JPH08260065A - 貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法 - Google Patents
貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法Info
- Publication number
- JPH08260065A JPH08260065A JP6538095A JP6538095A JPH08260065A JP H08260065 A JPH08260065 A JP H08260065A JP 6538095 A JP6538095 A JP 6538095A JP 6538095 A JP6538095 A JP 6538095A JP H08260065 A JPH08260065 A JP H08260065A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver
- gold
- palladium
- noble metal
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有物か
ら、純度の高い金、銀及びパラジウムを、高い回収率で
分別回収する方法を提供する。 【構成】 金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有物に
硝酸を加えて少なくとも銀の大部分を溶解し、その溶液
Ａから分離した残渣を塩酸と硝酸の混酸で溶解して溶液
Ｂを得た後、溶液Ａと溶液Ｂとを混合して銀を沈澱とし
て分別回収する。銀を回収した溶液Ｃに金のみを還元す
る還元剤を添加して金を沈澱として分別回収し、更に残
りの溶液Ｄにジメチルグリオキシムを添加してパラジウ
ムを沈澱として分別回収する。
ら、純度の高い金、銀及びパラジウムを、高い回収率で
分別回収する方法を提供する。 【構成】 金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有物に
硝酸を加えて少なくとも銀の大部分を溶解し、その溶液
Ａから分離した残渣を塩酸と硝酸の混酸で溶解して溶液
Ｂを得た後、溶液Ａと溶液Ｂとを混合して銀を沈澱とし
て分別回収する。銀を回収した溶液Ｃに金のみを還元す
る還元剤を添加して金を沈澱として分別回収し、更に残
りの溶液Ｄにジメチルグリオキシムを添加してパラジウ
ムを沈澱として分別回収する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、貴金属を含む電子工業
用材料や医療用材料の廃棄物のような貴金属含有物か
ら、金、銀及びパラジウムを別々に分別回収する方法に
関する。
用材料や医療用材料の廃棄物のような貴金属含有物か
ら、金、銀及びパラジウムを別々に分別回収する方法に
関する。
【０００２】
【従来の技術】貴金属は、装飾品や貨幣として古くから
用いられてきたが、最近では電子工業用材料や医療用材
料等として合金の形で広く使用されている。しかし、そ
の産出量は他の金属に比べて少ない。このため現在で
は、使用済みとなった貴金属を含む製品からそれらを回
収すること無しに、貴金属の需要に対応することは困難
である。
用いられてきたが、最近では電子工業用材料や医療用材
料等として合金の形で広く使用されている。しかし、そ
の産出量は他の金属に比べて少ない。このため現在で
は、使用済みとなった貴金属を含む製品からそれらを回
収すること無しに、貴金属の需要に対応することは困難
である。
【０００３】特に金、銀及びパラジウムは、各種材料中
に含まれることが多いため、廃棄された製品や材料屑等
から回収することが行われている。これらの金、銀及び
パラジウムを含む貴金属含有物から各貴金属を回収する
場合には、一般的に、その合金を王水で溶解し、各貴金
属元素を分別回収する方法が採られている。
に含まれることが多いため、廃棄された製品や材料屑等
から回収することが行われている。これらの金、銀及び
パラジウムを含む貴金属含有物から各貴金属を回収する
場合には、一般的に、その合金を王水で溶解し、各貴金
属元素を分別回収する方法が採られている。
【０００４】即ち、金、銀及びパラジウムを含む合金を
王水で溶解し、その際に沈澱した塩化銀をまず分別回収
する。次に、銀を取り除いた溶液に亜流酸ガスなど弱い
還元剤を加え、金を選択的に析出させて回収する。その
後、金を除去した溶液にアンモニアを加えてアルカリ性
にし、共存する元素を水酸化物沈澱として除去する。こ
の時パラジウムはアンミン錯体となって液中に留まる。
最後に、パラジウムのアンミン錯体を含む溶液に塩酸を
加えて弱酸性にすると、パラジウムが塩化アンミン第一
パラジウムとなって析出してくるので、これを回収す
る。
王水で溶解し、その際に沈澱した塩化銀をまず分別回収
する。次に、銀を取り除いた溶液に亜流酸ガスなど弱い
還元剤を加え、金を選択的に析出させて回収する。その
後、金を除去した溶液にアンモニアを加えてアルカリ性
にし、共存する元素を水酸化物沈澱として除去する。こ
の時パラジウムはアンミン錯体となって液中に留まる。
最後に、パラジウムのアンミン錯体を含む溶液に塩酸を
加えて弱酸性にすると、パラジウムが塩化アンミン第一
パラジウムとなって析出してくるので、これを回収す
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく、金、銀
及びパラジウムを含む貴金属含有物は、王水で全て溶解
させ、その溶液から各貴金属を順次分別回収している。
及びパラジウムを含む貴金属含有物は、王水で全て溶解
させ、その溶液から各貴金属を順次分別回収している。
【０００６】しかし、かかる従来の方法では、王水での
溶解と同時に析出する塩化銀が貴金属含有物に付着して
その表面を覆ってしまうため、王水による溶解が防げら
れ、特に貴金属含有物中の銀含有量が高い場合には、貴
金属含有物の溶解が不完全になり、貴金属の回収率が低
下する欠点があった。
溶解と同時に析出する塩化銀が貴金属含有物に付着して
その表面を覆ってしまうため、王水による溶解が防げら
れ、特に貴金属含有物中の銀含有量が高い場合には、貴
金属含有物の溶解が不完全になり、貴金属の回収率が低
下する欠点があった。
【０００７】また、上記した従来の方法で得られる銀と
パラジウムには、他の合金成分が不純物として比較的多
量に含まれるという欠点があった。更に、上記した従来
の方法では、パラジウムの回収率が９０％前後と、他の
貴金属に比べて低いことも問題であった。
パラジウムには、他の合金成分が不純物として比較的多
量に含まれるという欠点があった。更に、上記した従来
の方法では、パラジウムの回収率が９０％前後と、他の
貴金属に比べて低いことも問題であった。
【０００８】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、金、
銀及びパラジウムを含む貴金属含有物から、純度の高い
金、銀及びパラジウムを、高い回収率で分別回収する方
法を提供することを目的とする。
銀及びパラジウムを含む貴金属含有物から、純度の高い
金、銀及びパラジウムを、高い回収率で分別回収する方
法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する貴金属含有物からの貴金属の分別
回収方法は、金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有物
に硝酸を加えて少なくとも銀の大部分を溶解し、その残
渣を分離して得た硝酸溶液と、分離した残渣を塩酸と硝
酸の混酸で溶解して得た混酸溶液とを混合し、銀を沈澱
させることにより分別回収することを特徴とする。
め、本発明が提供する貴金属含有物からの貴金属の分別
回収方法は、金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有物
に硝酸を加えて少なくとも銀の大部分を溶解し、その残
渣を分離して得た硝酸溶液と、分離した残渣を塩酸と硝
酸の混酸で溶解して得た混酸溶液とを混合し、銀を沈澱
させることにより分別回収することを特徴とする。
【００１０】また、本発明の貴金属の分別回収方法は、
上記の銀を分別回収した溶液に、金のみを還元する還元
剤を添加し、金を沈澱させることにより分別回収するこ
とを特徴とする。
上記の銀を分別回収した溶液に、金のみを還元する還元
剤を添加し、金を沈澱させることにより分別回収するこ
とを特徴とする。
【００１１】更にまた、本発明の貴金属の分別回収方法
では、上記の金を分別回収した溶液に、ジメチルグリオ
キシムを添加し、パラジウムを沈澱させることにより分
別回収することを特徴とする。
では、上記の金を分別回収した溶液に、ジメチルグリオ
キシムを添加し、パラジウムを沈澱させることにより分
別回収することを特徴とする。
【００１２】
【作用】本発明方法が対象とする貴金属含有物には、例
えば歯科用材料や電子工業用材料として利用される貴金
属含有物で、一旦製品となった後に廃棄された合金材
料、製品製造の過程で発生した合金屑などがある。本発
明方法では、これらの貴金属含有物から、金、銀及びパ
ラジウムを分別回収することが出来る。
えば歯科用材料や電子工業用材料として利用される貴金
属含有物で、一旦製品となった後に廃棄された合金材
料、製品製造の過程で発生した合金屑などがある。本発
明方法では、これらの貴金属含有物から、金、銀及びパ
ラジウムを分別回収することが出来る。
【００１３】本発明方法においては、貴金属含有物を最
初に硝酸で分解するが、この硝酸による分解によって、
合金に含まれる銀の大部分を溶解させる必要がある。こ
の工程において、硝酸により合金に含まれる銀の大部分
が溶解されなければ、次の混酸を用いた分解時に塩化銀
が貴金属含有物の表面を覆ってしまい、混酸による溶解
を妨げるからである。使用する硝酸は、銀が溶解できる
濃度であればよいが、その濃度が低いと溶解に時間がか
かるので、７規定以上の濃度が好ましい。
初に硝酸で分解するが、この硝酸による分解によって、
合金に含まれる銀の大部分を溶解させる必要がある。こ
の工程において、硝酸により合金に含まれる銀の大部分
が溶解されなければ、次の混酸を用いた分解時に塩化銀
が貴金属含有物の表面を覆ってしまい、混酸による溶解
を妨げるからである。使用する硝酸は、銀が溶解できる
濃度であればよいが、その濃度が低いと溶解に時間がか
かるので、７規定以上の濃度が好ましい。
【００１４】硝酸のみで貴金属含有物中の大部分の銀及
びパラジウムなどを溶解した後、濾過などにより残渣と
硝酸溶液Ａとに分離する。一方、分離した残渣は、硝酸
と塩酸の混酸を用いて溶解することにより、混酸溶液Ｂ
を得る。使用する混酸は、硝酸１容と塩酸３容の割合で
混合した王水が最も適するが、それ以外の比率で硝酸と
塩酸を混合しても残渣を溶解することができる。
びパラジウムなどを溶解した後、濾過などにより残渣と
硝酸溶液Ａとに分離する。一方、分離した残渣は、硝酸
と塩酸の混酸を用いて溶解することにより、混酸溶液Ｂ
を得る。使用する混酸は、硝酸１容と塩酸３容の割合で
混合した王水が最も適するが、それ以外の比率で硝酸と
塩酸を混合しても残渣を溶解することができる。
【００１５】得られた硝酸溶液Ａと混酸溶液Ｂとを混合
すると、硝酸溶液Ａに含まれる銀と混酸溶液Ｂに含まれ
る塩素が反応し、塩化銀が生成して析出する。通常、混
酸溶液中の塩素イオンは溶解する合金中の銀に対して大
過剰であるため、混合溶液中の塩酸濃度は１規定を越え
る場合が多い。このような場合、混合溶液中の塩酸濃度
が高いと塩化銀の一部が再溶解し、銀の回収率が低下し
てしまうので、必要に応じて塩酸濃度が１規定以下にな
るように水で希釈することが好ましい。
すると、硝酸溶液Ａに含まれる銀と混酸溶液Ｂに含まれ
る塩素が反応し、塩化銀が生成して析出する。通常、混
酸溶液中の塩素イオンは溶解する合金中の銀に対して大
過剰であるため、混合溶液中の塩酸濃度は１規定を越え
る場合が多い。このような場合、混合溶液中の塩酸濃度
が高いと塩化銀の一部が再溶解し、銀の回収率が低下し
てしまうので、必要に応じて塩酸濃度が１規定以下にな
るように水で希釈することが好ましい。
【００１６】次に、銀を沈澱として除去した後の溶液Ｃ
に金のみを還元する還元剤を加えると、金が還元されて
析出する。金のみを還元する還元剤としては、亜流酸ナ
トリウム、亜流酸ガス、硫酸第一鉄、ホルムアルデヒド
などが利用できる。尚、ヒドラジンまたは金属亜鉛を添
加しても金を還元できるが、パラジウムも同時に還元さ
れるので好ましくない。
に金のみを還元する還元剤を加えると、金が還元されて
析出する。金のみを還元する還元剤としては、亜流酸ナ
トリウム、亜流酸ガス、硫酸第一鉄、ホルムアルデヒド
などが利用できる。尚、ヒドラジンまたは金属亜鉛を添
加しても金を還元できるが、パラジウムも同時に還元さ
れるので好ましくない。
【００１７】金のみを還元する還元剤の添加量が少ない
と、析出した金が再溶解する。また、この時の硝酸及び
塩酸の濃度が共に２規定以下であると、良好な金の回収
率が得られる。例えば、金０.２ｇ、硝酸１.４規定及び
塩酸１.８規定を含む溶液２００ｍｌに添加する亜流酸
ナトリウム量が０.２５ｇだと０.１８ｇの金が再溶解す
るが、同じ溶液に０.５ｇの亜流酸ナトリウムを添加す
ると再溶解する金の量は０.００２ｇとなり、また１ｇ
添加すると再溶解する金の量は０.０００５ｇに低減す
る。
と、析出した金が再溶解する。また、この時の硝酸及び
塩酸の濃度が共に２規定以下であると、良好な金の回収
率が得られる。例えば、金０.２ｇ、硝酸１.４規定及び
塩酸１.８規定を含む溶液２００ｍｌに添加する亜流酸
ナトリウム量が０.２５ｇだと０.１８ｇの金が再溶解す
るが、同じ溶液に０.５ｇの亜流酸ナトリウムを添加す
ると再溶解する金の量は０.００２ｇとなり、また１ｇ
添加すると再溶解する金の量は０.０００５ｇに低減す
る。
【００１８】最後に、金を除去した後の溶液Ｄを約５０
℃に加熱してジメチルグリオキシムを加えると、パラジ
ウムはジメチルグリオキシム錯体として析出する。この
時、ジメチルグリオキシムの添加量が少ないとパラジウ
ムのジメチルグリオキシム錯体の析出が不完全となる。
また、この時の硝酸及び塩酸の濃度が共に２規定以下で
あると、良好なパラジウムの回収率が得られる。
℃に加熱してジメチルグリオキシムを加えると、パラジ
ウムはジメチルグリオキシム錯体として析出する。この
時、ジメチルグリオキシムの添加量が少ないとパラジウ
ムのジメチルグリオキシム錯体の析出が不完全となる。
また、この時の硝酸及び塩酸の濃度が共に２規定以下で
あると、良好なパラジウムの回収率が得られる。
【００１９】例えば、パラジウム０.１２ｇ、硝酸０.５
規定及び塩酸２.０規定を含む溶液２００ｍｌに添加す
るジメチルグリオキシムが０.３５ｇの場合、７０％の
パラジウムしか析出されない。しかし、同じ溶液に０.
５ｇのジメチルグリオキシムを添加すると析出するパラ
ジウムは９７％となり、また０.７５ｇ添加すると９９
％が析出する。
規定及び塩酸２.０規定を含む溶液２００ｍｌに添加す
るジメチルグリオキシムが０.３５ｇの場合、７０％の
パラジウムしか析出されない。しかし、同じ溶液に０.
５ｇのジメチルグリオキシムを添加すると析出するパラ
ジウムは９７％となり、また０.７５ｇ添加すると９９
％が析出する。
【００２０】
【実施例】下記表１に示す組成を持つ歯科用合金屑１ｇ
を３００ｍｌのビーカーに秤り込み、１４Ｎ硝酸２０ｍ
ｌを加え、サンドバス上（約１００℃）で加熱すること
により銀及びパラジウムの殆どを溶解した。残渣を濾過
分離した後、濾液は保存した。この濾液を溶液Ａとす
る。
を３００ｍｌのビーカーに秤り込み、１４Ｎ硝酸２０ｍ
ｌを加え、サンドバス上（約１００℃）で加熱すること
により銀及びパラジウムの殆どを溶解した。残渣を濾過
分離した後、濾液は保存した。この濾液を溶液Ａとす
る。
【００２１】
【表１】歯科用合金屑の組成 合 金 成 分 含有量(％) 金(Au) ３８.５ 銀(Ag) ２１.９ パラジウム(Pd) １７.６ 銅(Cu) １２.４ チタン(Ti) ４.８ 鉄(Fe) ２.６ インジウム(In) ２.２
【００２２】残渣を元のビーカーに移し入れ、１２Ｎ塩
酸１５ｍｌと１４Ｎ硝酸５ｍｌから成る混酸を加え、サ
ンドバス上（約１００℃）で加熱することにより、金及
びパラジウムと共に硝酸で溶け残った銀等を溶解した。
混酸でも溶解しなかった残渣を濾別し、得られた濾液を
溶液Ｂとする。
酸１５ｍｌと１４Ｎ硝酸５ｍｌから成る混酸を加え、サ
ンドバス上（約１００℃）で加熱することにより、金及
びパラジウムと共に硝酸で溶け残った銀等を溶解した。
混酸でも溶解しなかった残渣を濾別し、得られた濾液を
溶液Ｂとする。
【００２３】上記の溶液Ａと溶液Ｂとを混合し、水を加
えて全体の液量を２００ｍｌとすることにより、混合溶
液の塩酸濃度を１Ｎ以下とした。この操作により、銀が
塩化銀として沈澱したので、加熱沈澱熟成させた。その
後、濾過して銀を回収し、残った濾液を溶液Ｃとした。
えて全体の液量を２００ｍｌとすることにより、混合溶
液の塩酸濃度を１Ｎ以下とした。この操作により、銀が
塩化銀として沈澱したので、加熱沈澱熟成させた。その
後、濾過して銀を回収し、残った濾液を溶液Ｃとした。
【００２４】次に、この溶液Ｃに亜流酸ナトリウム１ｇ
を添加して良く撹拌し、室温で約１時間放置して金を金
属金として沈澱させ、濾過して金を回収した。得られた
濾液を溶液Ｄとし、この溶液Ｄを約５０℃に加温し、ジ
メチルグリオシム０.５ｇを添加して良く撹拌すること
により、パラジウムをパラジウムジメチルグリオキシム
錯体として沈澱させ、これを濾過してパラジウムを回収
した。
を添加して良く撹拌し、室温で約１時間放置して金を金
属金として沈澱させ、濾過して金を回収した。得られた
濾液を溶液Ｄとし、この溶液Ｄを約５０℃に加温し、ジ
メチルグリオシム０.５ｇを添加して良く撹拌すること
により、パラジウムをパラジウムジメチルグリオキシム
錯体として沈澱させ、これを濾過してパラジウムを回収
した。
【００２５】金、銀、及びパラジウムの回収率、並びに
回収した金、銀、及びパラジウムに含まれる不純物濃度
を求め、それぞれ下記表２及び表３に示した。表２から
分かるように、金、銀、及びパラジウムの回収率は９
９.７％から９９.９％であり、極めて高い回収率が得ら
れた。
回収した金、銀、及びパラジウムに含まれる不純物濃度
を求め、それぞれ下記表２及び表３に示した。表２から
分かるように、金、銀、及びパラジウムの回収率は９
９.７％から９９.９％であり、極めて高い回収率が得ら
れた。
【００２６】
【表２】
【００２７】
【表３】 金、銀、パラジウム中の不純物(重量％) 不 純 物 金(Au) 銀(Ag) パラジウム(Pd) 金(Au) − ０.２ ＜０.１ 銀(Ag) ＜０.１ − ＜０.１ パラジウム(Pd) ＜０.１ ０.３ − 銅(Cu) ＜０.１ ＜０.１ ＜０.１ チタン（Ti) ＜０.１ ＜０.１ ＜０.１ 鉄(Fe) ＜０.１ ＜０.１ ＜０.１ インジウム(In) ＜０.１ ＜０.１ ＜０.１
【００２８】上記表３から分かるように、銀に含れる不
純物は０.５重量％以下、金及びパラジウムに含まれる
不純物は共に０.１重量％以下であった。
純物は０.５重量％以下、金及びパラジウムに含まれる
不純物は共に０.１重量％以下であった。
【００２９】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な操作だけで、貴
金属含有物に含まれる金、銀、パラジウムを、高純度
で、かつ高回収率で分別回収することができる。
金属含有物に含まれる金、銀、パラジウムを、高純度
で、かつ高回収率で分別回収することができる。
Claims (4)
- 【請求項１】 金、銀及びパラジウムを含む貴金属含有
物に硝酸を加えて少なくとも銀の大部分を溶解し、その
残渣を分離して得た硝酸溶液と、分離した残渣を塩酸と
硝酸の混酸で溶解して得た混酸溶液とを混合し、銀を沈
澱させることにより分別回収することを特徴とする貴金
属の分別回収方法。 - 【請求項２】 硝酸溶液と混酸溶液を混合した混合溶液
中の塩酸濃度を１規定以下とすることを特徴とする、請
求項１に記載の貴金属の分別回収方法。 - 【請求項３】 上記の銀を分別回収した溶液に、金のみ
を還元する還元剤を添加し、金を沈澱させることにより
分別回収することを特徴とする、請求項１又は２に記載
の貴金属の分別回収方法。 - 【請求項４】 上記の金を分別回収した溶液に、ジメチ
ルグリオキシムを添加し、パラジウムを沈澱させること
により分別回収することを特徴とする、請求項３に記載
の貴金属の分別回収方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6538095A JPH08260065A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6538095A JPH08260065A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08260065A true JPH08260065A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13285323
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6538095A Pending JPH08260065A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08260065A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998058089A1 (fr) * | 1997-06-16 | 1998-12-23 | Mitsubishi Materials Corporation | Procede de fusion de metal noble |
| KR20020057939A (ko) * | 2002-06-26 | 2002-07-12 | 박종진 | 전자 스크랩으로부터의 새로운 귀금속 추출 방법 |
| CN103526233A (zh) * | 2013-10-11 | 2014-01-22 | 金川集团股份有限公司 | 一种从银电解液中高效分离钯的方法 |
| CN104745835A (zh) * | 2015-03-25 | 2015-07-01 | 昆山全亚冠环保科技有限公司 | 一种高纯金提取方法 |
| CN115323175A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-11 | 肇庆市新荣昌环保股份有限公司 | 一种电子废弃物有色金属回收用湿法提取工艺及其装置 |
| CN116716484A (zh) * | 2023-08-11 | 2023-09-08 | 云南贵金属实验室有限公司 | 一种从铂精炼除钯渣中回收钯和丁二酮肟的方法 |
| WO2024040636A1 (zh) * | 2022-08-23 | 2024-02-29 | 水口山有色金属有限责任公司 | 一种高银灰分钯粉中银铂钯的测定方法 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP6538095A patent/JPH08260065A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998058089A1 (fr) * | 1997-06-16 | 1998-12-23 | Mitsubishi Materials Corporation | Procede de fusion de metal noble |
| US6126720A (en) * | 1997-06-16 | 2000-10-03 | Mitsubishi Materials Corporation | Method for smelting noble metal |
| KR20020057939A (ko) * | 2002-06-26 | 2002-07-12 | 박종진 | 전자 스크랩으로부터의 새로운 귀금속 추출 방법 |
| CN103526233A (zh) * | 2013-10-11 | 2014-01-22 | 金川集团股份有限公司 | 一种从银电解液中高效分离钯的方法 |
| CN104745835A (zh) * | 2015-03-25 | 2015-07-01 | 昆山全亚冠环保科技有限公司 | 一种高纯金提取方法 |
| CN115323175A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-11 | 肇庆市新荣昌环保股份有限公司 | 一种电子废弃物有色金属回收用湿法提取工艺及其装置 |
| WO2024040636A1 (zh) * | 2022-08-23 | 2024-02-29 | 水口山有色金属有限责任公司 | 一种高银灰分钯粉中银铂钯的测定方法 |
| CN116716484A (zh) * | 2023-08-11 | 2023-09-08 | 云南贵金属实验室有限公司 | 一种从铂精炼除钯渣中回收钯和丁二酮肟的方法 |
| CN116716484B (zh) * | 2023-08-11 | 2023-10-03 | 云南贵金属实验室有限公司 | 一种从铂精炼除钯渣中回收钯和丁二酮肟的方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0049169B1 (en) | Hydrometallurgical processing of precious metal-containing materials | |
| CN101328541B (zh) | 黄金湿法提纯工艺 | |
| US4348224A (en) | Method for producing cobalt metal powder | |
| JP5556701B2 (ja) | 白金族溶解液からの不純物元素の分離方法 | |
| JP2009035808A (ja) | スズと共存金属の分離方法 | |
| JP5408412B2 (ja) | 白金の回収処理方法 | |
| GB2358408A (en) | Preparation of ultra-pure silver | |
| JPH08260065A (ja) | 貴金属含有物からの貴金属の分別回収方法 | |
| JPH09316560A (ja) | 白金の回収方法 | |
| JP2013181181A (ja) | 金の回収方法 | |
| JP2005256164A (ja) | ロジウムの回収方法、および金属ロジウムの製造方法 | |
| GB2358874A (en) | Obtaining ultra-pure silver from crude silver halide matrix | |
| EP1577408B1 (en) | Method for separating platinum group elements from selenum/tellurium bearing materials | |
| US3996046A (en) | Extraction and purification of silver from sulfates | |
| US3920789A (en) | Separation of pgm's from each other and from gold | |
| JP3753554B2 (ja) | 銀の回収方法 | |
| US4452633A (en) | Method for producing cobalt metal powder | |
| JPH0781172B2 (ja) | 銀精錬鉱泥の精製方法 | |
| US3920790A (en) | Separating and purification of platinum group metals and gold | |
| JPH0297626A (ja) | 貴金属元素の分離方法 | |
| US20210071284A1 (en) | Method for hydrometallurgical processing of a noble metal-tin alloy | |
| JP2634178B2 (ja) | 貴金属を含む金属混合物からの貴金属の回収方法 | |
| JP2021025070A (ja) | セレノ硫酸溶液の処理方法 | |
| JP2619893B2 (ja) | 貴金属の回収方法 | |
| JP2002030359A (ja) | 酸化第一銅及びビスマスを含む処理対象物から銅等とビスマスとの分離回収方法 |