JP2021025070A - セレノ硫酸溶液の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セレノ硫酸溶液中のテルルオキソニウムイオンを選択的に還元することで、セレノ硫酸溶液からテルルを分離することができるセレノ硫酸溶液の処理方法を提供する。【解決手段】セレノ硫酸溶液の処理方法は、pH10以上に調整した、テルルオキソニウムイオンを含むセレノ硫酸溶液に、シュウ酸類を添加してテルルを沈殿させる工程を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、セレノ硫酸溶液の処理方法に関する。
銅乾式製錬では銅精鉱を熔解し、転炉、精製炉で99%以上の粗銅とした後に電解精製工程において純度99.99%以上の電気銅を生産する。近年では転炉においてリサイクル原料として電子部品由来の貴金属を含む金属屑が投入されており、銅以外の有価物は電解精製時にスライムとして沈殿する。
このスライムには貴金族類、希少金属、銅精鉱に含まれているセレンやテルルも同時に濃縮される。銅製錬副産物としてこれらの元素は個別に分離−回収される。このスライムの処理には湿式製錬法が適用される場合が多い。例えば特許文献1においてはスライムを塩酸−過酸化水素により銀を回収し、溶解した金は溶媒抽出により回収した後に、その他の有価物を二酸化硫黄で順次還元回収する方法が開示されている。
特開2001−316735号公報
二酸化硫黄を用いて有価物を回収する方法では溶解後に順次有価物を還元して回収する。初めに白金、パラジウムが沈殿する。原料が銅電解スライムであればセレンが大量に含まれているためにセレンとの混合物として回収される。次にセレンが還元を受ける。イリジウム、ルテニウム、ロジウムは酸化還元電位が比較的低く還元を受け難い。白金、パラジウム、セレンを回収した後の液をさらに還元してカルコゲン類との混合物として回収する。
白金族もしくは酸化還元電位が比較的低い元素群においてはさらにセレンとの分離が必要である。セレンとの分離には再度酸化溶解後に溶媒抽出する方法が一般的である。
本願発明者はセレンの分離には亜硫酸や亜硫酸塩を添加してセレノ硫酸としてセレンを分離することが可能であることを見出した。セレノ硫酸は溶液の酸濃度を酸性に調整すればセレンを沈殿し、単体セレンを容易に回収することができる。具体的には、セレノ硫酸液は亜硫酸塩水溶液、もしくはアルカリ液に二酸化硫黄を吸収させた液に単体セレンを接触させて40℃以上に加熱することにより得られることを見出した。当該方法では、アルカリ液と接触させることになり、対象の有価物群が二酸化テルルを含む場合は、セレノ硫酸液は不純物としてテルルオキソニウムイオンを含む。
テルルの混入を防止するには、セレノ硫酸として回収する前に強アルカリ液で二酸化テルルを溶出することが考えられる。しかしながら、このような方法では、完全にテルルを除くには数回の溶出操作と洗浄が必要である。
また、テルルオキソニウムイオンを含んだセレノ硫酸溶液に酸を添加するとテルル分も二酸化テルルもしくは単体テルルとして沈殿する。セレノ硫酸溶液を処理する際、セレンの回収も念頭に置いた場合は単体セレンへのテルルの混入が問題となる。
そこで、本発明の実施形態は、セレノ硫酸溶液中のテルルオキソニウムイオンを選択的に還元することで、セレノ硫酸溶液からテルルを分離することができるセレノ硫酸溶液の処理方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、セレノ硫酸溶液中のテルルオキソニウムイオンはシュウ酸類により選択的に還元されて沈殿することを見出した。本発明はかかる知見により完成されたものである。本発明の実施形態は、以下のように特定される。
(1)pH10以上に調整した、テルルオキソニウムイオンを含むセレノ硫酸溶液に、シュウ酸類を添加してテルルを沈殿させる工程を有することを特徴とするセレノ硫酸溶液の処理方法。
(2)前記シュウ酸類は水溶性であり、シュウ酸、シュウ酸二水和物、及び、シュウ酸ナトリウムからなる群から選択される一種または二種以上を含むことを特徴とする(1)のセレノ硫酸溶液の処理方法。
(3)前記シュウ酸類を、テルルに対して2モル倍以上になるように前記セレノ硫酸溶液に添加することを特徴とする(1)又は(2)のセレノ硫酸溶液の処理方法。
(4)前記セレノ硫酸溶液は、セレン及びテルルを酸溶解した液を還元して生じた沈殿物に亜硫酸塩を添加して調製された液であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかのセレノ硫酸溶液の処理方法。
(5)前記セレノ硫酸溶液が、銅製錬工程中の電解スライム処理工程におけるセレンを含有する液に亜硫酸ナトリウムを添加して得られる液であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかのセレノ硫酸溶液の処理方法。
(6)単体セレン及び二酸化テルルの含有物をアルカリ性亜硫酸イオン含有液と接触させてセレノ硫酸としてセレンを溶解する時にシュウ酸類を添加して85℃以下に加温する工程を有することを特徴とするセレノ硫酸溶液の処理方法。
本発明の実施形態によれば、セレノ硫酸溶液中のテルルオキソニウムイオンを選択的に還元することで、セレノ硫酸溶液からテルルを分離することができるセレノ硫酸溶液の処理方法を提供することができる。
[セレノ硫酸溶液]
非鉄金属製錬、とりわけ銅製錬の電解精製工程で生じる電解スライムは白金族元素とカルコゲン元素が濃縮される。白金族元素ならびにカルコゲン元素は単独で製錬されることはなく、他金属の副産物として回収されるか廃触媒等のリサイクル原料を元にして回収される。よって本方法は廃棄物からのリサイクルにも適用できる。
塩酸と過酸化水素を添加して電解スライムを溶解するが、銀は溶解直後に塩化物イオンと不溶性の塩化銀沈殿を形成する。酸化剤と塩素を含む溶液、例えば王水や塩素水であれば貴金属類は溶解して銀を塩化銀として分離できる。塩化物浴であるため浸出貴液(PLS)には白金族元素、希少金属元素、セレン、テルルが分配する。
浸出貴液(PLS)は一度冷却され、鉛やアンチモンといった卑金属類の塩化物を沈殿分離する。然る後に溶媒抽出により金を有機相に分離する。金の抽出剤はジブチルカルビトール(DBC)が広く使用されている。
金を抽出した後のPLSを還元すれば有価物は沈殿−回収できるが、元素により酸化還元電位が異なるために自ずと沈殿の順序が決まっている。初めに金、白金、パラジウム、次にセレンやテルルといったカルコゲン、さらに不活性貴金属類が沈殿する。
還元剤は還元性硫黄が価格と効率の面から利用され、なかでも二酸化硫黄は転炉ガスや硫化鉱の焙焼により大量にしかも安価に供給できるため最適である。
二酸化硫黄は白金とパラジウムを還元する際にセレンも一部還元する。液中にパラジウムと白金がほぼ存在しなくなるまで還元を行うがセレンの混入も多くなり40〜70質量%となる。
回収した白金とパラジウム、セレンの混合物は再度過酸化水素−塩酸で溶出するがセレンが溶解時に消費する過酸化水素は多い。予め選択的にセレンを除くために亜硫酸塩もしくは亜硫酸水を添加して溶出する。セレンは単体として含まれるので亜硫酸イオンと反応してセレノ硫酸イオンとなる(式1)。
Se+SO3 2-→SSeO3 2- (式1)
また下工程では二酸化硫黄によりセレン回収後、引き続き同様に二酸化硫黄を吹き込んでテルルを回収するがこの時に未回収のセレンが混入する。この混入したセレンの選択的除去には上述の式1を利用できる。
ところが回収したテルルの80%以上は二酸化テルルとして回収されるのでアルカリ液には溶解する。式1の反応に必要な亜硫酸塩の水溶液はアルカリ性を示す。さらにセレノ硫酸イオンはアルカリ性でのみ安定であるので溶液はアルカリ性である必要がある。そのためセレノ硫酸溶液には二酸化テルル由来のテルルの混入は必然となる。
セレノ硫酸溶液調製前に二酸化テルルを苛性ソーダ液等の強アルカリ液で予め溶出すればよい。しかし白金・パラジウム混合物に適用した場合には含有テルル量は僅かであり、アルカリ溶出は費用対効果が低い。反対にテルル回収沈殿物ではテルルの含有量が大きく完全に除去するのは困難であり微量の混入は避けられない。
[セレノ硫酸溶液の処理方法]
回収したセレノ硫酸溶液にはテルルがオキソニウムイオンとして混入する。これを除くには還元剤を添加して沈殿させるとよい。一般に使用される還元剤は金属類とその塩、例えば塩化スズ(II)や鉄粉、硫酸鉄(II)等であるがこれらは未反応分が不純物として残留する、または水酸化物沈殿を生じて不純物となる。これに対して有機還元剤は分解後にガスとして除去する事が容易である。アルカリ条件下で還元作用を示すものとしては糖類、シュウ酸類、ギ酸類、フェノール類、低級アルデヒド等が知られる。セレノ硫酸溶液中において、シュウ酸類はテルルオキソニウムを選択的に還元できる。シュウ酸類は水溶性であり、シュウ酸、シュウ酸二水和物、及び、シュウ酸ナトリウムからなる群から選択される一種または二種以上を含んでもよい。
セレノ硫酸溶液にテルルに対してシュウ酸として2モル倍以上のシュウ酸類を添加して加温する。さらに好ましくは4.5モル倍以上である。これは添加するシュウ酸類が多すぎるコストの増加や溶液のCOD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)の上昇を引き起こす。少なすぎると自己分解による逸損やテルルオキソニウム以外のルイス酸を還元する反応が協奏的となり還元効率が低下する。そのため十分にテルルを除去できない。
還元温度は10℃以上90℃未満であることが好ましい。温度が低いと反応が遅い、もしくは沈殿したテルル粒子が微細になり固液分離が困難になるという問題がある。またシュウ酸は反応性が高く、液温が高すぎると自己分解を起こしてしまう。pHはセレノ硫酸が分解しないアルカリ域にあればよく、pH10以上が好ましい。
沈殿したテルルは適当な方法で固液分離して回収される。テルル分を除いたセレノ硫酸溶液は酸を添加して液性を酸性に調整することによりセレンを生じる。酸によりセレンを回収後にさらに二酸化硫黄等の還元剤を添加してセレンを確実に回収することも可能である。
単体セレンと二酸化テルルの含有物(有価物沈殿)をアルカリ性亜硫酸イオン含有液と接触させてセレノ硫酸としてセレンを溶解する時に、当該溶解液にシュウ酸類を添加しておいてもよい。一旦溶解した二酸化テルルは還元を受けて沈殿する。この時のセレン溶解条件を85℃以下の温度で行うことで、テルル含有量の低いセレノ硫酸液が得られる。
本発明の実施形態は特に銅製錬における電解精製工程で発生するスライム処理工程で生じるセレン含有物から得たセレノ硫酸溶液に好適である。すなわち、セレノ硫酸溶液が、銅製錬工程中の電解スライム処理工程におけるセレンを含有する液に亜硫酸ナトリウムを添加して得られる液であってもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、実施例は例示目的であって発明が限定されることを意図しない。
銅製錬から回収された電解スライムに対し、硫酸で処理することで銅を除いた後、濃塩酸と60%過酸化水素水を添加して溶解し、固液分離してPLSを得た。次に、PLSを6℃まで冷却して卑金属分を沈殿除去した。
次に、当該PLSとDBC(ジブチルカルビトール)とを混合して金を抽出した。次に、金抽出後のPLSを70℃に加温し、二酸化硫黄と空気の混合ガス(二酸化硫黄濃度5〜20%)を吹き込んで貴金属を還元し固液分離した。ここで得られた沈殿物を貴金属含有沈殿と称す。
次に、固液分離後液をさらに70℃に加温し、二酸化硫黄と空気の混合ガスをセレンが3g/Lになるまで吹き込んだ。次に、再度固液分離し、分離後液を80℃〜85℃に加温して二酸化硫黄と空気の混合ガスを吹き込んだ。テルル濃度が30mg/L以下になった時に反応を停止して固液分離した。ここで得られた固体はテルル沈殿と称す。
(実験例1)
貴金属含有沈殿とテルル沈殿をそれぞれ40g量り採った。これに二倍重量の亜硫酸ナトリウムを添加し、さらに水酸化ナトリウム1g/L液を1.5L添加して70℃に加温した。1時間後、固液分離しセレノ硫酸液を得た。当該セレノ硫酸液のpHは10.3であった。
得られたセレノ硫酸液を120ml分取し、D−(−)フルクトースもしくはシュウ酸2水和物を0.6g添加した。いずれも和光純薬工業社製の特級試薬を使用した。一分間に1℃上昇する程度に加温し、10℃温度が上昇するごとにサンプル液を5ml採取した。このとき、蒸発分を補うため、ときどき純水を2〜5ml添加した。サンプル液を濾過後2ml採取し、塩酸を添加した。沈殿が生じたため、25%過酸化水素を2ml添加してこれを溶解した。次に、50mlに規正してICP−OES(セイコー社製SPS3100)によりSe及びTeの各濃度を定量した。結果を表1に示す。
Figure 2021025070
表1より、シュウ酸は低温でもテルルの還元効果を示したことがわかる。しかしながら、20℃未満では濾過の際に時間を要した。生成したテルル粒子がろ紙に目詰まりしたためであり、取り扱いを考慮すると20℃以上で還元することが好ましい。セレンの濃度が低下していないのでセレノ硫酸はシュウ酸による還元を受けなかったこともわかる。これに対してフルクトースでは60℃より高い温度でのみテルルが還元を受けていることがわかる。糖類による還元では加温が必須である。
(実験例2)
実験例1と同じ溶液を100ml採取し、35〜40℃に加温して、表2に示す量のシュウ酸二水和物を添加して撹拌した。所定の時間毎にサンプル液を5ml採取した。サンプル液を濾過後2ml採取し、塩酸を添加した。この後の定量分析操作は実験例1に準ずる。
60分後に反応を停止し、濾過により固液分離した。固体分は水、アルコールの順で洗浄した後、50℃で一晩乾燥して重量を測定した。また、回収残渣を適当量採取し、王水で溶解した。次に、100mlに規正してICP−OES(セイコー社製SPS3100)によりSe及びTeの各濃度を定量した。結果を表2に示す。
Figure 2021025070
原液のテルル濃度は320mg/Lなので実施例4のようにテルルの1.6モル倍添加しただけでも効果が確認された。
亜テルル酸は4電子受け取って単体テルルとして沈殿する。シュウ酸二水和物はテルルに対して2重量倍以上、すなわちテルルの濃度はモル換算して2.5mmol/Lなので2モル倍以上添加すれば効果が高い。さらに好ましくはテルルに対して4重量倍以上、4.5モル倍以上である。シュウ酸は理論的には2電子供与する。
本実験ではシュウ酸2水和物を使ったがシュウ酸、シュウ酸ナトリウム等の水溶性シュウ酸類では同じ反応を示す。
(実験例3)
貴金属含有沈殿を10g量り採り、NaOH1g/Lを100ml添加した。次に、温度は50℃と70℃で試行した。亜硫酸ナトリウム15gとシュウ酸2水和物0.5gを添加して撹拌した。比較のため、亜硫酸ナトリウムだけで浸出した場合も試行した。15分間浸出を行った後に濾別し、固体分は再度同じ条件で15分間浸出した。固液分離後に溶液を2ml採取し、塩酸で中和した。中和した時に沈殿が生じたため、過酸化水素水(25%)を2ml添加してこれを溶解した。次に、50mlに規正してYを内部標準としてICP−OES(セイコー社製SPS3100)によりSe及びTeの各濃度を定量した。結果を表3に示す。
Figure 2021025070
表3より、一回目浸出と二回目浸出の合計ではシュウ酸を添加した場合はテルルの溶出が少ないことがわかる。ただし、高温ではセレンの濃度が幾分低下しておりシュウ酸の還元能力でセレンが沈殿する場合もある。実施例1に見るように温度が低くてもシュウ酸は効果を示すため、シュウ酸を添加する時のセレノ硫酸調整は高温にしない方が良い。具体的には、シュウ酸が還元能を強く発揮する85℃より高い温度ではセレン浸出を行わないのが好ましい。

Claims (6)

  1. pH10以上に調整した、テルルオキソニウムイオンを含むセレノ硫酸溶液に、シュウ酸類を添加してテルルを沈殿させる工程を有することを特徴とするセレノ硫酸溶液の処理方法。
  2. 前記シュウ酸類は水溶性であり、シュウ酸、シュウ酸二水和物、及び、シュウ酸ナトリウムからなる群から選択される一種または二種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のセレノ硫酸溶液の処理方法。
  3. 前記シュウ酸類を、テルルに対して2モル倍以上になるように前記セレノ硫酸溶液に添加することを特徴とする請求項1又は2に記載のセレノ硫酸溶液の処理方法。
  4. 前記セレノ硫酸溶液は、セレン及びテルルを酸溶解した液を還元して生じた沈殿物に亜硫酸塩を添加して調製された液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセレノ硫酸溶液の処理方法。
  5. 前記セレノ硫酸溶液が、銅製錬工程中の電解スライム処理工程におけるセレンを含有する液に亜硫酸ナトリウムを添加して得られる液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のセレノ硫酸溶液の処理方法。
  6. 単体セレン及び二酸化テルルの含有物をアルカリ性亜硫酸イオン含有液と接触させてセレノ硫酸としてセレンを溶解する時にシュウ酸類を添加して85℃以下に加温する工程を有することを特徴とするセレノ硫酸溶液の処理方法。
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