛電解スライムあるいは乾式製錬により得た粗銀をアノードとして銀電解を行い、精製した銀を採取する一方、この銀電解において生じたアノードスライムを硝酸溶解して不純物を除去し、溶解せずに残る金をアノードに鋳込み、金電解を行って精製した金を得る方法が知られている。
また、銅・鉛電解スライムを酸化剤を含む塩酸で浸出し、この浸出液にSO2ガスを導入して金を還元し、析出させる方法が知られている。この還元方法では液中の金の約80%を還元し、残留した未還元の金を前工程に戻して再度還元処理している。
更に、銅電解スライムを用いて高温での複雑な溶解操作を行うことにより金、銀を高率で回収する湿式製錬法が知られている(特開昭46-4755号)。例えば、銅スライムを硫酸でオートクレーブにより加圧浸出した後に、浸出液を塩素化して液中の金を溶媒抽出により回収する一方、塩素化時の残渣をアンモニア浸出し、銀をアンモニア錯体として溶解させた後にブドウ糖などで還元して粗銀を得る方法が知られている。
しかし、従来の上記電解採取方法は、(イ)銀電解後に金電解を行うために金の製錬期間が長くなり、金の生産性が悪い、(ロ)電解時のアノード鋳造作業に手間が掛かり、自動化が難しいため作業性および生産性が低い等の問題があった。
また、浸出液中の金をSO2ガスで還元する方法は、(イ)浸出液には白金やパラジウム等が多量に含まれるために金の還元率を80%程度に抑えて品質を保つ必要があり、残り約2割は繰り返し処理する必要があり、処理効率が低い、(ロ)SO2ガスの制御が微妙であり、条件が変わると金の品位が大幅に低下する等の問題がある。
さらに、従来のアンモニア浸出を経て還元銀を得る方法は、(イ)不純物の鉛等が多いスライムでは鉛等の除去処理にコストが嵩む、(ロ)アンモニア浸出から還元処理までの工程が煩雑でありながら銅や鉛の不純物量が多い問題がある。
本発明は従来の処理方法におけるこのような問題を解決したものであり、比較的簡単な処理工程によって粗銀を容易に精製し、しかも銀の精製処理と金の回収処理を並列に進めることにより製錬期間を短縮できる貴金属の製錬方法を提供するものである。
発明の開示
本発明は、粗銀をアノードに鋳造して電解精製を行うのではなく、粗銀を硝酸溶解し、この浸出浄液を電解液として銀を電解採取することによりアノードを用いる従来の問題を解消した。また、浸出液の浄液方法および電解後液処理を改善して不純物を効果的に排除した。さらに、上記電解採取の処理系と並行して硝酸浸出の残滓を塩素化溶解して金を回収する処理系を設けることにより短期間の製錬で金を回収できるようにしたものである。
すなわち、本発明は、(1)粗銀を硝酸溶解する浸出工程、浸出液中の不純物金属を沈澱除去する浄液工程、浄液を電解して銀を析出採取する電解工程、電解後液を浸出工程に循環する工程を有し、浄液工程において石灰を加え硝酸浸出液を中和して液中の不純物金属を沈澱させ、循環工程において電解後液に硫酸を加えて液中のカルシウムを石膏に転じて沈澱除去することにより硝酸を回復させた後に循環使用することを特徴とする貴金属製錬方法に関する。
本発明の上記製錬方法は、(2)粗銀の浸出工程(一次浸出)において、浸出液に酸化剤を添加して液中の白金族元素を沈澱させ、固液分離後、濾液を浄液工程に送る方法を含む。具体的には、(3)酸化剤として過マンガン酸カリウムを用い、過マンガン酸カリウムを浸出液中の白金量に対して6〜24モル倍量、パラジウム量に対して4〜16モル倍量となる量、白金およびパラジウムを含有する場合には上記モル倍量の合計量を添加して白金族元素を沈澱除去する方法を含む。粗銀の浸出の際に、過マンガン酸カリウムを一次浸出液に加えて液中の白金族元素を沈澱させることにより、一次浸出液から白金族元素を分離することができ、銀電解処理における浄液工程の負担を低減することができる。
さらに、本発明の製錬方法は、(4)浄液工程において、硝酸浸出液(一次浸出液)に鉄化合物を添加し、pH3〜4未満の液性下で液中のセレン、テルルおよび/またはビスマスを水酸化鉄と共に沈澱させ、さらにpH4〜5の液性下で液中の銅を水酸化物に転じて沈澱除去する方法を含む。このような二段階のpH調整により液中の不純物金属が除去され、高純度の銀を析出回収することができる。
また、本発明の製錬方法は、好ましくは、粗銀の上記精製処理系と並行して金の回収処理系を有するものである。すなわち本発明は、(5)上記(1)〜(4)のいずれかの方法で銀を電解採取する銀処理工程と、これと並行して粗銀の一次浸出滓(硝酸溶解残滓)を塩素化溶解(二次浸出)した後に金を回収する金回収工程とを有することを特徴とする貴金属製錬方法に関する。粗銀の精製処理系と並行して金の回収処理系を有することにより、金の製錬期間が大幅に短縮されるので製錬コストの低減に極めて有利である。
本発明の上記製錬方法における金回収工程は、例えば、(6)二次浸出液から溶媒抽出によって金を回収する方法である。あるいは、(7)金回収工程において、粗銀の一次浸出滓を、シュウ酸の存在下、酸濃度0.1〜1規定以下で塩素化溶解(二次浸出)して白金族元素を浸出分離する一方、さらにこの二次浸出滓を塩素化溶解(三次浸出)して金を浸出させ、この浸出液に還元剤を加えて金を還元析出させる方法である。この金の還元処理系は、好ましくは、(8)金回収工程において、シュウ酸および塩化ナトリウムを含む塩酸を用いて二次浸出を行い、さらに過酸化水素と塩酸、塩素ガスと塩酸、あるいは次亜塩素酸を用いて三次浸出を行い、この三次浸出液にシュウ酸を加えて金を還元析出させる方法である。
本発明のこれら各態様の製錬方法は、いずれも(9)銅電解スライムないし鉛電解スライムから得た粗銀、あるいは乾式製錬から得た粗銀を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製錬方法の概略を示すフロー図であり、第2図は本発明の金回収工程のうち、還元析出による工程を示すフロー図である。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を実施の形態に即して具体的に説明する。図示するように、本発明の製錬方法は粗銀を電解精製する処理系と、金の回収処理系とを並列に有する。各処理工程を以下に説明する。
(I)粗銀の精製処理系
本発明の製錬方法は、粗銀を硝酸溶解する浸出工程(一次浸出)、浸出液中の不純物金属を沈澱除去する浄液工程、浄液を電解して銀を析出採取する電解工程、電解後液を浸出工程に循環する工程からなる粗銀の電解精製処理系を有する。
粗銀は銅電解スライムや鉛電解スライムから得た粗銀、あるいは乾式製錬から得た粗銀などを用いることができる。粗銀の製造過程は制限されない。例えば、銅・鉛電解スライムを硫酸で加圧浸出し、浸出液を塩素化する際に生じた残滓をアンモニア浸出し、液中の銀アンモニウム錯体を還元して得た粗銀を用いることができる。
〔浸出工程〕
浸出工程において硝酸を用いて上記粗銀を溶解する。粗銀は粒径5mm程度の粒子にショット化することにより容易に硝酸に溶解して硝酸銀溶液となる。硝酸は1規定程度の濃度でよい。硝酸で溶解することにより銀が容易に溶解し、かつ浄液してそのまま電解液として用いることができる。また、粗銀をショット化することによって運搬も自動化できる。しかも粗銀をアノードに鋳造する必要がないので、鋳造工程が省略でき自動化が容易であり、電解スライムの除去等を含めた電解処理工程全体を自動化できる。
この硝酸浸出工程は60〜80℃の温度下で行うことにより、短時間、例えば粗銀に対して十分な量の硝酸を用いた場合、2時間程度で銀を実質的に全量溶解することができる。この硝酸浸出液を浄液工程に送る。
浸出工程:白金族の分離
上記硝酸浸出工程(一次浸出)において、浸出液に過マンガン酸カリウムを添加して固液分離することにより、予め白金族元素を除去した一次浸出液を得ることができる。硝酸浸出液に含まれる白金やパラジウム等の白金族元素は大部分が亜硝酸錯イオンを形成して硝酸浸出液に溶存している。これを過マンガン酸カリウムを用いて酸化することにより、白金およびパラジウムは水酸化物に転じて沈殿する。なお、過マンガン酸カリウムに代えて他の一般的な酸化剤である過酸化水素などを用いた場合には沈澱が十分ではなく、白金族元素の分離が不十分である。
過マンガン酸カリウムの添加量は亜硝酸錯イオンを硝酸イオンに酸化するのに足りる量であればよい。具体的には酸化に必要な量の1〜4モル倍量が好ましい。白金およびパラジウムの亜硝酸錯イオン[Pt(NO2)6]2-、Pd(NO2)4]2-は白金、パラジウムの1原子に対して各々6分子、4分子の亜硝酸イオンが配位しているので、これらを硝酸イオンに酸化するには最小限、白金の6モル倍量、パラジウムの4モル倍量の過マンガン酸カリウムが必要であり、好ましくは、その1〜4モル倍量即ち、溶液中の白金量に対して6〜24モル倍量、パラジウム量に対して4〜16モル倍量の過マンガン酸カリウムが用いられる。この過マンガン酸カリウムの添加量は硝酸性溶液に含まれる白金量ないしパラジウム量に対しておのおの上記範囲のモル量となる量であれば良い。
なお、白金およびパラジウムの両方を含む場合には、上記モル量の合計量を添加する。ここで合計量とは、例えば、溶液中に白金がXモルおよびパラジウムがYモル存在する場合、過マンガン酸カリウムは白金の亜硝酸錯イオンを酸化するために6Xモル、パラジウムの亜硝酸錯イオンを酸化するために4Yモルそれぞれ必要であるから、これらを加えた(6X+4Y)の1〜4モル倍量となる量が合計量となる。過マンガン酸カリウムの添加量が上記モル量より少ないと白金およびパラジウムの沈殿が不十分になる。なお、過マンガン酸カリウムの添加量が上記モル量を上回ると、液中の過マンガン酸イオンが増加し、カリウム濃度も高くなるので好ましくない。
過マンガン酸カリウムの添加は硝酸浸出液のpHを1以上に調整して行う。硝酸浸出液のpHを1以上とすることにより亜硝酸錯体が分解して遊離した白金あるいはパラジウムが化合物となって沈殿する。好ましくはpH2以上が良く、更にはpH2.5以上がより好ましい。但し、pH5を超えると液中の銀が酸化銀となるので適当ではない。また、液温は80℃以上が好ましい。過マンガン酸カリウムを添加せずに硝酸浸出を行う場合の液温は先に述べたように60〜80℃でよいが、硝酸浸出と共に過マンガン酸カリウムを添加して白金族元素の分離を行う場合には液温を80℃以上に調整して行うのが好ましい。硝酸浸出液が白金を含む場合、液温が60℃以下では白金の沈殿が十分に生じない。
〔浄液工程〕
浄液工程において、上記硝酸浸出液に石灰(生石灰、消石灰)を加えて該浸出液を所定のpHに中和することにより液中の不純物金属を沈澱させて除去する。ここで、硝酸浸出液(硝酸銀溶液)にセレン、テルル、ビスマス、銅などの不純物金属イオンが含まれている場合には、pH調整を2段階に行い、また鉄を添加して共沈させることによりこれらの不純物を効果的に除去することができる。具体的には、上記硝酸浸出液に石灰を添加して中和し、液性をpH3〜4、好ましくはpH3.5前後に調整する一方、硫酸鉄を加え、液中のセレン、テルル、ビスマスなどを水酸化物に転じて水酸化鉄と共に沈澱させる。さらに引き続き、石灰を加えて浸出液の液性をpH4〜6、好ましくはpH4〜5付近に調整して、液中の銅を水酸化物に転じて沈澱させる。セレン、テルル、ビスマスなどはpH3.5付近で沈澱するが、銅は沈澱しないので、さらに石灰を加えpHを高めて銅を沈澱させる。生成した沈澱は固液分離により液中から除去する。
なお、浸出工程において、過マンガン酸カリウムを添加せず、浸出液にパラジウムが溶存する場合、液中のパラジウムは、浸出液のpHを4〜6、好ましくはpH4〜5に調整することにより、液中の銅と同様に水酸化物に転じて沈澱するので、水酸化銅の沈澱と共にこれを固液分離して除去することができる。
〔電解工程〕
上記浄液工程で不純物を除去した硝酸溶液のpHを調整して電解液とし、電解して液中の銀を析出させ採取する。電解液のpHは0.8〜1.5が適当である。電解により析出した金属銀は槽底にたまる。ここで、銀の析出に伴い液中の酸濃度が高くなると析出した銀が再び溶解するので、石灰を加えて硝酸濃度を上記pHに調整するのが好ましい。カソード材はステンレス鋼鈑、アノード材は純チタン板ないし酸化ルテニウムをコーテングしたチタン板などが好ましい。また、一般に、電解液の温度は37〜42℃、電流密度は400A/m2程度が好ましい。電解採取により純度90〜92%程度の粗銀は純度99.99%に精製される。
〔循環工程〕
循環工程において電解後液に硫酸を加えて液性を調整する。すなわち、電解後液に硫酸を添加して液中のカルシウムを石膏に転じて沈澱させることにより硝酸を回復させ、また液中の鉛を硫酸鉛に転じて石膏と共に共沈させ、これを濾過分離して電解後液から除去した後に、この硝酸溶液を浸出工程に循環する。このように硝酸を回復させた後に循環するので浸出工程において有効に再利用することができ、また液中の鉛を除去するので繰り返し循環使用しても鉛の蓄積が極めて少ない。さらに、循環した硝酸液に含まれる硫酸根によって粗銀に含まれる不純物の鉛が硝酸浸出の際に硫酸鉛となり、浸出工程において沈澱除去される効果もある。
(II)金の回収処理系
本発明の製錬方法は以上の銀精製処理系と共に金の抽出処理系を有する。すなわち、上記電解処理方法により銀を電解採取する一方、粗銀の硝酸溶解(一次浸出)で生じた残滓を塩素化溶解(二次浸出)した後に金を回収する工程を有する。
金の回収工程としては、(イ)二次浸出液から溶媒抽出によって金を選択的に回収する方法、あるいは、(ロ)二次浸出によって白金族元素を分離した後に三次浸出を行い、この三次浸出液から金を還元析出させる方法を有する。
(イ)溶媒抽出による金の回収
〔二次浸出工程〕
粗銀の硝酸溶解(一次浸出)で生じた残滓を、塩素あるいは過酸化水素の存在下で溶解し、あるいは次亜塩素酸で溶解する。これら塩素や過酸化水素を併用した塩酸溶解(クロリネーション)により、一次浸出残滓を容易に塩素化して溶解することができる。反応温度は60〜75℃が適当であり、液の酸濃度は2〜3規定が適当である。なお、過酸化水素と塩酸を用いる場合、含まれている金を塩化金(AuCl4-)にするのに必要な量であって、かつ液の酸濃度を2〜3規定に保つのに必要な量の塩酸と、金を酸化するのに必要な過酸化水素の1.2倍当量を用いると良い。
〔溶媒抽出工程〕
上記クロリネーションによって金を浸出した塩酸性溶解液に金の抽出溶媒を加えて金を抽出させる。金の抽出溶媒としてはジブチルカルビトールなどを用いることができる。抽出条件は溶解液の酸濃度を1〜3規定とし、溶解液に対する抽出溶媒の液量比0.5〜1に調整すると良い。
上記有機溶媒による金の抽出後、該溶媒に塩酸を加えて溶媒中の不純物を洗浄し、次いで、金が溶存している上記有機溶媒に還元剤を加えて金を選択的に還元させて析出させる。還元剤としてはシュウ酸が適当である。
この溶媒抽出によれば、二次浸出液に白金族元素や他の不純物金属が少量含まれていても、金に対して選択性の良い溶媒を用いることにより、金を不純物金属と分離して抽出することができる。従って、二次浸出の際に不純物金属の分離を繰り返さず金を簡単に回収することができる。
(ロ)還元析出による金の回収
以上のような溶媒抽出を利用せずに、浸出液から金を還元析出させて回収することができる。この場合、析出した金の純度を高めるために、一次浸出の残滓を二次浸出する際に、不純物金属の分離工程を設け、その浸出残滓を三次浸出した浸出液から金を析出させるのが好ましい。この還元析出による金の回収工程を図2に示す。
〔二次浸出工程〕
一次浸出時に過マンガン酸カリウム等による酸化処理を行うことにより一次浸出残滓が白金やパラジウム等の白金族元素を含む場合には、この一次浸出残滓をシュウ酸の存在下で塩素化溶解(二次浸出)し、これらの白金および/またはパラジウムを浸出させて浸出残滓に含まれる金と分離する。
この二次浸出(塩素化溶解)は、酸濃度0.1〜1規定の範囲で、少量のシュウ酸存在下で行う。塩素イオン源としては塩酸を用いることができる。上記酸濃度の範囲を越えて塩素イオンが必要な場合には、塩酸と共に塩化ナトリウム等の中性塩を加えると良い。酸濃度が0.1規定未満では白金族元素の浸出が不十分であり、また1規定を上回るとシュウ酸による金の浸出抑制効果が小さく、白金やパラジウムと共存する金の浸出量が多くなくので好ましくない。
少量のシュウ酸を用いるのは金の浸出を抑えるためである。この時のシュウ酸の量は処理滓に含有される金の全量を還元するのに必要な量であれば良い。
本浸出工程の反応温度は75〜90℃が適当である。反応の終点は液の酸化還元電位が金の還元電位以下になったことを確認することによって知ることができる。
処理滓に含まれる白金やパラジウムなどの白金族元素は塩素化されて二次浸出液に溶解する。一方、金は浸出残滓に残留するので、金と白金族元素を分離することができる。浸出液中の白金やパラジウムは、苛性ソーダなどで中和することにより水酸化物の沈澱とし回収するか、または、これに塩化アンモニウムを併用し、あるいは、溶媒抽出による白金・パラジウム抽出処理によって回収することが出来る。
〔三次浸出工程〕
上記二次浸出工程で生じた溶解滓をさらに塩素化溶解(三次浸出)して金を浸出させる。この塩素化溶解は上記溶媒抽出処理の二次浸出と同様に行うことができる。すなわち、過酸化水素と塩酸の併用、あるいは塩素ガスと塩酸の併用、または次亜塩素酸により行うのが良い。過酸化水素あるいは塩素ガスの存在下に塩酸溶解することにより、金の浸出を促すことができる。反応温度は60〜80℃が適当であり、液の酸濃度は2〜11規定が適当である。過酸化水素と塩酸を用いる場合、含まれている金を塩化金(AuCl4-)にするのに必要な量であって、かつ液の酸濃度を2〜11規定に保つのに必要な量の塩酸と、金を酸化するのに必要な過酸化水素の1.2倍当量を用いると良い。反応の終点は液の酸化還元電位が金の溶解電位を越えたことを確認することによって判断することができる。
〔還元析出工程〕
溶解滓の上記塩素化溶解によって得た溶解液(金の浸出液)に苛性ソーダなどのアルカリを加えて、液性をpH1前後に調整した後に還元剤を加えて液中の金を選択的に還元して析出させる。液性がpH0.5未満であるとシュウ酸の還元速度が遅くなり、実質的な還元率が低くなり、pH2以上であると、不純物の沈殿が生じて、還元金に混入するので好ましくない。
還元剤としてはシュウ酸が適当である。この還元析出により99.99%純度の金を得ることができる。なお、亜硫酸ソーダ、ヒドラジン等のシュウ酸より強い還元剤を用いると、液中に微量溶存する白金およびパラジウム等の不純物金属が同時に還元されて析出するので金の純度が低下する。
実施例1
粗銀(品位:金5%、銀92%、銅2%、パラジウム0.15%)100gを1規定濃度の硝酸1リットルで浸出し、銀92g/l、銅2g/l、パラジウム100ppmの硝酸性溶液を得た。この溶液に消石灰を加えてpHを6に整えて銅およびパラジウムの水酸化物を沈澱させ濾別した。浄液後の硝酸溶液中の銅濃度、パラジウム濃度は各々1.5g/l、20ppmであった。
次いで、この硝酸浸出液に硝酸を追加しpHを1に調整して電解液とした。チタン板をアノード、ステンレス板をカソードとし、液温37℃、カソード電流密度400A/m2で7時間電解を行い、銀含有量の50重量%を採取した。なお、電解中は消石灰を断続的に添加して液のpHを1に保った。この結果、電流効率97%で99.99%の析出銀を得た。
電解終了後、電解後液に硫酸を25ml加えて液中のカルシウムイオンを石膏に転じて沈殿させ、これを濾別した。このとき石膏への銀のロスは液中の銀量の2%であった。また、濾別後のカルシウム濃度は25g/lであった。沈澱を除去した硝酸溶液(電解後液)を用いて粗銀50gを溶解し、上記条件下で電解採取を行った。
一方、硝酸溶解の際に生じた残滓を塩素ガスを吹込み(流量0.05l/mim)下、濃度2規定の塩酸によって溶解した。この溶解液50mlに100%濃度のジブチカルビトール50mlを10分間接触させて金を抽出した。この抽出液にシュウ酸を加えて金を還元し99.99%の金を析出させた。
実施例2
粗銀(品位:金5%、銀92%、銅2%、セレン70ppm、テルル10ppm、ビスマス30ppm、鉛500ppm)100gを実施例1と同様に浸出した一次浸出液に硫酸第一鉄を0.5g添加し、さらに消石灰を加えてpHを3.5に整えて、セレン、テルルおよびビスマスを水酸化鉄と共に沈澱させた。引き続き、一次浸出液のpHを4.2まで高めて銅を水酸化物として沈澱させ、濾過した。この浄液処理後の濾液(硝酸浸出液)に含まれる銅、セレン、テルル、ビスマスの濃度は各々Cu:1.5g/l、Se:2ppm、Te:<1ppm、Bi:2ppmであった。
次いで、この浄液を電解液とし実施例1と同様にして銀40gを電解採取した。銀の純度は99.99%であり、電流効率は97%であった。
電解終了後、電解後液に硫酸を25ml加えて液中のカルシウムイオンを石膏に転じると共に、液中の鉛イオンを硫酸鉛として沈殿させ、これを濾別した。このとき石膏への銀のロスは液中の銀量の2%であった。また、濾別後のカルシウムおよび鉛の濃度はCa:25g/l、Pb:20ppmであった。
実施例3
実施例1と同様の条件で銀電解処理を行う一方、その硝酸溶解残滓を過酸化水素と塩酸の混合液(HCl濃度3規定、H2O2濃度1.2%)を用いて溶解し、金を浸出させた。この塩酸溶液(Au:40g/l)100mlを、100%濃度のジブチルカルビトール(DBC)40mlに10分間接触させて金を抽出した。次いで、このDBC溶液を1規定濃度の塩酸で洗浄して液中の不純物を水相に分離した。その後、このDBC液に水100ml、苛性ソーダ4gおよび蓚酸二水和物5gを添加して80℃で1時間攪拌し、金を還元析出させ、99.99%純度の金を得た。なお、残留水相中の金濃度は1ppm以下であった。
実施例4
硝酸一次浸出液(Ag:100g/l,Cu:2g/1,Pt:50ppm,Pd:350ppm)のpHを3に調整した後に、該一次浸出液50mlに過マンガン酸カリウムを0.2g添加し(PtとPdに配位する亜硝酸イオンの合計モル量に対するKMnO4量:1モル倍量)、80℃で1時間撹拌した。黒褐色の沈殿が生じたのでこれを濾別し、濾液中の各元素濃度を測定したところ、Ag:100g/l、Cu:2g/l、Pt:<1ppm、Pd:<1ppmであり、白金およびパラジウムが分離した一次浸出液が得られた。また、沈殿物をX線回折法により分析したところ水酸化パラジウム、水酸化白金が含まれており、パラジウムの白金の含有量は各々0.0175g、0.002gであった。
実施例5
硝酸一次浸出液(Ag:400g/l,Cu:8g/l,Pt:190ppm,Pd:1.1g/l)のpHを3に調整した後に、該一次浸出液50mlに過マンガン酸カリウムを0.8g添加し(PtとPdに配位する亜硝酸イオンの合計モル量に対するKMnO4量:1モル倍量)、80℃で1時間撹拌した。黒褐色の沈殿が生じたのでこれを濾別し、濾液中の各元素濃度を測定したところ、Ag:400g/l、Cu:8g/l、Pt:<1ppm、Pd:<1ppmであり、白金およびパラジウムが分離した一次浸出液が得られた。また、沈殿物の白金およびパラジウムの含有量は各々0.067g、0.008gであった。
実施例6
実施例4の硝酸性溶液50mlに対して過マンガン酸カリウムを0.8g(PtとPdに配位する亜硝酸イオンの合計モル量に対するKMnO4量:4モル倍量)を用いた他は実施例4と同様にして過マンガン酸カリウムを添加し、生成した沈殿を濾別した。濾液中の各元素濃度を測定したところ、Ag:400g/l、Cu:8g/l、Pt:<1ppm、Pd:<1ppmであった。また、沈殿物の白金およびパラジウムの含有量は各々0.0175g、0.002gであった。
実施例7
粗銀の一次浸出滓10gに、100mlの0.5規定塩酸に5gの苛性ソーダを添加して調製した塩酸溶液を加え(pH:1)、さらにシュウ酸2gを加え、80℃で1時間反応させて浸出した後に濾過した。一次浸出滓と共に上記濾液(二次浸出液)の金属濃度を表1に示した。なお、上記一次浸出滓に100mlの0.5規定塩酸を加え、液性をpH1に調整した後に上記シュウ酸を加えて濾過した濾液の金属濃度も同様であった。
一方、上記濾滓に過酸化水素を含む塩酸(H2O2濃度4%)90mlを加えて塩素化溶解した。この浸出液(三次浸出液)の金属濃度を表1に対比して示した。さらに、この浸出液84mlに、苛性ソーダ5.2gを加えてpHを1に調整した後、シュウ酸7gを加え、80℃で1時間反応させることにより液中の金を還元し析出させた。金の析出量6.2gであり、純度99.99%以上であった。
実施例8
溶解液として100mlの2規定塩酸にシュウ酸2gを加えた塩酸溶液100mlを用いた他は実施例4と同様にして上記粗銀浸出滓10gを塩素化溶解して濾過した。この濾液(二次浸出液)の金属濃度を表2に示した。さらに、この濾滓を実施例4と同様にして塩素化溶解した。この浸出液(三次浸出液)の金属濃度を表2に対比して示した。引き続き、この浸出液90mlを実施例4と同様に還元処理して純度99.99%以上の金5.7gを析出させた。
実施例9
銀電解アノードスライム10gを硝酸で一次浸出し、さらに過マンガン酸カリウムで酸化した後に濾過して得た濾滓を用い、この濾滓5gに、100mlの0.5規定塩酸に5gの苛性ソーダを添加して調製した塩酸溶液を加え(pH:1)、さらにシュウ酸2gを加え、80℃で1時間反応させて二次浸出した後に濾過した。上記アノードスライムと共に上記濾液(二次浸出液)の金属濃度を表3に示した。なお、上記一次浸出滓に100mlの0.5規定塩酸を加え、液性をpH1に調整した後に上記シュウ酸を加えて濾過した濾液の金属濃度も同様であった。
一方、上記濾滓に過酸化水素を含む塩酸(H2O2濃度2.5%)100mlを加えて塩素化溶解した。この浸出液(三次浸出液)の金属濃度を表3に対比して示した。さらに、この浸出液90mlに、苛性ソーダ5gを加えてpHを1に調整した後、シュウ酸7gを加え、80℃で1時間反応さることにより液中の金を還元し析出させた。金の析出量3.8gであり、純度99.99%以上であった。
比較例1
溶解液として、シュウ酸を加えない100mlの2規定塩酸を用いた他は実施例4と同様にして上記一次浸出滓10gを塩素化溶解して濾過した。この濾液(二次浸出液)の金属濃度を表4に示した。さらに、この濾滓を実施例4と同様にして塩素化溶解した。この浸出液(三次浸出液)の金属濃度を表4に対比して示した。
本例は実施例4と同様の粗銀浸出滓を用いているが、表4に示すように、実施例4と比べて二次浸出液の金濃度が高く、三次浸出液の金濃度が低い。従って、金の回収量が少ない。
比較例2
溶解液として、100mlの1規定硫酸を用いた他は実施例4と同様にして上記一次浸出滓10gを二次浸出した後に濾過した。この濾液(二次浸出液)の金属濃度を表5に示した。さらに、この濾滓を実施例4と同様にして塩素化溶解した。この浸出液(三次浸出液)の金属濃度を表5に対比して示した。
本例は実施例4と同様の粗銀浸出滓を用いているが、表5に示すように、実施例4と比べて二次浸出液の白金濃度とパラジウム濃度が低い反面、三次浸出液の白金濃度とパラジウム濃度が格段に高く、金に対して白金およびパラジウムの分離が不十分であった。
産業上の利用可能性
本発明の製錬方法は、従来の処理方法とは異なり、粗銀の電解精製の際に粗銀をアノードに鋳造する工程が不要であり、従って簡単に純度の高い銀を得ることができる。また、浸出液を浄液する際にセレン、テルル、ビスマス、銅、鉛などの不純物金属を効果的に除去できるので、これら不純物量の多いスライムでも良好に処理することができる。
さらに、本発明の製錬方法は、その好適な態様において、銀の電解処理系と共に金の抽出処理系を有するので、銀の精製と並行して金を回収することができ、製錬時間を大幅に短縮することができる。一例として、銀の処理後に金を回収する従来の製錬方法に比較して約20日間製錬期間を短縮できる。また、製錬工程が簡単であるので従来よりも作業人員を削減することができる。
Claims (9)
- 粗銀を硝酸溶解する浸出工程、浸出液中の不純物金属を沈澱除去する浄液工程、浄液を電解して銀を析出採取する電解工程、電解後液を浸出工程に循環する工程を有し、浄液工程において石灰を加え硝酸浸出液を中和して液中の不純物金属を沈澱させ、循環工程において電解後液に硫酸を加えて液中のカルシウムを石膏に転じて沈澱除去することにより硝酸を回復させた後に循環使用することを特徴とする貴金属製錬方法。
- 粗銀の浸出工程(一次浸出)において、浸出液に酸化剤を添加して液中の白金族元素を沈澱させ、固液分離後、濾液を浄液工程に送る請求項1に記載する貴金属製錬方法。
- 酸化剤として過マンガン酸カリウムを用い、過マンガン酸カリウムを浸出液中の白金量に対して6〜24モル倍量、パラジウム量に対して4〜16モル倍量となる量、白金およびパラジウムを含有する場合には上記モル倍量の合計量を添加して白金族元素を沈澱除去する請求項2に記載の貴金属製錬方法。
- 浄液工程において、硝酸浸出液(一次浸出液)に鉄化合物を添加し、pH3〜4未満の液性下で液中のセレン、テルルおよび/またはビスマスを水酸化鉄と共に沈澱させ、さらにpH4〜5の液性下で液中の銅を水酸化物に転じて沈澱除去する請求項1、2または3に記載する貴金属製錬方法。
- 請求項1〜4のいずれかの方法で銀を電解採取する銀処理工程と、これと並行して粗銀の一次浸出滓(硝酸溶解残滓)を塩素化溶解(二次浸出)した後に金を回収する金回収工程とを有することを特徴とする貴金属製錬方法。
- 金回収工程において、二次浸出液から溶媒抽出によって金を回収する請求項5に記載の貴金属製錬方法。
- 金回収工程において、粗銀の一次浸出滓を、シュウ酸の存在下、酸濃度0.1〜1規定以下で塩素化溶解(二次浸出)して白金族元素を浸出分離する一方、さらにこの二次浸出滓を塩素化溶解(三次浸出)して金を浸出させ、この浸出液に還元剤を加えて金を還元析出させる請求項5に記載する貴金属製錬方法。
- 金回収工程において、シュウ酸および塩化ナトリウムを含む塩酸を用いて二次浸出を行い、さらに過酸化水素と塩酸、塩素ガスと塩酸あるいは次亜塩素酸を用いて三次浸出を行い、この三次浸出液にシュウ酸を加えて金を還元析出させる請求項7に記載する貴金属製錬方法。
- 銅電解スライムないし鉛電解スライムから得た粗銀、あるいは乾式製錬から得た粗銀を用いる請求項1〜8のいずれかに記載する貴金属製錬方法。
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